JP2007098073A - 壁面取付具 - Google Patents

Abstract

【課題】 従来の建築材としてのとっこうは木製で、角材の中央を斜めに切断し、一方を壁側にまたもう一方を家具や絵画、鏡などの被取付物に取付けて、上部から差し入れるように壁面に取付けるものであった。そのため木材の厚みにより、被取付物をぴったりと壁面に設置することができず、また、接合部分がすべりやすく、壁からはずれる危険性もあった。
【解決手段】 とっこうをステンレスで作ることにより強度を強め、厚さを５ｍｍに抑えた。これにより、被取付具へ直接取付けても、壁と被取付物との間の隙間が目立たなくなり、加工の手間を減らすことができる。また、取付具同士の接合部に突起を作り、さらに、接合部分の先端の角度を浅くした。これにより接合部分の摩擦が大きくなり、左右へのズレが防げるとともに、接合部がはがれることを防止することができる。
【選択図】 図３

Description

本発明は、家具、鏡、絵画、パネル等を壁面に取付けるための金具に関する。

従来、家具等を壁面に取付けるにはとっこうと呼ばれる木製の器具を使用してきた。

以下、図５によって従来の木製のとっこうによる壁面取付方法を説明する。図においてＡは被取付物、Ｂは取付物側とっこう、Ｃは壁面側とっこう、Ｄは壁面となる。

とっこうＢ、Ｃは一本の木材（垂木）を４５度の角度で、２つの部材に切断したもので、壁面Ｄに壁側とっこうＣをネジ止めし、被取付物Ａに被取付物側とっこうＢをネジ止めし、とっこうＢの上部にとっこうＣの下部を重ねることによって、被取付物Ａを壁面Ｄに固定させる。

以上に述べた従来のとっこうによる壁面設置方法では、木材を使用するためとっこう自体の厚みが発生し、被取付物と壁面の間に大きな隙間が生まれる。その隙間を隠すために被取付物の裏側に梁Ｅを作り、裏側に深さを作る必要があった。また、木材を４５度の角度で組み合わせただけの状態であるため、左右に滑りやすく被取付物が壁面から外れる危険もあった。

本発明は、このような従来の構造が有していた問題を解決しようとするものであり、とっこうの厚みを薄くするとともに、より強度をもった壁面への取付けを可能にすることを目的としたものである。

問題を解決するための手段

本発明は上記目的を達成するために金属製一体型で薄さを実現させ、強度を増すとともに、被取付物が壁面からはずれ落下することを防ぐため、係止部に線状の突起を設けた構造を持たせたものである。

上記課題の解決手段による作用は次の通りである。すなわち、薄い金属製の取付け具を使用することにより、被取付物と壁面の間には木製とっこうに見られるような大きな隙間が生じないため、被取付物の裏側側面をあらたに加工し覆う必要がなくなる。

また、該取付具の係止部平面上に線状の突起物を設けたことにより、該取付具同士が噛み合うことにより結合の強度が増し、被取付物が壁面から外れ落下する危険が減少する。

発明の効果

上述のように本発明は家具、鏡、絵画、パネル等を壁面に設置する際、作業を簡便化し、壁面に固定させる強度を増し、事故や地震等天災による家具の落下転倒を防ぐことに大きな効果を生む。また、壁面からの取付物の突起を抑えるため、狭い通路などに設置する際に効果的となる。

発明の実施するための最良の形態

以下、本発明の実施の形態を図１から図４に基づいて説明する。各部を示す数字（１から５まで）は各図とも共通の部分を示す。

該取付金具は薄い金属を中央２の部分でクランク状に折り曲げられた形態を持ち、取付物に合わせて全長を調整することが可能である。１の部分には細い溝が彫られ，３の部分には半円状の断面を持った線状の突起が付けられている。４の切断面は約６０度となっている。５は固定するためのネジ穴となる。

以下、上記構成の使用方法と効果を説明する。図において、Ａは被取付物、Ｂ、Ｃは該取付金具、Ｄは壁面とする。該取付金具Ｂ、Ｃは同一のものを上下一組使用し、図４のように一つは被取付物に、もう一つは壁面に固定する。取付の際には１の溝がガイドとなり、容易に固定位置を決定することができる。５のネジ穴は円形ではなく上下に幅を持たせてあるため、取付けの際に平行を調整することができる。

被取付物Ａを壁面に取付ける際には、該取付金具Ｃの上から該取付金具Ｂを差し込み固定する。その際、３の突起物がもう一方の金具に触れて摩擦を起こし、被取付物がズレたり落下することを防ぐ効果がある。また、該取付金具先端の切断面４は約６０度の鈍角となっているため、該取付金具の先端がもう一方の金具とあたる点６が、壁面Ｄと該取付金具Ｃが接触している面より内側となり、被取付物の重さがかかる部分が壁面との接触面からずれることにより、取付金具が壁面からはがれることを防ぐ効果がある。

また該取付金具自体の厚さ５ｍｍと薄いため、木製とっこうを使用するときのように厚い梁Ｅを設置する必要がなく、工程や施行が簡易化されるとともに、被取付物を壁面から張り出さずに設置することが可能となる。一例として、一般的に使用される幅７５０ｍｍ高さ１６００ｍｍの姿見を設置する場合、従来の木製とっこうであれば強度を持たせるために１５ｍｍ以上の厚さの垂木（梁Ｅ）を使う必要があったが、該取付金具を使用すれば粱Ｅの厚さは５ｍｍに抑えることができる。

本発明の実施形態を示す取付金具の平面図 同取付金具の断面図 同取付金具を斜め上方から見た外観図 同取付金具を実際に使用する際の断面図 従来の木製とっこうの断面図

符号の説明

１ 設置位置を決めるための溝
２ クランク状の折り曲げ部
３ ズレ防止のための突起
４ 鈍角に切断された先端部
５ ネジ穴

Claims (1)

1. 家具、鏡、絵画、パネル等を壁面に取り付けるための取付具であり、被取付物および壁面にねじ止めする固定部と、所定位置で係止される保持部分がクランク状に４５度の折り返しによって金属板一枚分の隙間を生み出し、同形のものを被取付物および壁面に上下逆向きに取付けることにより、被取付物を固定することを可能とし、金属の成型により被取付物の大きさに合わせて長さを変更可能な一体型の板状の形状を持った壁面取付具。

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