JP2007076991A - 重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置 - Google Patents

重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高温ガス炉用燃料の燃料核の製造に有用な真球度の高い重ウラン酸アンモニウム粒子を効率よく製造することのできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法よび製造装置を提供すること。
【解決手段】硝酸ウラニル含有原液をアンモニア水溶液に滴下して重ウラン酸アンモニウム粒子を形成させ、次いで、前記重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成、洗浄および乾燥処理する重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法であって、前記重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄および乾燥を単一の処理槽で行うことを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、その方法に使用される処理槽、及びその方法を実施する重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置。
【選択図】図3

Description

この発明は、重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置に関し、さらに詳しくは、高温ガス炉用燃料の燃料核の製造に有用な真球度の高い重ウラン酸アンモニウム粒子を効率よく製造することのできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、並びにその製造方法に好適に使用されることのできる処理槽及び製造装置に関する。
高温ガス炉の燃料を投入する炉心は、熱容量が大きく、高温健全性に優れた黒鉛により形成されている。この高温ガス炉においては、冷却ガスとして、高温下でも化学反応を起こすことがなく、安全性の高いヘリウムガスなどの気体が用いられているので、出口温度が高い場合でも冷却ガスを安全に取り出すことができる。したがって、炉心の温度が900℃程度まで上昇したとしても、高温に加熱された前記冷却ガスは、発電はもとより、水素製造装置、その他の化学プラントなど、広範な分野において、安全な熱利用を可能としている。
また、この高温ガス炉に投入される高温ガス炉用燃料は、一般的に、燃料核とこの燃料核の周囲を被覆する被覆層とを備えて成る。燃料核は、例えば、二酸化ウランをセラミックス状に焼結して成る直径約350〜650μmの微粒子である。
前記被覆層は、4層構造をなし、燃料核表面側より、第一層、第二層、第三層および第四層を有している。第一層は、密度約1g/cmの低密度熱分解炭素により形成され、ガス状の核分裂生成物(FP)のガス溜めとしての機能を有すると共に、燃料核のスウェリングを吸収するバッファとしての機能をも有している。第二層は、密度約1.8g/cmの高密度熱分解炭素により形成され、ガス状FPの保持機能を有している。第三層は、密度約3.2g/cmの炭化珪素(SiC)により形成され、固体FPの保持機能を有し、被覆層の主要な強度部材である。また、第四層は、密度約1.8g/cmの高密度熱分解炭素により形成され、ガス状FPの保持機能を有すると共に、第三層の保護層としての機能をも有している。これら被覆層を形成する被覆粒子の直径は、通常は、約500〜1000μmである。
前記4層の被覆層により被覆された燃料核(被覆燃料粒子)は、黒鉛マトリックス中に分散され、一定形状の燃料コンパクトの形態に成型加工され、さらにこの燃料コンパクトは、黒鉛により形成された筒に一定数量収容され、上下に栓をして、燃料棒の形態とされる。最終的には、この燃料棒は、六角柱型黒鉛ブロックが有する複数の挿入口に入れられ、この六角柱型黒鉛ブロックを多数個、ハニカム状に配列し、複数段重ねることによって炉心が形成される。
このような高温ガス炉用燃料は、一般的に、以下のような工程を経ることによって製造することができる。まず、酸化ウラン粉末を硝酸に溶解して硝酸ウラニル溶液を調製する。次いで、この硝酸ウラニル溶液に増粘剤を加えて攪拌混合し、重ウラン酸アンモニウム粒子製造用の原液(以下、単に「原液」ということがある。)を調製する。増粘剤は、後記のアンモニア水溶液中に滴下される原液の粘度を増大させ、硝酸ウラニルの液滴が、落下中に自身の表面張力により真球状になるように添加される物質である。
前記増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール、メトローズなどを挙げることができる。このようにして調製された原液は、所定の温度に冷却され、粘度が調整された滴下原液とされた後、原液滴下器が有する細径の原液滴下ノズルから、このノズルを振動させることによってアンモニア水溶液貯槽内のアンモニア水溶液中に滴下される。
アンモニア水溶液中に滴下される液滴には、アンモニア水溶液表面に達するまでの空間において、アンモニアガスが吹きかけられる。このアンモニアガスによって液滴表面がゲル化して被膜が形成されるので、ゲル被膜が形成された液滴粒子は、アンモニア水溶液表面に落下する際の衝撃による変形が防止される。上に乗った液滴粒子の荷重により下の液滴粒子が変形しないよう、アンモニア水溶液貯槽内のアンモニア水溶液はアンモニア水溶液貯槽の下側から上側こ向かって循環されている。このアンモニア水溶液貯槽内において、硝酸ウラニルとアンモニアとが反応して重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。
アンモニア水溶液貯槽において形成された重ウラン酸アンモニウム粒子は、アンモニア水溶液貯槽に続設された後処理装置に移送される。この重ウラン酸アンモニウム粒子の後処理装置への移送は、通常は、アンモニア水溶液貯槽と後処理装置とを繋ぐ配管の弁を開放し、自重によりアンモニア水溶液と共に落下させることによって行われる。この後処理装置は、後処理装置を回転させながら、加熱により粒子の中心まで完全に硝酸ウラニルとアンモニアとを反応させて重ウラン酸アンモニウムを生成させる処理(熟成処理)、温水などにより重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄する処理(洗浄処理)および乾燥する処理(乾燥処理)を施す装置である。
熟成、洗浄および乾燥処理された重ウラン酸アンモニウム粒子は、大気中で焙焼され、三酸化ウラン粒子となる。さらに、この三酸化ウラン粒子は、還元および焼結することにより、高密度のセラミック状の二酸化ウラン粒子となる。このようにして形成された二酸化ウラン粒子は分級され、所定の粒子径を有する燃料核微粒子として取得される。
このようにして得られた燃料核微粒子は、流動床に装荷され、被覆用ガスを熱分解することによって被覆が施される。例えば、前記第一層は、約1400℃でアセチレンを熱分解することによって形成することができ、前記第二層および第四層は、約1400℃でプロピレンを熱分解することによって形成することができる。また、例えば、前記第三層は、約1600℃でメチルトリクロロシランを熱分解することによって形成することができる。通常の燃料コンパクトは、被覆燃料粒子を黒鉛粉末および粘結剤などから成る黒鉛マトリックス材と共に中空円筒状または中密円筒状にプレス成型またはモールド成型した後、焼成して製造することができる。(非特許文献1および2参照)。
「原子炉材料ハンドブック」p221−p247,昭和52年10月31日発行、日刊工業新聞社発行 「原子力ハンドブック」p161−p169,平成7年12月20日発行、株式会社オーム社
従来の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置によると、まず、溶解槽中で、酸化ウラン粉末を硝酸に溶解して硝酸ウラニル溶液が調製される。
次いで、この硝酸ウラニル溶液をポンプを介して硝酸ウラニル溶液移送配管により原液調製槽に移送し、この硝酸ウラニル溶液を収容している原液調製槽に増粘剤含有溶液を供給し、硝酸ウラニル溶液と増粘剤溶液を十分に混合することにより硝酸ウラニル含有の原液を調製する。
続いて、前記原液を移送する原液移送管により原液を滴下器に移送し、滴下ノズルから前記原液をアンモニア水溶液貯槽内のアンモニア水溶液に滴下させ、滴下された液滴状である原液中の硝酸ウラニルとアンモニア水溶液中のアンモニアとを反応させ、アンモニア水溶液中で重ウラン酸アンモニウムの粗粒子を形成させる。
このようにして形成された重ウラン酸アンモニウムの粗粒子は、アンモニア水溶液貯槽から熟成槽に移送される。移送された重ウラン酸アンモニウムの粗粒子は熟成槽で更に熟成される。熟成は、アンモニア水溶液貯槽から移送されてきたアンモニア水溶液と重ウラン酸アンモニウムの粗粒子とを熟成槽内で更に攪拌することからなる。この熟成槽内で前記粗粒子の芯まで重ウラン酸アンモニウムが形成される。熟成槽で熟成された重ウラン酸アンモニウム粒子は、熟成槽から洗浄槽に移送される。重ウラン酸アンモニウム粒子を収容する洗浄槽では、洗浄剤例えば水が洗浄槽内に供給される。洗浄剤中で重ウラン酸アンモニウム粒子が流動状態になり重ウラン酸アンモニウム粒子に含まれる不純物が重ウラン酸アンモニウム粒子から除去される。洗浄槽から重ウラン酸アンモニウム粒子が乾燥槽に移送される。乾燥槽では、内部を加熱することにより、重ウラン酸アンモニウム粒子の乾燥が行われる。
ところで、一般的に、高温ガス炉分野においては、臨界安全対策として、核燃料物質の量を一定量以下で取り扱う「質量制限」、核燃料物質の濃度を一定濃度以下で取り扱う「濃度制限」および核燃料物質を一定形状ないし一定寸法の容器内で取り扱う「形状制限」などが適用されている。「質量制限」の場合は、濃縮度が10%以下のウランに対する取り扱い最大量は9.6kg、20%以下のウランに対する取り扱い最大量は4kgとなる。したがって、各工程のバッチサイズは、これらの値以下としなければならない。
さらに、より高い安全性を確保する観点から、誤って二重装荷したときを考慮すると、前記バッチサイズにおいては、前記最大量の二分の一以下としなければならない。このため、製造効率は悪化し、量産製造装置に対する臨界安全対策としては望ましい方法とはいえないものとなる。
また、「形状制限」の場合は、濃縮度が10%以下のウランに対しては、円筒状の場合はその直径が19.8cm以下、平板状の場合はその厚さが8.3cm以下となり、20%以下のウランに対しては、円筒状の場合はその直径が17.4cm以下、平板状の場合はその厚さが6.7cm以下となる。この場合、取り扱うウランの量には制限がないので、量産製造装置に対する臨界安全対策としては望ましい方法とはいうことができる。しかし、高濃縮度のウランとなるに従い、形状制限における寸法制限値は小さくなるため、燃料核を製造する装置は、細長い円筒状または薄い平板状とせざるを得ない。
例えば、燃料核を製造する工程の内、酸化ウランを硝酸に溶解して得られる硝酸ウラニル溶液に、増粘剤を加え攪拌混合して調製される重ウラン酸アンモニウム粒子製造用の原液を、アンモニア水溶液に滴下して重ウラン酸アンモニウム粒子を形成する工程において、用いるアンモニア水溶液貯槽内で、後から滴下され形成される重ウラン酸アンモニウム粒子が、先に滴下され形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の上に堆積して、その重量により、先の重ウラン酸アンモニウム粒子が変形し、真球度が悪化するという問題があった。
本出願人は、アンモニア水溶液をアンモニア水溶液貯槽の下方から上方へ循環させ、重ウラン酸アンモニウム粒子を流動化させることによって、前記問題を解消した。ところが、高濃縮度のウランを原料とする場合は、前記アンモニア水溶液貯槽を細長い円筒状または薄い平板状とせざるを得ないことから、アンモニア水溶液をアンモニア水溶液貯槽の下方から上方へ循環させるのみでは、重ウラン酸アンモニウム粒子を十分に流動化させることができなくなるため、重ウラン酸アンモニウム粒子の変形による真球度の悪化という問題が再度、浮上してきた。
この発明は、このような従来の問題を解消し、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造する方法及び装置を提供することを目的とする。この発明はまた、生産性よく重ウラン酸アンモニウム粒子を製造する方法及び装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、硝酸ウラニル含有原液をアンモニア水溶液に滴下して重ウラン酸アンモニウム粒子を形成させ、次いで、前記重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成、洗浄および乾燥処理する重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法であって、前記重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄および乾燥を単一の処理槽で行うことを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法であり、
請求項2は、前記処理槽が平盤状内部空間を有し、その平盤状内部空間の平盤面に直交する方向において開口する原液滴下孔を備えて成る前記請求項1に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法であり、
請求項3は、前記処理槽が形状制限を受ける形状に形成されてなる前記請求項1又は2に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法であり、
請求項4は、水平な回転軸により垂直面内で回転可能に支持され、内部にアンモニア水溶液を供給することのできるアンモニア水溶液供給手段、内部に洗浄液を供給することのできる洗浄液供給手段と、内部の液を外部に排出することのできる液排出手段と、内部を加熱することのできる加熱手段と、内部にアンモニア水溶液を貯留した場合に前記アンモニア水溶液に硝酸ウラニル含有原液の液滴を受け入れる原液滴下孔とを備えて成ることを特徴とする処理槽であり、
請求項5は、前記請求項4に記載の処理槽が平盤状内部空間を有し、その平盤状内部空間の平盤面に直交する方向において開口する原液滴下孔を備えて成る前記請求項4に記載の処理槽であり、
請求項6は、前記処理槽が形状制限を受ける形状に形成されてなる前記請求項4又は5に記載の処理槽であり、
請求項7は、前記請求項4〜6のいずれか一項に記載の処理槽を有することを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置であり、
請求項8は、前記請求項4〜6のいずれか一項に記載の処理槽が複数基配置され、1基の処理槽が、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のいずれか一つの工程を行っているときに他の処理槽が残る工程を行っていることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置である。
この発明においては、重ウラン酸アンモニウム粒子を製造するために必要な工程である硝酸ウラニル粒子を重ウラン酸アンモニウム粒子に変化させる重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、形成された従ウラン酸アンモニウム粒子を更に熟成される熟成工程、熟成後の重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄する洗浄工程及び洗浄された重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥させる乾燥工程を単一の処理槽で実行される。したがって、従来におけるように、アンモニア水溶液を貯留してそのアンモニア水溶液に硝酸ウラニル原液を滴下するためのアンモニア水溶液貯槽のほかに、そのアンモニア水溶液貯槽で形成された半完成状態の重ウラン酸アンモニウム粒子を更に熟成させて芯まで重ウラン酸アンモニウムにする熟成槽、芯まで重ウラン酸アンモニウムに変化した重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄する洗浄層、洗浄後の重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥させる乾燥槽が不要になり、それだけ簡単な製造設備で重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができる。つまり、この発明によると、単一の処理槽で重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄及び乾燥を行うので、生産性の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供することができる。
この発明においては、その内部空間が平盤状に形成され、しかもその平盤状空間における平盤面に直交する軸に沿うように開口する原液滴下孔を有する処理槽を有する。そうすると、前記処理槽内に収容したアンモニア水溶液に、前記原液滴下孔を通じて硝酸ウラニル溶液の液滴を滴下すると、アンモニア水溶液中では、硝酸ウラニルとアンモニアとが反応しつつある液滴が、平盤面に直交する方向つまり縦方向に堆積するのではなく、平盤状空間内に広がって貯留されていくので、縦方向に堆積することにより下積みの液滴が変形するといった事態の発生が防がれ、それだけ真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができる。したがって、この発明によると、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び製造装置を提供することができる。
また、前記処理槽にて重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄及び乾燥を行うと、生産性の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置を提供することができる。
更に、前記処理槽を形状制限を受ける形状にすると、高濃度の硝酸ウラニル溶液を用いて重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができるので、この点においても生産性の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び製造装置を提供することができる。
この発明においては、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄及び乾燥を行うことのできる単一の処理槽を複数基備えることにより、たとえば、第1の処理槽にて重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程を行い、第1の処理槽で重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程を実行中に、第2の処理槽で熟成工程、第3の処理槽で洗浄工程、及び第4の処理槽で乾燥工程をそれぞれ行い、第1の処理槽での重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程を終了して熟成工程を開始すると、それと同時に又は時期を異ならせて第2の処理槽で洗浄工程、第3の処理槽で乾燥工程及び第4の処理槽で重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程をそれぞれ実行し、第1の処理槽での熟成工程を終了して洗浄工程を開始すると、それと同時に又は時期を異ならせて第2の処理槽で乾燥工程、第3の処理槽で重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程及び第4の処理槽で熟成工程をそれぞれ実行し、第1の処理槽での洗浄工程を終了して乾燥工程を開始すると、それと同時に又は時期を異ならせて第2の処理槽で重ウラン酸アンモニウム形成工程、第3の処理槽で熟成工程及び第4の処理槽で洗浄工程をそれぞれ実行し、以後同様にしてたとえば4基の単一処理槽でそれぞれの工程を実行することにより、回分操作に適した処理槽でありながら重ウラン酸アンモニウム粒子の実質的な連続生産ができる。つまり、この発明によると、連続生産可能で生産効率の高い重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、処理槽及び製造装置を提供することができる。
図1に示されるように、この発明の一例である処理槽30は、平盤状に形成されてなる内部空間である平盤空間を備え、その平盤空間を形成する平盤面に直交する方向(以下において、盤面直交方向と称することがある。)に開口する原液滴下孔31を備える。更に言うと、この処理槽30は、平盤空間を有するように形成されたケース本体と、そのケース本体における盤面直交方向に開口する原液滴下孔31とを有する。この原液滴下孔31は、図示しない蓋が装着されるようになっている。
さらに言うと、この処理槽30は、図1及び図2に示されるように、その平盤空間を形成する平盤面に平行な方向(以下において、盤面平行方向と称することがある。)から見たときの形状が薄い長方形をなし、内部空間は高さの小さな八角柱形を成す。低濃縮ウランを用いて得られた硝酸ウラニル含有原液をこの処理槽30内に貯留されたアンモニア水溶液中に滴下する場合には、この処理槽30における内部空間の高さ及び内部空間の容積は、処理槽30内に収容される硝酸ウラニル原液の液滴及び重ウラン酸アンモニウム粒子に含まれるウランの量が臨界状態に達しないように設計される限り特に制限がなく、高濃縮ウランを用いて得られた硝酸ウラニル含有原液をこの処理槽30内に貯留されたアンモニア水溶液に滴下する場合には、この処理槽30における内部空間の高さは、濃縮度が大きくとも10%であるときには大きくとも19.8cmであり、濃縮度が大きくとも20%であるときには大きくとも17.4cmである。形状制限された処理槽30においては、高さ以外の寸法については特に制限がない。
また、この処理槽30を形成する材質は、金属材料を用いて作製されることができる。この金属材料としては、機械的強度および防錆性などに優れたステンレスが好ましい。また、前記処理槽30は、その平盤状内部空間における盤面方向に平行な内壁が、ホウ素を含有する中性子吸収板29で形成されていることが好ましい。この中性子吸収板29を使用すると、中性子吸収板29を用いないで形成される形状制限の内部空間よりも厚みの大きな、しかも臨界状態を生じさせない形状制限とする際の前記多角形平板状筒体22の厚さ制限値を大きくすることができるからである。
この処理槽30は、前記内部空間内で、硝酸ウラニルを重ウラン酸アンモニウムに変換して重ウラン酸アンモニウム粒子を形成する重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、前記重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程で形成された粒子の芯まで硝酸ウラニルを重ウラン酸アンモニウムに完全に形成する熟成工程、熟成工程で得られた重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄する洗浄工程及び洗浄された重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥させる乾燥工程を順次に行うのであるから、図4に示されるように、アンモニア水溶液供給手段32と、洗浄液供給手段33と、液排出手段34と、加熱手段35と、排気手段36と、槽回転手段37とを備える。
前記槽回転手段37は、図1及び図4に示されるように、平盤状をした処理槽30の盤面平行方向における相対向する外面それぞれに回転軸38,38を備え、この回転軸38,38それぞれは支持体39に支持される。図1には、一方の回転軸38を支持する支持体39が図示されていない。いずれかの支持体39の内部又は外部に、回転軸38に回転力を伝達する回転力伝達手段(図示せず。)と回転力伝達手段に回転力を付与する回転動力源例えばモータ(図示せず。)とを備える動力源が、設けられる。なお、この動力源は図示しない制御手段により制御される。
前記アンモニア水溶液供給手段32は、図4に示されるように、所定のアンモニア濃度に調製されたアンモニア水溶液を供給するアンモニア水溶液供給源40と、このアンモニア水溶液供給源40内に貯留されているンモニア水溶液を前記処理槽30の内部空間内に供給する移送路41とを備える。なお、この移送路41の途中には、弁装置42が介装されている。この弁装置42の開閉動作により、アンモニア水溶液槽40内のアンモニア水溶液が前記処理槽30の内部空間に供給され、又はその供給が停止されるようになっている。アンモニア水溶液供給源40は、所定の濃度を有するアンモニア水溶液を提供することができる限り様々の構成を採用することができ、例えば純水を貯留したタンク内にアンモニアガスをバブリングすることによりアンモニア水溶液を調製することのできるアンモニア水溶液貯留槽等を挙げることができる。
前記洗浄液供給手段33は、洗浄液を供給する洗浄液供給源44と、この洗浄液供給源44に存在する洗浄液を処理槽30の内部空間に供給する移送路45とを、備える。洗浄液としては、水特に純水、アルコール、又はアルコールと水との混合物等を挙げることができる。前記アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール等を挙げることができる。水とアルコールとの混合割合に特に制限はない。処理槽30内における洗浄液の温度は通常、40〜100℃が好ましい。移送路45は、前記移送路41と一部共通しており、前記洗浄液供給手段33から前記移送路41の途中に介装された開閉弁46までの移送路と、前記開閉弁46から移送路41における処理槽30の内部に配置される先端開口部までの移送路41とからなる。なお、移送路45は、図4に示される経路に限定されることはなく、要するに、洗浄液供給源44内の洗浄液を処理槽30の内部空間に洗浄液を供給することができる液移送路であればよい。
また、好適な洗浄液供給手段33は、洗浄液としてアルコール例えばメタノールを処理槽30内に供給するアルコール供給手段と、洗浄液として水を処理槽30内に供給する洗浄液供給手段との二系統構造を有し、熟成工程の終了後の洗浄工程として、最初は洗浄水で重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄し、次いでアルコールで重ウラン酸アンモニウム粒子を洗浄する工程を実現することができるように形成される。
液排出手段34は、処理槽30の内部空間内に存在する液を処理槽30の外部に排出する手段であり、たとえば図4及び図5に示されるように、処理槽30における盤面直交方向に平行な側面部に設けられた開口部47と、その開口部47に設けられたところの、重ウラン酸アンモニウム粒子を濾別するフィルター50と、前記開口部47を開閉自在にする開口部48とを備えて成る。処理槽30内の液体を排出するときには、前記開口部47が最下位となる位置に処理槽30を位置付け、そうしてから前記開口部48を開状態にする。そうすると、処理槽30の内部空間に存在する液体が前記開口部47から処理槽30外に排出される。重ウラン酸アンモニウム粒子49は、フィルター50により濾別されるので、処理槽30の外部に排出されることはない。したがって、フィルター50はそのメッシュが重ウラン酸アンモニウム粒子49を通過阻止できるように選択される。
加熱手段35は、処理槽30の内部空間内を所定の温度に加熱することができる限り種々の構成を採用することができる。図4に示される加熱手段35は、所定温度に加熱された気体の送風手段となっている。すなわち、所定温度に加熱された熱風を送風する加熱装置付きのコンプレッサー51と、そのコンプレッサー51から送り出される熱風を処理槽30の内部空間に移送し、したがって処理槽30の内部空間に露出する送風口を供えた送風路52とを有する。なお、前記送風路52には、移送される気体の温度低下を防止するための温度低下防止手段例えば断熱材が被覆され、また場合によっては加熱装置が取り付けられる。
前記排気手段36は、乾燥工程において処理槽30の内部空間に送り込まれる熱風により重ウラン酸アンモニウム粒子を乾燥することにより生じる余分の気体を処理槽30の内部空間の外に排気することができる限り様々の構成が採用される。図4に示される処理槽30にあっては、回転軸38の内部に挿通された排気路60と、必要に応じて設置されるところの図示しない排気ファンとを備える。
図1及び図2に示されるように、この処理槽30は、既述したように、回転軸38,38及びこれを支持する支持体39,39により回転可能に支持されているのであるが、処理槽30の盤面が水平となるようにこの処理槽30を配置した場合に、原液滴下孔31の直上であって原液滴下孔31から所定の距離だけ離れた位置に、原液滴下装置53が、配置される。
この原液滴下装置53は、図2に示されるように、滴下ノズル54とアンモニア雰囲気形成手段55とを備える。
前記滴下ノズル54は、その下端開口部が前記原液滴下孔31に向かうように、前記原液滴下装置53に備えられる。前記アンモニア雰囲気形成手段55は、前記滴下ノズル54から前記原液滴下孔31に向けて硝酸ウラニル原液の液滴を滴下しているときに、前記液滴の落下経路を取り巻く雰囲気をアンモニア雰囲気にするように形成されている。この図2に示される例にあっては、前記アンモニア雰囲気形成手段55は、滴下ノズル54から前記原液滴下孔31に向けて落下する硝酸ウラニル原液の液滴が落下する経路を囲繞し、原液滴下装置53の滴下ノズル54の存在する下面から処理槽30の上面までの一定空間を外部から遮断するように配置され、伸縮自在に形成された隔絶部材56と、滴下ノズル54から液滴を滴下するときには原液滴下装置53の滴下ノズル54の存在する下面から処理槽30の上面までこの隔絶部材56を伸張させ、滴下ノズル54から液滴を滴下させずに処理槽30を回転軸38を軸にして回転させるときには、図3に示されるように、その処理槽30の回転に支障を生じないようにその隔絶部材56を退避させるように前記隔絶部材56を伸張乃至縮小させる駆動源(図示せず。)と、滴下ノズル54から液滴を滴下するときに、前記隔絶部材56で形成されるところの、液滴落下経路を囲繞する隔絶空間内にアンモニアガスを導入するアンモニアガス導入手段57と、前記隔絶部材56で囲繞された隔絶空間内に存在する余分のアンモニアガスを排出するアンモニアガス排出手段58とを備える。このアンモニア雰囲気形成手段55が備わっていると、滴下ノズル54から滴下される硝酸ウラニル原液の液滴が処理槽30内のアンモニア水溶液に到達するまでの間に、液滴表面における硝酸ウラニルが重ウラン酸アンモニウムに変化して液滴の表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成され、この皮膜により液滴がアンモニウム水溶液の液面に衝突しても容易に液滴が変形乃至破壊されなくなる。したがって、アンモニア雰囲気形成手段55は、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子の製造に寄与する。
図5に示されるように、前記処理槽30の盤面方向が垂直に成るように前記処理槽30を位置付けたときに、前記開口部47に接続可能な廃液受け装置59が配置される。
この廃液受け装置59は、処理槽30内から排出される例えばアンモニア水溶液、及び洗浄後の洗浄液等を受け入れることができるように形成され、図5に示される廃液受け装置59は、処理槽30における開口部47に着脱自在に結合することのできる一つの開口部を備えた廃液管を有する。なお、この廃液受け装置59は、前述したように一つの開口部を備えた廃液管を備えることのほかに、廃液としてのアンモニア水溶液を受ける開口部を備えた廃液管とその廃液管により導出される廃アンモニア水溶液を貯留する廃アンモニア水溶液貯留槽とを備えた廃アンモニア水溶液受け装置と、洗浄後の洗浄液を受ける開口部を備えた廃液管とその廃液管により導出される廃洗浄液を貯留する廃洗浄液貯留槽とを備えた廃洗浄液受け装置とを備えるように構成することもできる。
以上構成の処理槽30の作用について以下に説明する。
初期状態として、処理槽30の内部空間内が空であるとする。
図2に示されるように、回転軸38を回転させて処理槽30の平盤空間を形成する平盤面が水平になるように処理槽30を位置付ける。次いで、アンモニア水溶液供給手段32により、すなわちアンモニア水溶液供給源40内に貯留されているンモニア水溶液を移送路41を介して前記処理槽30に移送することにより、前記処理槽30の内部空間内に所定量のアンモニア水溶液を装填する。なお、この処理槽30の内部に収容されたアンモニア水溶液の温度は常温でよい。また、排気路60は閉鎖状態にされている。
図2に示されるように、原液滴下孔31の上方に配置されている原液滴下装置53におけるアンモニア雰囲気形成手段55を動作させて、原液滴下孔31と滴下ノズル54とを含む空間を隔絶部材56により囲繞する。アンモニアガス導入手段57から隔絶部材56で囲繞された空間内にアンモニアガスを供給し、アンモニアガス排出手段58により隔絶部材56で囲繞された空間内のアンモニアガスを排気することにより、前記隔絶部材56で囲繞された空間内をアンモニアガス雰囲気にする。
滴下ノズル54から前記原液滴下孔31に向けて硝酸ウラニル含有原液を滴下する。硝酸ウラニル含有原液の液滴60が原液滴下孔31に向けて落下する。落下する液滴60においては、雰囲気ガスであるアンモニアガスと接触して液滴60の表面に存在する硝酸ウラニルとアンモニアとが反応して液滴60の表面に重ウラン酸アンモニウムの皮膜が形成される。重ウラン酸アンモニウムの皮膜を形成した液滴60が処理槽30内のアンモニア水溶液に落下する。重ウラン酸アンモニウムの皮膜を有する液滴60がアンモニア水溶液の液面に落下衝突しても前記皮膜の強度により液滴が変形乃至破壊されることが極めて少ない。
処理槽30内のアンモニア水溶液中に次々と液滴が落下してくる。アンモニア水溶液中に次々と没した液滴は、液滴中の硝酸ウラニルとアンモニア水溶液中のアンモニアとが反応して液滴の表面から内部に向けて重ウラン酸アンモニウムの形成が進行する。次々とアンモニウム水溶液に落下してくる液滴は、処理槽30の内部空間に存在するアンモニア水溶液中で、既に落下した液滴の真上に落下しても直ちに既に落下した液滴とは異なる位置へと移動する。処理槽30の内部空間は盤状空間であるから横方向の広がりが大きい。したがって、アンモニア水溶液中で、落下してきた液滴の上に液滴が積み重なることにより液滴の堆積物が形成されない。アンモニア水溶液中では多数の液滴が、積み重なることなく平面状に広がった状態で存在することになる。したがって、アンモニア水溶液中で液滴が堆積しないので、堆積による液滴の変形が生じず、これによって真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子が形成される。なお、アンモニア水溶液中で液滴の上に液滴が重なって液滴の堆積物が形成されないようにするために、回転軸38を時計方向及び反時計方向に僅かに交互に回転させることにより処理槽30を水平面内で搖動させるようにするのが、好ましい。
所定量の硝酸ウラニル原液の滴下が終了すると、つまり重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程が終了すると、前記滴下ノズル54からの液滴の滴下を終了するとともに、原液滴下孔31に蓋を装着する。図3に示されるように、アンモニア雰囲気形成手段55を駆動して隔絶部材56を縮小する。回転軸38を回転させることにより、この回転軸38を中心にして処理槽30を回転させる。処理槽30を回転させることにより、アンモニア水溶液中に存在する重ウラン酸アンモニウム粒子においてその粒子の芯まで硝酸ウラニルが重ウラン酸アンモニウムに変化する。処理槽30の回転は所定時間継続して行われる。なお、熟成工程において、処理槽30の内部に存在するアンモニア水溶液の容量が不足すると判断されるときには、アンモニア水溶液供給手段32により、処理槽30内に必要量のアンモニア水溶液を補充してもよい。所定時間かけて処理槽30の回転操作を行い、これによって熟成工程が終了する。また、前記熟成工程中、排気路60は閉鎖状態にされている。
なお、熟成工程において、処理槽30内を加熱する必要を生じるときには、処理槽30を外側の槽とその槽内に形成された内側の槽とからなる二重構造とし、重ウラン酸アンモニウム粒子及びアンモニウム水溶液を内側の槽に入れ、外側の槽と内側の槽との間隙空間に所定温度の水蒸気を供給することによって、内側の槽内を50〜100℃に加熱するようにしてもよい。加熱時間は通常、短くても30分である。
熟成工程が終了すると、図5に示されるように、処理槽30の盤面が垂直となるように処理槽30を立てて、開口部47が真下に位置するようにする。開口部47と廃液受け装置59の開口部とを液密に接続する。開口部47における開閉部48を開状態にする。処理槽30内のアンモニア水溶液が開口部47を通じて廃液受け装置59に排出される。フィルター50により重ウラン酸アンモニア粒子49は、廃液受け装置59に排出されない。
処理槽30内のアンモニア水溶液の排出が完了すると、熟成工程が完了する。
熟成工程の終了後に、前記開閉部48を閉状態にする。次いで、図3に示されるように、回転軸38を回転させることにより、処理槽30を回転軸38を中心にして回転させる。このとき、図4に示されるように、開閉弁46を動作させてアンモニア水溶液供給源40に対する流路を閉状態にするとともに洗浄液供給源44に対して開状態にする。そして、洗浄液供給源44から洗浄液を移送路45を通じて処理槽30の内部空間に供給する。所定量の洗浄液を処理槽30内に供給し終わると、前記開閉弁46を閉状態にする。また、排気路60は閉鎖状態にされている。処理槽30を回転させることにより、処理槽30内で、洗浄液と重ウラン酸アンモニウム粒子とが攪拌される。これにより重ウラン酸アンモニウム粒子の洗浄が行われる。この洗浄工程において、処理槽30の内部を加熱してもよい。
洗浄工程が終了すると、図5に示されるように、処理槽30の盤面が垂直となるように処理槽30を立てて、開口部47が真下に位置するようにする。開口部47と廃液受け装置59の開口部とを液密に接続する。開口部47における開閉部48を開状態にする。処理槽30内の洗浄液が開口部47を通じて廃液受け装置59に排出される。
処理槽30の内部に存在する洗浄水の排出が完了すると、前記開口部47を閉鎖する。
次いで乾燥工程に入る。すなわち、排気路60を開状態にすると共に、送風路52に介装されている開閉弁61を開放状態にする。コンプレッサー51から所定温度に加熱された熱風が送風路52を通じて処理槽30内に送られる。送られた熱風により処理槽30内の重ウラン酸アンモニウム粒子が乾燥する。処理槽30内に送り込まれた熱風は、排気路60を通じて処理槽30の外部に排出される。熱風による乾燥が所定時間行われて乾燥工程が実行される。
以上にて処理槽30内で重ウラン酸アンモニウム形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が行われる。
乾燥工程が終了してから、処理槽30内の乾燥した重ウラン酸アンモニウム粒子を例えば開口部47から取り出す。処理槽30内から全ての重ウラン酸アンモニウム粒子を取り出した後に、前記重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程に戻る。以上のようにして一つの処理槽30を用いて重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のサイクルを行うことができる。
上記のように、4工程を一つの処理槽30を用いて実施する処理は、バッチ処理である。以下に説明するように、4基の処理槽を用いて重ウラン酸アンモニウム粒子の実質的な連続製造方法を行うことができる。
重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置は、図6に示されるように、4基の処理槽30A、30B、30C、30D(これら処理槽を第1の処理槽30A、第2の処理槽30B、第3の処理槽30C及び第4の処理槽30Dと称することがある。)と、1基の移動式原液滴下装置62とを備える。各処理槽30には、既述した処理槽30におけるのと同様の構造及び付帯設備を有する。すなわち、4基の各処理槽30A、30B、30C、30Dは、回転軸38により回転可能に形成され、図4に示されるようなアンモニア水溶液供給手段32、洗浄液供給手段33、加熱手段35、槽回転手段37、原液滴下孔31を装備している。4基の各処理槽30A、30B、30C、30Dは、所定の間隔を有して配列される。配列の態様は、4基一列であっても、2基1列を2列配置していてもよく、また4基を環状に配置していても良い。
移動式原液滴下装置62は、案内レール63に沿って自走することができ、各処理槽30をその盤面が水平になるように配置したときに、各処理槽30A、30B、30C、30Dにおける原液滴下孔31の上方となる位置に移動式原液滴下装置62における滴下ノズル54が位置するように、移動式原液滴下装置62が停止するように、移動式原液滴下装置62の動作が制御される。
この重ウラン酸アンモニウム粒子の連続製造装置は、次のように作用する。
先ず、初期状態として4基の処理槽30A、30B、30C、30Dの内部は空であるとする。
第1の処理槽30Aにて重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程を行う。この重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程は、前記1基の処理槽30にて行われる重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程と同様である。
第1の処理槽30Aにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、この第1の処理槽30Aにて重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成工程が開始される。第1の処理槽30Aにおける熟成工程は、1基の処理槽30にて行われる熟成工程と同じ内容である。
第1の処理槽30Aにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、移動式原液滴下装置62は案内レール63上を移動して第2の処理槽30Bにおける原液滴下孔(図6には示されていない。)の上方の位置で停止する。そして、第2の処理槽30Bにおいて、第1の処理槽30Aにおけるのと同様の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。
第1の処理槽30Aにおける熟成工程が終了すると、第1の処理槽30Aにおいて洗浄工程が開始される。第1の処理槽30Aにおける洗浄工程は、1基の処理槽30にて行われる洗浄工程と同じ内容である。
第2の処理槽30Bにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、この第2の処理槽30Bで、重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成工程が始まる。第2の処理槽30Bにおける熟成工程は、前記1基の処理槽30にて行われる熟成工程と同じ内容である。
第2の処理槽30Bにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程の終了後に、移動式原液滴下装置62が案内レール63上を移動して第3の処理槽30Cにおける原液滴下孔(図6には示されていない。)の上方の位置で停止する。そして、第3の処理槽30Cにおいて、第1の処理槽30Aにおけるのと同様の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。第2の処理槽30Bでは、前記第1の処理槽30Aにおけるのと同様の熟成工程が行われる。第1の処理槽30Aでは、前記1基の処理槽30にて行われる乾燥工程と同じ内容の乾燥工程が、行われる。
第3の処理槽30Cで重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、移動式原液滴下装置62が案内レール63上を移動して第4の処理槽30Dにおける原液滴下孔(図6には示されていない。)の上方の位置で停止する。そして、第4の処理槽30Dにおいて、第1の処理槽30Aにおけるのと同様の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。第3の処理槽30Cでは、前記第1の処理槽30Aにおけるのと同様の熟成工程が行われる。第2の処理槽30Bでは、前記第1の処理槽30Cにて行われる洗浄工程と同じ内容の洗浄工程が、行われる。第1の処理槽30Aでは、前記1基の処理槽30にて行われる乾燥工程と同じ内容の乾燥工程が、行われる。
第4の処理槽30Dにおける重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が終了すると、移動式原液滴下装置62が案内レール63上を移動して第1の処理槽30Aにおける原液滴下孔(図6には示されていない。)の上方の位置に戻りそこで停止する。そして、第1の処理槽30Aにおいて、第1の処理槽30Aで行ったのと同様の、第2回目の重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程が行われる。第4の処理槽30Dでは、前記第1の処理槽30Aにおけるのと同様の熟成工程が行われる。第3の処理槽30Cでは、前記第1の処理槽30Cにて行われる洗浄工程と同じ内容の洗浄工程が、行われる。第2の処理槽30Bでは、前記1基の処理槽30にて行われる乾燥工程と同じ内容の乾燥工程が、行われる。
以上のようにして4基の処理槽30A〜30Dを順繰りに稼動させることにより連続的に重ウラン酸アンモニウム粒子形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程が行われる。この4基の処理槽30を駆動させることにより連続プロセスが実行されることになる。
上記の4基の処理槽30A〜30Dにて連続プロセスを実行するには移動式原液滴下装置62の移動タイミング、各処理槽30A〜30Dにおける各アンモニア水溶液供給手段(図6に示されていない。図4を参照)、洗浄液供給手段(図6に示されていない。図4を参照)、加熱手段(図6に示されていない。図4を参照)、槽回転手段(図6に示されていない。図4を参照)等の駆動タイミングは、それぞれ手動で制御してもよいが、コンピュータで制御するのが全自動方式となって好ましい。
次にこの発明の他の例を示す。
図7に示されるように、この発明の他の一例である処理槽30Eは、平盤状に形成されてなる内部空間である平盤空間を備えてなる。
図7に示されるように、平盤状をした処理槽30Eの盤面平行方向における相対向する外面のそれぞれには、回転軸38,38が設けられる。この回転軸38,38それぞれは、水平かつ平行に延在する支持体39A、39Aに回転可能に支持される。これら支持体39A、39Aそれぞれは、その一端部で連結支持体39Cに接続される。この連結支持体39Cの中央部には、水平に延在する回転可能な回転軸体39Bに固定接続されている。前記一方の支持体39Aと他方の支持体39Aとは、回転軸体39Bの軸線を中心にして対象の位置となるように設けられる。また、回転軸体39Bは、連結支持体39Cの軸線方向における中間に、結合される。また、処理槽30E、これを支持する回転軸38,38、支持体39A,39A、連結支持体39C及び回転軸体39Bを組み立てて形成された全体形状が、回転軸体39Bの軸線を中心にして回転対象に構成される。
アンモニア水供給手段、洗浄液供給手段は、図示しないが、前記回転軸38、支持体39A、連結支持体39C及び回転軸体39Bを利用して、それらの内部に配設される。液排出手段は、前記処理槽30Eの平盤面を縦にしたときに下面となる適宜位置に設けられる開口部(図示せず。)を備えて形成される。図1に示したのと同様に、廃液受け装置が前記開口部に接続可能に設置される。加熱手段は、図1に示す処理槽30の場合と同様に、処理槽30Eの内部に加熱気体を送り込むことができるように、形成される。
いずれかの支持体39A、39Aの内部又は外部に、回転軸38をその軸線を中心にして回転させる回転力を回転軸38に伝達する回転力伝達手段(図示せず。)と回転力伝達手段に回転力を付与する回転動力源例えばモータ(図示せず。)とを備える動力源が、設けられる。また、回転支持軸体39Bの外部にも回転支持軸体39Bをその軸線を中心にして回転させる回転力を回転支持軸体39Bに伝達する回転力伝達手段(図示せず。)と、この回転力伝達手段に回転力を付与する回転動力源、例えば、モータ(図示せず)とを備える動力源が、設けられる。なお、この動力源は図示しない制御手段により制御される。
以上構成の処理槽30Eの作用について以下に説明する。
初期状態として、処理槽30Eの内部空間内が空であり、図7に示されるように処理槽30Eが、原液滴下孔31の形成された平盤面が縦になっているとする。
回転軸38を90度回転させることにより、一方の支持体39A及び他方の支持体39Aを同じ水平面内に位置させる。このとき、処理槽34Eにおける平盤面を、原液滴下孔31が上向きに位置するように、水平に保持する。その後、上記したように、前記処理槽30Eの内部空間内に所定量のアンモニア水溶液を装填する。そして、処理槽30Eの
原液滴下孔31の上方の周囲をアンモニア雰囲気等、上記と同様の所定の条件にして、硝酸ウラニル含有原液を滴下する。
所定量の硝酸ウラニル原液の滴下が終了すると、つまり重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程が終了すると、前記滴下ノズル(図示しない。)からの液滴の滴下を終了するとともに、原液滴下孔31に蓋を装着する。
上方向から見た平面図である図8に示されるように、回転軸38を90度回転させることにより、処理槽30Eにおける原液滴下孔31のある平盤面が前記回転支持軸体39Bに対して直交するように、かつ向かい合うように、処理槽30Eの位置を変える。すると、静止状態において処理槽30E内で形成された重ウラン酸アンモニウム粒子の集合物が、図10に示されるように、処理槽30Eの内部空間内の底部に貯留される。
次に、水平方向から見た正面図である図9に示されるように、回転支持軸体39Bを中心にして処理槽30Eが回転をすると、図10に示されるように、平盤面が縦になっている処理槽30Eの内部空間の底に貯留されていた重ウラン酸アンモニウム粒子の集合物が処理槽30Eの内部空間を形成する内壁面に沿って底面から側壁面へと持ち上げられていき、処理槽30Eの回転に伴って、側壁面から底面へと重ウラン酸アンモニウム粒子の集合物が落下するように移動し、回転に伴って、底面に落下した重ウラン酸アンモニウム粒子が底面から側壁面へと移動していき、さらに処理槽30Eが回転を続けると、側壁面に移動した重ウラン酸アンモニウム粒子の集合物が底面に落下するように移動し、このように重ウラン酸アンモニウム粒子の集合体が処理槽30Eの内部空間における底面から側壁面へと運ばれ、側壁面から底面へと落下するように移動し、底面に移動した重ウラン酸アンモニウム粒子の集合体が側壁面へと移動することを繰り返すことにより、重ウラン酸アンモニウム粒子の集合体が処理槽30E内のアンモニア水溶液中で撹乱状態又は攪拌状態となることにより、アンモニア水溶液中での重ウラン酸アンモニウム粒子の熟成が行われる。
この処理槽30Eの、平盤面を縦にした状態での回転により、処理槽30の内部で、重ウラン酸アンモニウム粒子の攪拌が行われることになって、重ウラン酸アンモニウム粒子の集合体が堆積することにより発生する重ウラン酸アンモニウム粒子の変形が生じなくなる。また、この熟成により、初期には内部まで重ウラン酸アンモニウムに転化していなかった重ウラン酸アンモニウム粒子が芯まで重ウラン酸アンモニウムに転化した重ウラン酸アンモニウム粒子に転換される。
回転支持軸体39Bを中心として、処理槽30Eの回転は所定時間継続して行われる。こうして熟成工程が終了する。
熟成工程が終了すると、次に洗浄工程が行われる。
図9に示されるように、処理槽30Eの平盤面が縦方向となり、かつ開閉部(図示せず。参考に図5参照)が下になるような位置関係をもって処理槽30Eを固定し、前記開閉部を開放することにより処理槽30Eの内部に貯留されているアンモニア水を廃液受け装置に排出する。処理槽30E内が空になると、前記開閉部を閉鎖状態にする。回転軸38を回転させて平盤面が水平になるように処理槽30Eの姿勢を変更する。
洗浄液供給手段を動作させて処理槽30E内に洗浄水を満たす。回転軸38を回転させて処理槽30Eの平盤面が縦に成るように処理槽30Eの姿勢を変更する。平盤面が縦になった状態の処理槽30Eを、回転支持軸体39Bを回転させることにより、回転させる。処理槽30Eを回転させると、図10に示されるように、また既に説明したように、処理槽30Eの内容物が攪拌される。処理槽30E内に貯留されている洗浄水と共に重ウラン酸アンモニウム粒子を攪拌することにより、重ウラン酸アンモニウムの洗浄を行う。所定時間をかけて処理槽30Eの回転を継続することにより洗浄工程が終了する。処理槽30E内の洗浄水の除去は、熟成工程において処理槽30E内からアンモニア水溶液を除去したのと同じ手順で行われる。
次に、洗浄工程として、アルコール洗浄操作が行われる。アルコール洗浄操作は、前回の洗浄水による洗浄操作と同様である。
洗浄水による洗浄操作が完了すると、処理槽30E内に熱風を送りこんで処理槽30E内の重ウラン酸アンモニウム粒子の乾燥を行う。この乾燥操作中においても、処理槽30Eの平盤面を縦にした状態で処理層30Eを回転させる。
以上、この発明の一実施例について説明したが、この発明は前記実施例に限定されるものではなく、この発明の範囲内にて適宜に設計変更をすることができる。
例えば、前記処理槽の内容物を加熱する手段として、熱風を処理槽内に送り込む加熱手段35の代わりに、前記熟成工程において既に述べたように、処理槽を外側の槽とその槽内に形成された内側の槽とからなる二重構造とし、内側の槽内に収容された内容物例えば重ウラン酸アンモニウム粒子及びアンモニウム水溶液を、外側の槽と内側の槽との間隙空間に所定温度の熱媒体例えば水蒸気を供給することによって、内側の槽内を所定温度に加熱するような構造を採用することもできる。
前記処理槽30、30A〜30D、30Eの盤面方向に向かう方向から見た形状は略八角形をした盤状体であるが、前記略八角形に限らず他の様々の盤状形状を取りえる。
この発明によれば、前記のとおり、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄および乾燥処理を単一の処理槽で行うことのできる重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法、その製造方法に使用される処理槽、および製造装置が提供され、たとえ、高濃縮度のウランを原料とし、形状管理による臨界安全対策を採る場合においても、重ウラン酸アンモニウム粒子が堆積する山の高さを低くすることができ、したがって堆積する重ウラン酸アンモニウム粒子が堆積により変形するといった欠点を可及的に小さくすることができ、真球度の良好な重ウラン酸アンモニウム粒子を製造することができる。
なお、重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度は、下記式によって表すことができる。
真球度=A/4πB
A:重ウラン酸アンモニウム粒子の投影面積
B:重ウラン酸アンモニウム粒子の投影像の周囲の長さ
重ウラン酸アンモニウム粒子の真球度は、粒子周囲の形状の単純さないし複雑さを表す形状指数であり、粒子周囲の形状が滑らかで円に近いほど、1.00に近づく。したがって、真球度が1に近づくにつれて、その粒子の真球度は良好になることを示す。
また、この発明によれば、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄および乾燥処理を一体的、かつ連続的に行うことができるため、重ウラン酸アンモニウム粒子を効率よく製造することができる。多角形平板状筒体を複数用意することによって、製造効率はさらに向上する。
図1は、この発明の一例である処理槽を示す斜視図である。 図2は、この発明の一例であり、その盤面方向を水平にした処理槽の原液滴下孔を通じて原液滴下装置から硝酸ウラニル含有の原液をアンモニア水溶液に滴下している状態を水平方向から見た状態を示す説明図である。 図3は、この発明の一例であり、その盤面方向を縦にした処理槽を水平方向から見た状態を示す説明図である。 図4は、この発明の一例であり、その盤面方向を縦にした処理槽、アンモニア水溶液供給手段、洗浄液供給手段、加熱手段、及び槽回転手段を組合わせた装置構成を水平方向から見た状態を示す説明図である。 図5は、この発明の一例であり、その盤面方向を縦にした処理槽と廃液受け装置とを結合し、処理槽の内容物を廃液受け装置により排出する状態を示す説明図である。 図6は、一列に配列された4基の処理槽と、その上部に水平移動可能に配置した移動式原液滴下装置とを有する連続プロセスの実行可能な重ウラン酸アンモニウム粒子製造装置を示す説明図である。 図7は、この発明の一例である処理槽を示す概略図である。 図8は、この発明の一例である処理槽が回転軸を中心として90度回転した状態を示す概略図である。 図9は、この発明の一例である処理槽が回転支持軸体を中心として回転した状態を示す概略図である。 図10は、この発明の一例である処理槽を回転させることにより処理槽の内容物が攪拌される状態を示す説明図である。
符号の説明
29 中性子吸収板
30 処理槽
30A〜30D 処理槽
30E 処理槽
31 原液滴下孔
32 アンモニア水溶液供給手段
33 洗浄液供給手段
34 液排出手段
35 加熱手段
36 排気手段
37 槽回転手段
38 回転軸
39 支持体
39A 支持体
39B 回転支持軸体
40 アンモニア水溶液供給源
41 移送路
42 弁装置
44 洗浄液供給源
45 移送路
46 開閉弁
47 開口部
48 開閉部
49 重ウラン酸アンモニウム粒子
50 フィルター
51 コンプレッサー
52 送風路
53 原液滴下装置
54 滴下ノズル
55 アンモニア雰囲気形成手段
56 隔絶部材
57 アンモニアガス導入手段
58 アンモニアガス排出手段
59 廃液受け装置
60 排気路
61 開閉弁
62 移動式原液滴下装置
63 案内レール


Claims (8)

  1. 硝酸ウラニル含有原液をアンモニア水溶液に滴下して重ウラン酸アンモニウム粒子を形成させ、次いで、前記重ウラン酸アンモニウム粒子を熟成、洗浄および乾燥処理する重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法であって、前記重ウラン酸アンモニウム粒子の形成、熟成、洗浄および乾燥を単一の処理槽で行うことを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法。
  2. 前記処理槽が平盤状内部空間を有し、その平盤状内部空間の平盤面に直交する方向において開口する原液滴下孔を備えて成る前記請求項1に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法。
  3. 前記処理槽が形状制限を受ける形状に形成されてなる前記請求項1又は2に記載の重ウラン酸アンモニウム粒子の製造方法。
  4. 水平な回転軸により垂直面内で回転可能に支持され、内部にアンモニア水溶液を供給することのできるアンモニア水溶液供給手段、内部に洗浄液を供給することのできる洗浄液供給手段と、内部の液を外部に排出することのできる液排出手段と、内部を加熱することのできる加熱手段と、内部にアンモニア水溶液を貯留した場合に前記アンモニア水溶液に硝酸ウラニル含有原液の液滴を受け入れる原液滴下孔とを備えて成ることを特徴とする処理槽。
  5. 前記請求項4に記載の処理槽が平盤状内部空間を有し、その平盤状内部空間の平盤面に直交する方向において開口する原液滴下孔を備えて成る前記請求項4に記載の処理槽。
  6. 前記処理槽が形状制限を受ける形状に形成されてなる前記請求項4又は5に記載の処理槽。
  7. 前記請求項4〜6のいずれか一項に記載の処理槽を有することを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置。
  8. 前記請求項4〜6のいずれか一項に記載の処理槽が複数基配置され、1基の処理槽が、重ウラン酸アンモニウム粒子の形成工程、熟成工程、洗浄工程及び乾燥工程のいずれか一つの工程を行っているときに他の処理槽が残る工程を行っていることを特徴とする重ウラン酸アンモニウム粒子の製造装置。

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KR101539343B1 (ko) * 2014-03-24 2015-07-28 한국원자력연구원 순환유동을 이용한 고온가스로 또는 초고온가스로 핵연료 피복입자 중간생성물의 숙성-세척-건조 시스템 및 이의 운전방법

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