JP2007094122A - レーザ直接描画装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】主走査方向のレーザビームの軌跡をほぼ直線にすることができ、描画精度に優れるレーザ直接描画装置を提供すること。
【解決手段】ポリゴンミラー6に入射するレーザビーム5の光軸O上にレーザビーム5を偏向させる光軸偏向手段20を設け、描画時、光軸偏向手段20を動作させ、ポリゴンミラー6により偏向されたレーザビーム5を被描画体10に入射させる光学系の特性を相殺させ、被描画体10上のレーザビーム5の軌跡を略直線とする。
【選択図】図1
【解決手段】ポリゴンミラー6に入射するレーザビーム5の光軸O上にレーザビーム5を偏向させる光軸偏向手段20を設け、描画時、光軸偏向手段20を動作させ、ポリゴンミラー6により偏向されたレーザビーム5を被描画体10に入射させる光学系の特性を相殺させ、被描画体10上のレーザビーム5の軌跡を略直線とする。
【選択図】図1
Description
本発明は、レーザビームをラスタデータに基づいて変調させながら直線方向(主走査方向)へ偏向させると共に、被描画体を主走査方向と直角な副走査方向へ移動させて被描画体上に所望のパターンを描画するレーザ直接描画装置(LDI:Laser Direct Imazing)に関するものである。
図6は従来のレーザ直接描画装置の構成図、図7はシリンドリカルレンズ配置部の拡大図であり、(a)は正面図、(b)は側面図である。
図6に示すように、レーザ源1から出力されたレーザビーム5の光軸O上には、コーナーミラー2a、エキスパンダ3、コーナーミラー2b、AOM4、コーナーミラー2c、ポリゴンミラー6、fθレンズ7、折り返しミラー8、シリンドリカルレンズ9および被描画体10が配置されている。
図7に示すように、シリンドリカルレンズ9の出射側の端部にはミラー11が配置されている。ミラー11の反射側には、スタートセンサ15が配置されている。スタートセンサ15は図示を省略する制御装置に接続されている。
AOM4は、ONの場合にはレーザビーム5を入射する光軸O方向に透過させ、OFFの場合にはレーザビーム5を入射する光軸Oから外れた方向に反射する。
fθレンズ7、シリンドリカルレンズ9からなる光学系により、ポリゴンミラー6のミラー面と結像面は副走査方向へ光学的に共役な位置関係となっており、ポリゴンミラー6の各面の製作誤差あるいは取り付け誤差によりミラ一面が鉛直面に対して傾いていても、照射位置にずれが発生しないように構成されている。
被描画体10はテーブル12上に載置されている。テーブル12はリニアガイド13を案内としてリニアモータ14により駆動され、副走査方向(Y方向)に移動自在である。被描画体10の表面にはDFRやフオトレジスト等の感光性材料が塗布されている。
AOM4がONの場合(以下、AOM4がONの場合を「レーザビームがON」、AOM4がOFFの場合を「レーザビームがOFF」であるという。)、レーザ源1から出力されたレーザビーム5はAOM4を透過してポリゴンミラー6に入射する。ポリゴンミラー6により反射されたレーザビーム5は、fθレンズ7を通過した後、折り返しミラー8で下方へ向けられシリンドリカルレンズ9を通過して被描画体10に入射し、感光性材料を感光させる。
レーザビーム5のON/OFFは、所定のクロックパルスに従って行なわれ、スタートセンサ15がレーザビーム5を検知した時を基準にして1列の描画を行う。ポリゴンミラー6が回転することにより、レーザビーム5は、主走査方向(X方向)に移動する。
このように、レーザ直接描画装置では回路パターン設計時のCADデータをベクタデータヘフオーマット変換し、輪郭線と画素単位の各走査方向毎の交点座標とを算出し、レーザビームを照射する画素数(すなわち、レーザビームをON/OFFする画素数)を求める。そして、求めたデータを描画タイミングに同期した描画用ラスターデータに変換し、AOMをON−0FFしてスキャンすることで描画する。
図8は、描画結果の説明図であり、(a)は主走査方向の設計上の描画軌跡、(b)は実際の描画軌跡、(c)は描画されたパターンの一例である。
同図(a)に示すように、主走査方向の設計上の描画軌跡は直線である。しかし、同図(b)に示すように、実際には副走査方向にずれが発生する。このため、同図(c)に示すように、パターンに曲がりが発生する。このような曲がり(ずれ)は30μmに達する場合がある。
例えば、通常のプリント基板のようにパターンの線巾あるいはパターン間の距離が100μm以上である場合、このような曲がりは余り問題にならない。
しかし、パターンの線巾あるいはパターン間の距離が10〜50μmである高精細基板の場合、このような曲がりは許容されない。
本発明の目的は、上記課題を解決し、主走査方向のレーザビームの軌跡をほぼ直線にすることができ、描画精度に優れるレーザ直接描画装置を提供するにある。
本発明者は、図8(b)で示した実際の描画軌跡の曲がりが装置固有のものであり、光学系(主としてfθレンズのレンズ特性)に起因するものであることを見いだした。そこで、本発明は、ポリゴンミラーによりレーザビームを主走査方向へ移動させると共に、被描画体を前記主走査方向と直角な副走査方向へ移動させ、前記被描画体上に所望のパターンを描画するレーザ直接描画装置において、前記ポリゴンミラーに入射する前記レーザビームの光軸上に設けられた前記レーザビームを偏向させる光軸偏向手段と、前記光軸変更手段を操作し、前記ポリゴンミラーから前記被描画体に至る光学系の特性を相殺させる制御手段とを備え、前記レーザビームの前記主走査方向の軌跡を略直線とすることを特徴とする。
その際、前記被描画体を載置するテーブルの前記走査方向に前記レーザビームの光軸の位置を検出するための位置検出手段を設ければ、前記制御手段は前記位置検出手段により検出された前記レーザビームの光軸の位置に基づいて前記光軸偏向手段の操作量を設定することができる。
光軸変更手段を操作することにより被描画体に入射させる光学系の特性を相殺させるので、レーザビームの描画軌跡がほぼ直線になり、描画精度を向上させることができる。
図1は、本発明に係るレーザ直接描画装置の構成図、図2はレーザビームを偏向させる光軸偏向手段の構成図であり、図6と同じもの又は同一機能のものは同一の符号を付して重複する説明を省略する。
図1において、レーザビーム5のAOM4とポリゴンミラー6との間の光軸O上には光軸偏向装置20のミラー21が配置されている。図2に示すように、ミラー21はチルトステージ22に固定されている。チルトステージ22は軸23の回りに回転自在である。軸23はホルダ26に支持されている。軸23を挟み、ホルダ26の一方にはピエゾアクチュエータ24が、他方にはばね25が配置されている。ピエゾアクチュエータ24は付加された電圧の値に応じて軸方向に伸びる。ピエゾアクチュエータ24は、ドライバ30を介して制御装置31に接続されている。ばね25はチルトステージ22を図において時計回りに付勢している。
次に、本発明の描画手順を説明する。
図3は、補正量の決定手順を示す説明図である。
実際の描画に先立ち、ピエゾアクチュエータ24の制御量を定める。すなわち、
(1)テスト用の被描画体をテーブル12に載置して描画する。
(1)テスト用の被描画体をテーブル12に載置して描画する。
(2)描画した被描画体を現像する(図3(a))。
(3)描画軌跡の副走査方向へのずれ量を測定し、折線Mを作成する(図3(b))。
なお、この実施形態では描画領域を14等分(領域E1〜E14)し、各領域の境界におけるずれ量を測定している。
(4)折れ線Mの各領域の両端における値の平均値を当該領域の値Kとする階段状のずれ曲線Kを作成する。
(5)値Kの符号が逆の値を補正値kをとする(すなわち、k=−K)。
(6)ポリゴンミラー6に入射するレーザビーム5が補正値kとなるミラー21の角度を求め、ミラー21を当該角度回転させるために必要なピエゾアクチュエータ24の伸び量からピエゾアクチュエータ24に付加する電圧値を定める。なお、スタートセンサ15の位置に対する各領域の始端および終端(次の領域の始端)の位置(X座標値またはクロック値)は容易に定まる。
実際の描画においては、従来と同様にスタートセンサ15のスタート信号をトリガとするクロックパルスに従ってレーザビーム5の位置(すなわち、ポリゴンミラー6の回転角度)に合わせてレーザビーム5をON/OFFすると共に、領域E1〜E14毎にピエゾアクチュエータ24に付加する電圧値を変化させる。すると、レーザビーム5のポリゴンミラー6に入射する位置がポリゴンミラー6の回転の軸線方向に変化し、副走査方向のずれがキャンセルされるので、言い換えれば相殺されるので被描画体10上のレーザビーム5の軌跡はほぼ直線になる。
次に、ピエゾアクチュエータ24の具体的な制御方法について説明する。
いま、ポリゴンミラー6の鏡面数を6、回転数を6000rpmとする。また、描画領域を上記図3のように14等分するとする。また、ピエゾアクチュエータ16の負荷容量が0.84μF、ステップ電圧20V、充電時間0.12msであるとする。
この場合、鏡面間の周期は1/600秒であるので、チルトステージを0.12ms毎に、すなわち周波数8400Hzで制御すればよい。
ピエゾアクチュエータ16の充電電流Iは0.14A(I=C×V/t)であるから、ドライバ19が、0.14A以上のものを選定すればポリゴンミラー6の1面の走査中にチルトステージ17を14ステップ逐次傾けることが可能となる。
上記したように、図3(a)で示した副走査方向のずれは、光学系の製作誤差や取り付け誤差に起因するものであるため、ポリゴンミラー6の総ての反射面に関して上記の制御を行うことにより主走査方向の描画軌跡をほぼ直線にすることができる。
次に、本発明の変形例について説明する。
図4は、本発明の変形例を示すレーザ直接描画装置の構成図、図5は、センサの平面図である。
図4に示すレーザ直接描画装置は、上記図1に示したレーザ直接描画装置のテーブル12端部に複数のセンサ40を等間隔で直線上に配置したものである。
図5に示すように、センサ40は4個のフォトセンサ40a〜40dから構成されている。
センサ40の受光面におけるレーザビーム5のビームスポット径5aを大きくすると、センサ40の検出精度を向上させることができる。そこで、この実施形態では、センサ40の受光面におけるビームスポット径5aが描画の場合よりも大径になるように、センサ40は受光面が描画面からオフセットした位置に位置決めされている。
次に、この変形例の動作を説明する。
副走査方向へのずれ量を求める場合は、センサ40の中心にレーザビーム5を走査させる。そして、フォトセンサ40aとフォトセンサ40cの出力の差からビームスポット5aの副走査方向のずれ量を演算する。
補正値kの演算方法および描画時の動作は上記図1の場合と実質的に同じであるので、重複する説明を省略する。
この変形例の場合、描画された軌跡の副走査方向へのずれ量を直接求めることができるので、上記図1に示したレーザ直接描画装置に比べてずれ量の測定が容易であり、かつ、
作業能率を向上させることができる。
作業能率を向上させることができる。
なお、上記の説明においてはレーザビームが1本である場合について説明したが、例えば、レーザビームを副走査方向に複数本並べて描画する場合であても、本発明を適用することができる。
5 レーザビーム
6 ポリゴンミラー
10 被描画体
20 光軸偏向手段
30 ドライバ
31 制御装置
O レーザビームの光軸
6 ポリゴンミラー
10 被描画体
20 光軸偏向手段
30 ドライバ
31 制御装置
O レーザビームの光軸
Claims (3)
- ポリゴンミラーによりレーザビームを主走査方向へ移動させると共に、被描画体を前記主走査方向と直角な副走査方向へ移動させ、前記被描画体上に所望のパターンを描画するレーザ直接描画装置において、
前記ポリゴンミラーに入射する前記レーザビームの光軸上に設けられ、前記レーザビームを偏向させる光軸偏向手段と、
前記光軸変更手段を操作し、前記ポリゴンミラーから前記被描画体に至る光学系の特性を相殺させる制御手段と、
を備え、前記レーザビームの前記主走査方向の軌跡を略直線とすることを特徴とするレーザ直接描画装置。 - 前記被描画体を載置するテーブルの前記走査方向に前記レーザビームの光軸の位置を検出するための位置検出手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載のレーザ直接描画装置。
- 前記制御手段は、前記位置検出手段により検出された前記レーザビームの光軸の位置に基づいて前記光軸偏向手段の操作量を設定することを特徴とする請求項2に記載のレーザ直接描画装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005284819A JP2007094122A (ja) | 2005-09-29 | 2005-09-29 | レーザ直接描画装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102008038837A1 (de) | 2007-09-20 | 2009-04-30 | Hitachi Via Mechanics, Ltd., Ebina | Laserdirektabbildungsvorrichtung |
RU2567013C1 (ru) * | 2014-05-19 | 2015-10-27 | Федеральное государственное бюджетное образовательное учреждение высшего профессионального образования "Санкт-Петербургский государственный электротехнический университет "ЛЭТИ" им. В.И. Ульянова (Ленина)" | Устройство для прямого лазерного экспонирования |
US9496528B2 (en) | 2014-10-29 | 2016-11-15 | Samsung Display Co., Ltd. | Method of manufacturing organic light-emitting display apparatus |
JP2017142526A (ja) * | 2011-08-19 | 2017-08-17 | オルボテック リミテッド | ダイレクトイメージングシステムおよび方法 |
Citations (2)
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---|---|---|---|---|
JP2001318328A (ja) * | 2000-03-02 | 2001-11-16 | Asahi Optical Co Ltd | 補正機能付き走査光学システム |
JP2003322811A (ja) * | 2002-03-01 | 2003-11-14 | Ricoh Co Ltd | 光走査装置および画像形成装置 |
-
2005
- 2005-09-29 JP JP2005284819A patent/JP2007094122A/ja active Pending
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