JP2007082645A - 洗浄用ブラシ - Google Patents
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Abstract
【課題】シャフト部とブラシ部に2分割した洗浄用ブラシロールのブラシ部の交換を容易にし、更に交換時に削りカスを生じさせない。
【解決手段】シャフト部1にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を用いて、シャフト部1の表面をフッ素樹脂で被覆2した。本発明は、外表面に多数のブラシ毛5を設けた円筒の内側にCFRP製円筒状シャフト部1を嵌合させてなる洗浄用ブラシであって、該CFRP製円筒状シャフト部1がその表面がフッ素樹脂などの熱可塑性樹脂となるように該フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂で覆われたことを特徴とする洗浄用ブラシである。
【選択図】図1
【解決手段】シャフト部1にCFRP(炭素繊維強化プラスチック)を用いて、シャフト部1の表面をフッ素樹脂で被覆2した。本発明は、外表面に多数のブラシ毛5を設けた円筒の内側にCFRP製円筒状シャフト部1を嵌合させてなる洗浄用ブラシであって、該CFRP製円筒状シャフト部1がその表面がフッ素樹脂などの熱可塑性樹脂となるように該フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂で覆われたことを特徴とする洗浄用ブラシである。
【選択図】図1
Description
この発明は、液晶TVやモニター等に用いられる液晶パネルや半導体基板などの洗浄工程に用いられる洗浄用ブラシに関する。
液晶TVやモニター等に用いられる液晶パネルや半導体基板の製造においては、ガラスや半導体の基板を洗浄する工程が存在し、この洗浄工程において、通常ステンレスや強化樹脂製の円筒にブラシ毛を設けた洗浄用ブラシロールを用いて、洗浄液をシャワーしながらこのブラシロールを回転させて洗浄している(特許文献1、2を参照。)。
近年、液晶TVやモニター等のフラットパネルの大型化需要に伴い、フラットパネルの製造装置やその部品もますます大型化してきており、それに伴って洗浄用のブラシも大型化している。従来洗浄用ブラシにはステンレス製のブラシシャフトが主に使用されていたが、ブラシロールの大型化による重量の増加とそれに伴うブラシロールのたわみが大きくなり、ブラシロールの精度向上が難しくなってきている。このような問題を解消するため、製造装置用のシャフトにはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が用いられるようになってきている。(特許文献3を参照。)。
一方、洗浄用ブラシロールのブラシは使用に従って磨耗するため、ブラシロールを交換する必要がある。交換を容易にするため、洗浄用ブラシロールをシャフト部とブラシ部に2分割し、ブラシが磨耗したときにはブラシ部だけ新品と交換する方式がとられている。
近年、液晶TVやモニター等のフラットパネルの大型化需要に伴い、フラットパネルの製造装置やその部品もますます大型化してきており、それに伴って洗浄用のブラシも大型化している。従来洗浄用ブラシにはステンレス製のブラシシャフトが主に使用されていたが、ブラシロールの大型化による重量の増加とそれに伴うブラシロールのたわみが大きくなり、ブラシロールの精度向上が難しくなってきている。このような問題を解消するため、製造装置用のシャフトにはCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が用いられるようになってきている。(特許文献3を参照。)。
一方、洗浄用ブラシロールのブラシは使用に従って磨耗するため、ブラシロールを交換する必要がある。交換を容易にするため、洗浄用ブラシロールをシャフト部とブラシ部に2分割し、ブラシが磨耗したときにはブラシ部だけ新品と交換する方式がとられている。
しかし、シャフト部とブラシ部に2分割した洗浄用ブラシロールのブラシ部を交換する際には、ブラシ部の円筒状内部にシャフト部を出し入れする必要があるが、その摺動面の摩擦により交換が困難であるという問題や、更にブラシ部又シャフト部の摺動面の一方が金属や硬質樹脂の場合には、ブラシ部の金属や硬質樹脂又はシャフト部の金属やCFRPなどが削られて、被洗浄物である基板等に削りカス、特に金属の削りカスが付着し、その品質を落とすという問題があった。
本発明の洗浄用ブラシは、これらの問題を解決し、シャフト部とブラシ部に2分割した洗浄用ブラシロールのブラシ部の交換を容易にし、更に交換時に削りカスを生じさせないことを目的とした。
本発明の洗浄用ブラシは、これらの問題を解決し、シャフト部とブラシ部に2分割した洗浄用ブラシロールのブラシ部の交換を容易にし、更に交換時に削りカスを生じさせないことを目的とした。
これらの問題を解決するため、本発明の洗浄用ブラシにおいては、シャフト部にCFRPを用いて、シャフト部の表面をフッ素樹脂などの熱可塑性樹脂で被覆した。その結果、洗浄用ブラシロールのブラシ部の交換時に金属質の削りカスの発生を防止することを可能にし、さらにシャフト表面の樹脂をフッ素樹脂に代表される摩擦係数が低い熱可塑性樹脂とすることでブラシ部の交換も容易にした。
即ち、本発明は、外表面に多数のブラシ毛を設けた円筒状ブラシ部の内側にCFRP製円筒状シャフト部を嵌合させてなる洗浄用ブラシであって、該CFRP製円筒状シャフト部がその表面が熱可塑性樹脂となるように該熱可塑性樹脂で覆われたことを特徴とする洗浄用ブラシである。
即ち、本発明は、外表面に多数のブラシ毛を設けた円筒状ブラシ部の内側にCFRP製円筒状シャフト部を嵌合させてなる洗浄用ブラシであって、該CFRP製円筒状シャフト部がその表面が熱可塑性樹脂となるように該熱可塑性樹脂で覆われたことを特徴とする洗浄用ブラシである。
本発明の洗浄用ブラシは、洗浄用ブラシロールのブラシ部の交換時に金属質の削りカスが発生しない。また、シャフト表面をフッ素樹脂等の摩擦係数が低い熱可塑性樹脂とした場合にはブラシ部の交換が容易になる。
本発明の洗浄用ブラシは、構成例を図1に示すように、円筒状のシャフト部と円筒状のブラシ部とから成る。
シャフト部はCFRP製のパイプから成る。
このCFRP製パイプの形状は、通常外径1〜30cm、内径0.5〜29cm、長さ0.1m〜10m程度である。長さは50cm以上が好ましい。材質が軽量で高強度、高弾性率のCFRPであるため、特に長さが2m以上の場合に、自重によるたわみによる不具合が軽減される。
このCFRP製パイプは、マトリックス樹脂に炭素繊維を含浸させ、このマトリックス樹脂を硬化させて得られる。炭素繊維強化樹脂中の炭素繊維の体積含有率(Vf)は、通常35〜75%程度である。
シャフト部はCFRP製のパイプから成る。
このCFRP製パイプの形状は、通常外径1〜30cm、内径0.5〜29cm、長さ0.1m〜10m程度である。長さは50cm以上が好ましい。材質が軽量で高強度、高弾性率のCFRPであるため、特に長さが2m以上の場合に、自重によるたわみによる不具合が軽減される。
このCFRP製パイプは、マトリックス樹脂に炭素繊維を含浸させ、このマトリックス樹脂を硬化させて得られる。炭素繊維強化樹脂中の炭素繊維の体積含有率(Vf)は、通常35〜75%程度である。
このマトリックス樹脂としては、不飽和マトリックス樹脂成分やエポキシ樹脂成分やそれら両方を混合した樹脂などが挙げられる。
不飽和マトリックス樹脂成分としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリル酸を縮合させた樹脂、エチレン性不飽和基含有ポリウレタン樹脂、含リンビニルエステル樹脂、エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂、エチレン性不飽和基含有シリコン樹脂、エチレン性不飽和基含有メラミン樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂成分としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタン等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂成分は、更に硬化剤を含み、更に必要に応じて硬化促進剤、界面活性剤、その他の添加剤を加えてもよい。
不飽和マトリックス樹脂成分としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエステル(メタ)アクリル酸を縮合させた樹脂、エチレン性不飽和基含有ポリウレタン樹脂、含リンビニルエステル樹脂、エチレン性不飽和基含有アクリル樹脂、エチレン性不飽和基含有シリコン樹脂、エチレン性不飽和基含有メラミン樹脂等が挙げられる。
エポキシ樹脂成分としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジルアミノフェノール、テトラグリシジルキシレンジアミン等のグリシジルアミン型エポキシ樹脂、テトラキス(グリシジルオキシフェニル)エタンやトリス(グリシジルオキシ)メタン等のグリシジルエーテル型エポキシ樹脂等が挙げられる。エポキシ樹脂成分は、更に硬化剤を含み、更に必要に応じて硬化促進剤、界面活性剤、その他の添加剤を加えてもよい。
一方、炭素繊維としては、PAN(アクリル)系、ピッチ系、レーヨン系等のいずれの炭素繊維を用いてもよいが、通常高強度の炭素長繊維が得られやすいPAN系炭素繊維や高弾性率の炭素長繊維が得られやすいピッチ系炭素繊維が用いられ、必要に応じてPAN系とピッチ系繊維等2種類以上の炭素長繊維を組み合わせて使用する。また、通常炭素繊維は、ストランド(数百〜数万本の繊維束)の形態で用いられ、表面処理される、表面処理のためのサイジング剤としては、ビニルエステル樹脂又はエポキシ樹脂を主成分とするものが用いられる。
また、CFRP製パイプの成形法としては、フィラメントワインディング法、引抜成形法、ハンドレイアップ法、RTM法、インフュージョン法、及びプリプレグの形態でシートワインディング法、オートクレーブ法、ホットプレス法等が挙られる。
また、CFRP製パイプの成形法としては、フィラメントワインディング法、引抜成形法、ハンドレイアップ法、RTM法、インフュージョン法、及びプリプレグの形態でシートワインディング法、オートクレーブ法、ホットプレス法等が挙られる。
このCFRP製のパイプに、表面保護等のためにステンレス等の金属やセラミックスなどで被覆してもよい。ステンレス被覆は、内圧成形による内側補強、焼きばめ、圧入、溶射、メッキ等により作成することができる。
また、CFRP製のパイプを熱硬化性樹脂で被覆してもよい。このような熱硬化性樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
また、CFRP製のパイプを熱硬化性樹脂で被覆してもよい。このような熱硬化性樹脂として、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂等が挙げられる。
このようなCFRPのパイプに、その表面が熱可塑性樹脂となるようにこの熱可塑性樹脂で被覆する。即ち、シャフト部として用いる際に、その最外表面が熱可塑性樹脂であればよい。
このような熱可塑性樹脂としてPP(ポリプロピレン樹脂)、PE(ポリエチレン樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、AS(アクリロニトリル−スチレン樹脂)、AAS(アクリロニトリル−アクリル−スチレン樹脂)、PS(ポリスチレン樹脂)、PC(ポリカーボネイト樹脂)、PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)、POM(ポリオキシメチレン樹脂)、フッ素樹脂およびこれらを2種類以上組み合わせたポリマーアロイ等が挙げられる。
熱可塑性樹脂の中でも、洗浄ブラシのシャフトとして洗浄液にさらされるため吸水性が低く、円筒状ブラシ部の内部にシャフトを出し入れするため摩擦係数が低い樹脂であることが好ましく、熱可塑性樹脂の中でもフッ素樹脂が最も好ましい。
このような熱可塑性樹脂としてPP(ポリプロピレン樹脂)、PE(ポリエチレン樹脂)、PET(ポリエチレンテレフタレート樹脂)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)、AS(アクリロニトリル−スチレン樹脂)、AAS(アクリロニトリル−アクリル−スチレン樹脂)、PS(ポリスチレン樹脂)、PC(ポリカーボネイト樹脂)、PPE(変性ポリフェニレンエーテル樹脂)、PVC(ポリ塩化ビニル樹脂)、PPS(ポリフェニレンサルファイド樹脂)、POM(ポリオキシメチレン樹脂)、フッ素樹脂およびこれらを2種類以上組み合わせたポリマーアロイ等が挙げられる。
熱可塑性樹脂の中でも、洗浄ブラシのシャフトとして洗浄液にさらされるため吸水性が低く、円筒状ブラシ部の内部にシャフトを出し入れするため摩擦係数が低い樹脂であることが好ましく、熱可塑性樹脂の中でもフッ素樹脂が最も好ましい。
フッ素樹脂としては、ASTM D 256に準拠するアイゾット衝撃試験ノッチ付きにおいて破断することなく、かつ、ASTM D638に準拠した引張試験時の破断伸度が300%以上である特性を有するものがより好ましい。
このようなフッ素樹脂として、例えば、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリ(4フッ化エチレン))を挙げることができる。また、これらのリサイクル品を使用してもよい。
更に、フッ素樹脂製の熱収縮チューブを用いてもよい。このようなフッ素樹脂として、例えば、ETFE、PFA、FEP、PTFE等が挙げられる。
CFRPのパイプにフッ素樹脂を2層被覆してもよい。例えば、CFRPのパイプを一旦上記のフッ素樹脂で被覆し、更にこれをフッ素樹脂製の熱収縮チューブで被覆してもよい。こうすることにより、万が一亀裂などの損傷が発生した場合は、損傷の内層への拡大を防止しすることができる。また損傷した層を取り替える際は、被覆層全体を取り替える必要がなく、損傷した層のみを交換できるなどの利点がある。
このようなフッ素樹脂として、例えば、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)、PFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)、FEP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリ(4フッ化エチレン))を挙げることができる。また、これらのリサイクル品を使用してもよい。
更に、フッ素樹脂製の熱収縮チューブを用いてもよい。このようなフッ素樹脂として、例えば、ETFE、PFA、FEP、PTFE等が挙げられる。
CFRPのパイプにフッ素樹脂を2層被覆してもよい。例えば、CFRPのパイプを一旦上記のフッ素樹脂で被覆し、更にこれをフッ素樹脂製の熱収縮チューブで被覆してもよい。こうすることにより、万が一亀裂などの損傷が発生した場合は、損傷の内層への拡大を防止しすることができる。また損傷した層を取り替える際は、被覆層全体を取り替える必要がなく、損傷した層のみを交換できるなどの利点がある。
本発明における熱可塑性樹脂層の厚さは、好ましくは0.02〜5mmであり、より好ましくは0.05〜3mmであり、さらに好ましくは、0.1〜2.0mmである。
フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂で被覆する方法は特に限定されないが、製造する効率からは押出機及びその先に取り付けられたダイスを用いて被覆するのが好ましい。例えば、ダイスを用いて被覆する場合は、先端部にダイスが取り付けられた押出機及びダイスを所定温度に昇温した後に、熱可塑性樹脂ペレットを押出機の原料投入口へ投入する。ダイス先端部から熱可塑性樹脂が定常的に吐出されることを確認した後に、上記のCFRP製パイプを挿入して被覆し、その後、数十秒〜数十分空冷して成形体を得る。
一方、熱収縮チューブを用いる際には、CFRP製パイプにこの熱収縮チューブをかぶせてTg(ガラス転移点)温度以上で加熱するとよい。加熱方法としては、加熱炉、加熱された液体含浸(温水槽)、熱風などによる加熱が挙げられる。
フッ素樹脂などの熱可塑性樹脂で被覆する方法は特に限定されないが、製造する効率からは押出機及びその先に取り付けられたダイスを用いて被覆するのが好ましい。例えば、ダイスを用いて被覆する場合は、先端部にダイスが取り付けられた押出機及びダイスを所定温度に昇温した後に、熱可塑性樹脂ペレットを押出機の原料投入口へ投入する。ダイス先端部から熱可塑性樹脂が定常的に吐出されることを確認した後に、上記のCFRP製パイプを挿入して被覆し、その後、数十秒〜数十分空冷して成形体を得る。
一方、熱収縮チューブを用いる際には、CFRP製パイプにこの熱収縮チューブをかぶせてTg(ガラス転移点)温度以上で加熱するとよい。加熱方法としては、加熱炉、加熱された液体含浸(温水槽)、熱風などによる加熱が挙げられる。
ブラシ部としては、上記シャフト部の外径とほぼ同径の内径を持つ円筒部の表面に外部に向かってブラシ毛を設けた構造を有する。ブラシ部の軸方向の長さは、通常上記シャフト部の長さとほぼ同じであるが、短くてもよい。
この円筒部の材質は、特に制限はないが、通常ステンレスなどの金属であり、硬質のプラスチックでもよい。また、この円筒部はブラシ毛を金属溝(チャンネル)に植毛したリボン状ブラシを、らせん状に巻き取ることにより形成されたパイプ状のものや、一定間隔をあけて巻き取った螺旋状の形態でもよい。
このようなブラシ部にシャフト部を嵌入することにより、本発明の洗浄用ブラシが構成される。ブラシ部とシャフト部とをねじ等により固定してもよい。これにより、ブラシ部が磨耗したときには、シャフト部をブラシ部から引き抜き、新しいブラシ部にこのシャフト部挿入して用いることができる。この引き抜き又は挿入時に摺動する長さ(嵌合面の長さ)はシャフト部の長さと同程度である。
本発明の洗浄用ブラシにおいては、シャフト部の表面をフッ素樹脂のような熱可塑性樹脂としたことにより、このようなブラシ部の交換時に、その引き抜きと挿入が容易であり、摺動による削りカスの発生が抑制される。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
この円筒部の材質は、特に制限はないが、通常ステンレスなどの金属であり、硬質のプラスチックでもよい。また、この円筒部はブラシ毛を金属溝(チャンネル)に植毛したリボン状ブラシを、らせん状に巻き取ることにより形成されたパイプ状のものや、一定間隔をあけて巻き取った螺旋状の形態でもよい。
このようなブラシ部にシャフト部を嵌入することにより、本発明の洗浄用ブラシが構成される。ブラシ部とシャフト部とをねじ等により固定してもよい。これにより、ブラシ部が磨耗したときには、シャフト部をブラシ部から引き抜き、新しいブラシ部にこのシャフト部挿入して用いることができる。この引き抜き又は挿入時に摺動する長さ(嵌合面の長さ)はシャフト部の長さと同程度である。
本発明の洗浄用ブラシにおいては、シャフト部の表面をフッ素樹脂のような熱可塑性樹脂としたことにより、このようなブラシ部の交換時に、その引き抜きと挿入が容易であり、摺動による削りカスの発生が抑制される。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
まずCFRPパイプはPAN系炭素長繊維とエポキシ樹脂からなるプリプレグ及びピッチ系炭素長繊維とエポキシ樹脂からなるプリプレグを用い、シートワインディング成形法により製造した。その後、外径を研磨して所定の寸法(φ69mm×φ76mm×2130mm)に仕上げた。
次に、ガラス繊維入りPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド、旭硝子マテックス社製)を用い、押出し成形により成形された丸棒を切削加工してジャーナル(軸)として、CFRPパイプの両端に接着剤で固定した。
次に、ガラス繊維入りPPS樹脂(ポリフェニレンサルファイド、旭硝子マテックス社製)を用い、押出し成形により成形された丸棒を切削加工してジャーナル(軸)として、CFRPパイプの両端に接着剤で固定した。
次に、フッ素樹脂製熱収縮チューブを作成し被覆した。熱収縮チューブの材質にはETFE樹脂(旭硝子社製、フルオンC88AX)に酸化チタン1質量%配合した組成物のペレットを用いて、50mm単軸押出成形機で、シリンダー温度290℃にてφ60mm、厚み250ミクロンのオリジナルチューブを成形した。その後、エアーブロアー法にてφ80mm、厚みが凡そ200ミクロンに延伸した熱収縮チューブを得た。この熱収縮チューブを、外径φ76mmのCFRPに被せ、100℃電気炉にて熱収縮化を行なってCFRPシャフトに被覆した。
更に、断面形状を図2に示すリボン状ブラシ(ブラシ毛をSUS製のチャンネルで挟み込んだ)を、チャンネルを内側にして当該パイプの外径と同じ内径となるように螺旋状に巻き取った円筒状ブラシ部を作成し、この円筒状ブラシ部の内側に、当該パイプの成形体を挿入して洗浄用ブラシとした。
この洗浄用ブラシのブラシ部にCFRPシャフトを挿入したところ、シャフト部がSUS製のパイプを同様に挿入する場合に比べて、シャフトの滑りは良かった。また、この洗浄ブラシのブラシ部を固定し、CFRPシャフトを引き抜いたところ、引き抜いた後には削りカスはでなかったが、SUS製パイプを引き抜いた後には黒色の削りカスが出た。
この洗浄用ブラシのブラシ部にCFRPシャフトを挿入したところ、シャフト部がSUS製のパイプを同様に挿入する場合に比べて、シャフトの滑りは良かった。また、この洗浄ブラシのブラシ部を固定し、CFRPシャフトを引き抜いたところ、引き抜いた後には削りカスはでなかったが、SUS製パイプを引き抜いた後には黒色の削りカスが出た。
1 CFRP製シャフト
2 フッ素樹脂被覆
3 ブラシ部
4 ジャーナル(軸)
5 ブラシ毛
6 金属製チャンネル
2 フッ素樹脂被覆
3 ブラシ部
4 ジャーナル(軸)
5 ブラシ毛
6 金属製チャンネル
Claims (5)
- 外表面に多数のブラシ毛を設けた円筒状ブラシ部の内側にCFRP製円筒状シャフト部を嵌合させてなる洗浄用ブラシであって、該CFRP製円筒状シャフト部がその表面が熱可塑性樹脂となるように該熱可塑性樹脂で覆われたことを特徴とする洗浄用ブラシ。
- 前記熱可塑樹脂がフッ素樹脂である請求項1に記載の洗浄用ブラシ。
- 前記ブラシ毛を設けた円筒状ブラシ部と前記CFRP製円筒状シャフト部との嵌合面の軸方向の長さが50cm以上である請求項1又は2に記載の洗浄用ブラシ。
- 前記外表面に多数のブラシ毛を設けた円筒状ブラシ部が、ブラシ毛を金属溝に植毛したリボン状ブラシを、らせん状に巻き取ることにより形成されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の洗浄用ブラシ。
- 前記CFRP製円筒状シャフト部の両端に回転軸となるジャーナル部を有し、該ジャーナル部がPPS製である請求項1〜4のいずれか一項に記載の洗浄用ブラシ。
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---|---|---|---|---|
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2005
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