JP2007075015A - 高血圧症の検査用マーカー遺伝子 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高効率かつ低コストのマイクロサテライトを用いたマッピング方法により高血圧症感受性遺伝子を同定する。
【解決手段】 約100kbの間隔で設定したマイクロサテライト多型マーカーを用いて、高血圧に関するケース・コントロール相関解析を実施し、候補領域を絞り込んだ後、SNPをマーカーとする相関解析及び連鎖解析を実施することにより、ヒトゲノムDNA配列の特定のSNPsを含む新たな高血圧症感受性遺伝子を同定した。
【選択図】 なし
【解決手段】 約100kbの間隔で設定したマイクロサテライト多型マーカーを用いて、高血圧に関するケース・コントロール相関解析を実施し、候補領域を絞り込んだ後、SNPをマーカーとする相関解析及び連鎖解析を実施することにより、ヒトゲノムDNA配列の特定のSNPsを含む新たな高血圧症感受性遺伝子を同定した。
【選択図】 なし
Description
本発明は、マイクロサテライト遺伝多型マーカーを用いた遺伝子マッピング方法によって新たに同定された本態性高血圧症感受性遺伝子、及びその用途に関する。
高血圧症は、脳血管、冠状動脈疾患及び腎不全の主要な原因である。Kearney等は、高血圧症の患者数は97,200万人であり、2000年において成人の26.4%にのぼり、2025年には15億6千万人、29.2%にまで増加すると予測している。様々なタイプの薬剤が開発されているが、高血圧症の罹患率を確実に減少させることはできていない。高血圧症が主要な危険因子であり、第3の死亡原因であることは全世界的な重要問題となっている。現在の一般的な循環器疾患は高血圧症の高い罹患率が主因となっている。人類の公衆衛生のためには、高血圧症の予防、検出及び治療により一層の重点を置かなければならない。特にパーソナルな健康サービス戦略が必要とされる。パーソナルな健康サービスは、高血圧症による負荷を軽減する大きな可能性と同時に、コスト効率の点でも大きな効果を得る可能性が高い。最も高度なパーソナル健康サービスは、各個人の遺伝子タイプから高血圧症を予防、検出及び治療することである。しかし、各個人の遺伝子タイプを利用するためには、まず第一に、高血圧症感受性遺伝子を明らかにしなければならない。
高血圧症の遺伝背景は、最もありふれた多因子疾患であり、形質変異の原因の30-70%を占めるとしている。また、高血圧症の同胞再発危険率λsは2−3と報告されている。しかし、高血圧症原因遺伝子の一つ一つは累積された再発危険率より低く、よって、これまでに報告されているゲノムスクリーンは統計的有意性を欠いている。今日、高血圧症を制御する遺伝子のための、ゲノムワイドスクリーニングの結果を記載した多くの報告がある(下記の表1を参照のこと)。しかし、その大部分は、連鎖の証拠を示唆する多くの染色体領域を報告しているものの、明らかにメンデル遺伝には従わず、連鎖解析を高血圧症に適用することは困難であった。即ち、今日まで、本態性高血圧症に関する大規模なゲノムワイドの相関解析に関する報告ない。
新たな疾患関連遺伝子等を同定する方法としては、ヒトゲノムDNA配列に存在する一塩基多型(SNPs)を示す塩基と疾患との相関を調べる手法が注目されている。しかしながら、SNPsはゲノム上の一塩基置換であることから対立遺伝子数は一般に2個のみであり、マッピングすべき疾患関連遺伝子から約5kb以内に存在する一部のSNPsしか相関を示さないため、SNPsを遺伝多型マーカーとしてゲノムマッピングを行うには膨大な数のSNPsをマーカーとして設定して解析する必要がある。従って、ある程度絞られた狭い領域にしか適用されていないのが現状である。一方、マイクロサテライトの遺伝多型マーカーは対立遺伝子数が多く、マッピングすべき遺伝子からある程度離れた位置にあっても相関を示すという特徴があるが、該遺伝多型マーカーの設定数を多くしすぎると、SNPsの場合と同様に時間及び労力の点で解析が困難であり、設定数が少なすぎるとマーカー間隔が大きくなりすぎ、疾患関連遺伝子を見落とす危険性があるという問題があった。
本発明者等は、平均で約50kb〜150kbの間隔で設定されたマイクロサテライトの遺伝多型マーカーを用いる遺伝子マッピング方法を開発し、その方法を用いることにより、疾患関連遺伝子又は遺伝的要因を持つヒト表現型の関連遺伝子の存在領域を高効率かつ低コストで同定できることを見出した(特許文献1)。
Zhu, X. 等, Nat Genet 37, 177-181 (2005)
Caulfield, M. 等, Lancet 361, 2118-2123 (2003)
Rao, D.C. 等, Am J Hypertens, 16, 148-150 (2003)
Kardia, S.L.R. 等, Am J Hypertens, 16, 154-157 (2003)
Thiel, B.A. 等, Am J Hypertens, 16, 151-153 (2003)
Ranade, K. 等, Am J Hypertens, 16, 158-162 (2003)
Harrap, S.B. 等, Physiol Genomics, 8, 99-105 (2002)
Atwood, L.D. 等, Genet Epidemiol, 20, 373-382 (2001)
Rice, T. 等, Circulation, 102, 1956-1963 (2000)
WO01/79482号公報
よって、本発明は、従来のSNPs相関解析の手法に比較してコスト効率が良く、なおかつ疾患感受性遺伝子を漏れなく同定できるマイクロサテライトマーカーによる精密なマッピング方法を多因子疾患である高血圧症(HP)(本態性高血圧症(EH)を含む)に初めて適用することにより、新たなHP感受性遺伝子を同定することを目的とする。さらに本発明は、同定されたHP感受性遺伝子や当該遺伝子の発現産物であるHP関連タンパク質等の情報に基づいて、HPの病因や発症機序に関するデータを収集し、適切なスクリーニングを実施することにより、最終的にはHPの有効な予防/治療に結びつけることを目的としている。
本発明では、マイクロサテライト(以下「MS」とする)を用いた遺伝子マッピング方法を用いることにより、従来はHPとの関連性が知られていなかった新たなHP感受性遺伝子を同定した。
本発明によって新たに同定されたHP感受性遺伝子は、ヒトゲノムDNA配列におけるHUMUT617, D2S0226i, D17S0287i, D17S0351i, D19S0134i, D2S0208i, D13S0183i, D4S0818i, D2S0949i, D20S885, D10S0517i, D17S0231i, D3S0865i, D3S1129i, D3S0046i, D17S790, D18S0390i, G09023, D4S0370iを含む。本発明者等は、これらの新たに同定された遺伝子のゲノムDNA配列内に存在するSNPsとHPとの相関解析を実施し、統計的に有意な相関を初めて見出した。
本発明によって新たに同定されたHP感受性遺伝子は、ヒトゲノムDNA配列におけるHUMUT617, D2S0226i, D17S0287i, D17S0351i, D19S0134i, D2S0208i, D13S0183i, D4S0818i, D2S0949i, D20S885, D10S0517i, D17S0231i, D3S0865i, D3S1129i, D3S0046i, D17S790, D18S0390i, G09023, D4S0370iを含む。本発明者等は、これらの新たに同定された遺伝子のゲノムDNA配列内に存在するSNPsとHPとの相関解析を実施し、統計的に有意な相関を初めて見出した。
従って、第1の態様として、本発明は、ヒトゲノムDNA配列のHUMUT617, D2S0226i, D17S0287i, D17S0351i, D19S0134i, D2S0208i, D13S0183i, D4S0818i, D2S0949i, D20S885, D10S0517i, D17S0231i, D3S0865i, D3S1129i, D3S0046i, D17S790, D18S0390i, G09023, D4S0370iを含む遺伝子に存在する一塩基多型を示す少なくとも一つの塩基を含む連続したDNA部分配列、又は当該DNA部分配列の相補鎖からなる、本態性高血圧症検査用マーカー遺伝子を提供する。
第2の態様として、本発明は、前記マーカー遺伝子を用いたHPの検査方法及び検査キットを提供する。
第2の態様として、本発明は、前記マーカー遺伝子を用いたHPの検査方法及び検査キットを提供する。
本発明で使用する遺伝子マッピング方法は、前記特許文献1に記載された方法である。具体的には、ヒトゲノム上に、所定の間隔、好ましくは約100kbの間隔で設定されたMS遺伝多型マーカーを含有する連続DNA配列の各DNA配列に対応する、フォワードプライマー及びリバースプライマーを用い、該DNA配列試料をポリメラーゼ連鎖反応(PCR)で増幅し、DNAシークエンサーなどの分解能が高いゲルで電気泳動を行い、増幅産物であるマイクロサテライト遺伝多型マーカー含有DNA配列断片を測定、解析することを含む。
ゲノムワイドに設定したMS遺伝多型マーカーに対応するフォワードプライマーとリバースプライマーを使用して1次(第1相)スクリーニングを行い、該1次スクリーニングによって陽性を示したMS遺伝多型マーカー対して、異なったサンプル集団を用いた2次(第2相)スクリーニングを行い、さらに3次(第3相)スクリーニングまで行うという多相スクリーニングを採用することにより、偽陽性を示すMS遺伝多型マーカーを無理な補正無しに劇的に減らすことが出来る。
MSを用いた多相スクリーニングにより標的遺伝子の位置を絞り込んだ後、別の遺伝子マッピング法を用いて、さらに詳細に侯補領域又は遺伝子座を特定することができる。このためには、例えば、SNPsを用いる解析が有効である。具体的には、標的遺伝子が存在すると思われる候補領域のSNPsの多型頻度を、例えば、相関解析等により患者集団と健常者集団等で比較し、ハプロタイプ解析により検出された連鎖不平衡にあるSNPマーカーを連鎖不平衡解析により検出することができる。
本発明においては、HP感受性遺伝子を同定するために、新たに設定した18,977のMSマーカーを使用し、コスト効率の良いスクリーニング方法として既に報告されているプールドDNA法を採用した。実施したゲノム相関解析は、上記したように3つの主要な工程を含む3相スクリーニング法により実施した。即ち、(1)第1種誤差率を減少させるための3相ゲノムスクリーニング、(2)陽性MS座位に関する個別のジェノタイピングによるプールした相関の確認、(3)スクリーニングした集団及び付加的集団における、候補領域周辺での緻密なSNPsマーカーに関する個別のジェノタイピングによる同定である。
全ゲノム相関解析により、第2、3、4、6、10、13、17、18、19及び20番染色体において、HUMUT617, D2S0226i, D17S0287i, D17S0351i, D19S0134i, D2S0208i, D13S0183i, D4S0818i, D2S0949i, D20S885, D10S0517i, D17S0231i, D3S0865i, D3S1129i, D3S0046i, D17S790, D18S0390i, G09023, D4S0370iのSNPsとの新たな相関が見出された。
上記のSNPsは、SMOC2、XRCC5、CROP、KCNJ16、ZNF358、CHST10、SORCS2、LPIN1、TACC2、XCR1及びGRM7の各遺伝子上に存在することが知られているものと、未知の遺伝子上に存在するものとを含んでいる。これらのSNPsでは、HP罹患者及び健常者との間で、アレル頻度に統計的に有意な相違が認められた。従って、これらの遺伝子領域に存在する一塩基多型を示す少なくとも一つの塩基を含む連続したDNA部分配列、又は当該DNA部分配列の相補鎖は、高血圧症検査用マーカー遺伝子として利用できる。
即ち、これらのマーカー遺伝子は、HPに関する遺伝子検査に使用することができる。
例えば、一塩基多型を示す塩基を挟むように設定したフォワードプライマー及びリバースプライマーにより、一塩基多型を示す塩基を含む連続DNA配列を、例えばPCR法を用いて増幅し、得られたDNA断片のヌクレオチド配列を決定し、同様に決定した健常者のヌクレオチド配列と比較することにより、HPに対する遺伝子的素因の有無を検査することができる。
例えば、一塩基多型を示す塩基を挟むように設定したフォワードプライマー及びリバースプライマーにより、一塩基多型を示す塩基を含む連続DNA配列を、例えばPCR法を用いて増幅し、得られたDNA断片のヌクレオチド配列を決定し、同様に決定した健常者のヌクレオチド配列と比較することにより、HPに対する遺伝子的素因の有無を検査することができる。
検査に使用されるフォワードプライマーとしては、ヒトゲノム上にマッピングされた上記一塩基多型を示す塩基を含むマーカー遺伝子のDNA配列の5’末端部から3’末端方向に延びる配列と同じ塩基配列を有するプライマーであって、15〜100塩基、好ましくは15〜25塩基、さらに好ましくは18〜22塩基の長さのものが挙げられる。リバースプライマーとしては、マーカー遺伝子のDNA配列の3’末端部から5’末端方向に延びる配列と相補的な塩基配列を有するプライマーであって、15〜100塩基、好ましくは15〜25塩基、さらに好ましくは18〜22塩基の長さのものが使用できる。
また、本発明のマーカー遺伝子をプローブとして被験者からのDNAサンプルをスクリーニングし、得られた被験者DNAのヌクレオチド配列を決定した後、当該配列を健常者の配列と比較することによっても、HPに対する遺伝的素因の有無を調べることができる。
ここで使用するプローブは、本発明のマーカー遺伝子そのものでもよいが、当該マーカー遺伝子に存在する一塩基多型を示す塩基を含む連続DNA配列又はその相補鎖、あるいはそれらのハイブリダイズする配列であってもよい。好ましくは、15〜100塩基、好ましくは15〜25塩基、さらに好ましくは18〜22塩基の長さのプローブが使用できる。
一方、本発明で新たに相関が見出された遺伝子に基づいて、HP感受性遺伝子の全長塩基配列を決定することにより、それらがコードする翻訳領域を決定でき、該遺伝子がコードする蛋白質のアミノ酸配列を特定することができる。それらのアミノ酸配列を持つ蛋白質は、HPの病因又は発症機序に関与している可能性が高いため、それらの蛋白質の機能を促進又は阻害することにより、HPを予防又は治療することができる。
従って、本発明は、当該蛋白質を用いたスクリーニング方法にも関し、当該スクリーニング方法により、当該蛋白質の機能を促進又は阻害する物質、即ちアゴニスト又はアンタゴニストを同定することができる。ここでいうアンタゴニストとは、化学的小分子のみではなく、抗体又はその断片、アンチセンスオリゴヌクレオチドといった生体関連物質も包含する。これらのアゴニスト又はアンタゴニストは、HPの診断、予防及び/又は治療薬として有効である。
従って、本発明は、当該蛋白質を用いたスクリーニング方法にも関し、当該スクリーニング方法により、当該蛋白質の機能を促進又は阻害する物質、即ちアゴニスト又はアンタゴニストを同定することができる。ここでいうアンタゴニストとは、化学的小分子のみではなく、抗体又はその断片、アンチセンスオリゴヌクレオチドといった生体関連物質も包含する。これらのアゴニスト又はアンタゴニストは、HPの診断、予防及び/又は治療薬として有効である。
上記の蛋白質は、本発明で同定されたマーカー遺伝子の少なくとも翻訳領域を含有するDNA配列を含むベクターを調製し、当該ベクターにより適当な宿主細胞を形質転換することにより、当該形質転換細胞に生産させることも可能である。
マイクロサテライト(MS)検出及びPCRプライマーデザイン:
2、3、4、5又は6塩基の反復単位を有するMS配列を、Sputnikに適用可能なアポロプログラム(Apollo program)を用いて、golden Path Oct. 2000からNCBI build 30までのヒトゲノムのドラフト配列のバージョン4で検出した。これらの反復を単一の反応条件下で増幅するためのPCRプライマーは、PrimerExpressに適用可能なDiscover programにより自動的に設計した。また、ディファレンシャル増幅を防止するために、これらのPCRプライマーが配列中にSNPを含まないようにした(Sham et al, 2002)。
2、3、4、5又は6塩基の反復単位を有するMS配列を、Sputnikに適用可能なアポロプログラム(Apollo program)を用いて、golden Path Oct. 2000からNCBI build 30までのヒトゲノムのドラフト配列のバージョン4で検出した。これらの反復を単一の反応条件下で増幅するためのPCRプライマーは、PrimerExpressに適用可能なDiscover programにより自動的に設計した。また、ディファレンシャル増幅を防止するために、これらのPCRプライマーが配列中にSNPを含まないようにした(Sham et al, 2002)。
本実施例には、合計425名(第1相:95、第2相:131、第3相:199)のHP罹患患者、合計467名(第1相:103、第2相:132、第3相:232)の正常血圧の健常者が参加した。しかし、DNAの量及び質の点で、すべてのサンプルを採用できなかった。患者はすべて日本人であり、日本の様々な地域(旭川、東京、神奈川、滋賀、大阪、京都)の出身である。本態性高血圧の診断は、日本高血圧学会の2000年のガイドラインに従って行った。HP群の診断基準は、性別:男性、発症年齢:30-59歳、血圧(mmHg):最高血圧(SBP)≧160mmHg及び/又は最低血圧(DBP)≧100mmHg、肥満度指数(BMI)(kg/m2):≦25、及び家族履歴(親又は兄弟姉妹)である。コントロールとしての正常血圧の健常個体の診断基準は、性別:男性、発症年齢:≧50歳、血圧(mmHg):最高血圧(SBP)≦120mmHgかつ最低血圧(DBP)≦80mmHgかつ高血圧治療を受けていないこと、肥満度指数(BMI)(kg/m2):≦25、及び家族履歴(親又は兄弟姉妹)が無いことである。我々は、この分析にDNAサンプルを使用した全ての罹患及び健常者からインフォームドコンセントを得た。我々の実験手法の許諾は、各大学及びセンターの関連する倫理委員会によって得た。医学的情報及び血液サンプルに付随する全ての個人特定情報は、注意深く廃棄し、各募集機関において匿名の特定情報に置換した。
プールドDNA及び遺伝子タイピング:
マイクロサテライトタイピングのためのプールドDNA法は、Collins等(2000)のプロトコールを基礎として、わずかな修正を加えて実施した。DNAは、QIAamp DNA blood kit (QIAGEN)を用いて、DNA質の変動を防止するために標準化された条件下で抽出した。次いで、DNA分解及び/又はRNA混入をチェックするために、0.8%アガロースゲル電気泳動を行った。次に、タンパク質混入をチェックするための光学密度の測定で、PicoGreen蛍光アッセイ(Molecular Probes)を用いた3回の連続した測定を通してDNA濃度を決定した。DNAサンプルの標準化されたピペッティング及びアリコートを、Biomek 2000及びMultimek 96 (Beckman)を用いて自動的に実施した。2×18,977マイクロサテライトタイピングのためのプール化DNA テンプレートを、DNA定量化後、即座に調製した。プール化DNAの質は、6個のマイクロサテライトマーカーを用いて個体とプール化したタイピング結果との間のアレル分布を比較することによって確認した。最初の試験の後、プライマーを除く全ての成分を含む18,977PCR反応混合物を調製し、次いで、96ウェルの反応プレートにアリコートし、使用するまで保存した。PCR反応後のマイクロサテライトプール化タイピング及び個々の遺伝子タイピングの手法は、ABI3700及び3730DNAアナライザー(Applied Biosystems)を用いた標準的なプロトコールに従って実施した。規格化した調製物は、実験を通してプール化DNAタイピングのために再現性及び正確性が維持されるようにした。ピーク位置及び高さなどの種々の情報は、クロマトグラフABI fas ファイルのマルチピークパターンから、Applied Biosystemsによって開発された、PickPeak及びMultipeaksプログラムによって手動で抽出した。統計的な有意性を維持するポジティブマーカーのほとんどは、同じケース及びコントロールのセットを用いた個別タイピングによって確認された。
マイクロサテライトタイピングのためのプールドDNA法は、Collins等(2000)のプロトコールを基礎として、わずかな修正を加えて実施した。DNAは、QIAamp DNA blood kit (QIAGEN)を用いて、DNA質の変動を防止するために標準化された条件下で抽出した。次いで、DNA分解及び/又はRNA混入をチェックするために、0.8%アガロースゲル電気泳動を行った。次に、タンパク質混入をチェックするための光学密度の測定で、PicoGreen蛍光アッセイ(Molecular Probes)を用いた3回の連続した測定を通してDNA濃度を決定した。DNAサンプルの標準化されたピペッティング及びアリコートを、Biomek 2000及びMultimek 96 (Beckman)を用いて自動的に実施した。2×18,977マイクロサテライトタイピングのためのプール化DNA テンプレートを、DNA定量化後、即座に調製した。プール化DNAの質は、6個のマイクロサテライトマーカーを用いて個体とプール化したタイピング結果との間のアレル分布を比較することによって確認した。最初の試験の後、プライマーを除く全ての成分を含む18,977PCR反応混合物を調製し、次いで、96ウェルの反応プレートにアリコートし、使用するまで保存した。PCR反応後のマイクロサテライトプール化タイピング及び個々の遺伝子タイピングの手法は、ABI3700及び3730DNAアナライザー(Applied Biosystems)を用いた標準的なプロトコールに従って実施した。規格化した調製物は、実験を通してプール化DNAタイピングのために再現性及び正確性が維持されるようにした。ピーク位置及び高さなどの種々の情報は、クロマトグラフABI fas ファイルのマルチピークパターンから、Applied Biosystemsによって開発された、PickPeak及びMultipeaksプログラムによって手動で抽出した。統計的な有意性を維持するポジティブマーカーのほとんどは、同じケース及びコントロールのセットを用いた個別タイピングによって確認された。
マーカー情報の詳細はすでに報告されている(Tamiya, G.等, 投稿済)。マイクロサテライトマーカーは、200人の健常日本人を用いて、繰り返し多型についてDNAプールド法で実験した。MS選択のための我々の基準は、1)2ヌクレオチド繰り返しが10回以上繰り返されること、及び3、4及び5ヌクレオチドの繰り返しが5回以上繰り返されること;及び2)多型MSが30%以上のヘテロ接合性をもつこと、ただし、不安定で高度に変異したマイクロサテライトを排除するために、85%以上のヘテロ接合性を持たないことである。また我々は、differential増幅を防止するために、配列内にSNPsを含まないPCRプライマーを選択した。現在我々の研究室では、27,037マーカーの全セットを確立している。この研究では、平均146kb間隔を持つ18,977マーカーを第1のセットとして使用した。最近の多くのデータから蓄積された知見に基づいて、疾患感受性SNPsと近接するマイクロサテライトアレルとの間のLDの平均長は100kb以上である。従って、200kb密度でのゲノムのマイクロサテライトをベースとするマップは、全ゲノム相関解析を信頼できるものにするであろう。LDパターンは、アレル頻度、変異及び組み換えなどのいくつかの要因によって、ヒトゲノムの異なる領域の間で変化するが、全ゲノムに渡る遺伝子マーカーの平均間隔を使用することは、ゲノムワイドのLDマップが入手できるようになる前のゲノムワイド相関解析における現実的な解決策である。したがって、我々のゲノムワイド解析の第1段階は、ヒトゲノム(3Gb)の真正染色体領域(〜90%)をカバーするのに十分なマイクロサテライトマーカー(>18000マイクロサテライト;150kb毎に1つのマイクロサテライト)を収集することである(3×109kb×0.9/150kb=18,000)。ゲノムの残りの部分は、殆どが主にセントロメア及びテロメアに制限されるヘテロクロマチンであり、繰り返し配列に富み、発現された遺伝子を含まないと考えられる。この150kbの間隔は、全ゲノムに渡り2つの近接するマイクロサテライトによる疾患感受性位置のために、LDの一般的長さと推定される100kbの遺伝子間隔を十分にカバーできると考えられる。
統計解析:
ケース及びコントロール集団における層化の検出のためにPritchard法を採用した。P値を計算するために、我々は2つのタイプのフィッシャー正確確率試験を採用し、各個体のアレルに対する2×2分割表、各位置に対する2×m分割表であり、mは、集団で観察されたマーカーアレルの数である。2×m分割表についてのフィッシャーの正確性試験を実行するために、Malkov chain/Monte Carloシミュレーション法を採用した。これらの分析は、ソフトウェアパッケージ、MCFishmanを用いて実施した。
ケース及びコントロール集団における層化の検出のためにPritchard法を採用した。P値を計算するために、我々は2つのタイプのフィッシャー正確確率試験を採用し、各個体のアレルに対する2×2分割表、各位置に対する2×m分割表であり、mは、集団で観察されたマーカーアレルの数である。2×m分割表についてのフィッシャーの正確性試験を実行するために、Malkov chain/Monte Carloシミュレーション法を採用した。これらの分析は、ソフトウェアパッケージ、MCFishmanを用いて実施した。
結果:
3段階スクリーニング:プールドDNAタイピング
ゲノムワイドスキャン(表3)において、高血圧感受性とされる50マーカーを同定した。第1のスクリーニング(ケース及びコントロールは各々95個体)により、18,977マーカーを1,160マーカーに絞り、第2のスクリーニング(各120個体)により、284マーカーに絞り込んだ、第3のスクリーニング(各170個体)により、抽出した54マーカーに減縮した。3段階スクリーニングは、タイプI誤差から生ずる多くの擬陽性を排除するために実施した(26)。確かに、プール化DNAのアレル頻度は推定であり、次いで真のアレル頻度を確認するために、個別タイピングによりプールドタイピングをする。実験及び人為的誤差を排除するために、これらのマーカーは種々の条件により置換される(ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、アナライザー、酵素など)。
3段階スクリーニング:プールドDNAタイピング
ゲノムワイドスキャン(表3)において、高血圧感受性とされる50マーカーを同定した。第1のスクリーニング(ケース及びコントロールは各々95個体)により、18,977マーカーを1,160マーカーに絞り、第2のスクリーニング(各120個体)により、284マーカーに絞り込んだ、第3のスクリーニング(各170個体)により、抽出した54マーカーに減縮した。3段階スクリーニングは、タイプI誤差から生ずる多くの擬陽性を排除するために実施した(26)。確かに、プール化DNAのアレル頻度は推定であり、次いで真のアレル頻度を確認するために、個別タイピングによりプールドタイピングをする。実験及び人為的誤差を排除するために、これらのマーカーは種々の条件により置換される(ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、アナライザー、酵素など)。
2×2又は2×m(mはアレル数)の分割表で、フィッシャーの正確性試験により測定したポジティブマーカーについて有意な相関(P<0.05)がみられた。結果として、すべてのポジティブマーカーは、2×2において有意であり、2×mのみで有意なマーカーは存在しなかった。統計学的予測より多くの数のポジティブマーカーがみられた。第2及び第3のスクリーニングのポジティブ比率は第1のスクリーニングよりも高かった。これは、Sham, P.等及びShaw, S.H.等が報告しているプールドDNA法の実験におけるアーチファクトによると思われる。プール化DNAタイピングは、アッセイのコスト及び労力を削減するために採用した。3段階スクリーニングは、3つの独立したサンプル集団における結果を順次再現することを目的とする。これらのスクリーニングを開始する前に、1〜22及びX染色体の各々から特に選択した23のMSを用いて、Pritchard’s methodにより、ケース又はコントロールのいずれかにおける有意な層化が無いことを確認した(このような分析を成功裏に実施するために十分である)。この試験の達成は、特に本態性高血圧症などの発祥の遅い疾患についての集団統計によって生じ、その適切なコントロールの補正が困難な、いわゆる「見せかけの相関」を防止するために重要である。それで、種々の機関がこの研究に参加し、できる限り年齢の高い健常ボランティアを集めた(年齢>50)。
以下の表4は、本発明において3段階のスクリーニング全てで高血圧症との関連性がポジティブであった54マーカーのうち7つのMSマーカーについて、PCR効率を向上させるために再設計されたPCRプライマーを示す。
個別(Individual)タイピング
プールドタイピングの結果は推定であった。合計770個体(ケース385対コントロール385)を54マーカーについて遺伝子タイピングして分析した。高血圧症に対するゲノムワイドの相関解析により、最終的に19の位置を同定した(表3)。19のマーカーは、2x2解析により全て有意(p<0.05)であったが、そのうち3つのマーカーは2xm解析においてもp<0.05のレベルであった。さらに、全てのオッズ比は2未満、0.13〜1.8の範囲であった。
プールドタイピングの結果は推定であった。合計770個体(ケース385対コントロール385)を54マーカーについて遺伝子タイピングして分析した。高血圧症に対するゲノムワイドの相関解析により、最終的に19の位置を同定した(表3)。19のマーカーは、2x2解析により全て有意(p<0.05)であったが、そのうち3つのマーカーは2xm解析においてもp<0.05のレベルであった。さらに、全てのオッズ比は2未満、0.13〜1.8の範囲であった。
本発明で特定された19の遺伝子座位は、第2、3、4、6、10、13、17、18、19及び20の染色体に観察された(表5)。ケース及びコントロールにおける19マーカーについて各遺伝子タイプの観察された及び予測された頻度は、ハーディ−ワインベルグ等式(Hardy-Weinberg equation)に従った(データは示さず)。LDの範囲を考慮すると、高血圧症に対する感受性遺伝子は、各マーカーから前後100〜150kbの領域にあると見積もられた。
上記の19の座位のうち、以下のSNPsポジティブマーカーについて、その両側100kbセグメントを集中的に実験した。5kb毎に均等にSNPsを配置し、新たな集団でケース・コントロールスタディを行った。それぞれ相関解析でp値0.05以下のSNPを各ローカスで複数同定している。
(1)D2S0949i
2p25.1は、Zhu, X.等によって混合マッピングを用いて報告されている。彼らは、示唆的であることは報告したが、染色体2p25.1上のどの領域と連鎖しているかは特定していない。この一致は、2p25.1がEHの未知の候補遺伝子を含むことを示唆している。我々のマーカーは、LIPN1(NM145693.1)内にある。LIPIN1は、体脂肪の喪失、脂肪肝、高トリグリセリド血症、及びインスリン耐性を特徴とするヒトのリポジストロフィの候補遺伝子である。これまでに、LIPIN1が本態性高血圧症の候補遺伝子であることを報告した例はない。LIPIN1の機能は、lipin発現が代謝ホメオスタシスに重要であると報告されている。LIPIN1は、本態性高血圧症又は代謝シンドロームにとって極めて興味深い。
2p25.1は、Zhu, X.等によって混合マッピングを用いて報告されている。彼らは、示唆的であることは報告したが、染色体2p25.1上のどの領域と連鎖しているかは特定していない。この一致は、2p25.1がEHの未知の候補遺伝子を含むことを示唆している。我々のマーカーは、LIPN1(NM145693.1)内にある。LIPIN1は、体脂肪の喪失、脂肪肝、高トリグリセリド血症、及びインスリン耐性を特徴とするヒトのリポジストロフィの候補遺伝子である。これまでに、LIPIN1が本態性高血圧症の候補遺伝子であることを報告した例はない。LIPIN1の機能は、lipin発現が代謝ホメオスタシスに重要であると報告されている。LIPIN1は、本態性高血圧症又は代謝シンドロームにとって極めて興味深い。
(2)HUMUT617
6p27は、Caulfield, M.等によって報告されている。我々のマーカーは、SMOC2(NM_022138)内にある。SMOC2の記述は、モジュラー細胞外カルシウム結合タンパク質として、またカルシウムチャンネルとしても報告されている。SMOC2が血圧に関係することを示唆する報告はない。SMOC2以外にも6p27上の他の遺伝子がHPに寄与している可能性があるが、カルシウムチャンネルに関与することを考えると、候補の可能性は高い。
6p27は、Caulfield, M.等によって報告されている。我々のマーカーは、SMOC2(NM_022138)内にある。SMOC2の記述は、モジュラー細胞外カルシウム結合タンパク質として、またカルシウムチャンネルとしても報告されている。SMOC2が血圧に関係することを示唆する報告はない。SMOC2以外にも6p27上の他の遺伝子がHPに寄与している可能性があるが、カルシウムチャンネルに関与することを考えると、候補の可能性は高い。
(3)D17S0287i
17q21.33にあるD17S0287iは、CROP遺伝子に含まれることが知られている。
他の17位置は、主要なゲノムワイド研究及び候補アプローチによって示唆された報告はない。従って、疾患感受性遺伝子を確認するための長期間及び努力が必要とされるであろう。しかし、この研究の結果は、本態性高血圧症の未知の生理学的メカニズム又は個々の遺伝子タイプに対する新たな医薬の発見に結びつく可能性がある。将来は、SNPタイピングを実施して、マイクロサテライトによって同定したこれら19の狭い領域から疾患感受性変異を抽出する必要がある。
17q21.33にあるD17S0287iは、CROP遺伝子に含まれることが知られている。
他の17位置は、主要なゲノムワイド研究及び候補アプローチによって示唆された報告はない。従って、疾患感受性遺伝子を確認するための長期間及び努力が必要とされるであろう。しかし、この研究の結果は、本態性高血圧症の未知の生理学的メカニズム又は個々の遺伝子タイプに対する新たな医薬の発見に結びつく可能性がある。将来は、SNPタイピングを実施して、マイクロサテライトによって同定したこれら19の狭い領域から疾患感受性変異を抽出する必要がある。
Claims (12)
- ヒトゲノムDNA配列のHUMUT617, D2S0226i, D17S0287i, D17S0351i, D19S0134i, D2S0208i, D13S0183i, D4S0818i, D2S0949i, D20S885, D10S0517i, D17S0231i, D3S0865i, D3S1129i, D3S0046i, D17S790, D18S0390i, G09023, D4S0370iを含む遺伝子に存在する一塩基多型を示す少なくとも一つの塩基を含む連続したDNA部分配列、又は当該DNA部分配列の相補鎖からなる、高血圧症検査用マーカー遺伝子。
- 50〜1500bpの長さを有する、請求項1に記載のマーカー遺伝子。
- 100〜1000bpの長さを有する、請求項2に記載のマーカー遺伝子。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載のマーカー遺伝子に対応するDNA部分配列を被験者から採取し、当該DNA部分配列の塩基配列を決定し、当該塩基配列を健常者から得た該当塩基配列と比較することを含む、高血圧症の検査方法。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載のマーカー遺伝子、あるいはそのプライマーを含む高血圧症の検査キット。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載のマーカー遺伝子のDNA配列を含むベクター。
- 請求項6に記載のベクターで形質転換された宿主細胞。
- 請求項1から3のいずれか一項に記載のマーカー遺伝子によってコードされるポリペプチド。
- 請求項7に記載の宿主細胞を発現に適切な条件でインキュべートすることを含む、請求項8に記載のポリペプチドの製造方法。
- 請求項8に記載のポリペプチドを用いるスクリーニング方法。
- 請求項10に記載のスクリーニング方法で得られるアゴニスト及び/又はアンタゴニスト。
- 請求項11に記載のアゴニスト及び/又はアンタゴニストを含む高血圧症の診断、予防及び/又は治療薬。
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US6153386A (en) * | 1992-09-30 | 2000-11-28 | University Of Utah Research Foundation | Method to determine predisposition to hypertension |
JPWO2001079482A1 (ja) * | 2000-04-13 | 2004-04-30 | 猪子 英俊 | 遺伝子マッピング法 |
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