JP2007080753A - 流体密度検出装置及び流体密度検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 燃料電池から排出された流体に含まれる各成分の濃度を検出するために流体の密度を検出する場合に、過酷な環境下でも流体の密度を高い精度で測定する。
【解決手段】 燃料電池1から排出された燃料ガスを、還流ライン2を介して燃料電池1に戻す燃料電池システムにおいて、パージ弁4の開閉により生じる燃料ガスの圧力変動を検出する圧力センサPS1と、パージ弁4を開閉してから圧力センサPS1で圧力変動を検出するまでの時間差を測定して圧力変動の音速Cを求める演算手段(20)と、を備えたものである。これにより、簡単な構成で、燃料ガスの一部を循環系の外に放出するときに生じる圧力変動の音速Cを求め、燃料ガスの密度を算出することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 燃料電池1から排出された燃料ガスを、還流ライン2を介して燃料電池1に戻す燃料電池システムにおいて、パージ弁4の開閉により生じる燃料ガスの圧力変動を検出する圧力センサPS1と、パージ弁4を開閉してから圧力センサPS1で圧力変動を検出するまでの時間差を測定して圧力変動の音速Cを求める演算手段(20)と、を備えたものである。これにより、簡単な構成で、燃料ガスの一部を循環系の外に放出するときに生じる圧力変動の音速Cを求め、燃料ガスの密度を算出することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、燃料電池から排出された流体に含まれる各成分の濃度を検出するために流体の密度を検出する流体密度検出装置及び流体密度検出方法に関し、詳しくは、燃料電池の循環系に設けられたパージ弁を開閉して生じる圧力変動の速度を求めて流体の密度を算出する装置及び方法に関する。
燃料電池システムにおいて、燃料電池に供給された燃料ガスは、一部が電気エネルギーとして燃料電池内で消費され、残りが燃料極出口から排出される。この排出された燃料ガスは、循環系を介して再度燃料電池に戻され、そこに含まれる水素燃料を再利用することで、水素燃料の利用率を向上させている。
一方、燃料電池の空気極入口から流入した空気に含まれる窒素などの不純物成分が燃料極側に浸透し、この不純物成分が次第に蓄積増加することによって、循環系を流れる燃料ガスに含まれる水素燃料の割合、すなわちガス成分濃度が変化することは既に知られている。ここで、燃料電池の循環系を流れる燃料ガスに含まれる水素燃料の割合が少なくなれば、そのような排出ガスを燃料電池に還流させる価値が少なく、また循環ブロアの動力も無駄になるため、排出ガスに含まれる不純物成分の濃度がある値以上に増加しないように維持する必要がある。そのため、燃料極出口から排出した燃料ガスの一部を循環系の外に放出するパージ制御が行われているが、パージ制御を有効、かつ効率的に行うためには、循環系を流れる燃料ガスの成分濃度を精度良く把握することが必要である。
一方、燃料電池の空気極入口から流入した空気に含まれる窒素などの不純物成分が燃料極側に浸透し、この不純物成分が次第に蓄積増加することによって、循環系を流れる燃料ガスに含まれる水素燃料の割合、すなわちガス成分濃度が変化することは既に知られている。ここで、燃料電池の循環系を流れる燃料ガスに含まれる水素燃料の割合が少なくなれば、そのような排出ガスを燃料電池に還流させる価値が少なく、また循環ブロアの動力も無駄になるため、排出ガスに含まれる不純物成分の濃度がある値以上に増加しないように維持する必要がある。そのため、燃料極出口から排出した燃料ガスの一部を循環系の外に放出するパージ制御が行われているが、パージ制御を有効、かつ効率的に行うためには、循環系を流れる燃料ガスの成分濃度を精度良く把握することが必要である。
このように燃料電池から排出された燃料ガスに含まれる水素濃度を検出するためにガス密度を検出する装置が従来から提案されている。このような従来の燃料電池制御装置は、燃料ガスの循環系を有し、この循環系を流れる燃料ガスの流量制御を行うことにより、燃料電池の制御を行うものである(特許文献1参照)。
また、燃料電池から排出された燃料ガスの成分濃度を測定するセンサとして、ガス中の音速を検出することでガス濃度を測定するものがある。このガス濃度センサは、被測定ガスを流入出させる測定室内に超音波を送信すると共に、反対側の壁面からの反射波を受信可能な超音波素子と、この超音波素子による超音波の送信時から反射波の受信時までの伝播時間を計測して被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出する濃度検出手段とを備え、超音波の反射面の縁部に凹部を形成したことで、送受信波の変調点間の時間を超音波の伝播時間として測定し、ガス濃度を高精度に測定するようになっている(特許文献2参照)。
特開平6−231786号公報
特開2000−304732号公報
また、燃料電池から排出された燃料ガスの成分濃度を測定するセンサとして、ガス中の音速を検出することでガス濃度を測定するものがある。このガス濃度センサは、被測定ガスを流入出させる測定室内に超音波を送信すると共に、反対側の壁面からの反射波を受信可能な超音波素子と、この超音波素子による超音波の送信時から反射波の受信時までの伝播時間を計測して被測定ガス中の特定ガスの濃度を検出する濃度検出手段とを備え、超音波の反射面の縁部に凹部を形成したことで、送受信波の変調点間の時間を超音波の伝播時間として測定し、ガス濃度を高精度に測定するようになっている(特許文献2参照)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の発明においては、燃料電池の循環系におけるガス密度を直接把握するのではなく、燃料電池の出力電流値、負荷指令値、出力電力値あるいは燃料電池出口の水素濃度のうちの少なくとも1つに基づいて、結果的にガス密度を加味した制御を行うものであったため、水素燃料の再利用が必ずしも有効に行われないという問題点があった。
また、上記特許文献2に記載の発明においては、当該ガス濃度センサを高温多湿の環境下で適用した場合には、超音波素子や反射面に形成された凹部に結露水が付着してノイズが発生するといった問題点や、あるいは測定室内に付着した水分を介して超音波が配管に直接的に固体伝播してしまうという超音波リークの問題点があった。仮に、これらの問題を克服したとしても、超音波を送受信する超音波素子や、その駆動制御装置などが高価であり、装置全体がコスト高になるこという問題点もあった。
特に、自動車用の燃料電池システムにおいては、始動、停止が頻繁に繰り返され、かつ出力変動の大きな運転がされる。このような圧力や温度、湿度等が大きく変動する過酷な環境下においても、センサの出力がダウンしたり、あるいは出力値がセンサの上限値に貼り付いた状態となることのないセンサが望まれるが、そのような信頼性が高く、高精度、かつ廉価なセンサは見当たらない。
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、燃料電池の循環系を流れる流体の密度を検出する場合に、過酷な環境下でも流体の密度を高精度に測定できる装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明は、燃料電池の循環系から分岐したパージラインに設けられたパージ弁を開閉することで、燃料電池の循環系を流れる流体の一部を循環系の外に放出し、パージ弁の開閉により生じる流体の圧力変動を検出し、この圧力変動の速度を求めて流体の密度を算出することを特徴とする。
本発明によれば、簡単な構成で、燃料ガスの一部を循環系の外に放出するときに生じる圧力変動の速度を求めて流体の密度を算出できるので、過酷な環境下でも信頼性が高く、高精度な測定をすることができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は本発明による流体密度検出装置の実施形態を示す構成図である。この流体密度検出装置は、例えば燃料電池システムの循環系を流れる流体に含まれる水素燃料や窒素ガスなどの各成分の濃度を検出するもので、燃料電池1と、還流ライン2を含む循環系と、パージライン3と、パージ弁4と、信号処理装置5とを備え、更に圧力センサPS1と、演算回路20とを設けたものである。
図1は本発明による流体密度検出装置の実施形態を示す構成図である。この流体密度検出装置は、例えば燃料電池システムの循環系を流れる流体に含まれる水素燃料や窒素ガスなどの各成分の濃度を検出するもので、燃料電池1と、還流ライン2を含む循環系と、パージライン3と、パージ弁4と、信号処理装置5とを備え、更に圧力センサPS1と、演算回路20とを設けたものである。
燃料電池1は、燃料ガスと空気とが供給されて電気エネルギーを生成するもので、空気極入口1aには、空気供給ライン6を介して空気供給源7が接続されている。この空気供給源7から供給される空気は、燃料電池1で消費され、その残りは空気極出口1bから空気排出ライン8を介して大気に放出される。
また、燃料電池1の燃料極入口1cには、燃料供給ライン9,10を介して燃料ガス供給源11が接続されている。この燃料供給ライン9には圧力センサ12が設けられ、燃料供給ライン10には流量調整弁13が設けられている。圧力センサ12は、燃料電池1の燃料極入口1cに供給される燃料ガスの圧力を検出するもので、検出した信号は信号処理装置5に入力される。この信号処理装置5は、入力した検出信号に応じて流量調整弁13を開閉制御し、燃料ガスの供給量を制御するようになっている。このように供給量が制御される燃料ガスは、一部が燃料電池1で消費されて電気エネルギーを生成し、残りは燃料極出口1dから排出される。
また、燃料電池1の燃料極入口1cには、燃料供給ライン9,10を介して燃料ガス供給源11が接続されている。この燃料供給ライン9には圧力センサ12が設けられ、燃料供給ライン10には流量調整弁13が設けられている。圧力センサ12は、燃料電池1の燃料極入口1cに供給される燃料ガスの圧力を検出するもので、検出した信号は信号処理装置5に入力される。この信号処理装置5は、入力した検出信号に応じて流量調整弁13を開閉制御し、燃料ガスの供給量を制御するようになっている。このように供給量が制御される燃料ガスは、一部が燃料電池1で消費されて電気エネルギーを生成し、残りは燃料極出口1dから排出される。
この燃料電池1の燃料極出口1dには、燃料ガス排出ライン14が接続されている。この燃料ガス排出ライン14の端部には、還流ライン2の一端部が接続され、この還流ライン2の他端部は、燃料ガス供給ライン9,10の接続部に接続されている。この還流ライン2は、燃料電池1の燃料極出口1dから排出された燃料ガスを燃料極入口1cに戻す流路となるもので、その途中に循環ブロワ15が取り付けられている。この循環ブロワ15のモータ16は、信号処理装置5からの駆動信号が入力して作動するようになっており、モータ16が作動すると、燃料電池1の燃料極出口1dから燃料ガス排出ライン14を介して排出された燃料ガスは、還流ライン2を介して燃料ガス供給ライン9に戻されて燃料極入口1cに流入する。この燃料ガスに含有する水素燃料は、再度燃料電池1で再利用される。なお、本実施形態においては、燃料ガス排出ライン14と、還流ライン2と、循環ブロワ15と、燃料ガス供給ライン9とで、循環系を構成する。
また、燃料ガス排出ライン14と還流ライン2との接続部には、パージライン3が分岐して接続されている。このパージライン3は、燃料電池1の燃料極出口1dから排出された燃料ガスの一部を放出する流路となるもので、その途中にはパージ弁4が設けられている。このパージ弁4は、信号処理装置5からの開閉信号Svにより開閉が制御され、開いた状態のときに燃料ガスの一部が循環系の外に放出される。
ここで、本発明においては、燃料ガス排出ライン14の途中に圧力センサPS1が設けられている。この圧力センサPS1は、パージ弁4の開閉により生じる流体の圧力変動を検出する圧力検出手段となるもので、本実施形態においては、パージ弁4の開放端から距離Lだけ離れた位置に設置されている。この圧力センサPS1で検出した圧力の検出信号は、信号処理装置5に入力される。
また、信号処理装置5の内部には、図2に示す演算回路20が内蔵されている。この演算回路20は、パージ弁4の開閉により生じる流体の圧力変動の速度、具体的には圧力変動が伝播する音速Cを求めて流体の密度を算出する演算手段を構成するもので、図2に示すように、微分回路201と、立ち上がりエッジ検出回路202と、立ち下がりエッジ検出回路203と、時間差検出回路204とを備えて構成されている。なお、エッジ検出回路202,203として単安定マルチバイブレータ素子などが利用でき、時間差検出回路204はタイムインターバルカウンタなどで実現できる。このような構成の演算回路20によって、パージ弁4が開閉してから圧力センサPS1で圧力変動を検出するまでの時間差Δtを測定して、圧力変動が伝播する音速Cを求めるようになっている。そして、この圧力変動の音速Cから燃料ガスの密度ρを算出する演算処理については、後に詳しく説明する。
次に、このように構成された流体密度検出装置による流体密度検出方法について説明する。まず、図1において、燃料電池1から排出された燃料ガスの一部を放出するためにパージ弁4を開いてから短時間で閉じると、燃料ガス排出ライン14の内圧が急激に低下する。この圧力変動は、燃料ガス排出ライン14内を音速Cで伝播して圧力センサPS1で検出される。図3は、パージ弁4の開閉信号Svと、圧力センサで検出した圧力値Pとの関係について、横軸を時間tとして表したタイムチャートである。信号処理装置5から出力した開閉信号Svによりパージ弁4を開くと(図3(a)参照)、圧力値Pが急激に小さくなるのが圧力センサPS1で検出され(図3(b)参照)、その後、パージ弁4を閉じると圧力値Pが元のレベルに復帰するのが検出される。このとき、パージ弁4が開いてから圧力値Pが落ち始めるまでの時間差Δtと、パージ弁4が閉じてから圧力値Pが反転変化するまでの時間差Δtとは等しくなる。図1に示すように、圧力センサPS1は、パージ弁4から距離Lだけ離れているので、この距離Lと、パージ弁4を開閉してから圧力センサPS1で圧力変動を検出するまでの時間差Δtとは、以下の(1)式の関係が成立する。
Δt=L/C ・・・(1)
したがって、このΔtを検出すれば、距離Lは既知であるから、圧力変動の音速Cを、以下の(2)式から求めることができる。
C=L/Δt ・・・(2)
ここで、燃料ガスの比熱比をγとし、気体定数をRとし、その気体温度をTとすると、音速Cと燃料ガスの密度ρの間には、以下の(3)式の関係が成立する。
したがって、このΔtを検出すれば、距離Lは既知であるから、圧力変動の音速Cを、以下の(2)式から求めることができる。
C=L/Δt ・・・(2)
ここで、燃料ガスの比熱比をγとし、気体定数をRとし、その気体温度をTとすると、音速Cと燃料ガスの密度ρの間には、以下の(3)式の関係が成立する。
ρ=γRT/(22.4×C2) ・・・(3)
よって、上記(2)式によって圧力変動の音速Cが求まると、上記(3)式から、燃料ガスの密度ρを精度良く求めることができる。
このように燃料ガスの密度ρが求まれば、燃料ガスの湿度、あるいは温度から飽和水蒸気圧を推定して、残る水素と不純物成分の窒素を求めることができるので、燃料電池1から排出された燃料ガスに混在する不純物ガスの濃度を高精度に検出することができる。
よって、上記(2)式によって圧力変動の音速Cが求まると、上記(3)式から、燃料ガスの密度ρを精度良く求めることができる。
このように燃料ガスの密度ρが求まれば、燃料ガスの湿度、あるいは温度から飽和水蒸気圧を推定して、残る水素と不純物成分の窒素を求めることができるので、燃料電池1から排出された燃料ガスに混在する不純物ガスの濃度を高精度に検出することができる。
そして、燃料ガスにおける不純物濃度が増加して、水素燃料の含有割合が少なくなったことが検出されたときには、燃料極出口1dから排出される燃料ガスを還流ライン2側に還流させずに、パージ弁4を開いてパージライン3から放出することで、燃料電池1から排出された燃料ガスに含まれる不純物成分の濃度がある値以上に増加しないように維持するとともに、循環ブロア15の動力も無駄にしないようにすることができる。以上のように、燃料電池1から排出された燃料ガスに含まれる不純物濃度を精度良く把握することができれば、パージ弁4の開閉制御を有効、かつ効率的に行うことができる。したがって、燃料電池1の空気極側から燃料極側に浸透した窒素などの不純物ガス成分が次第に蓄積増加したときでも、その場合は燃料ガスを循環させずに、パージ弁4を開閉制御して燃料ガスを放出させるので、燃料電池1の発電効率を維持することができる。
ここで、伝播時間Δtの検出は、図3に示すように、信号処理装置5からパージ弁4への開閉信号SvがOFFしたタイミングと、パージ弁3を閉じたことにより圧力センサPS1で検出する圧力値Pが反転変化するタイミングとの時間差Δtから求めればよい。圧力値Pが反転変化するタイミングは容易に検出できるので、時間差Δtをさらに精確に測定できる。
また、水素含有ガス中における圧力変動の音速Cは極めて速いので、次のようにΔtを測定すると精度が良い。まず、圧力変動の変化タイミングを応答良く検出するためには、圧力検出信号を微分すれば良い。すなわち、図2に示すように、圧力検出信号Vpが微分回路201に入力されると、図4(c)に示すように、圧力の変化点で急変する信号に変換される。続いて、この微分回路201から出力した信号の振幅が立ち上がるのが立ち上がりエッジ検出回路202で検出され、圧力の変化点のタイミング信号Rが発生する。これと同様に、パージ弁4の開閉信号Svの閉タイミング信号Sが立ち下がりエッジ検出回路203で発生する。この2つのタイミング信号の時間差Δtを、時間差検出回路204で計測することで、圧力変動の伝播時間Δtを得ることができる。
また、伝播時間を精確に計測する方法として、時間差検出回路204において、パージ弁4を複数回開閉して検出された時間差(伝播時間Δt)を積算し、所定の積算回数(パージ回数)に達したところで平均値を算出する方法を採用することで、更に精確な伝播時間Δtを検出することができる。なお、微分回路201に入力される圧力検出信号Vpに小刻みな変動や、電気的ノイズが重畳している場合、または微分回路201で不必要な圧力変化点の信号が出力される場合は、微分回路201の前段にフィルタ(図示せず)を設け、このフィルタで所望の圧力変動だけを通すように設定し、不要な圧力変動や電気的ノイズを除去して対処すればよい。
以上のように、本実施形態によれば、パージ弁4の開閉により生じる流体の圧力変動を検出する圧力検出手段(PS1)と、この圧力変動の速度を求めて流体の密度を算出する演算手段とを備えたことで、燃料電池1の循環系を流れる流体の一部を循環系の外に放出するときに生じる圧力変動を検出し、この圧力変動の速度を求めて流体の密度ρを算出できる。このように、簡単な構成で、流体の密度ρを算出できるので、過酷な環境下でも信頼性が高く、高精度な測定ができる。
また、本実施形態によれば、演算手段は、圧力変動の速度として、圧力変動が伝播する音速Cを求めて、流体の密度ρを算出することにより、圧力変動の音速Cから、流体の密度ρを直接算出することができる。
また、本実施形態によれば、圧力変動の音速Cと、流体の比熱比γと、流体の気体定数Rと、流体の温度Tとから、流体の密度ρを、ρ=γRT/(定数×C2)により算出することができる。この流体の密度ρが算出できれば、飽和水蒸気圧から水素と窒素の割合を求めることができるので、燃料電池1から排出された燃料ガスに含まれるガス成分の濃度を高精度に検出することができる。
また、本実施形態によれば、圧力変動の音速Cと、流体の比熱比γと、流体の気体定数Rと、流体の温度Tとから、流体の密度ρを、ρ=γRT/(定数×C2)により算出することができる。この流体の密度ρが算出できれば、飽和水蒸気圧から水素と窒素の割合を求めることができるので、燃料電池1から排出された燃料ガスに含まれるガス成分の濃度を高精度に検出することができる。
また、本実施形態によれば、演算手段は、パージ弁4を閉じるタイミングと、圧力検出手段(PS1)で検出される圧力値Pが反転変化するタイミングとの時間差Δtを測定して、圧力変動の速度を求めるにようにしたことにより、時間差Δtを高精度に検出し、圧力変動の速度を精度良く検出することができる。したがって、燃料電池1の循環系を流れる流体の密度ρを高精度に算出することができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図5は、本発明による流体密度検出装置を構成する他の演算回路21の例を示すブロック図である。この実施形態において、演算回路21は、循環系を流れる流体の圧力変動の速度、具体的には、圧力変動が変化する速度ΔP’を測定して燃料ガスの密度ρを算出するようにしたものである。
図5は、本発明による流体密度検出装置を構成する他の演算回路21の例を示すブロック図である。この実施形態において、演算回路21は、循環系を流れる流体の圧力変動の速度、具体的には、圧力変動が変化する速度ΔP’を測定して燃料ガスの密度ρを算出するようにしたものである。
この演算回路21は、図2に示す演算回路20の構成と同様に、微分回路201と、エッジ検出回路202,203と、時間差検出回路204とを備え、さらに2つの信号サンプルホールド回路205,206と、減算回路207とを備えて構成されている。この演算回路21は、上述したと同様に、まず圧力検出信号Vpを微分回路201に入力して、圧力の変化点で急変する信号に変換する(図4(c)参照)。続いて、圧力の降下する期間を計測するために、エッジ検出回路202,203により微分回路201からの出力信号の振幅の立ち上がりタイミング信号Rと、立下りタイミング信号Sとを発生させ、これら2つのタイミング信号R,Sの差分を時間差検出回路204で計測することで、図4(b)に示すように、時間差Δt’を得る。
また、この処理と並行して、第1の信号サンプルホールド回路205において、圧力検出信号の立下りが開始するタイミングでの圧力値Vaを検出するとともに、第2の信号サンプルホールド回路206において、反転復帰するタイミングでの圧力値Vbを検出し、これらの圧力値Vaと圧力値Vbの差分を減算回路207で演算することで、図4(b)に示すように、圧力変化量ΔPを得る。
そして、上記のように得た時間差Δt’と、圧力変化量ΔPとを用いて、以下の(4)式から圧力変化速度ΔP’を求める。
ΔP’=ΔP/Δt’ ・・・(4)
なお、圧力変化速度ΔP’と燃料ガスの密度ρとは比例関係にあり、本実施形態は、この関係を利用したものである。すなわち、配管を流れる体積流量Qと、圧力変化量ΔPとの関係は以下の(5)式で表される。
ΔP’=ΔP/Δt’ ・・・(4)
なお、圧力変化速度ΔP’と燃料ガスの密度ρとは比例関係にあり、本実施形態は、この関係を利用したものである。すなわち、配管を流れる体積流量Qと、圧力変化量ΔPとの関係は以下の(5)式で表される。
ΔP=kρQ2 ・・・(5)
ここで、圧力変化量ΔPが一定の場合には、燃料ガスの密度ρが小さければ、体積流量Qが大きくなる。このとき、図1に示す循環系の容積が一定であることから、体積流量Qの増加分は流速に変換され、燃料ガスが短時間で排出されることになる。つまり、圧力変化速度ΔP’が速まることになり、圧力変化速度ΔP’は、燃料ガスの密度ρと比例関係にある。
ここで、圧力変化量ΔPが一定の場合には、燃料ガスの密度ρが小さければ、体積流量Qが大きくなる。このとき、図1に示す循環系の容積が一定であることから、体積流量Qの増加分は流速に変換され、燃料ガスが短時間で排出されることになる。つまり、圧力変化速度ΔP’が速まることになり、圧力変化速度ΔP’は、燃料ガスの密度ρと比例関係にある。
このように、本実施形態によれば、演算手段は、循環系を流れる流体の圧力変動が変化する速度ΔP’を測定するようにしたことにより、圧力変化速度ΔP’と流体の密度ρとが比例関係にあること利用して、流体の密度ρを推定することができる。
図6は、本発明の第3の実施形態を示す構成図である。この実施形態は、圧力変動が伝播する方向と同一方向に、距離を隔てて少なくとも2個の圧力センサPS1,PS2を設け、各圧力センサPS1,PS2で検出した圧力信号から圧力変動の音速Cを求めるものである。
図6は、本発明の第3の実施形態を示す構成図である。この実施形態は、圧力変動が伝播する方向と同一方向に、距離を隔てて少なくとも2個の圧力センサPS1,PS2を設け、各圧力センサPS1,PS2で検出した圧力信号から圧力変動の音速Cを求めるものである。
本実施形態においては、2つの圧力センサPS1,PS2が燃料ガス排出ライン14に設けられているので、パージ弁4を開閉して生じる圧力変動は、燃料ガスの流れる方向と逆方向に伝播し、圧力センサPS2で検出されてから圧力センサPS1で検出される。ここで、図6に示すように、パージ弁4から圧力センサPS1までの距離をL1とし、パージ弁4から圧力センサPS2までの距離をL2とする。また、燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの流速をVeとし、パージライン3から放出される燃料ガスの流速をVoと定義すると、圧力変動がパージ弁4から圧力センサPS1まで伝播する時間Δt1は、以下の(6)式で表される。また、圧力変動がパージ弁4から圧力センサPS2まで伝播する時間Δt2は、以下の(7)式で表される。
Δt1=L1/(C−Ve−Vo) ・・・(6)
Δt2=L2/(C−Ve−Vo) ・・・(7)
これら2つの式から伝播時間の差(Δt1−Δt2)をとって、音速Cの式に変形すると、以下の(8)式で表される。
C=(L1−L2)/(Δt1−Δt2)+(Ve+Vo) ・・・(8)
ここで、上記(8)式における(L1−L2)の値は、2つの圧力センサPS1、PS2との設置間距離に相当するものであるので、パージ弁4から圧力センサPS1までの距離L1、及びパージ弁4から圧力センサPS2までの距離L2を使用する替わりに、2つの圧力センサPS1、PS2の設置間距離を使用して圧力変動の音速Cを算出することができる。この場合は、例えば、パージ弁4から圧力センサPS1、PS2までの間の配管接続に、蛇腹状の弾性配管を用いて距離L1,L2が変化する構成とした場合であっても、その距離情報を修正する必要が無い。
Δt2=L2/(C−Ve−Vo) ・・・(7)
これら2つの式から伝播時間の差(Δt1−Δt2)をとって、音速Cの式に変形すると、以下の(8)式で表される。
C=(L1−L2)/(Δt1−Δt2)+(Ve+Vo) ・・・(8)
ここで、上記(8)式における(L1−L2)の値は、2つの圧力センサPS1、PS2との設置間距離に相当するものであるので、パージ弁4から圧力センサPS1までの距離L1、及びパージ弁4から圧力センサPS2までの距離L2を使用する替わりに、2つの圧力センサPS1、PS2の設置間距離を使用して圧力変動の音速Cを算出することができる。この場合は、例えば、パージ弁4から圧力センサPS1、PS2までの間の配管接続に、蛇腹状の弾性配管を用いて距離L1,L2が変化する構成とした場合であっても、その距離情報を修正する必要が無い。
また、(8)式には、排出された燃料ガスの流速Veと、パージガスの流速Voとが含まれているが、燃料ガスの流速Veは、燃料電池の運転制御において所定の循環流量(流速)に制御されるため、その制御量から推定して(8)式から差し引くことができる。また、燃料ガス排出ライン14の配管内径が大きい場合は、燃料ガスの流速Veが相対的に小さくなるので、実用上は誤差として無視しても良い。一方、パージガスの流速Voは、パージ弁4が閉状態の場合は0となるため、伝播時間検出をパージ弁4が閉に切り替わってから圧力値Pが反転変化するまでの時間差Δtを用いることで無視することができる。また、燃料ガス排気ライン14からパージ弁4までの配管の引き込み距離を短くすることで、パージガス流速Voを無視することができる。
このようにして検出した音速Cを上記(3)式に代入して、燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの密度ρを算出する。
特に、本実施形態によれば、圧力検出手段(PS1,PS2)は、圧力変動が伝播する方向と同一方向に、距離を隔てて少なくとも2個設けられたことにより、パージ弁4から各圧力検出手段(PS1,PS2)までの距離L1,L2の差に基づいて、圧力変動の伝播する速度Cを精確に把握でき、流体の密度ρを高精度に算出することができる。
特に、本実施形態によれば、圧力検出手段(PS1,PS2)は、圧力変動が伝播する方向と同一方向に、距離を隔てて少なくとも2個設けられたことにより、パージ弁4から各圧力検出手段(PS1,PS2)までの距離L1,L2の差に基づいて、圧力変動の伝播する速度Cを精確に把握でき、流体の密度ρを高精度に算出することができる。
図7は、本発明の第4の実施形態を示す構成図である。この実施形態は、燃料電池1の循環系を循環する燃料ガスの流れ方向にて、パージ弁4(厳密には、パージライン3の分岐部)より上流側に圧力センサPS3を設けるとともに、パージ弁4(厳密には、パージライン3の分岐部)より下流側に圧力センサPS4を設け、各圧力センサPS3,PS4で検出した圧力信号から圧力変動の音速Cを求めるものである。
本実施形態においては、パージ弁4の上流側と下流側とに、2つの圧力センサPS3,PS4が設けられているので、パージ弁4が開閉して生じる圧力変動は、燃料ガスの流れる方向に対して逆方向に伝播して圧力センサPS3で検出されるとともに、燃料ガスの流れる方向に対して順方向に伝播して圧力センサPS4で検出される。ここで、図7に示すように、パージ弁4から上流側の圧力センサPS3までの距離をL3とし、パージ弁4から下流側の圧力センサPS4までの距離をL4とする。また、燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの流速をVeとし、還流ライン2を流れる燃料ガスの流速をVrとし、パージライン3から放出される燃料ガスの流速をVoと定義すると、圧力変動がパージ弁4から上流側の圧力センサPS3まで伝播する時間Δt3は、以下の(9)式で表される。また、圧力変動がパージ弁4から下流側の圧力センサPS4まで伝播する時間Δt4は、以下の(10)式で表される。
Δt3=L3/(C−Ve−Vo) ・・・(9)
Δt4=L4/(C+Vr−Vo) ・・・(10)
ここで、この(9)式、(10)式において、伝播時間Δt3,Δt4として、パージ弁4が閉じてから圧力信号が反転変化するまでの時間を用いた場合は、パージガスの流速Voは、概略0となるため消去することができる。また、この時の燃料ガスは、全量が還流ライン2へ流れ込むため、排出された燃料ガスの流速Veと、循環ガスの流速Vrは等しく、Ve=Vrの関係にある。
Δt4=L4/(C+Vr−Vo) ・・・(10)
ここで、この(9)式、(10)式において、伝播時間Δt3,Δt4として、パージ弁4が閉じてから圧力信号が反転変化するまでの時間を用いた場合は、パージガスの流速Voは、概略0となるため消去することができる。また、この時の燃料ガスは、全量が還流ライン2へ流れ込むため、排出された燃料ガスの流速Veと、循環ガスの流速Vrは等しく、Ve=Vrの関係にある。
したがって、パージガスの流速Voを0とし、また循環ガス流速をVeと置くと、上記(9)式、(10)式は、以下の(11)式、(12)式のように表すことができる。
Δt3=L3/(C−Ve) ・・・(11)
Δt4=L4/(C+Ve) ・・・(12)
これら2つの式の逆数和をとって、音速Cの式に変形すると、以下の(13)式で表される。
Δt3=L3/(C−Ve) ・・・(11)
Δt4=L4/(C+Ve) ・・・(12)
これら2つの式の逆数和をとって、音速Cの式に変形すると、以下の(13)式で表される。
C=(1/Δt3+1/Δt4)×L3×L4/(L3+L4)−Ve×(L3−L4)/(L3+L4) ・・・(13)
この式(13)式に、実際の計測値を代入して音速Cを求めることができる。
また、上流側の圧力センサPS3と、下流側の圧力センサPS4とを、パージ弁4から互いに等しい距離に設置した場合は、L3=L4の関係となるので、上記(13)式は、以下の(14)式のように簡略化される。
この式(13)式に、実際の計測値を代入して音速Cを求めることができる。
また、上流側の圧力センサPS3と、下流側の圧力センサPS4とを、パージ弁4から互いに等しい距離に設置した場合は、L3=L4の関係となるので、上記(13)式は、以下の(14)式のように簡略化される。
C=(1/Δt3+1/Δt4)L/2 ・・・(14)
このようにして検出した音速Cを、上記(3)式に代入して燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの密度ρを算出する。
更に、本実施形態では、上記(11)式と、(12)式の逆数差をとって、燃料ガスの流速Veの式に変形すると、以下の(15)式で表される。
このようにして検出した音速Cを、上記(3)式に代入して燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの密度ρを算出する。
更に、本実施形態では、上記(11)式と、(12)式の逆数差をとって、燃料ガスの流速Veの式に変形すると、以下の(15)式で表される。
Ve=(1/Δt4−1/Δt3)×L4×L3/(L4+L3)−C×(L4−L3)/(L4+L3) ・・・(15)
なお、この(15)式について、上流側の圧力センサPS3と、下流側の圧力センサPS4とを、パージ弁4から互いに等しい距離に設置した場合は、L3=L4の関係となるので、上記(15)式は、以下の(16)式のように簡略化される。
なお、この(15)式について、上流側の圧力センサPS3と、下流側の圧力センサPS4とを、パージ弁4から互いに等しい距離に設置した場合は、L3=L4の関係となるので、上記(15)式は、以下の(16)式のように簡略化される。
Ve=(1/Δt4−1/Δt3)L/2 ・・・(16)
このようにして求めたガス流速Veに、燃料ガス排出ライン14の配管流路断面積Aを乗ずることで体積流量(Ve×A)を算出することができる。
更に、上記(13)式、または(14)式で求めた音速Cを上記(3)式に代入して、燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの密度ρを求めることができる。また、図示省略の湿度センサを用いて、排出された燃料ガスの湿度を検出することにより、あるいは温度から飽和水蒸気圧を推定すれば、残る水素濃度と不純物成分の窒素濃度を求めることができ、この各々の濃度(分圧)を、体積流量(Ve×A)に乗じることにより、水蒸気、水素、窒素の成分別の流量情報を算出することができる。
このようにして求めたガス流速Veに、燃料ガス排出ライン14の配管流路断面積Aを乗ずることで体積流量(Ve×A)を算出することができる。
更に、上記(13)式、または(14)式で求めた音速Cを上記(3)式に代入して、燃料ガス排出ライン14を流れる燃料ガスの密度ρを求めることができる。また、図示省略の湿度センサを用いて、排出された燃料ガスの湿度を検出することにより、あるいは温度から飽和水蒸気圧を推定すれば、残る水素濃度と不純物成分の窒素濃度を求めることができ、この各々の濃度(分圧)を、体積流量(Ve×A)に乗じることにより、水蒸気、水素、窒素の成分別の流量情報を算出することができる。
このように、本実施形態によれば、圧力検出手段(PS3,PS4)は、燃料電池1の循環系における流体の流れ方向にて、パージ弁4の上流側と、パージ弁4の下流側とに、少なくとも1個ずつ設けられたことにより、還流ライン2を流れるガス流速Vrの影響を無くした音速Cが求められるため、流体の密度ρを精確に求めることができる。
また、本実施形態によれば、パージ弁4の上流側の圧力検出手段PS3と、パージ弁4の下流側の圧力検出手段PS4とは、パージ弁4から互いに等しい距離に設けたことにより、流体の流速Veの演算式を簡略化して精確な流体の密度ρを得ることができる。
また、本実施形態によれば、パージ弁4の上流側の圧力検出手段PS3と、パージ弁4の下流側の圧力検出手段PS4とは、パージ弁4から互いに等しい距離に設けたことにより、流体の流速Veの演算式を簡略化して精確な流体の密度ρを得ることができる。
また、本実施形態によれば、圧力検出手段(PS3,PS4)は、少なくとも2個設けられ、演算手段は、少なくとも2個の圧力検出手段(PS3,PS4)がそれぞれ圧力変動を検出するまでの時間差Δtを測定して、循環系を流れる流体の流量Veと、配管流路断面積Aとから、体積流量(Ve×A)を算出し、この体積流量と流体の密度ρとから各成分の流量情報を算出するようにしたことにより、流体に含まれる水蒸気、水素、窒素の成分別の流量情報を算出することができる。
1…燃料電池、1a…空気極入口、1b…空気極出口、1c…燃料極入口、1a…燃料極出口、2…還流ライン、3…パージライン、4…パージ弁、5…信号処理装置、6…空気供給ライン、7…空気供給源、8…空気排出ライン、9…燃料ガス供給ライン、10…燃料ガス供給ライン、11…燃料ガス供給源、12…圧力センサ、13…流量調整弁、14…燃料ガス排出ライン、15…循環ブロア、16…モータ、20,21…演算回路、201…微分回路、202…立ち上がりエッジ検出回路、203…立下りエッジ検出回路、204…時間差検出回路、205,206…サンプルホールド回路、207…減算回路、PS1〜PS4…圧力センサ、L1〜L4…パージ弁から圧力センサまでの距離
Claims (10)
- 燃料電池から排出されて該燃料電池に戻される流体の密度を検出する流体密度検出装置であって、
前記燃料電池の燃料極出口側と燃料極入口側とを接続する循環系と、
前記循環系から分岐したパージラインと、
前記パージラインに設けられ、前記燃料電池の循環系を流れる流体の一部を前記循環系の外に放出するように開閉するパージ弁と、を備え、
更に、前記パージ弁の開閉により生じる流体の圧力変動を検出する圧力検出手段と、
前記圧力変動の速度を求めて前記流体の密度を算出する演算手段と、を備えたことを特徴とする流体密度検出装置。 - 前記圧力検出手段は、前記圧力変動が伝播する方向と同一方向に、距離を隔てて少なくとも2個設けられたことを特徴とする請求項1に記載の流体密度検出装置。
- 前記圧力検出手段は、前記燃料電池の循環系における流体の流れ方向にて、前記パージ弁の上流側と、前記パージ弁の下流側とに、少なくとも1個ずつ設けられたことを特徴とする請求項1に記載の流体密度検出装置。
- 前記パージ弁の上流側の圧力検出手段と、前記パージ弁の下流側の圧力検出手段とは、該パージ弁から互いに等しい距離に設けられたことを特徴とする請求項3に記載の流体密度検出装置。
- 前記演算手段は、前記パージ弁を閉じるタイミングと、前記圧力検出手段で検出する圧力値が反転変化するタイミングとの時間差を測定して、前記圧力変動の速度を求めることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載の流体密度検出装置。
- 前記演算手段は、前記圧力変動の速度として、前記圧力変動が伝播する音速を求めて、前記流体の密度を算出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の流体密度検出装置。
- 前記演算手段は、前記圧力変動の音速をCとし、流体の比熱比をγとし、流体の気体定数をRとし、流体の温度をTとしたときにおける流体の密度ρを、
ρ=γRT/(定数×C2)
により算出することを特徴とする請求項6に記載の流体密度検出装置。 - 前記演算手段は、前記圧力変動の速度として、前記圧力変動が変化する速度を求めて、前記流体の密度を算出することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1つに記載の流体密度検出装置。
- 前記圧力検出手段は、少なくとも2個設けられ、
前記演算手段は、前記少なくとも2個の圧力検出手段がそれぞれ圧力変動を検出するまでの時間差を測定して、前記循環系を流れる流体の体積流量を算出し、この体積流量と前記流体の密度とから各成分の流量情報を算出することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれか1つに記載の流体密度検出装置。 - 燃料電池から排出されて該燃料電池に戻される流体の密度を検出する流体密度検出方法であって、
前記燃料電池の燃料極出口側と燃料極入口側とを接続する循環系から分岐したパージラインに設けられたパージ弁を開閉することで、前記燃料電池の循環系を流れる流体の一部を前記循環系の外に放出し、
前記パージ弁の開閉により生じる流体の圧力変動を検出し、
前記圧力変動の速度を求めて前記流体の密度を算出することを特徴とする流体密度検出方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005269438A JP2007080753A (ja) | 2005-09-16 | 2005-09-16 | 流体密度検出装置及び流体密度検出方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020095905A (ja) * | 2018-12-14 | 2020-06-18 | 株式会社デンソー | 流体濃度検出装置 |
EP3905402A1 (fr) * | 2020-04-30 | 2021-11-03 | Symbio | Methode de controle de l'humidite d'une pile a combustible |
US11664511B2 (en) | 2020-04-30 | 2023-05-30 | Symbio | Method for controlling a fuel cell |
-
2005
- 2005-09-16 JP JP2005269438A patent/JP2007080753A/ja active Pending
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FR3109843A1 (fr) * | 2020-04-30 | 2021-11-05 | Symbio | Methode de controle de l’humidite d’une pile a combustible |
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