JP2007091934A - 有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー及び有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー及び有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Abstract

【課題】有機EL素子の発光材料として用いた場合に、発光色の短波長化が可能で、かつ高い発光効率及び寿命特性を得ることができる有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を得る。
【解決手段】一対の3級アリールアミン構造の間を、環構造を形成する炭素原子を介して結合することにより、一対の3級アリールアミン構造の間にひねり構造を導入した重合単位を有することを特徴としている。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子(有機EL素子)用ポリマー及び有機EL素子に関するものである。
近年、情報機器の多様化に伴い、薄型でフルカラー表示が可能な薄型表示装置への要望が高まっている。その1つとして、高効率、薄型、軽量、低視野角依存性等の特徴を有する有機EL素子が注目されている。
有機EL素子においては、発光層を含む有機層が形成され、このような有機層を一対の電極で挟むように配置し、電極に電圧を印加することにより発光させる。
有機EL素子における有機層は、一般に蒸着法により有機物を薄膜状に形成している。
有機EL素子に用いる有機物として、ポリマー材料が検討されている。ポリマー材料は、溶剤に溶解し、この溶液を、例えばインクジェット法などで塗布することにより薄膜を形成することができるので、近年種々検討されている。
青色発光の発光材料は、バンドギャップの広い材料が必要であり、より短波長で発光する発光材料の開発が求められている。特許文献1においては、フルオレン単位と芳香族アミン単位とを有する青色発光のポリマー材料が開示されている。
しかしながら、これらのポリマー材料においては、ポリフルオレンの構造が含まれており、フルオレン面の平面性に由来する凝集や、分子鎖同士の密接な重なりにより、青色よりも長波長での発光を生じてしまう現象が知られている。
このように、同種の分子の凝集により、長波長の発光を生じる現像は、エキシマーと呼ばれている。また、高分子系の発光材料においては、分子鎖同士の凝集により効率的な発光が得られず、失活(クエンチ)してしまう場合がある。
特開2003−155476号公報
本発明の目的は、上述のような従来の問題を解決し、有機EL発光素子の材料として用いた場合に、発光色の短波長化が可能で、かつ高い発光効率及び寿命特性を得ることができる有機EL素子用ポリマー及びそれを用いた有機EL素子を提供することにある。
本発明の有機EL素子用ポリマーは、一対の3級アリールアミン構造の間を、環構造を形成する炭素原子を介して結合することにより、該一対の3級アリールアミン構造の間にひねり構造を導入した重合単位を有することを特徴としている。
本発明において、一対の3級アリールアミン構造の間に、ひねり構造を導入することにより、高分子鎖同士の凝集を抑制することができ、凝集による長波長発光や失活等を防ぐことができる。また、ひねり構造を導入することにより、ポリマー中の共役長が短くなり、従来よりも短波長の発光が可能となる。
従って、本発明の有機EL素子用ポリマーは、従来よりも短波長における青色発光を示すことができ、かつ高い発光効率と寿命特性を示すことができる。
本発明の有機EL素子用ポリマーにおけるひねり構造としては、以下に示すような4級炭素を有する構造を挙げることができる。
Figure 2007091934
Figure 2007091934
また、3級アリールアミン構造としては、以下に示す構造を挙げることができる。
Figure 2007091934
(式中、R1、R2、及びR3は、水素原子、アルキル基、置換されてもよい芳香族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
また、本発明の有機EL素子用ポリマーは、他の重合単位として、フルオレン構造をさらに有していてもよい。フルオレン構造は、炭素数1〜20のアルキル置換基を有していることがさらに好ましい。フルオレン構造のポリマー中の含有量は、0〜98モル%であることが好ましい。
本発明の有機EL素子用ポリマーは、有機EL素子の発光材料として用いることができ、例えば、従来よりも短波長の青色発光材料として用いることができるものである。本発明の有機EL素子用ポリマーは、発光材料として用いることができるものであるが、有機EL素子の有機層のキャリア輸送性材料としても用いることが可能である。
本発明の有機EL素子用ポリマーの具体的な構造としては、以下の式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2007091934
Figure 2007091934
Figure 2007091934
Figure 2007091934
また、本発明の有機EL素子用ポリマーにおける3級アリールアミン構造は、以下に示すような構造であってもよい。
Figure 2007091934
(式中、R1〜R6は、水素原子、アルキル基、置換されてもよい芳香族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
また、本発明に従う有機EL素子用ポリマーの他の具体的な構造としては、以下の式で表されるものを挙げることができる。
Figure 2007091934
Figure 2007091934
Figure 2007091934
Figure 2007091934
Figure 2007091934
Figure 2007091934
本発明の有機EL素子用ポリマーの数平均分子量(Mn)は、500〜500,000の範囲内であることが好ましく、重量平均分子量(Mw)は、500〜5,000,000の範囲であることが好ましい。
本発明の有機EL素子には、上記本発明の有機EL素子用ポリマーを用いることを特徴としている。本発明に従う好ましい実施形態の有機EL素子は、発光層を含む有機層を一対の電極間に配置した有機EL素子であり、発光層に、上記本発明の有機EL素子用ポリマーを含有させたことを特徴としている。
本発明の有機EL素子は、上記本発明のポリマーを発光材料として用いた場合、発光色の短波長化が可能で、例えば、従来よりも短波長の青色を発光することができる。また、高い発光効率及び寿命特性を得ることができる。
本発明の有機EL素子用ポリマーは、有機EL素子の発光材料として用いた場合に、発光色の短波長化が可能で、かつ高い発光効率及び寿命特性を得ることができる。従って、従来よりも短波長の青色発光材料とすることが可能である。
本発明の有機EL素子は、上記本発明の有機EL素子用ポリマーを用いるものであるので、本発明の有機EL素子用ポリマーを発光材料として用いた場合に、従来よりも短波長の発光色を得ることができ、かつ高い発光効率及び寿命特性を得ることができる。
以下、本発明を具体的な実施例により説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(合成例1)
〔PF8−FTPD(10%)〕:化合物1の合成
Figure 2007091934
攪拌装置を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、9,9−ビス[4−{N−(4−ブロモフェニル)−N−(パラ−トルイル)−アミノ}フェニル]フルオレン(83.8mg、0.1mmol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(219mg、0.4mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(321mg、0.5mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5 ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(20重量%)水溶液8mlを混合した。反応容器の真空引きと窒素充填を3回繰り返して脱ガス処理を行った後、95℃に加熱し、反応させた。反応は窒素雰囲気下、4時間行った。次にフェニルボロン酸61mgを添加した後、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。さらにその後、ブロモベンゼン0.12mlを加え、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次にメタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのトルエンに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーでトルエンを抽出液として精製した。溶媒をエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。ファイバー状の最終生成物が得られた。収率は79%であった。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は30,000であり、重量平均分子量(Mw)は85,000であった。
(合成例2)
〔PF8−TPD(10%)〕:化合物2(比較例)の合成
Figure 2007091934
攪拌装置を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−ターシャルブチルフェニル)−ベンジジン(76mg、0.1mmol)、2,7−ジブロモ−9,9−ジオクチルフルオレン(219mg、0.4mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(321mg、0.5mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(20重量%)水溶液8mlを混合した。反応容器の真空引きと窒素充填を3回繰り返して脱ガス処理を行った後90℃に加熱し、反応させた。反応は窒素雰囲気下、3時間行った。次にフェニルボロン酸61mgを添加した後、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。さらにその後、ブロモベンゼン0.12mlを加え、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。
生成物を冷却した後、300mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次にメタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのトルエンに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーでトルエンを抽出液として精製した。溶媒をエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、300mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。ファイバー状の最終生成物が得られた。収率は92%であった。得られた高分子の分子量をGPCで評価したところ、数平均分子量(Mn)=1.4×105、重量平均分子量(Mw)=7.5×105、Mw/Mn=5.35であった。
(合成例3)
〔PF8−CTPD〕:化合物3の合成
Figure 2007091934
攪拌装置を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、1,1−ビス[4−{N−(4−ブロモフェニル)−N−(パラ−トルイル)−アミノ}フェニル]シクロヘキサン(151.2mg、0.2mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(128mg、0.2mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン3ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(20重量%)水溶液8mlを混合した。反応容器の真空引きと窒素充填を3回繰り返して脱ガス処理を行った後、95℃に加熱し、反応させた。反応は窒素雰囲気下、4時間行った。次にフェニルボロン酸24mgを添加した後、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。さらにその後、ブロモベンゼン0.06mlを加え、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。
生成物を冷却した後、200 mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次にメタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのトルエンに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーでトルエンを抽出液として精製した。溶媒をエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。明るい灰色の最終生成物が得られた。収率は84%であった。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は10,000であり、重量平均分子量(Mw)は25,000であった。
(合成例4)
〔PF8−FTPD(10%)−TPD(40%)〕:化合物4の合成
Figure 2007091934
攪拌装置を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、9,9−ビス[4−{N−(4−ブロモフェニル)−N−(パラ−トルイル)−アミノ}フェニル]フルオレン(83.8mg、0.1mmol)、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−ターシャルブチルフェニル)−ベンジジン(303.4mg、0.4mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(321mg、0.5mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(20重量%)水溶液8mlを混合した。反応容器の真空引きと窒素充填を3回繰り返して脱ガス処理を行った後、95℃に加熱し、反応させた。反応は窒素雰囲気下、4時間行った。次にフェニルボロン酸61mgを添加した後、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。さらにその後、ブロモベンゼン0.12mlを加え、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。
生成物を冷却した後、200mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次にメタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのトルエンに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーでトルエンを抽出液として精製した。溶媒をエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。黄白色のファイバー状の最終生成物が得られた。収率は85%であった。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は20,000であり、重量平均分子量(Mw)は65,000であった。
(合成例5)
〔PF8−CTPD(10%)−TPD(40%)〕:化合物5の合成
Figure 2007091934
攪拌装置を備え、窒素ライン及び真空ラインに接続可能な乾燥した気密性反応容器に、1,1−ビス[4−{N−(4−ブロモフェニル)−N−(パラ−トルイル)−アミノ}フェニル]シクロヘキサン(75.6mg、0.1mmol)、N,N’−ビス(4−ブロモフェニル)−N,N’−ビス(4−ターシャルブチルフェニル)−ベンジジン(303.4mg、0.4mmol)、9,9−ジオクチルフルオレン−2,7−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)(321mg、0.5mmol)、鈴木カップリング触媒、トルエン5ml、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド(20重量%)水溶液8mlを混合した。反応容器の真空引きと窒素充填を3回繰り返して脱ガス処理を行った後、95℃に加熱し、反応させた。反応は窒素雰囲気下、4時間行った。次にフェニルボロン酸61mgを添加した後、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。さらにその後、ブロモベンゼン0.12mlを加え、90℃で窒素雰囲気下においてさらに2時間反応させた。
生成物を冷却した後、200 mlのメタノール中に滴下して、生成物を沈殿させた。次にメタノールで3回洗浄した。真空乾燥した後、生成物を10mlのトルエンに溶解させ、シリカゲルを充填したカラムクロマトグラフィーでトルエンを抽出液として精製した。溶媒をエバポレーターで除去して適量まで濃縮した後、200mlのメタノールに滴下して生成物を沈殿させた。沈殿物をメタノールで3回洗浄し、真空乾燥した。明るい黄色の最終生成物が得られた。収率は約85%であった。得られたポリマーの数平均分子量(Mn)は15,000であり、重量平均分子量(Mw)は50,000であった。
〔PL(蛍光)スペクトルの測定〕
PF8−FTPD〔化合物1〕とPF8−TPD〔化合物2〕とをそれぞれ10mgずつ秤量し、ガラス瓶中で、1mLのキシレンを加えて溶解させた。別に、縦33mm×横33mm×厚み0.7mmのガラス基板を用意し、スピンコーターを用いて、先に準備したポリマー溶液をそれぞれ塗布した。回転数2000rpmでスピンコートし、いずれの材料からも膜厚約700オングストロームの薄膜を得た。各材料がスピンコートされたガラス基板を、基板ホルダーを用いて蛍光光度計にセットし、370nmの励起光を照射したところ、PF8−FTPD〔化合物1〕からは、強い青色蛍光が観測され、スペクトルを測定したところ、424nmをピークとする蛍光スペクトルが得られた。一方、従来材料であるPF8−TPD〔化合物2〕からは、433nmをピークとする蛍光スペクトルが得られた。両者を比較したところ、ひねり構造を有するアミン含有ポリマーであるPF8−FTPD〔化合物1〕では、従来材料に比べ、蛍光スペクトル上で大きな短波長シフトを得ることができた。PF8−FTPD〔化合物1〕及びPF8−TPD〔化合物2〕の蛍光スペクトルを図1に示す。
また、同様に、次に示すPF8−CTPD〔化合物3〕においても蛍光スペクトルを測定したところ、428nmをピークとする強い青色蛍光が得られた。
表1に、各化合物の蛍光ピーク波長を示す。
Figure 2007091934
〔有機EL素子の作製〕
<標準的な有機EL素子作製方法>
図3に示す構造を有する有機EL素子を作製した。陽極2としてのITO膜がパターンされたガラス基板1を、イソプロパノール、アセトン、イオン交換水の順で洗浄し、その後、UV照射化でオゾン処理をし、表面を洗浄した。次に、ITO基板上に、バイエル社製PEDOT:PSS水溶液を滴下しスピンコートした。PEDOT:PSS膜の膜厚は、約400オングストロームに制御した。PEDOT:PSS膜は、最初、空気中摂氏200度で10分間、次いで真空中80度で30分ベークした。その後、架橋性のホール輸送材料の溶液をPEDOT:PSS膜上にスピンコートし、紫外線を照射して架橋させ、不溶化させた。このホール輸送層3の膜厚は約240オングストロームとなるよう制御した。その次に、発光ポリマーを溶解させた溶液を適切な膜厚になるようスピンコートした。標準的には、発光層4の膜厚は、約700オングストロームとなるよう制御した。その後、カルシウム、次いで、アルミニウムを、真空中、シャドーマスクを用いて蒸着し、陰極5とした。最後に、発光素子を窒素パージグローブボックス中、ガラスキャップを用いて封止した。
<単層型素子の有機EL素子特性>
上記標準的な作製方法のうち、ホール輸送層を用いずに有機EL素子を作製した。
[PF8−FTPD(10%)]〔化合物1〕(ひねり構造を有するアミン含有ポリマー)を用いた素子において、深い青色の発光が得られ、輝度500cd/m2におけるCIE色度座標は、x=0.157、y=0.068と純青色の色度を示した。最高輝度は520cd/m2、最高輝度−電流効率は、0.36cd/A、最高外部量子効率は、0.58であった。
<二層型素子の有機EL素子特性>
上記標準的素子作製方法に倣い、ホール輸送層と発光層を有する二層型の有機EL素子を作製した。化合物1を発光層に用いたところ、深い青色の発光が得られ、輝度500cd/m2におけるCIE色度座標は、x=0.17、y=0.14であった。最高輝度は1650cd/m2、最高輝度−電流効率は、0.71cd/A、最高外部量子効率は、0.63であった。
〔EL(発光)スペクトルの測定〕
上記単層型素子のEL素子について、EL(発光)スペクトルを測定した。発光ポリマーとして、比較のPF8−TPD(10%)を用いたものについても同様にして単層型の有機EL素子を作製し、EL(発光)スペクトルを測定した。
図2は、得られたEL(発光)スペクトルを示す図である。なお、EL(発光)スペクトルは、輝度500cd/m2におけるスペクトルである。
図2から明らかなように、本発明に従う実施例のPF8−FTPD〔化合物1〕を発光材料として用いた有機EL素子からは、発光ピーク波長427nmの発光スペクトルが得られた。また、比較のPF8−TPD〔化合物2〕を発光材料として用いた有機EL素子からは、発光ピーク波長440nmの発光スペクトルが得られた。これらの結果から、本発明に従い、ひねり構造を有するポリマーを発光材料として用いることにより、より短波長の青色発光が得られることが確認された。
本発明に従う実施例の有機EL素子用ポリマーのPL(蛍光)スペクトルを示す図。 本発明に従う実施例の有機EL素子用ポリマーのEL(発光)スペクトルを示す図。 本発明に従う実施例において作製した有機EL素子の構造を示す断面図。
符号の説明
1…基板
2…陽極
3…ホール輸送層
4…発光層
5…陰極

Claims (12)

  1. 一対の3級アリールアミン構造の間を、環構造を形成する炭素原子を介して結合することにより、前記一対の3級アリールアミン構造の間にひねり構造を導入した重合単位を有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
  2. 前記ひねり構造が、以下に示す構造を有することを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
  3. 前記ひねり構造が、以下に示す構造を有することを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
  4. 前記3級アリールアミン構造が、以下に示す構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
    (式中、R1、R2、及びR3は、水素原子、アルキル基、置換されてもよい芳香族基を示し、互いに同一であっても異なっていてもよい。)
  5. 他の重合単位として、フルオレン構造をさらに有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
  6. 以下の式で表されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
  7. 以下の式で表されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
  8. 以下の式で表されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
  9. 以下の式で表されることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
    Figure 2007091934
  10. 有機エレクトロルミネッセンス素子の発光材料として用いられることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子用ポリマー。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリマーを用いたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
  12. 発光層を含む有機層を一対の電極の間に配置した有機エレクトロルミネッセンス素子であって、
    前記発光層に請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリマーを含有させたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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