JP2007096447A - 無線通信装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者による使用不可チャネルの指定に応じて対応するチャネルを使用不可と設定する場合でも、使用周波数バンドでの無線通信環境を良好に保つ。
【解決手段】無線通信装置1において、チャネル受付手段14Bで受け付けたチャネル使用可否を無線データ通信の通信条件として通信条件設定手段14Eで設定する際、チャネル判定手段14Cで使用可と判定された使用可チャネルの数が前記データ通信に最低限必要となるブルートゥース(登録商標:Bluetooth)チャネルのミニマムチャネル数以上あることをチャネル数確認手段14Dで確認し、この確認が得られなかった場合には、チャネル判定手段14Cにより、単位チャネル数を削減して各ブルートゥースチャネルの使用可否を再判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無線通信技術に関し、特にブルートゥース(登録商標:Bluetooth)通信方式で用いるスペクトラム拡散変調方式の周波数ホッピング技術に関する。
汎用無線インターフェースであるブルートゥース無線通信方式では、変調方式として周波数ホッピング・スペクトラム拡散(FHSS:Frequency Hopping Spread Spectrum)変調方式が用いられている(非特許文献1など参照)。この周波数ホッピング・スペクトラム拡散変調方式は、一定時間ごとに搬送波周波数を変えてすなわち周波数ホッピングして伝送する方式である。
一般に、任意の帯域幅の電力は周波数ホッピングする周期に対して十分長い時間で平均すると低くなるので他のシステムの通信を妨害しにくく、また特定の周波数に妨害波が存在してもすぐ別の周波数にホッピングするので他のシステムからの干渉に強いといわれている。
ブルートゥース無線通信方式では、2.4GHz帯に1MHz間隔で79個または23個のチャネルを設け、通信開始時にマスタ側とスレーブ側との間で設定したチャネル選択順に基づき、1600回/秒という速度で周波数ホッピングを繰り返し、その際、選択したチャネルを用いて相手無線装置と所望のパケットを送受信することにより、データ通信を行うものとなっている。
従来、このような周波数ホッピング技術として、他の機器から送信されている電波により任意のチャネルでパケット送受信のエラーが発生した場合、そのチャネルを使用不可とするアダプティブ周波数ホッピング(以下、AFHという:Adaptive Frequency Hopping)技術が使用される(例えば、非特許文献2など参照/Bluetooth 1.2)。
このアダプティブ周波数ホッピング技術によれば、使用不可と判断されたチャネルはチャネル選択順から除外されるため、そのチャネルに対してそれ以降周波数ホッピングが行われなくなり、当該チャネルの搬送波周波数における他の装置との電波の相互干渉や、同種の無線通信装置との当該チャネルにおけるパケット送受信の衝突による無線通信の途切れを低減できる。
一方、ブルートゥース無線通信方式と同様に、産業科学医療用に用意されたISM(Industrial Scientific Medical)バンドの周波数を用いて無線通信を行う汎用無線インターフェースとして、各種のスペクトラム拡散変調方式を用いる無線LAN通信方式がある(非特許文献3など参照)。
例えば、無線LAN通信方式のIEEE 802.11gでは、2.4GHz帯に5MHz間隔で設定された搬送波周波数を用いる13個のチャネルを設け、CSMA/CA(Carrier Sense Multiple Access with Collision Avoidance)方式により無線通信を行う。
CSMA/CA方式では、まず、使用するチャネルからデータを送信する前に、他無線通信装置が当該チャネルでデータ送信をしていないかを調べ(Carrier Sense)、さらに自分宛のデータが送信されてきていないかを調べる(Sense Multiple Access)。その結果、衝突の心配がないと判断したらデータを送信し、他に通信中の無線通信装置があった場合には送信待機(Collision Avoidance)となる。この送信待機では、ランダムに割り当てられた時間を待ってから再度上記手順を繰り返す。また、全く同時に2つの無線通信装置が送信を始めて衝突した場合は、エラー回復ができないため上位層レベルで再送が行われる。
したがって、ISMバンドを共用する無線LAN通信装置とブルートゥース無線通信装置との間で電波干渉が発生した場合、ブルートゥース無線通信装置と共用される無線LAN通信装置の無線通信環境を良好に保つことができない。
例えば、ブルートゥース無線通信方式のAFHでは、無線LAN通信方式のようなキャリアセンス動作は行わず、選択したチャネルでパケット送受信を行い、その通信エラーの有無に応じて当該チャネルの使用可否を判断している。この際、無線LAN通信装置の通信エリア内でブルートゥース無線通信装置を共用する場合、信号送受信のタイミングによってはブルートゥース無線通信装置がチャネルを優先的に確保してしまい、無線LAN通信装置で対応する周波数のチャネルを確保できなくなり、無線LAN通信装置の無線通信環境が悪化する場合がある。
このような無線通信環境が悪化を回避する技術として、無線LAN通信方式で用いる無線LANチャネルを優先して確保し、無線LAN通信方式で使用していない周波数帯域をブルートゥース無線通信方式のチャネルとして用いる方法が考えられる。具体的には、利用者がブルートゥース無線通信装置に無線LAN通信方式で用いる使用無線LANチャネルを設定入力し、ブルートゥース無線通信装置において、その使用無線LANチャネルに対応するブルートゥースチャネルを使用不可とすればよい。
http://www.bluetooth.org/spec/ http://www.ericsson.com/bluetooth/files/whitepaper_on_afh_final.pdf http://grouper.ieee.org/groups/802/11/
しかしながら、このような従来技術において、ブルートゥース無線通信装置で、利用者による使用無線LANチャネルの設定に応じて、その使用無線LANチャネルに対応するブルートゥースチャネルを順次使用不可とした場合、利用者がブルートゥースチャネルに対する使用不可設定状況を容易に把握できないことから、使用無線LANチャネルの増加に伴って、最低限必要となるブルートゥースチャネルの数すなわちミニマムチャネル数に関わらず、使用可能なブルートゥースチャネル数が削減されてしまい、結果としてISMバンドでの無線通信環境を良好に保つことができないという問題点があった。
周波数ホッピング方式を用いるブルートゥース無線通信装置については、電波法に代表される各種規格において、空中線電力の大きさがチャネル単位で制限されている。このため、使用可能なチャネル数が減少すれば、同一チャネルを繰り返し使用することになり、当該チャネル当たりの平均空中線電力が規定値を上回ってしまい、ISMバンドを使用する他の無線通信システムに悪影響を与えてしまう場合もある。一般に、1チャネル当たりの平均空中線電力が規定値を満足するため必要とされる最小チャネル数をミニマムチャネル数といい、ブルートゥース無線通信装置が送出する空中線電力の大きさに応じた装置固有の値をとる。
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、利用者による使用不可チャネルの指定に応じて対応するチャネルを使用不可と設定する場合でも、使用周波数バンドでの無線通信環境を良好に保つことができる無線通信装置およびプログラムを提供することを目的としている。
このような目的を達成するために、本発明にかかる無線通信装置は、無線回線を介して相手無線装置と接続されて、搬送波周波数の異なる複数の第1の無線通信方式で用いる第1種別チャネルのうちから予め設定されている通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて相手無線装置と第1の無線通信方式に基づく無線データ通信を行う無線通信装置であって、第2の無線通信方式に基づき無線データ通信を行う無線通信装置で使用する使用第2種別チャネルを受け付けるチャネル受付手段と、第2種別チャネルを1つ使用した際にその搬送波周波数に対応して使用不可とする第1種別チャネルの数を示す単位チャネル数に基づいて、チャネル受付手段で受け付けた使用第2種別チャネルによる各第1種別チャネルの使用可否を判定するチャネル判定手段と、チャネル判定手段で使用可と判定された使用可チャネルの数が無線データ通信に最低限必要となる第1種別チャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることを確認するチャネル数確認手段と、チャネル数確認手段で確認が得られた場合に、チャネル判定手段で判定された各第1種別チャネルの使用可否を通信条件に設定する通信条件設定手段とを備え、チャネル判定手段で、チャネル数確認手段で確認が得られなかった場合、単位チャネル数を削減して判定を再実行するようにしたものである。
この際、チャネル判定手段で、チャネル数確認手段で確認が得られなかった場合、単位チャネル数を予め設定されている圧縮チャネル数だけ削減して判定を再実行するようにしてもよい。
あるいは、チャネル判定手段で、チャネル数確認手段で確認が得られなかった場合、単位チャネル数を1チャネルずつ順次削減して判定を繰り返し実行するようにしてもよい。
この際、チャネル判定手段で、単位チャネル数を予め設定されている最大削減数まで削減してもチャネル数確認手段で確認が得られなかった場合、使用第2種別チャネルに応じた第1種別チャネルの使用不可設定を完了できない旨の警報を出力するようにしてもよい。
また、チャネル判定手段で、使用第2種別チャネルの中心周波数を中心として単位チャネル数分の第1種別チャネルを使用不可と判定するようにしてもよい。
また、本発明にかかる他の無線通信装置は、無線回線を介して相手無線装置と接続されて、搬送波周波数の異なる複数のブルートゥース(登録商標:Bluetooth)チャネルのうちから予め設定されている通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて相手無線装置とブルートゥース無線通信方式に基づく無線データ通信を行う無線通信装置であって、無線LAN通信装置で使用する使用無線LANチャネルを受け付けるチャネル受付手段と、1つの無線LANチャネルを使用した際にその搬送波周波数に対応して使用不可とするブルートゥースチャネルの数を示す単位チャネル数に基づいて、チャネル受付手段で受け付けた使用無線LANチャネルによる各ブルートゥースチャネルの使用可否を判定するチャネル判定手段と、チャネル判定手段で使用可と判定された使用可チャネルの数が無線データ通信に最低限必要となるブルートゥースチャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることを確認するチャネル数確認手段と、チャネル数確認手段で確認が得られた場合に、チャネル判定手段で判定された各ブルートゥースチャネルの使用可否を通信条件に設定する通信条件設定手段とを備え、チャネル判定手段で、チャネル数確認手段で確認が得られなかった場合、単位チャネル数を削減して判定を再実行するようにしたものである。
また、本発明にかかるプログラムは、無線回線を介して相手無線装置と接続されて、搬送波周波数の異なる複数の第1の無線通信方式で用いる第1種別チャネルのうちから予め設定されている通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて相手無線装置と第1の無線通信方式に基づく無線データ通信を行う無線通信装置のコンピュータに各種ステップを実行させるためのプログラムであって、第2の無線通信方式に基づき無線データ通信を行う無線通信装置で使用する使用第2種別チャネルを受け付けるチャネル受付ステップと、第2種別チャネルを1つ使用した際にその搬送波周波数に対応して使用不可とする第1種別チャネルの数を示す単位チャネル数に基づいて、チャネル受付ステップで受け付けた使用第2種別チャネルによる各第1種別チャネルの使用可否を判定するチャネル判定ステップと、チャネル判定ステップで使用可と判定された使用可チャネルの数が無線データ通信に最低限必要となる第1種別チャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることを確認するチャネル数確認ステップと、チャネル数確認ステップで確認が得られた場合に、チャネル判定ステップで判定された各第1種別チャネルの使用可否を通信条件に設定する通信条件設定ステップとを備え、チャネル判定ステップは、チャネル数確認ステップで確認が得られなかった場合、単位チャネル数を削減して判定を再実行する。
本発明によれば、無線通信装置において、単位チャネル数に基づいてチャネル受付手段で受け付けた使用第2種別チャネルによる各第1種別チャネルの使用可否を判定し、その使用可否を通信条件に設定する際、チャネル判定手段で使用可と判定された使用可チャネルの数が無線データ通信に最低限必要となる第1種別チャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることが確認され、この確認が得られなかった場合には、単位チャネル数を削減して各第1種別チャネルの使用可否が再判定されるため、当該無線通信装置での無線データ通信に最低限必要なミニマムチャネル数を自動的に確保することができる。
この際、単位チャネル数の削減は、使用第2種別チャネルの使用周波数帯域幅の圧縮を意味するが、通常、単位チャネル数に余裕を持たせて無線LANチャネル(第2種別チャネル)とブルートゥースチャネル(第1種別チャネル)の間に未使用周波数帯域を設定する場合も多く、その未使用周波数帯域を有効利用できる。また、無線LAN通信方式では、各無線LANチャネルごとに搬送波周波数を中心とした20MHz幅の広い周波数帯域を有しており、その端部にブルートゥースチャネルとの電波干渉が発生しても無線LANデータ通信への影響は極めて小さいため、ISMバンドでの厳しい無線通信環境の場合に限って無線LANチャネルの周辺周波数帯域を有効利用できる。
したがって、利用者による使用第2種別チャネルの指定に応じて第1種別チャネルの使用可チャネル数が削減された場合でも、当該無線通信装置での無線データ通信において同一チャネルが繰り返し使用されて、当該チャネル当たりの平均空中線電力が規定値を上回ってしまい、当該周波数バンド(ISMバンド)を使用する他の無線通信システムに悪影響を与えてしまうという事態を事前に回避でき、結果として当該周波数バンドでの無線通信環境を良好に保つことができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
まず、図1を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。
この無線通信装置(マスタ側)1は、ブルートゥース(登録商標:Bluetooth)無線通信方式の周波数ホッピング・スペクトラム拡散(FHSS:Frequency Hopping Spread Spectrum)変調方式に基づいて、無線回線3を介して相手無線装置(スレーブ側)2と無線データ通信を行う通信装置である。
本実施の形態は、無線通信装置により、無線データ通信に用いる各第1種別チャネルに対して指定された使用可否を、無線データ通信の通信条件として設定する際、各第1種別チャネルのうち使用可と指定された第1種別チャネルの使用可チャネル数と所定のしきい値を比較し、その比較結果に応じて警報を出力するようにしたものである。
以下では、第1の無線通信方式および第1種別チャネルがブルートゥース無線通信方式およびブルートゥースチャネルであり、第2の無線通信方式および第2種別チャネルが無線LAN通信方式および無線LANチャネルである場合を例として説明する。
無線通信装置1には、表示部11、操作入力部12、記憶部13、制御部14、および無線モジュール15が設けられている。
表示部11は、LCDやLEDなどの表示装置からなり、制御部14からの指示に応じて各種可視表示を行う機能を有している。
操作入力部12は、操作キーなどの操作入力装置からなり、利用者の操作を検出して制御部14へ出力する機能を有している。
記憶部13は、メモリなどの記憶装置からなり、制御部14での処理動作に用いる各種処理情報やプログラム13Pを記憶する機能を有している。プログラム13Pは、予め外部装置や記録媒体から読み出されて記憶部13へ格納される。
記憶部13で記憶される主な処理情報としては、無線LANチャネル管理情報13A、およびブルートゥースチャネル管理情報(以下、BTチャネル管理情報という)13Bがある。
無線LANチャネル管理情報13Aは、当該無線通信装置1の近傍でISMバンドを共用する無線LAN通信装置により使用される無線LANチャネルを示す情報である。図2は、無線LANチャネル管理情報の構成例である。ここでは、無線LANチャネル番号とその無線LANチャネルの使用有無(使用/未使用)が組として登録されている。この無線LANチャネル管理情報13Aは、後述する制御部14のチャネル受付手段14Bにより利用者の操作に応じて受け付けられて記憶部13へ保存される。
BTチャネル管理情報13Bは、当該無線通信装置1の無線データ通信で使用する各ブルートゥースチャネルの使用可否を示す情報である。図3は、BTチャネル管理情報の構成例である。ここでは、各チャネル番号とそのチャネルの使用可否(可/不可)が組として登録されている。このBTチャネル管理情報13Bは、後述する制御部14のチャネル判定手段14Cにより、無線LANチャネル管理情報13Aで指定された使用無線LANチャネル番号がブルートゥースチャネル番号に変換されて設定され記憶部13へ保存される。
なお、無線LANチャネル番号とブルートゥースチャネル番号とのチャネル変換には、図4に示すようなチャネル番号変換テーブルを用いてもよく、所定の数式により変換してもよい。このチャネル変換は、単位チャネル数に基づき行われる。単位チャネル数は、1つの無線LANチャネルを使用した際に使用不可となるブルートゥースチャネルのチャネル数である。
図4に示すように、1つの無線LANチャネルの使用周波数帯域幅が中心周波数に対して±10MHzの場合、ブルートゥースチャネルの使用周波数帯域幅が1MHzであることから単位チャネル数=20となり、中心周波数に対して左右に10チャネルずつブルートゥースチャネルが対応することになる。この際、無線LANチャネルとブルートゥースチャネルとの間に余裕を持たせて、例えば単位チャネル数=24としてもよい。
制御部14は、CPUなどのマイクロプロセッサとその周辺回路を有し、記憶部13のプログラム13Pを読み込んで実行することにより、上記ハードウェアとプログラムとを協働させ各種機能手段を実現する機能を有している。
主な機能手段としては、機能処理手段14A、チャネル受付手段14B、チャネル判定手段14C、チャネル数確認手段14D、および通信条件設定手段14Eがある。
機能処理手段14Aは、無線通信装置1で行う本来の機能を実現する機能処理を実行する機能を有している。機能処理の具体例としては、無線データ通信を用いた音声通話や各種情報処理などがある。
チャネル受付手段14Bは、操作入力部12で検出された利用者操作や装置外部から入力された指示情報に応じて、当該無線通信装置1の近傍でISMバンドを共用する無線LAN通信装置で使用する使用無線LANチャネルのチャネル番号を取得する機能と、取得したチャネル番号を記憶部13の無線LANチャネル管理情報13Aに使用チャネルとして指定する機能とを有している。
チャネル判定手段14Cは、単位チャネル数に基づいて、記憶部13の無線LANチャネル管理情報13Aで指定された使用無線LANチャネル番号に対応するブルートゥースチャネル番号を導出する機能と、得られたブルートゥースチャネル番号を使用不可チャネルと判定し、他のブルートゥースチャネル番号を使用可チャネルと判定する機能と、チャネル数確認手段14Dで使用可チャネル数がミニマムチャネル数以上存在することを確認できなかった場合、単位チャネル数を削減して各ブルートゥースチャネルの使用可否を再判定する機能(圧縮チャネル設定処理)と、これら判定結果を記憶部13のBTチャネル管理情報13Bに格納する機能とを有している。
チャネル数確認手段14Dは、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bを参照して、使用可と判定されたチャネルの使用可チャネル数を計数する機能と、得られた使用可チャネル数と当該無線通信装置1で行う無線データ通信に最低限必要なチャネル数であるミニマムチャネル数(しきい値)とを比較し、使用可チャネル数がミニマムチャネル数以上存在することを確認する機能とを有している。
通信条件設定手段14Eは、チャネル数確認手段14Dにより、使用可チャネル数がミニマムチャネル数以上あることが確認された場合に、チャネル判定手段14Cで判定された各ブルートゥースチャネルの使用可否を示す記憶部13のBTチャネル管理情報13Bの内容を、通信条件として無線モジュール15へ設定する機能とを有している。
無線モジュール15は、ブルートゥース無線通信方式に準拠した無線インターフェースを提供する機能モジュールであり、各種機能部が無線通信装置1を構成する1つの構成要素として一体に実装されている。
無線モジュール15に設けられている主な機能部としては、無線送受信部16、モジュール制御部17、およびモジュール記憶部18がある。
無線送受信部16は、ブルートゥース無線通信方式に準拠して無線信号を送受信する回路部であり、相手無線装置2との間で無線信号を送受信することにより無線回線3を介した無線データ通信を行う機能を有している。この際、無線送受信部16は、周波数ホッピング・スペクトラム拡散変調方式に基づき2.4GHz帯に1MHz間隔で設けた79個または23個のチャネルをモジュール制御部17からの指示に基づき周波数ホッピングを繰り返し、その周波数ホッピングで選択したチャネルを用いて相手無線装置2とデータ通信を行う。
モジュール記憶部18は、メモリなどの記憶装置からなり、モジュール制御部17での処理動作に用いる各種処理情報を記憶する機能を有している。モジュール記憶部18で記憶する主な処理情報として、チャネルテーブル18Aがある。
チャネルテーブル18Aは、周波数ホッピング・スペクトラム拡散変調方式で順次選択する各チャネルの使用可否を管理するための処理情報であり、チャネル番号ごとに当該チャネルの使用可否情報が対応付けて登録されている。
このほか、モジュール記憶部18には、モジュール制御部17に読み込まれて実行されることにより各種機能手段を実現するためのプログラムなどを予め格納しておいてもよい。
モジュール制御部17は、CPUとその周辺回路からなるハードウェアとこれらCPUあるいは周辺回路に設けたメモリ(図示せず)やモジュール記憶部18に予め格納されているプログラムとを協働させることにより、ブルートゥース無線通信方式に準拠して無線送受信部16を制御するための機能手段を実現する。
このモジュール制御部17で実現される主な機能手段としては、通信制御手段17Aがある。
通信制御手段17Aは、無線送受信部16を制御して相手無線装置2と制御部14との間のデータ通信を制御する機能と、周波数ホッピング・スペクトラム拡散変調方式に基づき、相手無線装置2との間でデータ通信開始時に取り決めたチャネル選択順に基づき各チャネルのうちからいずか1つを順次選択して無線送受信部16へ指示する機能とを有している。この際、通信制御手段17Aは、モジュール記憶部18のチャネルテーブル18Aを参照し、チャネル選択順にしたがって選択される次のチャネルが使用不可の場合、後続する使用可のチャネルまでスキップし、その使用可のチャネルを選択する。
このほか、通信制御手段17Aは、データ通信時に周波数ホッピングで選択したチャネルでの相手無線装置2との通信状況を制御部14へ通知する機能と、制御部14からの指示に応じてモジュール記憶部18のチャネルテーブル18Aについて任意のチャネルの使用可否情報を更新する機能と、制御部14からの指示に応じてモジュール記憶部18のチャネルテーブル18Aを相手無線装置2へ通知して更新する機能とを有している。
[第1の実施の形態の動作]
次に、図5を参照して、本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置の動作について説明する。図5は、本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置の動作として通信条件設定処理を示すフローチャート図である。
ここでは、無線通信装置1において、当該無線通信装置1の近傍でISMバンドを共用する無線LAN通信装置により使用される無線LANチャネルのチャネル番号を入力して、この使用無線LANチャネル番号に応じたブルートゥースチャネル番号を使用不可に指定し、各ブルートゥースチャネルの使用可否を当該無線通信装置1の無線データ通信で用いる通信条件として設定する場合を例として説明する。
利用者による通信条件設定要求操作が操作入力部12を介して検出された場合、無線通信装置1の制御部14は、図5の通信条件設定処理を開始する。
まず、制御部14は、チャネル受付手段14Bにより、利用者の入力操作に応じて操作入力部12から使用無線LANチャネルのチャネル番号を取得し(ステップ100)、使用無線LANチャネル番号を使用中チャネルとして記憶部13の無線LANチャネル管理情報13Aへ指定する。
続いて、制御部14は、チャネル判定手段14Cにより、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bを初期化する(ステップ101)。この際、BTチャネル管理情報13Bの全チャネルを使用可に初期化してもよく、すでに設定されているチャネルテーブル18Aをモジュール記憶部18から読み出して、BTチャネル管理情報13Bへ反映させるようにしてもよい。
続いて、チャネル判定手段14Cは、記憶部13の無線LANチャネル管理情報13Aのうち、使用中に設定されている使用無線LANチャネルのチャネル番号を、例えば図4のチャネル変換テーブルを用いて、予め設定されている単位チャネル数に基づきブルートゥースチャネル番号に変換し、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bのうち、変換して得られたチャネル番号のチャネルを使用不可に指定する(ステップ102)。この際、使用無線LANチャネル番号が複数入力されている場合には、それぞれの使用無線LANチャネル番号について、上記と同様のチャネル使用不可指定を行う。
次に、制御部14は、チャネル数確認手段14Dにより、BTチャネル管理情報13Bのうち使用可に指定されているチャネルの使用可チャネル数と、当該無線通信装置1での無線データ通信に最低限必要なミニマムチャネル数(しきい値)とを比較する(ステップ103)。
ここで、使用可チャネル数がミニマムチャネル数以上存在することが確認された場合(ステップ104:YES)、制御部14は、通信条件設定手段14Eにより、BTチャネル管理情報13Bの内容に基づき、無線モジュール15のチャネルテーブル18Aを更新し(ステップ105)、一連の通信条件設定処理を終了する。
これにより、入力された使用無線LANチャネルと重複する搬送波周波数を用いるブルートゥースチャネルが使用不可に設定され、残りの使用可チャネルを用いた無線データ通信が開始される。
一方、使用可チャネル数がミニマムチャネル数を下回っている場合は(ステップ104:NO)、使用無線LANチャネルに応じて使用可チャネルを削減した際、使用可チャネルの低減により当該無線通信装置1での無線データ通信に支障を来すため、入力された使用無線LANチャネルを優先的に使用できるよう設定できずエラーが発生した旨のエラー表示を表示部11で行う(ステップ106)。
続いて、制御部14は、表示部11により、無線ALNチャネルの使用周波数帯域幅の圧縮、すなわち単位チャネルの削減を伴う圧縮チャネル設定を行うか否かの問い合わせ画面を表示する。これに対して、操作入力部12により、圧縮チャネル設定を行わない旨の操作入力が検出された場合(ステップ107:NO)、制御部14は、ステップ100へ戻って新たな使用無線LANチャネルの取得を行う。この際、ステップ100へ戻らず、一連の通信条件処理を終了してもよい。
また、操作入力部12により、圧縮チャネル設定を行う旨の操作入力が検出された場合(ステップ107:YES)、制御部14は、図6の圧縮チャネル設定処理を実行し、圧縮チャネル設定処理の終了に応じて、一連のチャネル設定処理を終了する。
次に、図6の圧縮チャネル設定処理について説明する。
制御部14は、まず、チャネル判定手段14Cにより、予め設定されている圧縮チャネル数dnだけ単位チャネル数nを削減(n=n−dn)し(ステップ110)、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bを初期化する(ステップ111)。この際、BTチャネル管理情報13Bの全チャネルを使用可に初期化してもよく、すでに設定されているチャネルテーブル18Aをモジュール記憶部18から読み出して、BTチャネル管理情報13Bへ反映させるようにしてもよい。
続いて、チャネル判定手段14Cは、記憶部13の無線LANチャネル管理情報13Aのうち、使用中に設定されている使用無線LANチャネルのチャネル番号を、削減した単位チャネル数nに基づきブルートゥースチャネル番号に変換し、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bのうち、変換して得られたチャネル番号のチャネルを使用不可に指定する(ステップ112)。この際、使用無線LANチャネル番号が複数入力されている場合には、それぞれの使用無線LANチャネル番号について、上記と同様のチャネル使用不可指定を行う。
次に、制御部14は、チャネル数確認手段14Dにより、BTチャネル管理情報13Bのうち使用可に指定されているチャネルの使用可チャネル数と、当該無線通信装置1での無線データ通信に最低限必要なミニマムチャネル数(しきい値)とを比較する(ステップ113)。
ここで、使用可チャネル数がミニマムチャネル数以上存在することが確認された場合(ステップ114:YES)、制御部14は、通信条件設定手段14Eにより、BTチャネル管理情報13Bの内容に基づき、無線モジュール15のチャネルテーブル18Aを更新し(ステップ115)、一連の圧縮チャネル設定処理を終了する。
これにより、入力された使用無線LANチャネルと重複する搬送波周波数を用いるブルートゥースチャネルが使用不可に設定され、残りの使用可チャネルを用いた無線データ通信が開始される。
一方、使用可チャネル数がミニマムチャネル数を下回っている場合は(ステップ114:NO)、使用無線LANチャネルに応じて使用可チャネルを削減した際、使用可チャネルの低減により当該無線通信装置1での無線データ通信に支障を来すため、入力された使用無線LANチャネルを優先的に使用できるよう設定できずエラーが発生した旨のエラー表示を表示部11で行い(ステップ116)、一連の圧縮チャネル設定処理を終了する。この際、圧縮チャネル設定処理を終了せず、通信条件設定処理(図5参照)のステップ100へ戻って新たな使用無線LANチャネルの取得を行うようにしてもよい。
図7は、圧縮チャネル設定処理の動作例を示す説明図である。ここでは、周波数faからfbまでの周波数帯域を使用する無線LANチャネル40を圧縮してチャネル設定を行う場合が示されている。
無線LANチャネル40が使用無線LANチャネル番号として受け付けられた場合、単位チャネル数nに基づき、中心周波数f0を中心として周波数faからfbまでの周波数を用いるブルートゥースチャネルが使用不可チャネル41として判定され、周波数faより低い周波数を用いるブルートゥースチャネルと、周波数fbより高い周波数を用いるブルートゥースチャネルとがそれぞれ使用可チャネル42,43として判定される。
ここで、使用可チャネル数がミニマムチャネル数を下回った場合、圧縮チャネル設定処理により、単位チャネル数nが圧縮チャネル数dnだけ削減されてnとなり、無線LANチャネル40の周波数帯域は、周波数fa’からfb’までの帯域に圧縮される。
これに応じて、使用不可チャネル41も中心周波数f0を中心として左右で均等に削減されて、使用可チャネル42については周波数faからfa’の間のチャネル数が増加するとともに、使用可チャネル43については周波数fbからfb’の間のチャネル数が増加し、ブルートゥースチャネル全体での使用可チャネル数を増加できる。
このように、本実施の形態は、単位チャネル数に基づいてチャネル受付手段14Bで受け付けた使用無線LANチャネルによる各ブルートゥースチャネルの使用可否をチャネル判定手段14Cで判定し、その使用可否を通信条件設定手段14Eにより通信条件に設定する際、チャネル判定手段14Cで使用可と判定された使用可チャネルの数が無線データ通信に最低限必要となるブルートゥースチャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることをチャネル数確認手段14Dで確認し、この確認が得られなかった場合には、チャネル判定手段14Cにより、単位チャネル数を削減して各ブルートゥースチャネルの使用可否を再判定するようにしたので、当該無線通信装置での無線データ通信に最低限必要なミニマムチャネル数を自動的に確保することができる。
この際、単位チャネル数の削減は、使用無線LANチャネルの使用周波数帯域幅の圧縮を意味するが、通常、単位チャネル数に余裕を持たせて無線LANチャネルとブルートゥースチャネルの間に未使用周波数帯域を設定する場合も多く、その未使用周波数帯域を有効利用できる。また、無線LAN通信方式では、各無線LANチャネルごとに搬送波周波数を中心とした20MHz幅の広い周波数帯域を有しており、その端部にブルートゥースチャネルとの電波干渉が発生しても無線LANデータ通信への影響は極めて小さいため、ISMバンドでの厳しい無線通信環境の場合に限って無線LANチャネルの周辺周波数帯域を有効利用できる。
したがって、利用者による使用無線LANチャネルの指定に応じてブルートゥースチャネルの使用可チャネル数が削減された場合でも、当該無線通信装置での無線データ通信において同一チャネルが繰り返し使用されて、当該チャネル当たりの平均空中線電力が規定値を上回ってしまい、ISMバンドを使用する他の無線通信システムに悪影響を与えてしまうという事態を事前に回避でき、結果としてISMバンドでの無線通信環境を良好に保つことができる。
また、本実施の形態において、チャネル判定手段14Cで単位チャネル数を削減する際、予め設定されている圧縮チャネル数だけ削減するようにしたので、圧縮チャネル数として、例えば無線LANチャネルの無線データ通信における最低通信効率から導出される最大削減数を設定しておくことにより、一回の圧縮チャネル設定処理で、使用無線LANチャネルに応じたブルートゥースチャネルの使用不可を設定できる可能性が高くなり、通信条件設定処理に要する処理負担や利用者の作業負担を低減できる。
また、本実施の形態において、使用無線LANチャネルの中心周波数を中心として単位チャネル数分のブルートゥースチャネルを使用不可と判定するようにしたので、その単位チャネル数を削減することにより使用周波数帯域の左右端部を均等に圧縮してブルートゥースチャネルで利用することができ、周波数帯域の圧縮による無線LANデータ通信への影響を最小限に抑制できる。また、単位チャネル数を削減するという極めて簡素な処理で無線LANデータ通信への影響を最小限に抑制しつつ無線LANチャネルの周波数帯域を圧縮できる。
[第2の実施の形態]
次に、図8を参照して、本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信装置について説明する。図8は、本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信装置の動作として圧縮チャネル設定処理を示すフローチャートである。
第1の実施の形態では、予め設定されている圧縮チャネル数dnだけ単位チャネル数nを削減することにより、無線LANチャネルの周波数帯域を圧縮して、ブルートゥースチャネルの使用不可を設定する場合について説明した。本実施の形態では、圧縮チャネル数dnを順に増やして単位チャネル数nを徐々に削減することにより、無線LANチャネルの周波数帯域を圧縮して、ブルートゥースチャネルの使用不可を設定する場合について説明する。なお、無線通信装置の構成については、第1の実施の形態(図1参照)と同様であり、ここでの詳細な説明は省略する。
無線通信装置1の制御部14は、前述した通信条件設定処理(図6)のステップ108において圧縮チャネル設定処理を行う際、図8の圧縮チャネル処理を実行する。
まず、制御部14は、チャネル判定手段14Cにより、圧縮チャネル数dnを初期値、この例ではdn=1に設定した後(ステップ120)、この圧縮チャネル数dnだけ単位チャネル数nを削減(n=n−dn)し(ステップ121)、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bを初期化する(ステップ122)。この際、BTチャネル管理情報13Bの全チャネルを使用可に初期化してもよく、すでに設定されているチャネルテーブル18Aをモジュール記憶部18から読み出して、BTチャネル管理情報13Bへ反映させるようにしてもよい。
続いて、チャネル判定手段14Cは、記憶部13の無線LANチャネル管理情報13Aのうち、使用中に設定されている使用無線LANチャネルのチャネル番号を、削減した単位チャネル数nに基づきブルートゥースチャネル番号に変換し、記憶部13のBTチャネル管理情報13Bのうち、変換して得られたチャネル番号のチャネルを使用不可に指定する(ステップ123)。この際、使用無線LANチャネル番号が複数入力されている場合には、それぞれの使用無線LANチャネル番号について、上記と同様のチャネル使用不可指定を行う。
次に、制御部14は、チャネル数確認手段14Dにより、BTチャネル管理情報13Bのうち使用可に指定されているチャネルの使用可チャネル数と、当該無線通信装置1での無線データ通信に最低限必要なミニマムチャネル数(しきい値)とを比較する(ステップ124)。
ここで、使用可チャネル数がミニマムチャネル数以上存在することが確認された場合(ステップ125:YES)、制御部14は、通信条件設定手段14Eにより、BTチャネル管理情報13Bの内容に基づき、無線モジュール15のチャネルテーブル18Aを更新し(ステップ126)、一連の圧縮チャネル設定処理を終了する。
これにより、入力された使用無線LANチャネルと重複する搬送波周波数を用いるブルートゥースチャネルが使用不可に設定され、残りの使用可チャネルを用いた無線データ通信が開始される。
一方、使用可チャネル数がミニマムチャネル数を下回っている場合は(ステップ125:NO)、圧縮チャネル数dnを所定増加数、この例では「1」だけ増やした後(ステップ127)、圧縮チャネル数dnが予め定められた最大圧縮チャネル数以下であるか、すなわち単位チャネル数が最大削減数を超えて削減されるか確認する(ステップ128)。この最大削減数は、無線LANチャネルの周波数帯域端部にブルートゥースチャネルとの電波干渉が発生しても無線LANデータ通信への影響が極めて小さく所望の通信品質が得られる、最も大きな圧縮チャネル数である。
したがって、新たな圧縮チャネル数が最大圧縮チャネル数以下の場合は(ステップ128:YES)、前述したステップ121へ戻って、単位チャネル数を新たな圧縮チャネル数で削減し、削減後の単位チャネル数に基づいて使用無線LANチャネルによる各ブルートゥースチャネルの使用可否を再判定する。
また、ステップ128において、圧縮チャネル数dnが最大圧縮チャネル数を超えている場合(ステップ128:NO)、これ以上単位チャネル数を削減できないことから、利用者の要求に応じて使用無線LANチャネルに応じて使用可チャネルを削減した際、使用可チャネルの低減により当該無線通信装置1での無線データ通信に支障を来すと判断できる。
このため、入力された使用無線LANチャネルを優先的に使用できるよう設定できずエラーが発生した旨のエラー表示を表示部11で行い(ステップ129)、一連の圧縮チャネル設定処理を終了する。この際、圧縮チャネル設定処理を終了せず、通信条件設定処理(図5参照)のステップ100へ戻って新たな使用無線LANチャネルの取得を行うようにしてもよい。
このように、本実施の形態では、チャネル判定手段14Cにおいて、チャネル数確認手段14Dでブルートゥースチャネルの使用可チャネル数が無線データ通信に最低限必要となるミニマムチャネル数以上あることが確認が得られなかった場合、単位チャネル数を1チャネルずつ順次削減して、使使用無線LANチャネルによる各ブルートゥースチャネルの使用可否を繰り返し判定するようにしたので、不必要に無線LANチャネルの周波数帯域を圧縮することなく、当該無線通信装置での無線データ通信に最低限必要なミニマムチャネル数を自動的に確保することができる。
また、チャネル判定手段14Cにより、単位チャネル数を予め設定されている最大削減数まで削減してもチャネル数確認手段で確認が得られなかった場合は、使用無線LANチャネルに応じたブルートゥースチャネルの使用不可設定を完了できない旨の警報をエラー表示するようにしたので、利用者に対して無線LANチャネル使用数の削減、さらにはブルートゥース無線通信装置との共用回避を促すことができる。
[実施の形態の拡張]
以上の各実施の形態では、チャネル受付手段14B、シャネル判定手段14C、チャネル数確認手段14D、通信条件設定手段14Eをすべて無線モジュール15の制御用ホストである制御部14に設けた場合を例として説明したが、これら手段の一部またはすべてをモジュール制御部17で実現してもよく、ブルートゥース無線通信方式のアダプティブ周波数ホッピング機能の1つとして無線モジュール内に実装できる。これにより、制御部14での処理を大幅に軽減でき、全体として安価な無線通信装置を実現できる。
また、各実施の形態では、第1の無線通信方式および第1種別チャネルがブルートゥース無線通信方式およびブルートゥースチャネルであり、第2の無線通信方式および第2種別チャネルが無線LAN通信方式および無線LANチャネルである場合を例として説明したが、これに限定されるものではない。各無線通信方式の無線通信装置のうち、いずれか一方または両方が、ブルートゥース無線通信方式や無線LAN通信方式と同等の通信方式を用いる無線通信装置であれば、前述と同様に適用でき、同様の作用効果が得られる。
本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置の構成を示すブロック図である。 無線LANチャネル管理情報の構成例である。 BTチャネル管理情報の構成例である。 チャネル番号変換テーブルの構成例である。 本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置での通信条件設定処理を示すフローチャート図である。 本発明の第1の実施の形態にかかる無線通信装置での圧縮チャネル設定処理を示すフローチャート図である。 圧縮チャネル設定処理の動作例を示す説明図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる無線通信装置での通信条件設定処理を示すフローチャート図である。
符号の説明
1…無線通信装置、11…表示部、12…操作入力部、13…記憶部、13A…無線LANチャネル管理情報、13B…BTチャネル管理情報、13P…プログラム、14…制御部、14A…機能処理手段、14B…チャネル受付手段、14C…チャネル判定手段、14D…チャネル数確認手段、14E…通信条件設定手段、2…相手無線装置、3…無線回線、40…無線LANチャネル、41…使用不可チャネル、42,43…使用可チャネル。

Claims (7)

  1. 無線回線を介して相手無線装置と接続されて、搬送波周波数の異なる複数の第1の無線通信方式で用いる第1種別チャネルのうちから予め設定されている通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて前記相手無線装置と前記第1の無線通信方式に基づく無線データ通信を行う無線通信装置であって、
    第2の無線通信方式に基づき無線データ通信を行う無線通信装置で使用する使用第2種別チャネルを受け付けるチャネル受付手段と、
    第2種別チャネルを1つ使用した際にその搬送波周波数に対応して使用不可とする第1種別チャネルの数を示す単位チャネル数に基づいて、前記チャネル受付手段で受け付けた使用第2種別チャネルによる各第1種別チャネルの使用可否を判定するチャネル判定手段と、
    前記チャネル判定手段で使用可と判定された使用可チャネルの数が前記無線データ通信に最低限必要となる第1種別チャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることを確認するチャネル数確認手段と、
    前記チャネル数確認手段で前記確認が得られた場合に、前記チャネル判定手段で判定された各第1種別チャネルの使用可否を前記通信条件に設定する通信条件設定手段と
    を備え、
    前記チャネル判定手段は、前記チャネル数確認手段で前記確認が得られなかった場合、前記単位チャネル数を削減して前記判定を再実行する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  2. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記チャネル判定手段は、前記チャネル数確認手段で前記確認が得られなかった場合、前記単位チャネル数を予め設定されている圧縮チャネル数だけ削減して前記判定を再実行することを特徴とする無線通信装置。
  3. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記チャネル判定手段は、前記チャネル数確認手段で前記確認が得られなかった場合、前記単位チャネル数を1チャネルずつ順次削減して前記判定を繰り返し実行することを特徴とする無線通信装置。
  4. 請求項3に記載の無線通信装置において、
    前記チャネル判定手段は、前記単位チャネル数を予め設定されている最大削減数まで削減しても前記チャネル数確認手段で前記確認が得られなかった場合、前記使用第2種別チャネルに応じた第1種別チャネルの使用不可設定を完了できない旨の警報を出力することを特徴とする無線通信装置。
  5. 請求項1に記載の無線通信装置において、
    前記チャネル判定手段は、前記使用第2種別チャネルの中心周波数を中心として前記単位チャネル数分の第1種別チャネルを使用不可と判定することを特徴とする無線通信装置。
  6. 無線回線を介して相手無線装置と接続されて、搬送波周波数の異なる複数のブルートゥース(登録商標:Bluetooth)チャネルのうちから予め設定されている通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて前記相手無線装置とブルートゥース無線通信方式に基づく無線データ通信を行う無線通信装置であって、
    無線LAN通信装置で使用する使用無線LANチャネルを受け付けるチャネル受付手段と、
    1つの無線LANチャネルを使用した際にその搬送波周波数に対応して使用不可とするブルートゥースチャネルの数を示す単位チャネル数に基づいて、前記チャネル受付手段で受け付けた使用無線LANチャネルによる各ブルートゥースチャネルの使用可否を判定するチャネル判定手段と、
    前記チャネル判定手段で使用可と判定された使用可チャネルの数が前記無線データ通信に最低限必要となるブルートゥースチャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることを確認するチャネル数確認手段と、
    前記チャネル数確認手段で前記確認が得られた場合に、前記チャネル判定手段で判定された各ブルートゥースチャネルの使用可否を前記通信条件に設定する通信条件設定手段と
    を備え、
    前記チャネル判定手段は、前記チャネル数確認手段で前記確認が得られなかった場合、前記単位チャネル数を削減して前記判定を再実行する
    ことを特徴とする無線通信装置。
  7. 無線回線を介して相手無線装置と接続されて、搬送波周波数の異なる複数の第1の無線通信方式で用いる第1種別チャネルのうちから予め設定されている通信条件に基づき順次選択したチャネルを用いて前記相手無線装置と前記第1の無線通信方式に基づく無線データ通信を行う無線通信装置のコンピュータに各種ステップを実行させるためのプログラムであって、
    第2の無線通信方式に基づき無線データ通信を行う無線通信装置で使用する使用第2種別チャネルを受け付けるチャネル受付ステップと、
    第2種別チャネルを1つ使用した際にその搬送波周波数に対応して使用不可とする第1種別チャネルの数を示す単位チャネル数に基づいて、前記チャネル受付ステップで受け付けた使用第2種別チャネルによる各第1種別チャネルの使用可否を判定するチャネル判定ステップと、
    前記チャネル判定ステップで使用可と判定された使用可チャネルの数が前記無線データ通信に最低限必要となる第1種別チャネルの数を示すミニマムチャネル数以上あることを確認するチャネル数確認ステップと、
    前記チャネル数確認ステップで前記確認が得られた場合に、前記チャネル判定ステップで判定された各第1種別チャネルの使用可否を前記通信条件に設定する通信条件設定ステップと
    を備え、
    前記チャネル判定ステップは、前記チャネル数確認ステップで前記確認が得られなかった場合、前記単位チャネル数を削減して前記判定を再実行する
    ことを特徴とするプログラム。
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