JP2007091559A - ガラス基板の加工方法および電気光学装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】荷重等の大きなストレスをかけずに穿孔、分割することが可能なガラス基板の加工方法、および荷重等の大きなストレスをかけずに穿孔、分割することが可能な電気光学装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】互いに対向して貼り合わされたガラス基板11,21の表面に、凹部14,24を形成し、エッチング液に浸漬させる。これにより、凹部14からaの深さエッチングされるとともに、背面側表面13からのb(<a)の深さエッチングされ、凹部24からcの深さエッチングされるとともに、観察側表面23からd(<c)の深さエッチングされる。その後、凹部14,24に対応する位置で穿孔および分割を行う。
【選択図】図8
【解決手段】互いに対向して貼り合わされたガラス基板11,21の表面に、凹部14,24を形成し、エッチング液に浸漬させる。これにより、凹部14からaの深さエッチングされるとともに、背面側表面13からのb(<a)の深さエッチングされ、凹部24からcの深さエッチングされるとともに、観察側表面23からd(<c)の深さエッチングされる。その後、凹部14,24に対応する位置で穿孔および分割を行う。
【選択図】図8
Description
本発明は、ガラス基板の加工方法、および対向して配置された一対のガラス基板を有する電気光学装置の製造方法に関する。
液晶表示装置に代表されるこの種の電気光学装置は、その薄型、軽量、低消費電力といった特性から、多種多様な電子機器に表示装置として搭載されている。近年では、さらに、電気光学装置自体のデザイン性の向上も求められており、例えば外装部品を取り付けるための孔があけられたものや、外形が曲線を含むようなものなどが発案されている。ここで、上記孔をあけるためのガラス基板の加工方法としては、ドリルによりガラス基板を削って穿孔する方法が知られている(特許文献1参照)。また、上記曲線でガラス基板を分割する際には、一般的なガラス分割方法、すなわちガラス基板表面にスクライブラインを形成し、その位置に外力を印加して分割する方法が用いられている。
しかしながら、ドリルによって穿孔すると、電気光学装置に荷重や振動等のストレスが加わって、割れ、欠け、セルギャップ異常等の不具合が発生しやすいという問題点がある。また、一般的なガラス分割方法によって上記曲線においてガラス基板を分割すると、スクライブラインに均等に外力が印加されずに、所望の曲線で分割されないことが多いという問題点がある。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、荷重等の大きなストレスをかけずに穿孔、分割することが可能なガラス基板の加工方法、および荷重等の大きなストレスをかけずに穿孔、分割することが可能な電気光学装置の製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のガラス基板の加工方法は、ガラス基板の表面に凹部を形成する工程と、前記ガラス基板をエッチング液に浸漬させて、前記ガラス基板の前記凹部が設けられた領域をaの深さエッチングするとともに、前記ガラス基板の前記凹部が設けられていない領域をbの深さエッチングするエッチング工程と、を有し、前記aおよび前記bは、関係式a>bを満たすことを特徴とする。ここで、前記bの深さエッチングされる領域は、前記凹部から前記a以上の距離離れた領域であることが好ましい。
ガラス基板の表面に凹部を形成した後に当該ガラス基板をエッチング液に浸漬させると、凹部の形成された部位においてエッチング液の流れが乱れ、当該部位とエッチング液との相互作用が他の部位(凹部のない平面の部位)に比べて多く起こる。このため、凹部の形成された部位においては、他の部位に比べてエッチングの反応が速く進む。この結果、ガラス基板は、表面からbの深さエッチングされて薄くなるとともに、凹部の形成された部位においては凹部からのa(>b)の深さエッチングされる。このように、上記加工方法を用いて得られたガラス基板は、凹部の形成された部位が他より薄くなっているため、当該部位において容易に穿孔または分割することができる。
上記ガラス基板の加工方法においては、前記エッチング工程の後に、前記ガラス基板の前記凹部に対応する位置に外力を印加して前記ガラス基板に孔をあける工程を有していてもよい。
このような加工方法によれば、孔をあける位置はあらかじめエッチングによって他の部位より薄くなっているので、荷重等の大きなストレスをかけずにガラス基板に穿孔することができる。
上記ガラス基板の加工方法においては、前記エッチング工程の後に、前記ガラス基板の前記凹部に対応する位置に外力を印加して前記ガラス基板を分割する工程を有していてもよい。
このような加工方法によれば、分割する位置はあらかじめエッチングによって他の部位より薄くなっているので、荷重等の大きなストレスをかけずにガラス基板を分割することができる。
上記ガラス基板の加工方法において、前記凹部の深さと前記aの深さとの和は、前記ガラス基板の厚さと同じか又は当該厚さより大きく、前記bの深さは、前記ガラス基板の厚さより小さいことが好ましい。
このような加工方法によれば、凹部の形成された位置において、少なくともガラス基板の厚さ分エッチングが行われる一方、その他の位置においてはガラス基板がエッチングによって薄くなる。換言すれば、ガラス基板全体が薄くなり、かつ凹部の形成された位置においてガラス基板を貫通する孔があけられる。ここで、上記凹部を一点に形成すれば、ガラス基板は一点で穿孔され、上記凹部をガラス基板の分割位置に形成すれば、すなわちスクライブラインとして形成すれば、ガラス基板は分割される。このように、上記加工方法によれば、ガラス基板に荷重等のストレスをかけずに穿孔あるいは分割することができる。
上記ガラス基板の加工方法において、前記エッチング液は、前記表面に平行な速度成分を有して前記ガラス基板に対し相対的に移動していることが好ましい。
エッチング液がこのように相対移動している場合は、上述した、凹部の形成された部位におけるエッチング液の流れの乱れが起こりやすくなる。このため、凹部の形成された部位におけるエッチングの反応が、他の部位における反応に比べてより速く進む。したがって、上記方法によれば、上記aと上記bとの差が大きくなり、ガラス基板のうち凹部の形成された部位をより効率良く薄くすることができる。
本発明による電気光学装置の製造方法は、第1のガラス基板および第2のガラス基板を互いに対向した状態に貼り合わせる工程と、前記第1のガラス基板の、前記第2のガラス基板と対向していない第1の面に第1の凹部を形成する工程と、前記第2のガラス基板の、前記第1のガラス基板と対向していない第2の面に第2の凹部を形成する工程と、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板をエッチング液に浸漬させて、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部が設けられた領域をaの深さエッチングするとともに、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部が設けられていない領域をbの深さエッチングし、前記第2のガラス基板の前記第2の凹部が設けられた領域をcの深さエッチングするとともに、前記第2のガラス基板の前記第2の凹部が設けられていない領域をdの深さエッチングするエッチング工程と、を有し、前記a、前記b、前記cおよび前記dは、関係式a>bおよび関係式c>dを満たすことを特徴とする。ここで、前記bの深さエッチングされる領域は、前記第1の凹部から前記a以上の距離離れた領域であり、前記dの深さエッチングされる領域は、前記第2の凹部から前記c以上の距離離れた領域であることが好ましい。
こうした製造方法によれば、エッチング工程において、上記ガラス基板の加工方法と同様に、各ガラス基板の凹部の形成された部位において、他の部位に比べてエッチングの反応が速く進む。この結果、第1のガラス基板は、bの深さエッチングされて薄くなるとともに、第1の凹部の形成された部位においてはa(>b)の深さエッチングされる。同じく第2のガラス基板は、dの深さエッチングされて薄くなるとともに、第2の凹部の形成された部位においてはc(>d)の深さエッチングされる。このような工程を経た第1のガラス基板および第2のガラス基板は、第1の凹部および第2の凹部の形成された部位が他より薄くなっているため、当該部位において容易に穿孔または分割することができる。よって、上記製造方法によれば、電気光学装置の製造過程において容易に穿孔または分割することができる。
上記電気光学装置の製造方法においては、前記エッチング工程の後に、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部に対応する位置、および前記第2のガラス基板の前記第2の凹部に対応する位置に外力を印加して、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板に孔をあける工程を有していてもよい。
このような製造方法によれば、電気光学装置を構成する各ガラス基板の穿孔位置はあらかじめエッチングによって他の部位より薄くなっているので、荷重等の大きなストレスをかけずに電気光学装置に穿孔することができる。
上記電気光学装置の製造方法においては、前記エッチング工程の後に、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部に対応する位置、および前記第2のガラス基板の前記第2の凹部に対応する位置に外力を印加して、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板を分割する工程を有していてもよい。
このような製造方法によれば、電気光学装置を構成する各ガラス基板の分割位置はあらかじめエッチングによって他の部位より薄くなっているので、荷重等の大きなストレスをかけずに電気光学装置を分割することができる。
上記電気光学装置の製造方法において、前記第1の凹部の深さと前記aの深さとの和は、前記第1のガラス基板の厚さと同じか又は当該厚さより大きく、前記bの深さは、前記第1のガラス基板の厚さより小さく、前記第2の凹部の深さと前記cの深さとの和は、前記第2のガラス基板の厚さと同じか又は当該厚さより大きく、前記dの深さは、前記第2のガラス基板の厚さより小さいことが好ましい。
このような加工方法によれば、電気光学装置を構成する各ガラス基板は、凹部の形成された位置において、少なくとも各ガラス基板の厚さ分エッチングが行われる一方、その他の位置においては各ガラス基板がエッチングによって薄くなる。換言すれば、各ガラス基板全体が薄くなり、かつ凹部の形成された位置において各ガラス基板を貫通する孔があけられる。ここで、上記凹部を一点に形成すれば、ガラス基板は一点で穿孔され、上記凹部をガラス基板の分割位置に形成すれば、すなわちスクライブラインとして形成すれば、ガラス基板は分割される。このように、上記製造方法によれば、電気光学装置に荷重等のストレスをかけずに穿孔あるいは分割することができる。
上記電気光学装置の製造方法において、前記第1の凹部を形成する工程および前記第2の凹部を形成する工程は、前記第1の凹部および前記第2の凹部を、前記電気光学装置の外形を規定する位置から所定の距離だけ外側に離れた位置に形成する工程を含むことが好ましい。
上述したように、エッチングによって各ガラス基板に孔をあけることによって分割する電気光学装置の製造方法においては、電気光学装置の外形に対応する位置に凹部(スクライブライン)を形成すると、分割後の電気光学装置の外形が所望の外形より小さくなってしまうことがある。これは、ガラス基板がエッチングによって厚さ方向に薄くなるとともに、表面に平行な方向にも浸食されるためである。そこで、上記製造方法のように、前記浸食を想定してあらかじめ電気光学装置の外形を規定する位置から所定の距離だけ外側に離れた位置に凹部(スクライブライン)を形成すれば、電気光学装置を所望の外形をもって分割することができる。ここで、所定の距離は、エッチングによるガラス基板の表面に平行な方向への浸食の程度を考慮して決められる。また、外側とは、外形を規定する位置に対して、電気光学装置を含む領域の反対側の領域を指す。
上記電気光学装置の製造方法において、前記第2の凹部を形成する工程は、前記第2の凹部を、前記第2の面のうち、前記第1の面の前記第1の凹部の形成された位置における法線と交差する位置に形成する工程を含むことが好ましい。
このような製造方法によれば、第1の凹部と第2の凹部がともに第1の基板の同一法線上に位置することになる。この状態で上記エッチング工程を行い、あるいはその後に各ガラス基板に穿孔を行うことにより、第1の基板および第2の基板に同一の位置で貫通する孔をあけることができる。また、上述の状態で上記エッチング工程を行い、あるいはその後に各ガラス基板を分割することにより、第1の基板および第2の基板を同一の外形で分割することができる。
上記電気光学装置の製造方法において、前記エッチング液は、前記第1の面および前記第2の面に平行な速度成分を有して前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板に対し相対的に移動していることが好ましい。
このような製造方法によれば、エッチング工程において、上記ガラス基板の加工方法と同様に、凹部の形成された部位におけるエッチング液の流れの乱れが起こりやすくなる。このため、凹部の形成された部位におけるエッチングの反応が、他の部位における反応に比べてより速く進む。したがって、上記方法によれば、上記aと上記bとの差、および上記cと上記dとの差が大きくなり、各ガラス基板のうち凹部の形成された部位をより効率良く薄くすることができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に示す各図においては、各構成要素を図面上で認識され得る程度の大きさとするため、各構成要素の寸法や比率を実際のものとは適宜に異ならせてある。
(第1の実施形態)
<A.液晶表示装置の全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る「電気光学装置」としての液晶表示装置1の平面図である。また、図1中のA−A線で液晶表示装置1を切断したときの断面図を図2に示す。液晶表示装置1は、TFT素子70(図4参照)をスイッチング素子とするアクティブマトリクス方式の半透過反射型表示装置である。
<A.液晶表示装置の全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る「電気光学装置」としての液晶表示装置1の平面図である。また、図1中のA−A線で液晶表示装置1を切断したときの断面図を図2に示す。液晶表示装置1は、TFT素子70(図4参照)をスイッチング素子とするアクティブマトリクス方式の半透過反射型表示装置である。
液晶表示装置1は、「第1のガラス基板」としてのガラス基板11、「第2のガラス基板」としてのガラス基板21を有している。ガラス基板11,21の外形は、一部が曲線によって構成されている。ガラス基板11上には素子側機能層12が、また、ガラス基板21上には対向側機能層22が形成されている。以下では、ガラス基板11および素子側機能層12をまとめて素子基板10と呼び、またガラス基板21および対向側機能層22をまとめて対向基板20と呼ぶ。観察者は、対向基板20の側から液晶表示装置1を観察する。
素子基板10および対向基板20は、シール剤35,36を介して貼り合わされており、これらが作る空間には液晶80が封入されている。液晶表示装置1は、この液晶80の作用により、円形の表示領域32において表示を行う装置である。素子基板10上には、液晶80を駆動するためのドライバ39が取り付けられている。表示領域32は、マトリクス状に配列された画素からなり、ドライバ39はこれらの各々の画素に対して液晶80を所望の状態に駆動させるための駆動信号を出力する。
ここで、シール剤35は、対向基板20の外縁部近傍に形成されており、シール剤36は、表示領域32の中心部に環状をなして形成されている。この環状のシール剤36の内側の領域には液晶80は封入されていない。また、当該領域において素子基板10および対向基板20にはこれらを貫通する孔30があけられている。
孔30を有する液晶表示装置1は、例えば図3のように用いることができる。すなわち、孔30に、回転可能な針31を取り付けるとともに、表示領域32においてはスピード目盛を表示させて、スピードメータとして用いることができる。針31は、外部回転機構(不図示)に接続されており、液晶表示装置1が搭載された自動車等の速度に応じた角度に回転する。スピード目盛は、液晶表示装置1の表示機能によるものであるので、好みの背景を表示させたり、目盛間隔を任意に変えたりすることができる。針31を液晶表示装置1の表示とすると、針31が高速に移動すべきときに液晶80の応答が追いつかず、適切な表示が行われない場合があるので、針31は実物とすることが好ましい。こうした液晶表示装置1は、円形の表示領域32に合わせて外形が曲線を含んでいるので、デザイン性に富み、かつ外部装置に実装しやすくなっている。
<B.画素部における構成>
以下では、液晶表示装置1の画素部の構造および電気的な構成について、図4および図5を参照して説明する。
以下では、液晶表示装置1の画素部の構造および電気的な構成について、図4および図5を参照して説明する。
図4は、液晶表示装置1の表示領域32を構成する画素における液晶表示装置1の断面図である。ガラス基板11には、アルミニウムなどの金属からなるゲート電極71が設けられ、その上にはゲート絶縁膜72とアモルファスシリコン層73、およびアルミニウムなどの金属からなるソース電極74とドレイン電極75が設けられている。ゲート電極71、アモルファスシリコン層73、ソース電極74、ドレイン電極75が、TFT素子70を構成する。
これらに積層して、凹凸状の絶縁層76、アルミニウムの反射膜78、およびITO(Indium Tin Oxide)からなる画素電極79がこの順に形成されている。反射膜78および画素電極79は、絶縁層76の凹凸によって形作られたコンタクトホール77を介してドレイン電極75と電気的に接続されている。反射膜78は、画素の一部にのみ形成されており、反射膜78が形成された領域が反射表示部となり、反射膜78が形成されずに画素電極79が形成された領域が透過表示部となる。良好な光学特性を得るために、透過表示部においては、絶縁層76が形成されておらず、液晶80の層の厚さが反射表示部に比べて大きくなっている。また、反射表示の視野角を向上させるために、反射膜78は細かな散乱パターンをもって形成されている。なお、画素電極79上には配向膜が形成されているが図示を省略した。以上の、ガラス基板11上に形成された構成要素が、前述の素子側機能層12に対応する。
ガラス基板21上には、カラーフィルタ83およびITOからなる対向電極84がこの順に積層されている。カラーフィルタ83は、入射した光のうちの特定の波長成分を吸収することによって透過光を着色する樹脂である。なお、対向電極84上には配向膜が形成されているが図示を省略した。以上の、ガラス基板21上に形成された構成要素が、前述の対向側機能層22に対応する。
続いて、こうした構成の画素における電気的な構成について、図5を用いて説明する。図5は、当該画素おける各種素子、配線等の等価回路を示した模式図である。
図5に示すように、液晶表示装置1には、データ線6および走査線7が格子状に配置されており、これらの交差に対応してマトリクス状に画素が形成されている。画像信号が供給されるデータ線6は、TFT素子70のソース電極74に電気的に接続されている。データ線6には、ドライバ39から画像信号S1,S2,…,Snがこの順に線順次に供給される。あるいは、相隣接する複数のデータ線6同士に対して、グループ毎に供給される構成であってもよい。
また、TFT素子70のゲート電極71には、走査線7を介して、ドライバ39から所定のタイミングでパルス的に走査信号G1,G2,…,Gmがこの順に線順次で印加される。画素電極79は、TFT素子70のドレイン電極75に電気的に接続されており、スイッチング素子であるTFT素子70を一定期間だけ閉じることにより、データ線6から供給される画像信号S1,S2,…,Snが所定のタイミングで印加される。
上記画像信号S1,S2,…,Snは、画素電極79および対向電極84に挟持された液晶80に印加され、一定期間保持される。ここで保持された画像信号S1,S2,…,Snがリークするのを防ぐために、画素電極79と対向電極84との間に形成される液晶容量と並列に蓄積容量85が設けられている。蓄積容量85は、画素電極79と、定電位に固定された容量電極8との間に設けられている。
液晶80は、印加される電圧レベルに応じて配向状態が変化し、配向状態に応じて透過する光の偏光状態を変化させることができる。液晶表示装置1は、この偏光状態の変化を利用して入射光の透過率を変化させることにより、階調表示を含む様々な表示を行うことができる。すなわち、液晶表示装置1は、画像信号S1,S2,…,Snに応じた輝度の光を射出して表示を行うことができる。
<C.製造方法>
次に、以上のような、孔30を有するとともに外形が一部曲線で構成された液晶表示装置1の製造方法について、図6の工程図を用いて説明する。図6において、工程P11は複合素子基板を製造するための工程であり、工程P21は複合対向基板を製造するための工程である。工程P31から工程P38は、複合素子基板および複合対向基板を組み合わせて液晶表示装置1を製造するための工程である。工程P11および工程P21は、それぞれ独立に行われる。
次に、以上のような、孔30を有するとともに外形が一部曲線で構成された液晶表示装置1の製造方法について、図6の工程図を用いて説明する。図6において、工程P11は複合素子基板を製造するための工程であり、工程P21は複合対向基板を製造するための工程である。工程P31から工程P38は、複合素子基板および複合対向基板を組み合わせて液晶表示装置1を製造するための工程である。工程P11および工程P21は、それぞれ独立に行われる。
ここで、複合素子基板は、ガラス基板11上に複数の液晶表示装置1に対応する素子側機能層12をマトリクス状に形成したものであり、複数の素子基板10を内包する。同様に、複合対向基板は、ガラス基板21上に複数の液晶表示装置1に対応する対向側機能層22をマトリクス状に形成したものであり、複数の対向基板20を内包する。個々の液晶表示装置1は、複合素子基板および複合対向基板を貼り合わせて複合基板100(図7参照)を形成した後に、これを行方向に1次ブレイクして一つの行からなる短冊状の複合基板を取り出し、さらに当該短冊状の複合基板を個々の液晶表示装置1に対応する形状に2次ブレイクする工程を経て製造される。なお、上記ブレイクは、本発明における「分割」に対応する。
まず、工程P11では、ガラス基板11上に、TFT素子70、反射膜78、画素電極79、配向膜等を含む素子側機能層12を公知の成膜技術等を用いて形成する。また、配向膜にはラビング処理が施される。
一方、工程P21では、ガラス基板21上に、カラーフィルタ83、対向電極84等を含む対向側機能層22を公知の成膜技術等を用いて形成するとともに、シール剤35,36を形成する。また、配向膜にはラビング処理が施される。
工程P31では、工程P11を経て製造された複合素子基板と、工程P21を経て製造された複合対向基板とを貼り合せて、複合基板100を形成する。貼り合わせは、複合素子基板と複合対向基板との間でアライメント(位置合わせ)をした後、シール剤35,36を介して接触、圧着して行われる。
工程P32では、複合基板100の表面に凹部を形成する。以下、この工程について図7および図8(a)を用いて説明する。図7は、複合基板100を観察側、すなわち複合対向基板側から見たときの平面図であり、図8は、図7中のB−B線における断面図である。図8(a)に示すように、ガラス基板11の背面側表面13に凹部14を、また、ガラス基板21の観察側表面23に凹部24を、それぞれ形成する。凹部14,24は、まず、液晶表示装置1において孔30が形成されるべき位置、すなわち表示領域32の中心部に形成される(以下では「凹部141」、「凹部241」とも表記する)。また、凹部14,24は、複合基板100を行方向に1次ブレイクする際の分割位置に相当する線分、および液晶表示装置1の外形に相当する線分にも形成する(以下では「凹部142」、「凹部242」とも表記する)。凹部142,242は、スクライブラインとも呼ばれる。上記において、背面側表面13、観察側表面23が、それぞれ本発明の「第1の面」、「第2の面」に対応する。また、凹部14(141,142)が、本発明の「第1の凹部」に対応し、凹部24(241,242)が、本発明の「第2の凹部」に対応する。
ここで、ガラス基板21上に形成される凹部241,242は、それぞれガラス基板11上の凹部141,142に対応した部位に形成される。より詳細には、凹部141,142が形成された位置におけるガラス基板11の法線と交差する位置に形成される。ただし、素子基板10と対向基板20の外形が異なる部位における凹部242(スクライブライン)についてはこの限りでない。
凹部141,241は、表示領域32の中心の一点に形成され、例えばビッカース硬度計の四角錐のダイヤモンド圧子で形成することができる。凹部142,242は、公知のガラススクライバ等によって形成することができる。これらの凹部14,24の深さは、一般に行われているガラススクライブにおける深さ、すなわちガラス基板の10%〜15%程度の深さと同等か、これより深いことが好ましい。凹部14,24を深く形成することによって、後述するエッチングにおいて当該凹部14,24形成部位をより容易に薄くすることができる。
続く工程P33では、複合基板100の表面をエッチングする。ここではまず、工程P33においてエッチングを行うための化学加工装置90について、図9の断面図を用いて説明する。化学加工装置90は、エッチング液貯溜槽91を備えている。エッチング液貯溜槽91には、フッ酸を主成分としたエッチング液99が投入される。エッチング液貯溜槽91の底部には、ガスを導入するとともに、多孔質からなる気泡吐出部92aからこのガスを吐出する気泡発生装置92が配置されている。気泡発生装置92の上側には、複合基板100を縦方向に挿入して保持するための基板収納治具98が配置されている。この基板収納治具98は、基板収納治具用保持具97の中に配置されている。
エッチング液貯溜槽91の周縁部には、エッチング液貯溜槽91から溢出させたエッチング液99を受ける溢出液受け槽93が設けられており、溢出液受け槽93には、エッチングにより生じた反応生成物を除去するためのフィルター94、およびこのフィルター94により濾過されたエッチング液99を再度エッチング液貯溜槽91に送るためのポンプ95が連結されている。そして、エッチング液99は、エッチング液吐出装置96により、再度エッチング液貯溜槽91に供給される。ここで、エッチング液吐出装置96は、気泡発生装置92の下側に配され、ポンプ95により送り出されたエッチング液99をエッチング液貯溜槽91の底部に向けて吐出するためのエッチング液吐出部96aを備えた装置である。
また、化学加工装置90には、超音波振動子又は揺動攪拌翼を備えてもよい(不図示)。これは、エッチング液貯溜槽91の全体に渡って気泡を拡散させるために用いるものである。
上記の構成の化学加工装置90により、複合基板100の表面はエッチング液99と反応してエッチングされる。ここで、エッチングレートは100μm/h程度か、またはこれより遅いことが好ましい。エッチングレートが速いと、ガラス基板11,21の表面に形成された凹部14,24が消滅してしまうことがある。
ここで、エッチングの際のエッチング液の挙動について、図10を用いて説明する。図10は、複合基板100の表面の凹部14または凹部24の位置における拡大断面図である。エッチングの際、エッチング液99は、図10中の矢印に示すように、複合基板100の表面に平行な速度成分を有して移動する。これは、気泡発生装置92によって発生した気泡の上昇移動にともなってエッチング液99も同時に上昇移動するためである。ここで、エッチング液99は、凹部14,24から離れた場所では複合基板100の表面にほぼ平行に移動するが、凹部14,24の近傍では、これらによって形作られた凹部に引き入れられるように流れが乱れる。このため、凹部14,24が形成された部位では、エッチング液99との反応が他の部位に比べて速く進む。
このようなエッチング工程を経て、複合基板100は、図8(b)に示すような形状にエッチングされる。すなわち、凹部14からaの深さエッチングされるとともに、背面側表面13からbの深さエッチングされる。また、凹部24からcの深さエッチングされるとともに、観察側表面23からdの深さエッチングされる。ここで、ガラス基板11,21の厚さは、エッチング工程前において0.7mmであり、エッチング後は0.3mmとなる。すなわち、上記b,dは、それぞれ0.4mmである。そして、上記a,cは、上述したように凹部14,24形成部においてエッチング反応が速く進むことに起因して、ともに0.4mmより大きくなる。以上の内容から分かるように、工程P33を経た複合基板100は、これを構成するガラス基板11,21が全体に薄くなっているとともに、凹部14,24が形成された部位においてはこれよりさらに薄くなっている。
続く工程P34では、複合基板100に対して1次ブレイクを行う。1次ブレイクは、図7中に横方向の直線で示された、ガラス基板21における凹部242形成部、およびこれに対応したガラス基板11における凹部142形成部に対応する位置に外力を印加して分割することによって行われる(図8(c))。このとき、当該外力の印加位置は、工程P33でのエッチングによって周囲より薄くなっているため、容易に分割することができる。この工程を経て、液晶表示装置1に対応する構成要素が一行に並んだ短冊状の複合基板が得られる。この短冊状の複合基板の一つの端面には、各液晶表示装置1に対応する液晶注入口(不図示)が露出している。
次に、工程P35では、工程P34で得られた短冊状の複合基板に注入口から液晶80を注入し、注入口を封止する。液晶の注入は、真空下で注入口に液晶80を浸し、素子基板11、対向基板21、シール剤35,36によって囲まれた領域に毛細管現象によって液晶80を導入して行う。封止は、注入口に紫外線硬化性樹脂を塗布した後に紫外線を照射し、当該樹脂を硬化させて行う。なお、封止工程の後には基板の洗浄が行われるが、図示を省略した。
次に、工程P36では、液晶注入および封止が完了した短冊状の複合基板に対して2次ブレイクを行う。2次ブレイクは、液晶表示装置1の外形に沿って形成された凹部142,242に対応する部位に外力を印加して分割することによって行われる。このとき、当該外力の印加位置は、工程P33でのエッチングによって周囲より薄くなっているため、外形が曲線を含んでいるにも関わらず、容易に分割することができる。この工程を経て、単一の素子基板11および対向基板21を備えた、液晶表示装置1に対応する液晶パネルが得られる。
続く工程P37では、工程P35で得られた液晶パネルに孔30をあける(図8(d))。この工程は、ガラス基板11,21のうち、凹部141,241に対応する位置にドリル等で外力を印加することによって行われる。このとき、当該外力の印加位置は、工程P33でのエッチングによって周囲より薄くなっているため、液晶表示装置1を構成する液晶パネルに荷重等の大きなストレスをかけることなく穿孔することができる。
最後に、工程P38において素子基板10上にドライバ39を実装して、液晶表示装置1が完成する(図8(e))。
以上のように、液晶表示装置1の製造にあたり、ガラス基板11,21の表面にあらかじめ凹部14,24を形成した後にエッチングすることによって、穿孔および分割する部位を周囲より薄くすることができるので、当該部位において荷重等の大きなストレスをかけることなく容易に穿孔または分割することができる。
上記第1の実施形態は、ガラス基板11のみに着目した場合は、本発明における「ガラス基板の加工方法」の実施形態にも相当する。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態は、エッチングによってガラス基板の穿孔箇所または分割箇所を薄くし、その後穿孔または分割を行うが、これに代えて、エッチングのみによって穿孔または分割を行うこともできる。以下では、こうした方式の第2の実施形態について説明する。
上記第1の実施形態は、エッチングによってガラス基板の穿孔箇所または分割箇所を薄くし、その後穿孔または分割を行うが、これに代えて、エッチングのみによって穿孔または分割を行うこともできる。以下では、こうした方式の第2の実施形態について説明する。
図11は、本実施形態に係る液晶表示装置2の製造方法を示す工程図である。第1の実施形態との差は、工程P33におけるエッチングにより、1次ブレイク、2次ブレイク、穿孔に相当する工程が同時に行われる点である。上記の点を除けば、本実施形態の製造方法、および製造される液晶表示装置2は、第1の実施形態と基本的に同じである。
ここで、本実施形態の特徴であるエッチング工程P33について、図12を用いて説明する。図12(a)は、工程P32において凹部14,24が形成された後の複合基板100を示すものであり、図7中のB−B線における断面図である。工程P33では、この複合基板100を上述した化学加工装置90を用いてエッチングする。
このとき、凹部14の深さと上述のaとの和、および凹部24の深さと上述のcとの和が、それぞれガラス基板11,21の厚さより大きくなるまでエッチングを行う。こうすることによって、ガラス基板11,21の凹部141,241に対応する部位においては、図12(b)に示すようにガラス基板11,21を貫通する孔30があけられる。また、同じく凹部142,242に対応する部位においてもガラス基板11,21を貫通する孔があけられ、すなわちスクライブライン全体にわたってガラス基板11,21が分断され、ガラス基板11,21が分割される。このように、工程P33では、エッチングを行うことによって、1次ブレイク、2次ブレイク、穿孔に相当する工程も同時に行われ、液晶表示装置2に対応する液晶パネルが得られる。
ここで、エッチングのみによってガラス基板11,21を分割する場合、図13の断面図に示すように、分割後のガラス基板11,21の外形(図13中の破線41に相当)は、凹部14,24の形成された位置(図13中の破線42に相当)よりも内側にずれる。これは、ガラス基板11,21がエッチングによって厚さ方向に薄くなるとともに、表面に平行な方向にも浸食されるためである。よって、凹部14,24は、あらかじめ所望の外形の位置(破線41)より所定の距離だけ外側に離れた位置(破線42)に形成することが好ましい。こうすることによって、エッチング時に所望の外形をもってガラス基板11,21を分割することができる。
この後、工程P35において液晶80の注入、および封止を行い、工程P38においてドライバ39を実装すれば、液晶表示装置2が得られる。
以上のように、液晶表示装置2の製造にあたり、ガラス基板11,21の表面にあらかじめ凹部14,24を形成した後に、当該凹部14,24の形成された部位においてガラス基板11,21を貫通する孔があくまでエッチングすることによって、荷重等のストレスをかけることなく穿孔および分割することができる。
上記第2の実施形態は、ガラス基板11のみに着目した場合は、本発明における「ガラス基板の加工方法」の実施形態にも相当する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。変形例としては、例えば以下のようなものが考えられる。
(変形例1)
上記各実施形態の工程P32においては、1次ブレイクおよび2次ブレイクを行う位置に、スクライバ等による線状の凹部142,242を形成するが、これに代えて、上記ブレイク位置に沿って連続した点状の凹部142,242を形成してもよい。この後の工程P33において、当該凹部142,242の形成された部位においてガラス基板11,21を貫通する孔があくまでエッチングすることによって、各点状の凹部142,242が形成された部位に孔があき、かつこれらの孔が相互に繋がる。以上のように、本変形例によっても容易にガラス基板11,21を分割することができる。
上記各実施形態の工程P32においては、1次ブレイクおよび2次ブレイクを行う位置に、スクライバ等による線状の凹部142,242を形成するが、これに代えて、上記ブレイク位置に沿って連続した点状の凹部142,242を形成してもよい。この後の工程P33において、当該凹部142,242の形成された部位においてガラス基板11,21を貫通する孔があくまでエッチングすることによって、各点状の凹部142,242が形成された部位に孔があき、かつこれらの孔が相互に繋がる。以上のように、本変形例によっても容易にガラス基板11,21を分割することができる。
上記点状の凹部142,242は、例えばビッカース硬度計の四角錐のダイヤモンド圧子で形成することができる。一般に、スクライバ等で曲線状の凹部を形成するのは難しく、本変形例は、特に外形に曲線を含むような液晶表示装置を製造する際に好適に適用される。
(変形例2)
上記各実施形態では、孔30を表示領域32の中央の一点に形成するが、本発明の適用に際してこれに限定する趣旨ではなく、複数の孔を形成してもよい。その一例として、対向基板20に2つ、素子基板10に1つの孔が形成された液晶表示装置3を図14および図15に示す。図14は、液晶表示装置3の平面図であり、図15は、図14中のC−C線における断面図である。これらの図に示すように、液晶表示装置3は、表示領域32の中央部に横に長い楕円環状のシール剤36を備えており、その内側の領域に2つの孔30が形成されている。この2つの孔30は、対向基板20にのみあけられており、素子基板10にはこれらを含むような大きな孔があけられている。これらの点を除くと、液晶表示装置3の構造は、液晶表示装置1,2と同様である。
上記各実施形態では、孔30を表示領域32の中央の一点に形成するが、本発明の適用に際してこれに限定する趣旨ではなく、複数の孔を形成してもよい。その一例として、対向基板20に2つ、素子基板10に1つの孔が形成された液晶表示装置3を図14および図15に示す。図14は、液晶表示装置3の平面図であり、図15は、図14中のC−C線における断面図である。これらの図に示すように、液晶表示装置3は、表示領域32の中央部に横に長い楕円環状のシール剤36を備えており、その内側の領域に2つの孔30が形成されている。この2つの孔30は、対向基板20にのみあけられており、素子基板10にはこれらを含むような大きな孔があけられている。これらの点を除くと、液晶表示装置3の構造は、液晶表示装置1,2と同様である。
2つの孔30を有する液晶表示装置3は、例えば図16のように用いることができる。すなわち、孔30のそれぞれに、回転可能な針31を取り付けるとともに、表示領域32においては、各針31に対応する温度目盛および燃料目盛を表示させる。このような液晶表示装置3は、温度計と燃料計とを兼ね備えた計器として機能する。針31は、外部回転機構(不図示)に接続されており、液晶表示装置3が搭載された自動車等のコンディションに応じた角度に回転する。
この液晶表示装置3は、2つの針31にそれぞれ対応した孔30があいているので、針31の間から対向基板20の孔が視認されず、高品位なデザインを実現することができる。
(変形例3)
上記各実施形態においては、1次ブレイクおよび2次ブレイクの後に穿孔を行うが、穿孔は、エッチング工程の後であれば任意のタイミングで行うことができる。
上記各実施形態においては、1次ブレイクおよび2次ブレイクの後に穿孔を行うが、穿孔は、エッチング工程の後であれば任意のタイミングで行うことができる。
(変形例4)
上記各実施形態においては、孔30を形成する位置、およびブレイク位置の両方に凹部14,24を形成してエッチングを行うが、これに代えて、孔30を形成する位置にのみ凹部14,24を形成してエッチングを行ってもよい。本変形例を適用する場合の工程は、凹部14,24の形成およびエッチング工程の後に穿孔を行い、その後スクライブ、1次ブレイク、液晶注入、封止、2次ブレイク、実装の順に実施される。上記スクライブ以降の工程は、公知の液晶表示装置の製造方法に含まれる工程である。本変形例は、矩形の外形を有する液晶表示装置に孔をあける場合等に好適に適用できる。
上記各実施形態においては、孔30を形成する位置、およびブレイク位置の両方に凹部14,24を形成してエッチングを行うが、これに代えて、孔30を形成する位置にのみ凹部14,24を形成してエッチングを行ってもよい。本変形例を適用する場合の工程は、凹部14,24の形成およびエッチング工程の後に穿孔を行い、その後スクライブ、1次ブレイク、液晶注入、封止、2次ブレイク、実装の順に実施される。上記スクライブ以降の工程は、公知の液晶表示装置の製造方法に含まれる工程である。本変形例は、矩形の外形を有する液晶表示装置に孔をあける場合等に好適に適用できる。
また、スクライブ位置にのみ凹部14,24を形成してエッチングを行ってもよい。この場合の工程は、上記第1の実施形態の工程から穿孔工程(工程P37)を除いたものとなる。
(変形例5)
上記各実施形態のエッチング工程は、複合基板100が静止しエッチング液99が流動する構成であるが、これに代えて、静止したエッチング液99中で複合基板100を移動させる構成としてもよい。このような構成によっても、複合基板100とエッチング液99とが複合基板100の面に平行な速度成分を有して相対的に移動するので、上記各実施形態と同様の効果を奏する。
上記各実施形態のエッチング工程は、複合基板100が静止しエッチング液99が流動する構成であるが、これに代えて、静止したエッチング液99中で複合基板100を移動させる構成としてもよい。このような構成によっても、複合基板100とエッチング液99とが複合基板100の面に平行な速度成分を有して相対的に移動するので、上記各実施形態と同様の効果を奏する。
(変形例6)
上記実施形態および各変形例は、TFTをスイッチング素子とするアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置に関するものであるが、これに代えて、TFD(Thin Film Diode)をスイッチング素子とするもの、パッシブマトリクス駆動方式のもの、液晶モードがTN(Twisted Nematic)モードのもの、またはSTN(Super Twisted Nematic)モードのもの等のいずれにも適用することができる。この他にも、有機EL(Electro Luminescence)パネル、およびDMD(Digital Micromirror Device)等のガラス基板を有する種々の電気光学装置に適用することが可能である。
上記実施形態および各変形例は、TFTをスイッチング素子とするアクティブマトリクス駆動方式の液晶表示装置に関するものであるが、これに代えて、TFD(Thin Film Diode)をスイッチング素子とするもの、パッシブマトリクス駆動方式のもの、液晶モードがTN(Twisted Nematic)モードのもの、またはSTN(Super Twisted Nematic)モードのもの等のいずれにも適用することができる。この他にも、有機EL(Electro Luminescence)パネル、およびDMD(Digital Micromirror Device)等のガラス基板を有する種々の電気光学装置に適用することが可能である。
1,2…「電気光学装置」としての液晶表示装置、10…素子基板、11…「第1のガラス基板」としてのガラス基板、13…「第1の面」としての背面側表面、14,141,142…「第1の凹部」としての凹部、20…対向基板、21…「第2のガラス基板」としてのガラス基板、23…「第2の面」としての観察側表面、24,241,242…「第2の凹部」としての凹部、30…孔、35,36…シール剤、90…化学加工装置、99…エッチング液、100…複合基板。
Claims (14)
- ガラス基板の表面に凹部を形成する工程と、
前記ガラス基板をエッチング液に浸漬させて、前記ガラス基板の前記凹部が設けられた領域をaの深さエッチングするとともに、前記ガラス基板の前記凹部が設けられていない領域をbの深さエッチングするエッチング工程と、
を有し、
前記aおよび前記bは、関係式a>bを満たすことを特徴とするガラス基板の加工方法。 - 請求項1に記載のガラス基板の加工方法であって、
前記bの深さエッチングされる領域は、前記凹部から前記a以上の距離離れた領域であることを特徴とするガラス基板の加工方法。 - 請求項1または2に記載のガラス基板の加工方法であって、
前記エッチング工程の後に、前記ガラス基板の前記凹部に対応する位置に外力を印加して前記ガラス基板に孔をあける工程を有することを特徴とするガラス基板の加工方法。 - 請求項1または2に記載のガラス基板の加工方法であって、
前記エッチング工程の後に、前記ガラス基板の前記凹部に対応する位置に外力を印加して前記ガラス基板を分割する工程を有することを特徴とするガラス基板の加工方法。 - 請求項1または2に記載のガラス基板の加工方法であって、
前記凹部の深さと前記aの深さとの和は、前記ガラス基板の厚さと同じか又は当該厚さより大きく、
前記bの深さは、前記ガラス基板の厚さより小さいことを特徴とするガラス基板の加工方法。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載のガラス基板の加工方法であって、
前記エッチング液は、前記表面に平行な速度成分を有して前記ガラス基板に対し相対的に移動していることを特徴とするガラス基板の加工方法。 - 第1のガラス基板および第2のガラス基板を互いに対向した状態に貼り合わせる工程と、
前記第1のガラス基板の、前記第2のガラス基板と対向していない第1の面に第1の凹部を形成する工程と、
前記第2のガラス基板の、前記第1のガラス基板と対向していない第2の面に第2の凹部を形成する工程と、
前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板をエッチング液に浸漬させて、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部が設けられた領域をaの深さエッチングするとともに、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部が設けられていない領域をbの深さエッチングし、前記第2のガラス基板の前記第2の凹部が設けられた領域をcの深さエッチングするとともに、前記第2のガラス基板の前記第2の凹部が設けられていない領域をdの深さエッチングするエッチング工程と、
を有し、
前記a、前記b、前記cおよび前記dは、関係式a>bおよび関係式c>dを満たすことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項7に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記bの深さエッチングされる領域は、前記第1の凹部から前記a以上の距離離れた領域であり、前記dの深さエッチングされる領域は、前記第2の凹部から前記c以上の距離離れた領域であることを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項7または8に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記エッチング工程の後に、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部に対応する位置、および前記第2のガラス基板の前記第2の凹部に対応する位置に外力を印加して、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板に孔をあける工程を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項7または8に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記エッチング工程の後に、前記第1のガラス基板の前記第1の凹部に対応する位置、および前記第2のガラス基板の前記第2の凹部に対応する位置に外力を印加して、前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板を分割する工程を有することを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項7または8に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記第1の凹部の深さと前記aの深さとの和は、前記第1のガラス基板の厚さと同じか又は当該厚さより大きく、
前記bの深さは、前記第1のガラス基板の厚さより小さく、
前記第2の凹部の深さと前記cの深さとの和は、前記第2のガラス基板の厚さと同じか又は当該厚さより大きく、
前記dの深さは、前記第2のガラス基板の厚さより小さいことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項11に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記第1の凹部を形成する工程および前記第2の凹部を形成する工程は、前記第1の凹部および前記第2の凹部を、前記電気光学装置の外形を規定する位置から所定の距離だけ外側に離れた位置に形成する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項7から12のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記第2の凹部を形成する工程は、前記第2の凹部を、前記第2の面のうち、前記第1の面の前記第1の凹部の形成された位置における法線と交差する位置に形成する工程を含むことを特徴とする電気光学装置の製造方法。 - 請求項7から13のいずれか一項に記載の電気光学装置の製造方法であって、
前記エッチング液は、前記第1の面および前記第2の面に平行な速度成分を有して前記第1のガラス基板および前記第2のガラス基板に対し相対的に移動していることを特徴とする電気光学装置の製造方法。
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-
2005
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