JP2007076583A - ドア制御用アクチュエータおよび通信ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】 量産によるコスト低減効果が期待でき、開発期間の短縮が可能な通信対応のドア制御用アクチュエータを提供する。
【解決手段】 通信に対応していないモータアクチュエータ1,2,3に通信ユニット4,5,6を別部品として設ける構成にした。通信ユニット4,5,6のアクチュエータ側コネクタ24,25,26およびハーネス側コネクタ27,28,29を、モータアクチュエータ1,2,3のコネクタ21,22,23およびハーネス7のコネクタ9,10,11に合わせて変更することにより、あらゆるタイプのモータアクチュエータ1,2,3およびハーネス7に対応でき、モータアクチュエータ1,2,3の共用により製造コストを抑えることができ、新規開発は通信ユニット4,5,6だけでよいので、開発期間を短縮することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明はドア制御用アクチュエータおよび通信ユニットに関し、特に自動車用空調装置にて通風路を切り替えたり温風と冷風との混合割合を調整したりするドアを空調制御装置が通信により制御を行うドア制御用アクチュエータおよび通信対応でないドア制御用アクチュエータを通信対応にすることができる通信ユニットに関する。
自動車用空調装置には、主として、車室内の空気を循環させる場合と車室外の空気を導入して空調を行う場合との切り替えを行うドア、空調された空気を車室内に吹き出す吹き出し口の切り替えを行うドア、温風と冷風との混合割合を調整するドアが設けられている。これらドアの制御には、操作レバーに接続されたワイヤによってドアを直接制御する機械的な方法および空調制御装置による指令に基づいてアクチュエータがドアを制御する電気的な方法が知られている。また、アクチュエータを用いてドアを制御する電気的な方法には、空調制御装置と通風路上のドアを駆動するアクチュエータとの間を、個々にハーネスによって接続する場合と、LAN(Local Area Network)によって接続する場合とが知られている(たとえば、特許文献1参照。)。
さらに、アクチュエータには、制御しようとするドアの種類に応じて、単純に通風路を開閉または切り替えるようにした2位置制御タイプと、ドアの回動範囲内において、ドアの回転位置を複数設定することができる多位置制御タイプおよびドアの回転位置を任意に設定することができる無段階制御タイプとがある。
このように、ドア制御用アクチュエータは、適用されるドアに応じて適切に制御できるよう個別に構成されている。また、ドア制御用アクチュエータは、空調制御装置とハーネスによって個別に接続するのかLANによって接続するのかにより、それぞれ通信モジュールが不要な構成あるいは内蔵する構成にしており、さらに、ドア制御用アクチュエータのコネクタは、車種によってハーネスのコネクタの形状が異なる場合があり、そのような場合には、そのコネクタ形状に合わせた形状にしている。
特開2004−189050号公報(段落番号〔0003〕〜〔0008〕,図2)
しかしながら、従来のドア制御用アクチュエータは、ドアを制御するタイプとしては基本的に3種類しかないが、それをLAN接続のために通信対応の構成にしたもの、コネクタを接続されるコネクタの形状に対応した形状で構成したものなど、それぞれ個々のケースに合わせた専用のものを多種類用意する必要があるので、量産によるコスト低減効果が小さく、品種が多くて管理が大変であるという問題点があった。また、コネクタ形状など仕様の異なるドア制御用アクチュエータの要求があれば、それに応じた専用のものを新規に開発しなければならないので、開発期間が長くなってしまうという問題点があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、量産によるコスト低減効果が期待でき、開発期間の短縮が可能な通信対応のドア制御用アクチュエータを提供することを目的とする。
本発明では上記問題を解決するために、自動車用空調装置のドアを制御するドア制御用アクチュエータにおいて、通信に対応していないモータアクチュエータと、前記モータアクチュエータを空調制御装置との通信により制御するようにした通信ユニットと、を備え、前記通信ユニットを前記モータアクチュエータの外部に別部品として設けるようにしたことを特徴とするドア制御用アクチュエータが提供される。
このようなドア制御用アクチュエータによれば、通信ユニットの機能を敢えてモータアクチュエータに内蔵させない構成にしたことにより、モータアクチュエータとして通信に対応していない既存のものを使用することができてモータアクチュエータの共通化を図ることができるので、量産によるコスト低減効果が期待でき、新規に開発する場合においても、通信ユニットに関してのみ、品質などの確認をすればよいので、開発期間を短縮することが可能となる。
本発明のドア制御用アクチュエータは、通信ユニットをモータアクチュエータの外部に別部品として設けるようにしたため、通信機能を持たない基本的なタイプの既存のモータアクチュエータをそのまま使用することができ、モータアクチュエータを共通化できるので、量産によるコスト低減効果が期待できるという利点がある。
通信ユニットのモータアクチュエータ側のコネクタを、モータアクチュエータに合わせて変更するだけで、従来のどのタイプのモータアクチュエータでもそのままLAN化することができるので、部品を共用することができ、製造コストを抑えることができる。同様に、通信ユニットの空調制御装置側のコネクタを変更するだけで、要求されたあらゆるコネクタに応じることができるため、部品を共用することができ、製造コストを抑えることができる。
さらに、車両のグレードによってLAN化されてデータ通信をするドア制御用アクチュエータとLAN化されていないドア制御用アクチュエータとの両方が設定されたとしても、これらは通信ユニットの有無の違いのみで、同じモータアクチュエータを使うことができることから、LAN化の有無による空調ユニット側の大幅なレイアウト変更が必要なくなり、車両開発期間の短縮や部品の共用が可能になる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明による通信対応のドア制御用アクチュエータを用いたドア制御システムを模式的に示したシステム図である。
自動車用空調装置のドア制御システムには、一般に、3種類のドア制御用アクチュエータが用いられているので、このシステムの例においても、駆動するドアの種類などに応じて異なる3種類のモータアクチュエータ1,2,3を用いた場合を示している。
これらのモータアクチュエータ1,2,3には、それぞれ通信ユニット4,5,6が接続され、各通信ユニット4,5,6には、ハーネス7を介して空調制御装置8が接続されている。ハーネス7は、電源用の2本と信号用の1本とによって構成され、通信ユニット4,5,6とは、コネクタ9,10,11によって接続されている。
ここで、モータアクチュエータ1,2,3は、通信制御に対応していない既存のものである。すなわち、モータアクチュエータ1,2,3は、モータ12、減速ギヤ13、出力ギヤ14および回転位置検出部15,16,17をそれぞれ有している。モータアクチュエータ1の回転位置検出部15は、抵抗体と出力ギヤ14に固定されて抵抗体上を摺動する摺動接点とを有し、出力ギヤ14の回転位置に応じてその回転位置を連続的に検出可能にし、これによってドアの回転位置を任意に設定することができる無段階制御式のモータアクチュエータ1にしている。モータアクチュエータ2の回転位置検出部16は、共通電極と、複数の電極と、出力ギヤ14に固定されて共通電極と複数の電極の1つとを接続する接点とを有し、出力ギヤ14の回転位置に応じてその回転位置を段階的に検出可能にし、これによってドアの回転位置を段階的に設定することができる多位置制御式のモータアクチュエータ2にしている。そして、モータアクチュエータ3の回転位置検出部17は、共通電極と、正転または逆転用の2つの電極と、出力ギヤ14に固定されて共通電極と2つの電極の一方とを接続する接点とを有し、出力ギヤ14の回動範囲の両端位置を検出可能にし、これによってドアの開閉位置を設定することができる2位置制御式のモータアクチュエータ3にしている。
通信ユニット4,5,6は、回転位置検出部15,16,17により出力ギヤ14の回転位置を検出しながらモータ12の回転を制御するプロセッサ(CPU)18と、このプロセッサ18が空調制御装置8と通信可能にするトランシーバ19と、空調制御装置8から供給される電源の電圧を一定の電圧に制御する定電圧電源部20とを含む通信モジュールをそれぞれ有している。また、通信ユニット4,5,6は、対応するモータアクチュエータ1,2,3が持つコネクタ21,22,23に嵌合するアクチュエータ側コネクタ24,25,26と、ハーネス7のコネクタ9,10,11に嵌合するハーネス側コネクタ27,28,29とを有している。
特に、モータアクチュエータ1,2,3のコネクタ21,22,23は、モータ12および回転位置検出部15,16,17から導出されている端子の数が違うので、モータアクチュエータ1,2,3の種類に応じてコネクタ形状もそれぞれ異なっている。このため、アクチュエータ側コネクタ24,25,26は、モータアクチュエータ1,2,3のコネクタ21,22,23に合った形状のものが選択され、ハーネス側コネクタ27,28,29においても、ハーネス7のコネクタ9,10,11に合った形状のものが選択されている。
以上のように、通信制御を行うドア制御用アクチュエータにおいて、アクチュエータとしての基本機能を有するモータアクチュエータ1,2,3と、その通信機能を有する通信ユニット4,5,6とを分離し、通信ユニット4,5,6には、アクチュエータ側コネクタ24,25,26およびハーネス側コネクタ27,28,29を備え、かつ、そのアクチュエータ側コネクタ24,25,26およびハーネス側コネクタ27,28,29は、要求に応じて交換することができるようにしている。これによって、通信ユニット4,5,6は、モータアクチュエータ1,2,3におけるコネクタ21,22,23の形状の違いおよびハーネス7におけるコネクタ9,10,11の形状の違いを吸収できるので、アクチュエータ側コネクタ24,25,26およびハーネス側コネクタ27,28,29をモータアクチュエータ1,2,3およびハーネス7に合わせて変更するだけで、従来のどのタイプのモータアクチュエータ1,2,3でもそのまま通信対応のドア制御用アクチュエータにすることができるので、部品の共用が可能になる。しかも、ドア制御用アクチュエータを新規開発する場合には、通信ユニットに関してのみ、品質などの確認をすればよいので、開発期間を大幅に短縮することができる。
次に、通信ユニット4,5,6の具体的な項背入れについて説明する。なお、通信ユニット4,5,6は、アクチュエータ側コネクタ24,25,26および/またはハーネス側コネクタ27,28,29の形状が違うだけで、内部構成は同じであるので、以下では、通信ユニット4の場合について説明する。なお、プロセッサ18は、モータアクチュエータ1,2,3のすべてのタイプに対応した制御プログラムが格納されていて、モータアクチュエータ1,2,3のタイプの違いによる制御を制御プログラムの切り替えにより実行するようにしているため、通信ユニット4,5,6は、モータアクチュエータ1,2,3のタイプの違いによる概観上の違いはない。
図2は通信ユニットの一例を示す分解側面図、図3は通信ユニットの内部を示す平面図である。
通信ユニット4は、図2に示したように、電子回路を搭載したプリント基板30と、これを収容する下カバー31および上カバー32と、モータアクチュエータ1のコネクタ21に接続されるアクチュエータ側コネクタ24と、ハーネス7のコネクタ9に接続されるハーネス側コネクタ27とを備えている。下カバー31の両側面には、突起33が突設されており、上カバー32の両側面には、図の下方に延出されたビーム34とそれらの先端に跨設された係止片35とが上カバー32と一体に形成されている。これにより、下カバー31および上カバー32は、突起33および係止片35によるスナップフィット結合方式にてワンタッチで組み立てることができるようにしている。
プリント基板30には、図3に示したように、モータアクチュエータ1を制御するドライバIC36および能動素子が搭載されている。ドライバIC36は、上記のプロセッサ18、トランシーバ19および定電圧電源部20の機能を集積化したもので、通信モジュールに対応している。また、プリント基板30には、アクチュエータ側コネクタ24およびハーネス側コネクタ27の端子が接続されている。この例では、プリント基板30とアクチュエータ側コネクタ24およびハーネス側コネクタ27との接続は、はんだ付けにより行っているが、生産性向上のため、接点により接合する構成にしてもよい。
アクチュエータ側コネクタ24およびハーネス側コネクタ27は、図2に示したように、それぞれ溝つきのフランジが一体に形成されており、その溝には、下カバー31および上カバー32の縁部が嵌合されて下カバー31および上カバー32に固定されるようになっている。
この通信ユニット4は、モータアクチュエータ1のコネクタ21およびハーネス7のコネクタ9に合わせたアクチュエータ側コネクタ24およびハーネス側コネクタ27を使用しているが、モータアクチュエータのタイプまたはハーネス7のコネクタ形状が違えば、アクチュエータ側コネクタ24およびハーネス側コネクタ27のみを交換するだけで、あらゆるタイプのモータアクチュエータまたはハーネス7のあらゆる形状のコネクタに容易に対応させることができる。
本発明による通信対応のドア制御用アクチュエータを用いたドア制御システムを模式的に示したシステム図である。 通信ユニットの一例を示す分解側面図である。 通信ユニットの内部を示す平面図である。
符号の説明
1,2,3 モータアクチュエータ
4,5,6 通信ユニット
7 ハーネス
8 空調制御装置
9,10,11 コネクタ
12 モータ
13 減速ギヤ
14 出力ギヤ
15,16,17 回転位置検出部
18 プロセッサ
19 トランシーバ
20 定電圧電源部
21,22,23 コネクタ
24,25,26 アクチュエータ側コネクタ
27,28,29 ハーネス側コネクタ
30 プリント基板
31 下カバー
32 上カバー
33 突起
34 ビーム
35 係止片
36 ドライバIC

Claims (3)

  1. 自動車用空調装置のドアを制御するドア制御用アクチュエータにおいて、
    通信に対応していないモータアクチュエータと、
    前記モータアクチュエータを空調制御装置との通信により制御するようにした通信ユニットと、
    を備え、前記通信ユニットを前記モータアクチュエータの外部に別部品として設けるようにしたことを特徴とするドア制御用アクチュエータ。
  2. 前記通信ユニットは、前記モータアクチュエータのコネクタに対応して交換可能な第1のコネクタと、前記空調制御装置側のハーネスのコネクタに対応して交換可能な第2のコネクタと、前記空調制御装置と前記モータアクチュエータとの間で通信を行う通信モジュールとを有することを特徴とする請求項1記載のドア制御用アクチュエータ。
  3. 自動車用空調装置のドアを制御するモータアクチュエータのコネクタに対応した第1のコネクタと、空調制御装置側のハーネスのコネクタに対応した第2のコネクタと、前記空調制御装置と前記モータアクチュエータとの間で通信を行う通信モジュールとを備え、通信に対応していない前記モータアクチュエータを通信対応にできるようにしたことを特徴とする通信ユニット。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11275801A (ja) * 1998-03-20 1999-10-08 Asmo Co Ltd アクチュエータ駆動装置及び車載エアコンドア駆動装置
JP2004189050A (ja) * 2002-12-10 2004-07-08 Calsonic Kansei Corp 空調システムのドア制御装置

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