JP2007092248A - 嵩高紙 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、嵩高感、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく提供することにある。
【解決手段】紙中に含まれる全パルプ繊維に対し、0.2mm以下の微細繊維分が15%以上30%以下であり、少なくともJIS Z8807に示される見かけ比重0.4以下の低密度填料を紙重量当たり9質量%以上25質量%以下含有し、紙の密度が0.55g/cm以上0.70g/cm以下であることを特徴とする嵩高紙により達成された。
【選択図】 なし

Description

本発明は、嵩高紙に関するものであり、更に詳しくは、嵩高感、印刷品質に優れ、製造時において操業性の良い嵩高紙に関するものである。
近年、環境の観点から、古紙利用率のアップとともに、紙の軽量化が提唱されるようになってきた。紙の軽量化の為の技術としては、化学的作用によって、繊維と繊維の間の結合を阻害して、紙の嵩密度を発現させる方法や抄造の際にシラスバルーンなどの低密度な嵩高填料を含有し抄紙することが記載されている(例えば、特許文献1参照)。
また、嵩高で、特にオフセット印刷適性に優れる、印刷強度の高い印刷用紙を提供する為に、紙中に、嵩高剤を対パルプ当たり0.1質量%以上2質量%以下、嵩比重0.3以下の無定形シリカ若しくは無定形シリケートを紙重量当たり1質量%以上9質量%未満含有させる方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、嵩高剤や低密度填料をパルプ繊維のスラリーに添加し、抄造する場合でも、操業条件としてウエットプレスやドライヤー、カレンダー条件をうまく調整する必要があり、マシン速度が低下したり、紙を製造する場合に、カレンダーにおいて充分な線圧をかけることができず、結果、紙厚のプロファイルをうまく調整することができず、著しく生産性を落とす場合がある。
従って、本発明が目的とする、嵩高感、印刷品質と操業性を同時に満足することはできなかった。
特公昭52−39924号公報 特開2000−282392号公報
従って、本発明の目的は、嵩高感、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく提供することである。
本発明の上記目的は、以下発明によって達成された。
1)紙中に含まれる全パルプ繊維に対し、0.2mm以下の微細繊維分が15%以上30%以下であり、少なくともJIS Z8807に示される見かけ比重0.4以下の低密度填料を紙重量当たり9質量%以上25質量%以下含有し、紙の密度が0.55g/cm以上0.70g/cm以下であることを特徴とする嵩高紙。
2)前記見かけ比重0.4以下の低密度填料が、アルミノ珪酸塩であることを特徴とする1)に記載の嵩高紙。
本発明を実施することにより、特に嵩高感、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく提供することが可能となる。
以下、本発明の嵩高紙を詳細に説明する。
本発明者は、まず、安定的に嵩高紙を製造する為の填料の比重と添加量に関して鋭意検討を行った。本発明の嵩高紙を製造する場合には、プレス・カレンダーといった製造条件も調整して製造することが必要であるが、実際には、プレス・カレンダー共に、一定の線圧以上に圧力をかけないと、幅手でのプロファイルがとれなかったり、紙の走行中にシワが入るなど、操業性を著しく悪化させる。そこで、比重の軽い填料を紙中に内添させ、紙全体の嵩を出しやすくすることで、本発明の嵩高紙を製造する際に、プレス・カレンダーにおいて、一定の圧力がかけられるようできる。そして、少なくとも本発明の嵩高紙において、JIS Z8807に示される見かけ比重0.4以下の低密度填料を紙重量当たり9質量%以上含有させることが必要であることを見出した。
また、本発明の嵩高紙の印刷性に関して検討した結果、嵩高紙の場合には、どうしても、通常の印刷用紙に比較して、表面性が粗くなり、印刷時におけるインキの着肉性が悪化しやすい。本課題を解決する為には、紙表面の組成面も考慮する必要があり、パルプ繊維に比較して微細な構造を有し、多孔性の填料の紙表面に占める割合を上げることで、インキの着肉性を改善できることを見出し、JIS Z8807に示される見かけ比重0.4以下の低密度填料を紙重量当たり9質量%以上25質量%以下含有させることで、インキ着肉性の良好な嵩高紙を提供することが可能となった。
次に、本発明者は、本発明の嵩高紙に関しての耐刷性に関して、検討を行った。そして、耐刷性を改善すべく、本発明の嵩高紙を構成するパルプ繊維の構成に関して検討を行った。通常、紙を製造する場合には、調成工程において、叩解処理を行う。嵩高紙を製造する場合には、概して、叩解度を上げないで、繊維間の結合点が増えないような叩解方法をとる場合が多い。しかしながら、本発明の嵩高紙においては、填料自身の比重が小さいこともあり、パルプ繊維の叩解方法に関しては、別途、検討が必要となる。
叩解時に発生する微細な繊維量は、本発明の嵩高紙の印刷品質、特に耐刷性と紙密度に影響を与えることを見出した。そして、微細繊維が、紙中に存在することで、填料と紙の間の結合・目止めを助けるが、一方で、繊維間結合の結合点が増え、紙全体の密度が高くなりやすくなる。そして、本発明者は、紙中に含まれる全パルプ繊維に対し、0.2mm以下の微細繊維分が15%以上30%以下になるように調整することで、耐刷性と紙密度のバランスをとることができることを見出した。微細繊維分が15%未満である場合には、印刷品質が低下するため使用できない。また、微細繊維分が30%を超えている場合には、紙の剛度が上がり、良好な手触りを実施できなくなるとともに、低密度化されにくくなるために使用できない。本発明においては、嵩高感、印刷品質を両立するために、微細繊維分を18%以上23%以下にすることが好ましい。
本発明の微細繊維とは、本発明の嵩高紙を製造する際に、ワイヤーパートをでて、プレスパート部で採取した湿紙を充分に水で離解し、その後、光学式繊維長測定器(具体的には、バルメット・オートメーション社製「カヤーニ繊維長測定器FS−200」)を使って測定した。離解されたパルプ繊維の長さ加重平均繊維長を測定する際に、繊維長0.2mm以下の繊維部の占める割合(百分率)を「微細繊維分」と定義した。
微細繊維分の調整方法としては、パルプ繊維の種類の選択と叩解方法によって調整することができる。微細繊維の発生を抑える場合には、叩解時におけるリファイナーの刃として粘状叩解が進む刃型を選択することで調整できる。また、微細繊維を発生させたい場合には、叩解時におけるリファイナーの刃としてカッティング状叩解が進む刃型を選択することで調整できる。また、叩解機を2系列直列になるように配置し、カッティング状叩解と粘状叩解を組み合わせることでも調整することができる。
本発明に用いられるパルプとしては、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)、LBSP(広葉樹晒亜硫酸パルプ)、NBSP(針葉樹晒亜硫酸パルプ)など従来から知られている化学パルプの何れもが使用でき、またGP(グランドパルプ)やTMP(サーモメカニカルパルプ)など各種の機械パルプ、さらには古紙パルプや非木材パルプ、合成パルプ、各種パルプ繊維をマーセル化など化学的処理を加えたパルプについても嵩高紙として特性や紙の品質を損なわない範囲で単独にあるいは併用して使用する事が可能である。
本発明に用いられる低密度填料としては、JIS Z8807で示される見かけ比重0.4以下である填料であれば、如何なる公知の填料をも用いることが出来る。例えば、水和珪酸塩、アルミノ珪酸塩、中空粒子、有機填料、無機填料などが挙げられる。好ましくは、アルミノ珪酸塩を用いることが印刷品質、操業性の点において好ましい。
本発明においては、低密度填料と併用して、内添填料を添加することがサイズ性の点から好ましい。内添填料を添加することにより、低密度填料を添加することによるサイズ性の低下を補うことが可能である。内添填料としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、デラミネーティッドカオリン、焼成カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、カチオン修飾したコロイダルシリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、アルミナ水和物、リトポン、ゼオライト、加水ハロサイト、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、有機顔料といった公知の製紙用填料を使用することが出来る。
本発明で用いられるパルプスラリー中には、一般に知られる各種の抄紙用助剤を用いることが出来る。例えば、紙力剤として澱粉、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルアルコール、ガラクトマンナンなど、湿潤紙力剤としてポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン樹脂など、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー、アルケニルまたはアルキル琥珀酸無水物、脂肪酸金属塩、脂肪酸、エポキシ系高級脂肪酸アミド、ロジン誘導体など、定着剤として塩化アルミニウム、硫酸バンドなどの水溶性アルミニウム塩など、pH調整剤として水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、硫酸、塩酸など、他に歩留まり向上剤、染料、顔料、蛍光増白剤、を適宜組み合わせて含有すると有利である。
また、本発明においては、低密度化を進めるために、嵩高剤または紙厚向上剤を添加する方が好ましい。嵩高剤としては、一般に知られている公知の嵩高剤が使用でき、例えば、ノニオン系界面活性剤や脂肪酸ポリアミドアミン等が挙げられる。
嵩高剤として販売されている薬品は、抄紙時にパルプ繊維に定着し、パルプ繊維間の結合の阻害要因として働くために、繊維間結合の距離を増すことにより紙にした場合低密度化すると考えられている。そのため、添加量が適切でない場合、紙の強度が低下してしまう。本発明では、嵩高感と強度を両立させるために、嵩高剤の添加量を0.1質量%以上2質量%以下にすることが好ましい。
本発明の紙の製造方法において使用する抄紙機は、一般的な抄紙機であれば特に制限は無く、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、ハイブリット抄紙機、丸網抄紙機、ヤンキー抄紙機、各種のコンビネーション抄紙機など製紙業界で公知の抄紙機を適宜使用できるが、抄紙機ウェットパートおよびプレスパートにおいて紙匹に加える外力をできる限り穏やかにする設備や運転条件が望ましく、例えば、湿った状態の紙匹を低圧で処理できるシュープレスや乾燥後の平滑化処理をソフトカレンダーで行う事は、本発明の嵩高効果を損ねず望ましい方法である。
(実施例1)
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。又、実施例において示す「部」は、実質固形分の質量部を示す。
<紙の作製>
LBKP(濾水度440mlcsf) 100部
軽質炭酸カルシウム(原紙中灰分で表示)
奥多摩工業製「タマパール121」
紙中含有量が10質量%になるように添加量調整
低密度填料(比重0.35)
ローデア社製「チキソレックス17」
紙中含有量が15質量%になるように添加量調整
硫酸バンド 0.4部
カチオン化澱粉
日本食品加工製「ネオタック40T」 1部
アルキルケテンダイマーサイズ剤
荒川化学工業製「サイズパインK−903−20」 0.13部
カチオン系ポリアクリルアミド歩留まり向上剤
ハイモ製「NR11LS」 0.03部
嵩高剤(高級脂肪酸系化合物)
星光PMC「PT8102」 0.5部
パルプ、内添薬品を上記の配合で調整し、坪量80g/mの基紙を抄造し、マシンカレンダーを用い、65℃、カレンダー処理速度900m/分で、1ニップ、12kN/mの条件でカレンダー処理し、実施例1の試料とした。この際のパルプにおける0.2mm以下の微細繊維分は20%であった。この時の紙密度は、0.64g/cm3であった。
(実施例2)
実施例1において用いてカレンダー線圧を調整し、紙密度を0.56g/cm3に調整した以外は実施例1と同様にして、実施例2の試料を作製した。
(実施例3)
実施例1において用いてカレンダー線圧を調整し、紙密度を0.68g/cm3に調整した以外は実施例2と同様にして、実施例3の試料を作製した。
(実施例4)
実施例1において用いたLBKPに代わり、パルプ繊維中における0.2mm以下の微細繊維分が17%となるように調整したLBKPを用いた以外は実施例1と同様にして、実施例4の試料を作製した。この時の紙密度は、0.63g/cm3であった。
(実施例5)
実施例1において用いたLBKPに代わり、パルプ繊維中における0.2mm以下の微細繊維分が27%となるように調整したLBKPを用い、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.68g/cm3にした以外は実施例1と同様にして、実施例5の試料を作製した。
(実施例6)
実施例1において、低密度填料として用いたアルミノ珪酸塩の代わりに特殊炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製「PP−4」見かけ比重=0.40)を用い、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.67g/cm3にした以外は実施例1と同様にして、実施例6の試料を作製した。
(実施例7)
実施例1において、低密度填料として用いたアルミノ珪酸塩が、紙中10質量%、軽質炭酸カルシウムが、紙中15質量%含有されるように、それぞれの填料の配合量を調整し、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.68g/cm3にした以外は実施例1と同様にして、実施例7の試料を作製した。
(実施例8)
実施例1において、低密度填料として用いたアルミノ珪酸塩が、紙中25質量%、軽質炭酸カルシウムが、紙中5質量%含有されるように、それぞれの填料の配合量を調整し、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.61g/cm3にした以外は実施例1と同様にして、実施例8の試料を作製した。
(実施例9)
実施例1において、嵩高剤の添加量を2部にした以外は実施例1と同様にして、実施例9の試料を作製した。この時の紙密度は、0.62g/cm3であった。
(比較例1)
実施例1において用いたLBKPに代わり、パルプ繊維中における0.2mm以下の微細繊維分が14%となるように調整したLBKPを用いた以外は実施例1と同様にして、比較例1の試料を作製した。この時の紙密度は、0.62g/cm3であった。
(比較例2)
実施例1において用いたLBKPに代わり、パルプ繊維中における0.2mm以下の微細繊維分が32%となるように調整したLBKPを用いた以外は実施例1と同様にして、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.70g/cm3以下に調整しようとしたが、調整することができなかった。この時の試料を比較例2の試料とした。この時の紙密度は、0.72g/cm3であった。
(比較例3)
実施例1において、低密度填料として用いたアルミノ珪酸塩を特殊炭酸カルシウム(米庄石灰工業社製「PP−S」見かけ比重=0.60)にした以外は実施例1と同様にして、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.70g/cm3以下に調整しようとしたが、調整することができなかった。この時の試料を比較例3の試料とした。この時の紙密度は、0.73g/cm3であった。
(比較例4)
実施例1において、低密度填料として用いたアルミノ珪酸塩が、紙中7質量%、軽質炭酸カルシウムが、紙中18質量%含有されるように、それぞれの填料の配合量を調整した以外は実施例1と同様にして、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.70g/cm3以下に調整しようとしたが、調整することができなかった。この時の試料を比較例4の試料とした。この時の紙密度は、0.71g/cm3であった。
(比較例5)
実施例1において、低密度填料として用いたアルミノ珪酸塩が、紙中28質量%、軽質炭酸カルシウムが、紙中5質量%含有されるように、それぞれの填料の配合量を調整し、カレンダー線圧を調整して紙密度を0.61g/cm3にした以外は実施例1と同様にして、比較例5の試料を作製した。
<嵩高感評価>
得られた嵩高紙の密度を測定し、嵩高感の評価とした。密度の測定は、JIS P8118に従った。さらに評価用画像を印刷した印刷物を作成し、印刷物単枚の風合いや手肉感を触感して、ボリューム感ある印刷物として感じられるか否かを以下の3段階で評価した。嵩高感の高い物を○、やや嵩高感があるものを△、嵩高感の無いものを×とした。嵩高紙として使用できるものは△以上の評価の嵩高紙である。
<印刷品質評価>
得られた嵩高紙に対して、オフセット印刷機として三菱重工業社製のダイヤ印刷機を使用し、ISO300に挙げられる画像を印刷速度6000枚/時間にて印刷した。印刷後の画像を目視評価し、印刷品質評価とした。印刷にかすれ、面ムケ等の問題がない物を○、若干のかすれ、面ムケ等があるが、問題無く使用できる物を△、かすれ、面ムケが多く生じ、使用するには問題が生じる物を×とした。実使用上問題無く使用できる物は△以上の評価の嵩高紙である。
<操業性評価>
得られた嵩高紙に対して、実操業における、操業性の良さを評価した。本評価における操業性とは、本発明の嵩高紙を製造する際に、厚み調整において問題無く操業できる物を○、若干の難はあるが、操業可能な物を△、かなりの難があり、実操業が困難である物を×とした。
<紙コシ評価>
得られた嵩高紙に対して、手で持ったときの紙コシを感覚にて評価した。紙コシが適度であり、柔軟性を兼ね備えている物を○、やや剛度が高いが使用するのにはあまり気にならない物を△、剛度が高く柔軟性に劣る物を×とした。実使用上問題無く使用できる物は△以上の評価の嵩高紙である。
Figure 2007092248
<結果評価>
実施例1、実施例4、実施例5と比較例1、比較例2を比較した結果、紙中に含まれる全パルプ繊維に対し、0.2mm以下の微細繊維分が15%以上30%以下に調整することで、嵩高感があり、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく製造することができることがわかる。微細繊維の量が少ないと、印刷時にコスレ、面ムケが生じる。微細繊維量が多いと紙の嵩がでにくく、結果、カレンダー線圧を下げても嵩を出すことができず、同時に、紙厚プロファイルを調整することができない。
実施例1、実施例6と比較例3を比較した結果、低密度填料として見かけ比重0.4以下を使用することで、嵩高感があり、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく製造することができることがわかる。特に、アルミノ珪酸塩を使用することで、品質と操業性のバランスがとりやすいことがわかる。
実施例1、7、8と比較例4、5を比較した結果、低密度填料を紙重量当たり9質量%以上25質量%以下含有させることで、嵩高感があり、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく製造することができることがわかる。低密度填料を紙重量当たり9質量%以下の場合には、嵩が出にくく、結果、カレンダー線圧を下げても嵩を出すことができず、同時に、紙厚プロファイルを調整することができない。低密度填料を紙重量当たり25質量%以上の場合には、面強度が低下し、結果、印刷品質が低下する。
実施例1と実施例9を比較することで、嵩高剤を併用、増量することにより嵩高感を出すことができることがわかる。
実施例1、2、3と実施例6を比較することで、紙中に含まれる全パルプ繊維に対し、0.2mm以下の微細繊維分が15%以上30%以下であり、少なくともJIS Z8807に示される見かけ比重0.4以下の低密度填料を紙重量当たり9質量%以上25質量%以下含有し、紙の密度が0.55g/cm以上0.70g/cm以下に調整することで、嵩高感があり、印刷品質に優れた嵩高紙を操業性よく製造することができ、同密度の嵩高紙を製造する場合には、アルミノ珪酸塩を使用することで、品質と操業性のバランスがとりやすいことがわかる。
本発明の嵩高紙は、嵩高感、印刷品質に優れたものであり、操業時において、操業性よく提供することが可能である。

Claims (2)

  1. 紙中に含まれる全パルプ繊維に対し、0.2mm以下の微細繊維分が15%以上30%以下であり、少なくともJIS Z8807に示される見かけ比重0.4以下の低密度填料を紙重量当たり9質量%以上25質量%以下含有し、紙の密度が0.55g/cm以上0.70g/cm以下であることを特徴とする嵩高紙。
  2. 前記見かけ比重0.4以下の低密度填料が、アルミノ珪酸塩であることを特徴とする請求項1記載の嵩高紙。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014118655A (ja) * 2012-12-18 2014-06-30 Marusumi Paper Co Ltd オフセット印刷用コミック用紙

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