JP2007079132A - 表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 画像情報生成手段が想定している表示画面よりも大きい表示画面の一部に、当該画像情報生成手段が生成する画像を、画像の引き裂けを生じることなく、表示させる表示装置を提供する。
【解決手段】 1フレームあたりの第1のライン同期信号107の数と、1フレームあたりの第2のライン同期信号113の数とが異なる場合であっても、第1のフレーム同期信号106の周期と、第2のフレーム同期信号112の周期とを一致させることにより、画像情報生成手段109が生成する画像を表示画面105上に、画像の引き裂けを生じることなく表示することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、表示装置に関するものであって、表示装置の外部LSI等で生成された画像を、表示装置側に取り込んで引き裂けを生じずに表示させる表示装置に関するものである。
表示装置は、例えば、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサ、アミューズメント機器、テレビ装置などの様々な機器において、テキスト及び画像を表示するために用いられる。
図18は、従来の表示装置、及びそれに接続される画像情報生成手段との接続関係を示すブロック図である。表示装置201は、フレームメモリ202と、画像情報保存手段203と、タイミング生成手段204と、表示画面205とを備えている。
フレームメモリ202は、画像情報保存手段203により書き込まれた画像情報を記憶するメモリである。
タイミング生成手段204は、表示画面205の画像を更新するための信号として、フレーム同期信号206と、ライン同期信号207とを生成する。さらに、それら2つの同期信号を生成するタイミングにあわせて、フレームメモリ202から画像情報を読み出して、表示データ信号208として、表示画面205に出力する。
タイミング生成手段204は、通常、表示コントローラにて実現される。上記表示コントローラの代表例としては、液晶コントローラが挙げられる。上記表示データ信号208には、表示データそのものに加えて、表示データを伝送するのに必要なクロック信号、及び/又は表示データの有効無効を区別する信号も含まれている。
表示画面205は、フレーム同期信号206と、ライン同期信号207と、表示データ信号208とに従い、画像を更新する。なお、上記3種の信号は、タイミング生成手段204から表示画面205に入力される。詳しく言えば、表示画面205は、フレーム同期信号206により、1ライン目のライン同期信号207を判別し、ライン同期信号207により、各ラインの先頭を認識する。これにより、表示画面205は、表示画像を1ライン目から順番に表示することができる。このように、フレーム同期信号206およびライン同期信号207は、連続的に出力されるクロック信号の先頭位置を検出するために用いられる。上記表示画面205は、通常、液晶表示パネルで代表される表示ユニットで実現される。
画像情報保存手段203は、後述する画像情報生成手段209に搭載される画像情報転送手段210とのインタフェース機能を有する。さらに、上記画像情報保存手段203は、画像情報をフレームメモリ202に書き込む機能も有する。なお、上記画像情報は、画像情報生成手段209により生成されて、画像情報転送手段210から出力される。画像情報保存手段203は、画像情報転送手段210が出力する信号形式に合うように構成される。
以上が従来の一般的なフレームメモリを備えた表示装置210の構造及び動作である。
上記表示装置201には、表示画面205に表示する画像を生成するための画像情報生成手段209が接続される。一般的には、上記画像情報生成手段209は、演算処理装置(MCU)、画像処理装置、及び生成した画像情報を外部に出力するための画像情報転送手段210等で構成されている。画像情報生成手段209は、生成した画像情報を画像情報転送手段210により画像情報保存手段203に出力する。
上記画像情報転送手段210はさまざまな形態をとりうる。例えば、表示インタフェースで実現される場合やメモリインタフェースで実現される場合が挙げられる。画像情報保存手段203は、画像情報転送手段210が出力する信号に対応できるように構成される。
上記のような表示装置201及び画像情報生成手段209で構成された機器の動作について、説明すると、以下の通りである。
画像情報生成手段209が生成する画像情報が表示画面205に表示されるには、まず、画像情報転送手段210から出力された画像情報が、画像情報保存手段203によってフレームメモリ202に書き込まれる。次に、タイミング生成手段204が、新たに書き込まれたフレームメモリ202上の画像情報を、表示画面205に伝送する。このとき、従来の上記機器において、画像情報生成手段209からの画像情報の出力及び画像情報保存手段203によるフレームメモリ202への画像情報の書き込みが、タイミング生成手段204によるフレームメモリ202からの画像情報の読み出しとは無関係に行われると、表示画面205上の画像の更新の途中で、フレームメモリ202の画像が変更されてしまう。この場合には、表示画面205に表示される画像が、公知の引き裂けを引き起こすという問題点が生じる。上記「引き裂け」とは、画面上に表示された画像の一部にデータ更新前の画像が表示されると共に、それ以外の部分に新たに書き込んだ画像が表示されるという状態をいう。
上記問題点を解決するために、(1)フレーム同期信号206及びライン同期信号207を画像情報生成手段209に接続し、画像情報生成手段209が入力されたフレーム同期信号206及びライン同期信号207に従い、引き裂けが生じないタイミングで画像情報を出力する構成、(2)2フレーム分の画像情報を記憶するに十分な容量の大きなフレームメモリを使用する構成などが提案されている。上記(1)の一例として、特許文献1に示される技術が挙げられる。
特許文献1では、タイミング生成手段204がフレームメモリ202から画像情報を読み出すタイミングから、あらかじめ設定した時間だけずらしたタイミングで、画像情報保存手段203がフレームメモリ202に画像情報を書き込めるように、画像情報転送手段210による画像情報保存手段203への画像情報の伝送を開始させる方法を用いている。
具体的には、図18に示すとおり、まず、画像情報生成手段209は、タイミング生成手段204から出力されるフレーム同期信号206のパルスを受ける。その後、画像情報生成手段209は、フレーム同期信号206のパルス入力を契機として、タイミング生成手段204から出力されるライン同期信号207のパルス数のカウントを開始する。そして、上記ライン同期信号207のパルス数が、あらかじめ設定したカウント値に達したときに、画像情報転送手段210が、画像情報の画像情報保存手段203への伝送を開始する。
上記の動作を可能とするために、上記特許文献1では、画像情報生成手段209が、フレーム同期信号206の1つのフレームの中に含まれるライン同期信号207の数と同じ回数をカウントできるカウンタを備えている。この場合、画像情報転送手段210としては、直接メモリ・アクセス(direct memory access、DMA)コントローラが用いられる。
ところで、画像情報は、通常、表示領域の他に、実際には表示されない非表示領域(以下、「ブランク領域」ともいう)を含んでいる。そのため、フレーム同期信号206の1フレーム周期に含まれるライン同期信号207のパルスの数は、実際の表示データが存在する領域のライン数よりも多い。そこで、通常のタイミング生成手段204は、ブランク領域も含めて、フレーム同期信号206とライン同期信号207と表示データ信号208とを生成する。
特開2002−236480号公報(平成14(2002)年8月23日公開)
しかしながら、画像情報生成手段209が、フレーム同期信号206とライン同期信号207とを正確にカウントするのに必要なカウンタを備えていないような場合には、上記特許文献1の技術を用いることはできない。例えば、携帯端末に搭載された画像情報生成手段209が、通常は、その携帯端末の表示画面に出力するために生成した画像を、より大きな画面、例えばテレビ等の表示画面の一部領域に表示する場合が挙げられる。
ところが、このような場合、当該画像情報生成手段209は、テレビ画面のサイズに対応したブランク領域を想定した構成を備えていない。つまり、大きい画面に画像を表示するために必要な大きさのカウンタを持たない場合が多い。そのような場合には、大きな画面に画像を表示させようとすると、画像情報生成手段209に搭載されているライン同期信号207をカウントするカウンタがオーバーフローしてしまい、正しい画像情報を出力できない。
さらに、従来技術では、表示装置201に搭載されるタイミング生成手段204は、表示画面205にデータを出力するためだけでなく、画像情報生成手段209へ制御信号を出力するためにも用いられる。したがって、タイミング生成手段204が備えるカウンタを改良することは困難である。
そこで、画像情報生成手段にとって想定内の表示画面よりも大きい表示画面の一部に、当該画像情報生成手段が生成する画像を、引き裂けを生じることなく、表示できる表示装置の開発が求められている。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、画像情報生成手段にとって想定内の表示画面よりも大きい表示画面の一部に、当該画像情報生成手段が生成する画像を、引き裂けを生じることなく、表示させる表示装置を提供することにある。
本発明にかかる表示装置は、上記課題を解決するために、(1)画像情報を伝送するための表示データ信号と、表示データ信号の連続したフレームを相互に区別する第1のフレーム同期信号と、1フレームを構成する複数のラインを相互に区別する第1のライン同期信号とに従って画像を表示する表示画面と、(2)画像情報を記憶しておくフレームメモリと、(3)第1のフレーム同期信号と第1のライン同期信号とを生成するとともに、フレームメモリから画像情報を読み出して表示データ信号を生成する第1のタイミング生成手段と、(4)入力される画像情報をフレームメモリに書き込む機能を持つ画像情報保存手段と、を備えた表示装置であって、さらに、(5)第2のフレーム同期信号及び第2のライン同期信号を生成し、本表示装置の外部に接続される画像情報生成手段へ出力する第2のタイミング生成手段を備え、上記画像情報生成手段は、第2のフレーム同期信号及び第2のライン同期信号に従って、上記画像情報保存手段に画像情報を送る機能を備え、上記第2のタイミング生成手段は、上記の第1のフレーム同期信号の周期と第2のフレーム同期信号の周期とが等しくなるような周期を持つ第2のライン同期信号であって、上記画像情報生成手段が表示させようと予定している予定表示画面に配列される画素の並びに適合した周期を持つ第2のライン同期信号を生成することを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の表示装置は、画像情報保存手段によって画像情報がフレームメモリに書き込まれると、第1のタイミング生成手段が、本表示装置に備えられた表示画面に適合した第1のフレーム同期信号と第1のライン同期信号とを生成するとともに、この2つの信号に同期した表示データ信号を生成する。したがって、フレームメモリに書き込まれた画像情報は、複数のラインで構成された1フレームの画像が連続して表示画面に表示される。
一方、本表示装置には、画像情報生成手段を接続することができ、画像情報保存手段が画像情報生成手段から画像情報を受け取ることができる。なお、上記表示画面と画像情報生成手段が画像表示を予定している予定表示画面とは、サイズが同じとは限らず、むしろ異なっていることの方が多い。サイズが異なっている場合には、各表示画面を構成する画素の数も異なっていることになる。そうすると、画像情報保存手段が、入力される画像情報をフレームメモリに書き込むタイミングと、フレームメモリから画像情報を読み出して表示データ信号を表示画面に送るタイミングとを調整することが必要になる。上記のタイミングを合わせることによって、フレームメモリから画像情報を読み出している途中で、新たなフレームの画像情報をフレームメモリに書き込み、その結果として生じる表示画面における画像の引き裂けを回避することができる。
上記のタイミングを合わせるには、第1のタイミング生成手段がフレームメモリから、本表示装置の表示画面に表示するための1フレームの画像情報を読み出すのに要する時間と、画像情報保存手段が画像情報生成手段から受け取った予定表示画面用に表示するための1フレームの画像情報をフレームメモリに書き込む時間とを一致させるとよい。前者の時間は、第1のフレーム同期信号の周期に等しく、後者の時間は、画像情報生成手段が画像情報保存手段に画像情報を送るときに使う第2のフレーム同期信号の周期に等しいから、結局、第2のタイミング生成手段は、上記の第1のフレーム同期信号の周期と等しい周期を持つ第2のフレーム同期信号を生成すればよい。
ところで、ライン同期信号の周期は、表示画面のブランク領域を含んで水平方向に並ぶ画素数に依存し、フレーム同期信号の周期は、ライン同期信号の周期に表示画面のブランク領域を含んで垂直方向に並ぶ画素数を乗じた値として求まる。したがって、本表示装置の表示画面のブランク領域を含む全画素数と予定表示画面のブランク領域を含む全画素数とが異なっている場合に、第1のフレーム同期信号の周期と第2のフレーム同期信号の周期とを一致させるには、予定表示画面に配列される画素の並びに適合した周期を持つ第2のライン同期信号を生成することが必要となる。
このような第2のライン同期信号を生成することによって、第1のフレーム同期信号の周期と第2のフレーム同期信号の周期とを等しくすることができ、その結果として、本表示装置の表示画面のブランク領域を含む全画素数と予定表示画面のブランク領域を含む全画素数とが異なっている場合であっても、フレームメモリに対する書き込みと読み出しのタイミング合わせが可能になり、画像の引き裂きを回避することができる。
上記第2のタイミング生成手段は、上記課題を解決するために、第1のライン同期信号を生成するための第1のクロックの周波数と第2のライン同期信号を生成するための第2のクロックの周波数との比が、上記表示画面のブランク領域を含む全画素数と上記予定表示画面のブランク領域を含む全画素数との比と等しくなるように、第2のクロックを生成するとともに、生成した第2のクロックの周期に上記予定表示画面のブランク領域を含む水平方向の画素数を乗じた周期を持つ第2のライン同期信号を生成し、さらに、生成した第2のライン同期信号の周期に上記予定表示画面のブランク領域を含む垂直方向のライン数を乗じた周期を持つ第2のフレーム同期信号を生成することを特徴としている。
上記構成によれば、本発明の表示装置において、第1のタイミング生成手段がフレームメモリから、本表示装置の表示画面に表示するための1フレームの画像情報を読み出すのに要する時間と、画像情報保存手段が画像情報生成手段から受け取った予定表示画面用に表示するための1フレームの画像情報をフレームメモリに書き込む時間とを一致させることができる。
上記第2のタイミング生成手段は、上記課題を解決するために、上記第1のフレーム同期信号の位相と上記第2のフレーム同期信号の位相とが異なるように、第1のフレーム同期信号のパルスを受けたときに、第2のタイミング生成手段に備えられた第2の垂直カウンタのカウント数Xが、下記式(1)
PV2-{(PV1+PV1'+PV2'')*P2PH1/P1PH2-(PV2''+PV2')}≦X≦PV2-(PV1'*P2PH1/P1PH2-PV2')・・(1)
(式中、P1は表示画面のブランク領域を含む全画像数を、P2は予定表示画面のブランク領域を含む全画素数を、PH1は表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数を、PH2は予定表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数を、PV1は表示画面のブランク領域を含む垂直ラインの画素数を、PV2は予定表示画面のブランク領域を含む垂直ラインの画素数を、PV1'は表示画面のブランク領域を含む垂直ライン1ライン目から重ね合わせ画像領域1ライン目までの画素数を、PV2'は予定表示画面のブランク領域を含む垂直ライン1ライン目から重ね合わせ画像領域1ライン目までの画素数を、PV2''は予定表示画面のブランク領域を除く垂直ラインの画素数を表す。)
を満足する値に設定されることを特徴としている。
上記構成とすれば、第1のフレーム同期信号がフレームの先頭を示すタイミングと、第2のフレーム同期信号がフレームの先頭を示すタイミングとが異なる。つまり、第1のタイミング生成手段がフレームメモリから、本表示装置の表示画面に表示するための1フレームの画像情報を読み出すのを開始するタイミングと、画像情報保存手段が画像情報生成手段から受け取った予定表示画面用に表示するための1フレームの画像情報をフレームメモリに書き込むのを開始するタイミングとがずれる。具体的には、第1のタイミング生成手段による画像読み出しが、重ね合わせ画像の表示領域の1ライン目を通り過ぎた後に、第2のタイミング生成手段による重ね合わせ画像の書き込みが開始される。さらに、第2のタイミング生成手段による重ね合わせ画像の書き込みがすべて終了するまえに、次のフレームの第1のタイミング生成手段による画像読み出しに追い越されることがない。しかも、上述したように、第1のタイミング生成手段がフレームメモリから、本表示装置の表示画面に表示するための1フレームの画像情報を読み出すのに要する時間と、画像情報保存手段が画像情報生成手段から受け取った予定表示画面用に表示するための1フレームの画像情報をフレームメモリに書き込むのに要する時間とを一致させている。
したがって、フレームメモリに書き込まれた1フレームの画像情報を第1のタイミング生成手段が読み出し始めた後を追うようにして、画像情報保存手段が画像情報生成手段から受け取った1フレームの画像情報をフレームメモリに書き込むという時間的関係が、常に一定に保持されることになる。それゆえ、第1のタイミング生成手段が表示画面に出力した画像情報のみを、画像情報生成手段が新たに生成した画像情報で書き換えることが可能となる。
本発明にかかる表示装置においては、上記第1のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第1のライン同期信号の数と、上記第2のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第2のライン同期信号の数とが異なることが好ましい。
上記構成とすれば、表示画面の1フレームのライン数(1フレームを構成する第1のライン同期信号のパルス数)と画像情報生成手段が生成する画像1フレームのライン数(1フレームを構成する第2のライン同期信号のパルス数)とが異なる。つまり、表示画面のサイズと、予定表示画面のサイズが異なる。それゆえ、表示装置と画像情報生成手段とからなる表示システムでは往々にして起こりうる、画像情報生成手段が生成する画像の大きさと、表示画面の大きさが異なる場合であっても、画像の引き裂けを生じることなく、画像情報生成手段が生成した画像を、予定表示画面とはサイズの異なる表示画面に表示することができる。
また、上記表示装置は、上記課題を解決するために、上記第1のフレーム同期信号が、上記第2のタイミング生成手段に接続されており、上記第2のタイミング生成手段が、上記第1のフレーム同期信号を受けて、上記第2のフレーム同期信号のパルス位置を規定することを特徴としている。
上記構成とすれば、第2のタイミング生成手段が、第1のフレーム同期信号を受けることにより、第2のフレーム同期信号のパルス位置が自動的に決定される。それゆえ、第1のタイミング生成手段と第2のタイミング生成手段とを、厳密なタイミングでソフトウェアを用いて起動するという必要をなくすことができるという効果を奏する。
また、上記構成とすれば、画像情報生成手段には、特別な機能が必要でない。そのため、上記表示装置に接続する画像情報生成手段に対する制約をなくすことができるという効果を奏する。
さらに、第2のタイミング生成手段から出力される第2のフレーム同期信号と第2のライン同期信号とを生成するための回路には、第1のタイミング生成手段から出力される第1のフレーム同期信号と第1のライン同期信号とを生成するための回路と同様の技術を用いることができる。それゆえ、第2のタイミング生成手段を、容易に実現することができるという効果を奏する。
本発明にかかる表示装置は、以上のように、第1のフレーム同期信号の周期と第2のフレーム同期信号の周期とが等しくなるように制御されている。また、第2のタイミング生成手段に備えられた第2の垂直カウンタは、第1のフレーム同期信号のパルスを受けたときに、上記式(1)を満足するカウント数に設定される。したがって、第1のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第1のライン同期信号の数と、第2のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第2のライン同期信号の数とが異なる場合であっても、フレームメモリ上の画像が、表示前に上書きされることがない。それゆえ、画像情報生成手段が想定する表示画面よりも大きい表示画面上に、当該画像情報生成手段が生成した画像を、画像の引き裂けを引き起こさず、表示できるという効果を奏する。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1〜図16に基づいて説明すると以下の通りであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
本実施形態にかかる表示装置101は、図1に示すように、画像情報保存手段103と、フレームメモリ102と、第1のタイミング生成手段104と、表示画面105と、第2のタイミング生成手段111とを備えている。画像情報保存手段103は、フレームメモリ102と接続されている。また、フレームメモリ102は、第1のタイミング生成手段104と接続されている。さらに、第1のタイミング生成手段104は、表示画面105と接続されている。加えて、第2のタイミング生成手段111は、上記第1のタイミング生成手段104と、制御装置(図示せず)を介して、接続されている。上記制御装置としては、表示装置101と、表示装置101に接続された画像情報生成手段109(後述)とを統合して制御するCPUなどが挙げられる。
上記画像情報保存手段103は、後述の画像情報転送手段110から出力された画像情報(表示画面に表示するための画像情報)をフレームメモリ102に書き込む機能を有している。上記画像情報保存手段103の回路構成は、特に限定されるものではなく、画像情報転送手段110からの出力形式に適合するように、適宜改変することができる。
上記フレームメモリ102は、上記画像情報保存手段103によって書き込まれた画像情報を記憶する機能を有している。フレームメモリ102に記憶された画像情報は、画像情報保存手段103により新たな画像情報が書き込まれるまで保持しつづけられる。
上記第1のタイミング生成手段104は、後述する表示データ信号108の連続したフレーム(画面)を相互に区別する第1のフレーム同期信号106と、1フレーム(1画面)を構成する複数のラインを相互に区別する第1のライン同期信号107とを生成する。上記第1のタイミング生成手段104は、上記2つの同期信号を生成するタイミングにあわせてフレームメモリ102から画像情報を読み出し、表示データ信号108を生成する。さらに、上記第1のタイミング生成手段104は、上記第1のフレーム同期信号106、第1のライン同期信号107、及び表示データ信号108を、表示ドライバを備えた表示画面105に入力する。
また、上記表示データ信号108には、表示データそのものに加えて、表示データを伝送するのに必要なクロック信号及び表示データの有効無効を区別する信号も含まれている。
ここで、上記第1のタイミング生成手段104の構成及び動作について、図2に基づき詳細に説明する。
まず、第1のタイミング生成手段104の動作の基準となるクロック信号を第1のクロック(図2A)と定義する。第1のタイミング生成手段104は、第1の水平カウンタ(横方向のカウンタ;表示画面105の1水平ライン内に並ぶ画素の数をカウントするためのカウンタ)と、第1の垂直カウンタ(縦方向のカウンタ;表示画面105の縦方向に並ぶ水平ラインの数をカウントするためのカウンタ)とを備えている。ここで、上記第1の水平カウンタ、及び第1の垂直カウンタは、図2B,Gに示すように、それぞれ0〜m(mは例えば、999)、及び0〜n(nは例えば、799)をカウントできるカウンタであると仮定する。この場合、上記第1の水平カウンタは0からmまでカウントし、再び0に戻る。同様に、上記第1の垂直カウンタは0からnまでカウントし、再び0に戻る。
上記第1の水平カウンタは、第1のクロックの立下りで動作し、1クロック毎に、1ずつカウントアップする。上記第1の水平カウンタのカウント値が、mから0になるとき、図2Dに示すように、第1のライン同期信号107は、ローレベルとなる。また、上記第1の水平カウンタのカウント値がs(sは1以上でm以下の整数であり、表示画面105によって指定される範囲内の任意の数字である)になると、第1のライン同期信号107は、ハイレベルとなる。なお、図2は、第1の水平カウンタのカウント値が4になったときに、第1のライン同期信号がハイレベルとなる場合の例を示している。
上記第1の垂直カウンタは、第1の水平カウンタのカウント値がmから0になる毎に、1ずつカウントアップする。上記第1の垂直カウンタのカウント値が、nから0になるとき、図2Hに示すように、第1のフレーム同期信号106は、ローレベルとなる。また、上記第1の垂直カウンタのカウント値がt(tは1以上でn以下の整数であり、表示画面105によって指定される範囲内の任意の数字である)になると、第1のフレーム同期信号106は、ハイレベルとなる。なお、図2は、第1の垂直カウンタのカウント値が、3になったときに、第1のフレーム同期信号がハイレベルとなる場合の例を示している。
上記第1の水平カウンタ、及び第1の垂直カウンタのカウント値によって特定される画素が、表示画面105の表示領域に所属する画素である場合、第1のタイミング生成手段104は、ライン毎に、表示領域の画素数に対応して有効となる表示データ信号108を出力すると共に、その有効範囲(ライン毎の表示領域の範囲)を示す第1のデータ有効信号(図2C、F)を出力する。なお、図2には、上記第1の水平カウンタ、及び第1の垂直カウンタのカウント値が、それぞれ100〜899(図2B、C)及び50〜749(図2F、G)であるときに、そのカウント値に対応する画素を表示画面105の表示領域に表示する場合の例を示している。
なお、上記第1のタイミング生成手段104は、液晶コントローラで代表される表示コントローラにて実現することができる。
上記表示画面105は、第1のタイミング生成手段104から入力される第1のフレーム同期信号106と第1のライン同期信号107と表示データ信号108とに従い、1フレーム毎に画像を更新する。
上記表示画面105は、図3に示すように、表示領域と非表示領域とを有している。表示領域は、画像を表示する領域であり、一方、非表示領域は、枠の画像以外に表示される画像がない領域である。上記非表示領域は、一般的な表示画面が必要とするブランク領域である。図3についていえば、濃い灰色の領域がブランク領域である。なお、ブランク領域に相当する上記第1の水平カウンタのカウント値は、0〜99及び900〜999(図2B、C)であり、第1の垂直カウンタのカウント値は、0〜49及び750〜799(図2F、G)である。
上記第1のタイミング生成手段104のカウンタは、上記表示領域と非表示領域とを合わせた範囲を動作範囲とする。図3を例にとって、具体的にいえば、最外周の「非表示領域」と記載されている範囲で示される横1000画素、縦800ラインの範囲が、第1のタイミング生成手段104のカウンタの動作範囲である。
なお、表示画面105は代表的には液晶表示パネルで代表される表示ユニットで実現することができる。
上記第2のタイミング生成手段111は、本実施形態において重要な機能を担うものであり、画像情報生成手段109に備えられている画像情報転送手段110の動作を制御するために設けられる。第2のタイミング生成手段111は、第2のフレーム同期信号112と第2のライン同期信号113とを生成する。第2のタイミング生成手段111は、第1のタイミング生成手段104と同様、従来の液晶コントローラなどの表示コントローラと同様の回路構成により実現される。
ここで、上記第2のタイミング生成手段111の構成及び動作について、図4に基づき詳細に説明する。
まず、第2のタイミング生成手段111の動作の基準となるクロック信号を第2のクロック(図4A)と定義する。第2のタイミング生成手段111は、第2の水平カウンタと第2の垂直カウンタとを備えている。なお、上記のそれぞれのカウンタは、図4B、Fに示すように、それぞれ0〜p(pは例えば、499)及び0〜q(qは例えば、399)をカウントできるカウンタであると仮定する。この場合、上記第2の水平カウンタは0からpまでカウントし、再び0に戻る。同様に、上記第2の垂直カウンタは0からqまでカウントし、再び0に戻る。
上記第2の水平カウンタは、第2のクロックの立下りで動作し、1クロック毎に、1ずつカウントアップする。第2の水平カウンタがpから0になる毎に、第2の垂直カウンタは1ずつカウントアップする。第2のライン同期信号113は、図4Dに示すように、上記第2の水平カウンタが0になったときにローレベルとなる。また、上記第2の水平カウンタのカウント値がv(vは1以上でp以下の整数であり、表示画面105によって指定される範囲内の任意の数字である)になると、第2のライン同期信号113は、ハイレベルとなる。なお、図4は、第2の水平カウンタのカウント値が3になったときに、第2のライン同期信号113がハイレベルとなる場合の例を示している。
上記第2の垂直カウンタは、第2の水平カウンタのカウント値がpから0になる毎に、1すつカウントアップする。上記第1の垂直カウンタのカウント値が、qから0になるとき、図4Gに示すように、第2のフレーム同期信号112は、ローレベルとなる。また、上記第2の垂直カウンタのカウント値がw(wは1以上でq以下の整数であり、表示画面105によって指定される範囲内の任意の数字である)になると、第2のフレーム同期信号112は、ハイレベルとなる。なお、図4は、第2の垂直カウンタのカウント値が、4になったときに、第2のフレーム同期信号112がハイレベルとなる場合の例を示している。
第2のタイミング生成手段111は、第1のタイミング生成手段104とは異なり、表示データ信号及びデータ有効信号は生成しない。その代わり、上記第2の水平カウンタ及び第2の垂直カウンタのカウント値に応じて、後述する画像情報生成手段109が、画像情報及びデータ有効信号(図5C、G)を生成する。
また、本実施形態にかかる表示装置101は、図1に示すように、画像情報生成手段109と接続される。上記画像情報生成手段109は、表示画面105上に表示される画像情報を生成するものである。なお、表示画面105上に表示される画像情報の大きさは、表示画面105内の表示領域(図3)の大きさと一致していなくてよい。すなわち、画像情報生成手段109は、表示画面105の表示領域とは全く無関係に動作する。そこで、画像情報生成手段109が生成した画像情報を表示する表示画面のことを、表示画面105と区別するために、予定表示画面と呼ぶことにする。上記画像情報生成手段109は、画像情報転送手段110を備えている。さらに、画像情報生成手段109は、第3の水平カウンタと第3の垂直カウンタとを備えている。
ここで、画像情報生成手段109の動作について、図5および図6に基づき説明する。
画像情報生成手段109は、上記第2のタイミング生成手段111から出力された上記第2のライン同期信号113を上記第2のクロックの立上りで取り込み、このとき、第3の水平カウンタ(図5中、画像情報生成手段の水平カウンタ)が0に初期化される(図5A、B)。その後、第2のクロックの1クロック毎に、1ずつカウントアップする。そして、次の第2のライン同期信号113が取り込まれたときに、再び0に初期化される。
一方、上記第3の垂直カウンタ(図5中、画像情報生成手段の垂直カウンタ)は、画像情報生成手段109が、上記第2のタイミング生成手段111から出力された上記第2のフレーム同期信号112を第2のクロックの立上りで取り込んだときに、0に初期化される(図5H、I)。その後、上記第3の水平カウンタが0に初期化される毎に、1ずつカウントアップする。そして、次の第2のフレーム同期信号112が取り込まれたときに、再び0に初期化される。
上記第3の水平カウンタ、及び第3の垂直カウンタのカウント値によって特定される画素が、上述した予定表示画面の表示領域(以下、表示画面105の表示領域と区別するため、予定表示領域と呼ぶ)に所属する画素である場合、上記画像情報生成手段109は、各ライン毎に、予定表示領域の画素数に対応して有効となる画像情報を出力すると共に、その有効範囲を示す第2のデータ有効信号(図5Gに示す画像情報生成手段からのデータ有効信号)を出力する。なお、図5には、予定表示画面が図6に示すものである場合の画像情報生成手段109の動作を示している。つまり、画像情報生成手段109は、上記第3の水平カウンタ及び第3の垂直カウンタのカウント値が、それぞれ50〜449及び50〜349であるときの画素を、予定表示画面上に表示することを想定している。上記カウント値に対応する予定表示領域が、図3及び図6において、重ね合わせ画像領域として図示されている。
なお、画像情報生成手段109は、特に限定されるものではなく、従来公知の画像情報生成手段を用いることができる。例えば、液晶表示のみを行うことを想定して使用されるLSIや、データを読み込んで動画を生成して表示するLSIが挙げられる。上記LSIは、小さい液晶画面に画像を表示するのには適しているが、その画像をテレビ画面のような大きな表示画面上の一部に表示することができない。しかし、本発明によれば、上記LSIが出力する画像をテレビ画面のような大きな表示画面上の一部に、画像の引き裂けなく表示することができる。
上記画像情報転送手段110は、上記画像情報生成手段109により生成された画像情報を上記表示装置101に伝送する機能を有している。なお、上記画像情報生成手段109は、特に限定されるものではなく、従来公知の画像情報転送手段を用いることができる。例えば、表示インタフェース、又はメモリインタフェースで実現することができる。
本実施形態においては、上記画像情報生成手段109は、表示画面105とは異なるサイズの表示画面に表示することを想定して画像情報を生成する。例えば、上記第1のタイミング生成手段104から出力される第1のフレーム同期信号106の1フレームに含まれる第1のライン同期信号107の数と、上記第2のタイミング生成手段111から出力される第2のフレーム同期信号112の1フレームに含まれる第2のライン同期信号113の数とが異なる。より具体的には、表示画面105よりも画面サイズが小さい表示画面に表示することを想定して、画像情報を生成してもよい。言い換えれば、上記第3の水平カウンタ及び第3の垂直カウンタは、上記第1のタイミング生成手段の第1の水平カウンタ及び第1の垂直カウンタよりもカウントできるカウント数が小さくてもよい。
このような場合、画像情報生成手段109が生成した画像情報に基づく画像(以下、「表示画像」ともいう)は、表示画面105の背景画像と重ね合わせて表示画像105上に表示される。なお、表示画像と背景画像とを重ねあわせる技術については後述するが、本発明では、特に限定されるものではなく、従来公知の技術を用いることができる。
次に、上記表示装置101と画像情報生成手段109との連携動作について、以下、詳細に説明する。ここでも、本発明の理解を容易とするために、具体的数値を用いて説明するが、本発明は、これら数値に限定されるものではなく、同様の原理を用いる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれることは言うまでもない。
本実施形態にかかる表示装置101では、上記画像情報保存手段103が上記画像情報転送手段110から出力された画像情報を受け取る。上記画像情報保存手段103は、上記画像情報を、上記フレームメモリ102に書き込む。上記第1のタイミング生成手段104は、表示画面105に適合した第1のフレーム同期信号106と第1のライン同期信号107とを生成するとともに、これら2つの同期信号に同期した表示データ信号108を生成する。これにより、上記フレームメモリ102に記憶された画像情報は、表示データ信号108として、上記表示画面105に入力される。その結果、上記画像情報に基づく、複数のラインで構成された1フレームの画像が上記表示画面105上に、連続して表示される。
しかし、図3のように、大きな背景画像の一部に画像情報生成手段109が生成した表示画像を重ねて表示する場合、画像情報生成手段109のカウンタは、第1のタイミング生成手段104のカウンタと同じだけの数を数えることができないことがある。このような場合、フレームメモリ102への画像情報の書き込みと読み出しとのタイミングをとることができない。そこで、本実施形態にかかる表示装置101では、上述の第2のタイミング生成手段111を備えている。
なお、第1のタイミング生成手段104のタイミングは、縦横それぞれ10bitのカウンタ、第2のタイミング生成手段111のタイミングは、縦横それぞれ9bitのカウンタで実現することができる。
画像情報生成手段109は、第2のタイミング生成手段111からの信号に従い、画像情報を出力する。また、画像情報生成手段109は、第1のタイミング生成手段104のタイミングとは独立して動作する。上記第2のタイミング生成手段111は、画像情報生成手段109が想定する1フレームのブランク期間(ブランク領域)を含めたライン数にあわせて、第2のライン同期信号113を出力するように動作する。そして、画像情報生成手段109は、新しい画像を生成したときのみ画像情報を伝送するのではなく、第2のタイミング生成手段111の信号に従い、予定表示画面(本実施形態でいえば、図6)に出力するのを想定して常時画像情報を出力し続ける。
図3のように、大きな背景画像の一部に画像情報生成手段109が生成した小さな表示画像を重ねて表示する場合には、上記表示画像は、上記背景画像と比較してライン数が少ないが、1フレームの時間は同じである必要がある。つまり、第1のタイミング生成手段104がフレームメモリ102から、本表示装置の表示画面105に表示するための1フレームの画像情報を読み出すのに要する時間、すなわち第1のフレーム同期信号106の周期と、画像情報保存手段103が画像情報生成手段109から受け取った予定表示画面上に表示するための1フレームの画像情報をフレームメモリ102に書き込む時間、すなわち第2のフレーム同期信号112の周期とを一致させる必要がある。それを満足するために、第2のタイミング生成手段111の1ラインあたりの時間、すなわち第2のライン同期信号113の周期を、第1のタイミング生成手段104の1ラインあたりの時間、すなわち第1のライン同期信号107の周期より長く設定する。つまり、本実施形態では、第2のタイミング生成手段111が出力する第2のライン同期信号113の数を、画像情報生成手段109に最適な数に設定し、画像情報生成手段109が表示させようと予定している予定表示画面に配列される画素の並びに適合した周期を持つ第2のライン同期信号113を生成させる。そうすれば、第2のタイミング生成手段111が出力する第2のフレーム同期信号112の周期と、第1のタイミング生成手段104が出力する第1のフレーム同期信号106の周期とを一致させることが可能となる。
なお、上記第2のライン同期信号113の数を、画像情報生成手段109に最適な数に設定する方法は特に限定されないが、例えば、表示装置101と画像情報生成手段109とを統合して制御するCPUが、表示画面105のブランク領域を含む全画素数および予定表示画面のブランク領域を含む全画素数に関する情報を取得することによって設定することができる。
これにより、画像情報生成手段109が想定する表示画面よりもサイズの大きい表示画面である105上に、画像情報生成手段109が生成する画像情報に基づく表示画像を表示する際、画像の引き裂けが生じるのを防ぐことができる。
第1のタイミング生成手段104が生成する第1のフレーム同期信号106の周期と第2のタイミング生成手段111が生成する第2のフレーム同期信号112の周期とを一致させる方法について、以下、具体的に説明する。
第1のタイミング生成手段104が、図3に示す表示画面105上に、画像を表示することを想定していると仮定する。第1のフレーム同期信号106の1周期の第1のクロックのクロック数は、表示画面105全体の画素数によって決定される。したがって、図3の表示画面は、横1000画素、縦800ラインであるので、第1のフレーム同期信号106の1周期の第1のクロックのクロック数は、1000×800=800000クロックである。一方、画像情報生成手段109が、図6に示す表示画面(予定表示画面)上に、画像を表示することを想定していると仮定する。第2のフレーム同期信号112の1周期の第2のクロックのクロック数は、予定表示画面全体の画素数によって決定される。したがって、図6の表示画面は、横500画素、縦400ラインであるので、第2のフレーム同期信号112の1周期の第2のクロックのクロック数は、500×400=200000クロックである。
本発明では、第1のクロックの周波数と、第2のクロックの周波数との比が、表示画面105のブランク領域を含む全画素数と上記予定表示画面のブランク領域を含む全画素数との比と等しくなればよい。したがって、上記の例の場合、第1のクロックの周波数を、第2のクロックの周波数の4倍(800000/200000)とすれば、第1のフレーム同期信号の周期と、第2のフレーム同期信号の周期とが一致する(図7)。なお、周波数の関係が、この通りであれば、信号の変化タイミングの相対的な位置関係については特に限定されない。
また、上記の例の場合、第1のクロックの周期は第2のクロックの周期の1/4倍であり、第1のタイミング生成手段104の横方向の画素数(第1の水平カウンタがカウントできるカウント数)は、第2のタイミング生成手段111の横方向の画素数(第2の水平カウンタがカウントできるカウント数)の2倍である。したがって、第2のライン同期信号113のパルスが発生する周期は、第1のライン同期信号107のパルスが発生する周期の2倍となる。なお、周期の関係が維持されていれば、第1のライン同期信号107のパルスの発生するタイミングと第2のライン同期信号113のパルスの発生するタイミングの相対的な位置関係は、特に限定されるものではない。
また、第2のライン同期信号113のパルスが発生する周期は、第1のライン同期信号107のパルスが発生する周期の2倍となることから、第2の垂直カウンタがカウントアップする周期は、第1の垂直カウンタがカウントアップする周期の2倍の周期となる。
次に、第1のフレーム同期信号106と第2のフレーム同期信号112との関係について説明する。
引き裂けを生じる可能性があるのは、図3における「重ね合わせ画像領域」に表示されている表示画像を、画像情報生成手段109からの新たな表示画像で書き換えるときである。つまり、引き裂けを生じないようにするには、上記画像情報保存手段103が、画像情報をフレームメモリ102に書き込むタイミングよりも早く、第1のタイミング生成手段104がフレームメモリ102から画像情報を読み出せばよい。言い換えれば、第1のタイミング生成手段104がすでに表示を終えたラインの重ね合わせ画像のみを書き換えていけばよい。以下、第1のフレーム同期信号106と第2のフレーム同期信号112との関係について具体的に説明する。
まず、上述したように、本実施形態において、第1のフレーム同期信号106の周期と第2のフレーム同期信号112の周期とは等しく設定するので、表示画面のブランク領域を含む全画像数をP1、予定表示画面のブランク領域を含む全画素数をP2、第1のクロックの周期をT1、第2のクロックの周期をT2とすると、下記式(2)が成立する。
T1P1=T2P2 ⇔ T1=P2/P1*T2・・・(2)
ここで、表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数をPH1、予定表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数をPH2とすると、
第1のライン同期信号の周期と第2のライン同期信号の周期との比は、下記式(3)で表すことができる。
T1PH1/T2PH2・・・(3)
さらに、上記式(3)に上記式(2)を代入すると、下記式(4)が得られる。
(P2/P1*T2)*(PH1/T2PH2)= P2PH1/P1PH2・・・(4)
したがって、本実施形態においては、第1のタイミング生成手段104が表示画面105の1ライン分の画像情報をフレームメモリ102から読み出す間に、第2のタイミング生成手段111は、予定表示画面のP2PH1/P1PH2ライン分の画像情報をフレームメモリ102に書き込むことができる。
上記式(4)を用いて、第1のフレーム同期信号106と第2のフレーム同期信号112との関係を数式化すると以下の通りである。なお、本明細書においては、P1は表示画面のブランク領域を含む全画像数を、P2は予定表示画面のブランク領域を含む全画素数を、PH1は表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数を、PH2は予定表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数を、PV1は表示画面のブランク領域を含む垂直ラインの画素数を、PV2は予定表示画面のブランク領域を含む垂直ラインの画素数を、PV1'は表示画面のブランク領域を含む垂直ライン1ライン目から重ね合わせ画像領域1ライン目までの画素数を、PV2'は予定表示画面のブランク領域を含む垂直ライン1ライン目から重ね合わせ画像領域1ライン目までの画素数を、PV2''は予定表示画面のブランク領域を除く垂直ラインの画素数を表す(図8を参照)。
本実施形態において、第2の垂直カウンタがPV2'になったときに、第1の垂直カウンタがPV1'+1以上となるように、第1のタイミング生成手段104と第2のタイミング生成手段111とを制御する。言い換えれば、第1の垂直カウンタがPV1'カウントする間に、第2の垂直カウンタは、PV1'*P2PH1/P1PH2カウントするので、第1の垂直カウンタがカウントを始めるとき(カウント数が0のとき)に、第2の垂直カウンタが、PV2-(PV1'*P2PH1/P1PH2-PV2')以下に設定されるように制御する。
さらに、第2の垂直カウンタがPV2''+PV2'に達したときに、第1の垂直カウンタが次のフレームのPV1'+PV2''-1以下にしか達しないように、第1のタイミング生成手段104と第2のタイミング生成手段111を制御する。言い換えれば、第1の垂直カウンタが次のフレームのPV1'+PV2''となる間に、第2の垂直カウンタは、(PV1+PV1'+PV2'')*P2PH1/P1PH2だけカウントするので、第1の垂直カウンタがカウントを始めるとき(カウント数が0のとき)に、第2の垂直カウンタが、PV2-{(PV1+PV1'+PV2'')*P2PH1/P1PH2-(PV2''+PV2')}以上に設定されるように制御する。
以上をまとめると、本実施形態において、第2のタイミング生成手段111は、第1のフレーム同期信号106のパルスを受けたときに、第2の垂直カウンタのカウント数Xが下記式(5)を満足する値に設定されるように制御される。
PV2-{(PV1+PV1'+PV2'')*P2PH1/P1PH2-(PV2''+PV2')}≦X≦PV2-(PV1'*P2PH1/P1PH2-PV2')・・(5)
第1のフレーム同期信号106と第2のフレーム同期信号112との関係について、図3の場合を例に、図9を用いて、より具体的に説明すると、重ね合わせ画像の存在する領域である縦150ライン目から450ライン目までの各ラインの画像を第1のタイミング生成手段104が一度表示してから再度そのラインの表示を始めるまでに、重ね合わせ画像はすべて書き換えられていればよい。この条件を満たすために、図9では第1のタイミング生成手段104の第1の垂直カウンタがライン50を終了した直後である51ライン目において、第2のタイミング生成手段111がフレームの先頭となるように設定する。
具体的には、図9では、第2のタイミング生成手段111を最初に起動するときに、第2のタイミング生成手段111は第1のフレーム同期信号106のパルスを受けたときに第2の垂直カウンタを375に設定し、次にカウンタが0に戻ったところから動作を開始するように設定される。上述したように、第2の垂直カウンタがカウントアップする周期が、第1の垂直カウンタがカウントアップする周期の2倍となることに基づいて、第1の垂直カウンタがカウント値50をカウントするまでに、第2の垂直カウンタはカウント値25をカウントするのだから、上記の375という値は、第2の垂直カウンタが0に戻るカウント値400から25を差し引いた値に等しい。そうすることにより、第1のタイミング生成手段104が、フレームメモリ102から表示画面105に出力する画像データを1フレーム分読み出す前に、新しい画像情報を書き込んでしまうことがない。すなわち、画像の引き裂けを回避することができる。なお、この第2のタイミング生成手段111をこのタイミングで動作させるための方法は、これに限定されるものではない。
また、このように第2のタイミング生成手段111の動作タイミングを制御する方法についても、特に限定されるものではなく、例えば、ソフトウェアを用いて、第2のタイミング生成手段111の動作開始タイミングを制御することができる。さらに、ハードウェアを用いてもよい。具体的には、第1のタイミング生成手段104を図示されない制御装置、例えば、表示システム101と画像情報生成手段109とを統合して制御するCPUにより起動させ、その後、第1のタイミング生成手段104が1フレームの最後のラインにたどり着く前に、第2のタイミング生成手段111を制御装置により起動させる方法が挙げられる。
第1のタイミング生成手段104の表示するライン番号と、画像情報生成手段109が出力するデータのライン番号との時間的関係について、図10を用いて具体的に説明する。なお、ここでは、表示画面105および画像情報生成手段109が想定する予定表示画面が、ぞれぞれ図3および図6であるとして、説明するが、これらは、あくまで説明の便宜上、具体的数値を例示して説明するためのものであり、本発明は、図3、図6及び図10に限定されるものではない。
(1)第1の垂直カウンタが50となったとき、表示領域の1ライン目(背景画像)の表示が開始される。
(2)第1の垂直カウンタが151となったとき、101ライン目(重ね合わせ画像の1ライン目)の表示が終了し、102ライン目(重ね合わせ画像の2ライン目)の表示が開始される。
(3)画像情報生成手段109は、図6に示す予定表示画面に画像を表示することを想定しているので、第2の垂直カウンタが50となったとき、画像情報生成手段109から重ね合わせ画像の1ライン目の画像情報の伝送が開始される。なお、第2の垂直カウンタは第1の垂直カウンタが51であるときに、0に設定される。
(4)第1の垂直カウンタが152となったとき、102ライン目(重ね合わせ画像の2ライン目)の表示が終了する。
(5)第2の垂直カウンタが51となったとき、画像情報生成手段109から重ね合わせ画像の2ライン目の画像情報の伝送が開始される。
(6)第1の垂直カウンタが450となったとき、400ライン目(重ね合わせ画像の300ライン目)の表示が終了し、401ライン目(背景画像の401ライン目)の表示が開始される。
(7)第2の垂直カウンタが200となったとき、画像情報生成手段109から重ね合わせ画像の151ライン目の画像情報の伝送が開始される。
(8)第1の垂直カウンタが750となったとき、700ライン目(背景画像の700ライン目)の表示が終了し、701ライン目(非表示領域)の表示が開始される。
(9)第2の垂直カウンタが350となったとき、画像情報生成手段109から重ね合わせ画像の300ライン目の画像情報の伝送が終了する。
(10)上記(1)にもどる。
このように重ね合わせ画像に対応する表示領域の101ライン目から400ライン目に関して、第1のタイミング生成手段104における各ラインの表示よりも画像情報生成手段109からのデータの伝送が必ず後になる。そのため、重ね合わせ画像の書き換え途中に表示されてしまうことはなく、引き裂けを生じない。なお、第2の垂直カウンタが350となり、画像情報生成手段109からライン300の画像情報の伝送が終了したとき(上記(3)の直後)には、第1の垂直カウンタはまだ0に戻っていない。そのため、第1のタイミング生成手段104による表示に画像情報生成手段109からの出力が追い越されることはない。第1の垂直カウンタが再び50に戻る(上記(10))以降は、上記(1)〜(9)と同じタイミングが繰り返される。
上記構成とすることによって、画像情報保存手段103による画像情報のフレームメモリ102への書き込みは、第1のタイミング生成手段104による画像情報の読み出しより必ず遅くなる。したがって、画像の引き裂けは生じなくなる。なお、フレームメモリ102上に書き込まれる画像情報は、表示画面105上では、次のフレームで表示されることになる。
つまり、本実施形態によれば、第1のタイミング生成手段104が出力する1フレームを構成する第1のライン同期信号107のパルス数と画像情報生成手段109が想定する1フレームのライン数とが一致しない場合においても、画像情報生成手段109から正しい画像を出力させることができる。
最後に、上記背景画像と表示画像とを重ね合わる技術について、説明する。本発明において、背景画像と表示画像とを重ね合わる技術は特に限定されるものではなく、従来公知の方法を用いることができる。例えば、(A)一定の法則に従って、第1のタイミング生成手段104が、背景画像と表示画像とのいずれか一方の画素情報を表示する方法、あるいは(B)背景画像の画素情報と表示画像の画素情報とを混ぜ合わせて表示する(たとえば、表示画像を半透明として背景画像を透けさせる)方法などを用いることができる。
ここでは、上記(A)の方法を用いて、背景画像の上に表示画像を重ね合わせる表示システムを例にとって、背景画像と表示画像との重ね合わせの原理について、図3、図6、及び図11〜図16を用いて、詳細に説明する。なお、以下の説明では、本原理についての理解を容易とするために、具体的数値を用いて説明するが、これらは単なる例示に過ぎず、本発明は、これらに限定されるものではないことは言うまでもない。
上記(A)の方法を用いる表示システムでは、第1の水平カウンタのカウント値と第2の垂直カウンタのカウント値とから表示されるべき画素(背景画像、重ねあわせ画像、あるいは無効データ)が選択され、フレームメモリ102から表示すべき画素の色情報が読み出されて出力される。つまり、表示画面の表示領域のうち、重ね合わせる表示画像が存在すると設定した範囲においてのみ、重ね合わせ画像のデータが表示され、それ以外の時には背景画像が表示されることになる。
ここで、まず、背景画像が、横800画素、縦700ラインであると仮定する(図11A)。各画素の色情報は、フレームメモリ102上の左上から右下へ順に保存される(図11B)。また、上記背景画像に重ね合わせられる表示画像は、横400画素、縦300ラインであると仮定する(図12A)。各画素の色情報は、フレームメモリ102上の左上から右下へ順に保存される(図12B)。なお、上記の背景画像の画像情報と、表示画像の画像情報とはともに、表示装置101のフレームメモリ102上に、保存されるが、それぞれの画像情報が記憶されるメモリ領域は異なる領域である。
さらに、図3に示すように、表示画面105のブランク領域を含めた全領域が、横1000画素、縦800ラインであると仮定する。また、重ね合わせ画像は、図3に示す位置(第1の水平カウンタが100〜499かつ第1の垂直カウンタが100〜399の範囲、図3中では「重ね合わせ画像領域」と記載)に表示されると仮定する。
一方、画像情報生成手段109は、ブランク領域を含めた全領域が、横500画素、縦400ラインの表示画面を想定して、画像情報を生成すると仮定する(図6)。すなわち、第3の水平カウンタ及び第3の垂直カウンタが、それぞれ0〜499及び0〜399をカウントできるカウンタであると仮定する。また、画像情報生成手段109が表示しようとする画像(表示画像)のサイズが、横400画素、縦300ラインであると仮定する(図6中では、「重ね合わせ画像領域」と記載)。
上記仮定のもとでの背景画像と表示画像との重ね合わせについて、以下図13〜図16を用いて説明する。図13D、図14D、図15D、及び図16Dは、表示画面105に表示される表示データ信号108の状態を示している。また、内部に「無効」と書かれている四角は、画像データではない無効データを表している。さらに、内部に「背景X=m,Y=n」と書かれている四角は、図11に示す背景画像の横m番目で縦n番目の画素の色情報を示している。一方、内部に「画像X=m,Y=n」と書かれている四角は、図12に示す重ね合わせ画像の横m番目で縦n番目の画素の色情報を表している。
図13〜図16に表示領域の各ラインにおける表示データ信号108について以下に示す。
図13は、図3における非表示領域における表示データの重ね合わせを示すタイミングチャートであり、すべて無効データが出力される。つまり、フレームメモリ102から画像のデータは読み出されない。
図14は、図3の表示領域の3ライン目(背景画像のみの領域)における画像の重ね合わせを示すタイミングチャートである。図14に示すように、第1の水平カウンタのカウント値が100〜899のときのみ、背景画像の3ライン目(Y=2)の画素が順に選択される。一方、第1の水平カウンタのカウント値が0〜99および900〜999のときは、無効データが出力される。
図15は、表示領域の101ライン目(重ね合わせ画像が表示される1ライン目)における画像の重ね合わせを示すタイミングチャートである。図15に示すように、第1の水平カウンタのカウント値が100〜199及び600〜899のときは、背景画像の101ライン目の画素が選択される。一方、第1の水平カウンタのカウント値が200〜599のときには、重ね合わせ画像の1ライン目の画素が順に選択される。
図16は、表示領域の400ライン目(重ね合わせ画像が表示される最終の300ライン目)における画像の重ね合わせを示すタイミングチャートである。図15と同様、第1の水平カウンタのカウント値が100〜199及び600〜899のときは、背景画像の400ライン目の画素が選択される。一方、第1の水平カウンタのカウント値が200〜599のときには、重ね合わせ画像の300ライン目の画素が順に選択される。
〔実施の形態2〕
本発明の別の実施形態について図17に基づいて説明すれば以下の通りである。なお、説明の便宜上、実施の形態1で用いた部材と同一の機能を有する部材には同一の部材番号を付記し、その説明を省略する。
図17は、本実施形態における表示装置101の内部ブロック図、及び表示装置101に接続される画像情報生成手段109との接続関係を示すブロック図であり、図1に示した実施の形態1との違いは、第1のフレーム同期信号106を第2のタイミング生成手段111に接続している点である。
第2のタイミング生成手段111は、第1のフレーム同期信号106の信号を受けて、第2にフレーム同期信号112のパルス位置、つまりフレームの先頭位置を決定して動作する。
具体的な構成としては、下記の2つの構成が挙げられる。
(1)第2のタイミング生成手段111に、入力された第1のフレーム同期信号106を遅らせるディレイ回路を搭載する。さらに、第1のフレーム同期信号106のパルスを受けてから一定時間後に1フレーム分だけ第2のタイミング生成手段111が動作するように回路を構成する。上記構成とすることにより、第2のタイミング生成手段111が1フレーム分の動作中に、次の第1のフレーム同期信号106のパルスを、第2のタイミング生成手段111に入力することができる。したがって、第2のタイミング生成手段111は、再度1フレーム分動作する。以後、第2のタイミング生成手段111は、上記の動作を繰り返す。
(2)第2のタイミング生成手段111に、入力された第1のフレーム同期信号106を遅らせるディレイ回路を搭載する。第2のタイミング生成手段111が、図示されない制御手段により起動される場合、第2のタイミング生成手段111はすぐには動作を始めず、第1のフレーム同期信号106のパルスを受けてから一定時間後に起動を開始する。また、第2のタイミング生成手段111は、あらかじめ設定された周期で動作を継続する。上記構成とすることによって、第1のタイミング生成手段104の1フレームあたりの時間と、第2のタイミング生成手段111の1フレームあたりの時間とは同じなので、相対的な時間関係はずっと維持される。
上記のどちらの構成としても、第2のタイミング生成手段111の1ラインの時間が第1のタイミング生成手段104の1ラインの時間と同じであるか、あるいは短くなるように、第2のタイミング生成手段111のクロック周波数を設定する。そして、第2のタイミング生成手段111は1フレーム分の画像の伝送を終了したあと、再び第1のタイミング生成手段104によって起動されるまで停止させる。そうすることにより、第2のタイミング生成手段111は必ず第1のタイミング生成手段104よりも遅く起動させることができる。しかし、両者の1フレームあたりの時間は同一なので、第2のタイミング生成手段111の起動が大きく遅れた場合、結果として第2のタイミング生成手段111の起動が、第1のタイミング生成手段104の起動より少し早い状況を作り出すことができる。このように構成すれば、画像情報保存手段103によるフレームメモリ102への画像情報の書き込みと表示画面105への画像の表示とのタイミングラグを極力小さくすることができる。
なお、第1のタイミング生成手段104及び第2のタイミング生成手段111の動作のタイミングの具体的な構成は、実施の形態1と同様であり、ここでは、その説明を省略する。
以上のように、上記構成とすると、第2のタイミング生成手段111は、第1のフレーム同期信号106の信号を受けて、第2のフレーム同期信号112のパルス位置が、ソフトウェアが介在してタイミングを調整することなく、自動的に決定される。第2のフレーム同期信号112のパルス位置を規定するための回路構成の一例として、第2のタイミング生成手段111に、第1のフレーム同期信号106を受けてから時間をカウントするカウンタを備えることが挙げられる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔補足事項〕
本発明の表示装置は、表示画面上の画像が定期的に更新されるように構成されており、(1)画像情報を転送するための表示データ信号と、更新される連続した画面を相互に区別する第1のフレーム同期信号と、画面を構成する複数のラインを相互に区別する第1のライン同期信号とに従って画像を表示する表示画面と、(2)画像情報を記憶しておくフレームメモリと、(3)第1のフレーム同期信号と第1のライン同期信号とを生成するとともに、フレームメモリから画像情報を読み出して表示データ信号を生成する第1のタイミング生成手段と、(4)入力される画像情報をフレームメモリに書き込む機能を持つ画像情報保存手段とを備えた表示装置において、(5)入力されたタイミング信号に従い内部で生成した画像情報を出力する、表示装置の外部に接続された画像情報生成手段へ出力するタイミング信号として、第2のフレーム同期信号と第2のライン同期信号とを生成する第2のタイミング生成手段を備えている。
そのため、本発明における表示装置では、画像情報生成手段が第1のライン同期信号を正確にカウントするのに必要なカウンタを備えている場合はもちろんのこと、備えていない場合にでも引き裂けを生じることなく、画像情報生成手段が生成した画像を表示画面に表示することができる。また、逆に第1のタイミング生成手段が画像情報生成手段を制御するのに十分なカウンタを備えていない場合においても、引き裂けを生じることなく、画像情報生成手段が生成した画像を表示画面に表示することができる。
さらに、画像情報を画像情報生成手段から出力するタイミングは、表示装置から制御することができるため、第2のフレーム同期信号の位相と第1のフレーム同期信号の位相との関係を第2のフレーム同期信号112のほうが少し早くなるようにすると、画像情報転送手段から出力される画像は、第1のタイミング生成手段がフレームメモリから画像情報を読み出すのよりも先にフレームメモリに書き込まれることになる。それゆえ、画像情報生成手段が生成した画像情報を1フレーム遅れることなく表示画面に表示できるようにすることができる。
具体的には、第2のタイミング生成手段の1ラインの時間が第1のタイミング生成手段の1ラインの時間と同じであるか、あるいは短くなるように、第2のタイミング生成手段のクロック周波数を設定する。そして、第2のタイミング生成手段が1フレーム分の画像の伝送を終了したあと、再び第1のタイミング生成手段104によって起動されるまで第2のタイミング生成手段を停止させればよい。
前記第2のタイミング生成手段は、前記第1のタイミング生成手段から出力する第1のフレーム同期信号のパルス位置と異なる位置に、第2のフレーム同期信号のパルスを出力することが好ましい。これにより、第1のタイミング生成手段と第2にタイミング生成手段とはタイミングをずらして動作させることができる。
前記第2のタイミング生成手段が、前記第1のタイミング生成手段から出力する第1のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第1のライン同期信号の数と異なる数の、第2のライン同期信号を出力することが好ましい。これにより、第1のタイミング生成手段が生成するタイミングのライン数と第2のタイミング生成手段が生成するタイミングのライン数とを異ならせることができる。
前記第1のフレーム同期信号は、前記第2のタイミング生成手段に接続されており、第2のタイミング生成手段は前記第1のフレーム同期信号を受けて第2のフレーム同期信号のパルス位置を決定することが好ましい。
このように、第1のフレーム同期信号が第2のタイミング生成手段に接続する構成とすれば、第2のタイミング生成手段は第1のフレーム同期信号の信号を受けて第2にフレーム同期信号のパルス位置が自動的に決定されるため、ソフトウェアで厳密なタイミングで第1のタイミング生成手段と第2のタイミング生成手段とを起動する必要がなくなる。
また、画像情報生成手段には特別な機能を必要としないため、本発明の表示装置に接続する画像情報生成手段に制約がない。
さらに、第2のタイミング生成手段から出力される第2のフレーム同期信号と第2のライン同期信号とは、第1のタイミング生成手段から出力される第1のフレーム同期信号と第1のライン同期信号とを生成するための回路と同様の技術を使用することができるため、容易に実現することができる。
以上のように、本発明では、表示装置内で独立して、フレームメモリへの画像情報の書き込み、及びフレームメモリからの画像情報の読み出しを制御している。そのため、当該表示装置の外部に接続する画像生成手段に依存することなく、画像の引き裂けを回避することができる。したがって、本発明は、例えば、テレビ、サーバー、携帯電話、パソコンなどに代表される画像データの送受信を行うことが可能なあらゆる装置と接続する表示装置を製造する分野に広く利用することができる。
本発明の実施形態を示すものであり、表示装置の内部ブロック図、及び表示装置に接続される画像情報生成手段との接続関係を示すブロック図である。 本発明の実施形態において、第1のタイミング生成手段の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、表示画面の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態において、第2のタイミング生成手段の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、画像情報生成手段の動作の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、画像情報生成手段が想定する予定表示画面の一例を示す模式図である。 本発明の実施形態において、第1のクロックの周期と第2のクロックの周期との関係の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、第2のタイミング生成手段の動作を説明するために用いるパラメータを示す模式図である。 本発明の実施形態において、第1のライン同期信号と第2のライン同期信号との関係、及び第1のフレーム同期信号と第2のフレーム同期信号との関係の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、画像表示と画像伝送との時間的関係の一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、表示画面に表示する背景画像の各画素、及び上記各画素がフレームメモリ上に保存される順番を示す模式図である。 本発明の実施形態において、表示画面上で背景画像に重ね合わされる画像の各画素、及び上記各画素がフレームメモリ上に保存される順番を示す模式図である。 本発明の実施形態において、表示画面の非表示領域での画像の重ね合わせの一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、表示画面の表示領域3ライン目での画像の重ね合わせの一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、表示画面の表示領域10ライン目での画像の重ね合わせの一例を示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態において、表示画面の表示領域400ライン目での画像の重ね合わせの一例を示すタイミングチャートである。 本発明の別の実施形態を示すものであり、表示装置の内部ブロック図、及び表示装置と、それに接続される画像情報生成手段との接続関係を示すブロック図である。 従来技術を示すものであり、表示装置の内部ブロック図、及び表示装置と、それに接続される画像情報生成手段との接続関係を示すブロック図である。
符号の説明
101 表示装置
102 フレームメモリ
103 画像情報保存手段
104 第1のタイミング生成手段
105 表示画面
106 第1のフレーム同期信号
107 第1のライン同期信号
108 表示データ信号
109 画像情報生成手段
110 画像情報転送手段
111 第2のタイミング生成手段
112 第2のフレーム同期信号
113 第2のライン同期信号

Claims (5)

  1. (1)画像情報を伝送するための表示データ信号と、表示データ信号の連続したフレームを相互に区別する第1のフレーム同期信号と、1フレームを構成する複数のラインを相互に区別する第1のライン同期信号とに従って画像を表示する表示画面と、
    (2)画像情報を記憶しておくフレームメモリと、
    (3)第1のフレーム同期信号と第1のライン同期信号とを生成するとともに、フレームメモリから画像情報を読み出して表示データ信号を生成する第1のタイミング生成手段と、
    (4)入力される画像情報をフレームメモリに書き込む機能を持つ画像情報保存手段と、
    を備えた表示装置であって、さらに、
    (5)第2のフレーム同期信号及び第2のライン同期信号を生成し、本表示装置の外部に接続される画像情報生成手段へ出力する第2のタイミング生成手段を備え、
    上記画像情報生成手段は、第2のフレーム同期信号及び第2のライン同期信号に従って、上記画像情報保存手段に画像情報を送る機能を備え、
    上記第2のタイミング生成手段は、上記の第1のフレーム同期信号の周期と第2のフレーム同期信号の周期とが等しくなるような周期を持つ第2のライン同期信号であって、上記画像情報生成手段が表示させようと予定している予定表示画面に配列される画素の並びに適合した周期を持つ第2のライン同期信号を生成することを特徴とする表示装置。
  2. 上記第2のタイミング生成手段は、第1のライン同期信号を生成するための第1のクロックの周波数と第2のライン同期信号を生成するための第2のクロックの周波数との比が、上記表示画面のブランク領域を含む全画素数と上記予定表示画面のブランク領域を含む全画素数との比と等しくなるように、第2のクロックを生成するとともに、生成した第2のクロックの周期に上記予定表示画面のブランク領域を含む水平方向の画素数を乗じた周期を持つ第2のライン同期信号を生成し、さらに、生成した第2のライン同期信号の周期に上記予定表示画面のブランク領域を含む垂直方向のライン数を乗じた周期を持つ第2のフレーム同期信号を生成することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 上記第2のタイミング生成手段は、上記第1のフレーム同期信号の位相と上記第2のフレーム同期信号の位相とが異なるように、第1のフレーム同期信号のパルスを受けたときに、第2のタイミング生成手段に備えられた第2の垂直カウンタのカウント数Xが、下記式(1)
    PV2-{(PV1+PV1'+PV2'')*P2PH1/P1PH2-(PV2''+PV2')}≦X≦PV2-(PV1'*P2PH1/P1PH2-PV2')
    (式中、P1は表示画面のブランク領域を含む全画像数を、P2は予定表示画面のブランク領域を含む全画素数を、PH1は表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数を、PH2は予定表示画面のブランク領域を含む水平ラインの画素数を、PV1は表示画面のブランク領域を含む垂直ラインの画素数を、PV2は予定表示画面のブランク領域を含む垂直ラインの画素数を、PV1'は表示画面のブランク領域を含む垂直ライン1ライン目から重ね合わせ画像領域1ライン目までの画素数を、PV2'は予定表示画面のブランク領域を含む垂直ライン1ライン目から重ね合わせ画像領域1ライン目までの画素数を、PV2''は予定表示画面のブランク領域を除く垂直ラインの画素数を表す。)
    を満足する値に設定されることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
  4. 上記第1のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第1のライン同期信号の数と、上記第2のフレーム同期信号の1フレームに含まれる第2のライン同期信号の数とが異なることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示装置。
  5. 上記第1のフレーム同期信号が、上記第2のタイミング生成手段に接続されており、第2のタイミング生成手段が、上記第1のフレーム同期信号を受けて、上記第2のフレーム同期信号のパルス位置を規定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示装置。

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