JP2007097198A - 映像表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用者の眼に対する光学瞳の位置の調節が容易な眼鏡取り付け型の映像表示装置を提供する。
【解決手段】映像表示装置(1)を、透明板(10L,10R)、液晶表示器を収容した筐体(20)、装着部(30)、バランサ(40L,40R)、および透明板(10R)の中央部に設けた接眼光学系としてのホログラム(11)で構成する。液晶表示器からの光を透明板(10R)の内部を進行させてホログラム(11)に導き、ホログラムによって拡大虚像を提供する。装着部(30)をコイル状のばね部材(31)と筐体(32)で構成して、眼鏡のブリッジを前後から挟む形態で係止させる。ブリッジにおける装着部(30)の係止位置に自由度をもたせて、光学瞳の位置を調節可能とする。また、バランサ(40L,40R)により、装置の重心を眼鏡の鼻当てよりも後方に位置させて、使用時の安定度を高める。
【選択図】図1

Description

本発明は、使用者の眼鏡に取り付けられて眼前にて使用される映像表示装置に関する。
使用者の眼鏡に取り付けられて、眼前にて映像を提供する映像表示装置が提案されている。このような映像表示装置は、映像を表示する表示部と、表示部からの光を眼に導いて映像の虚像を提供する接眼光学系とを備えるのが一般的であり、接眼光学系によって拡大虚像を提供することで、眼鏡に取り付けるのに適するように小型軽量化が図られている。
眼鏡に取り付けるための構成にはいくつの提案がある。例えば、特許文献1では、表示部を駆動する駆動部を眼鏡のつるに取り付けるとともに、表示部および接眼光学系をアームによって駆動部で支持して眼前に位置させる構成が示されている。また、特許文献2では、表示部および駆動部を眼鏡のつるに取り付けるとともに、接眼光学系を表示部に固定して眼前に位置させる構成が示されている。
また、特許文献3では、表示部と接眼光学系が眼前に位置するように、装置全体を眼鏡のつるからレンズにわたって取り付けるようにしている。さらに、特許文献4では、眼鏡のレンズの下部を前後から挟んで、接眼光学系が眼前に位置し、表示部がその下方に位置する構成が示されている。
米国特許第4753514号明細書 米国特許第6023372号明細書 特開平4−23580号公報 特開2000−112396号公報
いずれの映像表示装置においても、装置の光学瞳と使用者の眼の位置が左右方向および上下方向に一致していなければ、使用者が観察する映像に欠けが生じる。
ところが、特許文献1、特許文献2、および特許文献3の構成では、表示部と接眼光学系の位置を左右方向や上下方向に移動させることができないため、使用者の眼に対する装置の光学瞳の位置にずれが生じ易い。しかも、装置が取り付けられる眼鏡のつるから接眼光学系を配置すべき眼の直前の位置までにはかなりの距離があり、使用者(の眼鏡)ごとに大きく相違する。このため、光学瞳をきわめて大きくしなければ、多くの使用者に適合する装置とすることはできない。
しかし、光学瞳を大きくしようとすると、接眼光学系が大型化し、装置全体としても大型化、重量化することになる。これは、眼鏡に取り付けて使用する態様には好ましくない。
一方、特許文献4の構成では、観察者の眼の位置に対する装置の光学瞳の位置を調整することが可能である。しかしながら、眼鏡のレンズの大きさは様々であり、上下方向に大きいレンズと小さいレンズのいずれに対しても、接眼光学系が眼の直前に位置するように調整し得るようにすることは難しい。したがって、やはり光学瞳を大きくする必要があり、装置の大型化、重量化を招く。
また、従来の映像表示装置は、重量のバランスについては特に考慮されていない。このため、装置を取り付けた眼鏡のバランスが悪く、快適に使用できない上に、光学瞳と使用者の眼の相対位置がずれ易い。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、眼鏡に取り付けられる映像表示装置であって、使用者の眼に対する位置の調節が容易な、したがって、光学瞳をあまり大きくする必要がなく小型軽量化の容易なものを提供することを目的とする。また、重量バランスがよく、長時間使用するときでも使用者に不快感を与え難く、使用者の眼に対する光学瞳のずれの少ない映像表示装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、眼鏡に取り付けられる映像表示装置は、映像を表示する表示部と、表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する接眼光学系と、眼鏡に係止される装着部と、装置全体の重心を眼鏡の鼻当てよりも後方に位置させるバランサとを備える構成とする。
一般に眼鏡は、レンズを有するフロント部が重いため、バランスが悪く動き易い。これに映像表示装置を取り付けると、その接眼光学系はフロント部近傍に位置することになるため、バランスがさらに悪いなり易い。しかし、装置にバランサを備えて、装置全体の重心を鼻当てよりも後方に位置させることで、バランスが悪化するの防止したり、逆にバランスを改善したりすることができる。
本発明ではまた、眼鏡に取り付けられる映像表示装置は、映像を表示する表示部と、表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する接眼光学系と、眼鏡に係止される装着部と、上下方向から挟む力を加えられて装着部の係止を解除する操作部とを備える構成とする。
この映像表示装置は、使用者が操作部を上下方向から挟むだけで、眼鏡から取り外すことができる。逆に、操作部を挟んだ状態で装着部を眼鏡の係止部位に位置させて、操作部を挟むのを止めるだけで、眼鏡に取り付けることが可能である。したがって、眼鏡への着脱がきわめて容易であり、使用者は眼鏡を装着したままで、しかも片手で、外したり取り付けたりすることができる。
本発明ではさらにまた、眼鏡に取り付けられる映像表示装置は、映像を表示する表示部と、表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する体積位相型ホログラムより成る接眼光学系と、表示部からの光を内部で反射して接眼光学系に導く透明な導光部と、眼鏡に係止される装着部とを備える構成とする。
体積位相型ホログラムは、接眼光学系としての機能を有しながら、外界からの光を透過させることが可能であり、したがって、この映像表示装置は、表示部が表示した映像の虚像を外界の像に重ねて提供することができる。しかも、表示部から接眼光学系に映像を表す光を導く導光部も透明であって、外界からの光を透過させることができるため、外界の像を全く欠けがない状態で提供することが可能である。さらに、接眼光学系と導光部を薄くすることが可能であり、前後方向に薄く軽量な、眼鏡に取り付けて使用するのに適する形態の装置となる。
上記の各映像表示装置は、左右方向および上下方向の少なくとも一方について、眼鏡における装着部の係止位置に自由度がある構成とするのが好ましい。このようにすると、装着部を係止する位置を変化させることで使用者の眼に対する光学瞳の位置を調整することが可能になり、光学瞳を大きくすることなく、多くの使用者が利用できる装置となる。
眼鏡に取り付けられる映像表示装置を、本発明のように、映像を表示する表示部と、表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する接眼光学系と、眼鏡に係止される装着部と、装置全体の重心を眼鏡の鼻当てよりも後方に位置させるバランサとを備える構成とすると、重量バランスが改善されて装置と眼鏡が安定し、快適に使用することができる。また、観察者の眼が装置の光学瞳から外れ難く、常に欠けのない映像を提供することができる。
また、眼鏡に取り付けられる映像表示装置を、本発明のように、映像を表示する表示部と、表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する接眼光学系と、眼鏡に係止される装着部と、上下方向から挟む力を加えられて装着部の係止を解除する操作部とを備える構成とすると、眼鏡への着脱がきわめて容易になる。
さらにまた、眼鏡に取り付けられる映像表示装置を、本発明のように、映像を表示する表示部と、表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する体積位相型ホログラムより成る接眼光学系と、表示部からの光を内部で反射して接眼光学系に導く透明な導光部と、眼鏡に係止される装着部とを備える構成とすると、映像を外界の像に重ねて提供することが可能であり、しかも、外界の像に欠けが生じるのを避けることができる。さらに、前後方向に薄く軽量な、眼鏡に取り付けて使用するのに適する形態の装置となる。
本発明の各映像表示装置を、左右方向および上下方向の少なくとも一方について、眼鏡における装着部の係止位置に自由度がある構成とすると、装着部を係止する位置を変化させることで使用者の眼に対する光学瞳の位置を調整することが可能になる。したがって、光学瞳を大きくすることなく、多くの使用者が利用できる装置となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。第1の実施形態の映像表示装置1を図1に示す。図1において、(a)は上方から見た平面図、(b)は前方から見た正面図、(c)は右方から見た側面図であり、部分的に透視して表している。
映像表示装置1は、左右1対の透明板10L、10R、筐体20、装着部30、左右1対のバランサ40L、40R、およびケーブル50を備えており、使用者の眼鏡に取り付けて使用される。眼鏡に取り付けた状態の映像表示装置1を図2に示す。眼鏡80に取り付けた状態では、透明板10L、10Rがそれぞれ眼鏡80の左右のレンズ81L、81Rの直前に位置する。
筐体20は、映像の提供に関わる光学系を収容しており、透明板10Rの上縁に固定されている。装着部30は、左右の透明板10L、10Rに固定されて両者を連結しており、また、眼鏡80への取り付けに用いられる。映像表示装置1は、装着部30をブリッジ83に係止することによって眼鏡80に取り付けられる。
バランサ40L、40Rは、それぞれ透明板10L、10Rに固定されており、その重量によって映像表示装置1の全体の重心を、眼鏡80の鼻当て86よりも後方に位置させる。バランサ40L、40Rは、透明板10L、10Rの近くにヒンジ41を有しており、映像表示装置1は、バランサ40L、40Rが透明板10L、10Rに対して略垂直になる開いた状態と、略平行になる閉じた状態とを取ることができる。映像表示装置1は、開いた状態で眼鏡80に取り付けられる。眼鏡80に取り付けられた映像表示装置1は、バランサ40L、40Rが使用者の左右の側頭部に当接して、眼鏡80のブリッジ83と使用者の側頭部とによって支持される。
ケーブル50は筐体20に接続されており、不図示の制御部からの電力、映像信号および制御信号を、筐体20内の表示部に供給する。なお、ケーブル50は、保持部材51によってバランサ40Rに取り付けられており、透明板10Rや筐体20の近くでたるむことがない。
映像表示装置1の映像の提供に関する光学系を図3に示す。図3は、筐体20および透明板10Rの断面を表す。筐体20には、発光ダイオード71、凸レンズ72、および表示部である透過型液晶表示器73が収容されている。発光ダイオード71は、液晶表示器73を照明するための照明光を発する。液晶表示器73は、ケーブルを介して与えられる映像信号に応じて、その液晶層に映像を表示し、発光ダイオード71からの照明光を、液晶層で変調して表示した映像を表す映像光とする。レンズ72は、発光ダイオード71からの照明光を略平行光として液晶表示器73に導く。
透明板10Rの上縁部は断面をくさび状とされており、液晶表示器73からの映像光はその端面を透過して透明板10R内に入る。透明板10Rに入った光は、対向する2つの表面で全反射されて下方に向かって進行する。透明板10Rの中央部には、接眼光学系として、体積位相型のホログラム11が設けられている。ホログラム11は、使用者の右眼に対向する位置に、下部ほど右眼に近づくように傾斜して設けられている。
透明板10R内を進行する光は、ホログラム11によって回折反射されて、透明板10Rの使用者側の表面より出射し、眼鏡80のレンズ81Rを透過して使用者の眼に達する。ホログラム11は、使用者の右眼から数十cmないし数mの位置に、液晶表示器73が表示した映像の数倍の拡大虚像を提供するように設定されている。また、その光学瞳Pは、左右6mm、上下2mmの大きさである。このように上下方向に小さな光学瞳とすることにより、透明版10Rを薄く軽量にすることが可能である。
ホログラム11は、映像光の波長とは異なる波長の光に対してはほとんど影響しないように設定されており、外界からの光は、ほとんど全てホログラム11を透過して使用者の右眼に達する。したがって、映像表示装置1は液晶表示器73に表示した映像を外界の像に重ねて提供することになる。透明板10Rも外界からの光を透過させる。したがって、使用者に提供される外界の像に欠けは生じない。なお、傾斜したホログラム11を透過する際に外界からの光に屈折が生じるが、その屈折はホログラム11に密接する透明板10Rで補正することが可能であり、したがって外界の像に歪みも生じない。
発光ダイオード71としては、630nm、520nm、465nmの波長の光を発する3種を用いている。液晶表示器73は、映像の赤色成分、緑色成分、および青色成分を順に繰り返し表示するように制御され、発光ダイオード71は、液晶表示器73が表示する映像の色成分に対応する照明光を供給するように発光を制御される。すなわち、映像表示装置1は時分割表示によってカラー映像を提供する。
光の波長とホログラム11の透過率および反射率との関係を図4に示す。ホログラム11は、上記の3つの波長において反射率が最大(約100%)になり、かつ、最大反射率の半値に対応する波長の幅が約20nmになるように設定されている。したがって、映像光は効率よく回折反射されて明るい映像が提供され、外界からの光も上記の3つの波長にごく近い波長のもの以外は透過して、自然な色合いの外界の像が提供される。なお、単一波長の光を発する1つの発光ダイオード71のみを備えて、単色の映像を提供することも可能である。その場合も、ホログラム11の反射率の半値幅は20nm程度とするとよい。
全反射によって映像光をホログラム11に導く透明板10Rは、3mm程度あるいはそれ以下の厚さとすることが可能である。したがって、薄くかつ軽量である。
光学瞳Pの大きさは、前述のように、左右6mm、上下2mm程度としておけばよい。光学瞳Pがこの大きさであれば、近視や遠視を矯正するための通常の眼鏡80のレンズ81Rを介しても、映像を鮮明に観察することができる。また、光学瞳Pをこの程度の大きさに設定しておけば、以下に述べる装着部30の特徴によって、欠けのない映像を様々な使用者に提供することができる。
装着部30を図5に示す。図5において(a)は前方から見た正面図、(b)は右方から見た側面断面図である。装着部30は、弾性を有する金属を折り曲げてコイル状にしたばね部材31と、ばね部材31の一部を収容するとともに透明板10L、10Rを連結する筐体32より成る。ばね部材31は、前部31aのみ筐体32に収容されており、後部31bおよび前部31aと後部31bとを連結する上部31cは、筐体32外に位置している。
ばね部材31の後部31bの表面は柔軟性と高い摩擦係数を有する樹脂またはゴム35で覆われており、ばね部材31の後部31bに対向する筐体32の後壁32aの外面も同様の樹脂またはゴム36で覆われている。また、ばね部材31の前部31aの下端は筐体32内で固定されている。ただし、上部31cは、前部31aの弾性によって前後に移動可能であり、これにより、後部31bと筐体32の距離が可変になっている。ばね部材31の後部31bの幅(左右方向の長さ)は、数mm程度であり、一般的な眼鏡80のブリッジ83の幅よりも小さい。また、ばね部材31および筐体32の高さ(上下方向の長さ)は1〜2cm程度であり、一般的な眼鏡80のブリッジ83の高さよりも大きい。
ばね部材31の後部31bの上端には操作部材33が固定されている。操作部材33は、剛性を有する金属または樹脂で板状に形成されており、前方に向かって上昇するように傾斜している。筐体32を固定して操作部材33を上方から押し下げると、上部31cを介して上端が前部31aに連結されている後部31bは、下端が筐体32の後壁32aから離間する方向に傾斜する。使用者はこれを利用して映像表示装置1を眼鏡80に取り付ける。
この様子を図6に示す。使用者は、矢印AおよびBに示したように、操作部材33および筐体32を上下方向から挟んで、ばね部材31の後部31bの下端を筐体32の後壁32aから大きく離間させておき、後部31bと後壁32aの間に眼鏡80のブリッジ83を位置させて、操作部材33と筐体32を挟むのを止める。筐体32の後壁32aとばね部材31の後部31bは、ブリッジ83を前後から挟むことになり、摩擦力によってブリッジ83に係止される。この状態を図7に示す。映像表示装置1を眼鏡80から取り外すときは、使用者はこの逆の操作を行えばよい。
このように、映像表示装置1の眼鏡80への着脱はきわめて容易であり、片手の2本の指で行うことができる。また、使用者は眼鏡80を装着したままで、映像表示装置1を取り付けたり取り外したりすることができる。映像表示装置1はブリッジ83の厚さ(前後方向の長さ)が異なる眼鏡80にも取り付けることが可能である。この様子を図8に示す。図8において、太い線は薄い(例えば1.5mm)ブリッジ83に取り付けたときのばね部材31を、細い線は厚い(例えば4.5mm)ブリッジ83に取り付けたときのばね部材31を表す。
前述のように、ばね部材31の後部31bの幅は通常の眼鏡80のブリッジ83の幅よりも小さく、また、後部31bの高さは眼鏡80のブリッジ83の高さよりも大きい。したがって、ブリッジ83における装着部30の係止位置には、左右方向、上下方向共に自由度があり、この自由度の範囲内で、眼鏡80に対する映像表示装置1の相対位置を調節することができる。左右の眼の幅は使用者によって異なるが、ブリッジ80から使用者の眼まで距離は左右の眼の幅の半分程度であって使用者によって大きく変動しないから、多くの使用者が自分の眼の直前に映像表示装置1の光学瞳Pを位置させることができる。
また、眼鏡80のブリッジ83の厚さによらず、眼鏡80のレンズ81Rと透明板10Rの距離は略一定であり、したがって、光学瞳Pの前後方向の位置も略一定である。映像表示装置1では、これらの条件によって、光学瞳Pの大きさを左右6mm、上下2mmとすることが可能になっており、装置の大型化、重量化を招く接眼光学系の大型化が避けられる。
映像表示装置1の重量バランスについて図9を参照して説明する。図9において、(a)は平面図、(b)は側面図である。Mはケーブル50を除く映像表示装置1の重量、Gはその重心、Maはバランサ40L、40Rおよびケーブル50を除いた全部位の重量、Gaはその重心、Mbはバランサ40L、40Rのみの重量、Gbはその重心を表す。また、Laは重心Gaと重心Gとの前後方向の距離、Lbは重心Gbと重心Gとの前後方向の距離、laは重心Gaと重心Gとの左右方向の距離、lbは重心Gbと重心Gとの左右方向の距離を表す。
前後方向については、式1、式2が成り立ち、式2より式3が得られる。
M=Ma+Mb … 式1
Ma×La=Mb×Lb … 式2
La=Lb×Mb/Ma … 式3
式3より、Lbを大きくし、Mbを大きくすれば、全体の重心Gが後方に移動することが判る。バランサ40L、40Rはこの働きをしており、映像表示装置1では、全体の重心Gを、前後方向については、眼鏡の鼻当て86よりも後方に位置させている。これで、眼鏡80単独の重心よりも映像表示装置1を取り付けたときの重心が前方に移動するのが防止されて、全体が安定化する。なお、バランサ40L、40Rの重量Mbを大きくすると全重量Mが増大するので、バランサ40L、40Rを長くしてLbを大きくするのが好ましい。
左右方向については、式4、式5が成り立ち、式5より式6が得られる。
M=Ma+Mb … 式4
Ma×la=Mb×lb … 式5
la=lb×Mb/Ma … 式6
式6より、lbを大きくし、Mbを大きくすれば全体の重心Gが左方に移動することが判る。バランサ40L、40Rはこの働きもしており、映像表示装置1では、右の透明板10Rのみに筐体20を設けた構成でありながら、全体の重心Gを、左右方向については、中央付近に設定している。これで左右方向のバランスも良好に保たれ、全体の安定性がさらに増す。また、使用者の一方の耳や側頭部(ここでは右側)に重量が偏って加わるのが避けられ、快適に使用することができる。なお、左右のバランサ40L、40Rは同じ重量とすることもできるが、左のバランサ40Lを右のバランサ40よりも重くすると、両者の重量の和を一定にしながらも、重心Gbを左右の中央から離す(lbを大きくする)ことができて、好ましい。
なお、ここでは、ケーブル50は右耳で支持することができるので、ケーブル50の重量については考慮していないが、ケーブル50が重い場合はその重量も考慮してバランサ40L、40Rの重量や長さを設定するとよい。また、映像信号や制御信号を無線で供給する場合は、当然ケーブルの重量を考慮する必要はなくなる。
第2の実施形態の映像表示装置2を図10に示す。図10において、(a)は上方から見た平面図、(b)は前方から見た正面図、(c)は右方から見た側面図である。映像表示装置2は、上記の映像表示装置1から、左の透明板10Lとバランサ40L、40Rを省略したもであり、透明板10Rには右のバランサ40Rに代えて、第2の装着部60が固定されている。眼鏡80のブリッジに取り付けるための装着部30や、映像を提供する光学系の構成は前述のとおりである。
装着部60は、眼鏡80のヨロイ87R(図2参照)に係止される。装着部60は、透明板10Rに固定された固定部材61と、固定部材61に支持されて、左右方向(図10(a)のx方向)と前後方向(図10(c)のy方向)に移動可能な移動部材62より成る。移動部材62は断面がU字状であり、眼鏡80のヨロイ87Rを前後から挟む形態で係止される。
固定部材61と移動部材62は摩擦力によって係合しており、僅かな力では両者の相対位置は変化しない。ただし、やや大きな力を加えると、移動部材62を固定部材61に対して、左右方向および前後方向に変位させることができる。眼鏡80によって、レンズ81L、81Rの大きさは大きく異なり、ヨロイ87L、87Rの高さ(上下方向の長さ)や前後方向の位置も異なるが、移動部材62を有する装着部60は、様々な眼鏡80に適合する。
映像表示装置2では、使用者の頭部を両側から挟むバランサ40L、40Rは存在しないものの、装着部30をブリッジ83に係止させ、装着部60をヨロイ87に係止させることで、眼鏡80に安定して取り付けることができる。しかも、装着部60は左右方向、上下方向共に移動可能であり、装着部30も前述のように左右方向、上下方向に移動可能であるから、光学瞳Pの位置の調節も容易である。
第3の実施形態の映像表示装置3を図11に示す。図11において、(a)は上方から見た平面図、(b)は前方から見た正面図、(c)は右方から見た側面図である。映像表示装置3は、第1の実施形態の映像表示装置1の2つの透明板10L、10Rに相当する1つの透明板10を備えるとともに、バランサ40L、40Rを省略したものである。透明板10は曲面である。また、ブリッジ83に係止する装着部30は、透明板10の左右中央に固定されている。
第4の実施形態の映像表示装置4を図12に示す。図12において、(a)は上方から見た平面図、(b)は前方から見た正面図、(c)は右方から見た側面図である。映像表示装置4は、上記の映像表示装置3を修飾して、装着部30と同様の構成の装着部30L、30Rを透明板10の左右両端に固定したものである。装着部30L、30Rは、眼鏡80の左右のヨロイ87L、87Rに係止される。
映像表示装置4では、装着部30L、30Rの係止位置によって光学瞳Pの位置を、第1の実施形態の映像表示装置1と同様に調節することができる。しかも、眼鏡80の両端に取り付けるため、安定性が高く、回転等が確実に防止される。
第5の実施形態の映像表示装置5を図13に示す。図13において、(a)は上方から見た平面図、(b)は前方から見た正面図である。映像表示装置5は、第1の実施形態の映像表示装置1を修飾して、一方の透明板10Lを省略し、眼鏡80のレンズ81Lの上縁に沿う形状のアーム52によって、バランサ40Lを装着部30に連結したものである。
第6の実施形態の映像表示装置6を図14に示す。図14において、(a)は上方から見た平面図、(b)は前方から見た正面図である。映像表示装置6は、第1の実施形態の映像表示装置1を修飾して、映像を提供するための構成を左右の透明板10L、10Rそれぞれに対して備えて、両眼に映像を提供するようにしたものである。すなわち、映像表示装置6は、前述の発光ダイオード71、レンズ72、および液晶表示器73を収容した2つの筐体20L、20R、左右の透明板10L、10Rそれぞれの中央部に設けられ接眼光学系を成す2つのホログラム11L、11R、ならびに2本のケーブル50L、50Rを有する。
眼鏡80のブリッジ83に係止する装着部30の構成は前述のとおりである。映像表示装置6においては、光学瞳Pの位置を左右方向に調整することはできないが、ブリッジ83から眼までの距離の使用者ごとの差異は小さいので、第1の映像表示装置1よりも光学瞳Pを左右方向に少し大きくするだけで、多くの使用者に適合する装置となる。また、上下方向については、装着部30L、30Rの係止位置で光学瞳Pの位置を調整することが可能であるから、光学瞳Pを大きくする必要はない。接眼光学系として体積位相型ホログラム11L、11Rを用いるため、光学瞳Pを非円形にすることは容易である。
第1の実施形態の映像表示装置の平面図(a)、正面図(b)、および側面図(c)。 第1の実施形態の映像表示装置を眼鏡に取り付けた状態を示す平面図。 第1の実施形態の映像表示装置の筐体および透明板の縦断面図。 第1の実施形態の接眼光学系を成すホログラムの透過率および反射率と波長の関係を模式的に示す図。 第1の実施形態の映像表示装置の装着部の正面図(a)、および側面断面図(b)。 第1の実施形態の映像表示装置を眼鏡に取り付ける際の装着部の縦断面図。 第1の実施形態の映像表示装置を眼鏡に取り付けたときの装着部の縦断面図。 第1の実施形態の映像表示装置をブリッジの厚さが異なる眼鏡に取り付けたときの装着部の縦断面図。 第1の実施形態の映像表示装置の全体および一部の重心を示す平面図(a)、および側面図(b)。 第2の実施形態の映像表示装置の平面図(a)、正面図(b)、および側面図(c)。 第3の実施形態の映像表示装置の平面図(a)、正面図(b)、および側面図(c)。 第4の実施形態の映像表示装置の平面図(a)、正面図(b)、および側面図(c)。 第5の実施形態の映像表示装置の平面図(a)、および正面図(b)。 第6の実施形態の映像表示装置の平面図(a)、および正面図(b)。
符号の説明
1、2、3、4、5、6 映像表示装置
10、10L、10R 透明板
11、11L、11R 体積位相型ホログラム(接眼光学系)
20、20L、20R 筐体
30、30L、30R 装着部
31 ばね部材
31a ばね部材前部
31b ばね部材後部
31c ばね部材上部
32 筐体
32a 筐体後壁
33 操作部材
40L、40R バランサ
50、50L、50R ケーブル
60 装着部
61 固定部材
62 可動部材
71 発光ダイオード
72 凸レンズ
73 透過型液晶表示器(表示部)
80 眼鏡
81L、81R レンズ
83 ブリッジ
86 鼻当て
87L、87R ヨロイ

Claims (4)

  1. 眼鏡に取り付けられる映像表示装置であって、
    映像を表示する表示部と、
    表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する接眼光学系と、
    眼鏡に係止される装着部と、
    装置全体の重心を眼鏡の鼻当てよりも後方に位置させるバランサと
    を備えることを特徴とする映像表示装置。
  2. 眼鏡に取り付けられる映像表示装置であって、
    映像を表示する表示部と、
    表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する接眼光学系と、
    眼鏡に係止される装着部と、
    上下方向から挟む力を加えられて装着部の係止を解除する操作部と
    を備えることを特徴とする映像表示装置。
  3. 眼鏡に取り付けられる映像表示装置であって、
    映像を表示する表示部と、
    表示部が表示した映像の虚像を観察者に提供する体積位相型ホログラムより成る接眼光学系と、
    表示部からの光を内部で反射して接眼光学系に導く透明な導光部と、
    眼鏡に係止される装着部と
    を備えることを特徴とする映像表示装置。
  4. 左右方向および上下方向の少なくとも一方について、眼鏡における装着部の係止位置に自由度があることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の映像表示装置。
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