JP2007076317A - 複合成形品の製造方法と製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 射出成形型に本体部材をセットして、射出成形型を閉じたとき、本体部材を射出成形型の型面に安定よく密着させて固定することでバリの発生を防止する。
【解決手段】 可動型91を閉じ、スライド型100、105を前進させてスライド型100、105の凸条102、107及び/又は凹溝103、108を本体部材32の凹溝51、56及び/又は凸条52、57に嵌め合わせつつ型斜面104、109を縁斜面53、58と接触させる。両斜面の接触部分においてスライド型100、105の前進方向の力を本体部材32の裏面34を向く型閉じ方向の力に変換して本体部分32を本体型部96に押し付けると共に両本体型部76、96で本体部材32の表裏両面33、34側から挟んで固定し、本体部材32と各型の型面とでクッション部材62、65を成形する成形キャビティ120、125を形成する。
【選択図】 図13

Description

この発明は硬度が高い材料から成形された本体部材と、本体部材よりも相対的に硬度が低い弾性ポリマー材料から成形されたクッション部材とを一体的に備えた複合成形品の製造方法と製造装置に関する。
複合成形品の一例として、車両用のピラーガーニッシュを挙げることができる。
この種のピラーガーニッシュは、硬質樹脂材料のような剛性を有する材料から成形された本体部材と、車体に取り付けて使用されるとき本体部材が車体パネルや窓板と接触する縁の部分に、本体部材よりも軟質で弾性を有するポリマー材料のクッション部材が一体的に接合される。そして、クッション部材によって硬質材料の本体部材が車体パネルや窓板に接触するのを防止して車体パネルや窓板に傷が付くのを防止すると共に、車両の走行中の振動に起因する異音の発生を防止している。
また、車両用のピラーガーニッシュ等の複合成形品の製造方法と製造装置においては、例えば、特許文献1に開示された発明が知られている。
これにおいては、クッション部材を成形するための射出成形型が開いた状態で本体部材をセットした後、射出成形型を閉じ、これによって本体部材と射出成形型の間にクッション部材に対応する成形キャビティを形成する。
そして、加熱して溶融した弾性ポリマー材料を射出ゲートから成形キャビティに射出して充填することによって、本体部材の所定位置にクッション部材を成形すると共に一体的に接合するようになっている。
特開平2003−165137号公報
ところで、特許文献1に開示された発明においては、加熱して溶融した弾性ポリマー材料を射出ゲートから成形キャビティに射出して充填しクッション部材を成形する際、本体部材と射出成形型の型面との間に不測の隙間が生じ、その隙間が原因となって本体部材とクッション部材との境界部で弾性ポリマー材料の一部が成形キャビティからはみ出して、本体部材の表面にバリを生じる場合がある。
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、射出成形型に本体部材をセットして、射出成形型を閉じたとき、本体部材を射出成形型の型面に安定して密着させて固定することで、射出成形する際、本体部材とクッション部材との境界部で弾性ポリマー材料の漏れを抑えてバリの発生を防止することができる複合成形品の製造方法と製造装置を提供することである。
前記目的を達成するために、請求項1の発明に係る複合成形品の製造方法は、被取付体へ取り付け可能で、表裏両面と、裏面から突出する突出部と、取り付けられたとき前記被取付体の第1の部分に対向する第1の縁と、前記第1の部分と異なる位置にある第2の部分に対向する第2の縁とを有しかつ硬度が高い材料から長尺状に成形された本体部材と、
前記本体部材よりも相対的に硬度が低い弾性ポリマー材料から前記本体部材の少なくとも一方の縁に直接に射出成形されて前記縁に接合されるとともに、前記縁に沿って長手方向に延びる細長いクッション部材を一体的に備えた複合成形品の製造方法であって、
前記本体部材の形状を、前記第1の縁と前記第2の縁の少なくとも一方の縁又は前記少なくとも一方の縁の近傍に横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条をなす縁斜面を長手方向に沿って連続する形状に形成しておき、
前記クッション部材を成形するために、固定型と、開閉可能な可動型とを有する射出成形型を備え、前記固定型と前記可動型のいずれか一方の本体型部には、前記可動型の開閉動作に連動してその開閉方向と交叉する方向に進退動可能で、前進方向の先端部分に前記本体部材の凹溝及び/又は凸条の反転形状の略三角形の凸条及び/又は略V字形の凹溝をなす型斜面を有するスライド型を備えた射出成形型装置を用い、前記可動型が開いて前記スライド型が後退しているときに、前記本体部材の裏面側を前記スライド型を備えた側の本体型部にセットする工程と、
前記可動型を閉じ、前記スライド型を前記本体部材側に向けて前進させて前記スライド型の凸条及び/又は凹溝を前記本体部材の凹溝及び/又は凸条に嵌め合わせつつ前記型斜面を前記縁斜面と接触させ、これら両斜面の接触部分において前記スライド型の前進方向の力を型閉じ方向の力に変換して前記本体部材の裏面を前記本体型部に押し付けると共に前記両本体型部で前記本体部材の表裏両面側から挟んで固定し、前記固定された本体部材と前記各型の型面とで前記クッション部材を成形する成形キャビティを形成する工程と、
前記成形キャビティに加熱して溶融した弾性ポリマー材料を射出して、クッション部材を成形すると共に、前記射出された弾性ポリマー材料の熱及び/又は圧力により前記本体部材の一方の縁に沿って前記クッション材を一体的に接合する工程、
を含むことを特徴とする。
前記構成において、射出成形型に本体部材をセットして可動型を閉じると共にスライド型を前進させたときには、スライド型の凸条及び/又は凹溝を本体部材の凹溝及び/又は凸条に嵌め合わせつつ型斜面を縁斜面と接触させることで、スライド型の前進方向の力を型閉じ方向の力に変換して本体部材の裏面を本体型部に押し付ける。
これによって、仮に、本体部材の外郭寸法に若干のバラツキがあったとしても、本体部材を射出成形型の型面に安定して密着させて固定することができる。
したがって、請求項1の発明に係る複合成形品の製造方法によれば、成形キャビティに弾性ポリマー材料を射出してクッション部材を成形する際、本体部材とクッション部材との境界部で弾性ポリマー材料の漏れを抑えてバリの発生を防止することができる。
請求項2の発明に係る複合成形品の製造方法は、請求項1に記載の複合成形品の製造方法であって、
本体部材には第1の縁と第2の縁の夫々の縁又はこれらの縁の近傍に横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条を夫々形成しておき、
固定型と可動型のいずれか一方の本体型部には、前記夫々の凹溝及び/又は凸条に対応する位置にスライド型を配置し、
前記可動型を閉じるとき前記本体部材を前記本体型部で閉じ方向に押圧すると共に、前記夫々のスライド型で前記型閉じ方向と交叉する両方の方向から押圧することを特徴とする。
前記構成において、可動型を閉じるとき固定型、可動型及び夫々のスライド型によって本体部材を、その横断面の四方から押圧することで、本体部材を射出成形型内に安定して固定することができる。
したがって、請求項2の発明に係る複合成形品の製造方法によれば、請求項1の発明の効果に加えて、バリの発生防止に効果が大きい。
請求項3の発明に係る複合成形品の製造方法は、請求項2に記載の複合成形品の製造方法であって、
夫々のスライド型を前進させる際、夫々のスライド型の先端部の凸条及び/又は凹溝の型斜面を前記本体部材の凹溝及び/又は凸条の縁斜面に摺動させ、前記夫々のスライド型の摺動時にスライド方向の力を型閉じ方向の力に変換して前記本体部材の裏面を型本体部に押し付けて固定することを特徴とする。
前記構成において、射出成形型に本体部材をセットして可動型を閉じると共にスライド型を前進させたときには、スライド型の凸条及び/又は凹溝の型斜面を本体部材の凹溝及び/又は凸条の縁斜面に摺動させそのスライド方向の力を本体部材の裏面を向く型閉じ方向の力に変換して本体部分を本体型部に押し付けて固定することができる。
したがって、請求項3の発明に係る複合成形品の製造方法によれば、請求項2の発明の効果に加えて、バリの発生を確実に防止することができる。
請求項4の発明に係る複合成形品の製造方法は、請求項2又は3に記載の複合成形品の製造方法であって、
本体部材は、硬質の合成樹脂材料からガスアシスト射出成形され内部に長手方向に延びる中空部を成形した成型品を使用し、
可動型を閉じ、かつ夫々のスライド型を前進させたときに前記中空部を囲む中空壁部に同中空部の中心に向く少なくとも四方向からの力を作用させ、前記中空壁部を弾性変形させて固定することを特徴とする。
前記構成において、硬質の合成樹脂材料からガスアシスト射出成形によって本体部材を成形することで、本体部材の外郭形状や外郭寸法を正確に成形することができる。
さらに、可動型を閉じ、かつ夫々のスライド型を前進させたときに中空部を囲む中空壁部を弾性変形させて固定することで、クッション部材を成形する際、本体部材と射出成形型の型面との間に不測の隙間が発生することを良好に防止することができる。
したがって、請求項4の発明に係る複合成形品の製造方法によれば、請求項2又は3の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生をより一層確実に防止することができる。
請求項5の発明に係る複合成形品の製造方法は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合成形品の製造方法であって、
可動型の開閉方向に平行な線を基準線として、本体部材の凹溝及び/又は凸条の縁斜面と、スライド型の凸条及び/又は凹溝の型斜面の前記基準線に対する交叉角度を鋭角に形成していることを特徴とする。
前記構成において、スライド型が前進するとき、本体部材を安定して本体型部に押し付けて固定することができる。
したがって、請求項5の発明に係る複合成形品の製造方法によれば、請求項1〜4のいずれか一項の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生防止に効果が大きい。
請求項6の発明に係る複合成形品の製造方法は、請求項5に記載の複合成形品の製造方法であって、
交叉角度を45度±25度の範囲に設定していることを特徴とする。
前記構成において、スライド型が前進するとき、本体部材をより一層安定して本体型部に押し付けることができる。
したがって、請求項6の発明に係る複合成形品の製造方法によれば、請求項5の発明の効果に加えて、バリの発生をより一層確実に防止することができる。
請求項7の発明に係る複合成形品の製造装置は、被取付体へ取り付け可能で、表裏両面と、裏面から突出する突出部と、取り付けられたとき前記被取付体の第1の部分に対向する第1の縁と、前記第1の部分と異なる位置にある第2の部分に対向する第2の縁とを有しかつ硬度が高い材料から長尺状に成形された本体部材と、
前記本体部材よりも相対的に硬度が低い弾性ポリマー材料から前記本体部材の少なくとも一方の縁に直接に射出成形されて前記縁に接合されるとともに、前記縁に沿って長手方向に延びる細長いクッション部材を一体的に備えた複合成形品の製造装置であって、
前記製造装置は、固定型と、開閉可能な可動型とを有する射出成形型を備え、
前記固定型と前記可動型のいずれか一方の本体型部は、前記可動型が開いているときに、前記本体部材の第1の縁と第2の縁の少なくとも一方の縁又は前記少なくとも一方の縁の近傍に形成された横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条をなす縁斜面が前記可動型の開閉方向に平行な線を基準線としてこの基準線に対して鋭角に交叉するように前記本体部材がセット可能に形成され、
前記本体部材がセットされる側の本体型部には、前記可動型の開閉動作に連動してその開閉方向と交叉する方向に進退動可能なスライド型が設けられ、
前記スライド型は、前進方向の先端部分に前記本体型部にセットされた前記本体部材の凹溝及び/又は凸条の反転形状の略三角形の凸条及び/又は略V字形の凹溝をなす型斜面を有し、
前記スライド型が前進したとき、前記スライド型の凸条及び/又は凹溝が前記本体部材の凹溝及び/又は凸条に嵌め合わせ可能であり、かつ前記型斜面が前記縁斜面に摺接可能とされ、
前記可動型が閉じられ、前記スライド型が前進端位置まで前進された状態において、前記本体部材と前記各型の型面によって前記クッション部材を成形する成形キャビティが形成されることを特徴とする。
前記構成において、射出成形型に本体部材をセットして可動型を閉じると共にスライド型を前進させたときには、スライド型の凸条及び/又は凹溝を本体部材の凹溝及び/又は凸条に嵌め合わせつつ型斜面を縁斜面と接触させて、スライド型の前進方向の力を型閉じ方向の力に変換して本体部材の裏面を本体型部に押し付けることが可能となる。
これによって、仮に、本体部材の外郭寸法に若干のバラツキがあったとしても、本体部材を射出成形型の型面に安定して密着させて固定することができる。
したがって、請求項7の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、成形キャビティに弾性ポリマー材料を射出してクッション部材を成形する際、本体部材とクッション部材との境界部で隙間が生じないため、弾性ポリマー材料の漏れを抑えてバリの発生を防止することが可能となる。
請求項8の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項7に記載の複合成形品の製造装置であって、
スライド型は、本体部材がセットされる側の本体型部に対して可動型の開閉方向と交叉する方向の両側に夫々進退可能に設けられていることを特徴とする。
前記構成において、可動型を閉じるとき固定型、可動型及び夫々のスライド型によって本体部材を、その横断面の四方から押圧することが可能となり、本体部材を射出成形型内に安定して固定することができる。
したがって、請求項8の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項7の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生防止に効果が大きい。
請求項9の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項7又は8に記載の複合成形品の製造装置であって、
スライド型の凸条及び/又は凹溝をなす型斜面は平坦面に形成されていることを特徴とする。
前記構成において、スライド型の平坦面に形成された型斜面は、スライド型の前進方向にスライド移動によって本体部材の縁斜面に面接触したとき、縁斜面をスムーズに摺動して本体部材を射出成形型内に安定して固定することが可能となる。
したがって、請求項9の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項7又は8の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生防止に効果が大きい。
請求項10の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項7〜9のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
スライド型の凸条及び/又は凹溝をなす型斜面は平坦な平滑面に形成されていることを特徴とする。
前記構成において、スライド型の平坦な平滑面に形成された型斜面は、スライド型の前進方向のスライド移動によって本体部材の縁斜面に面接触したとき、縁斜面をスムーズに摺動してさらに安定して固定することが可能となる。
したがって、請求項10の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項7〜9のいずれか一項の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生防止に効果が大きい。
請求項11の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項7〜10のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
スライド型は本体型部に設けた傾斜ピンに案内されて可動型の開閉動作に同期して進退されることを特徴とする。
前記構成において、可動型の開閉動作と同期してスライド型が傾斜ピンによって進退されることで、スライド型専用の駆動装置(モータ、シリンダ等を駆動源とする駆動装置)が不要となり、この分だけ射出成形型の構造を簡単化することができる。
したがって、請求項11の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項7〜10のいずれか一項の発明の効果に加えて、さらに、射出成形型の構造を簡単化して安価に提供することができる。
請求項12の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項7〜10のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
スライド型は本体型部に設けた駆動装置によって可動型の開閉動作とは独立して進退制御されることを特徴とする。
前記構成において、駆動装置(モータ、シリンダ等を駆動源とする駆動装置)によって可動型の開閉動作とは独立してスライド型を進退制御することで、可動型の開閉動作と連動してスライド型を所定速度で進退動作させることもでき、また、可動型の開閉時期と進退時期をずらしてスライド型を一定の速度又は速度を変化(例えば、高速から低速に変化)させて進退動作させることもできる。
したがって、請求項12の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項7〜10のいずれか一項の発明の効果に加えて、さらに、スライド型を任意の時期及び/又は速度で進退動作させることができる。
請求項13の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項7〜12のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
可動型の開閉方向に平行な線を基準線として、スライド型の凸条及び/又は凹溝の型斜面の前記基準線に対する交叉角度を0度を越え90度を下回る鋭角に形成していることを特徴とする。
前記構成において、スライド型を前進させるとき、本体部材を安定して本体型部に押し付けることが可能となる。
したがって、請求項13の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項7〜12のいずれか一項の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生防止に効果が大きい。
請求項14の発明に係る複合成形品の製造装置は、請求項13に記載の複合成形品の製造装置であって、
交叉角度を45度±25度の範囲に設定していることを特徴とする。
前記構成において、スライド型が前進するとき、本体部材をより一層安定して本体型部に押し付けることが可能となる。
したがって、請求項14の発明に係る複合成形品の製造装置によれば、請求項13の発明の効果に加えて、さらに、バリの発生をより一層確実に防止することができる。
次に、この発明を実施するための最良の形態について、実施例にしたがって説明する。
図1はこの実施例1に係る複合成形品としての車両用のピラーガーニッシュの取付位置を表す説明図である。図2はピラーガーニッシュの正面図である。図3はピラーガーニッシュの裏面図である。図4はピラーガーニッシュの取り付け状態を示す図3のIV−IV線に沿う横断面図である。図5は図3のV−V線に沿う横断面図である。図6は図3のVI−VI線に沿う横断面図である。図7はピラーガーニッシュの裏面の補強リブ及び回避リブの部分を示す斜視図である。
図1と図4に示すように、車体パネルの一部であるルーフパネル1とフロントピラー2にわたって窓開口縁3が形成されている。この窓開口縁3は、アウターパネル2aと、この窓開口縁3の周縁部に沿う側部フランジ4と、この側部フランジ4から内向きに略直角状に折り曲げられて張り出された底フランジ5とを備えて構成されている。
窓開口縁3の開口部3aを塞ぐ透明なガラス板、樹脂板等よりなる前窓板6は、この前窓板6の裏面6bの周縁部に沿って弾性体よりなるダムラバー7が接着されている。そして、前窓板6は、窓開口縁3に嵌込まれると共に、ダムラバー7を底フランジ5の外面に押し当てて適宜に弾性的に変形させた状態で接着剤兼シーラント(図示しない)によって窓開口縁3に固着されている。
図1〜図4に示すように、複合成形品としてのピラーガーニッシュ31は、本体部材としての長尺(上下方向に長尺)のガーニッシュ本体部32と、長手方向に延びる細長いクッション部材としての内向きクッション部62及び外向きクッション部65を一体的に備えて構成されている。
図3と図4に示すように、本体部材としてのガーニッシュ本体部32は、被取付体としての窓開口縁3及び/又は前窓板6へ取付可能で、表裏両面33、34と、この裏面34側から突出する突出部36と、取り付けられたとき前窓板6の車外側面6aに対向する第1の縁50と、窓開口縁3の側部フランジ4あるいはフロントピラー2の車外側面に対向する第2の縁55と、第1の縁50と第2の縁55との間にこれら両縁50、55間の距離よりも小さい内形を有して長手方向に沿ってガーニッシュ本体部32の内部に形成された中空部35とを有するように後に詳述するクッション部材よりも相対的に硬度が高い材料から長尺状に成形されている。
また、クッション部材としての内向きクッション部62及び外向きクッション部65は、ガーニッシュ本体部32よりも相対的に硬度が低い弾性ポリマー材料から第1の縁50及び第2の縁55に直接に射出成形されてガーニッシュ本体部32と一体的に接合されている。
この実施例1において、内向きクッション部62及び外向きクッション部65は、ガーニッシュ本体部32よりも柔軟で弾性を有する軟質合成樹脂材料(例えば、オレフィン系やスチレン系の熱可塑性エラストマー)から射出成形によってガーニッシュ本体部32と夫々一体的に成形されている。
また、内向きクッション部62及び外向きクッション部65を成形するための軟質合成樹脂材料としては、オレフィン系、スチレン系等の熱可塑性エラストマーの他、軟質のPVC、ゴムなど柔軟で弾性を有するのが好ましく、さらにガーニッシュ本体部32との相溶性がある材料がより好ましい。
図2と図3に示すように、ガーニッシュ本体部32の長手方向の下端末部32aには、端末覆い部67が内向きクッション部62及び外向きクッション部65と同一の軟質合成樹脂材料からこれら両クッション部62、65と同時に射出成形によって成形され、ガーニッシュ本体部32の下端末部32aを覆うと共に内向きクッション部62及び外向きクッション部65の下端末部を一体に連結している。
また、ガーニッシュ本体部32の上端末部32bには、端末クッション部68が内向きクッション部62及び外向きクッション部65と同一の軟質合成樹脂材料からこれら両クッション部62、65と同時に射出成形によって成形されて内向きクッション部62及び外向きクッション部65の上端末部を一体に連結している。
また、ガーニッシュ本体部32の形状は、第1の縁50と第2の縁55の少なくとも一方の縁又はこの縁の近傍に横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条をなす縁斜面を長手方向に沿って連続する形状に形成されている。
この実施例1において、図7に示すように、ガーニッシュ本体部32の第1の縁50に、横断面が略三角形の凸条52と横断面が略V字形の凹溝51をなす縁斜面53が長手方向に沿って連続する形状に形成され、第2の縁55に横断面が略V字形の凹溝56と横断面が略三角形の凸条57をなす縁斜面58が長手方向に沿って連続する形状に形成されている。
そして、内向きクッション部62の根元部62aがガーニッシュ本体部32の裏面34に一体的に接合され、外向きクッション部65の根元部65aが第2の縁55の凹溝56に入り込んで一体的に接合されている。
また、本体部材としてのガーニッシュ本体部32を成形するための硬質合成樹脂としては、例えば、ABS樹脂、PP樹脂、AES樹脂、PPO樹脂、PC樹脂、PA樹脂等の樹脂材料が挙げられ、耐候性に優れるAES樹脂、PP樹脂等の樹脂材料を用いることが望ましい。
なお、ガーニッシュ本体部32を軽合金のダイカスト成形やチクソ成形によって成形することも可能である。また、ガーニッシュ本体部32を軽合金とする場合には、アルミニウム合金、亜鉛合金、マグネシウム合金等のダイカスト成形品又はマグネシウム合金のチクソ成形品を使用でき、硬質合成樹脂の成形品を使用するのに比べて薄肉化が計れる。
この実施例1において、ガーニッシュ本体部32は、ABS樹脂、AES樹脂、PP樹脂等の硬質の合成樹脂材料からガスアシスト射出成形され、このガスアシスト射出成形の際に中空部35が長手方向に沿い連続して成形される。
また、ガーニッシュ本体部32の中空部35は、この中空部35を囲む中空壁部35aで形成され、中空壁部35aは裏面側をなす裏壁35b、裏壁35bと対向する表壁35d、裏壁35bと表壁35dを接続する対の側壁35c1、側壁35c2とからなる。さらに、ガーニッシュ本体部32の裏面34側から突出する突出部36は、中空壁部35aの裏壁35b及び/又は側壁35c2から一体に突出している。
また、ガーニッシュ本体部32の裏面側から長手方向に沿って連続的又は断続的に突出する突出部36の根元部37の部分は、第2の縁55との間に略V字状又はU字状の凹溝56を成形する方向に屈曲する横断面形状を有すると共にガーニッシュ本体部32の長手方向に沿って延びており、外向きクッション部65を射出成形する際に外向きクッション部65の弾性ポリマー材料が凹溝56の少なくとも一部を埋めると共に外向きクッション部65の根元部65aの接合固着部を形成している(図7参照)。
図3〜図7に示すように、ガーニッシュ本体部32の突出部36のうち根元部37以外の部分は長手方向において断続的に形成されており、長手方向の上下及び中間の複数箇所において、夫々取付部40及び第1〜第3の板状の補強リブ43、44、46を形成している。
この実施例1において、図3に示すように、ガーニッシュ本体部32の突出部36の根元部37の長手方向の上端から下端に向かって、取付部40、第3補強リブ46、第2補強リブ44、第1補強リブ43、取付部40、第3補強リブ46、第2補強リブ44、第1補強リブ43及び取付部40が夫々成形されている。
図3及び図4に示すように、ガーニッシュ本体部32の複数の取付部40には、窓開口縁3の側部フランジ4に予め取り付けられた取付クリップ20と係合可能な係止爪42を孔縁に有する角孔状の係止部41が形成されている。
取付クリップ20は、例えば、ばね鋼板等の弾性を有する材料からなり、取付部40が差し込まれる挿入溝を有して断面略U字状に形成されている。この取付クリップ20の両側板部のうち、前窓板6側に位置する一方の側板部20aには、取付部40の係止爪42と係合して抜け止めをなす係合部24が形成されている。また、取付クリップ20は、この窓開口縁3側の側板部20bが両面粘着テープ19等によって予め窓開口縁3の側部フランジ4に接着されて固着されている。
図6と図7に示すように、ガーニッシュ本体部32の補強リブとしての複数(又は単数)の第2補強リブ44には、この第2補強リブ44が延びる長手方向から内方(図4に示す内向き方向)にオフセットして回避リブ45が長手方向の一部に形成され、この回避リブ45の側面を後述する射出成形型70の射出通路85の一側壁として使用するようになっている。なお、図6において、符号66aは射出部を示し、この射出部66aは後述する射出通路85に充填される弾性ポリマー材料によって成形される部分である。
また、回避リブ45の根元部には、内向きクッション部62と外向きクッション部65とを横断面方向に連結する連結部66を成形するための貫通孔45aが回避リブ45を貫通して形成されている。
言い換えると、後述する夫々の成形キャビティ120、125同士を連結する連結流路130を回避リブ45を貫通して形成するための貫通孔45aが貫設されている。
図11と図12に示すように、ガーニッシュ本体部32の突出部36としての複数(又は単数)の第3補強リブ46の先端には、係止片49が一体に延出されており、この係止片49には、後述する成形時の保持手段としてのボールプランジャ150のボール151と係合及び係合解除可能な孔又は凹部よりなる係止部48が形成されている。なお、係止片49は内向きクッション部62、外向きクッション部65等のクッション部材を成形した後切断等で除去してもよい。
前記した複合成形品としてのピラーガーニッシュ31が、図1と図4に示すように、車体に取り付けられた状態において、内向きクッション部62は、被取付体としての前窓板6の車外側面6aに弾接する。また、外向きクッション部65は、被取付体としての車体パネル、すなわち、窓開口縁3の側部フランジ4の頂部あるいはこの頂部に連続するフロントピラー2の車外側面に弾接する。
このようにして、内向きクッション部62及び外向きクッション部65によって硬質材料のガーニッシュ本体部32がフロントピラー(車体パネル)2や前窓板6に直接接触するのを防止してフロントピラー2や前窓板6に傷が付くのを防止すると共に、車両の走行中に振動に起因する異音の発生を防止している。
また、車両走行時において、前窓板6の車外側面の左右両側部に向けて流れる雨水は、ガーニッシュ本体部32の裏面と内向きクッション部62との間に構成された凹部において堰き止められた後、この凹部に案内されて流下するか、又は上方のルーフパネル1に向けて流れる。このため、前記雨水がピラーガーニッシュ31を乗り越えて(横切って)車両の側窓板(サイドガラス)に向けて流れるのが防止され、乗員の側方の視界を悪化させる不具合が生じない。
次に、前述した複合成形品としてのピラーガーニッシュを製造する製造方法並びにこの製造方法に用いる製造装置を図8〜図14にしたがって説明する。
図8はガーニッシュ本体部32にクッション部を成形するための射出成形型を固定型側から表した平面図である。図9は射出成形型の側面図である。図10は図8のX−X線に沿う射出成形型の断面図である。図11は射出成形型の片側半分を拡大すると共に射出成形型を開いてガーニッシュ本体部をセットした状態を示す係止片49相当位置の断面図である。図12は射出成形型を閉じた状態を示す断面図である。図13は射出成形型を閉じて成形キャビティが構成された状態を拡大して示す図3のV−V線相当位置の断面図、図14は図3のVI−VI線相当位置における射出成形型の拡大断面図である。
図8〜図11に示すように、複合成形品としてのピラーガーニッシュを製造するための製造装置は、固定型71と、開閉可能な可動型91を有する射出成形型70によって構成されている。固定型71は、図示しない所定の固定部に装着される取付板72と、この取付板72の一側面に設けられたランナストッパ板73と、このランナストッパ板73の一側面に固定された型板74と、この型板74の一側面に固定された本体型部(中型)76を有している。
図10に示すように、固定型71の本体型部76には、対称状をなす左右のガーニッシュ本体部32が夫々セット可能に形成されたセット部76a、76aが夫々突出状に形成されている。
図11と図12に示すように、セット部76aの一壁面の根元部には、保持手段としてのボールプランジャ150を装着するためのボールプランジャ固定型145がボルト146によって固定されている。
ボールプランジャ固定型145とセット部76aの一壁面との間には、ガーニッシュ本体部32の第3補強リブ46の先端に形成された係止片49が挿脱可能に差し込まれる隙間が形成される一方、ボールプランジャ固定型150には、前記隙間に差し込まれた複数の第3補強リブ46の係止片49の孔又は凹部よりなる係止部48に係合及び係合解除可能なボール151と、このボール151を第3補強リブ46の係止片49の挿入方向と直交する方向に付勢するばね152を有するボールプランジャ150が長手方向に所定間隔を隔てて装着されている。
図12に示すように、固定型71の本体型部76のセット部76aに保持手段としてのボールプランジャ150によってガーニッシュ本体部32が位置決めされてセットされた状態において、図13に示すように、可動型91の開閉方向に平行な線を基準線Lとすると、ガーニッシュ本体部32の縁斜面53、58が基準線Lに対して0度を越え90度を下回る鋭角に交叉する角度θ1、θ2をなしてガーニッシュ本体部32がセットされるようになっている。なお、交叉角度θ1、θ2を45度±25度の範囲に設定することが好ましい。
図10と図11に示すように、可動型91は、開閉駆動部に装着されて開閉動作される取付板92と、この取付板92の一側面に設けられた支持板93と、この支持板93の一側面に固定された型板94と、この型板94の一側面に固定された本体型部(中型)96を有している。
そして、可動型91の本体型部96には、固定型71の本体型部76のセット部76aと協働してセット部76aにセットされたガーニッシュ本体部32を挟み込む凹型面96aが形成されている。
図11と図13に示すように、固定型71の本体型部76のセット部76aの両側部には、スライド面76b、76cが形成され、これらスライド面76b、76cには、可動型91の開閉動作に連動して可動型91の開閉方向と交叉する方向に進退動可能な第1スライド型100と第2スライド型105が夫々組み付けられている。
この実施例1において、図11に示すように、第1、第2のスライド型100、105は、可動型91の本体型部96に設けた傾斜ピン98、99に案内されて可動型91の開閉動作に同期(連動)して進退動されるようになっており、第1、第2のスライド型100、105には、傾斜ピン98、99が嵌挿されるピン孔101、106が形成されている。
また、図13に示すように、可動型91の開閉方向に平行な線を基準線Lとしてこの基準線Lに対するスライド面76bの角度αは略85度に設定され、スライド面76cの角度βは略90度に設定されている。そして、第1スライド型100は、スライド面76bに沿い可動型91の開閉方向(基準線L方向)と角度αで交叉する方向に進退動され、第2スライド型105は可動型91の開閉方向(基準線L方向)と直交する方向に進退動されるようになっている。
また、図11と図13に示すように、第1スライド型100の前進方向の先端部分には、固定型71の本体型部76のセット部76aにセットされたガーニッシュ本体部32の第1の縁50の凹溝51及び/又は凸条52の反転形状の略三角形の凸条102及び/又は略V字形の凹溝103をなす型斜面104を有している。
また、第2スライド型105の前進方向の先端部分には、固定型71の本体型部76のセット部76aにセットされたガーニッシュ本体部32の第2の縁55の凹溝56及び/又は凸条57の反転形状の略三角形の凸条107及び/又は略V字形の凹溝108をなす型斜面109を有している。
そして、第1、第2のスライド型100、105が夫々前進したとき、これら第1、第2のスライド型100、105の各凸条102、107及び/又は凹溝103、108がガーニッシュ本体部32の各凹溝51、56及び/又は凸条52、57に夫々嵌め合わせ可能であり、各型斜面104、109がガーニッシュ本体部32の各縁斜面53、58に摺接可能とされている。
また、第1、第2のスライド型100、105の各凸条102、107及び/又は凹溝103、108をなす型斜面104、109は平坦面に形成されることが好ましく、さらに、型斜面104、109は平坦な平滑面に形成されることが最も好ましい。
図13に示すように、射出成形型70を閉じたときに、すなわち、可動型91が閉じるとき同期(連動)して第1、第2のスライド型100、105が前進したときには、セットされたガーニッシュ本体部32の第1の縁50と第2の縁55の夫々の縁の裏面と射出成形型70の各型面とで第1、第2の両縁50、55に沿って長手方向に延びる細長い成形キャビティ120、125が形成され、内向きクッション部62及び外向きクッション部65を成形するのに使用される。
また、図14に示すように、成形キャビティ120、125の長手方向の一部には、ガーニッシュ本体部32の裏面34と射出成形型70の型面(この実施例1では本体型部76のセット部76aの型面)とで夫々の成形キャビティ120、125同士を横断面方向に連結する溝状の連結流路130がセット部76aの型面に形成されている。
また、溝状の連結流路130は、夫々の成形キャビティ120、125の間で略弓形状に形成されている。さらに、連結流路130は、ガーニッシュ本体部32の中空部35を囲む中空壁部35aの裏壁35bに弾性ポリマー材料の射出方向と非直角に傾斜して交叉する傾斜案内面131を備え、射出された弾性ポリマー材料を傾斜案内面131に沿って流動させるようになっている。
また、この実施例1において、夫々の成形キャビティ120、125同士を連結する連結流路130を形成する部分であるガーニッシュ本体部32の裏面34は、この裏面34側が凸となるように横断面略弓形状に成形されている。
また、図14に示すように、射出成形型70の所定位置には、成形キャビティ125に弾性ポリマー材料を射出するための射出ゲート80が、ガーニッシュ本体部32の裏面34側の第1の縁50の範囲内でかつ中空部35の内形縁に及ばない位置に設けられている。なお、射出ゲート80は、固定型71内の配置の制約によって成形キャビティ120の側に設けることもある。この場合にも射出ゲート80の位置は上述と同一の配慮をした位置に設けられる。
この実施例1において、射出ゲート80と成形キャビティ125とを連結する射出通路85が、ガーニッシュ本体部32の裏面34のうち第2の縁55を越えない範囲内でかつ中空部35の内形縁に及ばない位置において可動型91の開閉方向と略平行に形成されている。
また、この実施例1において、射出通路85は、第2補強リブ44の回避リブ45の側面を一側壁として構成されている。
また、この実施例1において、射出ゲート80は成形キャビティ125の長手方向の複数箇所に設けられ、夫々の射出ゲート80の対応箇所に射出部66aを成形する射出通路85と連結部66を成形する連結流路130が夫々設けられている(図3参照)。
また、射出成形型70を閉じた状態において、射出成形型70の型面とガーニッシュ本体部32の長手方向の一端部の間には端末覆い部67を成形する端末成形キャビティ(図示しない)が形成され、射出成形型70の型面とガーニッシュ本体部32の長手方向の他端部の間には端末クッション部68を成形する端末成形キャビティ(図示しない)が形成される。そして、これら両端末成形キャビティは、両成形キャビティ120、125の長手方向両端部に夫々連通されている。
また、端末覆い部67を成形する端末成形キャビティに対応する位置にも射出ゲート81が設けられられている(図3参照)。
なお、各射出ゲート80(81)は、夫々の副スプルー路78を介してランナー通路77に連通されている(図14参照)。また、ランナー通路77は図示しない主スプルー路を介して射出成形機の射出ノズルに連通されている。
次に、射出成形型70を用いて複合成形品としてのピラーガーニッシュ31を製造する方法を説明する。
まず、図11に示すように、射出成形型70の可動型91が開いた状態において、固定型71の本体型部76のセット部76aの壁面とボールプランジャ固定型145との間の隙間に予めガスアシスト射出成形されたガーニッシュ本体部32の複数の第3補強リブ46先端の係止片49を差し込む。すると、図12に示すように、ボールプランジャ150のボール151が一旦後退した後、ばね152の押圧力で係止片49の孔又は凹部の係止部48に係合する。これによって、本体型部76のセット部76a上にガーニッシュ本体部32が位置決めされて係止される。
その後、図12と図13に示すように、射出成形型70の可動型91を閉じ、この可動型91の閉じ動作と同期(連動)して第1、第2の両スライド型100、105を傾斜ピン98、99によって前進させる。
第1、第2の両スライド型100、105の前進によって、これら第1、第2の両スライド型100、105の凸条102、107及び/又は凹溝103、108をガーニッシュ本体部32の第1、第2の両縁50、55の凹溝51、56及び/又は凸条52、57に嵌め合わせつつ、型斜面104、109を縁斜面53、58と接触させて僅かではあるが摺動させる。この際、第1、第2の両スライド型100、105の前進方向の力を型閉じ方向の力に変換してカム作用によりガーニッシュ本体部32の裏面34を固定型71の本体型部76に押し付ける。
これによって、固定型71、可動型91の両本体型部76、96による押圧に加えて第1、第2の両スライド型100、105によってガーニッシュ本体部32を、その横断面の四方から押圧することで、ガーニッシュ本体部32を射出成形型70内に安定して固定することができる。
また、可動型91を閉じ、かつ第1、第2の両スライド型100、105を前進させたときにガーニッシュ本体部32の中空部35を囲む中空壁部35aを僅かに弾性変形させて固定することが可能である。このため、仮に、ガーニッシュ本体部32の外郭寸法に若干のバラツキがあったとしても、中空壁部35aの弾性変形によって前記バラツキを吸収することができる。この結果、ガーニッシュ本体部32を射出成形型70の各型面に安定して密着させて固定することができ、ガーニッシュ本体部32と射出成形型70の各型面との間に不測の隙間が発生することを良好に防止することができる。
図13と図14に示すように、固定型71の本体型部76にガーニッシュ本体部32を位置決めして保持し、可動型91を閉じ、射出成形型70内にガーニッシュ本体部32を固定した後、加熱して溶融し、ガーニッシュ本体部32の材料と相溶性を有している弾性ポリマー材料を射出ノズル(図示しない)から射出し、ランナー通路77、各副スプルー路78を経て、各射出ゲート80から射出され、射出通路85を通って成形キャビティ125へ流入させる。このとき、射出通路85を通って成形キャビティ125へ流入する弾性ポリマー材料の流動圧力がガーニッシュ本体部32の縁55を可動型91の凹型面96aに押し付けて密接させる。
図14に示すように、複数の射出ゲート80から流入した弾性ポリマー材料は、射出通路85を通って、まず成形キャビティ125に流入すると共に、弾性ポリマー材料の一部は連結流路130を通って成形キャビティ120に流入して充填される。
また、上記と同時に他の射出ゲート81から射出された弾性ポリマー材料は、端末覆い部67を成形する端末成形キャビティに流入して充填されながら夫々の成形キャビティ120、125にも流入して充填される。なお、射出ゲート81は全ての成形キャビティとの充填バランスがとれるように、その配設位置や形状を適宜に設定することが望ましい。
また、ガーニッシュ本体部32の上端末部32b近傍の射出ゲート80から流入した弾性ポリマー材料は夫々の成形キャビティ120、125を経て端末クッション部68を成形する端末キャビティにも充填される。
前記したようにして、弾性ポリマー材料を夫々の成形キャビティ120、125、端末成形キャビティ及び各連結流路130に夫々不足なく充填させる。
これによって、ガーニッシュ本体部32の第1及び第2の両縁50、55にそれぞれ内向きクッション部62及び外向きクッション部65を、ガーニッシュ本体部32の両端部に端末覆い部67及び端末クッション部68を夫々直接射出成形すると共にガーニッシュ本体部32に融着一体化し、これら内向きクッション部62、外向きクッション部65、端末覆い部67及び端末クッション部68を射出成形した弾性ポリマー材料の熱及び/又は圧力によりガーニッシュ本体部32の第1、第2の両縁50、55及び両端部に沿って一体的に接合し、複合成形品としてのピラーガーニッシュ31を製造する。
また、この実施例1では、ガーニッシュ本体部32の材料と相溶性を有している弾性ポリマー材料を用いることによって、ガーニッシュ本体部32の第1及び第2の両縁50、55にそれぞれ内向きクッション部62及び外向きクッション部65が良好に融着して一体的に接合する。
この後、可動型91を元の位置まで開き、可動型91の動きと同期して第1、第2のスライド型100、105を元の後退位置まで後退させた状態でピラーガーニッシュ31を脱型する。
なお、内向きクッション部62、外向きクッション部65等の成形後、必要に応じてガーニッシュ本体部32の係止部49などの不要な部分が取り除かれ、ピラーガーニッシュ31を車体に取り付けるための別部材を接着するなど適宜の後加工を経てピラーガーニッシュ31として完成する。
前記したように、この実施例1においては、図13に示すように、射出成形型70の固定型76にガーニッシュ本体部32をセットして可動型91を閉じると共に、第1、第2の両スライド型100、105を前進させたときには、第1、第2の両スライド型100、105の凸条102、107及び/又は凹溝103、108をガーニッシュ本体部32の凹溝51、56及び/又は凸条52、57に嵌め合わせつつ型斜面104、109を縁斜面53、58と接触させる。これによって、第1、第2の両スライド型100、105の前進方向の力を型閉じ方向の力に変換してガーニッシュ本体部32の裏面34を固定型71の本体型部76の型面に押し付ける。
これによって、仮に、ガーニッシュ本体部32の外郭寸法に若干のバラツキがあったとしても、ガーニッシュ本体部32を射出成形型70の型面に安定して密着させて固定することができ、ガーニッシュ本体部32と射出成形型70との間に不測の隙間が生じることがない。
このため、成形キャビティ120、125に弾性ポリマー材料を射出して内向きクッション部62と外向きクッション部65を成形する際、ガーニッシュ本体部32と内向きクッション部62及び外向きクッション部65との境界部で弾性ポリマー材料がはみ出してバリが発生することを防止できる。
さらに、この実施例1において、第1、第2の両スライド型100、105を前進させたときには、型斜面104、109を縁斜面53、58と接触させると共に、僅かではあるが摺動させることで、そのスライド方向の力を型閉じ方向の力に変換してガーニッシュ本体部32の裏面34を固定型71の本体型部76の型面に良好に押し付けることができる。このため、ガーニッシュ本体部32と射出成形型70との間に不測の隙間が生じることがなくバリの発生を良好に防止することができる。
また、この実施例1において、可動型91を閉じるとき固定型71、可動型91及び第1、第2の両スライド型100、105によってガーニッシュ本体部32を、その横断面の四方から押圧することで、ガーニッシュ本体部32を射出成形型70内に安定して固定することができる。このため、ガーニッシュ本体部32と射出成形型70との間に不測の隙間が生じることがなくバリの発生防止に効果が大きい。
また、この実施例1において、硬質の合成樹脂材料からガスアシスト射出成形によってガーニッシュ本体部32を成形することで、ガーニッシュ本体部32の外郭形状や外郭寸法を正確に成形することができる。
さらに、可動型91を閉じ、かつ第1、第2の両スライド型100、105を前進させたときにガーニッシュ本体部32の中空部35を囲む中空壁部35aを弾性変形させて所定の位置に固定することができる。このため、内向きクッション部62及び外向きクッション部65を成形する際、ガーニッシュ本体部32と射出成形型70の型面との間に不測の隙間が発生することを良好に防止することができる。この結果、バリの発生をより一層確実に防止することができる。
また、この実施例1において、図13に示すように、可動型91の開閉方向に平行な線である基準線Lに対しガーニッシュ本体部32の凹溝51、56及び/又は凸条52、57の縁斜面53、58と、第1、第2の両スライド型100、105の凸条102、107及び/又は凹溝103、108の型斜面104、109の交叉角度θ1、θ2を0度を越え90度を下回る鋭角に形成している。このため、第1、第2の両スライド型100、105が前進するとき、ガーニッシュ本体部32を安定して固定型71の本体型部76に押し付けて固定することができ、バリの発生防止に効果が大きい。
また、この実施例1において、交叉角度θ1、θ2を45度±25度の範囲に設定することで、第1、第2の両スライド型100、105が前進するとき、ガーニッシュ本体部32をより一層安定して固定型71の本体型部76に押し付けることができる。このためバリの発生をより一層確実に防止することができる。
また、この実施例1において、第1、第2の両スライド型100、105の凸条102、107及び/又は凹溝103、108の型斜面104、109は平坦面に形成されているため、これら第1、第2の両スライド型100、105の前進方向のスライド移動によってガーニッシュ本体部32の縁斜面53、58に各型斜面104、109が面接触したとき、縁斜面53、58をスムーズに摺動してガーニッシュ本体部32を射出成形型70内に安定して固定することが可能となる。この結果、バリの発生防止に効果が大きい。
また、第1、第2の両スライド型100、105の凸条102、107及び/又は凹溝103、108の型斜面104、109は平坦な平滑面に形成されることで、これら第1、第2の両スライド型100、105の前進方向のスライド移動によってガーニッシュ本体部32の縁斜面53、58に各型斜面104、109が面接触したとき、縁斜面53、58をスムーズに摺動してさらに安定して固定することが可能となる。
また、この実施例1において、図11に示すように、第1、第2の両スライド型100、105が可動型91に設けられた傾斜ピン98、99によって可動型91の開閉動作と同期して進退動されることで、スライド型専用の駆動装置(モータ、シリンダ等を駆動源とする駆動装置)が不要となり、射出成形型70の構造を簡単化することができる。射出成形型70の構造を簡単化して安価に提供することができる。
また、この実施例1において、射出ゲート80から射出して射出通路85を通った弾性ポリマー材料を成形キャビティ125に流入させる際、弾性ポリマー材料の流動圧力(射出圧力)がガーニッシュ本体部32の第2の縁55を裏面34側から可動型91の本体型部96の型面96aに押し付ける。このため、ガーニッシュ本体部32の表面33が本体型部96の型面96aに密着して両者の間に不測の隙間が生じず、バリを発生させない。また、弾性ポリマー材料の射出圧力はガーニッシュ本体部32の中空壁部35aを押し潰す方向へは直接作用することがない。
この結果、ガーニッシュ本体部32と内向きクッション部62及び外向きクッション部65との境界部で弾性ポリマー材料が成形キャビティ120、125からはみ出してガーニッシュ本体部32の表面にバリが生じることを防止できると共に、弾性ポリマー材料の射出圧力によってガーニッシュ本体部32の中空壁部35aが変形されたり、押し潰されることを防止することができる。
次に、この発明の実施例2を図15と図16にしたがって説明する。
図15はガーニッシュ本体部の裏面34の連結流路に対応する部分に別途の補強部材を配置する工程を示す示す部分斜視図である。図16はガーニッシュ本体部の裏面に別途の補強部材を配置して射出成形型内にセットして閉じた状態を示す図15のXVI−XVI線に沿う横断面図である。
図15と図16に示すように、この実施例2においては、射出成形型70を閉じる前に、ガーニッシュ本体部32の裏面34の連結流路130に対応する部分に凹部34aを設け別途の略コの字状断面の補強部材160を、ガーニッシュ本体部32の裏面34と補強部材160の面とが同一面となるように嵌め込んで配置しておく。
補強部材160はガーニッシュ本体部32の材料よりも耐熱性の高い金属や硬質合成樹脂等の剛性材料から形成されることが好ましく、加工が容易で耐熱性にも優れかつ材料費も安価な金属板によって形成されることが最も好ましい。
この実施例2のその他の構成は前記実施例1と略同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記して説明を省略する。
この実施例2においては、補強部材160がガーニッシュ本体部32の材料よりも耐熱性の高い剛性材料から形成されることで、ガーニッシュ本体部32の裏面34側の強度や耐熱性が良好に増大され、内向きクッション部62、外向きクッション部65等を射出成形する際のガーニッシュ本体部32の中空壁部35aの変形防止や、潰れ防止に効果が大きい。
また、加工が容易で耐熱性にも優れかつ材料費も安価な金属板によって補強部材160を形成することによって、ガーニッシュ本体部32の中空壁部35aの変形防止や、潰れ防止を良好に図ることができ、コスト面においても好適である。
次に、この発明の実施例3を図17と図18にしたがって説明する。
図17はピラーガーニッシュの裏面34の内向きクッション部と外向きクッション部の連結部を示す部分斜視図である。図18は連結流路に充填されて成形される連結部の断面積の変化状態を示す説明図である。
図17と図18に示すように、連結部66を成形するための連結流路130は、この弾性ポリマー材料の入口の上流側と下流側において、入口の上流側の流路断面積S1よりも下流側の流路断面積S2を大きくして形成する。
このため、ガーニッシュ本体部32の裏面34との間で連結流路130を形成する成形型面の部分は凹溝状に形成され、凹溝の断面積において、上流側断面積よりも下流側断面積がしだいに大きくなっている。
この実施例3のその他の構成は前記実施例1と略同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記して説明を省略する。
この実施例3においては、連結流路130の入口の上流側から下流側に向けて流路断面積を大きくすることで、ガーニッシュ本体部32の中空壁部35aに作用する弾性ポリマー材料の単位面積当たりの流動圧力を低減することができる。このため、ガーニッシュ本体部32の中空壁部35aの変形防止や潰れ防止を図りながらピラーガーニッシュ31を製造することが可能となる。
次に、この発明の実施例4を図19と図20にしたがって説明する。
図19はガーニッシュ本体部の裏面34の第2補強リブの除去部に設けられた射出通路に弾性ポリマー材料が充填された状態を示す部分斜視図である。図20は射出成形型内にガーニッシュ本体部をセットして閉じ射出通路、連結流路、成形キャビティが形成された状態状態を示す図19のXX−XX線に沿う横断面図である。
図19と図20に示すように、ガーニッシュ本体部32の第2補強リブ44の長手方向の一部を除去して除去部46aを形成し、可動型91を閉じたときに除去部46aと型面とで射出通路85を形成して内向きクッション部62及び外向きクッション部65の弾性ポリマー材料を射出する。
また、射出通路85の下流部はガーニッシュ本体部32によって二股状に分かれ、一方が成形キャビティ125に、他方が傾斜案内面131を介して連結通路130に連通されている。
この実施例4のその他の構成は前記実施例1と略同様にして構成されるため、同一構成部分に対し同一符号を付記して説明を省略する。
この実施例4においては、ガーニッシュ本体部32の第2補強リブ44の除去部46aと型面とで射出通路85を形成することができるため、射出通路85と連結流路130とを接続するための貫通孔45aを第2補強リブ44に形成する必要がなく、ガーニッシュ本体部32を成形するための成形型の構造を簡単化することができる。
以上、この発明を実施例1〜4に基づいて説明したが、この発明は前記実施例1〜4に限定されるものではなく、この発明の目的とする範囲内において種々の異なる変更が可能であることは当業者にとって明らかである。
例えば、前記実施例1においては、図11に示すように、第1、第2の両スライド型100、105が可動型91に設けられた傾斜ピン98、99によって可動型91の開閉動作と同期して進退動されるように構成したが、スライド型専用の駆動装置(モータ、シリンダ等を駆動源とする駆動装置)によって第1、第2の両スライド型100、105を可動型の開閉動作とは独立して進退制御することもできる。
このように、駆動装置(電動モータ、シリンダ等を駆動源とする駆動装置)によって可動型91の開閉動作とは独立して第1、第2の両スライド型100、105を進退制御することで、可動型91の開閉動作と連動して第1、第2の両スライド型100、105を所定速度で進退動作させることもでき、また、可動型91の開閉時期と進退時期をずらして第1、第2の両スライド型100、105を一定の速度又は速度を変化(例えば、高速から低速に変化)させて進退動作させることもできる。第1、第2の両スライド型100、105を任意の時期及び/又は速度で進退動作させることができる。
また、前記実施例1〜4において、複合成形品が窓枠用のピラーガーニッシュ31である場合を例示したが、ルーフモール、窓縁モール、プロテクタモール、バンパ等である場合においてもこの発明を採用することが可能である。
この発明の実施例1に係る複合成形品としての車両用のピラーガーニッシュの取付位置を表す説明図である。 同じくピラーガーニッシュの正面図である。 同じくピラーガーニッシュの裏面図である。 同じくピラーガーニッシュの取り付け状態を示す図3のIV−IV線に沿う横断面図である。 同じく図3のV−V線に沿う横断面図である。 同じく図3のVI−VI線に沿う横断面図である。 同じくピラーガーニッシュの裏面の補強リブ及び回避リブの部分を示す斜視図である。 この発明の実施例1に係る複合成形品としてのピラーガーニッシュを製造するための射出成形型を固定型側から表した平面図である。 同じく射出成形型の側面図である。 同じく図8のX−X線に沿う射出成形型の断面図である。 同じく射出成形型の片側半分を拡大すると共に射出成形型を開いてガーニッシュ本体部をセットした状態を示す断面図である。 同じく射出成形型を閉じた状態を示す断面図である。 同じく射出成形型を閉じて成形キャビティが構成された状態を拡大して示す図3のV−V線相当位置の断面図である。 同じく図3のVI−VI線相当位置における射出成形型の拡大断面図である。 この発明の実施例2を示しガーニッシュ本体部の裏面の連結流路に対応する部分に別途の補強部材を配置する工程を示す部分斜視図である。 同じくガーニッシュ本体部の裏面に別途の補強部材を配置して射出成形型内にセットして閉じた状態を示す図15のXVI−XVI線に沿う断面図である。 この発明の実施例3を示しピラーガーニッシュの裏面の内向きクッション部と外向きクッション部の連結部を示す部分斜視図である。 同じく連結流路に充填されて成形される連結部の断面積の変化状態を示す説明図である。 この発明の実施例4を示しガーニッシュ本体部の裏面の第2補強リブの除去部に設けられた射出通路に弾性ポリマー材料が充填された状態を示す部分斜視図である。 同じく射出成形型内にガーニッシュ本体部をセットして閉じ射出通路、連結流路、成形キャビティが形成された状態を示す図19のXX−XX線に沿う横断面図である。
符号の説明
1 ルーフパネル
2 フロントピラー
3 窓枠
4 側部フランジ
5 底フランジ
31 ピラーガーニッシュ(複合成形品)
32 ガーニッシュ本体部(本体部材)
33 表面
34 裏面
36 突出部
37 根元部
40 取付部
43 第1補強リブ
44 第2補強リブ
45 回避リブ
46 第3補強リブ
50 第1の縁
51 凹溝
52 凸条
53 縁斜面
55 第2の縁
56 凹溝
57 凸条
58 縁斜面
62 内向きクッション部(クッション部材)
65 外向きクッション部(クッション部材)
70 射出成形型
71 固定型
76 本体型部
80 射出ゲート
85 射出通路
91 可動型
96 本体型部
98、99 傾斜ピン
100 第1スライド型
102 凸条
103 凹溝
104 型斜面
105 第2スライド型
107 凸条
108 凹溝
120、125 成形キャビティ
130 連結流路
131 傾斜案内面

Claims (14)

  1. 被取付体へ取り付け可能で、表裏両面と、裏面から突出する突出部と、取り付けられたとき前記被取付体の第1の部分に対向する第1の縁と、前記第1の部分と異なる位置にある第2の部分に対向する第2の縁とを有しかつ硬度が高い材料から長尺状に成形された本体部材と、
    前記本体部材よりも相対的に硬度が低い弾性ポリマー材料から前記本体部材の少なくとも一方の縁に直接に射出成形されて前記縁に接合されるとともに、前記縁に沿って長手方向に延びる細長いクッション部材を一体的に備えた複合成形品の製造方法であって、
    前記本体部材の形状を、前記第1の縁と前記第2の縁の少なくとも一方の縁又は前記少なくとも一方の縁の近傍に横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条をなす縁斜面を長手方向に沿って連続する形状に形成しておき、
    前記クッション部材を成形するために、固定型と、開閉可能な可動型とを有する射出成形型を備え、前記固定型と前記可動型のいずれか一方の本体型部には、前記可動型の開閉動作に連動してその開閉方向と交叉する方向に進退動可能で、前進方向の先端部分に前記本体部材の凹溝及び/又は凸条の反転形状の略三角形の凸条及び/又は略V字形の凹溝をなす型斜面を有するスライド型を備えた射出成形型装置を用い、前記可動型が開いて前記スライド型が後退しているときに、前記本体部材の裏面側を前記スライド型を備えた側の本体型部にセットする工程と、
    前記可動型を閉じ、前記スライド型を前記本体部材側に向けて前進させて前記スライド型の凸条及び/又は凹溝を前記本体部材の凹溝及び/又は凸条に嵌め合わせつつ前記型斜面を前記縁斜面と接触させ、これら両斜面の接触部分において前記スライド型の前進方向の力を型閉じ方向の力に変換して前記本体部材の裏面を前記本体型部に押し付けると共に前記両本体型部で前記本体部材の表裏両面側から挟んで固定し、前記固定された本体部材と前記各型の型面とで前記クッション部材を成形する成形キャビティを形成する工程と、
    前記成形キャビティに加熱して溶融した弾性ポリマー材料を射出して、クッション部材を成形すると共に、前記射出された弾性ポリマー材料の熱及び/又は圧力により前記本体部材の一方の縁に沿って前記クッション材を一体的に接合する工程、
    を含むことを特徴とする複合成形品の製造方法。
  2. 請求項1に記載の複合成形品の製造方法であって、
    本体部材には第1の縁と第2の縁の夫々の縁又はこれらの縁の近傍に横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条を夫々形成しておき、
    固定型と可動型のいずれか一方の本体型部には、前記夫々の凹溝及び/又は凸条に対応する位置にスライド型を配置し、
    前記可動型を閉じるとき前記本体部材を前記本体型部で閉じ方向に押圧すると共に、前記夫々のスライド型で前記型閉じ方向と交叉する両方の方向から押圧することを特徴とする複合成形品の製造方法。
  3. 請求項2に記載の複合成形品の製造方法であって、
    夫々のスライド型を前進させる際、夫々のスライド型の先端部の凸条及び/又は凹溝の型斜面を前記本体部材の凹溝及び/又は凸条の縁斜面に摺動させ、前記夫々のスライド型の摺動時にスライド方向の力を型閉じ方向の力に変換して前記本体部材の裏面を型本体部に押し付けて固定することを特徴とする複合成形品の製造方法。
  4. 請求項2又は3に記載の複合成形品の製造方法であって、
    本体部材は、硬質の合成樹脂材料からガスアシスト射出成形され内部に長手方向に延びる中空部を成形した成型品を使用し、
    可動型を閉じ、かつ夫々のスライド型を前進させたときに前記中空部を囲む中空壁部に同中空部の中心に向く少なくとも四方向からの力を作用させ、前記中空壁部を弾性変形させて固定することを特徴とする複合成形品の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の複合成形品の製造方法であって、
    可動型の開閉方向に平行な線を基準線として、本体部材の凹溝及び/又は凸条の縁斜面と、スライド型の凸条及び/又は凹溝の型斜面の前記基準線に対する交叉角度を鋭角に形成していることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  6. 請求項5に記載の複合成形品の製造方法であって、
    交叉角度を45度±25度の範囲に設定していることを特徴とする複合成形品の製造方法。
  7. 被取付体へ取り付け可能で、表裏両面と、裏面から突出する突出部と、取り付けられたとき前記被取付体の第1の部分に対向する第1の縁と、前記第1の部分と異なる位置にある第2の部分に対向する第2の縁とを有しかつ硬度が高い材料から長尺状に成形された本体部材と、
    前記本体部材よりも相対的に硬度が低い弾性ポリマー材料から前記本体部材の少なくとも一方の縁に直接に射出成形されて前記縁に接合されるとともに、前記縁に沿って長手方向に延びる細長いクッション部材を一体的に備えた複合成形品の製造装置であって、
    前記製造装置は、固定型と、開閉可能な可動型とを有する射出成形型を備え、
    前記固定型と前記可動型のいずれか一方の本体型部は、前記可動型が開いているときに、前記本体部材の第1の縁と第2の縁の少なくとも一方の縁又は前記少なくとも一方の縁の近傍に形成された横断面が略V字形の凹溝及び/又は略三角形の凸条をなす縁斜面が前記可動型の開閉方向に平行な線を基準線としてこの基準線に対して鋭角に交叉するように前記本体部材がセット可能に形成され、
    前記本体部材がセットされる側の本体型部には、前記可動型の開閉動作に連動してその開閉方向と交叉する方向に進退動可能なスライド型が設けられ、
    前記スライド型は、前進方向の先端部分に前記本体型部にセットされた前記本体部材の凹溝及び/又は凸条の反転形状の略三角形の凸条及び/又は略V字形の凹溝をなす型斜面を有し、
    前記スライド型が前進したとき、前記スライド型の凸条及び/又は凹溝が前記本体部材の凹溝及び/又は凸条に嵌め合わせ可能であり、かつ前記型斜面が前記縁斜面に摺接可能とされ、
    前記可動型が閉じられ、前記スライド型が前進端位置まで前進された状態において、前記本体部材と前記各型の型面によって前記クッション部材を成形する成形キャビティが形成されることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  8. 請求項7に記載の複合成形品の製造装置であって、
    スライド型は、本体部材がセットされる側の本体型部に対して可動型の開閉方向と交叉する方向の両側に夫々進退動可能に設けられていることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  9. 請求項7又は8に記載の複合成形品の製造装置であって、
    スライド型の凸条及び/又は凹溝をなす型斜面は平坦面に形成されていることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
    スライド型の凸条及び/又は凹溝をなす型斜面は平坦な平滑面に形成されていることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  11. 請求項7〜10のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
    スライド型は本体型部に設けた傾斜ピンに案内されて可動型の開閉動作に同期して進退されることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  12. 請求項7〜10のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
    スライド型は本体型部に設けた駆動装置によって可動型の開閉動作とは独立して進退制御されることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  13. 請求項7〜12のいずれか一項に記載の複合成形品の製造装置であって、
    可動型の開閉方向に平行な線を基準線として、スライド型の凸条及び/又は凹溝の型斜面の前記基準線に対する交叉角度を0度を越え90度を下回る鋭角に形成していることを特徴とする複合成形品の製造装置。
  14. 請求項13に記載の複合成形品の製造装置であって、
    交叉角度を45度±25度の範囲に設定していることを特徴とする複合成形品の製造装置。
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