JP2007086039A - 目標体運動解析方法及びその装置 - Google Patents

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治 藤本
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Abstract

【課題】 受波センサ位置の誤差によって生じる目標体状態量の推定値における誤差を抑制する。
【解決手段】 本発明は、目標体から放射される信号を、目標体と相対的に運動する観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、目標体に関する状態量を推定する。そして、観測時間差時系列に基づき、目標体の位置及び速度と共に、受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有評価関数を構成し、この評価関数を最小化する目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得ると共に、受波センサ位置の推定値で、評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は目標体運動解析方法及び装置に関し、例えば、目標体から発信された信号(音響)を、水中観測体又は海上観測体などでなる観測体に取り付けた3個以上の受波センサで受信し、各受波センサ間の信号の到来時間差から、発信源(目標体)の方位、距離、針路、速力などの状態量を推定する方法及び装置に適用し得るものである。
従来の目標体運動解析方法として、非特許文献1に記載のものがある。図2は、非特許文献1に記載の従来の目標体運動解析方法における観測系及び運動系を示す幾何学的説明図である。
図2において、(X,Y,Z)は原点oの固定座標系、1は観測体、2は目標体、C1〜C3はそれぞれ、観測体1に取り付けられた受波センサである。X(t)は、時刻tにおける観測体1の基準位置の位置ベクトル(以下、観測体位置ベクトルと略記する)、S(t)、S(t)、S(t)はそれぞれ、時刻tにおける受波センサC1、C2、C3の位置ベクトル、X(t)は、時刻tにおける目標体2の位置ベクトルである。また、(x,y,z)は観測体1に固定され、観測体1の基準位置を原点とする座標系(以下、観測体固定座標系と略記する)である。観測体固定座標系において、受波センサC1、C2、C3のそれぞれの位置ベクトルをΔS、ΔS、ΔSとする。
従来の目標体運動解析方法は、目標体2から発信された信号を3個以上の受波センサ(C1〜C3)で受信し、雑音に乱された各受波センサ間の信号の観測時間差時系列から、目標体2が等速直線運動を行っていると仮定し、目標体2の位置、速度などの状態量を推定する。
(t)を任意の基準時刻tにおける目標体位置ベクトル、Vを等速直線運動する目標体2の速度ベクトルとすると、時刻tにおける目標体位置ベクトルX(t)は、(1)式に示すように、X(t)、V、t及びtの関数となる。時刻tにおける観測体位置ベクトルは既知であり、X(t)とする。観測体固定座標系は、観測体1の針路の変更に伴って回転する。時刻tにおいて、固定座標系(X,Y,Z)に対する観測体固定座標系(x,y,z)の回転行列をC(t)とする。このとき、時刻tにおける受波センサCi(iは1〜3のいずれか)の位置ベクトルS(t)は、(2)式で表すことができる。よって、時刻tにおける受波センサCiと目標体2間の距離R(t)は、(3)式に示すようになる。なお、(3)式における‖ ‖はベクトルのノルムを表している。従って、信号の伝搬速度をcとしたとき、目標体2から発信された信号を、受波センサCiと受波センサCjで受波したとき、両受波センサ間の信号の到来時間差τi,j(t)は、(4)式に示すようになる。受波センサがN個の場合を考え、時刻tにおける独立な時間差ベクトルτ(t)を(5)式で定義する。なお、(5)式における中括弧の右肩に付与されているような括弧の右肩に付与されているTは、ベクトル、行列の転置を表している。
Figure 2007086039
しかしながら、実際に観測される受波センサ間の到来時間差(以下、観測時間差と略記する)のベクトルτ(t)は、周囲の雑音等により誤差を持ち、(6)式に示すようになる。(6)式において、W(t)は時間的に無相関で、平均0、共分散行列Σ(t)のガウス雑音ベクトルとする。
Figure 2007086039
時刻t〜tにおいて得られた観測時間差ベクトルτ(t)〜τ(t)に対する目標体評価関数J(X(t),V)を(7)式で表す。なお、(7)式の行列に対する右肩に付与している−1は付与されていない行列の逆行列であることを表している。目標体評価関数J(X(t),V)を最小にするようなX(t)及びVを、基準時刻tにおける目標体位置ベクトルの推定値^X(t)及び目標体の速度ベクトルの推定値^Vとする。
Figure 2007086039
D. Van Cappel, "Target Motion Analysis using Time Delays Measured from a nonlinear Array", in Proc. of Int. Conf. on Acoust., Speech, Signal Processing, pp.2724-2727, 1989.
従来の目標体運動解析方法では、観測体に取り付けられた受波センサの位置の微小な誤差が推定値の大きな誤差になるため、事前にセンサ位置を正確に測定するなどの方法がとられている。
しかしながら、受波センサ位置の測定誤差を完全に0に押さえ込むことは難しく、また、周囲の環境等の変化で受波センサ位置が測定位置からずれることがある。
本発明は、以上の点を考慮してなされたものであり、受波センサ位置の誤差によって生じる目標体位置及び速度の推定値の誤差を抑制する、優れた目標体運動解析方法及び装置を提供しようとしたものである。
かかる課題を解決するため、第1の本発明は、目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析方法において、(1)上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る状態量・センサ位置推定工程と、(2)上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正工程とを含むことを特徴とする。
第2の本発明は、目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析方法において、(1)複数の目標体の上記各観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有目標体統合評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有目標体統合評価関数を最小化する上記各目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る目標体別状態量・センサ位置推定工程と、(2)上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正工程とを含むことを特徴とする。
第3の本発明は、目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析装置において、(1)上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る状態量・センサ位置推定手段と、(2)上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正手段と有することを特徴とする。
第4の本発明は、目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析装置において、(1)複数の目標体の上記各観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有目標体統合評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有目標体統合評価関数を最小化する上記各目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る目標体別状態量・センサ位置推定手段と、(2)上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正手段とを有することを特徴とする。
本発明の目標体運動解析方法及び装置によれば、目標体の位置及び速度と共に、受波センサ位置をも評価対象とした評価関数を構成し、目標体の位置及び速度、受波センサ位置の推定値を得ると共に、受波センサ位置の推定値に基づいて、評価関数を構成する際の受波センサ位置の情報を見直すようにしたので、受波センサ位置の誤差によって生じる目標体位置及び速度の推定値の誤差を抑制することができる。
(A)第1の実施形態
以下、本発明による目標体運動解析方法及び装置の第1の実施形態を説明する。
(A−1)第1の実施形態の目標体運動解析の原理
第1の実施形態の具体的な説明に先立って、図2を参照しながら、第1の実施形態における目標体運動解析方法の原理を説明する。
第1の実施形態及び後述する実施形態は、従来における目標体位置及び速度の推定値に大きな誤差が生じる問題を解決するため、観測時間差に基づいて目標体位置と速度を推定すると共に、受波センサ位置も同時に推定し、この推定した受波センサ位置で受波センサ位置を補正するものである。
従来の目標体運動解析方法では、観測体1に取り付けられた各受波センサCiの観測体固定座標系での位置ベクトルΔS(i=1,…,N)には誤差がないとして、時刻tにおける受波センサiの位置ベクトルを、上記(2)式を用いて算出している。ここで、受波センサCiにεの誤差があり、観測体固定座標系での実際の位置ベクトルが(ΔS+ε)とすると、時刻tにおける受波センサCiの実際の位置ベクトルSεm im(t)は、(8)式で表される。よって、時刻tにおける受波センサCiと目標体2との間の距離Rεm im(t)は、(9)式のようになる。
Figure 2007086039
ここで、全ての受波センサ位置に誤差があるとすると、受波センサ位置の推定ができない。そこで、N個の受波センサ位置のうち、2個には誤差がないと仮定する。以下では、受波センサC1と受波センサCNに誤差がないとして説明する。そうすると、目標体2から発信された信号を、受波センサC1と受波センサC2で受波したとき、これら受波センサ間の信号の到来時間差τε 1,2(t)は、(10)式で表され、受波センサCi(但し、2<i<N−2)と受波センサCj(但し、3<j<N−1,j≠i)で受波したとき、これら受信センサ間の信号の到来時間差τε i,j(t)は、(11)で表され、受波センサC(N−1)と受波センサCNで受波したとき、これら受波センサ間の信号の到来時間差τε N−1,N(t)は、(12)式で表される。
Figure 2007086039
時刻tにおける独立な時間差ベクトルτε(t)を(13)式で定義する。ここで、実際に観測される受波センサ間の観測時間差τ(t)は、(14)式のように、周囲の雑音等により、本来の時間差ベクトルτε(t)に対して誤差W(t)を持っている。そこで、時刻t、…、tにおいて得られた観測時間差τ(t)、τ(t)、…、τ(t)に対して、(16)式に示す受波センサ位置誤差ベクトルEを利用した(15)式に示す目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)を、最小にするようなX(t)、V及びEをそれぞれ、基準時刻tにおける目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^V及び受波センサ位置誤差の推定値^Eとする。
Figure 2007086039
なお、誤差がないと仮定する2個の受波センサは必ずしも受波センサC1と受波センサCNである必要はない。
(A−2)第1の実施形態の構成
図1は、第1の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図である。
図1において、第1の実施形態の目標体運動解析装置は、N個の受波センサC1〜CN、N−1個のセンサ間時間差算出部3−1〜3−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4、N−1個のセンサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6、目標体・センサ位置評価関数構成部7、目標体状態量・センサ位置推定部8、目標体位置・速度推定値出力端子9及びセンサ位置補正部10を有する。
受波センサC1〜CNはそれぞれ、観測体1に取り付けられ、目標体2からの信号(例えば音波)を捕捉するものである。
各センサ間時間差算出部3−x(但しxは1〜N−1)は、受波センサCxと受波センサCx+1の受信信号の到来時間差を算出するものである。
センサ間時間差誤差共分散行列算出部4は、受波センサC1〜CNの受信信号から各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)を算出するものである。
各センサ間時間差蓄積部5−xは、各時刻の受波センサCxと受波センサCx+1の受信信号の到来時間差を蓄積するものである。
センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6は、各時刻のセンサ間時間差誤差共分散行列を蓄積するものである。
目標体・センサ位置評価関数構成部7は、センサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)に蓄積された各センサ間時間差や、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6に蓄積されたセンサ間時間差誤差共分散行列から目標体の位置、速度及びセンサ位置に関する評価関数を構成するものである。
目標体状態量・センサ位置推定部8は、目標体・センサ位置評価関数構成部7によって構成された目標体・センサ位置評価関数を最小にするような目標体2の位置、速度及びセンサ位置(センサ位置誤差)を推定するものである。
目標体状態量・センサ位置推定値出力端子9は、目標体状態量・センサ位置推定部8によって推定された目標体2の位置及び速度(センサ位置を含めても良い)を出力する端子である。
センサ位置補正部10は、目標体状態量・センサ位置推定部8によるセンサ位置誤差の推定値に基づいて、センサ位置を補正するものである。
(A−3)第1の実施形態の動作
次に、第1の実施形態の目標体運動解析装置の動作(第1の実施形態の目標体運動解析方法)について説明する。
時刻tにおいて受波センサC1で受信された信号は、センサ間時間差算出部3−1に送られると共に、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4に送られる。時刻tにおいて受波センサC2で受信された信号は、センサ間時間差算出部3−1及びセンサ間時間差算出部3−2に送られると共に、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4に送られる。以下、同様に、時刻tにおいて受波センサCxで受信された信号は、センサ間時間差算出部3−x及びセンサ間時間差算出部3−(x+1)に送られると共に、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4に送られる。時刻tにおいて受波センサCNで受信された信号は、センサ間時間差算出部3−(N−1)に送られると共に、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4に送られる。
各センサ間時間差算出部3−1、…、3−(N−1)はそれぞれ、2個の受波センサから送られた受信信号間の到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1(t)を算出し、対応するセンサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)に送る。
一方、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4は、受波センサC1〜CNから送られた受信信号から、各センサ間時間差の誤差共分散行列Σ(t)を算出し、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6に送る。
各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)はそれぞれ、対応するセンサ間時間差算出部3−1、…、3−(N−1)から送られた各時刻のセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)を蓄積し、蓄積したセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を目標体・センサ位置評価関数構成部7に送る。
センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6は、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4から送られた各時刻の各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)を蓄積し、蓄積した各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)(k=1,…,K)を目標体・センサ位置評価関数構成部7に送る。
目標体・センサ位置評価関数構成部7は、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)から送られたセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6から送られた各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)(k=1,…,K)及びセンサ位置補正部10から送られた観測体固定座標系における各受波センサの位置ベクトルΔS,…,ΔSから、上述した(15)式の目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)を構成し、目標体状態量・センサ位置推定部8に送る。
ここで、(15)式において必要な観測体位置ベクトルX(t)(k=1,…,K)及び固定座標系に対する観測体固定座標系の回転行列C(t)(k=1,…,K)は、自身(観測体1)の位置、運動に関する情報であるので、ジャイロやコンパス等のセンサを用いて測定した値を用いる。
目標体状態量・センサ位置推定部8は、目標体・センサ位置評価関数構成部7から送られた目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)が最小となるような基準時刻tにおける目標体位置ベクトルX(t)、目標体速度ベクトルV及び受波センサ位置誤差Eを探索し、目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)が最小となったX(t)、V及びEをそれぞれ、基準時刻tにおける目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^V及び受波センサ位置誤差の推定値^Eとし、目標体位置ベクトルの推定値^X(t)及び目標体速度ベクトルの推定値^Vを出力端子9から出力すると共に、受波センサ位置誤差の推定値^Eをセンサ位置補正部10に送る。ここで、目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)を最小とするX(t)、V及びEの探索には、例えば、非特許文献1に記載されているガウス−ニュートンアルゴリズムなどを用いれば良い。
センサ位置補正部10は、目標体状態量・センサ位置推定部8から送られた、(17)式で表される受波センサ位置誤差の推定値^Eを用いて、それまで設定されていた観測体1の固定座標系における各センサの位置ベクトルΔS(old) (i=2,…,N−1)を、(18)式に従って補正して、新たな観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルとしてΔS(i=1,…,N)を、目標体・センサ位置評価関数構成部7に送る。ここで、センサ位置を補正しない受波センサC1及びCNについては、センサ位置補正部10は、予め設定した観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルΔS、ΔSを目標体・センサ位置評価関数構成部7に送る。
Figure 2007086039
なお、センサ位置補正部10は、受波センサ位置誤差が推定されていない初期状態では、予め設定した観測体固定座標系における受波センサの位置ベクトルΔS(i=1,…,N)を目標体・センサ位置評価関数構成部7に送る。
(A−4)第1の実施形態の効果
以上詳細に説明したように、第1の実施形態によれば、は目標体位置、速度と共に受波センサの位置誤差の推定を行うようにしたため、受波センサの位置誤差によって生じる目標体位置、速度の推定誤差を抑えることが可能となり、解析精度の向上を実現することが可能となる。
(B)第2の実施形態
次に、本発明による目標体運動解析方法及び装置の第2の実施形態を説明する。
(B−1)第2の実施形態の目標体運動解析の原理
第2の実施形態の具体的な説明に先立って、図2を参照しながら、第2の実施形態における目標体運動解析方法の原理を説明する。
上述した第1の実施形態では、目標体位置ベクトル、目標体速度ベクトルを推定する共に、受波センサ位置誤差も同時に推定するようにしている。ところが、受波センサ位置に誤差がない場合に、受波センサ位置誤差も同時に推定すると、受波センサ位置誤差を推定しない場合に比べ、目標体位置ベクトル及び目標体速度ベクトルの推定精度が悪くなる。
そこで、この第2の実施形態では、受波センサ位置誤差が十分小さい場合には、受波センサ位置誤差の推定は行わず、目標体位置ベクトル及び目標体速度ベクトルのみを推定することで、推定精度を良くしようとしたものである。
第1の実施形態で上述した(15)式の目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)を最小にするように推定した目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^V及び受波センサ位置誤差の推定値^Eの推定誤差共分散行列PXT(tr),VT,Eは、(19)式で表される。この推定誤差共分散行列PXT(tr),VT,Eを(20)式に示すように複数の部分行列に分けことができる。部分行列Pは、受波センサ位置誤差の推定値^Eの推定誤差共分散行列を表すものとなっている。但し、nを目標体位置ベクトルX(t)の次元、nを目標体速度ベクトルVの次元、nを受波センサ位置誤差ベクトルEの次元とすると、受波センサ位置誤差の推定値^Eの推定誤差共分散行列Pは、行列PXT(tr),VT,Eのn+n+1行〜n+n+n行、n+n+1列〜n+n+n列の部分行列である。
Figure 2007086039
推定誤差共分散行列Pから受波センサ位置誤差の推定値^Eが−定以上の精度で推定できているか判断し、受波センサ位置を補正するかどうかを判断する。
(B−2)第2の実施形態の構成
図3は、第2の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る上述した図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第2の実施形態の目標体運動解析装置は、第1の実施形態に比較すると、センサ位置推定判定部11、目標体評価関数構成部12及び目標体状態量推定部13が追加して設けられている点が異なっており、その他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様である。
センサ位置推定判定部11は、受波センサ位置の推定精度を算出し、この推定精度から次周期で受波センサ位置の推定を行うかどうかを判定するものである。
目標体評価関数構成部12は、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)に蓄積された各センサ間時間差や、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6に蓄積されたセンサ間時間差誤差共分散行列から、目標体2の位置、速度に関する評価関数を構成するものである。
目標体状態量推定部13は、目標体評価関数構成部12が構成した目標体評価関数を最小にするような目標体位置、速度を推定するものである。
これら目標体評価関数構成部12及び目標体状態量推定部13は、センサ位置推定判定部11が次周期で受波センサ位置の推定を行なわないと判定したときに有効に機能するものである。
(B−3)第2の実施形態の動作
次に、第2の実施形態の目標体運動解析装置の動作(第2の実施形態の目標体運動解析方法)について説明する。
受波センサC1〜CN、センサ間時間差算出部3−1〜3−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4、センサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6の動作は、第1の実施形態と同様である。
但し、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)は、蓄積したセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を目標体・センサ位置評価関数構成部7に送ると共に、目標体評価関数構成部12にも送る。また、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6は、蓄積した各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)(k=1,…,K)を目標体・センサ位置評価関数構成部7に送ると共に、センサ位置推定判定部11及び目標体評価関数構成部12にも送る。
第2の実施形態の目標体・センサ位置評価関数構成部7は、センサ位置推定判定部11から評価関数構成の指示があった場合にのみ、第1の実施形態で説明した動作を実行するものである。
第2の実施形態の目標体状態量・センサ位置推定部8も、推定動作自体は第1の実施形態のものと同様である。第2の実施形態の目標体状態量・センサ位置推定部8は、目標体位置ベクトルの推定値^X(t)及び目標体速度ベクトルの推定値^Vを出力端子9から出力すると共に、目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^V及び受波センサ位置誤差の推定値^Eをセンサ位置推定判定部11に送り、受波センサ位置誤差の推定値^Eをセンサ位置補正部10に送る。
第2の実施形態のセンサ位置補正部10は、目標体状態量・センサ位置推定部8から受波センサ位置誤差の推定値^Eが送られた場合には第1の実施形態と同様な補正動作を行い、補正後の位置ベクトルΔS(i=1,…,N)を、目標体・センサ位置評価関数構成部7及び目標体評価関数構成部12に送る。ここで、センサ位置補正部10は、センサ位置を補正しない受波センサC1及びCNについては、予め設定した観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルΔS、ΔSを目標体・センサ位置評価関数構成部7及び目標体評価関数構成部12に送る。また、センサ位置補正部10は、受波センサ位置誤差が推定されていない初期状態では、予め設定した観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルΔS(i=1,…,N)を目標体・センサ位置評価関数構成部7及び目標体評価関数構成部12に送る。さらに、センサ位置補正部10は、目標体状態量・センサ位置推定部8から受波センサ位置誤差の推定値^Eが送られない場合には、それまでに補正された最新の各受波センサの位置ベクトルを観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルとして目標体評価関数構成部12に送る。
第2の実施形態で新たに設けられたセンサ位置推定判定部11は、目標体状態量・センサ位置推定部8から目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体の速度ベクトルの推定値^V及び受波センサ位置誤差の推定値^Eを送られた場合に、これらの推定値と、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6から送られた各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)(k=1,…,K)を用いて、上述の(19)式及び(20)式に従って、受波センサ位置誤差の推定値^Eの推定誤差共分散行列Pを算出し、この推定誤差共分散行列Pの各分散値が予め設定された閾値以下であるかどうかを判断し、閾値以下であった分散値の個数が予め設定した個数以上あった場合には目標体評価関数構成部12に評価関数構成の指示を送り、閾値以下であった分散値の個数が予め設定した個数未満であった場合には目標体・センサ位置評価関数構成部7に評価関数構成の指示を送る。
目標体評価関数構成部12は、センサ位置推定判定部11から評価関数構成の指示があった場合に、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)から送られたτm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6から送られた各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)(k=1,…,K)及びセンサ位置補正部10から送られた観測体1の固定座標系における各受波センサの位置ベクトルΔS、ΔS、…、ΔSから上述した(7)式の目標体評価関数J(X(t),V)を構成し、目標体状態量推定部13に送る。ここで、(7)式で必要となる観測体位置ベクトルX(t)(k=1,…,K)及び固定座標系に対する観測体1の固定座標系の回転行列C(t)(k=1,…,K)は自身(観測体1)の位置、運動に関する情報であるので、ジャイロやコンパス等のセンサを用いて測定した値を用いる。
目標体状態量推定部13は、目標体評価関数構成部12から目標体評価関数J(X(t),V)が送られた場合に、この目標体評価関数J(X(t),V)が最小となるような基準時刻tにおける目標体位置ベクトルX(t)、目標体速度ベクトルVを探索し、目標体評価関数J(X(t),V)が最小となった目標体位置ベクトルX(t)、目標体速度ベクトルVをそれぞれ基準時刻tにおける目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^Vとし、出力端子9から出力する。
(B−4)第2の実施形態の効果
以上詳細に説明したように、第2の実施形態によれば、目標体位置、速度と共に受波センサの位置誤差の推定を行うようにしているため、受波センサの位置誤差によって生じる目標体位置、速度の推定誤差を抑えることが可能となり、解析精度の向上を実現することが可能となる。
また、受波センサ位置誤差の推定誤差が十分小さい場合には、受波センサ位置誤差の推定は行わず、目標体位置ベクトル及び目標体速度ベクトルのみを推定するようにしているので、さらに、目標体位置、速度の解析精度の向上を実現することが可能となる。
(C)第3の実施形態
次に、本発明による目標体運動解析方法及び装置の第3の実施形態を、図4を参照しながら説明する。
第3の実施形態は、以下の考え方によってなされた。センサ間時間差の変化が小さい場合には、センサ位置誤差の推定が困難になり、センサ位置誤差の推定値に基づいてセンサ位置を補正すると、却って、センサ位置誤差が大きくなる可能性がある。このような不都合を排除するため、第3の実施形態では、センサ間時間差の変化が十分大きい場合に、目標体位置、速度と共に受波センサの位置誤差の推定を行うこととした。
(C−1)第3の実施形態の構成
図4は、第3の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る上述した図1や、第2の実施形態に係る上述した図3との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
第3の実施形態の目標体運動解析装置は、第1の実施形態に比較すると、目標体評価関数構成部12、目標体状態量推定部13及びセンサ間時間差変化判定部14が追加して設けられている点が異なっており、その他の構成は、第1の実施形態とほぼ同様である。また、第3の実施形態の目標体運動解析装置は、第2の実施形態に比較すると、センサ位置判定推定部11に代えて、センサ間時間差変化判定部14が設けられている点が異なっており、その他の構成は、第2の実施形態とほぼ同様である。すなわち、第1及び第2の実施形態と比較した場合には、センサ間時間差変化判定部14が設けられていることが相違点である。
センサ間時間差変化判定部14は、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)に蓄積された各センサ間時間差から時間差の変化を判定するものであり、この判定結果に応じて、目標体・センサ位置評価関数構成部7又は目標体評価関数構成部12の一方が有効に機能する。
(C−2)第3の実施形態の動作
次に、第3の実施形態の目標体運動解析装置の動作(第3の実施形態の目標体運動解析方法)について説明する。
受波センサC1〜CN、センサ間時間差算出部3−1〜3−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4、センサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6の動作は、第1の実施形態と同様である。
但し、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)は、蓄積したセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)をセンサ間時間差変化判定部14に送る。
センサ間時間差変化判定部14は、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)から送られたセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)の最小時間差と最大時間差を検索し、最大時間差−最小時間差が予め設定された閾値以上か否かを判別する。センサ間時間差変化判定部14は、最大時間差−最小時間差が予め設定された閾値以上の場合には、各センサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を目標体・センサ位置評価関数構成部7に送り、最大時間差−最小時間差が予め設定された閾値未満の場合には、各センサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を目標体評価関数構成部12に送る。
目標体・センサ位置評価関数構成部7は、センサ間時間差変化判定部14から各センサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を送られた場合には、第1の実施形態と同様にして、目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)を構成し、目標体状態量・センサ位置推定部8に送る。
目標体状態量・センサ位置推定部8も、第1の実施形態と同様にして、目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)に基づいて、基準時刻tにおける目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^V及び受波センサ位置誤差の推定値^Eを求め、目標体位置ベクトルの推定値^X(t)及び目標体速度ベクトルの推定値^Vを出力端子9から出力すると共に、受波センサ位置誤差の推定値E^をセンサ位置補正部10に送る。
センサ位置補正部10は、第1や第2の実施形態と同様にして、各受波センサの位置ベクトルΔS(i=1,…,N)を、上述した(18)式に従って補正し、補正後の各受波センサの位置ベクトルΔS(i=1,…,N)を、目標体・センサ位置評価関数構成部7及び目標体評価関数構成部12に送る。
目標体評価関数構成部12は、センサ間時間差変化判定部14から各センサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を送られた場合には、第2の実施形態と同様にして、目標体評価関数J(X(t),V)を構成し、目標体状態量推定部13に送り、目標体状態量推定部13も、第2の実施形態と同様にして、基準時刻tにおける目標体位置ベクトルの推定値^X(t)、目標体速度ベクトルの推定値^Vを求め、出力端子9から出力する。
(C−3)第3の実施形態の効果
センサ間時間差の変化が小さい場合には、センサ位置誤差の推定が困難になり、センサ位置誤差の推定値に基づいてセンサ位置を補正すると却ってセンサ位置誤差が大きくなる可能性があるが、第3の実施形態によれば、このような不都合を未然に防止することができる。
すなわち、第3の実施形態によれば、センサ間時間差の変化が十分に大きい場合には、目標体位置、速度と共に受波センサの位置誤差の推定を行うようにしているため、受波センサの位置誤差によって生じる目標体位置、速度の推定誤差を抑えることが可能となり、解析精度の向上を実現することが可能となる。一方、センサ間時間差の変化が小さい場合には、受波センサ位置誤差の推定は行わず、目標体位置ベクトル及び目標体速度ベクトルのみを推定するようにしているので、センサ位置誤差が大きくなる可能性を排除できる。
(D)第4の実施形態
次に、本発明による目標体運動解析方法及び装置の第4の実施形態を説明する。
(D−1)第4の実施形態の目標体運動解析の原理
第4の実施形態の具体的な説明に先立って、第4の実施形態における目標体運動解析方法の原理を説明する。
上述した第1の実施形態から第3の実施形態では、1個の目標体のみの観測時間差を用いて目標体位置、速度及び受波センサの位置誤差を推定するようにしている。しかし、複数の目標体に対してセンサ間時間差の観測値、センサ間時間差誤差共分散行列を蓄積しておけば、これらを用いて、各目標体位置、速度を推定すると共に受波センサの位置誤差を推定することも可能となる。第4の実施形態は、このような観点からなされたものである。
(p) (t(p) )を第p目標体の任意の基準時刻t(p) における目標体位置ベクトル、V(p) を等速直線運動する第p目標体の速度ベクトルとすると、時刻t(p) における第p目標体の目標体位置ベクトルX(p) (t(p) )は、上述した(1)式から、(21)式となる。
Figure 2007086039
時刻t(p) における観測体位置ベクトルは既知であり、X(t(p) )とする。観測体固定座標系は、観測体1の針路の変更に伴い、回転する。時刻t(p) において、固定座標系に対する観測体固定座標系の回転行列をC(t(p) )とする。時刻t(p) における受波センサCiの位置ベクトルS(t(p) )は、(22)式となる。
Figure 2007086039
ここで、受波センサCnにεの誤差があり、観測体固定座標系での実際の位置ベクトルが(ΔS+ε)とすると、時刻t(p) における受波センサCnの実際の位置ベクトルSεn (t(p) )は、(23)式のようになる。よって、時刻t(p) における受波センサCnと第p目標体間の距離Rεn(p) (t(p) )は(24)式に示すようになる。
Figure 2007086039
ここで、全ての受波センサ位置に誤差があるとすると、受波センサ位置の推定ができない。そこで、N個の受波センサ位置のうち、2個は誤差がないと仮定する。ここでは、受波センサC1と受波センサCNに誤差がないとして説明する。このようにすると、第p目標体から発信された信号を、受波センサC1と受波センサC2で受波したとき、センサ間の信号の到来時間差τε(p) 1,2(t(p) )は、(25)式で表される。また、第p目標体から発信された信号を、受波センサCi(但し、2<i<N−2)と受波センサCj(但し、3<j<N−1,j≠i)で受波したとき、センサ間の信号の到来時間差τε(p) i,j(t(p) )は、(26)式で表される。さらに、受波センサC(N−1)と受波センサCNで受波したとき、センサ間の信号の到来時間差τε(p) N−1,N(t(p) )は、(27)式で表される。受波センサがN個の場合を考え、時刻t(p) における独立な時間差ベクトルτε(p)(t(p) )を(28)式で定義する。
Figure 2007086039
実際に観測されるセンサ間の到来時間差τε(p) (t(p) )は、周囲の雑音により誤差を持ち、(29)式に示すようになる。(29)式において、誤差ベクトルW(p)(t(p) )は、時間的に無相関で、平均0、共分散行列Σ(p)(t(p) )のガウス雑音ベクトルとする。
Figure 2007086039
第p目標体について、時刻t(p) 〜t(p) K(p)において得られた観測時間差τε(p) (t(p) )、τε(p) (t(p) )、…、τε(p) (t(p) K(p))に対して、誤差ベクトルEを(31)式のように定めて第p目標体についての目標体・センサ位置評価関数J(X(p) (t(p) ),V(p) ,E)を(30)式のように定義すると、(32)式で表される第1〜第P目標体・センサ位置評価関数J(X(1) (t(1) ),…,X(P) (t(P) ),V(1) ,…,V(P) ,E)を最小にするようなX(p) (t(p) )、V(p) (p=1,…,P)及びEをそれぞれ、基準時刻t(p) における第p目標体の位置ベクトルの推定値^X(p) (t(p) )、^V(p) (p=1,…,P)及び受波センサ位置誤差の推定値^Eとする。
Figure 2007086039
なお、誤差がないと仮定する2個の受波センサは必ずしも受波センサ1と受波センサNである必要はない。
(D−2)第4の実施形態の構成
図5は、第4の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図であり、第1の実施形態に係る上述した図1との同一、対応部分には同一符号を付して示している。
図5において、第4の実施形態の目標体運動解析装置は、N個の受波センサC1〜CN、N−1個のセンサ間時間差算出部3−1〜3−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4、N−1個のセンサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6、第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2、目標体状態量・センサ位置推定部8−2、目標体位置・速度推定値出力端子9、センサ位置補正部10及び目標体別データ蓄積部15を有する。
受波センサC1〜CN、センサ間時間差算出部3−1〜3−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4、センサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6、出力端子9及びセンサ位置補正部10は、第1の実施形態のものと同様なものである。
目標体別データ蓄積部15は、各目標体毎の各センサ間時間差及びセンサ間時間差誤差共分散行列を蓄積するものである。
第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2は、目標体別データ蓄積部15に蓄積された各目標体についての各センサ間時間差及びセンサ間時間差誤差共分散行列から、各目標体の位置、速度及びセンサ位置に関する第1〜第P目標体・センサ位置評価関数評価関数を構成するものである。
第2の目標体及びセンサ位置推定部8−2は、第1〜第P目標体・センサ位置評価関数を最小にするような各目標体の位置、速度及びセンサ位置を推定するものである。
(D−3)第4の実施形態の動作
次に、第4の実施形態の目標体運動解析装置の動作(第4の実施形態の目標体運動解析方法)について説明する。
受波センサC1〜CN、センサ間時間差算出部3−1〜3−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列算出部4、センサ間時間差蓄積部5−1〜5−(N−1)、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6の動作は、第1の実施形態と同様である。
但し、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)は、蓄積したセンサ間到来時間差観測値τm1,2(t)、…、τmN−1,N(t)(k=1,…,K)を目標体別データ蓄積部15に送り、また、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6は、蓄積した各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(t)(k=1,…,K)を目標体別データ蓄積部15に送る。
目標体別データ蓄積部15は、各センサ間時間差蓄積部5−1、…、5−(N−1)から送られた第p目標体の観測時間差τ(p)m1,2(t(p) )、…、τ(p)mN−1,N(t(p) )(k=1,…,K(p))、センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部6から送られた第p目標体の各センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(p)(t(p) )(k=1,…,K(p))を各目標体p(p=1〜P)について蓄積し、この蓄積した目標体別のデータを第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2に送る。
第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2は、目標体別データ蓄積部15から送られた各目標体p(p=1〜P)についての観測時間差τ(p)m1,2(t(p) )、…、τ(p)mN−1,N(t(p) )(k=1,…,K(p))、センサ間時間差の推定誤差共分散行列Σ(p)(t(p) )(k=1,…,K(p))及びセンサ位置補正部10から送られた観測体固定座標系における各センサの位置ベクトルΔS、ΔS、…、ΔSから上述した(32)式の第1〜第P目標体・センサ位置評価関数J(X(1) (t(1) ),…,X(P) (t(P) ),V(1) ,…,V(P) ,E)を構成し、第2の目標体状態量・センサ位置推定部8−2に送る。ここで、(32)式で必要となる観測体位置ベクトルX(t(p) )(k=1,…,K(p)、p=1,…,P)及び固定座標系に対する観測体固定座標系の回転行列C(t(p) )(k=1,…,K、p=1,…,P)は自身(観測体1)の位置、運動に関する情報であるので、ジャイロやコンパス等のセンサを用いて測定した値を用いる。
第2の目標体状態量・センサ位置推定部8−2は、第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2から送られた第1〜第P目標体・センサ位置評価関数J(X(1) (t(1) ),…,X(P) (t(P) ),V(1) ,…,V(P) ,E)が最小となるような目標体毎の基準時刻t(p) における目標体位置ベクトルX(p) (t(p) )(p=1〜P)、目標体速度ベクトルV(p) (p=1〜P)及び受波センサ位置誤差Eを探索し、評価関数J(X(1) (t(1) ),…,X(P) (t(P) ),V(1) ,…,V(P) ,E)が最小となった目標体位置ベクトルX(p) (t(p) )(p=1〜P)、目標体速度ベクトルV(p) (p=1〜P)及び受波センサ位置誤差Eをそれぞれ、目標体毎の基準時刻t(p) における目標体位置ベクトルの推定値^X(p) (t(p) )(p=1〜P)、目標体速度ベクトルの推定値^V(p) (p=1〜P)及び受波センサ位置誤差の推定値^Eとし、各目標体の目標体位置ベクトルの推定値^X(p) (t(p) )(p=1〜P)及び目標体速度ベクトルの推定値^V(p) (p=1〜P)を出力端子9から出力すると共に、受波センサ位置誤差の推定値^Eをセンサ位置補正部10に送る。
ここで、第1〜第P目標体・センサ位置評価関数J(X(1) (t(1) ),…,X(P) (t(P) ),V(1) ,…,V(P) ,E)を最小とする目標体位置ベクトルX(p) (t(p) )(p=1〜P)、目標体速度ベクトルV(p) (p=1〜P)及び受波センサ位置誤差Eの探索には、例えば、非特許文献1に記載されているガウス−ニュートンアルゴリズムなどを用いれば良い。
センサ位置補正部10は、第2の目標体状態量・センサ位置推定部8−2から送られた、(33)式で表される受波センサ位置誤差の推定値^Eを用いて、それまで設定されていた観測体1の固定座標系における各センサの位置ベクトルΔS(old) (i=2,…,N−1)を、(34)式に従って補正して、新たな観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルとして、補正後のΔS(i=1,…,N)を、第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2に送る。ここで、センサ位置を補正しない受波センサC1及びCNについては、センサ位置補正部10は、予め設定した観測体1の固定座標系における受波センサの位置ベクトルΔS、ΔSを第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2に送る。
Figure 2007086039
なお、センサ位置補正部10は、受波センサ位置誤差が推定されていない初期状態では、予め設定した観測体固定座標系における受波センサの位置ベクトルΔS(i=1,…,N)を第2の目標体・センサ位置評価関数構成部7−2に送る。
(D−3)第4の実施形態の効果
以上詳細に説明したように、第4の実施形態では、推定した複数目標体の観測時間差を用いて受波センサの位置誤差を推定し、推定した受波センサの位置誤差に基づいて受波センサ位置を補正し、次の周期での目標体位置、速度の推定を行うようにしているため、1個の目標体のみの観測時間差を用いて受波センサの位置誤差を推定した場合よりも、受波センサの位置誤差の推定精度が向上する。
これによって、受波センサの位置誤差によって生じる目標体位置、速度の推定誤差を抑えることが可能となり、解析精度の向上を実現することが可能となる。
(E)他の実施形態
上記第3の実施形態において、センサ間時間差変化判定部14は、全てのセンサ間時間差の中で最小時間差と最大時間差を検索し、最大時間差−最小時間差に基づき、センサ間時間差の変化が小さいか否かを判定するようにしているが、全てのセンサ間時間差の中から時間差変化判定に用いるセンサ間時間差を選択し(例えば、2個の受波センサ間の距離が所定以上のものに対応するセンサ間時間差を選択)、選択したセンサ間時間差の中で最小時間差と最大時間差を検索し、最大時間差−最小時間差に基づき、センサ間時間差の変化が小さいか否かを判定するようにしても良い。
上記第4の実施形態は、上記第1の実施形態の技術思想に対し、複数目標体の位置、速度に基づいて、受波センサの位置誤差を推定するという手法を適用したものであったが、上記第2や第3の実施形態の技術思想に対し、第4の実施形態の技術思想を組み合わせるようにしても良い。
また、上記第4の実施形態の説明では、物理的に別体の複数の目標体からの信号を処理するイメージで説明したが、同一の目標体からの信号も、その受信タイミングなどが異なる場合であれば、異なる目標体からの信号として処理に含めるようにしても良い。
さらに、上記各実施形態では、観測体1及び目標体2共に運動物体であるように説明したが、いずれか一方が固定物であっても良い。
さらにまた、上記各実施形態においては、目標体2に関する状態量として、位置及び速度を推定するものを示したが、一方だけを推定するものであっても良く、さらには、位置及び加速度(速度の微分)を推定するものであっても良く、推定される状態量は上記実施形態のものに限定されない。
第1の実施形態から第4の実施形態では受波センサN個に対して位置誤差を推定するセンサをN−2個にしているが、位置誤差を推定するセンサは1〜N−2個の範囲であれば任意に設定できる。例えば、上記(16)、(17)、(31)式において、受波センサ位置誤差ベクトルEを推定したい受波センサだけを選択して構成すれば良い。センサC2だけを推定したいとすれば、誤差ベクトルEを(35)式のように構成して、目標体・センサ位置評価関数J(X(t),V,E)あるいは第1〜第P目標体・センサ位置評価関数J(X(1) (t(1) ),…,X(P) (t(P) ),V(1) ,…,V(P) ,E)を構成すれば良い。
Figure 2007086039
また、受波センサの推定位置の精度の評価方法として、上記第2の実施形態の評価方法と、上記第3の実施形態の評価方法とを併用するようにしても良い。
第1の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図である。 従来の目標体運動解析方法における観測系及び運動系を示す幾何学的説明図である。 第2の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図である。 第3の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図である。 第4の実施形態の目標体運動解析装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
C1〜CN…受波センサ、1…観測体、2…目標体、3−1〜3−(N−1)…センサ間時間差算出部、4…センサ間時間差誤差共分散行列算出部、5−1〜5−(N−1)…センサ間時間差蓄積部、6…センサ間時間差誤差共分散行列蓄積部、7、7−2…目標体・センサ位置評価関数構成部、8、8−2…目標体状態量・センサ位置推定部、9…目標体状態量・センサ位置推定値出力端子、10…センサ位置補正部、11…センサ位置推定判定部、12…目標体評価関数構成部、13…目標体状態量推定部、14…センサ間時間差変化判定部、15…目標体別データ蓄積部。

Claims (8)

  1. 目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析方法において、
    上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る状態量・センサ位置推定工程と、
    上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正工程と
    を含むことを特徴とする目標体運動解析方法。
  2. 上記受波センサ位置の推定値の推定精度を算出するセンサ位置推定精度算出工程と、
    この推定精度が予め設定した閾値より良い場合には、上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度を評価対象としたセンサ位置除外評価関数を構成した後、そのセンサ位置除外評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度を探索して、推定値を得る状態量推定工程と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の目標体運動解析方法。
  3. 上記観測時間差時系列に基づき、センサ間時間差の時間変化を測定するセンサ間時間差変化判定工程と、
    センサ間時間差の時間変化が予め設定した閾値未満であった場合には、上記状態量・センサ位置推定工程に代って機能し、上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度を評価対象としたセンサ位置除外評価関数を構成した後、そのセンサ位置除外評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度を探索して推定値を得る状態量推定工程と
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の目標体運動解析方法。
  4. 目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析方法において、
    複数の目標体の上記各観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有目標体統合評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有目標体統合評価関数を最小化する上記各目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る目標体別状態量・センサ位置推定工程と、
    上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正工程と
    を含むことを特徴とする目標体運動解析方法。
  5. 目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析装置において、
    上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る状態量・センサ位置推定手段と、
    上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正手段と
    を有することを特徴とする目標体運動解析装置。
  6. 上記受波センサ位置の推定値の推定精度を算出するセンサ位置推定精度算出手段と、
    この推定精度が予め設定した閾値より良い場合には、上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度を評価対象としたセンサ位置除外評価関数を構成した後、そのセンサ位置除外評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度を探索して、推定値を得る状態量推定手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の目標体運動解析装置。
  7. 上記観測時間差時系列に基づき、センサ間時間差の時間変化を測定するセンサ間時間差変化判定手段と、
    センサ間時間差の時間変化が予め設定した閾値未満であった場合には、上記状態量・センサ位置推定手段に代って機能し、上記観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度を評価対象としたセンサ位置除外評価関数を構成した後、そのセンサ位置除外評価関数を最小化する上記目標体の位置及び速度を探索して推定値を得る状態量推定手段と
    をさらに有することを特徴とする請求項5に記載の目標体運動解析装置。
  8. 目標体から放射される信号を、上記目標体と相対的に運動可能な観測体に取り付けた、空間的に離れた3個以上の受波センサで受信し、上記各受波センサ間の信号到来時間差の測定結果である観測時間差時系列を得、観測時間差時系列に対して所定演算を実行して、上記目標体に関する状態量を推定する目標体運動解析装置において、
    複数の目標体の上記各観測時間差時系列に基づき、上記目標体の位置及び速度と共に、上記受波センサ位置をも評価対象としたセンサ位置含有目標体統合評価関数を構成した後、そのセンサ位置含有目標体統合評価関数を最小化する上記各目標体の位置及び速度、並びに、受波センサ位置を探索して、これらパラメータの推定値を得る目標体別状態量・センサ位置推定手段と、
    上記受波センサ位置の推定値で、上記評価関数の構成に適用する受波センサ位置を補正するセンサ位置補正手段と
    を有することを特徴とする目標体運動解析装置。
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