JP2007086198A - 液晶表示装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラビング擦り下げ部での液晶の配向不良発生を低減し、良好な表示品位を有する半透過型の液晶表示装置を提供する。
【解決手段】対極基板側の突起の平面形状を改善し、突起の透過領域との境界部分を配向膜のラビング方向に近い方向に設定することにより、ラビング擦り下げ部での液晶の配向不良発生を低減し、良好な表示品位を有する半透過型の液晶表示装置を提供することができる。
【選択図】図3
【解決手段】対極基板側の突起の平面形状を改善し、突起の透過領域との境界部分を配向膜のラビング方向に近い方向に設定することにより、ラビング擦り下げ部での液晶の配向不良発生を低減し、良好な表示品位を有する半透過型の液晶表示装置を提供することができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、液晶表示装置に関し、特に各画素に反射領域と透過領域の両方が設けられた半透過型の液晶表示装置及びその製造方法に関する。
液晶表示装置(以下LCDと呼ぶこともある)は、薄型で低消費電力であるという特徴を備え、現在コンピュータのモニタや、テレビ、携帯電話等の携帯情報機器のモニタとして広く用いられている。このようなLCDは、一対の基板間に液晶が封入され、それぞれの基板に形成された電極によって、間に位置する液晶の配向を制御することで表示を行うものであり、CRT(陰極線管)ディスプレイや、エレクトロルミネッセンス(以下、EL)ディスプレイ等と異なり、原理上自ら発光しないため、観察者に対して画像を表示するには光源を必要とする。
このLCDには、透過型LCDと反射型LCDとがある。透過型LCDでは、各基板に形成する電極として透明電極を採用し、液晶表示パネルの後方や側方に光源を配置し、この光源光の透過量を液晶パネルで制御することで周囲が暗くても明るい表示ができる。しかし、常に光源を点灯させて表示を行うため、光源による電力消費が避けられないこと、また昼間の屋外のように外光が非常に強い環境下では、十分なコントラストが確保できないという特性がある。
一方、反射型LCDでは、太陽や室内灯等の外光を光源として採用し、液晶パネルに入射するこれらの周囲光を、非観察面側の基板に形成した反射電極によって反射する。そして、液晶層に入射し反射電極で反射された光の液晶パネルからの射出光量を画素ごとに制御することで表示を行う。このように反射型LCDは、光源として外光を採用するため、外光がないと表示が見えないが、透過型LCDと異なり光源による電力消費がなく非常に低消費電力であり、また屋外など周囲が明るいと十分なコントラストが得られる。
近年、透過機能と反射機能の両方を併せ持ち、周囲が明るい環境でも暗い環境でも見やすいLCDとして半透過型LCDが開発されている。この半透過型LCDでは、透過機能を実現するため透過型LCDと同様のITOなどの透明電極を用い、反射機能を実現するためにAlなど反射特性の良い反射電極を用いる。
半透過型LCDにおいて、透過領域においては、光源からの光が液晶を一度だけ通って表示されるのに対し、反射領域においては、外光が液晶を二度通って表示される。そこで、透過領域と反射領域の光路差を揃える方法として、対極基板側に突起を設ける構造を採用している(例えば、特許文献1参照)。
一般にTFT基板及び対極基板には配向膜が設けられ、この配向膜をラビング布で所定方向にラビング処理することにより、液晶分子の配向を制御する。しかし、特許文献1のような突起が設けられた対極基板において、突起のある場所をラビングした場合、突起のラビング擦り下げ部において、ラビング強度が低下し、配向規制力が低下し、配向不良(ドメイン)が発生する。ラビング擦り下げ部が透過領域に存在する場合、この配向不良による残像、コントラスト低下等の画質劣化を引き起こす。
本発明は、ラビング擦り下げ部での液晶の配向不良発生を低減し、良好な表示品位を有する半透過型の液晶表示装置である。
本発明は、表面に配向膜が形成された第1基板および第2基板の間に液晶を封入し、マトリクス状に配置した画素毎に液晶に印加する電圧を制御して表示を行う液晶表示装置であって、各画素は、反射膜が設けられた反射領域と、反射膜が設けられていない透過領域とを有し、前記反射膜は第1基板上に設けられ、前記第2基板の反射領域には、突起部が設けられ、液晶層の厚みが前記透過領域より小さく設定され、前記突起部の平面形状における透過領域との境界部分は、前記配向膜のラビング方向に近い方向に設定されている。
また、前記液晶表示装置において、前記突起部の透過領域との境界部分の方向はラビング方向と平行、またはその境界部分の段差面がラビングの際に擦り上げられるように角度がずれていることが好ましい。
また、前記液晶表示装置において、前記反射膜の平面形状は、前記突起部の平面形状と同一であることが好ましい。
また、本発明は、表面に配向膜が形成された第1基板および第2基板の間に液晶を封入し、マトリクス状に配置した画素毎に液晶に印加する電圧を制御して表示を行う液晶表示装置の製造方法であって、各画素は、反射膜が設けられた反射領域と、反射膜が設けられていない透過領域とを有し、前記反射膜は第1基板上に設けられ、前記第2基板の反射領域には、突起部が設けられ、液晶層の厚みが前記透過領域より小さく設定され、前記突起部の透過領域との境界部分と近い方向に沿って、前記配向膜のラビングを行う。
本発明では、対極基板側の突起の平面形状を改善し、突起の透過領域との境界部分を配向膜のラビング方向に近い方向に設定することにより、ラビング擦り下げ部での液晶の配向不良発生を低減し、良好な表示品位を有する半透過型の液晶表示装置を提供することができる。
本発明の実施の形態について以下説明する。
本発明の実施形態に係る半透過型の液晶表示装置として半透過型アクティブマトリクスLCDを用いた場合の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。本方式の半透過型LCDは、反射領域の一部のカラーフィルタにピンホールを設ける方式である。図1は、液晶表示装置の断面を1画素について示したものである。液晶表示装置1は、第1基板であるTFT基板10と、反射層(反射膜)11と、画素電極15と、配向膜16と、第2基板である対極基板20と、カラーフィルタ22と、ピンホール23と、対極突起(突起部)24と、共通電極25と、配向膜26と、液晶層30とを備える。
図1の液晶表示装置1は、アクティブマトリクス型の半透過型液晶表示装置である。液晶表示装置1において、所定ギャップを隔てて貼り合わされたTFT基板10と対極基板20との間に液晶層30が封入されて構成されている。TFT基板10及び対極基板20としてはガラス基板やプラスチック基板などの透明基板が採用される。TFT基板には、例えば低温ポリシリコン等を能動層としたTFTを含むTFT層(図示せず)が形成されている。
TFT基板10の液晶側の面には、各画素ごとに薄膜トランジスタ(TFT:Thin film Transistor)が形成されている。TFT基板10上の反射領域には、反射機能を備えたAl、Ag等の反射層11が形成されている。反射領域の反射層11及び透過領域のTFT基板10上には第1電極として、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電材料が用いられた画素電極15が形成されている。この画素電極15上に液晶層30の初期配向を制御するためのポリイミドなどからなる配向膜16が形成されている。
TFT基板10と対向配置される対極基板20の液晶側にはカラーフィルタ(R,G,B)22が形成され、反射領域のカラーフィルタ22の一部にピンホール23が設けられている。反射領域のカラーフィルタ22の上には対極突起24が形成され、対極突起24及び透過領域のカラーフィルタ22の上に第2電極として、ITO,IZO等の透明導電材料が用いられた共通電極25が形成されている。なお、アクティブマトリクス型において、この共通電極25は複数画素(通常は全画素)に対する共通電極として形成されている。またこの共通電極25の上には、TFT基板側と同様の配向膜26が形成されている。
対極突起24は、反射領域の液晶層30の厚さを調整して、反射領域と透過領域の光路差を揃えるために設けられるもので、透明のアクリル系の樹脂等により形成される。
共通電極25の上に形成された配向膜26をラビングすることにより、液晶層30の液晶を一定方向に配向させる。しかし、ラビングしたときに、充分ラビングできない箇所が生じ、そのため、液晶の配向が乱れて残像、コントラスト低下等の画質劣化が生じる。
本発明者らは、ラビング不良の発生場所を詳細に検討したところ、図2のように対極突起24のラビングの進行方向に対して後側に位置するラビング擦り下げ部位の角度分布がラビング方向に直角(図2(a))あるいは直角の成分を多く含む(図2(b))ときに、対極突起24のある場所をラビングした場合、対極突起24のラビング擦り下げ部においてラビング強度が低下し、配向規制力が低下し、配向不良(ドメイン)が発生することがわかった。そして、ラビング擦り下げ部が透過領域に存在する場合、この配向不良による残像、コントラスト低下等の画質劣化を引き起こす。
そこで、本実施形態では、対極突起24の平面形状における、対極突起24の透過領域との境界部分を配向膜26のラビング方向に近い方向に設定した。すなわち、対極突起24の平面形状における対極突起24の透過領域との境界部分を配向膜26のラビング方向になるべく沿うように設定し、ラビング擦り下げ部とならないようにした。図3(a)に改良した対極突起24の形状の例を示す。対極突起24の透過領域との境界部分をラビング方向に沿うようにしているため、ラビング方向と直角な成分を減少することができる。これにより、対極突起24のラビング擦り下げにより生じる配向不良による残像、コントラスト低下等の画質劣化を対極突起24の透過領域との境界部分において抑制することができた。
従来の対極突起24の平面形状は、長方形であったが、本実施形態においては、三角形、四角形等の多角形(長方形を除く)や、平行四辺形や、台形等が好ましい。
ここで、上記「ラビング方向に近い方向」としては、この対極突起24の透過領域との境界部分の方向はラビング方向と平行であること、あるいは対極突起24のラビングの擦り下げにあたる部位の角度分布がラビング方向に平行な成分を多く含むことが好ましい。すなわち、対極突起24の透過領域との境界部分の方向は、その境界部分の段差面がラビングの際に擦り上げられるように、すなわちラビングの進行方向に対して前側に位置するように角度がずれていることが好ましい。
半透過LCDパネルのラビング方向は、パネル仕様の視野角等により決定される。したがって、そのラビング方向に応じて、対極突起24の形状を最適化すればよい。ラビング方向は画素の短辺に対して0度から90度の範囲の何れかであればよい。液晶としてTN(ツイスト・ネマティック)タイプの液晶を使用する場合には、ラビング方向は一般的には45度の場合が多い。これに伴い、偏光板の吸収軸も45度の場合が多い。これは、優先視野角を上下のどちらかに設定し、左右の視野角依存性を均質にするためである。同様にECBタイプの場合には、ラビング方向は一般的に45度に設定する。これは優先視野角をTNタイプのように上下方向に設計する制限がないためである。
また、本実施形態において、TFT基板10側の反射層11の平面形状を対極突起24の平面形状に合わせて変更することが好ましい。この場合、図3(b)に示すように、反射層11の平面形状は、対極突起24の平面形状と同一であることが好ましい(TFT基板10と対極基板20とを張り合わせるため、反射層11の平面形状は、対極突起24の平面形状とは左右対称となっている。)。なお、この時、反射層11の平面形状は、対極突起24の平面形状と完全に同一である必要はない。
このように、対極基板側の突起の平面形状を改善し、対極突起の透過領域との境界部分を配向膜のラビング方向に近い方向に設定することにより、ラビング擦り下げ部での配向規制力が向上し、配向不良発生を低減し、表示品位の改善が可能である。
TFT基板10に形成されるTFT層は、各画素電極15への電圧供給を制御する画素回路や、この画素回路にデータ電圧、ゲート電圧などを供給する各種配線などを有している。なお、反射領域の画素電極15をアルミなどの金属で形成することにより、反射層11を省略してもよい。この時は、反射領域の画素電極15の平面形状は、対極突起24の平面形状と同一であることが好ましい。
カラーフィルタ22は、画素毎に設けられ、RGBのいずれかの光のみを透過する。従って、これらのカラーフィルタによって、画素の表示色が限定される。カラーフィルタ22は、各画素に対応して設けられており、画素同士の間隙には、ブラックマトリクスが配置されている。なお、カラーフィルタ22を設けないW(ホワイト)の画素を設けてもよいし、RGB以外の色、例えばC(シアン)のカラーフィルタの画素を設けてもよい。
そして、各画素電極15の電位を個別に制御することで、各画素電極15と共通電極25間の液晶に画素毎に異なる電位を印加して、液晶の光学特性を変化させて表示を行うことができる。
本実施形態においては、カラーフィルタ22として、通常の透過型液晶表示装置に用いられる透過用カラーフィルタを採用することができる。反射領域のカラーフィルタ22の一部にピンホール23を設けて、ピンホール23の形状やサイズを最適化することにより、反射領域の明るさを確保し、透過領域と反射領域の表示色の差を小さくすることができる。また、ピンホール23は着色層のパターニングの際に一括して形成できるので、塗布形成の工程が増えることもなく安価なカラーフィルタを得ることができる。
本実施形態において、図4に示すように、このピンホール23の形状を対極突起24の平面形状に合わせて変更することが好ましい。
反射領域においては、画素電極15の下方に反射層11を設けるかまたは画素電極15を反射膜として機能させることによって、対極基板20側から入射してくる光を反射する。従って、カラーフィルタ22を2度通過し、各画素の液晶によって変調された反射光が観察側に得られる。
透過領域においては、TFT基板10側から入射してくるバックライトからの光を透過する。従って、カラーフィルタ22を通過し、各画素の液晶によって変調された透過光が観察側に得られる。
本実施形態において液晶表示装置は図5に示すような、透過領域と反射領域とにそれぞれ独立のカラーフィルタを形成する方式であってもよい。図5は、液晶表示装置の断面を1画素について示したものである。液晶表示装置3は、第1基板であるTFT基板10と、反射層11と、画素電極15と、配向膜16と、第2基板である対極基板20と、反射領域用カラーフィルタ27と、透過領域用カラーフィルタ28と、対極突起24と、共通電極25と、配向膜26と、液晶層30とを備える。
TFT基板10と対向配置される対極基板20の液晶側の反射領域には、反射領域用カラーフィルタ(R,G,B)27が形成され、透過領域には、透過領域用カラーフィルタ(R,G,B)28が形成され、反射領域用カラーフィルタ27の上には対極突起24が形成され、対極突起24及び透過領域用カラーフィルタ28の上に第2電極として、ITO,IZO等の透明導電材料が用いられた共通電極25が形成されている。また、この共通電極25の上には、TFT基板側と同様の配向膜26が形成されている。
反射領域用カラーフィルタ27及び透過領域用カラーフィルタ28は、画素毎に設けられ、RGBのいずれかの光のみを透過する。従って、これらのカラーフィルタによって、画素の表示色が限定される。反射領域用カラーフィルタ27及び透過領域用カラーフィルタ28は、各画素に対応して設けられており、画素同士の間隙には、ブラックマトリクスが配置されている。
本実施形態においては、反射領域用カラーフィルタ27として、通常の反射型液晶表示装置に用いられる反射用カラーフィルタを採用することができ、透過領域用カラーフィルタ28として、通常の透過型液晶表示装置に用いられる透過用カラーフィルタを採用することができる。これにより、透過領域と反射領域の表示色の差を小さくすることができる。
本実施形態においても、上記の場合と同様に対極突起24の平面形状における、対極突起24の透過領域との境界部分を配向膜26のラビング方向に近い方向に設定する。これにより、ラビング擦り下げ部での配向規制力が向上し、配向不良発生を低減し、表示品位の改善が可能である。
反射領域においては、画素電極15の下方に反射層11を設けるかまたは画素電極15を反射膜として機能させることによって、対極基板20側から入射してくる光を反射する。従って、反射領域用カラーフィルタ27を2度通過し、各画素の液晶によって変調された反射光が観察側に得られる。
透過領域においては、TFT基板10側から入射してくるバックライトからの光を透過する。従って、透過領域用カラーフィルタ28を通過し、各画素の液晶によって変調された透過光が観察側に得られる。
次に、TFT基板10の構成を説明する。図6は、本実施形態に係る半透過型の液晶表示装置1として半透過型アクティブマトリクスLCDを用いた場合の第1基板側の平面構成の一部、図7は、図6のA−A線に沿った位置における1画素のTFT付近の概略断面構成を示している。アクティブマトリクス型LCDでは、表示領域内にマトリクス状に複数の画素が設けられ、各画素に対してここでは、スイッチ素子としてTFT40が設けられている。
このTFT40は、Poly−Si膜50を有し、このPoly−Si膜50によりドレイン領域、チャネル領域、ソース領域が形成される。Poly−Si膜50を覆って、ゲート絶縁膜54が形成され、このゲート絶縁膜54上であって、チャネル領域の上方に当たる部位にゲート電極56が形成されている。そして、ゲート絶縁膜54、ゲート電極56を覆って、層間絶縁膜58が形成される。層間絶縁膜58上にはソース電極52s、ドレイン電極52dが配置され、このソース電極52s、ドレイン電極52dが層間絶縁膜58を貫通するコンタクトを介してそれぞれソース領域及びドレイン領域に接続されている。また、ソース領域のソース電極52s上の平坦化膜62にはコンタクトホールが形成され、ここに画素電極15及び反射層11がコンタクトメタル層60により電気的に接続されている。コンタクトメタル層60は、画素電極15及び反射層11とソース電極52sとを安定に接続するためのものであり、画素電極15及び反射層11がソース電極52sと直接接続してもよい。
なお、TFT40は、TFT基板10側に画素ごとに形成され、このTFT40に個別パターンに形成された画素電極15がそれぞれ接続されている。この画素電極15を覆ってTFT基板10の表面には配向膜16が形成される。
画素電極15として用いる材料は、図1の共通電極25の材料と同一とすることにより、液晶層30に対して、同一の仕事関数の電極が、間に配向膜16,26を介して配置されることになるため、画素電極15と共通電極25とにより液晶層30を非常に対称性よく交流駆動することが可能となる。但し、画素電極15と共通電極25とはその仕事関数が完全に同一でなくても、液晶層30を対称性よく駆動可能な限り近似していればよい。例えば、両電極の仕事関数の差を0.5eV程度以下とすれば、液晶の駆動周波数をCFF(臨界ちらつき頻度)以下とした場合であっても、フリッカや液晶の焼き付きなく、高品質な表示が可能となる。
このような条件を満たす画素電極15及び共通電極25としては、例えば、画素電極15にIZO(仕事関数4.7eV〜5.2eV)、共通電極25にITO(仕事関数4.7eV〜5.0eV)、あるいはその逆などが可能であり、材料の選択にあたっては、透過率、パターニング精度などプロセス上の特性や、製造コストなどを考慮して各電極に用いる材料をそれぞれ選択してもよい。
反射層11としては、Al、Ag、これらの合金(例えば、Al−Nd合金)など、反射特性に優れた材料を少なくともその表面側(液晶層側)に用いる。また、反射層11はAl等の金属材料の単独層であってもよいが、コンタクトメタル層60としてMo、Cr等の高融点金属層を設けてもよい。このようなコンタクトメタル層60を形成すれば、反射層11とソース電極52sとの電気的接続が向上するため、素子の信頼性向上を図ることができる。
なお、図7に示すように、反射層11に凹凸を形成することで、反射光をある程度散乱させることが好適である。反射層11の下方の平坦化膜62の表面に適切な凹凸を形成しその上に反射層11を形成することで、反射層11に凹凸を容易に形成することができる。この場合、平坦化膜62の表面の凹凸を形成する領域の平面形状は、反射層11と同様に対極突起24の平面形状に合わせて変更することが好ましく、対極突起24の平面形状と同一であることが好ましい。
本実施形態に係る液晶表示装置について、アクティブマトリクス型の半透過型LCDを例に説明したが、パッシブマトリクス型の半透過型LCDであってもよい。
本実施形態に係る液晶表示装置において、使用される液晶は特に制限はないが、例えば、TN(ツイスト・ネマティック)タイプ、STN(スーパー・ツイスト・ネマティック)タイプ、ECB(電界制御複屈折:Electrically Controled Birefringence)タイプ等、ラビング処理が必要な液晶が挙げられる。
1,3 液晶表示装置、10 TFT基板(第1基板)、11 反射層、15 画素電極、16,26 配向膜、20 対極基板(第2基板)、22 カラーフィルタ、23 ピンホール、24 対極突起、25 共通電極、27 反射領域用カラーフィルタ、28 透過領域用カラーフィルタ、30 液晶層、40 TFT、50 Poly−Si膜、52 ソースドレイン電極、54 ゲート絶縁膜、56 ゲート電極、58 層間絶縁膜、60 コンタクトメタル層、62 平坦化膜。
Claims (4)
- 表面に配向膜が形成された第1基板および第2基板の間に液晶を封入し、マトリクス状に配置した画素毎に液晶に印加する電圧を制御して表示を行う液晶表示装置であって、
各画素は、反射膜が設けられた反射領域と、反射膜が設けられていない透過領域とを有し、
前記反射膜は第1基板上に設けられ、
前記第2基板の反射領域には、突起部が設けられ、液晶層の厚みが前記透過領域より小さく設定され、
前記突起部の平面形状における透過領域との境界部分は、前記配向膜のラビング方向に近い方向に設定されていることを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1に記載の液晶表示装置において、
前記突起部の透過領域との境界部分の方向はラビング方向と平行、またはその境界部分の段差面がラビングの際に擦り上げられるように角度がずれていることを特徴とする液晶表示装置。 - 請求項1または2に記載の液晶表示装置において、
前記反射膜の平面形状は、前記突起部の平面形状と同一であることを特徴とする液晶表示装置。 - 表面に配向膜が形成された第1基板および第2基板の間に液晶を封入し、マトリクス状に配置した画素毎に液晶に印加する電圧を制御して表示を行う液晶表示装置の製造方法であって、
各画素は、反射膜が設けられた反射領域と、反射膜が設けられていない透過領域とを有し、
前記反射膜は第1基板上に設けられ、
前記第2基板の反射領域には、突起部が設けられ、液晶層の厚みが前記透過領域より小さく設定され、
前記突起部の透過領域との境界部分と近い方向に沿って、前記配向膜のラビングを行うことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
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