JP2007099711A - 光学活性シクロペンタノン類の製造方法及びその製造中間体 - Google Patents
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Abstract
【課題】
光学活性香料及びその原料となる化合物の製造法の提供、及び該製造法に用いられる中間体化合物の提供。
【解決手段】
光学活性β−ケトエステル類をジアゾ化試薬によりジアゾ化し、このジアゾ体を遷移金属触媒を用いて環化させジアルキルシクロペンタンカルボン酸類とし、このジアルキルシクロペンタンカルボン酸類をジアルキルシクロペンタンカルボン酸にした後、脱炭酸反応を行うことを特徴とする光学活性ジアルキルシクロペンタノン類の製造法。
【選択図】なし
光学活性香料及びその原料となる化合物の製造法の提供、及び該製造法に用いられる中間体化合物の提供。
【解決手段】
光学活性β−ケトエステル類をジアゾ化試薬によりジアゾ化し、このジアゾ体を遷移金属触媒を用いて環化させジアルキルシクロペンタンカルボン酸類とし、このジアルキルシクロペンタンカルボン酸類をジアルキルシクロペンタンカルボン酸にした後、脱炭酸反応を行うことを特徴とする光学活性ジアルキルシクロペンタノン類の製造法。
【選択図】なし
Description
本発明は、不斉炭素を有する環状ケトン類又はδ−ラクトン等の製造に有用な光学活性シクロペンタノン類の製造方法、及びその製造中間体に関する。
シクロペンタノン類は、ジャスモン類及びその合成中間体やナッツ類の香気成分となるアルキル置換δ−ラクトンの合成中間体として有用なことが知られている。また不斉炭素を有する香料化合物においては、光学異性体間で香気又は閾値等が異なることが種々報告されている。そこで所望の立体配置を有する香料の合成に、光学活性シクロペンタノン類が必要となる場合がある。光学活性シクロペンタノン類として、例えばジメチルシクロペンタノンの合成法としては以下の報告がある(非特許文献1参照)。
原料となるトランス−シクロヘキセンジカルボン酸は、キニジンによる光学分割により得られる(その他に、以下の方法等によっても得られる。不斉Diels-Alder反応:室温下、フマル酸ジメンチルとイソプレンに対し、四塩化チタン1当量をルイス酸に用いる反応:78% ee, Tetrahedron,vol. 19, 2333-2351, 1963.、又は同基質-40℃下で、ジイソブチルアルミニウムクロリド2当量をルイス酸に用いる反応:95% ee, Tetrahedron Letters, vol. 27, No. 37, 4507-4510, 1986.)。その後に、金属ヒドリドによるカルボキシル基の還元、水酸基のトシル化、金属ヒドリドによる再度の還元、酸化による環開裂、分子内環化反応工程を経てトランス−3,4−ジメチルシクロペンタノン(以下、tr−DMCP)へと誘導されるが、工程数が長く、収率も高くない。
また、以下のスキームによるtr−DMCPの合成法が記載されている(非特許文献2参照)。
(式中、R*は光学活性基を表す。)
この方法では、光学活性ビニルエーテルに系内で発生させたジクロロケテンを反応させ、[2+2]環化反応、続いてジアゾメタンで環拡大反応を行った後、メチル基をマイケル型付加させることにより合成するものである。しかし、トリクロロ酢酸クロリドやジアゾメタンなどの取り扱い上、危険性を有する試薬を用いるなどの問題点がある。
この方法では、光学活性ビニルエーテルに系内で発生させたジクロロケテンを反応させ、[2+2]環化反応、続いてジアゾメタンで環拡大反応を行った後、メチル基をマイケル型付加させることにより合成するものである。しかし、トリクロロ酢酸クロリドやジアゾメタンなどの取り扱い上、危険性を有する試薬を用いるなどの問題点がある。
J.Org.Chem.,Vol.39,No.11,1535−1539,1974
Tetrahedron Lett.,Vol.6,No.45,5525−5528,1985
上記で述べた方法においては、tr−DMCPを得るためには長い工程数、低いトランス選択率、取り扱いが危険又は高価な試薬を用いる等の欠点があり、特に光学活性体を工業的に大量に合成する方法としては満足できるものではない。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討した結果、光学活性シクロペンタノン類を入手容易な出発原料から効率よく合成できる、工業的製造法としても優れた方法を見出して本発明を完成した。
すなわち本発明は、以下の[1]〜[16]の内容を包含する。
[1]一般式(I)
すなわち本発明は、以下の[1]〜[16]の内容を包含する。
[1]一般式(I)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性カルボン酸化合物をジアゾ化して、式(II)
で表される光学活性カルボン酸化合物をジアゾ化して、式(II)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性なジアゾ化合物とした後、このジアゾ化合物を遷移金属触媒を用いて環化させ、一般式(III)
で表される光学活性なジアゾ化合物とした後、このジアゾ化合物を遷移金属触媒を用いて環化させ、一般式(III)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類を得、得られたこのシクロペンタンカルボン酸類におけるR3を水酸基に変換する操作を行った後、脱炭酸することを特徴とする、一般式(IV)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類を得、得られたこのシクロペンタンカルボン酸類におけるR3を水酸基に変換する操作を行った後、脱炭酸することを特徴とする、一般式(IV)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性シクロペンタノン類の製造方法。
[2]一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)の化合物がエステルである[1]に記載の製造方法。
[3]R3が炭素数1〜4のアルコキシ基、アリルオキシ基、ベンジルオキシ基又は4−ニトロベンジルオキシ基である[1]又は[2]のいずれかに記載の製造方法。
[4]一般式(I)
で表される光学活性シクロペンタノン類の製造方法。
[2]一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)の化合物がエステルである[1]に記載の製造方法。
[3]R3が炭素数1〜4のアルコキシ基、アリルオキシ基、ベンジルオキシ基又は4−ニトロベンジルオキシ基である[1]又は[2]のいずれかに記載の製造方法。
[4]一般式(I)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性カルボン酸化合物をジアゾ化して、一般式(II)
で表される光学活性カルボン酸化合物をジアゾ化して、一般式(II)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性ジアゾ化合物とした後、このジアゾ化合物を遷移金属触媒を用いて環化させることを特徴とする、一般式(III)
で表される光学活性ジアゾ化合物とした後、このジアゾ化合物を遷移金属触媒を用いて環化させることを特徴とする、一般式(III)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類の製造方法。
[5]一般式(II)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類の製造方法。
[5]一般式(II)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性ジアゾ化合物を、遷移金属触媒を用いて環化させ、一般式(III)
で表される光学活性ジアゾ化合物を、遷移金属触媒を用いて環化させ、一般式(III)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類とした後、得られたこのシクロペンタンカルボン酸類におけるR3を水酸基に変換する操作を行った後、脱炭酸することを特徴とする、一般式(IV)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類とした後、得られたこのシクロペンタンカルボン酸類におけるR3を水酸基に変換する操作を行った後、脱炭酸することを特徴とする、一般式(IV)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性シクロペンタノン類の製造方法。
[6]R3を水酸基に変換する操作が、以下の(a)、(b)又は(c)のいずれかの方法で行われることを特徴とする[5]に記載の製造方法。
(a)アルカリ加水分解
(b)加水素分解
(c)水中又は有機溶媒中で、鉱酸又はカルボン酸を用いる酸加水分解又は加溶媒分解
[7]一般式(I)
で表される光学活性シクロペンタノン類の製造方法。
[6]R3を水酸基に変換する操作が、以下の(a)、(b)又は(c)のいずれかの方法で行われることを特徴とする[5]に記載の製造方法。
(a)アルカリ加水分解
(b)加水素分解
(c)水中又は有機溶媒中で、鉱酸又はカルボン酸を用いる酸加水分解又は加溶媒分解
[7]一般式(I)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性化合物をジアゾ化することを特徴とする、一般式(II)
で表される光学活性化合物をジアゾ化することを特徴とする、一般式(II)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性ジアゾ化合物の製造方法。
[8]ジアゾ化試薬がスルホニルアジド類又はアジドホスホニウムハライドである[7]に記載の製造方法。
[9]一般式(II)
で表される光学活性ジアゾ化合物の製造方法。
[8]ジアゾ化試薬がスルホニルアジド類又はアジドホスホニウムハライドである[7]に記載の製造方法。
[9]一般式(II)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性ジアゾ化合物を、遷移金属触媒を用い環化させることを特徴とする、一般式(III)
で表される光学活性ジアゾ化合物を、遷移金属触媒を用い環化させることを特徴とする、一般式(III)
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
で表される光学活性カルボン酸類の製造方法。
[10]環化に用いる遷移金属触媒がロジウム化合物である[9]に記載の製造方法。
[11]一般式(III)におけるR1及びR2の配置が、トランス体70%以上である[10]に記載の製造方法。
[12]一般式(II−b)で表されるジアゾ化合物。
で表される光学活性カルボン酸類の製造方法。
[10]環化に用いる遷移金属触媒がロジウム化合物である[9]に記載の製造方法。
[11]一般式(III)におけるR1及びR2の配置が、トランス体70%以上である[10]に記載の製造方法。
[12]一般式(II−b)で表されるジアゾ化合物。
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3aは保護基で保護されたカルボキシル基又はシアノ基を表す。)
[13]一般式(II−c)で表される光学活性ジアゾ化合物。
[13]一般式(II−c)で表される光学活性ジアゾ化合物。
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3aは保護基で保護されたカルボキシル基又はシアノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
[14]R3aがメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又は4−ニトロベンジルオキシカルボニル基である[12]又は[13]のいずれかに記載の化合物。
[15]R1及びR2が何れもメチル基である[12]〜[14]のいずれかに記載の化合物。
[16]一般式(IV)においてR1及びR2が何れもメチル基である化合物のトランス体含量を蒸留により向上させる方法。
[14]R3aがメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又は4−ニトロベンジルオキシカルボニル基である[12]又は[13]のいずれかに記載の化合物。
[15]R1及びR2が何れもメチル基である[12]〜[14]のいずれかに記載の化合物。
[16]一般式(IV)においてR1及びR2が何れもメチル基である化合物のトランス体含量を蒸留により向上させる方法。
本発明により、光学活性香料の合成中間体として有用なジアルキルシクロペンタノンを、高いトランス選択性及び高収率で工業的に得る方法が提供される。
以下に本発明について詳細に説明する。
本発明においてR1及びR2はアルキル基を表し、該アルキル基としては、直鎖又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。この中でも、炭素数1〜4のアルキル基、特にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
本発明においてR1及びR2はアルキル基を表し、該アルキル基としては、直鎖又は分岐状の炭素数1〜10のアルキル基、好ましくは炭素数1〜6のアルキル基が挙げられ、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−へプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基等が挙げられる。この中でも、炭素数1〜4のアルキル基、特にメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が好ましい。
R3としてはアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリルオキシ基、アミノ基、置換アミノ基等を挙げることができる。
アルコキシ基としては、直鎖状、分枝状、または環状の炭素数1から6のアルコキシ基でよく、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができ、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましい。
アラルキルオキシ基としては、炭素数1から6のアルキル基とアリール基で構成される基を表し、具体的にはベンジルオキシ基、ナフチルメトキシ基、4−ニトロベンジルオキシ基等が好ましい基として挙げられる。
アルコキシ基としては、直鎖状、分枝状、または環状の炭素数1から6のアルコキシ基でよく、具体的にはメトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等を挙げることができ、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基が好ましい。
アラルキルオキシ基としては、炭素数1から6のアルキル基とアリール基で構成される基を表し、具体的にはベンジルオキシ基、ナフチルメトキシ基、4−ニトロベンジルオキシ基等が好ましい基として挙げられる。
置換アミノ基としては、アミノ基の1個又は2個の水素原子がアルキル基、アリール基等、アシル基又はアルコキシカルボニル基等の置換基で置換されたアミノ基が挙げられる。
アルキル基で置換されたアミノ基、すなわちアルキル基置換アミノ基としては、例えば、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基が挙げられる。
アリール基で置換されたアミノ基、すなわちアリール基置換アミノ基としては、例えば、N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジトリルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のモノ又はジアリールアミノ基が挙げられる。
更に、アラルキル基で置換されたアミノ基、すなわちアラルキル基置換アミノ基としては、例えば、N−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等のモノ又はジアラルキルアミノ基が挙げられる。
アルキル基で置換されたアミノ基、すなわちアルキル基置換アミノ基としては、例えば、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N,N−ジイソプロピルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のモノ又はジアルキルアミノ基が挙げられる。
アリール基で置換されたアミノ基、すなわちアリール基置換アミノ基としては、例えば、N−フェニルアミノ基、N,N−ジフェニルアミノ基、N,N−ジトリルアミノ基、N−ナフチルアミノ基、N−ナフチル−N−フェニルアミノ基等のモノ又はジアリールアミノ基が挙げられる。
更に、アラルキル基で置換されたアミノ基、すなわちアラルキル基置換アミノ基としては、例えば、N−ベンジルアミノ基、N,N−ジベンジルアミノ基等のモノ又はジアラルキルアミノ基が挙げられる。
アシル基で置換されたアミノ基、すなわちアシルアミノ基としては、例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ基、ピバロイルアミノ基、ペンタノイルアミノ基、ヘキサノイルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基で置換されたアミノ基、すなわちアルコキシカルボニルアミノ基としては、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
アルコキシカルボニル基で置換されたアミノ基、すなわちアルコキシカルボニルアミノ基としては、例えば、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシカルボニルアミノ基、n−プロポキシカルボニルアミノ基、n−ブトキシカルボニルアミノ基、tert−ブトキシカルボニルアミノ基、ペンチルオキシカルボニルアミノ基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基、ベンジルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられる。
以下に、本願発明を工程ごとに詳細に説明する。
化合物(I)から化合物(II)への工程
化合物(I)から化合物(II)への工程
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
化合物(I)とジアゾ化剤とを、塩基性化合物存在下で反応させることにより化合物(II)を得ることができる。反応は通常、溶媒中で実施する。
原料化合物(I)は種々の方法によって得ることができる。例えば、光学活性アミンとラセミ体の化合物(I)とをジアステレオマー塩にした後に光学分割する方法、光学活性3−アルキル−2−オキセタノンにアルキルグリニャール(Grignard)試薬等を反応させアルキル化をした後、増炭反応を行う方法等が挙げられる。
化合物(I)とジアゾ化剤とを、塩基性化合物存在下で反応させることにより化合物(II)を得ることができる。反応は通常、溶媒中で実施する。
原料化合物(I)は種々の方法によって得ることができる。例えば、光学活性アミンとラセミ体の化合物(I)とをジアステレオマー塩にした後に光学分割する方法、光学活性3−アルキル−2−オキセタノンにアルキルグリニャール(Grignard)試薬等を反応させアルキル化をした後、増炭反応を行う方法等が挙げられる。
本工程におけるジアゾ化剤の使用量は、化合物(I)のモル数に対して0.5から2.0倍モルでよく、好ましくは0.9から1.2倍モルの範囲である。
ジアゾ化剤としては、例えばスルホニルアジド類及びアジドホスホニウムハライド類が挙げられ、具体的にはナフタレン−2−スルホニルアジド、p−カルボキシベンゼンスルホニルアジド、p−アセトアミドベンゼンスルホニルアジド、メタンスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド、p−ドデシルベンゼンスルホニルアジド、アジドトリス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミド等が挙げられるが、好ましいジアゾ化剤としてはp−アセトアミドベンゼンスルホニルアジドを挙げることができる。またジアゾ化剤は当該スルホニルハライドとアジ化ナトリウムより系内調製して用いることもできる。
ジアゾ化剤としては、例えばスルホニルアジド類及びアジドホスホニウムハライド類が挙げられ、具体的にはナフタレン−2−スルホニルアジド、p−カルボキシベンゼンスルホニルアジド、p−アセトアミドベンゼンスルホニルアジド、メタンスルホニルアジド、p−トルエンスルホニルアジド、p−ドデシルベンゼンスルホニルアジド、アジドトリス(ジエチルアミノ)ホスホニウムブロミド等が挙げられるが、好ましいジアゾ化剤としてはp−アセトアミドベンゼンスルホニルアジドを挙げることができる。またジアゾ化剤は当該スルホニルハライドとアジ化ナトリウムより系内調製して用いることもできる。
また、用いられる塩基性化合物としては、例えば第三級アミン化合物又は芳香族アミン類が挙げられ、具体的にはトリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、ピコリン等が挙げられ、その中でもトリエチルアミン及びピリジンが好ましい。
用いる溶媒としては、反応に影響を及ぼさないものであればよく、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒;メタノール、エタノール、イソプロパノール(IPA)等のアルコール系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類等を挙げることができる。この中でも、アセトニトリル及びトルエンが好ましい溶媒として挙げられる。溶媒の使用量は化合物(I)に対して1倍量以上でよく、好ましくは5から10倍量の範囲である(化合物(I)1gに対して溶媒1mLを使用するときが1倍量である。)。
反応温度は、使用する溶媒の沸点までであれば特に限定されないが、通常は−20℃から80℃でよく、好ましくは10℃から30℃の範囲である。反応時間は、反応温度によっても自ずから異なるが、1時間から5時間ほどで終了する。
また、本工程は窒素、アルゴン等の不活性ガス中で行うことが好ましい。
このようにして得られた化合物(II)は、再結晶、蒸留、不要物の濾別、各種クロマトグラフィー等の通常用いられる操作により精製することができる。
化合物(II)の環化反応
また、本工程は窒素、アルゴン等の不活性ガス中で行うことが好ましい。
このようにして得られた化合物(II)は、再結晶、蒸留、不要物の濾別、各種クロマトグラフィー等の通常用いられる操作により精製することができる。
化合物(II)の環化反応
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
化合物(II)を、触媒により環化することにより化合物(III)を得ることができる。反応は溶媒中、環化触媒の存在下で処理すればよい。
化合物(II)を、触媒により環化することにより化合物(III)を得ることができる。反応は溶媒中、環化触媒の存在下で処理すればよい。
触媒としては、遷移金属化合物、特に周期表で第8族から第11族に属する遷移金属の化合物、より好ましくは遷移金属としてロジウムを含む化合物が挙げられる。これら遷移金属化合物の形態としては、単核又は複核の遷移金属錯体又は遷移金属塩が挙げられる。これら遷移金属化合物の金属以外の部分、例えば配位子としては、下記式(i)または(ii)で表されるカルボキシル基及びカルバモイル基を有する化合物から、カルボキシル基及びカルバモイル基の水素原子が一つ除かれた負一価の配位子が挙げられる。
R4CO2H (i)
R4CONH2 (ii)
R4CONH2 (ii)
(式中、R4はアルキル基、アリール基、複素環基を表す。)
R4におけるアルキル基としては、直鎖又は分岐もしくは環状のアルキル基が挙げられ、これらアルキル基は置換基を有していてもよい。具体的なアルキル基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。アルキル基に置換する置換基としては、アリール基、複素環基、ハロゲン原子等が挙げられる。
R4におけるアルキル基としては、直鎖又は分岐もしくは環状のアルキル基が挙げられ、これらアルキル基は置換基を有していてもよい。具体的なアルキル基としては、炭素数1〜20、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基が挙げられ、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。アルキル基に置換する置換基としては、アリール基、複素環基、ハロゲン原子等が挙げられる。
アリール基としては、炭素数6〜12のアリール基が挙げられ、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基等が挙げられる。また、これらアリール基は置換基を有していてもよく、置換基としては前記したようなアルキル基、アルコキシ基が挙げられる。アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、tetr−ブトキシ基等が挙げられる。
複素環基としては、飽和又は不飽和の5又は6員環の単環又は縮環の複素環基が挙げられ、具体的にはN−置換ピロリジニル基、N−置換ピペリジル基、ピリジル基、インドリル基、N−フタルイミド基等が挙げられる。また、これら複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としてアルキル基又はアルコキシ基が挙げられ、具体例としては前記したようなアルキル基又はアルコキシ基が挙げられる。
ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、フッ素原子が挙げられるがフッ素原子が好ましい。
複素環基としては、飽和又は不飽和の5又は6員環の単環又は縮環の複素環基が挙げられ、具体的にはN−置換ピロリジニル基、N−置換ピペリジル基、ピリジル基、インドリル基、N−フタルイミド基等が挙げられる。また、これら複素環基は置換基を有していてもよく、置換基としてアルキル基又はアルコキシ基が挙げられ、具体例としては前記したようなアルキル基又はアルコキシ基が挙げられる。
ハロゲン原子としては塩素原子、臭素原子、フッ素原子が挙げられるがフッ素原子が好ましい。
式(i)及び式(ii)で表される具体的な化合物としては、限定されるものではないが、酢酸(AcOH)、プロピオン酸(EtCO2H)、ピバリン酸(Me3CCO2H)、オクタン酸(n−C7H15CO2H)、シクロヘキサンカルボン酸、1−アダマンタンカルボン酸(AdCO2H)、トリフルオロ酢酸(CF3CO2H)、アセトアミド(CH3CONH2)、2,2,2−トリフルオロアセトアミド(CF3CONH2)等が挙げられる。
具体的な遷移金属化合物として、ロジウム化合物を例にすると、Rh2(n−C7H15CO2)4、Rh2(AcO)4、Rh2(AdCO2)4、Rh2(CH3CONH)4、Rh2(CF3CONH)4等が挙げられる。
この中でも触媒としては、ロジウム2核錯体が好ましく、Rh2(CF3CONH)4が特に好ましい。触媒の使用量は、化合物(II)のモル数に対して0.0001%から1%モルでよく、好ましくは0.01%から0.1%モルの範囲である。
この中でも触媒としては、ロジウム2核錯体が好ましく、Rh2(CF3CONH)4が特に好ましい。触媒の使用量は、化合物(II)のモル数に対して0.0001%から1%モルでよく、好ましくは0.01%から0.1%モルの範囲である。
使用できる溶媒としては、反応に影響がなければ特に限定されないが、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;;ヘキサン、ヘプタン等の飽和炭化水素類ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン(THF)、1,4−ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)等のアミド系溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル系溶媒等を挙げることができる。好ましい溶媒としては、トルエン、ジクロロメタン、ヘプタンが好ましく、その中でもジクロロメタンがより好ましい。反応温度は、反応に悪影響を与えない温度であればよく、好ましくは−20℃から80℃、さらに好ましくは、0℃から20℃の範囲である。反応時間は用いる触媒によって異なるが、1から10時間の範囲でよい。
この環化反応の工程では、R1及びR2が共にメチル基の場合に関して説明すると、以下の(C−A)、(C−B)、(C−C)、(C−D)及び(C−E)で表される5種類の化合物が主に生成する。
(式中、R3及び*は前記と同じ意味を表す。)
これら5種類の化合物は、脱炭酸反応後、高性能の蒸留塔を用いるなどの分離方法により、環化後に生成した混合物からそれぞれの化合物を分離することも可能である
化合物(III)から化合物(IV)への工程
これら5種類の化合物は、脱炭酸反応後、高性能の蒸留塔を用いるなどの分離方法により、環化後に生成した混合物からそれぞれの化合物を分離することも可能である
化合物(III)から化合物(IV)への工程
(式中、R1、R2は、各々独立してアルキル基を表す。R3はアルコキシ基、アラルキルオキシ基、アリルオキシ基、アミノ基又は置換アミノ基を表す。*は不斉炭素原子を表す。)
この工程では、化合物(III)のアルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、カルバモイル基及び置換カルバモイル基をカルボキシル基へ変換した後、脱炭酸することにより化合物(IV)を得ることができる。脱炭酸を行う前のカルボキシル基への変換条件はR3の種類により異なるが、この分野で通常用いられる方法によって行えばよい。すなわち、塩酸又は硫酸等の鉱酸による酸加水分解、カルボン酸を触媒とするエステル交換反応、ベンジルエステルの加水素分解、tert−ブチルエステル又は2−テトラヒドロピラニルエステル等の酸触媒開裂、他にアリルエステルのPd触媒などによる脱アリル反応、または通常のアルカリ加水分解反応後に酸で中和する方法やγ−コリジン中でのヨウ化リチウムとの加熱による反応、水和ヨウ化ナトリウムやヨウ化カルシウムとの加熱や、あるいはジメチルスルホキシド中での加熱またはシアン化ナトリウムを添加して加熱することにより、カルボキシル基へと導いて熱時で脱炭酸を行う。
この工程では、化合物(III)のアルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、カルバモイル基及び置換カルバモイル基をカルボキシル基へ変換した後、脱炭酸することにより化合物(IV)を得ることができる。脱炭酸を行う前のカルボキシル基への変換条件はR3の種類により異なるが、この分野で通常用いられる方法によって行えばよい。すなわち、塩酸又は硫酸等の鉱酸による酸加水分解、カルボン酸を触媒とするエステル交換反応、ベンジルエステルの加水素分解、tert−ブチルエステル又は2−テトラヒドロピラニルエステル等の酸触媒開裂、他にアリルエステルのPd触媒などによる脱アリル反応、または通常のアルカリ加水分解反応後に酸で中和する方法やγ−コリジン中でのヨウ化リチウムとの加熱による反応、水和ヨウ化ナトリウムやヨウ化カルシウムとの加熱や、あるいはジメチルスルホキシド中での加熱またはシアン化ナトリウムを添加して加熱することにより、カルボキシル基へと導いて熱時で脱炭酸を行う。
カルボキシル基へと導くために用いられるカルボン酸としては酢酸、プロピオン酸、ピバロイル酸、デカン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸等の脂肪族カルボン酸、又は安息香酸等の芳香族カルボン酸等が挙げられ、この中でも酢酸が特に好ましい。また、カルボン酸を用いてカルボキシル基へ変換し脱炭酸反応を行う時に、予め系内にメタノール、エタノール等のアルコールを加えてカルボキシル基への変換を行い、そのまま脱炭酸反応を行ってもよい。さらに、カルボン酸を用いる方法のほかに、含水ジメチルスルホキシド中で加熱する脱炭酸方法も好ましい。
脱炭酸反応の反応温度としては30℃〜150℃、好ましくは70℃〜140℃である。反応時間は反応温度及び脱炭酸反応の基質により自ずから異なるが、1時間〜15時間、好ましくは3時間〜8時間である。使用される溶剤の量は化合物(III)の重量に対して1倍容量以上、好ましくは5〜8倍容量の範囲が好ましい。
このようにして得られた化合物(IV)は各種クロマトグラフィー、蒸留等の通常用いられる操作により精製することができる。
また、蒸留で化合物(IV)を精製する場合は、高性能の蒸留塔を用いることにより、トランス体純度を向上させることが出来る。
また、蒸留で化合物(IV)を精製する場合は、高性能の蒸留塔を用いることにより、トランス体純度を向上させることが出来る。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 (R)−5−メチル−3−オキソヘプタン酸メチルの合成
NMR δH(200MHz、CDCl3):0.82−0.90(m,6H,2Me),1.08−1.43(m,2H,CH3CH2),1.88−1.98(1H,m,CH),2.31(dd,1H,J=16.6,8.0Hz,CHCH2),2.51(dd,1H,J=16.6,8.0Hz,CHCH2),3.42(s,2H,CH2),3.72(s,3H,CO2Me)
δC(50MHz,CDCl3):11.08,19.04,29.2,30.4,49.3,49.9,52.1,167.7,202.7
実施例2 (R)−2−ジアゾ−5−メチル−3−オキソヘプタン酸メチルの合成
NMR δH(200MHz,CDCl3):0.83−0.92(m,6H,2Me),1.10−1.45(m,2H,CH3CH2),1.87−2.00(1H,m,CH),2.64(ddd,1H,J=15.4,7.8,1.0Hz,CHCH2),2.51(dd,1H,J=15.4,6.0Hz,CHCH2),3.82(s,3H,CO2Me)
実施例3 (R)−2−ジアゾ−5−メチル−3−オキソヘプタン酸メチルの環化反応
実施例4 (3R,4R)−3,4−ジメチルシクロペンタノンの合成
NMR δH(200MHz,CDCl3):1.11(d,6H,J=5.6Hz,2Me),1.69−1.91(m,4H,2CH2),2.34−2.51(m,2H,2CH)
実施例5 (3R,4R)−3,4−ジメチルシクロペンタノンの合成
実施例6〜11
実施例3においてRh2(CF3CONH)4の代わりに、種々の環化触媒を用いて反応を行った結果を以下の表1に示す。
実施例3においてRh2(CF3CONH)4の代わりに、種々の環化触媒を用いて反応を行った結果を以下の表1に示す。
なお、表中の環化触媒A、B、C及びDは以下の通りである。
実施例12 3,4−ジメチルシクロペンタノンの精密蒸留
実施例4の操作で得られた粗3,4−ジメチルシクロペンタノン65gを、ヘリパックNo.2を充填して構成した30段相当の蒸留塔(内径2cm x 高さ45cm)にて精密蒸留を行い、トランス体純度98.8%の留分33gを得た(沸点123℃〜125℃/275Pa)。
実施例4の操作で得られた粗3,4−ジメチルシクロペンタノン65gを、ヘリパックNo.2を充填して構成した30段相当の蒸留塔(内径2cm x 高さ45cm)にて精密蒸留を行い、トランス体純度98.8%の留分33gを得た(沸点123℃〜125℃/275Pa)。
Claims (16)
- 一般式(I)
で表される光学活性カルボン酸化合物をジアゾ化して、式(II)
で表される光学活性なジアゾ化合物とした後、このジアゾ化合物を遷移金属触媒を用いて環化させ、一般式(III)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類を得、得られたこのシクロペンタンカルボン酸類におけるR3を水酸基に変換する操作を行った後、脱炭酸することを特徴とする、一般式(IV)
で表される光学活性シクロペンタノン類の製造方法。 - 一般式(I)、一般式(II)及び一般式(III)の化合物がエステルである請求項1に記載の製造方法。
- R3が炭素数1〜4のアルコキシ基、アリルオキシ基、ベンジルオキシ基又は4−ニトロベンジルオキシ基である請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載の製造方法。
- 一般式(I)
で表される光学活性カルボン酸化合物をジアゾ化して、一般式(II)
で表される光学活性ジアゾ化合物とした後、このジアゾ化合物を遷移金属触媒を用いて環化させることを特徴とする、一般式(III)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類の製造方法。 - 一般式(II)
で表される光学活性ジアゾ化合物を、遷移金属触媒を用いて環化させ、一般式(III)
で表される光学活性シクロペンタンカルボン酸類とした後、得られたこのシクロペンタンカルボン酸類におけるR3を水酸基に変換する操作を行った後、脱炭酸することを特徴とする、一般式(IV)
で表される光学活性シクロペンタノン類の製造方法。 - R3を水酸基に変換する操作が、以下の(a)、(b)又は(c)のいずれかの方法で行われることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
(a)アルカリ加水分解
(b)加水素分解
(c)水中又は有機溶媒中で、鉱酸又はカルボン酸を用いる酸加水分解又は加溶媒分解 - ジアゾ化試薬がスルホニルアジド類又はアジドホスホニウムハライドである請求項7に記載の製造方法。
- 環化に用いる遷移金属触媒がロジウム化合物である請求項9に記載の製造方法。
- 一般式(III)におけるR1及びR2の配置が、トランス体70%以上である請求項10に記載の製造方法。
- R3aがメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アリルオキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基又は4−ニトロベンジルオキシカルボニル基である請求項12又は請求項13のいずれか1項に記載の化合物。
- R1及びR2が何れもメチル基である請求項12〜請求項14のいずれか1項に記載の化合物。
- 一般式(IV)においてR1及びR2が何れもメチル基である化合物のトランス体含量を蒸留により向上させる方法。
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CN112679348A (zh) * | 2020-12-27 | 2021-04-20 | 河南师范大学 | 一种3-芳甲酰基茚酮-2-甲酸酯类化合物的合成方法 |
-
2005
- 2005-10-06 JP JP2005293199A patent/JP2007099711A/ja active Pending
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CN112679348B (zh) * | 2020-12-27 | 2023-09-05 | 河南师范大学 | 一种3-芳甲酰基茚酮-2-甲酸酯类化合物的合成方法 |
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