JP2007078482A - アダプティブアレーアンテナの特性評価方法及び装置 - Google Patents

アダプティブアレーアンテナの特性評価方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 電波伝搬空間におけるアダプティブアンテナの性能を計算機シミュレーションによって総合的に評価することが可能となるアダプティブアレーアンテナの特性評価装置を提供する。
【解決手段】 携帯電話機に複数搭載された各アンテナの全立体角における指向性の振幅及び位相を導出する指向性導出手段2と、幾何光学的手法を用いて、各受信点での全立体角の信号強度、振幅及び位相を導出する電波伝搬計算手段3と、アダプティブアルゴリズムを用いて合成指向性を導出するアダプティブアルゴリズム手段4と、最終的なアダプティブアルゴリズム手段4で生成した各アンテナの振幅及び位相指向性で受信点での信号強度を合成し、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波、妨害波に分けて導出し、電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行うアダプティブアレーアンテナ評価手段5とを有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話機などの無線機器などに複数本のアンテナを装備し、それぞれのアンテナの振幅及び位相を制御して使用環境に最適な指向性を得ることができる、いわゆるアダプティブアレーアンテナ(Adaptive Array Antenna)の電波伝搬性能などを解析するアダプティブアレーアンテナの特性評価方法及び装置に関する。
近年、携帯電話機等の無線機器に対して、複数本のアンテナを装備し、各アンテナの振幅・位相を制御して使用環境に最適な指向性を得ることで、所望波の選択性向上、干渉波除去によるS/N向上を狙った、いわゆるアダプティブアレーアンテナの適用、研究が盛んに行われている。即ち、このアダプティブアレーアンテナでは、各アンテナ出力に複素ウェイト(weight)を乗じた後に合成するとアレーアンテナの指向性が変化することを利用し、所定の制御アルゴリズムに基づいて各アンテナ出力のウェイト(weight)を決定し、周囲の環境状態の変化に適応しながら指向性を最適に制御する原理構成となっている。
ところで、アダプティブアレーアンテナの設計及び評価項目としては、
(1)複数アンテナの搭載となるので、各アンテナのアンテナ種類の選択、例えば磁流アンテナと電流アンテナの組合せ、偏波が異なるアンテナの組合せ、アンテナ間の距離等によるカップリング・相関特性の影響、また実際の使用状況を考慮し、アンテナ近傍に配置された人体や無線機器を手で保持した場合の影響等のように、アンテナ近傍に障害物が設置されている場合を考慮した各アンテナの指向性の導出、
(2)所望波、不要波の強度及び到来方向を与えて無線機器に搭載された各アンテナの指向性の振幅及び位相の制御を行い、指向性合成を行うための、例えば所望波にメインビームを向ける方法、不要波にヌル(Null;指向性パターンの落ち込み点)を向ける方法等のアダプティブアルゴリズムの選定、また、このアダプティブアルゴリズムで理想的な指向性を得られるまでの計算負荷の考慮、さらに、振幅及び位相の制御を行う際に用いる減衰器及び位相器の設定分解能による合成指向性への影響、
(3)設計したアダプティブアレーアンテナを搭載した無線機器をある電波伝搬環境で使用した場合の総合的評価、
などが必要である。
(1)の項目のアンテナ近傍の電磁界解析においては、コンピュータによる計算により、モーメント法、FDTD法(Finite-Difference Time-Domain Method;時間領域差分法)等を用いた電磁界解析が一般的である(例えば、非特許文献1参照)。この非特許文献1に記載の電磁界解析では、携帯端末用の小型アンテナを対象として、アンテナ近傍に対置した人体,手の影響をFDTD法、モーメント法等を用いた計算機シミュレーションにより、指向性及び放射効率の特性変化を議論したものである。
(2)の項目に関しては、ある電波伝搬環境を想定し、所望波、不要波の到来方向を与え、各種アダプティブアルゴリズムを適応することで、S/Nが向上する振幅及び位相の制御を行い、最終的な指向性を得るものが知られている(例えば、非特許文献2参照)。一般に、10素子以上のアレーアンテナであって、すべての素子アンテナに対応させてCMA(Constant Modulus Algorithm:定包絡線信号用アルゴリズム)アダプティブループを設けた方式のものでは、演算時間、ハードウェアが多大となる。この非特許文献2は、マルチビームの出力の一部を選択してCMAアダプティブループを形成する、ビームスペースCMAアダプティブアレーアンテナを提案した論文であって、内部雑音を所望波、干渉波のレベルが高い方から−20dBと定め、また繰り返し計算回数を500回とし、計算機シミュレーションにより指向性を計算している。
(3)の項目に関しては、レイトレース法等の幾何光学的手法を用いた計算機シミュレーションにより、ある電波伝搬環境での受信点と送信点で到達する光線の合成計算をすることで信号強度を求め、アンテナ性能を評価するものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。即ち、特許文献1は、電磁環境評価方法及びシステム装置に関するものであって、電波暗室等に簡易的な伝搬環境を構築し、実測結果からアンテナかつ無線システム全体の性能判定を行うものである。但し、通信環境に応じてアンテナの指向性を変化させることには対応していない。また、特許文献2は、無線通信システムにおける通信可能範囲の評価方法及びコンピュータプログラムに関するものであって、計算機シミュレーションにより、ある系での電磁界分布のシミュレーションを行っているが、指向性等のアンテナの性能は一定であり、このシミュレーションの最終目標はあくまでも通信可能距離である。また、アンテナ指向性も、通信環境の変化により可変する構成のものではなく一定である。
電子情報通信学会論文誌 Vol.J85-B No.5 pp.687-697 2002年5月 「人体(頭,手及び指)モデルを用いた携帯端末機用内蔵アンテナの特性解析」 電子情報通信学会論文誌 Vol.J77-B2 No.3 pp.130-138 1994年3月 「ビームスペースCMAアダプティブアレーアンテナ」 特開平11−231003号公報 特開2003−70050号公報
しかしながら、非特許文献1に記載の電磁界解析は、あるアンテナ組合せとアンテナ近傍の物体の影響から生じる、一定の指向性特性に限定した評価のみを行うものであって、ある電波伝搬環境で使用した場合の指向性を変化させるアダプティブアレーアンテナを搭載した無線機器の評価をすることは不可能である。
また、非特許文献2に記載の方法の場合、使用者が、想定で所望波,不要波の到来方向を与えなければならず、また最適化アルゴリズムの計算ループを無限に行える理想的な収束状態における指向性と、実際には計算ループに制限があり、その途中段階で得られる指向性の差、つまり計算ループ回数による生成される指向性の差、かつ、振幅及び位相の分解能が理想的に計算機の処理能力に応じた無限の分解能を得られる場合や、あるビット数で定まる制限がある場合の指向性の導出を行い、評価することが求められる。
また、特許文献1、2に記載の方法の場合、アンテナの指向性は、無指向性であったり、指向性があったとしても、送受信点の位置が変化した場合でも常に一定であるので、送受信場所の変化から生じる、電波環境の変化に随時適応するアダプティブアレーアンテナを搭載した無線機器の電波伝搬解析を行うことは不可能である。
また、従来の幾何光学的手法を用いた電波伝搬解析では、無線機器などによる移動体通信を模擬し、送受信点を空間的に移動させた場合でも、指向性特性は常に一定である。そのため、送受信位置の変化による所望波及び不要波の信号特性の変化に応じて、合成指向性を最適に適応させる、アダプティブアルゴリズムを搭載した無線機器の電波伝搬環境の計算機シミュレーションは不可能であった。
また、アダプティブアルゴリズムを用いて指向性の最適化を行う場合、所望波と不要波の到来強度、到来位相、到来方向を自動取得することが不可能であった。
また、実際のアダプティブアルゴリズムは、時間経過の概念がなく、最適化が終了するまでには無線機器に搭載された計算部の処理能力とアダプティブアルゴリズムの処理負荷によって決定する計算時間を要し、各種アルゴリズムの選択による処理量の増減、収束時間の増減、それに伴う最適化終了時間の増減が起こる。例えば、携帯電話機等の移動通信端末機での使用を想定した場合、移動通信端末機の使用者はある移動速度で空間を移動するが、非常に低速で移動した場合は、アダプティブアルゴリズムによる計算結果が、十分に収束した状態で理想的な指向性を得ることができる。ところが、高速で移動した場合、移動速度に計算時間が追従できず、理想的でない指向性で電波を受信してしまう。従って、この移動速度の差による性能変化を計算機シミュレーションすることは不可能であった。
また、振幅及び位相の制御は、実際の無線機器に搭載されている減衰器及び位相器が行うが、例えば減衰器は2dBの分解能の制御で使用範囲は0〜70dB、位相器は45°の分解能の制御で使用範囲は0〜720°と、実際には設定可能な分解能や設定範囲に制限がある。そのため、この分解能や設定範囲からくる実際の振幅及び位相と、理想的な設定とのギャップにより誤差を生じるおそれがあり、合成指向性での性能検証をする必要がある。ところが、従来の計算機シミュレーションでは、振幅及び位相の分解能は無限であり、分解能からくる誤差の検証を行うことは不可能であった。
また、アンテナ近傍の物体による指向性の生成、送受信点の変化による各場所での所望波及び不要波の到来条件の自動収集、アルゴリズムの計算負荷、無線機器の送受信点の移動速度、減衰器及び位相器の設定分解能や設定範囲の検証のすべてに対応した、総合的な電波伝搬解析シミュレーションに取り込むことは、不可能であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電波伝搬空間におけるアダプティブアンテナの性能を計算機シミュレーションによって総合的に評価することができるアダプティブアレーアンテナの特性評価方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価方法は、無線機器に複数搭載された各アンテナの全立体角における指向性の振幅及び位相を導出し、解析を行う電波伝搬環境において、幾何光学的手段を用いて、各受信点での全立体角の信号強度、振幅及び位相を導出し、前記各受信点での所望波及び妨害波の到来強度、到来位相及び到来角から、アダプティブアルゴリズムを用いて、各アンテナの指向性パターンが最大となるように前記振幅及び位相を制御して合成指向性を導出し、前記各アンテナの最終的な振幅及び位相指向性により前記受信点での信号強度を合成し、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波及び妨害波に分けて導出し、前記電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行うものである。
本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置は、無線機器に複数搭載された各アンテナの全立体角における指向性の振幅及び位相を導出する指向性導出手段と、解析を行う電波伝搬環境において、幾何光学的手段を用いて、各受信点での全立体角の信号強度、振幅及び位相を導出する電波伝搬計算手段と、前記電波伝搬計算手段で計算された前記各受信点での所望波及び妨害波の到来強度、到来位相及び到来角から、アダプティブアルゴリズムを用いて、前記指向性導出手段で生成した前記各アンテナの指向性パターンが最大となるように前記振幅及び位相を制御して合成指向性を導出するアダプティブアルゴリズム手段と、アダプティブアルゴリズム手段で生成した前記各アンテナの最終的な振幅及び位相指向性により前記受信点での信号強度を合成し、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波及び妨害波に分けて導出し、前記電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行うアダプティブアレーアンテナ評価手段とを有するものである。
また、本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置は、前記指向性導出手段が、計算機シミュレーションまたは実測により、前記無線機器に複数搭載された前記各アンテナの複素指向性を導出する機能と、アンテナ近傍電磁界のみのデータを遠方解に変換する近傍界・遠方界変換機能と、離散間隔角度に生成した全立体角の振幅や位相指向性を前後の角度の値から補間する指向性補間機能とを有するものである。
また、本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置は、前記電波伝搬計算手段が、解析を行う電波伝搬環境を模擬するモデリング機能と、送信点及び受信点をそのモデル上に設定する送受信点設定機能と、前記送信点から受信点へ前記幾何光学的手法を用いた電波伝搬環境シミュレーションを行う電波伝搬計算機能と、前記受信点での到来波及び妨害波それぞれの到来方向及び強度を計算する幾何光学的解析機能とを有するものである。
また、本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置は、前記アダプティブアルゴリズム手段が、受信点での到来波及び妨害波の到来波情報を元に各場所における受信点での前記アンテナに前記アダプティブアルゴリズムを適応し、前記各場所それぞれでの最適な合成指向性を導出する指向性合成機能部を有し、前記指向性合成機能部は、前記アダプティブアルゴリズムの反復計算回数を指定する反復計算回数指定機能と、減衰器及び位相器の分解能及び範囲を指定する振幅・位相分解能範囲指定機能とを有するものである。
また、本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置は、前記アダプティブアレーアンテナ評価手段が、前記電波伝搬計算手段で生成された前記各受信点における前記所望波及び妨害波と各受信信号の振幅及び位相情報を、前記アダプティブアルゴリズム手段で生成した前記指向性で重み付けして受信し、前記受信信号レベルを所望波、妨害波に分けて導出し、前記電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行う機能を有するものである。
本発明によれば、複数のアンテナを搭載した無線機器の使用時において、アンテナ近傍にある人体,手,無線機器の筐体等の影響、各アンテナ間の相互インダクタンス、カップリング等を考慮した各アンテナの指向性特性を、電磁界シミュレータまたは実測によるデータにより導出可能であり、これにより指向性合成する元データとなる各アンテナ単体の指向性を、より高精度に取得することが可能となるアダプティブアレーアンテナの特性評価装置を提供できる。
また、本発明によれば、解析を行う電波伝搬環境において、幾何光学的手法を用いた電波伝搬環境シミュレーションを実施し、得られた結果から各移動場所や受信場所における到来波,妨害波の到来波情報自動で取得可能であって、その情報を元に各移動場所や受信場所におけるアダプティブアルゴリズムを適応することで、各位置の最適な合成指向性を導出可能となるアダプティブアレーアンテナの特性評価装置を提供できる。
また、本発明によれば、導出した各移動場所や受信場所における合成指向性を電波伝搬シミュレーションの受信指向性として用いることが可能である。また、アダプティブアルゴリズムの処理負荷、受信点の移動速度を考慮し、繰り返し計算回数を設定すること、指向性生成に用いる減衰器や位相器の分解能や設定範囲を指定できることで、より実際の受信点場所変化による指向性変化、受信点移動速度や処理負荷を考慮し、各場所での合成指向性生成をした電波伝搬解析を行うことができ、電波伝搬空間におけるアダプティブアンテナの性能を計算機シミュレーションによって総合的に評価することが可能となるアダプティブアレーアンテナの特性評価装置を提供できる。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係るアダプティブアレーアンテナ(Adaptive Array Antenna)の特性評価装置1は、図1に示すように、指向性導出手段2と、電波伝搬計算手段3と、アダプティブアルゴリズム手段4と、アダプティブアレーアンテナ評価手段5とを備える。
このうち、指向性導出手段2は、複数アンテナを搭載した無線機器における送受信点の合成指向性を導出するための元データとして、各アンテナの指向性を導出するものであり、例えばモーメント法、TLM(Transmission-Line Modeling)法、空間回路網法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法等に代表される電磁界シミュレーションにより、アンテナ近傍の物体による影響、各アンテナ間の相互結合を考慮した上での各アンテナの全立体角における指向性の振幅及び位相を導出する。また、この指向性導出手段2は、計算機シミュレーションにより取得した指向性を用いるだけではなく、電波暗室などにおいてネットワークアナライザ等による指向性計測装置により実測で取得した指向性の振幅や位相情報を用いることも可能となっている。
本実施形態の指向性導出手段2は、図2に示すように、前述した電磁界シミュレーションまたは実測により全立体角の振幅・位相指向性を生成する機能を有するものであり、指向性シミュレーション機能部21と、指向性実測機能部22と、近傍界・遠方界変換機能部23と、指向性補間機能部24と、指向性生成部25とを備えている。
このうち、指向性シミュレーション機能部21は、前述したように、モーメント法、TLM(Transmission-Line Modeling)法、空間回路網法、FDTD(Finite Difference Time Domain)法等に代表される電磁界シミュレーションによる計算により、無線機器に搭載される全アンテナに対して、各アンテナの振幅や位相成分による全立体角における指向性を求める(図2の1、図3の5)。なお、指向性をシミュレーション又は実測により導出する場合、どちらにおいても、指向性を求めるアンテナ以外は給電点を終端した状態で計算機シミュレーションする。
指向性実測機能部22は、電波暗室等の測定環境において、ネットワークアナライザ等により、各アンテナの振幅や位相成分による全立体角における指向性を実測により得るものである。
近傍界・遠方界変換機能部23では、アンテナ近傍電磁界のみのデータを遠方解に変換する。解析周波数で指向性が十分遠方解とみなせるように,計算機シミュレーションのでは解析領域を遠方解とみなせる領域まで十分距離を離した状態で導出することも可能である。
指向性補間機能部24は、ある離散角度間隔おきに生成した全立体角の振幅や位相指向性より、さらに細かい角度分解能おきの振幅や位相指向性を得たい場合、前後の角度の値から導出したい角度へ振幅や位相指向性を補間する指向性補間機能(図2の24)を有する。これは前後の角度での振幅や位相指向性値の平均値を計算することで導出する。
電波伝搬計算手段3は、解析を行う電波伝搬環境において、前述のレイトレース法、レイラウンチング法等に代表される幾何光学的手法を用いて、送信点から、移動する無線機器(本実施形態では、携帯電話機)の各受信点での全立体角の信号強度を、送信点から受信点に光線が到達する信号の、壁、その他の障害物等による反射・回折による信号減衰や位相変化も考慮した振幅及び位相とを導出するものである。
なお、送信点は、単一または複数設定することが可能である。単一の場合、受信点での信号強度を計算し、所望波または妨害波のどちらかとして設定する。また、複数の場合、各光線を所望波と妨害波、又はすべて所望波、或いはすべて妨害波として設定し、受信点での信号強度を各入射波に分けて計算し、所望波、妨害波それぞれにおける到来強度、到来位相、到来角を計算し導出する。このとき、送信アンテナの指向性は任意に設定できる。一方、受信アンテナの指向性は、振幅及び位相に対して理想的な無指向性アンテナか、携帯電話機のアンテナウェイトの初期値より合成されるアンテナ指向性とする。
本実施形態の電波伝搬計算手段3は、図3に示すように、電波伝搬環境の空間をモデル化する機能を有するとともに、設定した送信点から送信される電波の受信点での信号強度を計算する機能を有するものであり、モデリング機能部31と、送受信点設定機能部32と、電波伝搬計算機能部33と、幾何光学的解析機能部34とを備えている。
このうち、モデリング機能部31は、解析に用いる電波伝搬環境を入力し、モデル化する機能を有するものであり、壁等の障害物(例えば、図7では、壁74,75など)となる物体形状等、あらゆる座標や誘電率の値の入力を行う。このモデリング機能部31により解析空間をモデル化したものが、同図に示す解析空間7である。
送受信点設定機能部32は、送信点及びこの送信点での送信アンテナの指向性を設定するとともに、送信点が複数の場合はそれぞれに対して所望波か妨害波とを設定し,受信点に関しては電波伝搬環境上を移動する座標を指定する機能を有する。この送受信点設定機能部32は、この機能により、図7の場合、所望波を発信する送信点を第1送信点71、妨害波を発信する送信点を第2送信点72として設定する。各送信点は、各アンテナの指向性で重み付け(weight)された強度、位相とする。また、受信点73も設定する。受信アンテナの指向性は、振幅及び位相に対して理想的な無指向性アンテナか、携帯電話機のアンテナウェイトの初期値より合成されるアンテナ指向性とする。
電波伝搬計算機能部33は、電波伝搬解析として、前述した、レイトレース法、レイラウンチング法等に代表される幾何光学的手法を用い、設定した電波伝搬環境において、送信点から受信点が移動する各位置での全立体角の信号強度を、送信点から受信点に光線が到達する信号の位相を考慮し合成することで、導出する。送信点を複数設定した場合は、各光線を所望波、妨害波に分けて受信点での信号強度を計算し、所望波、妨害波それぞれにおける到来角を計算する。
幾何光学的解析機能部34は、最終的に受信点における各所望波及び妨害波別の信号強度、及び到来方向を導出する機能を有する。図7(B)、(C)には、それぞれ、この幾何光学的解析機能部34により得られた受信点73における所望波の指向性(振幅,位相)のパターンδと、妨害波の指向性(振幅,位相)のパターンγを示したものである。
アダプティブアルゴリズム手段4は、電波伝搬計算手段3で計算された各受信点での所望波、妨害波の到来強度、到来位相、到来角から、所定のアダプティブアルゴリズムを用いて指向性導出手段2で生成した各アンテナの指向性パターン、例えば所望波のSINR(Signal to Interference and Noise Ratio)が最大となるように振幅や位相を制御することで、合成指向性を導出するものである。検討するアダプティブアルゴリズムにより、例えば所望波到来角に合成した指向性のメインローブを向け、妨害波到来角に合成した指向性のヌルを向けるような合成指向性を適応したり、所望波信号レベルと妨害波信号レベルの差をなるべく最大となるよう各アンテナの利得量・位相量をフィードバックして、指向性合成を行う。また、この指向性合成を行うアダプティブアルゴリズム手段4は、常に所望波到来方向へヌルを生成するように、到来波信号に応じた指向性合成を行うことも可能とする。
また、アダプティブアルゴリズム手段4は、無線機器の受信点が歩行速度で変動する場合を想定することも可能である。さらに、このアダプティブアルゴリズム手段4は、使用するハードウェアの性能を見積もったり、搭載するアダプティブアルゴリズムの処理負荷を見積もるような場合、この見積もりに見合う、最適解を導出するために、反復計算する計算回数を指定することも可能とする。
また、このアダプティブアルゴリズム手段4は、実際の減衰器や位相器を想定し、減衰器や位相器の分解能、設定範囲を設定し、その条件でアダプティブアルゴリズムにより最適な合成指向性を導出する機能も有する。これにより、例えば減衰器や位相器の分解能無限、設定範囲なしの理想的な状態と、減衰器の分解能1dB,設定範囲0〜10dB、位相器の分解能15°、設定範囲0〜720°とした場合の合成指向性の変化等を検証することが可能である。
本実施形態のアダプティブアルゴリズム手段4は、電波伝搬計算手段3で計算された各受信点での所望波,妨害波の信号強度・到来角を利用し、指向性導出手段2で計算した各アンテナの指向性パターンを、アダプティブアルゴリズムを用いて振幅及び位相を変化させ合成するものであり、図4に示すように、反復計算回数指定機能部41と、振幅・位相分解能範囲指定機能部42と、指向性合成機能部43とを備える。
このうち、反復計算回数指定機能部41は、無線機器を持ちながら歩行することにより、歩行速度で受信点が移動する場合、受信点での移動速度を設定し、使用する無線機器のハードウェアの性能、搭載するアダプティブアルゴリズムの計算負荷を見積もり、この移動速度と見積もりに見合う、アダプティブアルゴリズムによる最適解を導出するために、反復計算する反復計算回数を指定する。これにより、例えば無線機器のユーザーが高速で移動した場合と低速で移動した場合に、無線機器に搭載されているアダプティブアルゴリズムは、高速移動時の指向性が十分最適化されていない状況や、低速移動時の指向性が十分最適化されている状況における、移動時間による、アルゴリズムの収束の差から派生する、指向性の差異が得られる。結果として、電波伝搬解析時における信号強度と各素子の分解能の関係を計算することも可能である。
振幅・位相分解能範囲指定機能部42は、利得制御用の可変減衰器、位相制御用の位相器の分解能を設定する機能を有し、例えば減衰器は2dB間隔の制御で使用範囲は0〜70dB、位相器は45°間隔の制御で使用範囲は0〜720°等、と任意に設定することが可能である。従って、この各素子の分解能、設定範囲については、実際に無線機器に搭載する部品の定数を入力し、各素子の分解能から派生する各アンテナの指向性を合成すると、各受信点での指向性の各素子の分解能を任意に設定した場合の理想状態との差異が得られる。この結果として、電波伝搬解析時における信号強度と各素子の分解能との関係を計算することも可能である。
指向性合成機能部43は、適用するアダプティブアルゴリズムにより、例えば所望波到来角に合成した指向性のメインローブを向け、妨害波到来角に合成した指向性のヌルを向けるような指向性合成を適応したり、所望波信号レベルと妨害波信号レベルの差をなるべく最大となるよう各アンテナの利得量や位相量をフィードバックするような指向性合成を行ったり、常に所望波到来方向にヌルを生成するように指向性合成を行うアダプティブアルゴリズム、到来波信号に応じた指向性合成を行う機能を有する。
アダプティブアレーアンテナ評価手段5は、アダプティブアルゴリズム手段4で生成したアンテナの合成指向性を再度電波伝搬計算手段3に入力し、各送受信点での指向性として用い、この最終的なアダプティブアルゴリズム手段4で生成した各アンテナの振幅指向性及び位相指向性で受信点での信号強度を合成し、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波,妨害波に分けて導出し、例えば所望波のSINRで電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行う。
本実施形態のアダプティブアレーアンテナ評価手段5は、電波伝搬計算部3で生成された各受信点における所望波及び妨害波と、各受信信号の振幅及び位相情報を、アダプティブアルゴリズム部4で生成した無線機器に搭載された各アンテナの合成で得られた指向性で重み付け(weight)して受信し、受信信号レベルを導出するものであり、アダプティブアレーアンテナ評価機能部51(図5参照)を備える。
アダプティブアレーアンテナ評価機能部51は、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波、妨害波に分けで導出し、電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行う、アダプティブアレーアンテナ評価機能を有する。
次に、本実施形態に係るアダプティブアレーアンテナ(Adaptive Array Antenna)の電波伝搬性能などを解析するアダプティブアレーアンテナの特性評価装置1を用いたアダプティブアレーアンテナの特性評価方法について説明する。なお、本実施形態では、図6に示すように、第1、第2アンテナ61、62を搭載した携帯電話機(無線機器)6を用い、この近傍に人体(使用者)Mを配置したときのアダプティブアレーアンテナの特性評価(電波伝搬性能など)を解析する。
初めに、指向性導出手段2が、図6(A)に示すように、第1アンテナ61,第2アンテナ62を搭載した携帯電話機6の近傍に人体Mを配置したときの指向性を、指向性シミュレーション機能部21(図2参照)又は指向性実測機能部22(同様に、図2参照)により導出する。具体的には、アンテナ1の振幅指向性パターンα1及び位相指向性パターンβ1と、アンテナ2の振幅指向性パターンα2及び位相指向性パターンβ2とを導出する。なお、図6(B)、(C)は、それぞれ、この指向性シミュレーション機能部21又は指向性実測機能部22によって得られた第1、第2アンテナの振幅指向性及び位相指向性のパターンを示す。
次に、電波伝搬計算手段3では、まず、図3において、モデリング機能部31により、解析に用いる電波伝搬環境を入力し、モデル化する。ここでは、壁等の障害物となる物体形状等、あらゆる座標や誘電率の値の入力を行う。この電波伝搬計算手段3の機能により、解析空間をモデル化したものが、図7(A)である。このモデリング機能部31により、解析空間7上に、所望波を発信する第1送信点71と、妨害波を発信する第2送信点72とを設定する。各送信点71、72は、各アンテナの指向性で重み付けされた強度、位相とする。また、解析空間7上に、受信点73を設置する。受信アンテナの指向性は、振幅・位相に対して理想的な無指向性アンテナか、携帯電話機のアンテナウェイトの初期値より合成されるアンテナ指向性とする。なお、同図(A)中、符号74、75は壁等の障害物である。次に、送受信点設定機能部32が、送信点と送信アンテナの指向性、送信点が複数の場合はそれぞれに対して所望波か妨害波を設定し、受信点に関しては電波伝搬環境上を移動する座標を指定する。
次に、電波伝搬計算機能部33が、レイトレース法、レイラウンチング法等に代表される幾何光学的手法を用いて電波伝搬解析を行う。前述の設定(モデル化)した電波伝搬環境において、送信点71、72から移動する受信点73の各位置での全立体角の信号強度を、送信点71、72から受信点73に光線(コヒーレント光)が到達するときの信号の位相を考慮し合成することで、導出する。送信点を複数設定した場合は、各光線を所望波、妨害波に分けて受信点での信号強度を計算し、所望波、妨害波それぞれにおける到来角を計算する。
これにより、幾何光学的解析機能部34が、最終的に、受信点における各所望波及び妨害波別の信号強度及び到来方向を導出する。なお、図7(B)、(C)は、それぞれ、幾何光学的解析機能部34により得られた、受信点73における所望波の指向性(振幅,位相)のパターンδ、妨害波の指向性(振幅,位相)のパターンγを示したものである。
次に、アダプティブアルゴリズム部手段4では、指向性導出手段2で得られた、図6に示す携帯電話機6に搭載された第1アンテナ61,第2アンテナ62の指向性について、各アンテナに搭載されている、減衰器63A、63B及び位相器64A、64B(いずれも、図8参照)を、図4における指向性合成機能部43でのアダプティブアルゴリズムに従い、最終的な各場所での携帯電話機6の指向性、つまり合成指向性α3(図8参照)を生成する。即ち、振幅・位相分解能範囲指定機能部42で設定した分解能で、かつ、反復計算回数指定機能部41で設定した反復計算回数において可変し、最終的な各場所での携帯電話機6の指向性を生成する。
また、アダプティブアレーアンテナ評価手段5では、アダプティブアルゴリズム手段4で生成した最終的な各アンテナの振幅及び位相指向性で受信点での信号強度を合成し、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波,妨害波に分けて導出する。また、所望波のSINR(Signal to Interference and Noise Ratio)で電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行い、その評価結果を表示する。
例えば、その評価機能の一例として、図9(A)に示す電波伝搬環境下で、受信点73が破線矢印のように移動する状況の場合、それらの移動する各受信点73において、アダプティブアルゴリズム手段4で生成した指向性に基づいて受信した信号強度を、同図(B)に示す。なお、この同図(B)において、所望波のレベルをδ1、妨害波のレベルをγ1で示す。
前述したように、アダプティブアレーアンテナ評価手段5では、所望波、妨害波に分けて信号強度を出力する機能を有するので、たとえば、図9(C)に示すように、このデータを元にSINRを導出し、変調方式に応じたBER(Bit Error Rate;ビット誤り率)の特性を評価することも可能である。なお、この同図(C)において、符号A、Bは、第1アンテナ71、第2アンテナ72を単体で使用した場合のBER特性であり、符号Cは、第1アンテナ71、第2アンテナ72をアダプティブ動作させ、指向性合成した場合でのBER特性である。
従って、本実施形態によれば、アルゴリズムの検証を最終的にBERという定量に評価できるといった効果が得られる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
本発明のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置は、従来は個別に検討が行われていた、アダプティブアレーアンテナを搭載した無線機器のアンテナ構成、頭部・手などによるアンテナ近傍にある人体の影響の考慮、搭載するアダプティブアルゴリズムの計算負荷やハードウェアの計算能力を考慮した指向性生成評価、無線機器に搭載する減衰器、位相器の分解能を考慮した指向性生成評価、最終的な信号強度、所望波の信号強度向上及び妨害波の抑圧度、所望波と妨害波の信号強度差を、計算機シミュレータを用いることで、ありとあらゆる電波伝搬環境で計算機シミュレーションすることが可能であり、実際にアンテナ及び受信機等のハードウェアを用意し、電波伝搬環境でフィールドテストを行わなくとも、計算機シミュレーション上でアダプティブアレーアンテナを搭載した移動を前提とした無線機器の評価を可能とする効果を有し、より実際の運用を考慮した形態でのシミュレーションによる、アルゴリズムの検証、フィールドテストの削減等に有用である。
本発明の実施形態に係るアダプティブアレーアンテナ特性評価装置の構成を示すブロック図 そのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置の指向性導出手段の構成を示すブロック図 そのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置の電波伝搬計算手段の構成を示すブロック図 そのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置のアダプティブアルゴリズム手段の構成を示すブロック図 そのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置のアダプティブアレーアンテナ評価手段段の構成を示すブロック図 そのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置の指向性導出手段の作用を示す説明図であり、(A)は指向性シミュレーション機能部又は指向性実測機能部の作用を示す説明図、(B)は第1アンテナでの振幅指向性及び位相指向性を示すパターン、(C)は第2アンテナでの振幅指向性及び位相指向性を示すパターン (A)はそのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置の電波伝搬計算手段により形成した、解析に用いるモデル化された電波伝搬環境を示す説明図、(B)は受信点における所望波の指向性パターンを示す説明図、(C)は受信点における妨害波の指向性パターンを示す説明図 (A)はそのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置のアダプティブアルゴリズム手段の作用を示す説明図 (A)はそのアダプティブアレーアンテナ特性評価装置のアダプティブアレーアンテナ評価手段により、電波伝搬環境下で受信点が破線のように移動するときの状況を示す説明図、(B)は所望波及び妨害波の信号強度を示すグラフ、(C)は第1アンテナ、第2アンテナ、及びこれらのアンテナをアダプティブ動作させ、指向性合成した場合のBER特性を示すグラフ
符号の説明
1 アレーアンテナ特性評価装置
2 指向性導出手段
21 指向性シミュレーション機能部
22 指向性実測機能部
23 近傍界・遠方界変換機能部
24 指向性補間機能部
25 指向性生成部
3 電波伝搬計算手段
4 アダプティブアルゴリズム手段
5 アダプティブアレーアンテナ評価部手段
31 モデリング機能部
32 送受信点設定機能部
33 電波伝搬計算機能部
34 幾何光学的解析機能部
41 反復計算回数指定機能部
42 振幅・位相分解能範囲指定機能機能部
43 指向性合成機能部
51 アダプティブアレーアンテナ評価機能部
6 携帯電話機
61 第1アンテナ
62 第2アンテナ
63A、63B 減衰器
64A、64B 位相器
7 解析空間
71 第1送信点
72 第2送信点
73 受信点
74、75 障害物
A、B BER特性(第1アンテナ71、第2アンテナ72を単体で使用した場合)
C BER特性(指向性合成した場合)
M 人体
α1、α2 第1、第2アンテナの振幅指向性
α3 合成指向性
β1、β2 第1、第2アンテナの位相指向性
γ 受信点における妨害波の指向性(振幅,位相)
γ1 妨害波のレベル
δ 受信点における所望波の指向性(振幅,位相)
δ1 所望波のレベル

Claims (6)

  1. 無線機器に複数搭載された各アンテナの全立体角における指向性の振幅及び位相を導出し、
    解析を行う電波伝搬環境において、幾何光学的手段を用いて、各受信点での全立体角の信号強度、振幅及び位相を導出し、
    前記各受信点での所望波及び妨害波の到来強度、到来位相及び到来角から、アダプティブアルゴリズムを用いて、各アンテナの指向性パターンが最大となるように前記振幅及び位相を制御して合成指向性を導出し、
    前記各アンテナの最終的な振幅及び位相指向性により前記受信点での信号強度を合成し、
    最終的な受信点で得られる信号強度を所望波及び妨害波に分けて導出し、前記電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行う
    アダプティブアレーアンテナの特性評価方法。
  2. 無線機器に複数搭載された各アンテナの全立体角における指向性の振幅及び位相を導出する指向性導出手段と、
    解析を行う電波伝搬環境において、幾何光学的手段を用いて、各受信点での全立体角の信号強度、振幅及び位相を導出する電波伝搬計算手段と、
    前記電波伝搬計算手段で計算された前記各受信点での所望波及び妨害波の到来強度、到来位相及び到来角から、アダプティブアルゴリズムを用いて、前記指向性導出手段で生成した前記各アンテナの指向性パターンが最大となるように前記振幅及び位相を制御して合成指向性を導出するアダプティブアルゴリズム手段と、
    アダプティブアルゴリズム手段で生成した前記各アンテナの最終的な振幅及び位相指向性により前記受信点での信号強度を合成し、最終的な受信点で得られる信号強度を所望波及び妨害波に分けて導出し、前記電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行うアダプティブアレーアンテナ評価手段と
    を有するアダプティブアレーアンテナの特性評価装置。
  3. 前記指向性導出手段は、
    計算機シミュレーションまたは実測により、前記無線機器に複数搭載された前記各アンテナの複素指向性を導出する機能と、
    アンテナ近傍電磁界のみのデータを遠方解に変換する近傍界・遠方界変換機能と、
    離散間隔角度に生成した全立体角の振幅や位相指向性を前後の角度の値から補間する指向性補間機能と
    を有する請求2に記載のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置。
  4. 前記電波伝搬計算手段は、
    解析を行う電波伝搬環境を模擬するモデリング機能と、
    送信点及び受信点をそのモデル上に設定する送受信点設定機能と、
    前記送信点から受信点へ前記幾何光学的手法を用いた電波伝搬環境シミュレーションを行う電波伝搬計算機能と、
    前記受信点での到来波及び妨害波それぞれの到来方向及び強度を計算する幾何光学的解析機能と
    を有する請求項2又は3に記載のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置。
  5. 前記アダプティブアルゴリズム手段は、受信点での到来波及び妨害波の到来波情報を元に各場所における受信点での前記アンテナに前記アダプティブアルゴリズムを適応し、前記各場所それぞれでの最適な合成指向性を導出する指向性合成機能部を有し、
    前記指向性合成機能部は、
    前記アダプティブアルゴリズムの反復計算回数を指定する反復計算回数指定機能と、
    減衰器及び位相器の分解能及び範囲を指定する振幅・位相分解能範囲指定機能と
    を有する請求項2から4のいずれか1項に記載のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置。
  6. 前記アダプティブアレーアンテナ評価手段は、
    前記電波伝搬計算手段で生成された前記各受信点における前記所望波及び妨害波と各受信信号の振幅及び位相情報を、前記アダプティブアルゴリズム手段で生成した前記指向性で重み付けして受信し、
    前記受信信号レベルを所望波、妨害波に分けで導出し、
    前記電波伝搬環境におけるアダプティブアレーアンテナの評価を行う
    機能を有する請求項2から5のいずれか1項に記載のアダプティブアレーアンテナの特性評価装置。
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