JP2007088851A - 撮像装置 - Google Patents

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徹也 久野
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Abstract

【課題】シェーディングを適切に抑制することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】撮像素子1と、被写体の像を結像する撮像レンズとを具備する撮像装置であって、撮像素子1の受光素子領域の中心位置P3aから予め定められた結像の像高位置P3bまでにおいては、受光素子領域の中心位置P3aからマイクロレンズ6b2の中心位置P6bまでの距離x6bは、受光素子領域の中心位置P3aからフォトダイオード3の中心位置P3bまでの距離x3bに第1のスケーリング比率を掛けた値であり、予め定められた結像の像高位置P3bから受光素子領域の端までにおいては、受光素子領域の中心位置P3aからマイクロレンズ6c2の中心位置P6cまでの距離x6cは、受光素子領域の中心位置P3aからフォトダイオード3の中心位置P3cまでの距離x3cに第2のスケーリング比率を掛けた値である。
【選択図】 図3

Description

本発明は、複数の受光素子及び複数のマイクロレンズを主要な構成とする撮像素子とこの撮像素子に被写体の像を結像させる撮像レンズとを備えた撮像装置に関し、特に、撮像素子の外周側の受光素子が検出する光の輝度レベルが低下するシェーディングを抑制した撮像装置に関するものである。
近年、携帯電話やPDA(Personal Digital Assitance)機器に搭載するために撮像装置の小型化が進められており、撮像装置に搭載される撮像素子及び撮像レンズも小型化される傾向にある。また、撮像素子の小型化によって各受光素子(各画素)のサイズも小さくなるので、集光効率を上げるために、各受光素子上に小型の集光レンズ(マイクロレンズ)が備えられている。
撮像レンズを小型化すると射出瞳位置が撮像素子に近づき、例えば、撮像素子が1/3型以下のものにおいては10mm以下の短い射出瞳距離となり、各受光素子への入射光線の入射角も25度〜30度以下程度と大きくなる。しかし、マイクロレンズから受光素子までには、カラーフィルターや画素平滑部材などによって一定の距離が存在するため、撮像レンズを通してマイクロレンズに向けて斜めから大きな入射角で入射される光線を効率的に受光素子に集光することができず、撮像素子の外周側の受光素子が検出する光の輝度レベルが低下するシェーディングが生じるという問題があった。
この問題を解消するために、各受光素子上に配置されたマイクロレンズの中心位置を、撮像素子の中心位置に向けて少しずらして配置するスケーリング(例えば、0.99倍)という技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、カラー撮像装置の場合に、マイクロレンズだけではなく、カラーフィルターも撮像素子の中心位置に向けて少しずらすという技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2600250号公報(図1) 特許第3551437号公報(段落0022) 特開2004−163786号公報(段落0015)
しかし、上記特許文献1及び2のいずれも、撮像素子の中心位置に向けて一定の比率でマイクロレンズの間隔を受光素子の間隔よりも短くするスケーリングを実施しているため、携帯電話用の撮像装置のように小型に特化したものでは、シェーディングの補正が不十分になることがあり、場合によっては、マイクロレンズのスケーリングがシェーディングを顕著にしてしまうことがあるという問題があった。
例えば、特許文献3に示されるように、レンズの光軸付近においては凹面形状であるが、レンズの像高中央部から最外周部までにおいては凸面形状である非球面レンズが撮像レンズに含まれている場合には、撮像素子に対する主光線の入射角は、結像の像高の増加にしたがって徐々に大きくなり、像高の途中で極大値となり、さらに像高が像高端(像高100%)に向かうにしたがって小さくなる。このように結像の像高の途中で入射角が増加から減少に変わる場合(すなわち、撮像レンズが変曲点を持つ非球面レンズを含む場合)に、マイクロレンズを一定の比率を用いてスケーリング配置すると、結像の像高端付近においてシェーディングの補正が不十分になることがあった。
また、デジタル信号処理によってシェーディング補正を行う撮像装置において、シェーディング補正の補正係数の次数が低い場合(例えば、補正係数の次数が3次までである場合)には、補正によって、入射角の極大値付近の像位置の補正だけが不十分となり、輝度レベルの低いドーナッツ状の領域が受光素子領域上に現れてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的は、シェーディングを適切に抑制することができる撮像装置を提供することにある。
本発明の撮像装置は、複数の受光素子及び前記複数の受光素子に対応するように配置された複数のマイクロレンズを有する撮像素子と、前記撮像素子に対して被写体の像を結像する撮像レンズとを具備する撮像装置であって、前記半導体基板の前記複数の受光素子が形成された受光素子領域の中心位置から前記マイクロレンズの中心位置までの距離は、前記受光素子領域の中心位置から前記受光素子の中心位置までの距離に第1のスケーリング比率を掛けた値であり、前記予め定められた結像の像高位置から前記受光素子領域の端までにおいては、前記受光素子領域の中心位置から前記マイクロレンズの中心位置までの距離は、前記受光素子領域の中心位置から前記受光素子の中心位置までの距離に前記第1のスケーリング比率とは異なる第2のスケーリング比率を掛けた値であることを特徴とするものである。
本発明によれば、撮像装置に具備されている撮像レンズの射出瞳位置が撮像素子に非常に近く、且つ撮像レンズを通過した光線の入射角が結像の像高の途中で増加から減少に変わる場合においても、シェーディングの発生を防止又はその度合いを抑制することができるという効果がある。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。図1に示されるように、実施の形態に係る撮像装置は、撮像素子1と、この撮像素子1の受光素子領域1aに対して被写体(図1において、撮像レンズ10の左側に存在する。)の像を結像する撮像レンズ10とを具備している。なお、受光素子領域1aとは、撮像素子1を構成する半導体基板に複数のフォトダイオードが配列された領域であり、一般的には、長方形の領域である。また、撮像レンズ10の射出瞳位置は、撮像素子1よりも被写体側に位置する。
図1に示されるように、撮像レンズ10は、撮像される物体側(被写体側)から正の第1レンズ10aと、開口絞り10bと、正の第2レンズ10cと、負の第3レンズ10dとから構成されている。第3レンズ10dは、非球面レンズである。第3レンズ10dは、光軸AX付近において像面(撮像素子1側)に凹面を向け、その非球面が像高中央部付近に変曲点10d1を持ち、この変曲点10d1の外側において像面(撮像素子1側)に凸面を向けるように構成されている。そのため、第3レンズ10dの光軸AX付近から像高中央部過ぎまでにおいては、像高の増大にしたがって射出瞳距離が徐々に短くなっていくが、像高中央部過ぎから最外周部までにおいては像高の増大にしたがって射出瞳距離が長くなっていく。すなわち、図1に示した第3レンズ10dの像面側の面が凹面である部分においては、像高が増大するにしたがって射出瞳位置は撮像素子1に近づき、凸面の部分においては像高が増大するにしたがって射出瞳位置は撮像素子1から遠くなっていく。このように、撮像素子1に入射される光線の入射角は撮像素子1の受光素子領域1a内の位置によって、大きく変化し、その変化の方向も撮像レンズ10を構成するレンズ形状の変曲点10d1を境にして大きく変化することとなる。そのため、撮像素子1に対する主光線の入射角は、光軸AXからの像高が増大するにしたがって徐々に大きくなっていき、像高の途中で極大値となり、像高が増大して像高位置が像高端(像高100%)に近づくにしたがって、小さくなっていく。
図2は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の撮像素子1の一部を概略的に示す断面図である。図2に示されるように、撮像素子1は、半導体基板2と、この半導体基板2に形成された光電変換素子である複数のフォトダイオード(「受光素子」又は「画素」とも言う。)3と、半導体基板2上に備えられた遮光層4と、この遮光層4を含む領域を平滑化する平滑層5とを有している。また、平滑層5上には、入射光線ILを効率よくフォトダイオード3に集光させるためのマイクロレンズ6が備えられている。撮像素子1の画素が小さくなると、遮光層4に対するフォトダイオード3の占める割合である開口率が小さくなり、感度が低下する。マイクロレンズ6は、撮像素子1の表面に入射した光を効率よくフォトダイオード3に導くことによって、感度の低下を抑制している。
以下の説明においては、遮光層4を画素分離且つ入射した光を遮光するための層として記載するが、撮像素子1がCCDセンサーである場合には、遮光層4は、フォトダイオード3で発生した電荷を転送するための転送電極、電荷を読み出すための読み出しゲート、及び転送電極を遮光するための遮光幕などから構成(図示せず)される。また、撮像素子1がMOSセンサーである場合には、遮光層4は、電荷を読み出すための読み出しゲート、及び信号転送線などから構成(図示せず)される。
図3は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の撮像素子1のフォトダイオード3とマイクロレンズ6の位置関係を示す図である。なお、図において、個々のフォトダイオード3を区別して説明する場合には、符号3,3,3を用いる。また、図において、個々のマイクロレンズ6を区別して説明する場合には、符号6a1,6a2,6b1,6b2,6c1,6c2を用いる。図3において、撮像レンズ10(図1に示す)の射出瞳位置をEP,EP,EPで示している。図3において、P3a,P3b,P3cはそれぞれのフォトダイオード3,3,3の中心位置を示しており、P3aは光軸AX上のフォトダイオード3の中心位置、P3bは撮像レンズ10で決まるある像高位置のフォトダイオード3の中心位置、P3cは受光素子領域1a(図1に示す)の端で像高100%の位置にあるフォトダイオード3の中心位置である。通常、撮像素子1の受光素子領域1aは長方形であるため、撮像素子1の中心位置(本実施の形態においては受光素子領域1aの中心位置でもある)、すなわち、像高P3a,P6aの位置から最も距離の遠い端である、受光素子領域1aの4つ角の位置が、受光素子領域1aの端になる。
本実施の形態の撮像装置においては、撮像素子1の受光素子領域1a上に設けられた各マイクロレンズ6の位置は、撮像レンズ10の射出瞳位置が近い場合は、撮像素子1に入射される光がテレセントリック(平行光)ではないため、斜めから入射された光も、効率よくフォトダイオード3に集光するため、撮像素子1の受光素子領域1aの中心位置から周辺の領域へ近づくほど、マイクロレンズ6を受光素子領域1aの中心位置(像高P3a,P6aの位置)方向へずらして配置されている。
図3に示されるように、近軸(光軸AXに近い領域であり、結像の像高がP3a,P6aの位置)において、隣合うマイクロレンズ6a1,6a2の中心位置の間隔をd6aとし、結像の像高がP3bの位置において、隣合うマイクロレンズ6b1,6b2の中心位置の間隔をd6bとし、結像の像高がP3cの位置において、隣合うマイクロレンズ6c1,6c2の中心位置の間隔をd6cとする。また、図3に示されるように、光軸AXから像高P3bの位置のフォトダイオード3に入射光線を集光させるマイクロレンズ6b2の中心位置P6bまでの距離をx6bとし、光軸AXから像高P3cの位置のフォトダイオード3に入射光線を集光させるマイクロレンズ6c2の中心位置P6cまでの距離をx6cとする。
本実施の形態による撮像装置の撮像素子1において受光素子3上に設けられたマイクロレンズ6(すなわち、対応する受光素子3に入射光線を集光させるマイクロレンズ)は、光軸AXから像高P3bの位置までのマイクロレンズ6のスケーリング(拡大縮小)は斜めに入射された光線がフォトダイオード3に集光されるように、1よりも小さい第1の縮小比率(スケーリング比率)M1で配置されている。また、像高P3bの位置から像高P3cの位置までのマイクロレンズ6のスケーリング(拡大縮小)は、第1の縮小比率M1よりは大きい第2の縮小比率(スケーリング比率)M2又は1よりも大きい第3の縮小比率(スケーリング比率)M3で配置されている。
各マイクロレンズ6を以上のように配置することにより、図1に示されるような小型の撮像レンズ10に対しても効率よく各フォトダイオード3に入射光線を集光することができる。なお、図3においては、入射光線の主光線がマイクロレンズ6を介してフォトダイオード3のほぼ中心へ入射されるようにマイクロレンズ6の位置を描いているが、実際の装置においては、入射光線には瞳の下側を通過する下方光線と、上側を通過する上方光線とがあるが、これら光線束がマイクロレンズ6を介してフォトダイオード3の中心へ向かうようにマイクロレンズ6を配置する。
図4は、比較例の撮像素子のフォトダイオード23とマイクロレンズ26の位置関係を示す図である。図4において、x23cは受光素子領域の中心位置から像高端のフォトダイオード23の中心位置までの距離(撮像素子の光学サイズで決まる距離)、Lは撮像レンズ(図示せず)の射出瞳位置から撮像素子までの距離(射出瞳距離)、Hはフォトダイオード23からマイクロレンズ26までの高さ、Δxは受光素子領域端における補正量、Zは補正倍率である。このとき、補正倍率Zは式1で表され、補正量Δxは式2で表される。
Z=(L−H)/L …式1
Δx=x23c×H/L …式2
したがって、例えば、x23c=2.4mm(1/3型光学フォーマット系)、L=8mm、H=5μmの場合には、補正倍率Zは0.9994となり、補正量Δxは1.2μmとなる。なお、マイクロレンズ26を受光素子領域の中心位置の方向(光軸AXの方向)にずらして配置する製造方法としては、例えば、以下の2つの方法がある。第1の方法は、ある倍率(1未満)で縮小したフォトマスクを用いて、平滑層5の上に、マイクロレンズアレイ全体を形成する方法であり、第2の方法は、ウェハプロセスで用いる縮小露光装置(ステッパ)の縮小倍率を、通常の倍率よりさらに小さい倍率に設定して製造する方法である。図4に示される比較例の撮像素子においては、マイクロレンズ26を受光素子領域の中心位置に向けて一律に縮小した配置(スケーリング)によって集光効率を上げ、シェーディングを防止することを目的としており、射出瞳位置がほぼ一定であり、光線の入射角がほぼ単純増加する場合には有効であったが、図1に示されるような近年よく用いられる非球面レンズを含む小型の撮像レンズを採用した構成においてはシェーディングの低減効果が不十分である。これに対し、本発明の撮像装置においては、非球面レンズを含む小型の撮像レンズを採用した構成においてもシェーディングを適切に抑制することができる。
図3に示されるように、本発明の実施の形態における撮像素子1の受光素子領域1aの中心位置(結像の像高がP3aの位置)に対する撮像レンズ10の射出瞳位置は、EPで示されている。撮像レンズ10の第3レンズ10dの表面形状が凹面から凸面に変わる変曲点10d1に対応する像高P3bの位置おいては、その射出瞳位置はEPになり、よって、入射光線の入射角は、射出瞳位置がEPである場合に比べて、大きな値となる。像高P3bの位置から受光素子領域1aの端の像高P3cの位置向けて、射出瞳距離は逆に撮像素子1から離れていくため、受光素子領域の端の像高P3cの位置においては、射出瞳位置はEPとなる。
図5は、本発明の実施の形態及び比較例の撮像レンズを用いた場合における結像の像高と入射光線の入射角θとの関係を示す図である。また、図6は、本発明の実施の形態及び比較例の撮像レンズを用いた場合における結像の像高と入射光線の受光強度との関係を示す図である。
図5に曲線Eで示されるように、本発明の実施の形態における撮像レンズ10(図1に示す)は、像高P3bの位置において入射光線の入射角θが極大値を持つ。つまり、図1に示した撮像レンズ10は、像高P3bの位置で表すように、入射光線の入射角が0度付近においては(すなわち、光軸AXに近い入射光線においては)、射出瞳位置はEPであり、像高P3bの位置においては射出瞳位置はEPで入射角は大きくなり、像高P3bの位置を過ぎると射出瞳位置はEPで入射角は逆に小さくなっていく。これに対し、図5に曲線Dで示されるように、比較例の撮像レンズでは、結像の像高が増加するにしたがって入射光線の入射角θが増加し、曲線Dはほぼ直線である。射出瞳位置から受光素子領域までの距離をLとし、像高位置をxとすると、入射角θは、以下の式3で表される。
θ=arctan(x/L) …式3
ただし、入射角θが小さいときは、入射角θは像高位置xに対してほぼ比例する。
比較例の撮像レンズを持つ撮像装置の撮像素子を一律のスケーリング比率でスケーリングした場合には、図6に符号D10で示されるように、実線で示す受光強度特性が破線で示す受光強度特性にようになり、像高100%に向けて徐々に受光強度レベルが小さくなっていくシェーディングが抑制される。また、図1に示される撮像レンズ10を具備した撮像装置に対して、図6に符号E10で示されるように、実線で示す受光強度特性が破線で示す受光強度特性のようになり、像高P3bの位置より外周側のシェーディング抑制に適した補正を行うと、全体の輝度レベルの低減は抑制されるが、像高P3bの位置においては輝度レベルが急に変化する箇所が残り、画像中、輝度レベルの急な変化点がドーナッツの輪のように現れてしまい、画質の品位を著しく低下させてしまう。
そこで、本発明においては、入射光線の入射角に応じて、マイクロレンズ6のスケーリングの比率を変えてマイクロレンズ6を配置している。入射光線の入射角は撮像レンズ10の射出瞳距離で決まるため、式1及び式2で示したマイクロレンズ6の配置の補正倍率Zと補正量Δxは、以下の式4と式5で示される。
Z(x)=(L(x)−H)/L(x) …式4
Δx(x)=x3c×H/L(x) …式5
ここで、射出瞳距離Lは受光素子領域の像高位置xの関数であるのでL(x)で表し、補正倍率Zは受光素子領域の像高位置xの関数であるのでZ(x)で表し、補正量Δxは受光素子領域の像高位置xの関数であるのでΔx(x)で表している。
図7は、本発明の実施の形態及び比較例の撮像レンズを用いた場合における像高と補正倍率(スケーリング比率)を示す図である。また、図8(a)乃至(c)は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の撮像素子1の受光素子領域1aの中心位置、像高中央部位置、外周近傍位置の入射光線を示す図である。
図7において、Dは比較例における像高に対する入射光線の入射角であり、像高が大きくなるにしたがって入射光線の入射角も単純に増加する。この場合、撮像素子1の受光素子領域のマイクロレンズ6のスケーリングは概ね一律でよく、補正倍率(スケーリング比率)ZとしてD11で示される0.9993が用いられ、入射角は直線Dで表される。一方、図1に示した本発明の撮像レンズ10を通過した光線の入射角は、図7において曲線Eで表される。図7において、E11に示したマイクロレンズ6のスケーリングにおいては、像高P3bの位置までは1より小さい第1のスケーリング比率M1でスケーリングを行い、像高P3bの位置から像高端の位置までは1よりも大きな値である第3のスケーリング比率M3でスケーリングを行う。より具体的に説明すれば、受光素子領域1aの中心位置P3a、P6aから予め定められた結像の像高P3bの位置までにおいては、受光素子領域1aの中心位置P6aからマイクロレンズ6b2の中心位置P6bまでの距離x6bは、受光素子領域1aの中心位置P3aからフォトダイオード3の中心位置P3bまでの距離x3bに第1のスケーリング比率M1を掛けた値である。また、予め定められた結像の像高P3bの位置から受光素子領域1aの端までにおいては、受光素子領域1aの中心位置P6aからマイクロレンズ6b2の中心位置P6cまでの距離x6cは、受光素子領域1aの中心位置P6aからフォトダイオード3の中心位置P3cまでの距離に第1のスケーリング比率M1とは異なるスケーリング比率を掛けた値である。これにより、マイクロレンズ6とフォトダイオード3との位置関係は、図8(a)乃至(c)に示すようになる。図8(a)に示されるように、近軸においては、マイクロレンズ6a1とフォトダイオード3との中心位置が同じであったが、図8(b)に示されるように、像高P3bの位置においてはマイクロレンズ6b2の中心位置はフォトダイオード3との中心位置に対して最も大きくずれており、その補正量が最大となる。像高P3bの位置を過ぎるとスケーリングが1より大きいため、図8(c)に示されるように、マイクロレンズ6c2の中心位置のフォトダイオード3との中心位置に対するずれは小さくなり、補正量は像高端に向けて小さくなる。すなわち、隣接するマイクロレンズ6の中心位置の間隔d6b、d6a、d6cは式6に示す関係となる。
6b≦d6a≦d6c …式6
このようにマイクロレンズ6のスケーリングを変えて配置することにより、光線の入射角が結像の像高の途中で減少するような非球面レンズを含む小型の撮像レンズに対して、良好に入射光線を集光してフォトダイオード3へ導光できるので、シェーディングを抑制することができる。
また、マイクロレンズ6の補正倍率(スケーリング比率)Zは図7に符号E11で示されるものに限らない。例えば、図7に符号E12で示すように、像高P3bの位置における入射角の変異に対して、2種類のスケーリングの比率を用意するのではなく、その変化がスムーズになるようにスケーリングの値が連続的に変化するように設けてもよい。
さらにまた、像高P3bの位置に向けて入射角は単純増加ではなく、射出瞳位置が撮像素子1へ近づいていくため、その入射角の増加は比例よりも大きく増加していく。そのため、マイクロレンズ6のスケーリングもE13に示すように像高P3bの位置に向けてそのスケーリングの値を小さくしていき、像高P3bの位置を過ぎると1よりも大きなスケーリングに変化させる。このようにスケーリングの値を設けることでさらに精度の高いシェーディング抑制を実現することができる。
次に、撮像素子1のマイクロレンズ6の製造方法の一例を説明する。上述したように1つの方法はマイクロレンズアレイ全体を1より小さい倍率で縮小したフォトマスクを用いて形成する方法で、上述したマイクロレンズ6のスケーリングとなるようにフォトマスクを作成する以外に、フォトマスクによる転写を2度に分ける方法も挙げられる。1回目は第1のスケーリング比率で作成されたフォトマスクを用いて受光素子領域の像高P3bの位置まで、マイクロレンズ6を作成する。その後、第2のスケーリング比率で像高P3bの位置から像高端の位置まで作成されたフォトマスクを用いて2度目のマイクロレンズ6の作成を行う。このようにマイクロレンズ6の作成を複数のプロセスに分けけることで製造することもできる。
また、他の方法として、縮小露出装置の縮小倍率を変えてマイクロレンズアレイを成形する方法がある。この方法においても、2つの異なるスケーリング比率で、2つの縮小率を設けて2度以上露出照射することでマイクロレンズアレイを製造することができる。
なお、以上の説明においては、結像の像高の途中で入射光線の入射角が増加から減少に変わる撮像レンズ10の一例として、図1に示す撮像レンズ10を示したが、本発明が適用可能な撮像レンズは図1に示される形状に限定されない。本発明は、小型の撮像レンズであって、非球面を有するレンズの像高の途中で入射光線の入射角が増加から減少に変化する特性を有するレンズに対して、シェーディングの抑制に有効である。例えば、特開2004−163851号公報には、特許文献3に示したレンズとは第2レンズの形状が異なるレンズが説明されているが、第3レンズの撮像素子1側は、光軸においては凹面をしており、像高が大きくなると凸面へその形状が変化する。このレンズに対しても本発明は適用可能である。
また、撮像素子1は、CCDセンサーに限らず、MOSセンサー(又はCMOSセンサー)であってもよく、受光素子領域上にマイクロレンズ6を具備しているものであれば同等の効果が得られる。
さらにまた、カラーの撮像素子1においては、平滑層5上にカラーフィルターを具備しているが、カラーフィルターもマイクロレンズ6と同様に像高P3bの位置までと、像高P3bの位置から像高端の位置まで、フォトダイオード3に対する配置を異なるスケーリングで配置すればよく、光線の通過する箇所へ配置するため、必ずしもマイクロレンズ6のスケーリングと同値である必要はない。
本発明の実施の形態に係る撮像装置を概略的に示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る撮像装置の撮像素子の一部を概略的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る撮像装置の撮像素子のフォトダイオードとマイクロレンズの位置関係を示す図である。 比較例の撮像素子のフォトダイオードとマイクロレンズの位置関係を示す図である。 本発明の実施の形態及び比較例の撮像レンズを用いた場合における像高と入射光線の入射角との関係を示す図である。 本発明の実施の形態及び比較例の撮像レンズを用いた場合における像高と入射光線の受光強度との関係で示す図である。 本発明の実施の形態及び比較例における像高と補正倍率(スケーリング比率)を示す図である。 (a)乃至(c)は、本発明の実施の形態に係る撮像装置の撮像素子の受光素子領域の中心位置、像高中央部位置、外周近傍位置の入射光線を示す図である。
符号の説明
1 撮像素子、 1a 受光素子領域、 2 半導体基板、 3,3,3,3 フォトダイオード(光電変換素子、受光素子)、 4 遮光層、 5 平滑層、 6,6a1,6a2,6b1,6b2,6c1,6c2 マイクロレンズ(集光レンズ)、 7 射出瞳位置、 10 撮像レンズ、 10a 第1レンズ、 10b 開口絞り、 10c 第2レンズ、 10d 第3レンズ、 10d1 変曲点、 AX 光軸、 IL 撮像素子への入射光線、 EP,EP,EP 射出瞳位置、 P3a,P3b,P3c フォトダイオードの中心位置、 P6a,P6b,P6c マイクロレンズの中心位置、 d6a,d6b,d6c 隣合うマイクロレンズの中心位置間の距離。

Claims (5)

  1. 複数の受光素子及び前記複数の受光素子に対応するように配置された複数のマイクロレンズを有する撮像素子と、
    前記撮像素子に対して被写体の像を結像する撮像レンズと
    を具備する撮像装置において、
    前記複数の受光素子が形成された受光素子領域の中心位置から予め定められた結像の像高位置までにおいては、前記受光素子領域の中心位置から前記マイクロレンズの中心位置までの距離は、前記受光素子領域の中心位置から前記受光素子の中心位置までの距離に第1のスケーリング比率を掛けた値であり、
    前記予め定められた結像の像高位置から前記受光素子領域の端までにおいては、前記受光素子領域の中心位置から前記マイクロレンズの中心位置までの距離は、前記受光素子領域の中心位置から前記受光素子の中心位置までの距離に前記第1のスケーリング比率とは異なる第2のスケーリング比率を掛けた値である
    ことを特徴とする撮像装置。
  2. 前記撮像レンズは、前記撮像レンズを通して前記撮像素子に入射する主光線の入射角が、前記受光素子領域の中心位置からの像高の増加にしたがって徐々に大きくなり、像高の途中で極大値となり、さらに像高が前記受光素子領域の端に近づくにしたがって小さくなるようにする非球面レンズを含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記第2のスケーリング比率は、前記第1のスケーリング比率より大きいことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の撮像装置。
  4. 前記第1のスケーリング比率は1より小さい値であり、前記第2のスケーリング比率は1より大きい値であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の撮像装置。
  5. 前記第1のスケーリング比率は、前記受光素子領域の中心位置から離れるにしたがって徐々に小さくなるように設定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の撮像装置。
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