以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の遊技システムのシステム構成図である。
遊技場の内部には内部ネットワークが設けられており、当該内部ネットワークには遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)1、分煙管理装置2、顧客管理装置3及び中継端末装置(ルータ)4が接続されている。なお、分煙管理装置2及び顧客管理装置3は、前記内部ネットワークに直接接続することなく、遊技場内部管理装置1とのみ直接接続してもよい。この場合、分煙管理装置2及び顧客管理装置3は、遊技場内部管理装置1とのみ情報の通信を行う。
遊技場内に設けられた内部ネットワークは、例えば、Ethernet(登録商標)によって構成されている。当該内部ネットワークに接続された機器にはアドレスが設定されており、機器間の通信(例えば、特定の機器に対するデータの転送や指令信号の送信)や、複数の機器に対する同報通信(例えば、マルチキャストやブロードキャスト)を行うことができる。
遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置5を介して遊技用装置6から遊技情報を収集して、各遊技機6a(図4)の動作状態を監視する。また、遊技場内部管理装置1は、情報収集端末装置5から収集した遊技情報に基づいて遊技場全体の稼動率を集計する。集計した稼動率は、遊技場内部管理装置1から分煙管理装置2に送信される。なお、稼動率は、機種毎、通路毎、島設備毎又はブロック毎等、所定の単位毎に集計してもよい。
なお、稼動率とは、遊技場に設置されている遊技機6aのうち稼動している遊技機6aの割合である。各遊技機6aが稼動しているか否かは、所定の期間内に、遊技用装置6の回収数計数装置(回収数計数手段)6d(図4)から所定数以上のパルス信号が出力されたか否か、又は、遊技機6aから所定数以上のスタート信号が出力されたか否か等によって判断される。
分煙管理装置2は、情報収集端末装置5を介して会員端末8から顧客分煙属性を収集し、また、顧客管理装置3から遊技者の分煙属性(喫煙か嫌煙かの属性)を収集して、遊技場に設置された各遊技機6aの台分煙属性を管理する。分煙管理装置2が、各遊技機6aの台分煙属性を管理することによって、遊技場内の分煙化を図ることができる。台分煙属性については、図5(B)で後述する。
また、分煙管理装置2は、遊技場内部管理装置1から日時情報又は稼動情報を収集して、遊技場内の分煙設定の有効又は無効を管理する。なお、日時情報とは、日付、曜日又は時間に関する情報であって、稼動情報とは、遊技用装置6から出力された遊技情報に基づく遊技機6aの稼動に関する情報であって、各遊技機6aの稼動量や稼動率を含む。分煙設定については、図6及び図7で後述する。
顧客管理装置3は、遊技場の会員として登録されている遊技者の個人情報(会員登録時に遊技者の申告により登録される遊技者の情報であって、例えば、会員ID、遊技者の性別、生年月日、住所又は分煙属性等の情報)を管理する。また、顧客管理装置3は、情報収集端末装置5を介して会員端末8から会員IDを収集して遊技者の分煙属性を特定する。
中継端末装置4は、遊技場内の島設備毎に設けられており、当該島設備に設置された各情報収集端末装置5からの情報を中継して、当該情報を内部ネットワークに向けて送信する。なお、中継端末装置4の設置は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎でもよい。
情報収集端末装置5は、CPUを内蔵した1チップタイプのマイクロプロセッサ、電源回路及びデータ入出力用端子が設けられている。また、CPUが接続されているアドレス及びデータのためのコモンバスには、CPUに使用されるメモリとしてRAM、EEPROM及びROMが、また、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート及びI/Oポートが接続されている。
RAMは、CPUによるプログラム実行時のワークエリアとして使用されるメモリである。RAMは、各種データを一時的に記憶する記憶領域及びCPUの動作に必要なデータが一時的に記憶される作業領域を備える。
情報収集端末装置5は、遊技用装置6、呼出しランプ7及び会員端末8に接続されており、遊技用装置6から送信される遊技情報、呼出しランプ7から送信される遊技者からの呼び出しに関する情報及び会員端末8から送信される会員IDや顧客分煙属性を収集する。
なお、複数(例えば、2台)の遊技用装置6に対して1台の情報収集端末装置5を接続する構成でもよい。また、呼出しランプ7及び/又は会員端末8を内部ネットワークに直接接続し、内部ネットワークを通じて対応する情報収集端末装置5に論理的に接続してもよい。ただし、複数の遊技用装置6に対して1台の情報収集端末装置5を接続する構成の場合、呼出しランプ7は各遊技機6aに一対一に対応して接続する構成とする。
情報収集端末装置5は、遊技用装置6から送信される遊技情報を収集すると、所定期間の遊技情報の累積値(例えば、遊技機6aから出力される特賞信号に基づいて算出される特賞発生回数の累積値)を生成し、当該累積値に基づいて遊技用装置6の稼動量を算出する。そして、情報収集端末装置5は、算出した稼動量を遊技場内部管理装置1に送信する。この情報収集端末装置5が生成する所定期間の遊技情報の累積値は、通常は一営業単位毎に累積算出される。
ここで営業単位とは一日の営業開始から営業終了までを意味し、開店時間より早く始まり閉店時間より遅く終わる。なお、一日の営業時間を午前、午後等に分割して、一日に複数の営業単位を設定してもよい。また、営業単位を、複数日(例えば、1週間)にわたるものとしてもよい。
また、情報収集端末装置5は、会員端末8から送信される会員ID又は顧客分煙属性を収集すると、これらの情報を分煙管理装置2又は顧客管理装置3に送信する。
遊技用装置6は、島設備に複数台ずつ設置されており、遊技機6aに球貸ユニット6b、補給数計数装置(補給数計数手段)6c及び回収数計数装置6d等の周辺装置が付加されて構成されている(図4)。なお、遊技機6a又は球貸ユニット6bから、後述する賞球信号及び球貸信号が出力される場合は、補給数計数装置6cを設ける必要はない。
遊技機6aは遊技制御装置を中心とする各種制御装置を備え、例えば、変動表示ゲームを実行したり、図柄が揃った場合には大当り状態を発生させたりする(つまり、変動表示ゲームが特定の結果態様を導出した場合には遊技者に遊技価値を付与する)。
遊技制御装置は、遊技を統括的に制御する主制御装置であり、遊技制御を司るCPU、遊技制御のための不変の情報(プログラム、データ等)を記憶しているROM、遊技制御時にワークエリアとして利用されるRAMを内蔵した遊技用マイクロコンピュータ、入力インターフェース、出力インターフェース及び外部通信端子等から構成される。
遊技用マイクロコンピュータは、入力インターフェースを介しての各種検出装置(特別図柄始動センサ、普通図柄始動センサ又は一般入賞口センサ)からの検出信号を受けて、大当り抽選等、種々の処理を行う。そして、出力インターフェースを介して、各従属制御装置(表示制御装置、音制御装置、装飾制御装置及び排出制御装置)、普通電動役物ソレノイド又は大入賞口ソレノイド等に指令信号を送信して、遊技を統括的に制御する。
遊技用マイクロコンピュータには外部通信用端子が設けられており、遊技用マイクロコンピュータに一意に設定された識別番号を外部通信用端子から出力することができ、この外部通信用端子に検査装置や遊技場内部管理装置1を接続することで、各装置が遊技機6aを識別することができる。
各遊技用装置6には、呼出しランプ7が設けられている。呼出しランプ7は、遊技場の従業員を呼び出すための呼出スイッチが備えられている。遊技者は、この呼出スイッチを操作することによって呼出しランプ7が点灯し、例えば、遊技機6aに異常が発生した場合や、遊技球を貯留する球箱が不足している場合に遊技場の従業員を呼び出すことができる。
会員端末8は、遊技用装置6の球貸ユニット6bに並設されている。また、会員端末8は遊技者意思収集手段として機能し、遊技者による会員カードの挿入又は分煙受付スイッチ803(図9)の操作によって、遊技者の分煙属性を収集する。また、会員端末8は、分煙管理装置2から受信した分煙情報に基づいて、灰皿装置9を遊技者の喫煙を許可する喫煙状態(喫煙許可状態)と遊技者の喫煙を許可しない禁煙状態(喫煙不許可状態)とに切替制御するとともに、これらの状態に応じた表示を表示装置81に表示する。なお、分煙情報は、遊技機6aの台分煙属性に基づいて決定される。
灰皿装置9は喫煙環境切替手段として機能し、各遊技機6aに一つずつ備えられている。灰皿装置9は、開閉可能な蓋部91(図10(B))を有し、会員端末8によって当該蓋部91の動作が制御される。灰皿装置9については、図10で後述する。
コーナーランプ10は、遊技場内の島設備毎に設けられている。コーナーランプ10は、分煙が島設備毎に実行される場合に、当該島設備が禁煙状態か喫煙状態かを点灯態様(例えば、点灯又は点滅)によって報知する。なお、コーナーランプ10は、島設備毎に限られず、フロア毎、通路毎又は所定のブロック毎に設置されてもよい。
本実施の形態では、情報収集端末装置5からの情報を中継する中継端末装置4を島設備毎に設けたが、中継端末装置4を設けることなく、情報収集端末装置5を内部ネットワークに直接接続するように構成してもよい。また、情報収集端末装置5の代わりにリモートIOを置き、中継端末装置4の代わりに複数の遊技用装置6に対応する情報収集端末装置5を設置することもできる。このように構成することで、従来、島コンピュータと称された方式での遊技システムにも対応することができる。
図2は、本発明の実施の形態の顧客管理装置3の構成を示すブロック図である。
顧客管理装置3には、CPU301、プログラム等を予め格納したROM302、CPUの動作時にワークエリアとして使用されるメモリであるRAM303及び各種データを記憶するハードディスク等の記憶装置(HDD)304が設けられている。
HDD304は、遊技場の会員として登録されている遊技者の個人情報を記憶する。遊技者の個人情報は、会員IDをキーとするデータベースに格納される。これにより、会員端末8から送信された会員IDによって当該遊技者が予め登録した分煙属性を特定することができる。
また、HDD304は、遊技場内部管理装置1から受信した遊技者の遊技ポイントを記憶する。遊技ポイントには、遊技球を借りることにより付与されるポイント、特別遊技状態(大当たり遊技)の発生により付与されるポイント、遊技機6aの遊技領域に発射した遊技球の数に応じて付与されるポイント等、遊技情報に基づいて算出されるポイントと、来店により付与されるポイントとがある。遊技ポイントを多く獲得した遊技者は、多くの特典を得ることができる。一方、遊技場は、遊技ポイントの量を遊技者の遊技場への貢献度の指標とすることができる。なお、どのポイントを何ポイント付与するかは、遊技場が設定できる。
これらのCPU301、ROM302、RAM303及びHDD304はバス305によって接続されている。このバス305はCPU301がデータの読み書きのために使用するアドレスバス及びデータバスから構成されている。
バス305には、外部との入出力を司るネットワーク通信ポート306、I/Oポート307及び外部ネットワーク通信ポート308が接続されている。
ネットワーク通信ポート306は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、内部ネットワークと接続されている。
I/Oポート307には、会員端末8から収集した会員IDや顧客管理装置3の稼動状態を表示するためのディスプレイ、及び、遊技機6aの状態を報知するスピーカによって構成される出力装置309が接続される。また、I/Oポート307には、顧客管理装置3を操作するための入力装置(キーボード、マウス等)310が接続される。
外部ネットワーク通信ポート308は、所定の通信プロトコルに従ってデータ通信を行うためのデータ入出力部であり、遊技場の外部に設けられた外部ネットワークと接続されている。よって、顧客管理装置3は、外部ネットワークに接続された遊技場外部の機器と通信をすることができる。
遊技場内部管理装置1及び分煙管理装置2の構成において、顧客管理装置3と同一の構成については、その説明を省略する。これらの管理装置は、ネットワーク通信ポートを介して顧客管理装置3と通信を行う。なお、分煙管理装置2は、外部ネットワーク通信ポート308を備えないため、遊技場外部の機器と直接通信することができない。
図3は、本発明の実施の形態の個人情報テーブルの構成図であり、顧客管理装置3のHDD304に記憶される。
個人情報テーブルには、遊技場の会員として登録された遊技者の会員IDと、分煙属性及び遊技ポイントとが関連付けて記録される。
会員IDは、会員である各遊技者に一意に割り当てられた識別番号であって、会員IDに基づいて一の遊技者が特定される。
分煙属性は、会員登録時に遊技者の申告によって決定される。例えば、会員ID××001の遊技者は、いずれの分煙属性も記録されていない。この場合、会員ID××001の遊技者は、会員登録時に分煙属性を申告していないと考えられる。また、会員ID××002の遊技者の分煙属性は喫煙である。また、会員ID××005の遊技者の分煙属性は嫌煙である。顧客管理装置3は、会員端末8から会員IDを受信すると、当該会員IDに対応する遊技者の分煙属性を読み出して、分煙管理装置2に送信する。
なお、個人情報テーブルに記録されている分煙属性と、遊技者の分煙受付スイッチ803の操作入力による顧客分煙属性とが異なる場合は、個人情報テーブルに記録されている分煙属性を、新たに入力された顧客分煙属性に更新してもよい。この場合、遊技者が分煙受付スイッチ803を操作する毎に分煙属性の更新をしてもよく、個人情報テーブルに記録されている分煙属性と異なる顧客分煙属性が所定回数、連続して入力された場合にのみ分煙属性を更新することとしてもよい。
また、会員カードに内蔵された記憶部に、会員である遊技者の分煙属性を記録してもよい。これにより、会員端末8が顧客管理装置3に会員IDを送信することなく、会員端末8が会員カードを読み取った時点で、遊技者の分煙属性を特定できる。この場合、会員端末8は、読み取った遊技者の分煙属性を分煙管理装置2に送信する。
なお、会員カードに分煙属性を記録する場合、書換可能な印字表示部を会員カードに設けて、記憶部に記録されている分煙属性を遊技者に明示してもよい。
遊技ポイントは、遊技用装置6が出力する遊技情報に基づいて新たに付与されるポイントが遊技場内部管理装置1で算出され、顧客管理装置3に送信される。顧客管理装置3では、受信したポイントを、遊技者が現在有するポイントに加算する処理を行なう。なお、遊技場内部管理装置1から顧客管理装置3に遊技情報を送信し、顧客管理装置3が、遊技場内部管理装置1から受信した遊技情報に基づいて遊技ポイントを算出してもよい。
遊技ポイントは、前述のように遊技者の遊技場への貢献度の指標とすることができる。そこで、遊技ポイントの多い遊技者を優良顧客と認定して、遊技機6aの台分煙属性の決定の際に、優良顧客の分煙属性を優先してもよい。
例えば、遊技ポイントを200ポイント以上有している会員を優良顧客とすると、会員ID××002の遊技者は、250ポイントの遊技ポイントを有しているため優良顧客と認められる。よって、顧客管理装置3は、会員ID××002の遊技ポイント又は優良顧客である旨を分煙管理装置2に送信する。すると、分煙管理装置2は、分煙属性が喫煙の会員ID××002の遊技者が着席した遊技機6aの台分煙属性が既に禁煙に設定されていても、当該台分煙属性を喫煙に切り替える。
図4は、本発明の実施の形態の遊技機6a周辺のブロック図であり、遊技用装置6が出力する遊技情報を示す。
遊技機6aに設けられた盤用外部情報から情報収集端末装置5のマイクロプロセッサのI/Oポートには、遊技に関わる信号(遊技情報)が入力される。
遊技機6aは、始動入賞口へ遊技球が入賞する毎に、「始動入賞信号」を遊技情報として出力する。また、変動表示ゲーム(補助遊技)が開始すると、変動表示ゲームが開始される毎に「スタート信号」を遊技情報として出力する。
また、遊技機6aは、変動表示ゲームの結果が特別遊技状態(大当り遊技)のときは、当該特別遊技状態中に「特賞信号」を遊技情報として出力する。
また、遊技機6aは、始動入賞口、一般入賞口又は大入賞口に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球を、排出装置から、遊技盤の下方に設けられた供給皿に排出する。そして、所定数の賞球を排出する毎に「賞球信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。
また、遊技機6aは、当該特別遊技状態が確変図柄による特別遊技のときは、当該特別遊技状態中、及び、その後発生する特定遊技状態(確率変動状態)中に、「確変信号」を遊技情報として出力する。
また、遊技機6aの盤用外部情報から出力される信号(遊技情報)には、変動表示ゲームが終了したときに出力される「図柄確定信号」等がある。これらの信号は、盤用外部情報から、電圧出力形式又は接点出力形式で出力される。
なお、遊技情報を、遊技用マイクロコンピュータから情報収集端末装置5の通信ポートに対して出力してもよい。この場合、所定のプロトコルを用いたデータ通信(例えば、暗号化通信)によって通信内容を秘匿することで、盤用外部情報から出力するよりも詳細な遊技情報(例えば、始動記憶数や抽出した乱数値など)を出力することができる。また、双方向通信によって接続相手のIDの認証を行い、不正な機器との接続を防止することができる。
球貸ユニット6bは、所定数(例えば、25個)の遊技球を貸し出す毎に「球貸信号」を遊技情報として出力する。なお、「球貸信号」は、遊技機6aの盤用外部情報から出力してもよい。
これらの信号を受信した情報収集端末装置5は、これらの遊技情報を加算演算し、累積値を集計する。また、遊技情報の累積値を内部ネットワークに向けて送信してもよい。この累積値は、例えば、所定時間経過毎、特別遊技状態発生などのイベント時、又は、遊技場内部管理装置1からのポーリングの応答時に送信される。
また、遊技機6aが設置される島設備には、遊技機6a(球貸ユニット6bから貸球が排出される場合は、遊技機6a及び球貸ユニット6b)に遊技球を補給する補給路と、遊技機6aからアウト球を回収する回収路とを備えた補給回収機構と、表示装置81を備える会員端末8とが設けられている。
補給数計数装置6cは、遊技機6aに補給された球数を計数する。回収数計数装置6dは、遊技機6aから回収されたアウト球数、つまり、遊技者が遊技機6aの遊技領域に発射した球数を計数する。補給数計数装置6cは補給球の計数結果である「補給信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。回収球計数装置6dはアウト球の計数結果である「回収信号」(例えば、10個で1パルスのパルス信号)を遊技情報として出力する。なお、補給数計数装置6c及び回収数計数装置6dは、遊技機6aに設けてもよい。
この補給数計数装置6c及び回収数計数装置6dは情報収集端末装置5に接続されており、情報収集端末装置5が、補給数計数装置6c及び回収数計数装置6dから出力される遊技情報を加算演算し、累積値を集計する。なお、情報収集端末装置5は、回収信号、補給信号、及び、球貸信号を遊技機6aから直接収集してもよい。
会員端末8は、表示装置81、操作パネル82及びカード読取部83を備えている。
表示装置81は状態明示手段として機能し、例えば、LCD(液晶表示器)又はCRT(ブラウン管)で表示部が構成されている。表示装置81には、灰皿装置9が禁煙状態か喫煙状態か、遊技機6aの台分煙属性、過去の稼動状況(スタート回数や大当り回数等)、各会員の遊技履歴又は遊技場から遊技者に通知される情報等が表示される。表示装置81の表示については、図9(B)で後述する。
操作パネル82は、遊技者の顧客分煙情報を入力可能な分煙受付スイッチ803等の操作スイッチによって構成されている。なお、操作パネル82を表示装置81と一体に設けたタッチパネルで構成してもよい。
遊技者の分煙受付スイッチ803の操作により顧客分煙属性が入力されると、当該顧客分煙属性は会員端末8から分煙管理装置2に送信される。なお、顧客分煙属性は、会員端末8から顧客管理装置3に出力されてもよい。この場合、顧客管理装置3から分煙管理装置2に遊技者の顧客分煙属性が送信される。
また、カード読取部83で遊技者が保有する会員カードが読み取られると、会員端末8に備えられたカードリーダ/ライタ804(図9(A))によって、読み取られた会員カードから会員IDが特定される。会員IDは、会員端末8から顧客管理装置3へ出力される。そして、当該会員IDに基づいて、顧客管理装置3に記憶されている当該遊技者の個人情報が読み出される。この個人情報には、遊技者の分煙属性が含まれる。
なお、会員端末8にICカード読取部を設け、ICカード読取部に会員カードを近接させることによって、会員カードに内蔵された記憶部から会員IDを読み取り、顧客管理装置3へ会員IDを出力してもよい。この場合、ICカード読取部によって会員IDが読み取られた後、遊技者が遊技機6aを占有している間、つまり、後述する有効時間タイマがタイムアップするまでは、読み取られた会員IDによって特定された分煙属性は有効とする。
そして、遊技者が遊技機6aを占有している状態で操作入力があった場合は、遊技者が分煙属性の希望を変更したか、又は、遊技者の交代があったと判断され、当該操作入力による顧客分煙属性が、後述する遊技者分煙属性として設定される。
また、遊技者が遊技機6aを占有している状態で、他の遊技者の会員カードの会員IDが読み取られた場合は、遊技者の交代があったと判断され、新たに受け付けられた分煙属性が遊技者分煙属性として設定される。
なお、顧客管理装置3が内部ネットワークに直接接続されていない場合は、会員端末8は、遊技場内部管理装置1へ会員IDを出力し、その後、遊技場内部管理装置1から顧客管理装置3へ当該会員IDが送信される。
そして、分煙受付スイッチ803の操作入力による顧客分煙属性又は会員カードから特定された分煙属性に基づいて、分煙管理装置2で遊技機6aの台分煙属性が決定され、当該決定された台分煙属性に基づく分煙情報が分煙管理装置2から会員端末8に送信される。会員端末8は、受信した分煙情報に基づいて、灰皿装置9を制御する。
なお、本実施の形態の灰皿装置9は、煙草の吸殻を受け入れる灰皿として機能するほか、遊技機6aが禁煙状態か喫煙状態かを表示する表示手段としても機能する。ただし、灰皿装置9を制御しないで、表示装置81によって、遊技機6aが禁煙状態か喫煙状態かを表示してもよい。
灰皿装置9は、膳板上の、球箱が載置される位置の横に設けられる。なお、ここで用いられる灰皿装置9は、禁煙状態と喫煙状態とに状態を切替可能な分煙用の灰皿である。遊技機6aに既設の灰皿(禁煙状態と喫煙状態とに状態を切替不可能な灰皿)は、使用することができないようになっている。
図5は、本発明の実施の形態の遊技者分煙属性決定テーブル及び台分煙属性決定テーブルの構成図であり、分煙管理装置2のRAMに記憶される。
図5(A)は、遊技者分煙属性決定テーブルの構成図である。
遊技者分煙属性決定テーブルには、各遊技機6aの台番号と、遊技者分煙属性、操作入力、会員カード及び有効時間とが関連付けて記録される。
「遊技者分煙属性」は、遊技機6aで遊技する遊技者が希望する分煙属性(遊技者の意思情報)であって、操作入力及び会員カードに基づいて決定される。例えば、1番台では、操作入力がされておらず、かつ、会員カードが挿入されていないため、いずれの遊技者分煙属性も設定されていない。つまり、この場合、1番台には遊技者が着席していない(空席)か、又は、遊技者が分煙の意思表示をしていないと判断できる。また、2番台は、操作入力による顧客分煙属性が喫煙であるため、遊技者分煙属性は喫煙(喫煙意思情報)に設定される。また、5番台は、操作入力はされていないが、会員カードから特定された分煙属性が嫌煙であるため、遊技者分煙属性は嫌煙(嫌煙意思情報)に設定される。
なお、操作入力がされ、かつ、会員カードから分煙属性が特定された場合は、後述のように、操作入力で受け付けられた顧客分煙属性が会員IDから特定される分煙属性に優先して遊技者分煙属性として設定される(図11)。
「操作入力」には、遊技者が分煙受付スイッチ803を操作することによって入力される顧客分煙属性が記録される。遊技者が分煙受付スイッチ803によって喫煙と入力した場合は、「操作入力」に「喫煙」が記録される。遊技者が分煙受付スイッチ803によって嫌煙と入力した場合は、「操作入力」に「嫌煙」が記録される。
なお、遊技場の会員として登録していない遊技者(非会員の遊技者)は、会員カードを所有していないため、分煙受付スイッチ803の操作によってのみ希望する分煙属性(顧客分煙属性)を遊技場に送信することができる。この場合、当該非会員の遊技者が遊技機6aを占有している間、当該遊技者が送信した顧客分煙属性は有効とする。遊技者が遊技機6aを占有している状態で操作入力があった場合は、新たに受け付けられた分煙属性が「操作入力」に記録される。
「会員カード」には、会員である遊技者の個人情報として記録された分煙属性が記録される。遊技者が会員端末8に会員カードを挿入すると、当該会員カードから会員IDが読み取られる。そして、当該会員IDに基づいて顧客管理装置3に記憶された遊技者の個人情報が読み出され、当該会員IDの遊技者の分煙属性が特定される。
遊技者の個人情報に記録された分煙属性が喫煙の場合は、「会員カード」に「喫煙」が記録される。遊技者の個人情報に記録された分煙属性が嫌煙の場合は、「会員カード」に「嫌煙」が記録される。遊技者が会員登録時に分煙属性を申告しておらず、遊技者の個人情報に分煙属性が記録されていない場合は、「会員カード」にはいずれの分煙属性も記録されない。
「有効時間」は、設定された遊技者分煙属性が有効な時間である。操作入力又は会員カードに基づいて遊技者分煙属性が喫煙又は嫌煙に設定されると、有効時間タイマが5分に設定される。なお、有効時間タイマは、分煙管理装置2のRAMに設けられた記憶領域に一時的に記憶される。
その後、有効時間タイマがカウントダウンして0になると、操作入力及び会員カードに記録された顧客分煙属性又は分煙属性が無効(いずれの分煙属性も記録されていない状態)になる。その結果、操作入力及び会員カードに基づいて設定された遊技者分煙属性の設定が解除(無効)される。
ただし、有効時間タイマは、遊技機6aの稼動があった場合は、例えば5分に延長される。つまり、遊技機6aが5分間継続して稼動しない場合にのみ、有効時間タイマがタイムアップして遊技者分煙属性の設定が解除され、遊技機6aの稼動があり続ければ有効時間は所定のタイミングで延長される。分煙管理装置2は、遊技場内部管理装置1から送信される遊技用装置6の遊技情報に基づいて、各遊技機6aが稼動しているか否かを判断する。
また、有効時間タイマは、遊技者が遊技機6aを占有する意思がある間は、当該遊技者が席を離れていても延長される。例えば、会員端末8に休憩ボタンを設け、遊技者は、休憩に入る際に休憩ボタンを操作することとする。休憩ボタンは、遊技場の係員によってのみ操作可能としてもよい。
休憩ボタンが操作されると、休憩時間として認められた時間(例えば、30分)だけ有効時間タイマが延長される。会員端末8は、遊技機6aが稼動していなくても、休憩ボタンが操作されることによって、遊技者に当該遊技機6aを占有する意思があることを確認できる。そして、休憩ボタンが操作された旨の情報は、会員端末8から顧客管理装置3に送信される。よって、顧客管理装置3においても、遊技者に遊技機6aを占有する意思があることを確認できる。
なお、特許請求の範囲における占有意思収集手段とは、遊技機6a毎の稼動情報を収集する稼動情報収集手段と、遊技者が遊技機6aを占有する意思情報を収集する手段とを含む。そして、稼動情報収集手段によって稼動情報が所定時間収集されず、遊技機6aで所定の稼動がないと判断された場合であって、かつ、遊技者が当該遊技機6aを占有する意思情報が所定時間収集されない場合に、有効時間タイマがタイムアップして、当該遊技機6aの遊技者分煙属性の設定が解除される。
なお、休憩ボタンが操作されると、会員端末8から分煙管理装置2に休憩ボタンが操作された旨の情報が送信され、所定時間(例えば、30分)だけ分煙管理装置2のRAM303に占有フラグ(遊技者に遊技機6aを占有する意思があることを示すフラグ)が設定されるようにしてもよい。
この占有フラグは、遊技場内部管理装置1又は顧客管理装置3のRAMに設定されてもよい。遊技場内部管理装置1のRAMに占有フラグが設定される場合は、占有フラグが設定されている間、遊技場内部管理装置1はその旨(遊技者が遊技機6aを占有している旨)を示す信号を分煙管理装置2に送信する。分煙管理装置2は、当該信号を受信すると、遊技機6aが稼動していると判断して、有効時間タイマを所定時間だけ延長する。
なお、占有フラグは、一定の値(所定時間)に設定されるのではなく、会員端末8に休憩ボタン及び解除ボタンを設けて、解除ボタンが操作されることによって占有フラグの設定が解除される構成であってもよい。
図5(B)は、台分煙属性決定テーブルの構成図である。
台分煙属性設定テーブルには、各遊技機6aの台番号と、台分煙属性、遊技者分煙属性、分煙設定、隣接台要求1及び隣接台要求2が関連付けて記録される。
「台分煙属性」は、遊技者分煙属性、分煙設定、隣接台要求1及び隣接台要求2に基づいて決定される。例えば、1番台は、遊技者分煙属性がいずれの分煙属性にも設定されておらず、かつ、隣接台要求1及び隣接台要求2も設定されていないため、いずれの台分煙属性も設定されていない。なお、この場合、1番台は空席であるか、又は、遊技者が分煙の意思表示をしていないと判断できる。また、2番台は、遊技者分煙属性が喫煙であり、かつ、隣接台要求1及び隣接台要求2が設定されていないため、台分煙属性は喫煙に設定される。また、5番台は、遊技者分煙属性が嫌煙であり、かつ、隣接台要求1及び隣接台要求2が設定されていないため、台分煙属性は禁煙に設定される。
ここで、5番台の台分煙属性が禁煙に設定されることによって、5番台の両隣の4番台及び6番台の隣接台要求(隣接台要求1又は隣接台要求2)が禁煙に設定され、同じく4番台及び6番台の台分煙属性が禁煙に設定される。なお、後述のように、4番台や6番台の台分煙属性が禁煙に設定された後に、これらの遊技機6aで遊技者分煙属性が喫煙の遊技者が遊技を開始しても、隣接台要求1又は隣接台要求2が優先(設定時間の前後で判断)されるため、4番台及び6番台の台分煙属性は禁煙のままである(図13)。
一方、2番台の台分煙属性が喫煙に設定された後に、1番台又は3番台で遊技者分煙属性が嫌煙の遊技者が遊技を開始した場合、2番台の隣接台要求1は禁煙に設定されるが、遊技者分煙属性が優先されるため、2番台の台分煙属性は喫煙のままである(図13)。つまり、遊技者分煙属性と、隣接台要求1及び隣接台要求2とは、早く設定された方が優先して台分煙属性として設定される。
なお、台分煙属性は、遊技機6a毎に設定する必要はなく、島設備毎や遊技機6aの機種毎に設定してもよい。例えば、一の島設備で遊技する遊技者の遊技者分煙属性に基づき、多数決で当該島設備の島分煙属性を決定してもよい。そして、設定された島分煙属性に応じて、島設備に備えられた吸殻回収装置(島設備単位で吸殻を回収する装置)の作動が、禁煙状態と喫煙状態とに切替制御される。
「分煙設定」には、遊技場での分煙が有効か無効かが設定される。分煙設定が有効の場合は、上記のようにして、遊技者分煙属性、隣接台要求1及び隣接台要求2に基づいて台分煙属性が設定される。分煙設定が無効の場合は、遊技者分煙属性、隣接台要求1又は隣接台要求2が設定されていても、これらの分煙属性にかかわらず、いずれの遊技機6aの台分煙属性も喫煙に設定される。分煙設定の設定処理については、図6〜8で後述する。
なお、ここでは、分煙設定が有効の場合は喫煙者が制限を受けて(つまり、遊技場の一部で喫煙が不可能)、分煙設定が無効の場合は喫煙者は制限を受けない(つまり、遊技場全体で喫煙が可能)とする。ただし、逆に分煙設定が有効の場合は禁煙者が制限を受けて(つまり、遊技場の一部で喫煙が可能)、分煙設定が無効の場合は禁煙者は制限を受けない(つまり、遊技場全体で喫煙が不可能)としてもよい。
なお、分煙設定は、所定時間間隔で有効と無効とが切り替えられてもよい。例えば、30分毎に分煙設定を無効とすることで、台分煙属性が禁煙の遊技機6aで遊技している喫煙者も、30分毎に喫煙が許可される。また、嫌煙者が多数の場合には、有効の時間と無効の時間との間隔を変更して、例えば、45分間だけ分煙設定を有効し、その後15分間は分煙設定を無効にするなど、遊技者の意思を考慮して動的に制御するとよい。
また、分煙設定が有効であっても、遊技者が一時的に席を離れた場合は、その間だけ隣接台要求を無効としてもよい。例えば、前述のように会員端末8に休憩ボタンを設け、遊技者は、休憩に入る際に休憩ボタンを操作することとする。このとき、当該休憩ボタンが操作された遊技機6aの隣接台要求が一時的に無効となる。これによって、当該遊技機6aに隣接する遊技機6aの台分煙属性が禁煙で、かつ、遊技者分煙属性が喫煙の場合、当該隣接する遊技機6aは一時的に喫煙が可能となる。ただし、喫煙が可能になるのは、当該隣接する遊技機6aの、さらに反対側に隣接する遊技機6aからの隣接台要求が禁煙に設定されておらず、又は、隣接台要求が禁煙に設定されていても、当該隣接台要求の設定時間が遊技者分煙属性が喫煙と設定された時刻よりも遅い場合に限られる。
このとき、休憩ボタンが操作された遊技機6a、及び、喫煙が可能になった遊技機6aの表示装置81には、タイマがカウントダウンして表示される。また、喫煙が可能になった遊技機6aの表示装置81には、タイマがタイムアップするまで、喫煙可能な旨の表示がされる。
これによって、隣接する遊技機6aの台分煙属性が禁煙のため喫煙者に禁煙が強制されている場合であっても、当該喫煙者は、休憩ボタンが操作された遊技機6aの遊技者が休憩に行っている間だけ喫煙が許可される。つまり、隣接台に遊技者分煙属性が嫌煙の遊技者がいないにもかかわらず、喫煙者に禁煙を強制することを防止できる。またこの場合、喫煙者は、表示装置81に表示されたタイマによって喫煙が許可された時間を把握することができるため、休憩から戻ってきた隣接台の遊技者との間で問題が発生することを防止できる。
「隣接台要求1」及び「隣接台要求2」には、隣接する遊技機6aの遊技者分煙属性が嫌煙の場合に設定される。具体的には、隣接台要求1は、該当する遊技機6aよりも一つ台番号の小さい遊技機6aの遊技者分煙属性が嫌煙の場合に、禁煙に設定される。また、隣接台要求1は、該当する遊技機6aよりも一つ台番号の大きい遊技機6aの遊技者分煙属性が嫌煙の場合に、禁煙に設定される。なお、隣接台要求1及び隣接台要求2は禁煙にのみ設定される。つまり、隣接台の遊技者分煙属性が喫煙であっても隣接台要求1及び隣接台要求2が喫煙に設定されることはない。
図6は、本発明の実施の形態の分煙設定切替処理1の説明図である。
図6(A)は、分煙設定切替処理1のフローチャートであり、分煙管理装置2のCPUで実行される。分煙設定切替処理1では、分煙設定を日時に基づいて切り替える。
分煙管理装置2のCPUは、まず、分煙設定の更新時間であるか否かを判定する(S11)。
分煙設定の更新時間は、図6(B)の分煙設定時間割テーブルによって決定される。分煙設定時間割テーブルでは、平日と休日とを分けて、また、それぞれの一営業単位を三つの時間帯(10:00〜12:00、12:00〜17:00及び17:00〜23:00)に分けて、分煙設定が設定されている。分煙設定の更新時間は、分煙設定の有効と無効とが切り替えられる10:00、12:00及び17:00である。
よって、現在の時刻が10:00、12:00及び17:00ではない場合は、分煙設定を更新する必要がないため、分煙設定切替処理1を終了する。一方、現在の時刻が10:00、12:00又は17:00の場合は、分煙設定を更新するため、分煙設定時間割テーブルを、分煙管理装置2のHDD(分煙設定時間割記憶手段)から読み出す(S12)。
次に、遊技場内部管理装置1から日時情報を取得する(S13)。ここで取得する日時情報は、本分煙設定切替処理1の実行時点における日付、曜日(営業日)及び時刻(営業時間)である。なお、このうち日付及び曜日は、平日又は休日の別が判別できる情報であれば足りる。
次に、ステップS12で読み出した分煙設定時間割テーブルとステップS13で取得した日時情報とに基づいて、分煙設定が有効か無効かを決定する。具体的には、分煙設定時間割テーブルのうちステップS13で取得した日時情報が該当するデータを読み出す。例えば、ステップS13で取得した日時情報が平日の14:30の場合は、分煙設定は有効である。また、ステップS13で取得した日時情報が休日の18:45の場合は、分煙設定は無効である。このようにして読み出された分煙設定を、台分煙属性決定テーブルに設定する(S14)。
このように、分煙設定を日時に基づいて設定することによって、例えば、午前中は、稼動率が低いため、開店前から遊技場に並んで遊技をしにくる常連客の分煙属性に対応することができ、一方、夕方は、稼動率が高いため、一見客やヘビーユーザーに配慮して自由に喫煙を許可することができる。つまり、遊技場の客層や見込まれる稼動に対応した分煙化が図れるため、商機を逃すことがなく、遊技場の利益と遊技者の利益との衡平を図ることができる。また、日時に応じて分煙設定の有効又は無効を切り替えることによって、嫌煙者は、分煙が有効なタイミングを狙って来店することで、満足のいく環境で遊技することができる。
図7は、本発明の実施の形態の分煙設定切替処理2の説明図である。
図7(A)は、分煙設定切替処理2のフローチャートであり、分煙管理装置2のCPUで実行される。分煙設定切替処理2は、分煙設定切替処理1の別の形態であって、分煙設定の有効又は無効を稼動率に基づいて切り替える。
分煙管理装置2のCPUは、まず、分煙設定の更新時間であるか否かを判定する(S21)。
分煙設定は、所定時間(例えば、1時間)毎に更新される。よって、現在の時刻が前回の更新時から所定時間経過していない場合は、分煙設定を更新する必要がないため、分煙設定切替処理1を終了する。一方、現在の時刻が前回の更新から所定時間経過している場合は、分煙設定を更新するため、図7(B)に示す稼動率対応分煙設定テーブルを分煙管理装置2のHDD(稼動対応分煙設定記憶手段)から読み出す(S22)。稼動率対応分煙設定テーブルでは、稼動率が0%〜50%未満の場合は分煙設定が有効に、稼動率が50%〜100%の場合は分煙設定が無効に設定されている。
次に、遊技場内部管理装置1から稼動情報を取得する(S23)。ここで取得する稼動情報は、本分煙設定切替処理2の実行時点における稼動率である。遊技機6aが稼動しているか否かは、所定の監視時間内に所定量以上の稼動があるか否かを判断基準として判定する。例えば、本分煙設定切替処理2の実行時点から過去3分以内に100発以上の回収球が検出された遊技機6aを稼動有りと判定する。そして、稼動有りと判定された遊技機6aの台数を、対象となる遊技機6a(例えば、遊技場に設置された全ての遊技機6a)の台数で除したものを稼動率とする。
次に、ステップS22で読み出した稼動率対応分煙設定テーブルとステップS23で取得した稼動情報とに基づいて、分煙設定が有効か無効かを決定する。具体的には、稼動率対応分煙設定テーブルのうちステップ23で算出された稼動率が該当するデータを読み出す。例えば、ステップ23で算出された稼動率が28%の場合は、分煙設定は無効である。また、ステップ23で算出された稼動率が62%の場合は、分煙設定は無効である。このようにして読み出された分煙設定を、台分煙属性決定テーブルに設定する(S24)。
このように、分煙設定を稼動率に基づいて設定することによって、例えば、稼動率の低い状態では、喫煙者は、遊技をしようとする遊技機6aが禁煙に設定されていても、代替となる遊技機6aを容易に見つけることができるため、分煙設定を有効にしても影響は少ない。一方、稼動率の高い状態では、遊技客の分煙属性よりも遊技場全体の営業効率を優先して、分煙設定を無効とする。つまり、稼動が低いときは遊技者の要望に重点が置かれ、稼動が高いときは遊技場の利益に重点が置かれるため、遊技場の利益と遊技者との利益の衡平を図ることができる。
また、稼動情報として遊技場全体の稼動率ではなく、遊技機6aの機種毎の稼動率に基づいて分煙設定の有効又は無効を切り替えてもよい。例えば、稼動率の低い機種の分煙設定を有効とする。つまり、稼動率が低い機種は、遊技者の要望に重点を置いた設定をし、稼動率が高い機種は、遊技場の利益に重点を置いた設定をすることで、遊技場の利益と遊技者の利益との衡平を図ることができる。
また、機種毎に所定時間(例えば、過去一週間)の稼動量を算出して、稼動量が少ない機種のみ分煙設定を有効としてもよい。
図8は、本発明の実施の形態の分煙設定テーブルの別の形態の構成図であり、分煙管理装置2のHDDに記憶される。
本形態では、分煙設定の有効又は無効を日時及び稼動率に基づいて切り替える。
本形態の分煙設定テーブルでは、平日と休日とを分け、また、それぞれの一営業単位を三つの時間帯(10:00〜12:00、12:00〜17:00及び17:00〜23:00)に分けている。
また、各時間帯に稼動率の閾値を設定する。そして、各時間帯において設定された稼動率に達するまで、分煙設定を有効とする。
例えば、平日の10:00〜12:00は閾値が100%に設定されているため、稼動率が100%に達するまで分煙設定を有効とする。つまり、この場合、実質的に分煙設定は常に有効である。また、平日の12:00〜17:00及び休日の10:00〜12:00は閾値が75%に設定されているため、稼動率が75%に達するまで分煙設定を有効とする。この場合、稼動率が75%以上になると、分煙設定が無効になる。
なお、本形態の分煙設定テーブルを用いた分設定切替処理は、分煙管理装置2のCPUで実行される。具体的な処理は、まず、本形態の分煙設定テーブルを分煙管理装置2のHDDから読み出し、その後、本分煙設定切替処理実行時点の日時情報及び稼動情報を取得する。その後、本形態の分煙設定テーブルと取得した日時情報及び稼動情報とに基づいて、分煙設定を決定する。
このように、分煙設定を日時情報及び稼動情報に基づいて設定することによって、分煙設定時間割テーブル又は稼動率対応分煙設定テーブルを用いて分煙設定を行った場合と比較して、よりきめ細かく遊技者の特性及び遊技場の営業効率に対応することができる。
図9は、本発明の実施の形態の会員端末8の説明図である。
図9(A)は、会員端末8の構成を示すブロック図である。
会員端末8には、CPU801、ドライバ802、表示装置81、分煙受付スイッチ803、カードリーダ/ライタ804及び通信インターフェース805が設けられている。表示装置81、分煙受付スイッチ803及びカードリーダ/ライタ804は、ドライバ802によってCPU801と接続されている。
分煙受付スイッチ803は、操作パネル82に設けられた操作スイッチであって、操作によって顧客分煙属性がCPU801に入力される。
カードリーダ/ライタ804は、カード読取部83に挿入された会員カードから会員IDを読み出す。読み出された会員IDは、情報収集端末装置5を介して顧客管理装置3に送信され、当該会員IDと対応する遊技者の個人情報が特定される。
また、遊技者が遊技を通じて遊技ポイントを獲得すると、顧客管理装置3から会員端末8に遊技ポイントの加算データが送信される。そして、カードリーダ/ライタ804は、当該データを会員カードに記憶されている遊技ポイントに加算して書き込む。
通信インターフェース805は、CPU801と、外部に接続された情報収集端末装置5及び灰皿装置9とのデータの入出力を司る。分煙受付スイッチ803の操作入力又はカードリーダ/ライタ804によって会員カードが挿入されると、顧客分煙属性や会員IDが情報収集端末装置5を通じて内部ネットワークに送信される。また、分煙管理装置2から情報収集端末装置5を介して分煙情報が入力されると、表示装置81に所定の表示(図9(B)〜(D))が出力される。また、分煙管理装置2から入力された分煙情報に基づいて、CPU801は、灰皿装置9の動作を制御する。
図9(B)〜(D)は、会員端末8の表示装置81の構成図である。
遊技機6aの台分煙属性が禁煙に設定され、分煙管理装置2から会員端末8に分煙情報が入力されると、表示装置81には、遊技機6aは禁煙席である旨及び「この席での喫煙はご遠慮ください」の文字が表示される。
遊技機6aの台分煙属性が喫煙に設定され、分煙管理装置2から会員端末8に分煙情報が入力されると、表示装置81には、遊技機6aは喫煙席である旨及び「喫煙できます」の文字が表示される。
分煙管理装置2から分煙情報の入力がない場合、つまり、遊技機6aの台分煙属性が設定されていない場合は、表示装置81には「分煙区別受付中」の文字が表示される。
これらの表示によって、灰皿装置9が禁煙状態か喫煙状態か(遊技機6aの台分煙属性が禁煙か喫煙か)が表示装置81に遊技者に明示される。
なお、これらの台分煙属性は、文字で表示する必要はなく、記号又は画像で表示してもよい。
図10は、本発明の実施の形態の灰皿装置9の説明図である。
図10(A)は、灰皿装置9の構成を示すブロック図である。
灰皿装置9には、CPU901、ドライバ902、通信インターフェース903、蓋部91を開閉させるモータ904及び蓋部91の状態を検出する蓋センサ905が設けられている。モータ904及び蓋センサ905は、ドライバ902によってCPU901と接続されている。
通信インターフェース903は、CPU901と、外部に接続された会員端末8とのデータの入出力を司る。会員端末8から、蓋部91を開状態に切り替える制御信号が入力されると、CPU901はモータ904を動作させて、蓋部91を開放させる。また、会員端末8から、蓋部91を閉状態に切り替える制御信号が入力されると、CPU901はモータ904を動作させて、蓋部91を閉鎖させる。
つまり、蓋部91は、従業員又は遊技者の手動ではなく、モータ904によって自動開閉される。ただし、蓋部91は遊技者が手動によって開閉することもできる。分煙管理装置2は、遊技者が手動で蓋部91を閉鎖させることで、蓋センサ905から検出信号が送信されると、当該検出信号に基づいて遊技者の分煙属性が嫌煙であると判断することもできる。ここで決定された分煙属性は、遊技者分煙属性の決定の際に、分煙受付スイッチ803の操作入力による顧客分煙属性より優先して考慮してもよい。
蓋センサ905は、閉鎖された蓋部91と皿部92との接触位置に設けられる。蓋センサ905は、蓋部91が閉状態又は開状態であることを検出できれば、機械式センサでも光センサでもよい。会員端末8は、蓋部91が閉鎖されると蓋センサ905から出力される検出信号によって、蓋部91が閉状態であることを把握することができる。
図10(B)は、蓋部91が閉状態(禁煙状態)の灰皿装置9の構造図である。
灰皿装置9は、上縁に煙草を固定するための切欠を有する有底円筒状の皿部92、及び、皿部92の上面を覆う蓋部91によって構成される。蓋部91は、皿部92の上縁に固定された一の半円部と、モータ904によって上下に回動可能な他の半円部とからなる。蓋部91の他の半円部の上面には、「禁煙」の文字が表示されている。当該表示は、蓋部91が開状態のときは遊技者に視認不可能であり、蓋部91が閉状態のときは遊技者に視認可能であって禁煙状態である旨を報知することができる。
灰皿装置9が設けられた遊技機6aの台分煙属性が禁煙に設定されると、分煙管理装置2から当該遊技機6aに接続された会員端末8に、蓋部91を閉状態に切り替える制御信号が送信される。CPU901は、当該制御信号を受信すると、モータ904を動作させて蓋部91を閉鎖させる。これによって、灰皿装置9は禁煙状態になり、また、蓋部91の上面に表示された「禁煙」の文字によって、遊技者に遊技機6aが禁煙席であることが報知される。なお、このとき蓋センサ905はオンであって、表示装置81には遊技機6aが禁煙席である旨の表示がされる。
灰皿装置9が設けられた遊技機6aの台分煙属性が喫煙に設定されると、分煙管理装置2から当該遊技機6aに接続された会員端末8に、蓋部91を開状態に切り替える制御信号が送信される。CPU901は、当該制御信号を受信すると、モータ904を動作させて蓋部91を開放させる。これによって、灰皿装置9は喫煙状態になり、また、蓋部91の上面に表示された「禁煙」の文字は遊技者に視認不可能になる。なお、このとき蓋センサ905はオフであって、表示装置81には遊技機6aが喫煙席である旨の表示がされる。
灰皿装置9が設けられた遊技機6aが分煙区別受付状態の場合も、蓋部91は開状態に設定される。このとき同時に表示装置81には、「分煙区別受付中」の文字が表示される。
図11は、本発明の実施の形態の遊技者分煙属性設定処理のフローチャートであり、分煙管理装置2のCPUで実行される。
分煙管理装置2のCPUは、まず、分煙受付スイッチ803の操作による顧客分煙属性の入力があったか否かを判定する(S31)。顧客分煙属性の入力があった場合は、当該顧客分煙属性が優先されて遊技者分煙属性として設定されるため、会員カードによる分煙属性を判定(S32〜S34)することなくステップS35に移行する。
顧客分煙属性の入力がない場合は、会員端末8のカード読取部83に会員カードが挿入されたか否かを判定する(S32)。カード読取部83に会員カードが挿入されていない場合は、操作入力もなく、かつ、会員カードも挿入されていないため、遊技者分煙属性は設定されない。よって、ステップS31に戻る。
カード読取部83に会員カードが挿入された場合は、挿入された会員カードから読み出された会員IDが顧客管理装置3に送信されるので、分煙管理装置2のCPUは、当該会員IDに基づいて特定される遊技者の分煙属性を顧客管理装置3に問い合わせる(S33)。
次に、遊技者の分煙属性があるか否かを判定する(S34)。つまり、会員IDに基づいて特定された遊技者の個人情報として分煙属性が記録されているか否かを判定する。個人情報として分煙属性が記録されていない場合は、操作入力もなく、かつ、会員カードからも分煙属性が特定されないため、遊技者分煙属性は設定されない。よって、ステップS31に戻る。
一方、個人情報として分煙属性が記録されている場合は、当該分煙属性が喫煙か嫌煙かを判定する(S35)。分煙属性が喫煙の場合は、遊技者分煙属性を喫煙に設定する(S36)。一方、分煙属性が嫌煙の場合は、遊技者分煙属性を嫌煙に設定する(S37)。
ステップS36又はS37で遊技者分煙属性が設定されると、有効時間タイマを設定する(S38)。その後、遊技者分煙属性設定処理を終了する。
このように、遊技者分煙属性は、会員カードよりも操作入力を優先して決定される。これによって、例えば、遊技者は、会員登録時の個人情報として分煙属性を喫煙に登録したとしても、体調が悪い日は操作入力により顧客分煙属性を嫌煙とすることによって、遊技機6aにはその時々に応じた遊技者分煙属性が設定される。
なお、遊技者分煙属性設定処理は、分煙管理装置2のCPUで実行してもよい。この場合、遊技場内に設置された全ての遊技機6aの遊技者分煙属性を、分煙管理装置2で判定する。また、遊技者分煙属性処理は、各遊技機6aに設けられた会員端末8のCPU801で分散して実行してもよい。この場合、各会員端末8は、対応する遊技機6aの遊技者分煙属性を決定し、当該決定した遊技者分煙属性を分煙管理装置2に送信する。分煙管理装置2は、会員端末8から遊技機6aの遊技者分煙属性を受信すると、有効時間タイマを設定して当該遊技者分煙属性の有効時間を管理する。
図12は、本発明の実施の形態の属性有効時間更新処理のフローチャートであり、分煙管理装置2のCPUで実行される。
分煙管理装置2のCPUは、まず、遊技者分煙属性設定処理のステップS38で設定した有効時間タイマがタイムアップしたか否かを判定する(S41)。なお、図5(A)では有効時間タイマの初期設定値を5分に設定するが、当該初期設定値は5分に限られない。
有効時間タイマがタイムアップしていない場合は、設定された遊技者分煙属性は有効であるため、属性有効時間更新処理を終了する。
有効時間タイマがタイムアップしている場合は、有効時間中(有効時間タイマが稼動している5分間)、遊技機6aが遊技者に占有されていたか否かを判定する(S42)。遊技機6aは、稼動があった場合、及び、分煙管理装置2のRAM303に占有フラグが設定されている場合に、遊技者に占有されていると判断できる。
なお、遊技機6aの稼動の有無は、遊技場内部管理装置1から取得する各遊技機6aの稼動情報に基づいて判断する。ここで取得する稼動情報は、各遊技機6aの稼動量である。具体的には、分煙管理装置2は、所定のタイミングで遊技場内部管理装置1に、遊技用装置6の遊技情報又は遊技情報の累積値の送信を要求して、前回受信した情報と今回受信した情報とを比較する。そして、両者の値に差がある場合は、遊技機6aは稼動していると判断する。なお、遊技場内部管理装置1が分煙管理装置2に、遊技用装置6の遊技情報又は遊技情報の累積値を、所定のタイミングで送信してもよい。
また、遊技情報又は遊技情報の累積値に変化が発生した場合に、遊技場内部管理装置1が分煙管理装置2に、当該遊技情報又は遊技情報の累積値を送信してもよい。また、遊技場内部管理装置1は分煙管理装置2に、遊技情報又は遊技情報の累積値の代わりに、遊技機6aの稼動があることを示す信号を送信してもよい。分煙管理装置2は、遊技場内部管理装置1から所定期間内に、遊技情報、遊技情報の累積値又は遊技機6aの稼動があることを示す信号を受信すると、遊技機6aは稼動していると判断する。
有効時間中に遊技者による遊技機6aの占有があった場合は、有効時間タイマを初期設定値である5分に再設定する(S43)。これによって、遊技者分煙属性の有効時間がさらに5分間確保される。その後、属性有効時間更新処理を終了する。
有効時間中に遊技者による遊技機6aの占有がなかった場合は、当該遊技機6aで操作入力又は会員カードを挿入した遊技者が、席の移動等によって遊技を終了したと判断できるため、遊技機6aに設定された遊技者分煙属性を解除する(S44)。このとき同時に、表示装置81の表示を「分煙区別受付中」に変更する信号が会員端末8に送信される。その後、属性有効時間更新処理を終了する。
このように、遊技者分煙属性が設定されてから一定時間、遊技者による遊技機6aの占有がない場合は、当該遊技者分煙属性の設定を解除することによって、いったん設定された遊技者分煙属性が、遊技が終了した後も喫煙又は禁煙に設定され、他の遊技者が当該遊技機6aに寄り付かなくなることによる稼動の低下を防止できる。また、遊技場の稼動に貢献する遊技者にのみ、分煙の利益を享受させることができる。
なお、遊技者分煙属性設定処理と同様に、属性有効時間更新処理は、分煙管理装置2のCPUで、遊技場内に設置された全ての遊技機6aについて一括して実行してもよく、各遊技機6aに設けられた会員端末8のCPU801で分散して処理してもよい。この場合、有効時間中に遊技者による遊技機6aの占有がなかったときは、各会員端末8はその旨の情報を分煙管理装置2に送信し、分煙管理装置2において、当該遊技機6aの遊技者分煙属性の設定が解除される。
図13は、本発明の実施の形態の台分煙属性設定処理のフローチャートであり、分煙管理装置2のCPUで実行される。
分煙管理装置2のCPUは、まず、分煙設定が有効か否かを判定する(S51)。分煙設定が有効か否かは、分煙設定切替処理1又は分煙設定切替処理2によって設定される。
分煙設定が有効ではない、つまり分煙設定が無効の場合は、台分煙属性は、遊技者分煙属性や隣接台要求1、隣接台要求2にかかわらず全て喫煙又は禁煙に設定される。よって、台分煙属性を設定することなく台分煙属性設定処理を終了する。
分煙設定が有効の場合は、隣接台からの禁煙要求があるか否か、つまり、左右いずれかの隣接台の台分煙属性が禁煙に設定されたか否かを判定する(S52)。左右いずれの隣接台の台分煙属性も禁煙ではない場合は、隣接台要求1又は隣接台要求2の設定を解除(隣接台要求1又は隣接台要求2にいずれの分煙属性も設定されていない場合はそのまま)する(S53)。
次に、遊技者分煙属性が設定されているか否かを判定する(S54)。遊技者分煙属性が設定されていない場合は、ステップS53で隣接台要求1及び隣接台要求2の設定もされていないため、対応する遊技機6aは空席か、又は、遊技者が分煙の意思表示をしていないと判断できる。よって、台分煙属性を設定することなく台分煙属性設定処理を終了する。
一方、遊技者分煙属性が設定されている場合は、当該遊技者分煙属性が喫煙か嫌煙かを判定する(S55)。遊技者分煙属性が喫煙の場合は、台分煙属性を喫煙に設定する(S56)。なお、この場合、隣接台要求1及び隣接台要求2は設定されていないため、遊技者分煙属性が優先されて台分煙属性に設定される。
一方、遊技者分煙属性が嫌煙の場合は、ステップS61に移行する。
ステップS52で、左右いずれかの隣接台の台分煙属性が禁煙の場合は、当該隣接台から禁煙が要求されていると判断して、対応する隣接台要求(隣接台要求1又は隣接台要求2)を禁煙に設定する(S57)。
次に、遊技者分煙属性が設定されているか否かを判定する(S58)。遊技者分煙属性が設定されていない場合は、隣接台要求が優先されて、遊技機6aの台分煙属性が禁煙に設定される(S62)。その後、台分煙属性処理を終了する。
遊技者分煙属性が設定されている場合は、当該遊技者分煙属性が喫煙か嫌煙かを判定する(S59)。遊技者分煙属性が喫煙の場合は、既に設定されている隣接台要求と比較して、設定された時間が早い方の分煙属性を台分煙属性として設定する(S60)。これによって、例えば、既に隣接台要求が禁煙に設定されている遊技機6aに、その後喫煙者である遊技者が着席しても、喫煙者の遊技者分煙属性(喫煙)は採用されず、台分煙属性は禁煙に設定される。つまり、喫煙者である6番台の遊技者には禁煙が強制され、隣接台で遊技する遊技者(嫌煙者)の意思が尊重される。一方、隣接台からの要求がされていない遊技機6aで、遊技者分煙属性が喫煙の遊技者が遊技をしている場合は、その後嫌煙者である遊技者が隣接台で遊技を開始しても、当該嫌煙者からの隣接台要求(禁煙)は採用されない。つまり、当該嫌煙者は、前記喫煙者に禁煙を要求することはできず、先に遊技を開始している隣接台の遊技者(喫煙者)の意思が尊重される。
ステップS59で、遊技者分煙属性が嫌煙の場合は、隣接台に禁煙を要求、つまり、隣接台の隣接台要求(隣接台要求1又は隣接台要求2)に禁煙が設定される(S61)。また、同時に遊技機6aの台分煙属性が禁煙に設定される(S62)。その後、台分煙属性設定処理を終了する。
なお、隣接台への禁煙の要求は、隣接する左右それぞれ一つの遊技機6aに対して要求する必要はなく、例えば、遊技機6aの右手に空調設備が設置され、風向きが右手から左手に流れている場合は、右隣の遊技機6aには禁煙を要求しないで、左隣の遊技機6aにのみ禁煙を要求してもよい。
このように、各遊技者の意思に基づいて台分煙属性を動的に設定することによって、喫煙者及び嫌煙者の双方に遊技機6aを選択する自由が与えられるため、遊技場の稼動を低下させることなく、喫煙者及び嫌煙者の双方の要望に応えた分煙化を図ることができる。また、嫌煙者の要望に応えることによって、従来遊技場から足を遠ざけていた嫌煙者を新たな顧客として開拓することができ、稼動を向上させることができる。
図14は、本発明の実施の形態の台分煙属性設定の説明図である。
島設備100には、台番号1〜8の合計八台の遊技機6aが設置されている。図14(A)〜(D)は、島設備100を上方からみた説明図である。黒色で表示された遊技機6aは、台分煙属性が喫煙に設定された遊技機6a(喫煙席)である。斜線で表示された遊技機6aは、台分煙属性が禁煙に設定された遊技機6a(禁煙席)である。白色で表示された遊技機6aは、台分煙属性が設定されていない遊技機6a、つまり「分煙区別受付中」の遊技機6aである。
また、黒丸は、分煙属性が喫煙の遊技者(喫煙者)である。白丸は、分煙属性が嫌煙の遊技者(嫌煙者)である。ここでは、喫煙者である遊技者B、C、E及びFと、嫌煙者である遊技者A及びDとが、1〜8番台の遊技機6aでそれぞれ遊技する場合の台分煙属性の設定について説明する。なお、分煙設定は有効であるものとする。
図14(A)では、いずれの遊技機6aも分煙区別受付中である。そして、遊技者Aが4番台で遊技を開始する。
このとき、遊技者A(嫌煙者)が会員端末8に挿入した会員カード、又は、分煙受付スイッチ803の操作入力によって、4番台の遊技者分煙属性が嫌煙に設定される(S37)。すると、隣接する3番台及び5番台の隣接台要求(隣接台要求1又は隣接台要求2)が禁煙に設定され(S57)、また、3番台及び5番台の台分煙属性が禁煙に設定される(S62)。そして、同時に4番台の台分煙属性が禁煙に設定される(S62)。これによって、嫌煙者である遊技者Aの両隣の遊技機6aの禁煙が確保される。図14(B)は、3〜5番台の台分煙属性が禁煙に設定された状態を示す。
その後、遊技者B及びCが来店し、このうち遊技者B(喫煙者)は、分煙区別受付中である7番台で遊技を開始する。そして、遊技者Bの会員カード又は操作入力によって、7番台の台分煙属性が喫煙に設定される(S56、図14(C))。
一方、遊技者C(喫煙者)は、3番台で遊技を開始しようとするが、表示装置81又は灰皿装置9の蓋部91の表示によって、当該遊技機6aは禁煙席であることを確認できる。よって、3番台での遊技を諦め、分煙区別受付中の2番台で遊技を開始する。これによって、2番台の台分煙属性が喫煙に設定される(S56、図14(C))。
その後、遊技者D及びEが来店し、このうち遊技者D(嫌煙者)は、分煙区別受付中である6番台で遊技を開始する。そして、遊技者Dの会員カード、又は、操作入力によって、6番台の遊技者分煙属性が嫌煙に設定される(S37)。すると、隣接する5番台及び7番台の隣接台要求(隣接台要求1又は隣接台要求2)が禁煙に設定される(S57)。しかし、7番台は既に遊技者分煙属性が喫煙に設定されているため、6番台からの隣接台要求は7番台の台分煙属性として採用されない(S60)。つまり、遊技者Dは嫌煙者であるにもかかわらず、隣接台で遊技する遊技者Bに禁煙を要求することができない。
一方、5番台は既に台分煙属性が禁煙に設定されているため、設定はそのまま維持される。そして、6番台の台分煙属性が禁煙に設定される(S62、図14(D))。
遊技者E(喫煙者)は、5番台で遊技を開始しようとするが、表示装置81又は灰皿装置9の蓋部91の表示によって、当該遊技機6aが禁煙席であることを確認できる。しかし、代替となる席がない場合や、当該遊技機6aでの遊技を強く希望する場合は、禁煙席であることを承知して当該遊技機6aで遊技する必要がある。つまり、喫煙者である遊技者Eが5番台で遊技する場合は、当該遊技機6aの台分煙属性の設定が解除されるまで禁煙が強制される。
図15は、本発明の実施の形態の台分煙属性設定解除の説明図である。
図15(A)は、遊技者A〜Eが各遊技機6aに着席しており、3〜6番台の台分煙属性は禁煙に設定され、2番台及び7番台の台分煙属性は喫煙に設定された状態を示す。
図15(B)では、遊技者A(禁煙者)が4番台から1番台に移動している。遊技者Aが席を移動することによって、分煙区別受付中の1番台の台分煙属性が禁煙に設定される(S62)。ただし、隣接する2番台は遊技者分煙属性が既に喫煙に設定されているため、1番台による隣接台要求は採用されず、2番台の台分煙属性は喫煙のままである。
一方、遊技者Aが4番台から移動することによって、隣接する3番台及び5番台の隣接台要求の設定が解除され、同時に、3番台の台分煙属性の設定が解除される。ただし、5番台は、6番台からの隣接台要求によって台分煙属性が禁煙に設定されているため、遊技者Aが席を移動した後も、6番台で遊技する遊技者Dが席を移動しない限り、台分煙属性の設定は解除されない。
そして、遊技者Aが1番台へ席を移動してから、4番台が占有されていない状態が5分以上継続すると、4番台の台分煙属性の設定が解除される。つまり、遊技者Aが席を移動することによって、3番台及び4番台が分煙区別受付中となり、1番台の台分煙属性が禁煙に設定される。そして、5番台の台分煙属性は禁煙のまま維持される。
また、図15(B)では、遊技者Bが7番台での遊技を終了して退店する。よって、遊技者Bが遊技を終了してから5分間占有がないと、7番台の遊技者分煙属性の設定が解除され、同時に、7番台の台分煙属性の設定が解除される。その後、6番台からの隣接台要求によって、7番台の台分煙属性は禁煙に設定される(S62)。
図15(C)では、遊技者Dが6番台での遊技を終了して退店する。よって、遊技者Dが遊技を終了してから5分間占有がないと、6番台の遊技者分煙属性の設定が解除され、同時に、6番台の台分煙属性の設定が解除される。また同時に、隣接する5番台及び7番台の隣接台要求の設定が解除される。ここで、7番台では遊技者E(喫煙者)が遊技を継続しているため、遊技者Eの遊技者分煙属性によって5番台の台分煙属性は喫煙に設定される。つまり、遊技者Dが退店することによって、5番台の台分煙属性が喫煙に設定され、6番台及び7番台が分煙区別受付中になる。これによって、5番台での遊技者Eの喫煙が許可される。
以上のような遊技管理システムは、遊技者の意思に基づいて各遊技機6aに対して台分煙属性を設定する場合に限られず、例えば、性別や年齢、会員又は非会員などの属性に基づいて各遊技機6aに属性を設定し、各遊技機6aの遊技条件を動的に切替制御する場合にも利用することができる。
図16は、本発明の実施の形態の台間エアカーテン制御処理の説明図である。
図16(A)は、台間エアカーテン15の構成図である。
島設備には、複数の遊技機6aが並設されている。各遊技機6aの間には、エアカーテン15が設けられている。なお、図16(A)では図示を省略するが、遊技機6aには、球貸ユニット6b及び会員端末8が併設されている。
エアカーテン15は、図示しない吸込口及び吹出口が備えられている。そして、吸込口から吸入した空気を、前面に設けられた吹出口から前方(遊技機6aに対して遊技者が遊技する側)へ排出する。この吹出口から排出された空気の流れによって、エアカーテン15を中心として隣り合う遊技機6a間の空気の行き来を遮断することができる。
なお、エアカーテン15は、情報収集端末装置5に接続されており、分煙管理装置2によって送風が制御されている。
図16(B)は、台間エアカーテン制御処理のフローチャートであり、分煙管理装置2のCPUで実行される。
分煙管理装置2は、まず、エアカーテン15の左に設置された遊技機6aと右に設置された遊技機6aのそれぞれの台分煙属性を読み出す(S71)。そして、当該読み出された左の遊技機6aの台分煙属性と右の遊技機6aの台分煙属性とが一致するか否かを判定する(S72)。
両者が一致する場合は、間に設けられたエアカーテン15の運転を休止する(S73)。一方、両者が一致しない場合は、間に設けられたエアカーテン15を運転させる(S74)。
図16(C)は、台間エアカーテン制御の説明図である。
島設備100には、台番号1〜8の8台の遊技機6aが設置されている。また、各遊技機6aの間には、それぞれエアカーテン15A〜15Gが設けられている。ここでは、喫煙者又は嫌煙者である遊技者A〜Fが各遊技機6aで遊技することによって、2、7及び8番台の台分煙属性が喫煙に設定され、3〜5番台の台分煙属性が禁煙に設定されている。
エアカーテン15Aは、左の遊技機6a(1番台)の台分煙属性(分煙区別受付中)と、右の遊技機6a(2番台)の台分煙属性(喫煙)とが一致しないため、分煙管理装置2によって運転制御される。
エアカーテン15Bは、左の遊技機6a(2番台)の台分煙属性(喫煙)と、右の遊技機6a(3番台)の台分煙属性(禁煙)とが一致しないため、分煙管理装置2によって運転制御される。
エアカーテン15Cは、左の遊技機6a(3番台)の台分煙属性(禁煙)と、右の遊技機6a(4番台)の台分煙属性(禁煙)とが一致するため、分煙管理装置2によって休止制御される。
エアカーテン15Dは、左の遊技機6a(4番台)の台分煙属性(禁煙)と、右の遊技機6a(5番台)の台分煙属性(禁煙)とが一致するため、分煙管理装置2によって休止制御される。
エアカーテン15Eは、左の遊技機6a(5番台)の台分煙属性(禁煙)と、右の遊技機6a(6番台)の台分煙属性(禁煙)とが一致するため、分煙管理装置2によって休止制御される。
エアカーテン15Fは、左の遊技機6a(6番台)の台分煙属性(禁煙)と、右の遊技機6a(7番台)の台分煙属性(喫煙)とが一致しないため、分煙管理装置2によって運転制御される。
エアカーテン15Gは、左の遊技機6a(7番台)の台分煙属性(喫煙)と、右の遊技機6a(8番台)の台分煙属性(喫煙)とが一致するため、分煙管理装置2によって休止制御される。
このように、台分煙属性の異なる遊技機6a同士の間のエアカーテン15を運転することによって、喫煙席と禁煙席とが隣接した場合であっても、相互に空気が行き交うことが防止される。そのため、嫌煙者は煙草の煙に我慢することなく遊技することができ、また、喫煙者は嫌煙者に気兼ねすることなく喫煙することができる。
また、エアカーテン15を台分煙属性と関連付けて運転制御することによって、全てのエアカーテン15を常時稼動させる必要がなく、運転コストのダウンを図ることができる。また、エアカーテン15を常時稼動させる場合と比較して稼動時間が少ないため、エアカーテン15の保守に要する回数を減らすことができる。また、必要な場合にだけエアカーテン15を運転することによって、エアカーテン15から排出される空気にあたるのを嫌がる遊技者や、吹出口からの空気の吹出音を嫌がる遊技者に対しても対応することができる。
なお、今回開示した実施の形態は、全ての点で例示であって制限的なものではない。また、本発明の範囲は前述した発明の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び内容の範囲での全ての変更が含まれることが意図される。