JP2007078533A - 基板検査方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 はんだ印刷工程、部品実装工程、リフロー工程に、それぞれ検査装置1A,1B,1Cを配備するとともに、はんだ印刷工程の前にベア基板計測装置6を設ける。これらの装置は、3次元計測の機能および他の装置と通信する機能とを具備する。検査装置1A,1B,1Cは、搬入された基板に対する3次元計測処理を実行するとともに、1つ前の工程の装置から、自装置で現在処理している基板の3次元計測結果の送信を受け付ける。そして、これらの3次元計測結果を用いて、自装置の工程で付加された部位または変化が生じた部位における高さの変化量を計測し、その部位またはその部位の変化の要因となった部位の適否を判別する。
【選択図】 図1
Description
たとえば、はんだ印刷工程後にクリームはんだの印刷量の適否を判別する場合には、クリームはんだの印刷領域について、所定の基準面からの高さを計測する。さらに、その計測値の総和をクリームはんだの印刷量として求めるようにしている。
なお、基板の種類によっては、レジスト82とランド81との間に、基板の地の面が露出した領域(ランド81より低い。)が存在する場合もある。
第1ステップでは、前記検査が実行される工程が導入される前の基板を3次元計測する。第2ステップでは、前記検査が実行される工程で前記第1ステップの計測処理対象となった基板が処理されたとき、その処理後の基板を3次元計測する。第3ステップでは、前記第1および第2ステップが実行された基板について、第1ステップおよび第2ステップでの計測結果を用いて前記第2ステップに対応する工程で付加された部位または変化した部位における高さの変化量を求める。第4ステップでは、前記第3ステップで求められた高さの変化量を用いて前記第2ステップに対応する工程での処理の適否を判別する。
ただし、計測結果の送信は必須条件とはならない。たとえば、第1、第2の各ステップの計測結果をリムーバブル記憶媒体に保存しておき、第3ステップにおいて、この記憶媒体から各計測結果を読み出して使用するようにしてもよい。
ここで、基板の表面上の位置がx座標およびy座標により表され、高さがz座標により表されるものとすると、第1、第2の各ステップでは、基板の表面上の各点について、それぞれx,y,zの各座標を求めることができる。さらに、上記したように、処理領域が限定される場合には、その領域内の各点について得た計測結果を加工する処理(z座標の平均値を求めるなど)を行うこともできる。
上記の方法によれば、検査対象の工程が実行された基板について、この工程で付加された部位または変化した部位の高さ情報を得るとともに、同じ基板について、前記検査対象の工程より前の工程で実行した3次元計測により、前記部位が付加される前のベース部分の高さ、または前記部位の変化前の高さを得ることができる。よって、第3ステップにおいて、前記付加された部位の高さ、または部位の高さの変化量を正確に求めることが可能になるので、第4ステップでも、精度の良い判別処理を行うことが可能になる。
たとえば、モデルの基板を用いた計測処理や基板の設計データから、あらかじめ各ランドの位置情報を求めて保存しておく。第3ステップでは、たとえば、基板上の複数点について前記z座標の差を求めた後、その差の値が所定のしきい値(クリームはんだの一般的な厚みに対応する値)を超える点のみに絞り込む。さらに、たとえば、ランド毎に、前記保存された位置情報を用いてそのランドの位置から所定距離内にある点を特定し、その特定された点について、前記z座標の差の総和を求めることができる。
この実施例の基板製造ラインは、はんだ印刷工程、部品実装工程、リフロー工程の3つの工程を基板搬送用のコンベア(図示せず。)を介して一連に連結したものである。はんだ印刷工程には、はんだ印刷機2が、部品実装工程にはマウンタ3が、リフロー工程にはリフロー炉4が、それぞれ設けられる。また各工程には、それぞれその工程実行後の基板を検査するための検査装置1A,1B,1Cが設けられる(以下、各検査装置に個別に言及する場合には、それぞれ「はんだ印刷後検査装置1A」「部品実装後検査装置1B」「リフロー後検査装置1C」という。)。さらに、はんだ印刷工程の前には、はんだ印刷前のプリント配線板(以下、「ベア基板」という。)を計測するための計測装置6(以下、「ベア基板計測装置6」という。)が設けられる。
図2は、検査装置1A,1B,1Cの一例を示す。この例の検査装置は、ステレオ画像を用いた3次元計測を行うもので、撮像部11,照明部12,基板ステージ13,制御処理部14などにより構成される。
撮像部11および照明部12は、前記基板ステージ13の上方において、図示しない可動テーブルによりX軸方向(図の紙面に直交する方向)に移動可能に支持される。
前記照明部12は、環状の白色光源121を含むもので、前記撮像部11の下方に配備される。この光源121により、前記撮像部11の撮像対象領域が全方位から照明される。
XYテーブルコントローラ104は、制御部15からの指令に応じて、前記撮像部11および照明部12を支持する可動テーブルや前記基板ステージ13の移動動作を制御する。
なお、この実施例の3次元計測処理は、ステレオ画像を用いた一般的な3次元計測方法と同様であるので、詳細な説明は省略する。
検査部105は、前記メモリ16から処理中の基板8の3次元計測結果を読み出すとともに、制御部15から前工程の3次元計測結果の提供を受け、これらを用いて所定の部位における高さの変化量を求める。さらに、検査部105は、前記高さの変化量を所定のしきい値と比較することにより、被検査部位の適否を判別する(詳細については後記する。)。
また、制御部15は、前記3次元計測部103による計測結果から後工程の検査装置が必要とする情報(後記する高さの平均値など)を生成することもできる。ここで生成された情報はメモリ16に保存された後、後工程の検査装置からの送信要求に応じて読み出され、送受信部110から送信される。
送受信部110は、前記ネットワーク回線7を介して他の装置と通信を行うためのものである。外部メモリ装置111は、フレキシブルディスク、CD−R、光磁気ディスクなどの記憶媒体にデータを読み書きするための装置であって、前記検査結果を保存したり、検査に必要なプログラムや設定データを外部から取り込むために用いられる。
この実施例の検査装置は、前記撮像部11および照明部12に代えて、レーザー光の投光部17および受光部18を配備する。これら投光部17および受光部18は、所定の高さ位置に固定設置される。一方、基板8を支持する手段として、前記図2と同様の構成の基板ステージ13が使用される。
一方、受光部18は、CCDなどの受光素子(図示せず。)が一次元配列され、各受光素子からの受光量信号が個別に出力される構成のものである。
高さ計測部114は、前記メモリ16に格納された受光信号の入射位置を、あらかじめ設定された変換テーブルを用いて高さ情報に変換する。メモリ16に格納された光の入射位置も、この変換後の高さ情報に書き換えられる。
この補正は、各装置における3次元計測結果におけるx,y座標のずれを修正するためのものである。位置決めマークは、一般に、十字状、円形状などの特有の平面形状の領域として形成されるが、その面は、ランドと同様に、周囲のレジストより低い面として形成される。したがって、前記ST2で得た3次元座標の中から、前記位置決めマークおよびその周囲領域の立体形状に対応した分布を示す点の集合を抽出し、その集合の代表点(たとえば中心点)のx,y座標を(0,0)とすることができる。
なお、カメラを用いる図2の構成を適用する場合には、いずれか一方のカメラからの画像を用いて、パターンマッチング処理などにより画像上の位置決めマークを抽出し、その抽出位置に対応する3次元座標を位置決めマークの位置として特定してもよい。
まず、はんだ印刷後検査装置1Aでは、基板上のクリームはんだの印刷量の適否を判別するために、クリームはんだの印刷領域について、前工程のベア基板計測装置6からクリームはんだが印刷される前のベースの高さを取得し、このベースの高さに対する高さの変化量を算出している。
この検査の最初のステップであるST101では、前記ST2およびST3の処理により3次元座標が求められた点毎に、それぞれベア計測装置6から取得した対応点(x,y座標が同一の点)とのz座標の差zdを算出する。これにより、クリームはんだが印刷されている部分のzdは、そのはんだの厚みを反映した値になるのに対し、クリームはんだが印刷されていない部分では、前記zdは0に近似する値になると考えられる。
なお、前記ランドの位置情報は、前記位置決めマークを原点とするxy座標系における2次元座標(x,y)として表されるので、前記3次元計測結果を示す空間座標系のxy平面にも、ランドの位置情報をそのまま適用することが可能になる。
この検査装置1Bでは、前記マウンタ3により部品が実装された際に、クリームはんだに図7に示すような変化が現れる点に着目し、このクリームはんだの高さの変化量を用いて部品の実装処理の適否を判別するようにしている。
部品実装工程では、一般に、部品を安定させるために、若干の押圧力をかけて部品85をクリームはんだ83に押し込む。この押し込み量が小さいと、部品85が安定していない状態(いわゆる部品85が浮き上がった状態)になり、リフロー工程において、部品85の欠落や位置ずれなどの不備が生じるおそれがある。一方、押し込み量が大きい場合には、クリームはんだ83がランド81の外に流れ出し、フィレットの形成に支障が生じるおそれがある。
なお、前記ST203でzdと比較される数値dには、適切に実装された部品の高さとその実装前のはんだの高さとの差に基づく値が設定される。したがって、部品の実装により高さが変化した部分における差zdは前記d以上となり、ST204の算出対象から除外される。よって、部品の押し込みによりクリームはんだが盛り上げられた部分に対応する点を精度良く抽出し、部品の押し込み量を反映した総和S´を求めることが可能になる。
このような調整処理によれば、各部品を安定した状態で実装できるようになる。また、クリームはんだの変形を許容範囲内にとどめて、基板の品質の向上をはかることが可能になる。
この検査では、リフロー工程でのクリームはんだの溶融によって、部品に浮き不良が生じていないかどうかを判別するために、リフロー工程後の基板と部品実装工程後の基板との間で、部品毎にその高さの変化量を計測するようにしている。
なお、ST305では、自装置で求めた差と前工程から送信された差との差異が所定の誤差範囲である場合には、両者の値は同値とみなすことにしている。
6 ベア基板計測装置
8 基板
10a,10b カメラ
11 撮像部
14 制御処理部
15 制御部
17 投光部
18 受光部
103 3次元計測部
110 送受信部
114 高さ計測部
Claims (4)
- 部品実装基板の製造のために実行される複数の工程のうちの任意の一工程を終了した基板を検査する方法であって、
前記検査が実行される工程に導入される前の基板を3次元計測する第1ステップと、
前記検査が実行される工程で前記第1ステップの計測処理対象となった基板が処理されたとき、その処理後の基板を3次元計測する第2ステップと、
前記第1および第2ステップが実行された基板について、前記第1ステップおよび第2ステップの計測結果を用いて前記第2ステップに対応する工程で付加された部位または変化した部位における高さの変化量を求める第3ステップと、
前記第3ステップで求められた高さの変化量を用いて所定の被検査部位の良否を判別する第4ステップとを、実行することを特徴とする基板検査方法。 - 請求項1に記載された基板検査方法において、
前記第1ステップはプリント配線板の製造工程後に、前記第2ステップはクリームはんだの印刷工程後に、それぞれ実行され、
前記第3ステップでは、基板上のはんだ印刷領域毎に前記高さの変化量を求め、第4ステップでは、前記高さの変化量に基づき各はんだ印刷領域におけるはんだの量の適否を判別する基板検査方法。 - 請求項1に記載された基板検査方法において、
前記第1ステップはクリームはんだの印刷工程後に、前記第2ステップは部品実装工程後に、それぞれ実行され、
前記第3ステップでは、基板上の部品毎に、その部品に対応するはんだ印刷領域の高さの変化量を求め、第4ステップでは、前記高さの変化量に基づき各部品の実装状態の適否を判別する基板検査方法。 - 請求項1に記載された基板検査方法において、
前記第1ステップは部品実装工程後に、前記第2ステップはリフロー工程後に、それぞれ実行され、
前記第3ステップでは、基板上の部品毎に、その部品の高さの変化量を求め、第4ステップでは、前記高さの変化量に基づき各部品に浮きが生じていないかどうかを判別する基板検査方法。
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