JP2007083952A - 車両制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本実施形態の車両制御装置では、車両前方に存在するカーブの手前において、現在のハンドル握り位置を検出し、そのハンドル握り位置から、前方のカーブを曲がる(走行する)のに必要な操舵が可能か否かを判断する。操舵が可能でない場合にはハンドル握り位置が適切でないとして、運転者にその旨の警告を行い、さらに、車速が閾値を越える場合には減速を行うと共に、カーブを走行可能な操舵角の制御を行う。
ハンドルの握り位置が適切か否かの判断は、カーブの曲率、車速、及び、ハンドルの握り圧に応じて判断する。
【選択図】 図2
Description
例えば、特許文献1記載の技術では、ハンドルに圧力センサを配置し、運転者がハンドルの握る力および温度を検出することで、運転者が居眠り状態であるか否かを判断する技術について提案されている。
また、ハンドルの握り位置からカーブの走行を補助することが可能な車両制御装置を提供することを第2の目的とする。
(2)請求項2に記載した発明では、請求項1に記載の車両制御装置において、前記判断手段で、適切な握り位置でないと判断された場合、前記検出したカーブに合わせて操舵角を制御する制御手段を具備させて前記第2の目的を達成する。
(3)請求項3に記載した発明では、請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置において、前記検出したカーブの方向、曲率と傾斜角の少なくとも1つを道路状況として取得する道路状況取得手段と、前記判断手段は、前記取得した道路状況に応じて適切なハンドルの握り位置を変更して判断する、ことを特徴とする。
(4)請求項4に記載した発明では、請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両制御装置において、車両の車速を検出する車速検出手段を備え、前記判断手段は、前記車速に応じて適切なハンドルの握り位置を変更して判断する、ことを特徴とする。
(5)請求項5に記載した発明では、請求項2、又は請求項3に記載の車両制御装置において、車両の速度を検出する車速検出手段を備え、前記判断手段は、さらに、前記検出した車速がカーブ曲率に対する閾値を越えたか否かを判断し、前記制御手段は、前記車速が閾値を越えた場合に更に車速を減速制御することを特徴とする。
(6)請求項6に記載した発明では、請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の車両制御装置において、前記判断手段は、前記検出した握り位置からのハンドル操作により前記カーブを曲がるために必要な操舵角を実現可能か否かにより適切な位置か否かを判断する、ことを特徴とする。
(7)請求項7に記載した発明では、請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の車両制御装置において、前記取得した道路状況から、前記検出したカーブを曲がる走行軌跡を算出する算出手段を備え、前記判断手段は、前記検出した握り位置が、前記算出した走行軌跡を辿るのに適切な握り位置か否かを判断する判断手段と、ことを特徴とする。
(8)請求項8に記載した発明では、請求項1から請求項7のうちのいずれか1の請求項に記載の車両制御装置において、前記検出手段は、ハンドルに対する圧力及び、運転者の腕の位置から、ハンドルの握り位置を検出することを特徴とする。
請求項2に記載した発明では、適切な握り位置でない場合に、カーブに合わせて操舵角を制御する構成としたので、ハンドルの握り位置からカーブの走行を補助することができる。
(1)実施形態の概要
本実施形態の車両制御装置では、車両前方に存在するカーブの手前において、現在のハンドル握り位置を検出し、そのハンドル握り位置から、前方のカーブを曲がる(走行する)のに必要な操舵が可能か否かを判断する。操舵が可能でない場合にはハンドル握り位置が適切でないとして、運転者にその旨の警告を行い、さらに、車速が閾値を越える場合には減速を行うと共に、カーブを走行可能な操舵角の制御を行う。
ハンドルの握り位置が適切か否かの判断は、カーブの曲率、カーブにおける路面の傾斜角(バンク)、車速、及び、ハンドルの握り圧に応じて判断する。
図1(a)に示されるように、ハンドルの握り位置が適正な範囲にある場合には、警告及び制御のいずれも行わず、適正な範囲からはずれると警告を行い、更に適正範囲から所定以上はずれると車両の走行制御(減速制御及び/又は操舵角制御)を行う。
そして、車両前方のカーブの曲率が大きいほど適正な握り位置の範囲が狭くなり、また、車速が大きくなるほど適正な握り位置の範囲が狭くなる。
すなわち、最適とされる握り圧を中圧として、他の要素(車速、カーブの曲率等)が同じであれば、適正とされる握り位置の範囲が中圧の握り圧の場合に最も広く取られる。そして、中圧よりも握り圧が低くなるほど適正とされる握り位置の範囲が狭くなり、また、中圧よりも握り圧が大きくなるほど適正とされる握り位置の範囲が狭くなる。
図2では、左手用の適正範囲を示しており、右手用は線対称な関係となる。
図2において、黒い部分が(いわゆる10時10分の握り位置)が最適位置であり、ハッチング部分は適正範囲、白い部分は警告・制御対象範囲を表している。
ハンドル握り圧が高い方が握り位置範囲がひろがる。
しかし、強く握りすぎる(閾値より高い)場合は握り位置範囲が狭くなるように設定されている。
図2(e)〜(h)は、カーブの曲率の小、大による適正範囲の変化を表している。
曲率と可動範囲を考慮し、ハンドル握り位置の範囲が決定されるようになっている。すなわち、カーブの曲率が大きくなるとハンドルの操作量が多くなるので、最適位置よりもハンドルの回転方向側の範囲が小さくなる。すなわち、右カーブの場合には、図2(e)、(f)に示されるように、最適位置よりも右回りの方向の範囲(上側の範囲)が小さくなり、左カーブの場合には図2(g)、(h)に示されるように、最適位置よりも左回りの方向の範囲(下側の範囲)が小さくなる。
図3は、車両制御装置の構成を表したものである。
この図3に示すように、車両制御装置は、各種プログラムやデータに従って車両制御装置全体を制御するCPU10を備えており、CPU10には現在位置検出装置11、ハンドル握り位置センサ12、表示装置13、入力装置14、音声出力装置15、データ記憶部16、プログラム記憶部17、その他の装置(通信手段として外部の情報センタやインターネットと接続するための通信制御装置等)が接続されている。
可視センサ122は、CCDカメラで構成され、運転者の腕の位置を撮像することで、運転者の腕の位置から握り位置が適正位置かどうかを判断する際に補助的に使用される。なお、可視センサ122は、変形例において使用するようにし、本実施形態ではなくてもよい。
図4は、ハンドルに配置された圧力センサ121の配置状態を表したものである。
この図4に示されるように、ハンドルの全周には、24個の圧力センサ121(0〜23)が等間隔で配置されている。
なお、圧力センサ121の数としては、24個より多くすることでより詳細な適正範囲の設定を行うようにしても良く、また、24個よりも少なくすることで簡略した適正範囲設定を行うようにしてもよい。
表示装置13は、液晶表示装置、CRT等の各種表示装置が使用される。
なお、この表示装置13は、例えばタッチパネル等の、入力装置14としての機能を兼ね備えたものとすることができる。
この音声出力装置15は、オーディオ用のスピーカと兼用するようにしてもよい。
記録媒体には、記録内容に応じて異なる媒体を使用するようにしてもよい。
すなわち、道路情報に基づいて、車両前方のカーブの存在が検出され、検出したカーブに付されたカーブ番号毎に、カーブ曲率と傾斜各がカーブ曲率データ162に格納されている。
図5は、握り位置判定データを概念的に表したものである。
図5は、右カーブ時の適切なハンドル握り位置範囲の規定を例示したテーブルである。
ハンドル握り位置が、図5に示す適正範囲内であれば警告しない。
一方、ハンドル握り位置が1つ以上離れた場合は、警告を行い、2つ以上離れた場合は警告後、走行制御が行われる。
ここで走行制御としては、減速のためのブレーキ(減速制御)、及び目標の軌跡(前方カーブの形状)に沿って車両を走行させるための操舵角(ステアリング)制御が行われる。
具体的には、圧力センサ121で検出される圧力がtである場合、閾値t1、t2(t1<t2)に対して、t<t1であれば握力「低」、t1≦t≦t2であれば握力「中」、t2<tであれば握力「高」となる。
本実施形態においてt1=2kg、t2=15kgに設定されている。t1は、ハンドルを回すために最低限必要な圧力であればよい。またt2は、極度の緊張からハンドルを強く握りすぎている状態を検出するものである。
t1はハンドルからタイヤまでの駆動系、タイヤ、パワーステアリングなどの車両の特性によって予め設定されている。また、t2は運転者の性別や体格のような個人性によって変化するので、運転者の最大握力を圧力センサ121等で測定しその最大握力の所定割合以上(例えば、6割以上、7割以上、8割以上等)としたり、心拍などの生体情報から運転者の緊張状態を検出し、緊張時に検出される握力を学習することによってt2の値を設定するようにしてもよい。
また、右カーブは右手、左カーブは左手の握り圧力が閾値以上でないと警告するようにしてもよい。
本実施形態においてv1=60km/h、v2=30km/hに設定されている。
本実施形態においてr1=1/900、r2=1/300に設定されている。この値900、300は、カーブの回転半径(m)を表しており、車速が時速80kmの時の設定値の例である。これらの回転半径の値は、車速が高くなるほど大きくなるように設定され、カーブに設けられている傾斜がカーブの中心方向に傾いていると小さくなるように変更される。
経路データ165はナビゲーション装置の経路探索機能により探索された探索経路が格納される。この探索経路が格納され、この探索経路に従って走行経路案内が実行されている場合には、この探索経路上に存在するカーブが検出対象となる。
図6は、本実施形態における警告及び走行制御を行うメインフローを表したフローチャートである。
本制御は車両の走行により実行され(車速>0km/h)、CPU10は、最初にセンサーを起動する(ステップ10)。
すなわち、CPU10は、車両位置検出プログラム171に従って、現在位置検出装置11から供給される車両の絶対位置(緯度、経度)と道路地図とのマップマッチングにより車両の地図上の現在位置及び、現在走行中の道路を検出する。
そして、現在走行中の道路の前方にカーブが存在するか否かを道路地図データから判断する。
なお、CPU10は、ナビゲーション機能により目的地まで探索した走行経路上を走行中であれば、その走行経路上の前方にカーブが存在するか否かについて判断する。この場合、探索した走行経路は経路データ165に格納されているので、この経路データ165に格納されている道路データからカーブの存在を検出する。
図7は、軌跡計算処理の内容を表したフローチャートである。
CPU10は、検出したカーブを構成する道路の道路情報にリンクして格納されているカーブの曲率をカーブ曲率データ162から取得する(ステップ121)。
すなわち、道路データは、道路上に設定されたノードとノード間を結ぶリンク等から構成されるが、隣接するリンク間の角度からカーブの曲率を算出するようにしてもよい。
また、道路データに曲率が含まれる場合には、その曲率を使用するようにしてもよい。
なお、軌跡の算出に際して、CPU10は、現在位置からカーブ入り口までの距離や、カーブの全長等も合わせて算出する。
すなわち、CPU10は、圧力センサ121から供給される24の検出値から、運転者がハンドルを握っている左右の位置と、握力を検出する(ステップ131)。
CPUは、正常でない場合には、前方に存在するカーブを曲がるためのハンドル操作に支障がある握り位置である旨の警告を音声又は/及び画像により行い(ステップ134)メインルーチンにリターンする。
なお、CPU10は、本実施形態のカーブの検出について、L+αよりも手前で行われることになる。すなわち、CPU10は、ステップ11において、現在位置からL+α先にカーブの入り口があるか否かを検出することになる。
例えば、図5(a)において、車速「大」、曲率「中」、握力「中」の場合、番号2〜6の圧力センサ121位置が右手の適切な握り位置範囲となっている。
これに対して、右手の握り位置として番号2〜6の圧力センサ121で右手の握力が検出されている場合には正常と判断され、警告も走行制御もされない。
これに対して、番号2、又は7の圧力センサ121で右手の握力が検出されている場合には、警告(ステップ134)が出されるが、走行制御はされない。
さらに、番号0、8〜12(更にその外側も含む)で握力が検出されている場合には、警告(ステップ134)と、走行制御(ステップ15)が行われる。
すなわち、各カーブの曲率に対する安全速度が予め設定されており、CPU10は、この安全速度を現在の車速が超過しているか判断し、超過している場合(ステップ151;Y)、車速を安全速度まで減速させる(ステップ152)。
減速処理については、シフトダウン、機械式ブレーキ、電気自動車の場合には回生制動等により車速を減速させる。
また、減速制御を行う場合、及びハンドル操作を行う場合のそれぞれにおいて、対応する内容の音声及び/画像を報知するようにしてもよい。
なお、ステップ16の判断としては、車速>0km/hではなく、イグニッションオフされたか否かを判断しオフされた場合に終了するようにしてもよい。
例えば、説明した実施形態では、運転者のハンドル握り位置について、ハンドルに配置した圧力センサ121の検出圧から検出するようにしたが、他のセンサにより握り位置を検出するようにしてもよい。
例えば、ハンドルの全周にわたり等間隔で発汗センサ122を配置し、流れる電流をe検出することから握り位置を検出するようにしてもよい。
カーブの方向は道路データから算出し、カーブの傾斜角は曲率と共に予め格納されたデータを使用する。
例えば、路面摩擦係数μを検出し、路面摩擦係数μが小さくなった場合、握り位置範囲を小さくする。
また、路面摩擦係数μが小さくなった場合に、車速「大、中、小」を決定するための設定を、v1=60km/h、v2=30km/hから、v1=40km/h、v2=20km/hに変更するようにしてもよい。
例えば、肘が窓にかかっているか否かについて判断し、特に不自然な位置に腕が位置していれば、腕の位置については適切でないと判断して、警告を行うようにする。
11 現在位置検出装置
12 ハンドル握り位置センサ
121 圧力センサ
122 可視センサ
13 表示装置
14 入力装置
15 音声出力装置
16 データ記憶部
17 プログラム記憶部
Claims (8)
- 車両前方に存在するカーブを検出するカーブ検出手段と、
運転者のハンドル握り位置を検出する検出手段と、
前記検出した握り位置が、前記検出したカーブに対して適切な位置か否かを判断する判断手段と、
前記判断手段で適切な握り位置でないと判断された場合に、運転者に報知する報知手段と、
を具備したことを特徴とする車両制御装置。
- 前記判断手段で、適切な握り位置でないと判断された場合、前記検出したカーブに合わせて操舵角を制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の車両制御装置。
- 前記検出したカーブの方向、曲率と傾斜角の少なくとも1つを道路状況として取得する道路状況取得手段と、
前記判断手段は、前記取得した道路状況に応じて適切なハンドルの握り位置を変更して判断する、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両制御装置。 - 車両の車速を検出する車速検出手段を備え、
前記判断手段は、前記車速に応じて適切なハンドルの握り位置を変更して判断する、
ことを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両制御装置。 - 車両の速度を検出する車速検出手段を備え、
前記判断手段は、さらに、前記検出した車速がカーブ曲率に対する閾値を越えたか否かを判断し、
前記制御手段は、前記車速が閾値を越えた場合に更に車速を減速制御する
ことを特徴とする請求項2、又は請求項3に記載の車両制御装置。 - 前記判断手段は、前記検出した握り位置からのハンドル操作により前記カーブを曲がるために必要な操舵角を実現可能か否かにより適切な位置か否かを判断する、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の車両制御装置。 - 前記取得した道路状況から、前記検出したカーブを曲がる走行軌跡を算出する算出手段を備え、
前記判断手段は、前記検出した握り位置が、前記算出した走行軌跡を辿るのに適切な握り位置か否かを判断する判断手段と、
ことを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1の請求項に記載の車両制御装置。 - 前記検出手段は、ハンドルに対する圧力及び、運転者の腕の位置から、ハンドルの握り位置を検出することを特徴とする請求項1から請求項7のうちのいずれか1の請求項に記載の車両制御装置。
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