JP2007086116A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 光学系の大型化を回避しつつ部品点数を低減したプロジェクタを提供すること。
【解決手段】 第1及び第2レンズ51,52によって、リレー光学系50を組み込んだ第3光路OP3を必要な長さに設定しやすくなり、かつ、液晶パネル61b,61gの画像形成領域に相当する照明面が液晶パネル61rの画像形成領域に効率良く投影される。この際、第1レンズ51と第2レンズ52とは、同一形状であるが向きが反対であるので、収差等に関してあたかも別のレンズであるかのように第3光路OP3上に組み込むことができる。これにより、リレー光学系50の収差を調整することができ、液晶パネル61rの画像形成領域を良好な均一性で照明することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 第1及び第2レンズ51,52によって、リレー光学系50を組み込んだ第3光路OP3を必要な長さに設定しやすくなり、かつ、液晶パネル61b,61gの画像形成領域に相当する照明面が液晶パネル61rの画像形成領域に効率良く投影される。この際、第1レンズ51と第2レンズ52とは、同一形状であるが向きが反対であるので、収差等に関してあたかも別のレンズであるかのように第3光路OP3上に組み込むことができる。これにより、リレー光学系50の収差を調整することができ、液晶パネル61rの画像形成領域を良好な均一性で照明することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、液晶パネル等の光変調装置を用いてカラー画像を投射するプロジェクタに関する。
従来のプロジェクタに組み込まれる液晶パネル用の照明装置として、白色光源からの光源光を3色に分解し、そのうち青色の照明光路上に2つのレンズからなるリレー光学系を配置して、この青色の照明光路を残りの赤色及び緑色の照明光路よりも長くしたことを補償するものが存在する(特許文献1参照)。
特2000−241927号公報
しかし、リレー光学系を2つのレンズで構成した場合、通常2つの異なる光学特性のレンズを準備して組み込む必要があり、部品点数の増加により部品管理が複雑化し、プロジェクタの製造コストが増大する。
ここで、リレー光学系の構成要素である2つのレンズを同一製品とすることも考えられるが、2つのレンズを単純に同一製品とした場合、液晶パネル上に照明領域を効率良く結像するためには、リレー光学系を設けた光路を必要以上に長くせざるを得なくなり、プロジェクタの光学系が大きくなってしまうという問題があった。
そこで、本発明は、光学系の大型化を回避しつつ部品点数を低減したプロジェクタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るプロジェクタは、(a)光源と、(b)光源からの光を複数の色光に分離する色分離光学系と、(c)複数の色光を画像情報に応じてそれぞれ変調する複数の光変調装置と、(d)複数の色光のうち所定の色光の光路上において、色分離光学系と光変調装置との間に、光路に沿って第1レンズと第2レンズとを有するリレー光学系とを備え、(e)第1レンズの光入射面の曲率と、第1レンズの光射出面の曲率とが異なり、(f)第1レンズの光入射面の曲率と、第2レンズの光射出面の曲率とが同一であり、第1レンズの光射出面の曲率と、第2レンズの光入射面の曲率とが同一である。
上記プロジェクタでは、第1レンズの入射出面が非対称であるとともに、第1レンズの光入射面の曲率と第2レンズの光射出面の曲率とが同一であり、第1レンズの光射出面の曲率と第2レンズの光入射面の曲率とが同一である。つまり、第2レンズは、第1レンズと同一形状で光路に沿った向きが反対となっている。これにより、第1レンズと第2レンズとをバックフォーカスや収差等に関してあたかも別のレンズであるかのように所定の色光の光路上に組み込むことができるので、リレー光学系を特に大きくすることなく、所定の色光用の光変調装置の被照明領域を効率良く照明できる。この際、第1レンズと第2レンズとを共通の部品としているので、部品点数を減少させ部品管理を簡単化することができ、プロジェクタの製造コストを低減することができる。
本発明の具体的な観点又は態様では、上記プロジェクタにおいて、リレー光学系が、所定の色光の光路上において、複数の光変調装置のうち所定の色光を除いた他の色光用の光変調装置に相当する位置(照明面)に一旦形成された照明光の像を、所定の色光用の光変調装置上又はその近傍に投影する。この場合、所定の色光に関して光源から光変調装置までの光路の長さが他の色光に関して光源から光変調装置までの光路の長さよりも長くなっているが、その差をリレー光学系によって埋め合わせることができ、各色の光変調装置の被照明領域を略同等に照明することができる。
本発明の別の態様では、第1及び第2レンズが正のパワーをそれぞれ有する。この場合、所定の色光の光路上に一旦形成された照明光の像を、省スペースで、所定の色光用の光変調装置上又はその近傍に再投影することができる。
本発明のさらに別の態様では、複数の光変調装置の前段にそれぞれ近接して配置され、各色光の収束又は発散状態を調節する各色用のレンズすなわちフィールドレンズをさらに備える。この場合、各色の光変調装置の被照明領域を各色の光変調装置の視角特性等に適合させて照明することができる。なお、所定の色光用の光路に配置されるフィールドレンズは、リレー光学系の一部を構成すると考えることができる。
本発明のさらに別の態様では、複数の光変調装置で変調された各色の変調光を合成する光合成光学系と、光合成光学系によって合成された像光を投射する投射光学系とをさらに備える。この場合、各色の光変調装置で形成され光合成光学系で合成された像光を投射光学系によってカラー画像としてスクリーン上に投影することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るプロジェクタ10の光学系を示す模式図である。このプロジェクタ10は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、この光学像をスクリーン上に拡大投射する光学機器であり、光源ランプユニット20、均一照明光学系30、色分離装置40、光変調部60、クロスダイクロイックプリズム70、及び投射光学系80を備えて構成される。
光源ランプユニット20は、光源ランプ21から周囲に放射された光束を集めて射出し、均一照明光学系30及び色分離装置40を介して光変調部60を照明するための光源であり、発光管である光源ランプ21と、光源ランプ21から射出された光源光を反射する楕円の凹面鏡22と、凹面鏡22で反射された光源光をコリメートする凹レンズ23とを備える。この光源ランプユニット20において、光源ランプ21から射出された光源光は、凹面鏡22及び凹レンズ23を経て平行化され、前方側すなわち均一照明光学系30側に射出される。なお、上述した楕円の凹面鏡22に代えて、放物面等の各種凹面鏡を用いることができる。放物面の凹面鏡を用いた場合、凹面鏡22の後段に凹レンズ23等を設けなくとも、光源ランプユニット20から平行光束を射出させることが可能となる。
均一照明光学系30は、光源ランプユニット20から射出された光束を複数の部分光束に分割し、これら複数の光束を対象とする照明領域に重畳して入射させ、この照明領域の面内照度を均一化するための光学系であり、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、偏光変換部材34、及びコンデンサレンズ35を備えている。
第1レンズアレイ31は、光源ランプ21から射出された光束を複数の部分光束に分割する光束分割光学素子としての機能を有し、システム光軸OAと直交する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズを備えて構成される。各小レンズの輪郭形状は、後述する光変調部60を構成する液晶パネル61b,61g,61rの画像形成領域の形状とほぼ相似形をなすように設定されている。第2レンズアレイ32は、前述した第1レンズアレイ31により分割された複数の部分光束を集光する光学素子であり、第1レンズアレイ31と同様にシステム光軸OAに直交する面内にマトリックス状に配列される複数の小レンズを備えているが、集光を目的としているため、各小レンズの輪郭形状が液晶パネル61b,61g,61rの画像形成領域の形状と対応している必要はない。
偏光変換部材34は、PBSアレイで形成されており、第1レンズアレイ31により分割された各部分光束の偏光方向を一方向の直線偏光に揃える役割を有する。この偏光変換部材34は、詳細な図示を省略しているが、システム光軸OAに対して傾斜配置される偏光分離膜及び反射ミラーを交互に配列した構成を具備する。前者の偏光分離膜は、各部分光束に含まれるP偏光光束及びS偏光光束のうち、一方の偏光光束を透過し、他方の偏光光束を反射する。反射された他方の偏光光束は、後者の反射ミラーによって曲折され、一方の偏光光束の射出方向、すなわちシステム光軸OAに沿った方向に射出される。射出された偏光光束のいずれかは、偏光変換部材34の光束射出面にストライプ状に設けられる位相差板によって偏光変換され、すべての偏光光束の偏光方向が揃えられる。このような偏光変換部材34を用いることにより、光源ランプ21から射出される光束を、一方向の偏光光束に揃えることができるため、光変調部60で利用する光源光の利用率を向上させることができる。
コンデンサレンズ35は、第1レンズアレイ31、第2レンズアレイ32、及び偏光変換部材34を経た複数の部分光束を集光して液晶パネル61b,61g,61rの画像形成領域上に重畳させて入射させる重畳光学素子である。このコンデンサレンズ35から射出された光束は、均一化されつつ次段の色分離装置40に射出される。つまり、両レンズアレイ31,32とコンデンサレンズ35とを経た照明光は、以下に詳述する色分離装置40を経て、光変調部60すなわち各色の液晶パネル61b,61g,61rの画像形成領域を均一に重畳照明する。
色分離装置40は、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41b、反射ミラー42a,42b,42c、フィールドレンズ43r,43b,43g、及びリレー光学系50を備える。これらのうち、第1及び第2ダイクロイックミラー41a,41bを含んで構成される色分離光学系は、照明光を青(B)色光、緑(G)色光、及び赤(R)色光の3つの光束に分離する。各ダイクロイックミラー41a,41bは、透明基板上に、所定の波長領域の光束を反射し他の波長領域の光束を透過する波長選択作用を有する誘電体多層膜を形成することによって得た光学素子であり、システム光軸OAに対してともに傾斜した状態で配置される。第1ダイクロイックミラー41aは、赤・青・緑(R・G・B)の3色のうち青色光LBを反射し、緑色光LGと赤色光LRとを透過させる。また、第2ダイクロイックミラー41bは、入射した緑色光LG及び赤色光LRのうち緑色光LGを反射し赤色光LRを透過させる。
この色分離装置40において、光源ランプユニット20から均一照明光学系30を経て入射した照明光は、まず第1ダイクロイックミラー41aに入射する。第1ダイクロイックミラー41aで反射された青色光LBは、第1光路OP1に導かれ、反射ミラー42aを経て最終段のフィールドレンズ43bに入射する。また、第1ダイクロイックミラー41aを透過して第2ダイクロイックミラー41bで反射された緑色光LGは、第2光路OP2に導かれ最終段のフィールドレンズ43gに入射する。さらに、第2ダイクロイックミラー41bを通過した赤色光LRは、第3光路OP3に導かれ、反射ミラー42b,42cやリレー光学系50を経て最終段のフィールドレンズ43rに入射する。なお、色分離装置40の射出側に設けられた各フィールドレンズ43r,43b,43gは、第2レンズアレイ32から射出され光変調部60に入射する各部分光束が、システム光軸OAに対して適当な収束度で収束するように設けられている。つまり、各フィールドレンズ43r,43b,43gは、各色光LB,LG,LBが各色の液晶パネル61b,61g,61rに入射する際の収束又は発散状態をそれぞれ調節する。
リレー光学系50は、図面からも明らかなように、光源ランプユニット20から各色の液晶パネル61b,61g,61rまでの各光路OP1,OP2,OP3のうち距離が最も長くなっている赤色用の第3光路OP3上に配置されている。リレー光学系50は、光路に沿って第1レンズ51と第2レンズ52とを有しており、入射側の第1のレンズ51の直前に形成された像を、次段の第2のレンズ52を介して、ほぼそのまま射出側のフィールドレンズ43rに伝達することにより、光の拡散等による光の利用効率の低下を防止している。ここで、第1レンズ51と第2レンズ52とは、共通の部品となっている。これらのレンズ51,52は、同一の形状を有しているが、第3光路OP3に沿った向きが互いに反対方向となるように配置されている。より詳細に説明すると、第1レンズ51は、正のパワーを有する両凸レンズであるが、光軸に垂直な方向からみた場合両凸面が非対称なレンズであり、光入射面51aと光射出面51bと両曲率が大きく異なっている。図示の例では、光入射面51aの曲率の方が光射出面51bの曲率よりも所定量だけ大きくなっている。そして、第1レンズ51の光入射面51aと、第2レンズ52の光射出面52bとは同一の曲率を有しており、第1レンズ51の光射出面51bと、第2レンズ52の光入射面52aとも同一の曲率を有している。このように、入射側と射出側とが非対称な同一のレンズ51,52を互いに反対向きに配置することにより、両レンズ51,52を、バックフォーカスや収差等に関してあたかも別のレンズであるかのように第3光路OP3上に組み込むことができる。
図2は、リレー光学系50の役割を説明する展開図である。ここでは、説明のため、ダイクロイックミラー41a,41bや反射ミラー42b,42cを省略している。均一照明光学系30によって形成された点光源(具体的には、第1レンズアレイ31によって第2レンズアレイ32の位置又はその近傍に形成される集光点)を射出した赤色光LRは、コンデンサレンズ35を経て、第1レンズ51に入射する。この際、赤色光LRは、図示を省略するダイクロイックミラー41a,41bを通過することによって他の色光から分岐されている。第1レンズ51に入射して収束を開始した赤色光LRは、第2レンズ52を通過するとともに一旦集光後発散し、フィールドレンズ43rを通過して略平行光束として射出された後、液晶パネル61rを均一な状態で照明する。なお、各点光源からシステム光軸OAに平行に射出される照明光の光線については、記号LR’で示してある。コンデンサレンズ35の後段において、光線LR’が最初に集光される点の近傍には、他の色用の液晶パネル61b,61gの画像形成領域に相当する照明面MSが配置される。つまり、第1及び第2レンズ51,52からなるリレー光学系50等によって、照明面MSが液晶パネル61rの画像形成領域に略等倍で投影される。
図3は、第1及び第2レンズ51,52の機能の違いを説明する概念図である。図3(a)は、第1レンズ51の側方断面図であり、図3(b)は、第2レンズ52の側方断面図である。両レンズ51,52の形状的位置を基準とした場合、すなわち両レンズ51,52の後端BEを一致させた場合、第1レンズ51の入射側の第1主面PP11は、第2レンズ52の入射側の第1主面PP21よりも前方(紙面左側)に位置し、第1レンズ51の射出側の第2主面PP12も、第2レンズ52の射出側の第2主面PP22よりも前方(紙面左側)に位置する。つまり、両レンズ51,52は、同一の形状を有するが、図1に示す第3光路OP3に配置した場合において、配置箇所(例えば第2ダイクロイックミラー41bと反射ミラー42bとの間や、反射ミラー42bと反射ミラー42cとの間におけるいずれかの位置)が同一であっても、バックフォーカスが異なっており集光に関する効果が異なることが分かる。また、入射側と射出側とが非対称な同一のレンズ51,52を互いに反対向きになるように維持しながらそれぞれのレンズ51,52の入射側と射出側とを反転させると、レンズ51の主面とレンズ52の主面との相対位置を大幅に変化させることが可能となり、リレー光学系50前後に配置される光学部品の特性にあわせて光学特性を調整しやすくなる。結果的に、同一のレンズ51,52でリレー光学系50を構成するにも拘わらず、リレー光学系50を組み込んだ第3光路OP3を必要な長さに設定しやすくなり、かつ、液晶パネル61b,61gの画像形成領域に相当する照明面MS(図2参照)が液晶パネル61rの画像形成領域に効率良く投影される。この際、第1レンズ51と第2レンズ52とは、同一形状であるが向きが反対であるので、収差等に関してあたかも別のレンズであるかのように第3光路OP3上に組み込むことができる。これにより、リレー光学系50の収差を補正・調整することができ、液晶パネル61rの画像形成領域を高精度で照明することができる。
図1に戻って、光変調部60は、3色の照明光LB,LG,LRがそれぞれ入射する3つの液晶パネル(液晶表示パネル)61b,61g,61rと、各液晶パネル61b,61g,61rを挟むように配置される3組の偏光フィルタ62b,62g,62rとを備える。ここで、例えば青色光LB用の液晶パネル61bと、これを挟む一対の偏光フィルタ62b,62bとは、照明光を2次元的に輝度変調するための液晶ライトバルブを構成する。同様に、緑色光LG用の液晶パネル61gと、対応する偏光フィルタ62g,62gも、液晶ライトバルブを構成し、赤色光LR用の液晶パネル61rと、偏光フィルタ62r,62rも、液晶ライトバルブを構成する。各液晶パネル61b,61g,61rは、一対の透明なガラス基板間に電気光学物質である液晶を密閉封入したものであり、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として、与えられた画像信号に従って、それぞれに入射した偏光光束の偏光方向を変調する。
この光変調部60において、第1光路OP1に導かれた青色光LBは、フィールドレンズ43bを介して液晶パネル61bの画像形成領域に入射する。第2光路OP2に導かれた緑色光LGは、フィールドレンズ43gを介して液晶パネル61gの画像形成領域に入射する。第3光路OP3に導かれた赤色光LRは、第1及び第2レンズ51,52からなるリレー光学系50及びフィールドレンズ43rを介して液晶パネル61rの画像形成領域に入射する。各液晶パネル61b,61g,61rは、入射した照明光の偏光方向の空間的分布を変化させるための非発光で透過型の光変調装置である。各液晶パネル61b,61g,61rにそれぞれ入射した各色光LB,LG,LRは、各液晶パネル61b,61g,61rに画像情報に応じて電気的信号として入力された駆動信号或いは制御信号に応じて、画素単位で偏光状態が調整される。その際、偏光フィルタ62b,62g,62rによって、各液晶パネル61b,61g,61rに入射する照明光の偏光方向が調整されるとともに、各液晶パネル61b,61g,61rから射出される光から所定の偏光方向の変調光が取り出される。
クロスダイクロイックプリズム70は、射出側偏光板から射出された各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成する光合成光学系である。このクロスダイクロイックプリズム70は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた界面には、X字状に交差する一対の誘電体多層膜71,72が形成されている。一方の第1誘電体多層膜71は青色光を反射し、他方の第2誘電体多層膜72は赤色光を反射する。このクロスダイクロイックプリズム70は、液晶パネル61bからの青色光LBを第1誘電体多層膜71で反射して進行方向右側に射出させ、液晶パネル61rからの赤色光LRを第2誘電体多層膜72で反射して進行方向左側に射出させ、液晶パネル61gからの緑色光LGを両誘電体多層膜71,72を介して直進・射出させる。
このようにクロスダイクロイックプリズム70で合成された像光は、拡大投影レンズとしての投射光学系80を経て、適当な拡大率でスクリーン(不図示)にカラー画像として投射される。
なお、この発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
すなわち、上記実施形態では、第1レンズ51において光入射面51aの曲率が光射出面51bの曲率よりも大きくなっているが、光射出面51bの曲率が光入射面51aの曲率よりも大きくなるようにしてもよい。この場合、第2レンズ52については、光入射面52aの曲率が光射出面52bの曲率よりも大きくなる。
また、上記実施形態では、第1レンズ51と第2レンズ52とを同一のレンズとしているが、第1レンズ51とフィールドレンズ43bとを同一製品のレンズとして第2レンズ52を別製品としたり、第2レンズ52とフィールドレンズ43bとを同一製品のレンズとして第1レンズ51を別製品とすることもできる。この場合、第1レンズ51と第2レンズ52とフィールドレンズ43bとをあわせてリレー光学系50と考える。
また、上記実施形態では、赤色の液晶パネル61gを比較的長い第3光路OP3に導くとともに当該第3光路OP3にリレー光学系50を配置しているが、他の青色や緑色を比較的長い第3光路OP3に導くことも可能である。この場合、青色光や緑色光がリレー光学系50によって対応する液晶パネルに伝達されることになる。
さらに、図1の色分離装置40とは異なる構造の色分離装置に上記実施形態のようなリレー光学系50を複数配置することもできる。すなわち、光源ランプユニット20及び均一照明光学系30から射出された照明光を例えばクロスダイクロイックミラーで3つの光路に一度に分岐し、ダイクロイックミラーで反射されて折り曲げられる結果として相対的に長くなる2光路にリレー光学系をそれぞれ配置するとともに、両リレー光学系を経た光束をクロスダイクロイックプリズム70に内蔵された一対の両誘電体多層膜71,72によって反射される光路に導くことも可能である。この場合も、各リレー光学系を図2に示すリレー光学系50すなわち第1及び第2レンズ51,52と同様のもので構成することができるので、各色について被照明領域を効率良く照明できるだけでなく、部品の共通化によって部品点数を減少させ部品管理等を簡単化することができ、プロジェクタの製造コストを低減することができる。
また、上記実施形態では、3色の液晶パネルを合成する場合について説明したが、4色(例えば、赤色、青色、緑色、及び黄色)の液晶パネルを合成する場合も同様である。この場合も、いずれか1又は2以上の色光の光路上に図2等に例示するリレー光学系50を配置することができる。
また、上記実施形態では、光源ランプユニット20からの光を複数の部分光束に分割するため、2つのレンズアレイ31,32を用いていたが、この発明は、このようなレンズアレイを用いないプロジェクタにも適用可能である。さらに、レンズアレイ31,32をロッドインテグレータに置き換えることもできる。
また、上記プロジェクタ10において、光源ランプユニット20からの光を特定方向の偏光とする偏光変換部材34を用いていたが、この発明は、このような偏光変換部材34を用いないプロジェクタにも適用可能である。
また、上記実施形態では、透過型のプロジェクタに本発明を適用した場合の例について説明したが、本発明は、反射型プロジェクタにも適用することが可能である。ここで、「透過型」とは、液晶パネル等を含むライトバルブが光を透過するタイプであることを意味しており、「反射型」とは、ライトバルブが光を反射するタイプであることを意味している。反射型プロジェクタの場合、ライトバルブは液晶パネルのみによって構成することが可能であり、一対の偏光板は不要である。
また、プロジェクタとしては、投射面を観察する方向から画像投射を行う前面プロジェクタと、投射面を観察する方向とは反対側から画像投射を行う背面プロジェクタとがあるが、図1に示すプロジェクタ10の構成は、いずれにも適用可能である。
10…プロジェクタ、 20…光源ランプユニット、 21…光源ランプ、 22…凹面鏡、 30…均一照明光学系、 31…第1レンズアレイ、 32…第2レンズアレイ、 34…偏光変換部材、 35…コンデンサレンズ、 40…色分離装置、 41a…第1ダイクロイックミラー、 41b…第2ダイクロイックミラー、 42a,42b,42c…反射ミラー、 43r,43b,43g…フィールドレンズ、 50…リレー光学系、 51…第1レンズ、 51a…光入射面、 51b…光射出面、 52…第2レンズ、 52a…光入射面、 52b…光射出面、 60…光変調部、 61b,61g,61r…液晶パネル、 61g…液晶パネル、 61r…液晶パネル、 70…クロスダイクロイックプリズム、 71,72…誘電体多層膜、 80…投射光学系、 LB,LG,LR…各色光、 OA…システム光軸、 OP1…第1光路、 OP2…第2光路、 OP3…第3光路
Claims (5)
- 光源と、
前記光源からの光を複数の色光に分離する色分離光学系と、
前記複数の色光を画像情報に応じてそれぞれ変調する複数の光変調装置と、
前記複数の色光のうち所定の色光の光路上において、前記色分離光学系と前記光変調装置との間に、光路に沿って第1レンズと第2レンズとを有するリレー光学系とを備え、
前記第1レンズの光入射面の曲率と、前記第1レンズの光射出面の曲率とが異なり、
前記第1レンズの光入射面の曲率と、前記第2レンズの光射出面の曲率とが同一であり、前記第1レンズの光射出面の曲率と、前記第2レンズの光入射面の曲率とが同一であるプロジェクタ。 - 前記リレー光学系は、前記所定の色光の光路上において、前記複数の光変調装置のうち前記所定の色光を除いた他の色光用の光変調装置に相当する位置に一旦形成された照明光の像を、前記所定の色光用の光変調装置上又はその近傍に投影する請求項1記載のプロジェクタ。
- 前記第1及び第2レンズは、正のパワーをそれぞれ有する請求項2記載のプロジェクタ。
- 前記複数の光変調装置の前段にそれぞれ近接して配置され、各色光の収束又は発散状態を調節する各色用のレンズをさらに備える請求項1から請求項3のいずれか一項記載のプロジェクタ。
- 前記複数の光変調装置で変調された各色の変調光を合成する光合成光学系と、前記光合成光学系によって合成された像光を投射する投射光学系とをさらに備える請求項1から請求項4のいずれか一項記載のプロジェクタ。
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JP2005271490A Withdrawn JP2007086116A (ja) | 2005-09-20 | 2005-09-20 | プロジェクタ |
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JP (1) | JP2007086116A (ja) |
-
2005
- 2005-09-20 JP JP2005271490A patent/JP2007086116A/ja not_active Withdrawn
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