JP2007093848A - 液晶表示装置及び電子機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 一対の基板10、25と、一対の基板10、25間に挟持された液晶層50と、表示領域を構成する複数のサブ画素領域と、一方の基板25の液晶層50側に配置され、互いに色の異なる複数の着色層22R〜22Bがそれぞれ各サブ画素領域に対応するように配置されてなるカラーフィルタ層22と、カラーフィルタ層22と液晶層50との間に配置された位相差層41とを具備してなり、位相差層41の下地となる下地面40aにサブ画素領域に対応する段差40b、40cが設けられ、位相差層41の層厚が段差40b、40cに対応して異なる厚みに設定されていることを特徴とする液晶表示装置100を採用する。
【選択図】 図3
Description
また非特許文献1には、2色性光重合開始剤を含む光重合性液晶に偏光UV光を照射することによって、2軸性の位相差層を形成することが述べられている。
更に特許文献2には、基板間に液晶層が挟持されるとともに着色層が備えられた液晶表示装置において、一方の基板の液晶層側に厚みが均一な位相差層が設けられ、着色層の各色に対応する位相差層のリタデーション値を各色の主波長の略1/4波長に設定することによって、高コントラスト化を実現させた液晶表示装置が開示されている。
また、非特許文献1においては、光重合性液晶に偏光UV光を照射する工程が必要であり、上記の特許文献1と同様に、工程数が多くなり、生産性が低いという問題がある。
更に、特許文献2には、反射型のカラー液晶表示装置を対象とするものであって、透過型の液晶表示装置や半透過反射型の液晶表示装置に関するものではない。
本発明の液晶表示装置は、一対の基板と、前記一対の基板間に挟持された液晶層と、表示領域を構成する複数のサブ画素領域と、前記一対の基板のうちの一方の基板の前記液晶層側に配置され、互いに色の異なる複数の着色層がそれぞれ前記の各サブ画素領域に対応するように配置されてなるカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層と前記液晶層との間に配置された位相差層とを具備してなる液晶表示装置であって、前記位相差層の下地となる下地面に前記サブ画素領域に対応する段差が設けられ、前記位相差層の層厚が前記段差に対応して異なる厚みに設定されていることを特徴とする。
また、本発明の液晶表示装置においては、前記位相差層が、前記下地面に塗布された重合性液晶分子を重合してなる高分子膜から構成されていることが好ましい。
また上記の位相差層は、下地面に塗布された重合性液晶分子を重合してなる高分子膜から構成されており、下地面の段差の高さ、重合性液晶分子を塗布する際の塗布液の粘度または塗布量を制御することで、位相差層の厚みを容易に調整できる。
更に、本発明の液晶表示装置においては、前記サブ画素領域に透過表示領域が備えられ、前記カラーフィルタ層によって前記位相差層の前記下地面が構成され、前記段差は前記複数の着色層の層厚を色毎に異なる厚みに設定することによって設けられたものであることが好ましい。
更に、本発明の液晶表示装置においては、前記液晶層厚調整層の形成領域における前記位相差層の厚みが、前記液晶層厚調整層の非形成領域における前記位相差層の厚みよりも小さく設定されていることが好ましい。
特に、液晶層厚調整層の形成領域(反射表示領域)における位相差層の厚みが、液晶層厚調整層の非形成領域(透過表示領域)における位相差層の厚みよりも小さく設定されているので、反射表示領域、透過表示領域における位相差層の層厚をそれぞれ、液晶層における光の光路長に対応させることができる。
この構成によれば、液晶表示装置を垂直配向モードで駆動させることが可能となり、液晶表示装置の視野角をより広くすることができる。
この構成によれば、液晶表示装置を水平配向モードで駆動させることが可能となる。
更に、本発明の液晶表示装置においては、前記位相差層が、その層面の法線方向に光軸を有する負の一軸性位相差層であるとともに、前記別の位相差層が、その層面の面内方向に光軸を有する一軸性位相差層であり、更に前記液晶層が、その初期配向状態を垂直配向とする誘電異方性が負の液晶からなることが好ましい。
特に、位相差層がその層面の法線方向に光軸を有する負の一軸性位相差層(所謂ネガティブCプレート)であり、別の位相差層がその層面の面内方向に光軸を有する一軸性位相差層(所謂Aプレート)であり、これらの各位相差層を積層することによって、位相差層の層面の法線方向における屈折率を別の位相差層によって緩和し、かつ、別の位相差層の面内方向の屈折率を位相差層によって緩和することができ、結果的に液晶層の光学補償を最適化することができ、反射表示領域における視野角を拡大することができる。また、一対の基板の外側に別途位相差膜を設ける必要がなく、液晶表示装置の薄型化を実現することができる。更に、この構成によれば、反射表示領域を円偏光モードで駆動させることができ、また透過表示領域を直線モードで駆動させることができる。
この電子機器によれば、高コントラストで視野角が広い液晶表示部を備えた電子機器を提供できる。
また以下の説明では、液晶表示装置の各構成部材における液晶層側を内側と呼び、その反対側を外側と呼ぶことにする。また、画像表示の最小単位となる領域を「サブ画素領域」と呼び、各色カラーフィルタを備えた複数のサブ画素領域の集合を「表示領域」と呼ぶ。またサブ画素領域の内部において、液晶表示装置の表示面側から入射する光を利用した表示が可能な領域を「反射表示領域」と呼び、液晶表示装置の背面側(前記表示面と反対側)から入射する光を利用した表示が可能な領域を「透過表示領域」と呼ぶ。
[液晶表示装置]
本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置につき、図1ないし図3を用いて説明する。図1は本実施形態の液晶表示装置100の画像表示領域を構成するマトリクス状に配置された複数のサブ画素領域の等価回路図である。また、図2は液晶表示装置100の1サブ画素領域の構造を示す平面図であって、図2(a)は素子基板側の平面図であり、図2(b)は対向基板(一方の基板)側の平面図である。更に、図3は液晶表示装置100の構造を示す断面図である。
ゲート電極部36は、走査線3aの一部をデータ線6aの延在方向に分岐して形成されており、その先端側で半導体層33と図示略の絶縁膜を介して対向している。ソース電極部34は、データ線6aの一部を走査線3aの延在方向に分岐して形成されており、図示略のコンタクトホールを介して半導体層33のソース領域と電気的に接続されている。ドレイン電極部35の一端側は、図示略のコンタクトホールを介して前記ドレイン領域と電気的に接続されており、ドレイン電極部35の他端側は、直接又はコンタクトホールCを介して画素電極9と電気的に接続されている。
そして、TFT30は、走査線3aを介して入力されるゲート信号により所定期間だけオン状態とされることで、データ線6aを介して供給される画像信号を、所定のタイミングで液晶に対して書き込めるようになっている。
透明下地層40は、位相差層41の下地面40aを構成するものであって、カラーフィルタ層22を構成する緑色の着色層22G及び青色の着色層22Bに重ねられて形成されている。このように透明下地層40は、着色層22Gに積層された下地層40Gと、着色層22Bに積層された下地層40Bとからなり、各下地層40G、40Bは相互に連続して形成されている。また、着色層22Gに積層された下地層40Gの層厚が、着色層22Bに積層された下地層40Bの層厚よりも小さくなっている。これにより透明下地層40の下地面40aには、下地層40G、40Bの層厚差による段差部(段差)40bが形成されている。
一方、カラーフィルタ層22を構成する赤色の着色層22Rには透明下地層40が形成されていないことから、この着色層22Rと下地層40Gとの間には、下地層40Gの層厚による段差部(段差)40cが形成されている。
このように、透明下地層40の下地面40aには、透明下地層40の層厚を、着色層22G、33Bの色毎に対応させて異なる厚みに設定することによって段差部40b、40cが設けられる。また、この段差部40b、40cはそれぞれ、各着色層22R〜22Bの輪郭線に沿って設けられる。従って各段差部40b、40cは、サブ画素領域D1〜D3に対応するように設けられる。
塗布液をスピンコート法で塗布した際に、30秒〜数分程度放置することによって、塗布液が透明下地層40の段差部40b、40cに従ってレベリングされ、塗布液の表面が平坦になる。この状態で50℃〜80℃で乾燥させることによって、図3に示すような段階的に膜厚の異なる位相差層41が形成される。尚、レベリングによる塗布液の表面の平坦化は、塗布液の粘度や塗布量等を調整することによって制御することができる。
また、重合性液晶分子としては、特開2004−240102号公報に開示されたカイラル剤を含むコレステリック液晶組成物などを好適に用いることができるが、側鎖型の高分子液晶や架橋性高分子液晶等を用いることができる。
形成された位相差層41は、面内位相差は有していないが、厚み方向の屈折率が小さな所謂ネガティブCプレートの光学的特性を示すようになる。
更に、対向電極31及び誘電体突起28を覆ってポリイミド等の垂直配向膜19が形成されており、液晶分子51の初期配向を基板面に対し垂直に配向させるようになっている。
次に本実施形態の液晶表示装置100の表示動作について説明する。
バックライトBLから照射された光は、偏光板18および位相差板17を透過して円偏光に変換され、液晶層50に入射する。電圧無印加時において基板と垂直に配向している液晶分子には屈折率異方性がほとんどないので、入射光は円偏光を保持したまま液晶層50を進行する。次に入射光は位相差層41を透過するが、この位相差層41はその層面の法線方向に光軸を有するネガティブCプレートの光学特性を有するので、位相差の補償を行う以外、円偏光となっている透過光に対して何ら作用しない。さらに位相差板17を透過した入射光は、偏光板38の透過軸と直交する直線偏光に変換される。そして、この直線偏光は偏光板38を透過しないので、本実施形態の液晶表示装置100では、電圧無印加時において黒表示が行われる(ノーマリーブラックモード)。
また係る構成のもと液晶層50に印加する電圧を調整することにより、階調表示を行うことが可能である。この際、本実施形態では、画素電極9の中央部に対向する位置に誘電体突起28が配置されているので、液晶分子51は画素電極9の輪郭に対して垂直方向に傾倒する。また誘電体突起28の周辺では、電圧無印加時には液晶分子51が誘電体突起28の傾斜面と垂直に配向し、電圧印加時には図3に示すように誘電体突起28から外側に向かって液晶分子51が倒れ、それを中心とした平面放射状に液晶分子51が配向する(図2(a)参照)。従って、本実施形態の液晶表示装置100では、電圧印加時に液晶分子51のダイレクタが全方位に向くこととなり、視野角の極めて広い表示が実現される。なお、サブ画素領域D1〜D3には全体にカラーフィルタ層22が配置されているので、画素電極9を透過した光は全て着色された光となる。
特に、透明下地層40の層厚を着色層22R〜22Bの色毎に異なる厚みに設定することによって、位相差層41の層厚を着色層22R〜22Bの色毎に異なる厚みに設定することが可能となるので、各色毎の位相差の補償を最適にすることができる。これにより、高コントラストでかつ広い視野角で色の変化のない表示を実現できる。
また位相差層41は、下地面40aに塗布された重合性液晶分子を重合してなる高分子膜から構成されており、下地面40aにおける段差部40b、40cの高さや、重合性液晶分子を塗布する際の塗布液の粘度または塗布量を制御することで、位相差層41の厚みを容易に調整できる。
また、位相差層41は段差部40b、40cによる塗布液のレベリング効果によって形成されるので、パターニング工程を何度も繰り返す必要がなく、生産性を向上させることもできる。
また、上記の液晶表示装置100においては、位相差層41がネガティブCプレートの光学特性を有するものであり、液晶層50がその初期配向状態を垂直配向とする誘電異方性が負の液晶からなるので、液晶表示装置100を垂直配向モードで駆動させることが可能となり、液晶表示装置100の視野角をより広くすることができる。
[液晶表示装置]
次に、本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置につき、図4を用いて説明する。図4は本実施形態の液晶表示装置120の構造を示す断面図である。以下、第1実施形態との相違点を中心に本実施形態の液晶表示装置120について説明する。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部材または部位については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。本実施形態では、素子基板側の構造については第1の実施形態と全く同じであるので、ここでは対向基板側の構造についてのみ説明する。
先の第1実施形態の液晶表示装置100と本実施形態の液晶表示装置120との相違点は次の通りである。即ち、本実施形態の液晶表示装置120には先の透明下地層40が省略されている一方、着色層の層厚が相互に異なる厚みとされ、これら着色層を下地とする位相差層が備えられている。
このカラーフィルタ層32の内面側には位相差層61が積層されており、これによりカラーフィルタ層32が位相差層61の下地層となり、各着色層32R〜32Bの内側の面が位相差層61の下地面32aになっている。
塗布液をスピンコート法で塗布した際に、30秒〜数分程度放置することによって、塗布液が段差部32b、32cに従ってレベリングされ、塗布液の表面が平坦になる。この状態で50℃〜80℃で乾燥させることによって、図4に示すような段階的に膜厚の異なる位相差層61が形成される。尚、レベリングによる塗布液の表面の平坦化は、塗布液の粘度や塗布量等を調整することによって制御することができる。
形成された位相差層61は、面内位相差は有していないが、厚み方向の屈折率が小さな所謂ネガティブCプレートの光学的特性を示すようになる。
本実施形態の液晶表示装置120の表示動作については、先の第1実施形態の場合と同様であるので、説明は省略する。
特に、着色層32R〜32Bの層厚を色毎に異なる厚みに設定することによって、位相差層61の層厚を着色層32R〜32Bの色毎に異なる厚みに設定することが可能となるので、各色毎の位相差の補償を最適にすることができる。これにより、高コントラストでかつ広い視野角で色の変化のない表示を実現できる。
また位相差層61は、下地面32aに塗布された重合性液晶分子を重合してなる高分子膜から構成され、下地面32aにおける段差部32b、32cの高さや、重合性液晶分子を塗布する際の塗布液の粘度または塗布量を制御することで、位相差層61の厚みを容易に調整できる。更に位相差層61は、段差部32b、32cによる塗布液のレベリング効果によって形成されるので、パターニング工程を何度も繰り返す必要がなく、生産性を向上させることもできる。
また、上記の液晶表示装置120においては、位相差層61がネガティブCプレートの光学特性を有するものであり、液晶層50がその初期配向状態を垂直配向とする誘電異方性が負の液晶からなるので、液晶表示装置120を垂直配向モードで駆動させることが可能となり、液晶表示装置120の視野角をより広くすることができる。
[液晶表示装置]
次に、本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置につき、図5及び図6を用いて説明する。図5は液晶表示装置130の1サブ画素領域の構造を示す平面図であって、図5(a)は素子基板側の平面図であり、図5(b)は対向基板(一方の基板)側の平面図である。また、図6は液晶表示装置130の構造を示す断面図である。なお、本実施形態において第1実施形態と同様の部材または部位については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。
ドレイン電極部35の他端側は、直接又はコンタクトホールCを介してサブピクセル49b(画素電極49)と電気的に接続されている。
また、位相差層341の層厚は、反射表示領域Rと透過表示領域Tとで異なる厚みに設定されている。即ち、液晶層厚調整層340の形成領域(反射表示領域R)における位相差層341の厚みが、液晶層厚調整層340の非形成領域(透過表示領域T)における厚みよりも小さく設定されている。より具体的には、反射表示領域Rにおける位相差層341の層厚dRが、透過表示領域Tにおける層厚dTの2分の1程度に設定されている。
塗布液をスピンコート法で塗布した際に、30秒〜数分程度放置することによって、液晶層厚調整層340の上には塗布液が薄く付着し、カラーフィルタ層42の上には塗布液が厚く付着する。この状態で50℃〜80℃で乾燥させることによって、図6に示すような膜厚の異なる位相差層341が形成される。尚、塗布液の付着量の調整は、塗布液の粘度等を調整することによって制御することができる。
形成された位相差層341は、面内位相差は有していないが、厚み方向の屈折率が小さな所謂ネガティブCプレートの光学的特性を示すようになる。
また、対向電極31及び誘電体突起28を覆ってポリイミド等の垂直配向膜19が形成されており、液晶分子51の初期配向を基板面に対し垂直に配向させるようになっている。
次に本実施形態の液晶表示装置130の表示動作について説明する。
まず、透過モードにおいては、バックライトBLから照射された光は、偏光板18および位相差板17を透過して円偏光に変換され、液晶層50に入射する。電圧無印加時において基板と垂直に配向している液晶分子には屈折率異方性がほとんどないので、入射光は円偏光を保持したまま液晶層50を進行する。さらに位相差層341を透過した入射光は、偏光板38の透過軸と直交する直線偏光に変換される。そして、この直線偏光は偏光板38を透過しないので、本実施形態の液晶表示装置130では、電圧無印加時において黒表示が行われる(ノーマリーブラックモード)。
更に、サブ画素領域内に部分的に液晶層厚調整用の絶縁膜340を設けたマルチギャップ構造を採用しているので、透過表示領域Tと反射表示領域Rとで液晶層50のリタデーションを揃えることができ、透過表示、反射表示のいずれにおいても高コントラストの表示が得られる。また、画素電極49が複数のサブピクセル49b、49bに分割されるとともに、それらの中央部に対応して誘電体突起28が設けられているので、電圧印加時には液晶分子51が画像表示領域内で誘電体突起28を中心に放射状に配向されるようになり、広視野角な表示が実現される。
また本実施形態では、着色層42R〜42Bの着色領域と非着色領域との面積比率を色毎に変えている。この場合、これらの面積比率を外光の分光特性に応じて決定することによって、制御されない外光を用いた反射表示においても色再現性のよい表示が得られるようになる。また、前記面積比率をバックライト等の照明光の分光特性を考慮して決定することで、より色再現性のよい透過表示が得られるようになる。
[液晶表示装置]
次に、本発明の第4実施形態に係る液晶表示装置につき、図7を用いて説明する。図7は本実施形態の液晶表示装置140の構造を示す断面図である。以下、第1、第3実施形態との相違点を中心に本実施形態の液晶表示装置140について説明する。なお、本実施形態において第1、第3実施形態と同様の部材または部位については同じ符号を付して、詳細な説明を省略する。本実施形態では、素子基板側の構造については第3の実施形態と全く同じであるので、ここでは対向基板側の構造についてのみ説明する。
先の第3実施形態の液晶表示装置130と本実施形態の液晶表示装置140との相違点は次の通りである。即ち、本実施形態の液晶表示装置140においては、液晶層厚調整層が、Aプレートの光学特性を有する別の位相差層とされている。また液晶表示装置140においては、素子基板410及び対向基板425の外側の位相差板が省略されている。
また、液晶層厚調整層440の形成には、重合性液晶分子としてカイラル剤を含まないネマチック液晶組成物を有する塗布液を用いてフォトリソグラフィ法により形成すればよい。
更に、基板本体10Aの外面側には偏光板18のみが配置されている。
次に本実施形態の液晶表示装置140の表示動作について説明する。
まず、透過モードにおいては、バックライトBLから照射された光は、偏光板18を透過して直線偏光に変換され、液晶層50に入射する。電圧無印加時において基板と垂直に配向している液晶分子には屈折率異方性がほとんどないので、入射光は直線偏光を保持したまま液晶層50を進行する。次に入射光は位相差層341を透過するが、この位相差層341はその層面の法線方向に光軸を有するネガティブCプレートの光学特性を有するので、位相差の補償を行う以外、直線偏光となっている透過光に対して何ら作用しない。さらに位相差層341を透過した入射光は、偏光板38に入射される。そして、この直線偏光は偏光板38を透過しないので、本実施形態の液晶表示装置140では、電圧無印加時において黒表示が行われる(ノーマリーブラックモード)。
特に、位相差層341がその層面の法線方向に光軸を有する負の一軸性位相差層(所謂ネガティブCプレート)であり、別の位相差層440がその層面の面内方向に光軸を有する一軸性位相差層(所謂Aプレート)であり、これらの各位相差層341、440を積層することによって、位相差層341の層面の法線方向における屈折率を別の位相差層440によって緩和し、かつ、別の位相差層440の面内方向の屈折率を位相差層341によって緩和することができ、結果的に液晶層50の光学補償を最適化することができ、反射表示領域Rにおける視野角を拡大することができる。
また、別の位相差層440と偏光板38との組み合わせで円偏光板が構成されるので、一対の基板410、425の外側に別途位相差板を設ける必要がなく、液晶表示装置140の薄型化を実現することができる。更に、この構成によれば、反射表示領域Rを円偏光モードで駆動させることができ、また透過表示領域Tを直線モードで駆動させることができる。
図8は、本発明に係る電子機器の一例を示す斜視図である。この図に示す携帯電話1300は、本発明の液晶表示装置を小サイズの表示部1301として備え、複数の操作ボタン1302、受話口1303、及び送話口1304を備えて構成されている。
上記各実施の形態の表示装置は、上記携帯電話に限らず、電子ブック、パーソナルコンピュータ、ディジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型あるいはモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等々の画像表示手段として好適に用いることができ、いずれの電子機器においても、明るく、高コントラストであり、かつ広視野角の透過/反射表示が可能になっている。
例えば第1〜第3実施形態においては、位相差層が所謂ネガティブCプレートの光学特性を有するとともに、液晶層がその初期配向状態を垂直配向とする誘電異方性が負の液晶である場合について説明したが、位相差層が所謂Aプレートの光学特性を有するものであるとともに、液晶層が所謂誘電異方性が正の液晶からなるものでも良い。
また、第4実施形態においては、位相差層がネガティブCプレートの光学特性を有すると共に、別の位相差層(液晶層厚調整層)がAプレートの光学特性を有する場合について説明したが、位相差層がAプレートの光学特性を有すると共に、別の位相差層(液晶層厚調整層)がネガティブCプレートの光学特性を有するものであっても良い。
また各実施形態では、液晶の配向規制手段として略円錐状の誘電体突起28を画素電極またはサブピクセルの中央部に配置したが、この代わりに、画素電極またはサブピクセルの外周部に沿って細長い壁状の突起を形成し、これを配向制御手段として用いてもよい。この細長い突起は前述した略円錐状の突起28と同様の作用効果を奏する。また、液晶駆動用の電極(画素電極や対向電極)の一部を切り欠いて形成したスリット状の開口部(電極スリット)を配向規制手段として用いても良い。電極スリットは突起では原理は異なるものの略同様の作用を示す。さらに、配向規制手段は突起と電極スリットの組み合わせであってもよい。これらの配向規制手段は、必ずしもカラーフィルタ層と同じ基板に形成される必要はなく、カラーフィルタ層と配向規制手段とを別々の基板に形成することもできる。
また各実施形態では、画素駆動用の素子として三端子素子であるTFTを用いたが、この代わりに二端子素子であるTFD(Thin Film Diode)を用いてもよい。さらに、このような駆動素子を有しないパッシブマトリクス型の液晶表示装置(例えばSTN型液晶表示装置)に本発明を適用することも可能である。
Claims (11)
- 一対の基板と、前記一対の基板間に挟持された液晶層と、表示領域を構成する複数のサブ画素領域と、前記一対の基板のうちの一方の基板の前記液晶層側に配置され、互いに色の異なる複数の着色層がそれぞれ前記の各サブ画素領域に対応するように配置されてなるカラーフィルタ層と、前記カラーフィルタ層と前記液晶層との間に配置された位相差層とを具備してなる液晶表示装置において、
前記位相差層の下地となる下地面には前記サブ画素領域に対応する段差が設けられ、前記位相差層の層厚が前記段差に対応して異なる厚みに設定されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 前記位相差層が、前記下地面に塗布された重合性液晶分子を重合してなる高分子膜から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
- 前記サブ画素領域に透過表示領域が備えられ、
前記カラーフィルタ層と前記位相差層との間に前記下地面を構成する透明下地層が配置され、前記段差は前記透明下地層の層厚を前記複数の着色層の色毎に対応させて異なる厚みに設定することによって設けられたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記サブ画素領域に透過表示領域が備えられ、
前記カラーフィルタ層によって前記位相差層の前記下地面が構成され、前記段差は前記複数の着色層の層厚を色毎に異なる厚みに設定することによって設けられたものであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記サブ画素領域に透過表示領域及び反射表示領域が備えられ、
前記カラーフィルタ層と前記位相差層との間であって前記反射表示領域に対応する領域に、前記反射表示領域の液晶層厚を前記透過表示領域の液晶層厚よりも小さくする液晶層厚調整層が配置され、
前記液晶層厚調整層と、前記液晶層厚調整層の非形成領域にある前記カラーフィルタ層とによって、前記下地面が構成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の液晶表示装置。 - 前記液晶層厚調整層の形成領域における前記位相差層の厚みが、前記液晶層厚調整層の非形成領域における前記位相差層の厚みよりも小さく設定されていることを特徴とする請求項5に記載の液晶表示装置。
- 前記位相差層が、その層面の法線方向に光軸を有する負の一軸性位相差層であるとともに、前記液晶層が、誘電異方性が負の液晶を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 前記位相差層が、その層面の面内方向に光軸を有する一軸性位相差層であるとともに、前記液晶層が、誘電異方性が正の液晶を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の液晶表示装置。
- 前記液晶層厚調整層が、前記位相差層と光学特性が異なる別の位相差層であることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の液晶表示装置。
- 前記位相差層が、その層面の法線方向に光軸を有する負の一軸性位相差層であるとともに、前記別の位相差層が、その層面の面内方向に光軸を有する一軸性位相差層であり、更に前記液晶層が、その初期配向状態を垂直配向とする誘電異方性が負の液晶からなることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
- 請求項1ないし請求項10のいずれかに記載の液晶表示装置が備えられていることを特徴とする電子機器。
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