JP2007081091A - トンネル磁気抵抗効果素子の製造方法及びトンネル磁気抵抗効果素子 - Google Patents

トンネル磁気抵抗効果素子の製造方法及びトンネル磁気抵抗効果素子 Download PDF

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達司 清水
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Abstract

【課題】 TMR素子の信頼性を低下させることなく、素子抵抗値を低減化させることができるTMR素子の製造方法、HGAの製造方法及びTMR素子を提供する。
【解決手段】 TMR素子を作製する作製工程と、電圧又は電流によるストレスを印加するストレス印加処理を行ってTMR素子の素子抵抗値を低下させる抵抗値低減化工程とを備えている。この抵抗値低減化工程が、TMR素子の抵抗変化率を検出し、ストレス印加状態を監視するモニタ処理を含むことが好ましい。
【選択図】 図6

Description

本発明は、トンネル磁気抵抗効果(TMR)を利用したヘッド素子や磁気抵抗メモリ(MRAM)セル等のTMR素子の製造方法、ヘッドジンバルアセンブリ(HGA)の製造方法及びTMR素子に関する。
TMRヘッド素子は、一般に、その素子抵抗値(TMR抵抗値)が高く、特に、高記録密度化が進んで素子サイズがより小さくなると、TMRバリア層の面積が小さくなることから、素子抵抗値はさらに高くなる傾向にある。
読出しヘッド素子の素子抵抗値が高くなると、カットオフ周波数が低くなり、高周波数記録に対する読出し特性が悪化する。図1は記録周波数に対するTMR読出しヘッド素子の規格化された出力ゲインについて、素子抵抗値をパラメータとして用いた特性図である。同図から、素子抵抗値が高くなればなるほど、カットオフ周波数(同図の−3dBにおける周波数)が低下していることが分かる。
また、読出しヘッド素子の素子抵抗値が高くなると、このヘッド素子に接続されるヘッド用プリアンプにおけるヘッド素子抵抗値の許容限度を越えてしまい、バイアス電圧を一定に保った際の高抵抗に対応する小電流を制御することが難しくなる。現在、実際に使用されているプリアンプでは、600Ωが高抵抗の限度であり、多くのプリアンプは500Ωが最大許容抵抗値である。
そこで、TMRヘッド素子の素子抵抗値を低下させるために、種々の試みがなされているが、いずれも、TMRヘッド素子を作製する際にその膜構造や膜材料の改良を図るものであり、作製したTMRヘッド素子についてその素子抵抗値を低下させるものではない。
特許文献1には、TMRヘッド素子にダメージを与えたり破壊させることなく信頼性の確認を行う際の検査電流値を定める方法が開示されており、TMR素子への印加電圧が700mV程度までは素子の特性変動が見られないが、それを超える大きな印加電圧で特性変動が発生し、1100mVを超えるあたりで素子の破壊が生じると記載されている。
特開2001−23131号公報
特許文献1は、TMR素子の検査方法に関するものであり、素子特性を変化させるための方法に関しては全く開示がない。
本発明の目的は、素子抵抗値をTMR素子作製後においても容易に低減化させることができるTMR素子の製造方法、HGAの製造方法及びTMR素子を提供することにある。
本発明の他の目的は、TMR素子の信頼性を低下させることなく、素子抵抗値を低減化させることができるTMR素子の製造方法、HGAの製造方法及びTMR素子を提供することにある。
本発明によれば、TMR素子を作製する作製工程と、電圧又は電流によるストレスを印加するストレス印加処理を行ってTMR素子の素子抵抗値を低下させる抵抗値低減化工程とを備えたTMR素子の製造方法が提供される。
TMR素子を作製した後に、電圧又は電流によるストレスを印加することによってTMR素子の抵抗値を低減化させている。素子作製後に抵抗値低減化を行えるので、製造工程中に生じた素子抵抗のばらつきを補償できると共に、電圧又は電流によるストレスを印加するのみで良いため、その工程が非常に簡単であり処理が容易となる。
抵抗値低減化工程が、TMR素子の抵抗変化率を検出し、ストレス印加状態を監視するモニタ処理を含むことが好ましい。後述するように、抵抗変化率が所定の閾値より小さいTMR素子における素子破壊電圧は、抵抗変化率がその閾値より大きいTMR素子における素子破壊電圧より高い。従って、TMR素子の抵抗変化率を求めてストレス印加状態を監視することによって、TMR素子の信頼性を低下させることのない素子抵抗低減化を図ることができる。
モニタ処理が、ストレス印加処理の後又はその前後に行われる処理であることが好ましい。
モニタ処理が、TMR素子に互いに異なる電流値を有する複数のセンス電流をそれぞれ流した状態で該TMR素子の抵抗値をそれぞれ測定し、測定した複数の抵抗値から抵抗変化率を求める処理を含むこと、又はモニタ処理が、TMR素子に第1の電流値を有する第1のセンス電流を流した状態で抵抗値を測定して第1の抵抗値とし、TMR素子に第1の電流値より絶対値が大きい第2の電流値を有する第2のセンス電流を流した状態で抵抗値を測定して第2の抵抗値とし、第1の抵抗値と前記第2の抵抗値とから抵抗変化率を求める処理を含むことも好ましい。電流値の異なるセンス電流によって測定した抵抗値から抵抗変化率を求めることによって、TMR素子に関する信頼性の確認を容易にかつ短時間に行うことができ、しかも、その場合、素子破壊を発生させることなく確認することができる。従って、抵抗値低減化の際に信頼性が低下していないかどうかのモニタ処理が短時間にかつ容易にしかも素子破壊無しに行えるから、量産に非常に有効である。
複数のセンス電流又は第1及び第2のセンス電流が、互いに不連続なセンス電流であることが好ましい。ここで、不連続なセンス電流を流すとは、1つのセンス電流又は第1のセンス電流を流した後、その電流を一旦切り、その後、他のセンス電流又は第2のセンス電流を流すことをいう。
抵抗変化率を求める処理が、第1の抵抗値をRとし、第2の抵抗値をRとすると、(R−R)/R×100(%)から抵抗変化率を求める処理であることも好ましい。
モニタ処理が、(R−R)/R×100(%)なる抵抗変化率が所定の閾値未満であるか否かを判別する処理を含むことも好ましい。
TMR素子のトンネルバリア層がアルミニウム(Al)の酸化物、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)で構成されており、かつ、第1のセンス電流が0.1mA、第2のセンス電流が0.4mAの場合、所定の閾値が−0.8(%)であることがより好ましい。なお、トンネルバリア層をAlの酸化物以外の材料で構成する場合、それに応じて、第1のセンス電流、第2のセンス電流及び抵抗変化率の閾値を設定すれば、同様に識別が可能となる。Alの酸化物以外の材料としては、Ti、Mg、Hf、Ta、Zr等の酸化物が挙げられる。また、Alやそれ以外のこれら材料の窒化物を用いても良い。
ストレス印加処理とモニタ処理とが交互に繰り返し行われることが好ましい。
各ストレス印加処理が、一定の電圧又は電流を1回若しくは複数回印加する処理又は徐々に増大する電圧又は電流を複数回印加する処理であることも好ましい。
複数のストレス印加処理において印加される電圧又は電流が、各ストレス印加処理毎に徐々に増大せしめられること、又は、各ストレス印加処理毎にまず増大せしめられ、以後のストレス印加処理では一定に保たれるか若しくは減少せしめられることも好ましい。
ストレス印加処理において印加される電圧又は電流が、直流矩形波の若しくは高周波の電圧又は電流であることが好ましい。
作製工程が、TMRヘッド素子又はMRAMセルを作製する工程であることも好ましい。
本発明によれば、また、上述の記載のTMR素子を支持部材に固着する工程を備えたHGAの製造方法が提供される。
本発明によれば、さらにまた、上述の製造方法によって製造されたTMR素子が提供される。
このTMR素子のトンネルバリア層がアルミニウム(Al)の酸化物、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)で構成されていることも好ましい。
本発明によれば、素子作製後に抵抗値低減化を行えるので、製造工程中に生じた素子抵抗のばらつきを補償できると共に、電圧又は電流によるストレスを印加するのみで良いため、その工程が非常に簡単であり処理が容易となる。
また、TMR素子の抵抗変化率を検出し、ストレス印加状態を監視するモニタ処理をさらに備えれば、抵抗変化率の小さいTMR素子における素子破壊電圧は、抵抗変化率の大きいTMR素子における素子破壊電圧より高い。従って、TMR素子の抵抗変化率を求めてストレス印加状態を監視することによって、TMR素子の信頼性を低下させることのない素子抵抗低減化を図ることができる。
図2は本発明の一実施形態としてTMRヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドを製造する工程と、さらにこの薄膜磁気ヘッドをアセンブルしてHGAを製造する工程とを表すフローチャートであり、図3はその一部の工程を説明する図である。
まず、薄膜用ウエハの集積面上に、多数のTMR読出しヘッド素子と、各TMR読出しヘッド素子上にインダクティブ書込みヘッド素子(水平磁気記録用又は垂直磁気記録用のインダクティブ書込みヘッド素子)をマトリクス状に作製する(ステップS1)。図3(A)は、このようにして多数の薄膜磁気ヘッド素子31がマトリクス状に並んで形成されたウエハ30を示している。
図4はこの場合の各TMR読出しヘッド素子の構造の一例を浮上面(ABS)と直交する方向から見た断面図であり、図5はこのTMR読出しヘッド素子をABS方向から見た断面図である。
これら図4及び図5に示すように、TMR読出しヘッド素子のTMR層部分は、下部シールド及び電極層40上に、反強磁性層41、ピンド層42、トンネルバリア層43、フリー層44、キャップ層45を順次積層した構造を有しており、その上に、金属ギャップ層46を介して上部シールド及び電極層47が積層されている。TMR層部分のトラック幅方向には、バイアス層48が形成されている。TMR層の積層順序はこの逆であっても良い。トンネルバリア層43は、Al、Ti、Zr、Hf、Ta、又はMg等の酸化物で形成されている。
その後、このウエハ30を切断して、複数の薄膜磁気ヘッド32が列状に並ぶ複数のバー部材33を得る(ステップS2)。図3(B)はこのようにして作成したバー部材33を示している。
次いで、このバー部材33のABS側の研磨面を粗研磨し(ステップS3)、さらに、このバー部材33の研磨面を精密研磨してMRハイトの調整を行う(ステップS4)。
次いで、研磨した面上に保護膜を形成し(ステップS5)、ABSに、イオンミリング等によってレールを形成する(ステップS6)。
その後、ストレスを印加してTMR読出しヘッド素子の素子抵抗値を下げる抵抗値低減化工程を実施する(ステップS7)。
図6はこのステップS7における素子抵抗値を低下させる抵抗値低減化工程を表すフローチャートであり、図7はこの図6の工程で用いられる処理装置の構成を概略的に説明する図である。
図7において、70は複数のTMRヘッドが互いに連接して一列配置されたバー部材であり、71はTMRヘッド読出し素子にストレスを印加すると共にモニタを行う処理装置をそれぞれ示している。
バー部材70の各薄膜磁気ヘッド素子70aは、TMR読出しヘッド素子とインダクティブ書込みヘッド素子とを備えており、各TMR読出しヘッド素子は1対の端子パッド70bに電気的に接続されている。
処理装置71は、TMR読出しヘッド素子用の1対の端子パッド70bに電気的に接触可能な1対のプローブ71aと、この1対のプローブ71aに電気的に接続されており、複数の電流値のストレス電流又はモニタ用のセンス電流を供給する定電流回路71bと、1対のプローブ71aに電気的に接続されており、TMR読出しヘッド素子から出力される電圧の値を測定する電圧測定回路71cと、電圧測定回路71cに電気的に接続されており、測定した電圧値を表す電圧測定回路71cのアナログ出力をデジタル信号に変換するA/D変換器71dと、定電流回路71b及びA/D変換器71dに電気的に接続されているデジタルコンピュータ71eとを備えている。
デジタルコンピュータ71eは、後述するストレス印加処理においては、定電流を流してTMR読出しヘッド素子に所定シーケンスの電圧又は電流を印加するように定電流回路71bを制御し、また、後述するモニタ処理においては、A/D変換器71dからデジタル信号を継続的に入力して各センス電流におけるTMR読出しヘッド素子の抵抗値を計算し、抵抗変化率%dMRRを算出して、TMR読出しヘッド素子の良否を判別するように構成されている。
素子抵抗値を低下させるステップS7においては、図6に示すように、まず、TMR読出しヘッド素子の抵抗変化率%dMRRを検出してモニタ処理を行う(ステップS71)。
図8はこのステップS71のモニタ処理における流れを示すフローチャートである。
最初に、バー部材70のモニタすべきTMR読出しヘッド素子の端子パッド70bに1対のプローブ71aを電気的に接触させ、この状態で、定電流回路71bより、第1の電流値、例えば0.1mA、を有するセンス電流をTMRヘッド素子に印加する(ステップS711)。
次いで、電圧測定回路71cによってTMR読出しヘッド素子から出力される電圧の値を測定し、その値をコンピュータ71eに入力してTMR読出しヘッド素子の抵抗値を算出する(ステップS712)。この抵抗値は、印加した第1の電流値、例えば0.1mA、と測定した電圧とからオームの法則によって算出される。算出した抵抗値は、第1の抵抗値Rとして、コンピュータ71e内に記憶される。
次いで、定電流回路71bより、第1の電流値より高い第2の電流値、例えば0.4mA、を有するセンス電流を、第1の電流値を有するセンス電流とは不連続にTMR読出しヘッド素子に印加する(ステップS713)。ここで、センス電流を不連続に印加するとは、第1のセンス電流を流した後、その電流を一旦切り、その後、第2のセンス電流を流すことをいう。一方、センス電流を連続に印加するとは、第1のセンス電流を流し、その電流を切ることなく、第2のセンス電流を流すことをいう。
次いで、電圧測定回路71cによってTMR読出しヘッド素子から出力される電圧の値を測定し、その値をコンピュータ71eに入力してTMR読出しヘッド素子の抵抗値を算出する(ステップS714)。この抵抗値は、印加した第2の電流値、例えば0.4mA、と測定した電圧とからオームの法則によって算出される。算出した抵抗値は、第2の抵抗値Rとして、コンピュータ71e内に記憶される。
その後、第1の抵抗値R及び第2の抵抗値Rから抵抗変化率%dMRRを、式%dMRR(%)=(R−R)/R×100を用いて算出し、その計算結果が所定の閾値である−0.8%未満であるか否か、即ち−0.8%より負の側に大きいか否かを判別する(ステップS715)。
未満である場合はそのTMR読出しヘッド素子が素子破壊電圧の高い良品であると識別し(ステップS716)、未満ではない場合はそのTMR読出しヘッド素子が素子破壊電圧の低い不良品であると識別する(ステップS717)。
次いで、バー部材70の他のTMR読出しヘッド素子について、同様の識別を順次行う。
図9は、この図8のモニタ処理シーケンスを説明する図である。
同図から明らかのように、まず、例えば0.1mAという低い第1の電流値の矩形波状のセンス電流を印加し、その時の抵抗値Rを求める。次いで、例えば0.4mAという第1の電流値より高い第2の電流値の矩形波状のセンス電流を印加し、その時の抵抗値Rを求める。その後、抵抗変化率%dMRRを%dMRR(%)=(R−R)/R×100から計算し、その結果が所定の閾値である−0.8%未満であるか否かを判別して、TMR読出しヘッド素子の良否識別を行う。
図10は、多数のTMR読出しヘッド素子について、上述した処理動作により、0.1mA印加時の第1の抵抗値R及び0.4mA印加時の第2の抵抗値Rを測定し、抵抗変化率%dMRRを求めた結果を表すグラフである。ただし、同図の横軸は第1の抵抗値Rを、縦軸は抵抗変化率%dMRRをそれぞれ表している。
同図に示すように、本実施形態では、抵抗変化率%dMRRが−0.8(%)未満のTMR読出しヘッド素子はバリア層にピンホールの存在しない良品のヘッド素子であり、−0.8(%)以上のTMR読出しヘッド素子はバリア層にピンホールの存在している不良品のヘッド素子であると識別している。
抵抗変化率が所定の閾値より小さいTMR読出し素子における素子破壊電圧は、抵抗変化率がその閾値より大きいTMR読出し素子における素子破壊電圧より高く、良品の素子であることが本願発明者等によって確認されている。以下この点について説明する。
本願発明者等は、TMR読出しヘッド素子に印加するセンス電流を素子破壊が生じるまで増大させていくと、金属電導支配的なTMR読出しヘッド素子と、トンネル電流支配的なTMR読出しヘッド素子とでは、その抵抗値の変化特性が異なってくることを見出している。
図11は、本願発明者等によって測定された複数のTMRヘッド素子についての、センス電流Is(mA)に対する規格化抵抗値(%)特性を示す図である。
同図から分かるように、センス電流を増大させて行った場合、抵抗値が徐々に低下していく傾向を示す集団Bと抵抗値が急激に低下する傾向を示す集団Aとが存在する。両集団を比較すると、集団BのTMR読出しヘッド素子については素子破壊電圧が低く、集団AのTMR読出しヘッド素子については素子破壊電圧が高かった。素子破壊電圧が低い集団BのTMR読出しヘッド素子はバリア層にピンホールが存在するものと思われ、一方、素子破壊電圧が高い集団AのTMR読出しヘッド素子はバリア層にピンホールが存在しないものと思われる。
このようにバリア層にピンホールが有る無しによって、なぜ抵抗の変化度合が異なるかについて、考察する。
図12はTMRヘッド読出し素子に印加する電圧と電流との関係を4つのTMRヘッド素子モデルについて想定した特性図である。
同図において、aはバリア層にピンホールが存在するTMR読出しヘッド素子において温度上昇を考えない理論上のモデル、即ち通常の金属抵抗と同様にオーミック電導が行われるモデルであり、bはバリア層にピンホールが存在するTMR読出しヘッド素子において温度上昇を考えた一般モデル、cはバリア層にピンホールが存在せずTMR動作するTMR読出しヘッド素子において温度上昇を考えない理論上のモデル、dはバリア層にピンホールが存在せずTMR動作するTMR読出しヘッド素子において温度上昇を考えた一般モデルをそれぞれ表している。
ピンホールが存在するTMRヘッド素子理論モデルaは、金属抵抗と同様に動作する。即ち、電圧が増大するとそれに比例して電流が増大する。ピンホールが存在するTMR読出しヘッド素子の一般モデルbは、電圧が増大すると、素子温度が上昇して抵抗値が大きくなるので、理論モデルaより電流増大量が小さくなる。ピンホールが存在しないTMR読出しヘッド素子の理論モデルcは、電圧が増大すると、抵抗値が多少小さくなるため、ピンホールが存在する理論モデルaよりも電流増大量が大きくなる。ピンホールが存在しないTMR読出しヘッド素子の一般モデルdは、電圧が増大すると、素子温度が上昇して電子が活発化するので抵抗値が小さくなり、理論モデルcよりも電流増大量がさらに大きくなる。
このように、バリア層にピンホールが存在するTMR読出しヘッド素子とピンホールが存在しないTMR読出しヘッド素子とでは、抵抗変化に互いに異なる2つの傾向があり、これがセンス電流Isの値に依存する抵抗値の変化特性(抵抗変化率)の違いとなって現れるものと推測される。
なお、前述の実施形態では、抵抗変化率%dMRRに関する閾値を−0.8(%)としているが、この閾値は、TMR素子のトンネルバリア層がAlの酸化物、例えば、Alで構成されており、かつ、第1のセンス電流が0.1mA、第2のセンス電流が0.4mAの場合の閾値である。トンネルバリア層をAlの酸化物以外の材料で構成する場合、それに応じて、第1のセンス電流、第2のセンス電流及び抵抗変化率の閾値を設定すれば、同様に識別が可能となる。即ち、閾値は上述した実施形態の値に限定されるものではなく、TMRヘッド素子の仕様に応じて任意に設定される。
また、センス電流として、第1の抵抗値Rを測定する際に流す第1の電流値と第2の抵抗値Rを測定する際に流す第2の電流値とは、上述した値に限定されるものではなく、TMRヘッド素子が破壊される電流値より絶対値が小さくかつ第2の電流値が第1の電流値より絶対値が大きければ良い。例えば、第1の電流値を0.1mAとした場合、第2の電流値はこれより高くかつTMRヘッド素子が破壊される電流値より低ければ良い。もちろん、第1の電流値を0.1mA以外の値としても良い。また、第2の電流値のセンス電流を先に流して、その後に、これより低い第1の電流値のセンス電流を流すようにしても良い。
図13は、多数のTMRヘッド素子について、第1の電流値を0.1mA一定とし、第2の電流値を変えて抵抗変化率%dMRR及び素子破壊電圧を測定した結果を表すグラフである。
同図(A)は第2の電流値が0.15mAの場合、同図(B)は第2の電流値が0.2mAの場合、同図(C)は第2の電流値が0.3mAの場合、同図(D)は第2の電流値が0.4mAの場合、同図(E)は第2の電流値が0.5mAの場合、同図(F)は第2の電流値が0.8mAの場合である。いずれの電流値の場合にも、同様の分布傾向を有していることが分かる。
センス電流としては、上述した実施形態のように、不連続である矩形波状のパルス電流であっても良いし、連続する電流であっても良い。各電流値における持続時間は任意であり、また、矩形波状のパルス電流の場合、その間隔も任意である。
センス電流を流す方向は、TMRヘッド素子の基板側(積層方向で下側)から非基板側(積層方向で上側)に向かう方向であってもその逆であっても良い。これは、TMR層の積層順序にかかわらない。
以上がモニタ処理である。このモニタ処理が終了した後、図6のストレス印加処理を実施する(ステップS72)。
このストレス印加処理では、バー部材70の対象とするTMR読出しヘッド素子の端子パッド70bに1対のプローブ71aを電気的に接触させた状態で、定電流回路71bより電流を流して所定のストレスをTMR読出しヘッド素子に印加する。印加するストレスは、電圧であっても電流であっても良いが、以下の説明では、簡略化のために、電圧であるとする。
本実施形態では、例えば、図14(A)及び(G)に示すごとく、所定の電圧値を有する1つの矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加する。素子電圧を測定しながら電流を流すか又はあらかじめ計算しておいた電流を流すことにより、定電流回路71bによっても所定電圧値の電圧を印加できることは言うまでもない。
また、図14(B)に示すように、ストレス印加処理として、所定の電圧値を有する複数の矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加しても良い。
さらに、図15(A)に示すように、所定の振幅を有する交番電圧をTMR読出しヘッド素子に印加しても良いし、図15(B)に示すように、所定の振幅を有する交番電圧を複数回TMR読出しヘッド素子に印加しても良い。
ストレス印加処理が終了した後、TMR読出しヘッド素子の抵抗変化率%dMRRを検出して識別を行うモニタ処理を再度行う(ステップS73)。このモニタ処理の内容は、ステップS71におけるモニタ処理(図8)の場合と全く同様である。
次いで、このモニタ処理において測定したTMR読出しヘッド素子の素子抵抗値、即ち第1の抵抗値Rが所望の抵抗値以下となったかどうか判別する(ステップS74)。
素子抵抗値が所望値以下に低減化していない場合は、ステップS72のストレス印加処理へ戻り、同様のストレス印加処理及びモニタ処理を繰り返して実施する。素子抵抗値がOKの場合は、このTMR読出しヘッド素子について抵抗値低減化を終了し、バー部材33の次のTMR読出しヘッド素子について同様の抵抗値低減化を行う。
ストレス印加によるTMR読出しヘッド素子の抵抗値低減化について、実際に検証した。その結果が表1に示されている。同表から分かるように、初期の素子抵抗値が650Ω及び652Ωのサンプル1及び2について、上述したごときストレスを印加した後、素子抵抗値R、抵抗変化率%dMRR及びスペクトラムSNRを測定した。ストレス印加後は、両サンプルとも、素子抵抗値は600Ω未満となっており、また、スペクトラムSNRが15dBより高いため、この点では良好な状態を示している。しかしながら、抵抗変化率%dMRRについては、ストレス印加後に、サンプル1が−3.2(%)、サンプル2が−0.66(%)となっており、サンプル2については、閾値−0.8(%)より大きくなっている。従って、サンプル2は素子抵抗値は低くなったものの、バリア層の破壊が進み過ぎてこのバリア層にピンホールが生じてしまった不良品、即ち素子破壊電圧が低く従って信頼性の低い不良品であると識別される。サンプル1はそのようなことがないので、良品であると識別される。
Figure 2007081091
バー部材33上の全てのTMR読出しヘッド素子について抵抗値低減化が終了すると、図2の流れに戻り、バー部材33を切断し、図3(C)に示すごとき、個々の磁気ヘッドスライダ34を得る(ステップS8)。
その後、磁気ヘッドスライダ34をサスペンション35に接着固定してHGA36を作成し(ステップS9)、サスペンション35上に設けられた配線部材の接続パッドに磁気ヘッドスライダ34の電極端子34aをボンディングする(ステップS10)。
その後、最終的な検査を行う(ステップS11)。この最終的検査では、例えば、TMR読出しヘッド素子の電磁変換特性等の特性検査が行われる。
以上述べたように、本実施形態によれば、TMR読出しヘッド素子の作製後に抵抗値低減化を行っているので、製造工程中に生じた素子抵抗値のばらつきを補償できると共に、電圧又は電流によるストレスを印加するのみで良いため、その工程が非常に簡単であり処理が容易となる。しかも、その場合、TMR読出しヘッド素子の抵抗変化率%dMRRを求めて信頼性の確認を行っているので、過剰なストレス印加によって信頼性を低下させることのない素子抵抗低減化を図ることができる。また、抵抗変化率%dMRRを用いているので、信頼性の確認を容易にかつ短時間に行うことができ、しかも、その場合、素子破壊を発生させることなく確認することができる。即ち、抵抗値低減化の際に信頼性が低下していないかどうかのモニタ処理が短時間にかつ容易にしかも素子破壊無しに行えるから、量産に非常に有効である。
ストレス印加処理としては、図14(C)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する電圧値を有する1つの矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加しても良い。同様に、図15(C)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する振幅を有する交番電圧をTMR読出しヘッド素子に印加しても良い。
また、図14(D)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する電圧値を有する複数の矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加しても良い。
さらに、図14(E)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する電圧値を有する1つの矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加し、抵抗減少が確認された時点で、一定の電圧値を有する複数の矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加するようにしても良い。同様に、図15(D)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する振幅を有する交番電圧をTMR読出しヘッド素子に印加し、抵抗減少が確認された時点で、一定の振幅を有する交番電圧をTMR読出しヘッド素子に印加するようにしても良い。
さらにまた、図14(F)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する電圧値を有する1つの矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加し、抵抗減少が確認された時点で、直前のストレス印加処理における電圧値より低い一定の電圧値を有する複数の矩形波電圧をTMR読出しヘッド素子に印加するようにしても良い。同様に、図15(E)に示すように、各ストレス印加処理毎に増大する振幅を有する交番電圧をTMR読出しヘッド素子に印加し、抵抗減少が確認された時点で、直前のストレス印加処理における振幅より減少した一定の振幅を有する交番電圧をTMR読出しヘッド素子に印加するようにしても良い。
なお、本実施形態においては、定電流回路から電流を流して一定値又は一定振幅を有する電圧によるストレスを印加しているが、徐々に増大する値又は振幅を有する電圧を印加しても良く、さらに、一定値若しくは一定振幅又は徐々に増大する値若しくは振幅を有する電流によるストレスを印加するようにしても良い。また、定電流回路の代わりに定電圧回路を用いて電圧又は電流によるストレスを印加するようにしても良い。ただし、後者の場合、電流測定が必要となる。
また、本実施形態においては、TMR読出しヘッド素子の抵抗値低減化工程において、素子抵抗値が所望値以下となったかどうか判別し、所望値以下となるまでストレス印加処理を行うようにしているが、素子抵抗値をその都度判別することなく、素子抵抗値が所望値以下となるような標準的なストレス量をあらかじめ定めておいてこれを印加するようにしても良い。
図16は本発明の他の実施形態としてTMRヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドを製造する工程と、さらにこの薄膜磁気ヘッドをアセンブルしてHGAを製造する工程とを表すフローチャートである。本実施形態においては、TMR読出しヘッド素子の抵抗値低減化工程を行う時点が図2の実施形態の場合と異なるのみであり、その他の構成、作用効果及び変更態様等はこの図2の実施形態とほぼ同様である。従って、本実施形態において、図2の実施形態と同様の構成要素については同じ参照番号を使用する。
本実施形態において、まず、薄膜用ウエハの集積面上に、多数のTMR読出しヘッド素子と、各TMR読出しヘッド素子上にインダクティブ書込みヘッド素子(水平磁気記録用又は垂直磁気記録用のインダクティブ書込みヘッド素子)をマトリクス状に作製する(ステップS1′)。図3(A)は、このようにして多数の薄膜磁気ヘッド素子31がマトリクス状に並んで形成されたウエハ30を示している。
その後、このウエハ30を切断して、複数の薄膜磁気ヘッド32が列状に並ぶ複数のバー部材33を得る(ステップS2′)。図3(B)はこのようにして作成したバー部材33を示している。
次いで、このバー部材33のABS側の研磨面を粗研磨し(ステップS3′)、さらに、このバー部材33の研磨面を精密研磨してMRハイトの調整を行う(ステップS4′)。
次いで、研磨した面上に保護膜を形成し(ステップS5′)、ABSに、イオンミリング等によってレールを形成する(ステップS6′)。
次いで、バー部材33を切断し、図3(C)に示すごとき、個々の磁気ヘッドスライダ34を得る(ステップS7′)。
次いで、磁気ヘッドスライダ34をサスペンション35に接着固定してHGA36を作成し(ステップS8′)、サスペンション35上に設けられた配線部材の接続パッドに磁気ヘッドスライダ34の電極端子34aをボンディングする(ステップS9′)。
その後、ストレスを印加してTMR読出しヘッド素子の素子抵抗値を下げる抵抗値低減化工程を実施する(ステップS10′)。
TMR読出しヘッド素子を備えた磁気ヘッドが組み付けられているHGAの外部接続パッド36a(図3(D))に処理装置の1対のプローブ37を電気的に接触させ、この状態で、図6に示す抵抗値低減化工程を実施する。抵抗値低減化工程自体の内容、作用効果、変更態様等は図2の実施形態と同様である。
対象となる全てのHGAについて抵抗値低減化を行った後、最終的な検査を行う(ステップS11′)。この最終的検査では、例えば、各HGAのTMR読出しヘッド素子の電磁変換特性等の特性検査が行われる。
なお、以上の実施形態は、TMRヘッド素子の検査を行う場合について説明したが、本発明は、MRAMセルの検査を行う場合にも同様に適用できる。
MRAMセルは、図17に示すように、例えばビット線となる下部導体層170上に、反強磁性層171、ピンド層172、トンネルバリア層173、フリー層174、例えばワード線となる上部導体層175を順次積層したTMR構造を有している。本実施形態における製造方法、処理装置の他の構成、動作及び作用効果は、図2の実施形態のごとく、バー部材状態での加工及び処理がないのみで、基本的には同様である。
以上述べた実施形態は全て本発明を例示的に示すものであって限定的に示すものではなく、本発明は他の種々の変形態様及び変更態様で実施することができる。従って本発明の範囲は特許請求の範囲及びその均等範囲によってのみ規定されるものである。
記録周波数に対するTMR読出しヘッド素子の規格化された出力ゲインについて、素子抵抗値をパラメータとして用いた特性図である。 本発明の一実施形態として、TMRヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドを製造する工程と、この薄膜磁気ヘッドをアセンブルしてHGAを製造する工程とを表すフローチャートである。 図2の一部の工程を説明する図である。 図2の実施形態において製造される各TMR読出しヘッド素子の構造の一例をABSと直交する方向から見た断面図である。 図4のTMR読出しヘッド素子をABS方向から見た断面図である。 図2のステップS7における素子抵抗値を低下させる抵抗値低減化工程を表すフローチャートである。 図6の工程で用いられる処理装置の構成を概略的に説明する図である。 図2の実施形態におけるモニタ処理における流れを示すフローチャートである。 図8のモニタ処理のシーケンスを説明する図である。 多数のTMRヘッド素子について、0.1mA印加時の第1の抵抗値R及び0.4mA印加時の第2の抵抗値Rを測定し、抵抗変化率dMRRを求めた結果を表すグラフである。 複数のTMRヘッド素子についての、センス電流Isに対する規格化抵抗値特性を示す図である。 TMRヘッド素子に印加する電圧と電流との関係を4つのTMRヘッド素子モデルについて想定した特性図である。 多数のTMRヘッド素子について、第1の電流値を0.1mA一定とし、第2の電流値を変えて抵抗変化率dMRR及び素子破壊電圧を測定した結果を表すグラフである。 印加するストレスの態様及びモニタ処理の時点に関する種々の例を説明する図である。 印加するストレスの態様及びモニタ処理の時点に関する種々の例を説明する図である。 本発明の他の実施形態として、TMRヘッド素子を有する薄膜磁気ヘッドを製造する工程と、この薄膜磁気ヘッドをアセンブルしてHGAを製造する工程とを表すフローチャートである。 本発明の他の実施形態において製造されるMRAMセルの構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
30 ウエハ
31、70a 薄膜磁気ヘッド素子
32 薄膜磁気ヘッド
33、70 バー部材
34 磁気ヘッドスライダ
34a、70b 電極端子
35 サスペンション
36 HGA
36a 外部接続パッド
37、71a プローブ
50 下部シールド及び電極層
51、171 反強磁性層
52、172 ピンド層
53、173 トンネルバリア層
54、174 フリー層
55 キャップ層
56 金属ギャップ層
57 上部シールド及び電極層
58 バイアス層
71 処理装置
71b 定電流回路
71c 電圧測定回路
71d A/D変換器
71e デジタルコンピュータ
170 下部導体層
175 上部導体層

Claims (23)

  1. トンネル磁気抵抗効果素子を作製する作製工程と、該作製したトンネル磁気抵抗効果素子に電圧又は電流によるストレスを印加するストレス印加処理を行って該トンネル磁気抵抗効果素子の素子抵抗値を低下させる抵抗値低減化工程とを備えたことを特徴とするトンネル磁気抵抗効果素子の製造方法。
  2. 前記抵抗値低減化工程が、前記トンネル磁気抵抗効果素子の抵抗変化率を検出し、ストレス印加状態を監視するモニタ処理を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記モニタ処理が、前記ストレス印加処理の後に行われることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記モニタ処理が、前記ストレス印加処理の前後に行われることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  5. 前記モニタ処理が、前記トンネル磁気抵抗効果素子に互いに異なる電流値を有する複数のセンス電流をそれぞれ流した状態で該トンネル磁気抵抗効果素子の抵抗値をそれぞれ測定し、該測定した複数の抵抗値から抵抗変化率を求める処理を含むことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記複数のセンス電流が、互いに不連続なセンス電流であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記モニタ処理が、前記トンネル磁気抵抗効果素子に第1の電流値を有する第1のセンス電流を流した状態で抵抗値を測定して第1の抵抗値とし、該トンネル磁気抵抗効果素子に該第1の電流値より絶対値が大きい第2の電流値を有する第2のセンス電流を流した状態で抵抗値を測定して第2の抵抗値とし、前記第1の抵抗値と前記第2の抵抗値とから抵抗変化率を求める処理を含むことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 前記第1及び第2のセンス電流が、互いに不連続なセンス電流であることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. 前記抵抗変化率を求める処理が、前記第1の抵抗値をRとし、前記第2の抵抗値をRとすると、(R−R)/R×100(%)から抵抗変化率を求める処理であることを特徴とする請求項7又は8に記載の製造方法。
  10. 前記モニタ処理が、(R−R)/R×100(%)なる抵抗変化率が所定の閾値未満であるか否かを判別する処理を含むことを特徴とする請求項9に記載の製造方法。
  11. 前記トンネル磁気抵抗効果素子のトンネルバリア層がアルミニウムの酸化物で構成されており、かつ、前記第1のセンス電流が0.1mA、前記第2のセンス電流が0.4mAの場合、前記所定の閾値が−0.8(%)であることを特徴とする請求項10に記載の製造方法。
  12. 前記ストレス印加処理と前記モニタ処理とが交互に繰り返し行われることを特徴とする請求項2から11のいずれか1項に記載の製造方法。
  13. 各ストレス印加処理が、一定の電圧又は電流を1回印加する処理であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の製造方法。
  14. 各ストレス印加処理が、一定の電圧又は電流を複数回印加する処理であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の製造方法。
  15. 各ストレス印加処理が、徐々に増大する電圧又は電流を複数回印加する処理であることを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の製造方法。
  16. 複数のストレス印加処理において印加される電圧又は電流が、各ストレス印加処理毎に徐々に増大せしめられることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
  17. 複数のストレス印加処理において印加される電圧又は電流が、各ストレス印加処理毎にまず増大せしめられ、以後のストレス印加処理では一定に保たれるか又は減少せしめられることを特徴とする請求項12に記載の製造方法。
  18. 前記ストレス印加処理において印加される電圧又は電流が、直流矩形波の電圧又は電流であることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の製造方法。
  19. 前記ストレス印加処理において印加される電圧又は電流が、高周波の電圧又は電流であることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の製造方法。
  20. 前記作製工程が、トンネル磁気抵抗効果ヘッド素子又は磁気抵抗メモリセルを作製する工程であることを特徴とする請求項1から19のいずれか1項に記載の製造方法。
  21. 請求項1から20のいずれか1項に記載のトンネル磁気抵抗効果素子を支持部材に固着する工程を備えたことを特徴とするヘッドジンバルアセンブリの製造方法。
  22. 請求項1から20のいずれか1項に記載の製造方法によって製造されたことを特徴とするトンネル磁気抵抗効果素子。
  23. トンネルバリア層がアルミニウムの酸化物で構成されていることを特徴とする請求項22に記載のトンネル磁気抵抗効果素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018535391A (ja) * 2015-12-29 2018-11-29 ウェイハイ ホアリン オプト−エレクトロニクス シーオー.,エルティーディー. 磁気イメージセンサー

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