JP2007074210A - 無線lan基地局の制御方法およびその基地局 - Google Patents

無線lan基地局の制御方法およびその基地局 Download PDF

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Abstract

【課題】受付制御方法およびトラヒック制御を行うことができる無線LAN基地局を提供する。
【解決手段】無線LAN基地局(装置)は、受付処理を行う受付処理部(41)、トラヒックの制御を行うトラヒック制御部(42)、帯域の管理を行う帯域管理部(40)を備える。受付処理部(41)は、通信要求の妥当性を判断する第一の判断機能(48)、当該無線端末の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段から算出された値を比較して、無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断機能(49)を備える。
トラヒック制御部(42)は、トラヒックを監視するトラヒック監視部(52)、トラヒック制御を実行するトラヒック制御実行部(53)を備える。
【選択図】 図5

Description

本発明は、無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える無線LAN通信システムにおいて、無線LAN基地局の制御技術に関し、特に、無線端末が通信接続を要求する際の受付制御技術、およびトラヒック制御技術に関するものである。
無線LANシステムにおいては、1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とで無線ネットワークが構成され、当該無線ネットワーク以外の外部ネットワークと接続される(インフラストラクチャモード時)。
無線LAN基地局と各無線端末とは自律分散制御による無線アクセス方式により接続され、相互通信が行われる。この個々の無線端末が使用するアプリケーションとしては、リアルタイム系アプリケーションと非リアルタイム系アプリケーションに大別される。このリアルタイム系アプリケーションの例としては、VoIP通信や映像ストリーム通信がある。また、非リアルタイム系アプリケーションの例としては、Webサイト閲覧のためのアクセスが挙げられる。
従来の無線LANアクセスはベストエフォート型通信を前提としており、前記非リアルタイム系アプリケーション用途での通信に向いた通信アクセス方式であった。しかしながら、近年のマルチメディア通信(リアルタイム系アプリケーション)の需要の高まりにより、ギャランティ型サービスを指向した通信への対応が必要となってきている。ベストエフォート型トラヒックとギャランティ型トラヒックが従来のベストエフォート通信アクセスを前提にした無線LANネットワークで共存利用される場合においては、そのリアルタイム系アプリケーションの要求条件(遅延時間、遅延ジッタ、所要帯域など)を満たすことが厳しくなる。このため、無線LANネットワークにおいて、マルチメディア通信をサポートすることを目的とし、無線通信品質を制御するための制御機能を備える手段を講じることが必要となってくる。この通信品質制御技術の手法は、通常、Quality of Service(通称QoS)と呼ばれる。このQoSを実施するための制御をQoS制御、同技術をQoS技術と呼ぶこともあるが、広義にはQoSがこれらの総称を意味する。
マルチメディア型通信の需要の到来を背景にして、無線LAN規格仕様の標準化を行っているIEEE802.11委員会においては、従来のベストエフォート型通信を前提とした無線LANアクセス規格に対して、前記マルチメディア通信をサポートすることを目的として、サブセット規格のIEEE802.11eの標準化作業が進められている(非特許文献1参照)。この規格の中で無線LANアクセス方式として、2つの規格仕様が検討されている。1つは、無線区間における優先制御方式(EDCA:Enhanced Distributed Channel Access)、もう1つは、ポーリングベースのスケジューリング方式(HCCA:Hibrid Controlled Channel Access)である。以下、各々の方式をEDCA方式およびHCCA方式と称して記載する。
EDCA方式では、無線区間のトラヒックを4クラスの優先度(AC:Access Category)種別に分類し、各ACに対して、無線LAN基地局から無線端末に送信する送信データの送信開始までの待ち時間の差および無線端末から無線LAN基地局に送信する送信データの送信開始までの待ち時間の差を定義している。本機構により、高い優先度に属するパケットは、低い優先度に属するパケットに比較して、先に送信機会を得ることができるため、低遅延、高スループットなどの高い品質が要求されるトラヒック(マルチメディア系アプリケーショントラヒックを含む)に対して所望通信品質を与えることが出来る(非特許文献2参照)。
このため、無線LANにおけるEDCA方式の適用は、無線端末の各種利用アプリケーションの特性に応じた無線通信のサービス品質を享受することができる。ただし、EDCA方式はクラス分別による優先制御方式を採用しているために、同一クラスの優先度カテゴリに多数のフローが存在する場合は、当該パケットの衝突が増え、遅延量の増大およびスループットの低下を生じさせる。
IEEE802.11e規格においては、上記EDCA方式およびHCCA方式に関連する無線端末から無線LAN基地局に対する通信接続要求の受付方法として、当該受付制御方法(Admission control)が規定されている。HCCA方式でこの受付制御方法の適用は必須要件として定義されているが、EDCA方式においてもこの受付制御方法を用いて、各無線端末が要求する無線通信品質の制御を行うことも可能となっている。
HCCA方式では、IEEE802.11e規格で規定されるQoS機能をサポートする無線LAN基地局(QAP:QoS Access Point)は同無線端末(QSTA:QoS STAtion)からの要求を元に、予め利用が予想される帯域を予約する。この方式では、QSTAが利用するフローの通信品質は保証されると共に、受付制御手順が必ず適用される。
IEEE802.11eでは、QAPとQSTA間における具体的な受付制御方法として、TSPECネゴシエーション手順が規定されている。図1を用い、TSPECネゴシエーション手順を説明する。EDCA方式においては、4つの優先度(AC_VO,AC_VI,AC_BE,AC_BK)において手順を実行することが考えられるが、ここではAC_VOに適用する場合を用いて動作手順を詳細に説明する。なお、図1では無線区間のACK手順は省略して示している。
まず、AC_VOで通信開始を要求するQSTAは、トラヒックの特徴を示すパラメータ(TSPEC:Traffic SPECification)をADDTS Request信号(7)に設定してQAPに対して送信する。QAPは、TSPECを元に受付許可・拒絶を判断し、その結果をADDTS Response信号(8)によりQSTAに返信する。QSTAは、AC_VOでの通信が許可されると、QoS Data(9)によりデータの送受信を開始する。QSTAは、AC_VOにおけるデータの送受信が終了すると(10)、QAPに対してDELTS信号(11)を送信し通信を終了する。
EDCA方式におけるTSPECネゴシエーションで用いられる代表的なTSPECパラメータは、平均データ速度、平均パケット長、最低物理速度、トラヒックの方向が用いられる。これらのパラメータは、先に述べたTSPECネゴシエーション手順においてADDTS Request/Response信号の中で設定され、QAPとQSTAの間で送受信される。ここでいうTSPECパラメータとは、先に述べたパラメータのみに限定するものではなく、例えば非特許文献1のAnnexI.1章に記載されるパラメータの適用方法に従って、任意に選択が可能である。
非特許文献1には、TSPECネゴシエーションの手順は記載されているが、どのような対象を受付対象とするかといった受付判断条件については、実装方法に依存され、IEEE802.11e規格の規定範囲外の部分となっている。
Wireless LAN Medium Access Control(MAC) and Physical Layer(PHY) Specifications:Medium Access Control(MAC) Enhancements for Quality of Service(QoS) D13 Jan,2005 pp74-78 IEEE Communications Magazine, June 2003 pp120-124 Daqing Gu,et al QoS Enhancement in IEEE802.11 Wireless Local Area Networks
無線LAN基地局における受付判断において、先に述べたTSPECネゴシエーションを利用する場合、TSPECパラメータに妥当性がない場合に生ずる問題点を説明する。
EDCA方式では、優先度と利用を想定するアプリケーションが対応付けられている。例えば、最高優先度のAC_VOには遅延に厳しいVoIP等のリアルタイムアプリケーションが利用することを想定し、また、次の優先度AC_VIではVoIPより品質に対する条件が緩和されるVideo等の即時性を伴わないアプリケーションを、また低優先度のAC_BEにはデータ通信等非リアルタイムアプリケーションなどを想定している。このように、優先度と利用が想定されるアプリケーションが対応付けられているにも関わらず、QSTAは優先度AC_VOを用いてデータ通信を行うよう、TSPECパラメータを設定してQAPに対して通信要求を送信することが可能である。EDCA方式で、このような要求に対してQAPが許可を実行すると、無線帯域を多く占有し、AC_VOで通信を行っているVoIPフローの品質が劣化する。
以上述べたとおり、従来の無線LANシステムにおける受付制御方法においては、TSPECパラメータの妥当性を判断する機能を備えていなかった。このため、無線LAN基地局で、無線端末が利用するアプリケーションを想定できず、適切な優先度に対して適切でない通信要求を拒否することができなかった。
次に、受付判断方法として、無線区間のチャネル利用率を用いた場合の問題点を説明する。EDCA方式における受付判断として、無線区間のチャネル利用率を用いてデータを送受信し、受付制御を行う方法が提案されている。この方式では、APはパケットを送信する場合、無線区間のチャネル利用率を観測する。チャネル利用率が閾値を超えない場合は、送信が許可された状態と認識し、該当する優先度を利用してパケットを送信する。チャネル利用率が閾値を超過する場合は、送信不可の状態と認識してパケットの送信を中止し、かつ低い優先度に属するACを不使用とする。この制御により、各APにおいて自律的にパケットの送信量を制御することができる。この方式では、パケットの送信判断として、チャネル利用率を利用している。チャネル利用率は、全ての優先度に属するパケットを区別することなく考慮しているため、無線区間で低優先度トラフィックが支配的になると、チャネルの利用率が高くなり、結果として高優先度のパケットを、低優先度のパケットに比べて送信できない場合が生ずる。
次に、EDCA方式において、受付を承認したQSTAがトラヒックを送受信する場合の問題点を説明する。EDCA方式は自律分散制御であるため、先に述べたTSPECネゴシエーション手順を利用して通信を開始した後、QSTAが、承認された帯域を超過してトラヒックを送受することが可能である。このようなQSTAが存在すると、無線帯域を占有するため、結果として他無線端末に関する通信品質を劣化させることとなる。
以上説明した従来技術の問題点を要約すると、無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を有する無線LAN基地局の受付制御方法においては、次の問題が存在する。
無線端末が通信要求に設定するTSPECパラメータの妥当性を判断する手段がないと、無線帯域におけるフローの品質の劣化を招く。また、受付判断方法としてチャネル利用率を指標とすると、低い優先度トラヒックが支配的になった場合には、高優先度のフローの要求が拒否されてしまう。
さらに、EDCA方式では、不正なあるいは不適当なトラヒックを送受信することが生じえる可能性があり、無線・有線リソースがともに浪費されてしまう。
本発明の無線LAN通信システムにおける無線LAN基地局の制御方法および無線LAN基地局は、上記の課題を解決することを目的としたものである。
本願において開示される代表的な発明の概要を簡単に説明すれば、無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局の制御方法であって、前記無線LAN基地局は、前記無線端末からの通信を開始するために受信される通信要求の妥当性を判断する第一の判断手段と、前記無線端末の前記通信要求から、当該無線端末の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段とを有し、前記第一および前記第二の算出手段から算出された値を比較して、前記無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断手段と、通信要求に対する受付許可した当該無線端末に対して、該受付を許可した際に各無線端末から要求される帯域または要求される時間に対して、該許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段と、当該受付許可後の一定期間にわたって各無線端末が通信に利用するトラヒック量を観測するトラヒック監視手段と、前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過する場合に、超過したパケットを廃棄する第一のトラヒック制御手段と、前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、通信終了信号を送信する第二のトラヒック制御手段と、前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、接続解除信号を送信する第三のトラヒック制御手段と、を備え、前記第一の判断手段および前記第二の判断手段を利用する場合は、前記第一の判断手段および前記第二の判断手段による判断結果により、受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第一の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合または前記第二の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、前記第一の判断手段のみを利用する場合は、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信受付に対する通信を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、前記第二の判断手段のみを利用する場合は、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を利用する場合には、前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を該順番に実行し、前記第一、前記第二、前記第三のトラヒック制御手段のうち利用しない手段がある場合には、該利用しないトラヒック制御手段を抜かして該順番に実行することを特徴とする。
本発明によれば、無線LAN基地局は、EDCA方式およびHCCA方式の受付制御手順において、無線端末が無線LAN基地局に通信要求時に使用するTSPECパラメータが妥当であるかを判断する機能を備えるため、受付を適正に行うことができる。
また、無線LAN基地局は、すでに受付を許可した無線端末が要求した帯域または時間から、新規要求に対する余剰帯域または余剰時間を算出し、受付可否の判断を行う機能を備えるため、低優先度のトラヒックが支配的である場合にも、高優先度の新規通信要求を許可することができる。
また、本発明によれば、受付を許可された無線端末が、無線LAN基地局から許可された値以上のトラヒックを無線LAN基地局との間で送受信する場合、該当する無線端末のパケットを廃棄、または通信終了または接続を解除するトラフィック制御機能を有するため、無線端末が無線帯域を占有することを防止できる。これにより、無線ネットワークに属する無線端末の通信品質の劣化を低減あるいは防止することができる。
また、本発明における第1、第2、第3のトラヒック制御手段を順に用いて無線端末のトラヒックを段階的に制限することにより、無線端末で利用しているアプリケーションの自動速度調整を促すことができる。これにより、事業者が無線LANネットワークを用いてサービスを提供する場合、帯域が制限される際にも継続して通信を行うことができるため、サービス性の向上を図ることができる。
図2に、本発明の実施例が想定する無線LANを用いたネットワークでありVideo通信端末とVoIP通信端末とデータ通信端末が、一つのアクセスポイント配下に共存している様子を示す。
図2において、1は外部ネットワークであり、2は無線LAN基地局(AP)であり、3はVideo通信端末(STA)であり、4はVoIP通信端末(STA)であり、5はデータ通信端末(STA)であり、6は無線LANネットワークである。無線LANネットワーク(6)には、無線LAN基地局(2)、Video通信端末(3)、VoIP通信端末(4)、データ通信端末(5)が属しており、無線LANネットワーク(6)は無線LAN基地局(2)を介して外部ネットワーク(1)と接続している。以下、Video通信端末(3)、VoIP通信端末(4)、データ通信端末(5)を無線端末(3)〜(5)という。図2に示す無線端末(3)〜(5)は無線LANネットワーク(6)に属する複数の無線端末を代表して示したものであり、多数の無線端末が無線LANネットワーク(6)に属することができる。また、無線端末(3)〜(5)は、Video、VoIP、またはデータの専用の無線端末であってもよいし、複数のアプリケーションを使用できる無線端末であってもよい。
本発明の実施例において、無線LAN基地局(2)はQAP(QoS Access Point)であり、無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備えている。また、無線端末(3)〜(5)はQSTA(QoS STAtion)であり、無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備えている。以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
図3に、無線LAN基地局の受付制御方法に関する第一の実施例を示す。図3は、無線LAN基地局(2)が無線端末(3)〜(5)からの受付を受信した場合の受付処理を示す図である。無線LAN基地局(2)は無線端末(3)〜(5)からの通信要求を受信すると、受付処理を開始する(13)。第一の判断機能(14)として、要求の妥当性による受付可否判断を行い、次に第二の判断機能(15)として余剰帯域による受付可否判断を行う。第一の判断機能かつ第二の判断機能において、受付条件に合致する場合には受付を許可する(16)。また、第一の判断機能で受付条件に合致しない場合、または第二の判断機能で受付条件に合致しない場合は、受付を拒否する(18)。
なお、図3において、第一、第二の判断機能の順番を変更することも可能であり、また第一、第二の判断機能の一方のみ、採用して判断することも可能であるが、ここでは、第一および第二の判断機能を利用する場合について説明する。
まず、第一の判断機能について説明する。本実施例の無線LAN基地局(2)は、無線端末(3)〜(5)からの通信を開始するために受信される通信要求の妥当性を判断する第一の判断機能を備える。この第一の判断機能により、無線LAN基地局(2)は無線端末(3)〜(5)から要求されたTSPECパラメータを用い、その値が妥当かどうかを判断し、妥当であれば受付を許可し、そうでなければ受付を拒否する。
ここで、要求されたTSPECパラメータは、例えばEDCA方式では最小物理速度が平均データ速度より大きいか、平均データ速度が設定範囲内か、平均パケットサイズが設定範囲内か、最低物理速度が設定値以上か等の観点からパラメータの妥当性判断を行う。なお、各機能における設定値は、想定されるアプリケーションに対応させることにより、設定値以外の要求値は不正であると判断して要求を拒否することができる。
ここではTSPECパラメータのうち、最小物理速度、平均データ速度等のパラメータを利用しで説明を行ったが、非特許文献1のAnnexI.1に示されているパラメータを任意に利用して、妥当性の判断に利用することができる。
本機能により、明らかに不正な値がTSPECパラメータに設定された場合に要求を拒否することができ、また、想定したアプリケーションに対し受付を許可することが可能となる。
また、HCCA方式においても上記と同様の手段を用いて、無線端末が設定するTSPECパラメータの妥当性を判断することにより、受付可否を判断できる。
次に、第二の判断機能について説明する。本実施例の無線LAN基地局(2)は、無線端末(3)〜(5)の通信要求から、無線端末(3)〜(5)の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段(図示していない)と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段(図示していない)とを有し、第一および第二の算出手段から算出された値を比較して、無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断機能を備える。
第二の判断機能では、余剰帯域を、既に受付を承認したフローが単位時間に占有する時間を累積して利用時間とし、単位時間から利用時間を減算することにより、余剰帯域として定義する。なお、ここで余剰帯域を時間に変換していることから、以下余剰時間と呼ぶこととする。一方、新規要求が単位時間に占有する時間を算出し、余剰時間と比較することにより、受付可否を判断する。
EDCA方式を利用した場合の余剰帯域判断について詳細に説明する。余剰時間の定義には、一例として非特許文献1のAnnexI.2.2に規定されているMedium Timeを利用することができる。以下、Medium Timeの算出方法を示す。
Medium Time=Surplus Bandwidth Allowance*pps*MPDUExchangeTime (1)
ただし、
pps=Ceiling((Mean Data Rate/8)/Nominal MSDU size) (2)
MPDUExchangeTime=duration(Nominal MSDU size,minimum PHY Rate)+SIFS+ACK (3)
duration()については、PHYモードにより下記の通り定義される。
OFDMの場合
duration=(preamble長)+(signal長)+(16+8*Length+6)/DataRate+(symbol長)/2 (4)
DSSSの場合
duration=(breamble長)+(PLCP Header長)+Ceiling((Length+PBCC)*8)/DataRate) (5)
上式において、Data Rate,Nonimal MSDU size,Minimum PHY Rate,およびSurplus Bandwidth AllowanceはQSTAが要求するTSPECパラメータを用いる。以上の方法によりMedium Timeを算出することにより、新規要求が単位時間に占有する時間TMT_newを算出する。
次に、余剰時間を用いた受付判断方法を説明する。ここでEDCA方式における高優先度のアクセスカテゴリ(AC_VO,AC_VI)に対する余剰時間Tsを下記のとおり定義する。
Ts=1-(ΣTMT_AC_VO+ΣTMT_AC_VI)-δ (6)
ただし、ΣTMT_AC_VO:既にAC_VOで受付を許可したフローに対するMedium Timeの総量、
ΣTMT_AC_VI:既にAC_VIで受付を許可したフローに対するMedium Timeの総量、
δ:低優先度のための割り当てマージン、
である。すなわち、本実施例においては、余剰時間Tsは1から既にAC_VOで受付を許可したフローに対するMedium Timeの総量と既にAC_VIで受付を許可したフローに対するMedium Timeの総量と低優先度のための割り当てマージンを差し引いたものである。
新規の通信要求に対する受付可否は、新規要求が占有する時間TMT_newと、既に受付を行ったフローが占有する時間から求められる余剰時間Tsを用い、下記の通り判断する。
受付TMT_new < Ts 受付許可 (7)
それ以外 受付拒否 (8)
すなわち、第二の判断機能においては、新規要求が単位時間に占有する時間TMT_newが余剰時間Tsより少なければ受付を許可し、新規要求が単位時間に占有する時間TMT_newが余剰時間Ts以上であれば受付を拒否する。
また、高優先度に対する余剰時間の定義方法として、AC_VO,AC_VI各々のMedium Timeを累積し、さらに両者の待ち時間の差を考慮して、重み付けを行うことも可能である。この場合、余剰時間Tsは、
Ts=1-(k*ΣTMT_AC_VO+l*ΣTMT_AC_VI)-δ (9)
と定義される。AC(アクセスカテゴリ)の差を考慮するための重み付けパラメータk,lは、0から1の間で任意に設定することで、より実トラヒックに近いフローの占有時間(k*ΣTMT_AC_VO + l*ΣTMT_AC_VI)を算出することができる。
また、ここで高優先度であるAC_VO,AC_VIに注目をし、TMT_AC_VO,TMT_AC_VIを算出したが、低優先度AC_BE,AC_BKに対しても同様にMedium Timeの累積値TMT_AC_BE,TMT_AC_BKを定義することができる。この場合余剰時間Tsは、
Ts= 1-(m*ΣTMT_AC_VO+n*ΣTMT_ACI+o*ΣTMT_AC_BE+p*ΣTMT_AC_BK)-δ (10)
となり、この値を用いて受付を判断することも可能である。
以上より、EDCA方式において受付制御を行う場合は、高優先度に属するフローの占有時間を合算し、受付判断に用いることにより、低優先度フローが支配的な場合においても、高優先度に属するフローの受付判断を正確に行うことができる。
次に、HCCA方式において、第二の判断機能を適用した場合の余剰帯域判断を説明する。
HCCA方式では、新規フローが占有する無線帯域TMT_newは、EDCA方式で利用したMedium Timeと同様のパラメータとすることができる。HCCA方式において、HCCA方式が対象とする端末に対する余剰時間Tsは、HCCA方式で既に受付を許可したフローの占有時間TMT_HCCAを用いて、
Ts=1-(ΣTMT_HCCA)-δ (11)
と定義できる。
また、EDCA方式とHCCA方式が混在した場合においても、同様に受付制御を行うことができる。この場合の余剰時間Tsは、
Ts=1-(ΣTMT_HCCA+ΣTMT_EDCA) (12)
と定義できる。TMT_EDCAは、EDCAで受付を許可したフローに対するMedium Timeの累積値である。なお、12式においてマージンδは省略している。
本実施例の無線LAN基地局における受付制御方法においては、無線LAN基地局(2)は、第一の判断機能(14)を実現する第一の判断手段と、第二の判断機能(15)を実現する第二の判断手段を備える。
そして、第一の判断手段および第二の判断手段を利用する場合は、第一の判断手段および第二の判断手段による判断結果により、受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を無線端末へ返答する手順と、第一の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合または第二の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を無線端末へ返答する手順と、を有する。
また、第一の判断手段のみを利用する場合は、第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信受付に対する通信を許可する旨を無線端末へ返答する手順と、第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を無線端末へ返答する手順と、を有する。
また、第二の判断手段のみを利用する場合は、第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を無線端末へ返答する手順と、第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を無線端末へ返答する手順と、を有する。
なお、実施例1は、請求項2に対応する実施例である。
図4にトラヒック制御に関する第二の実施例を示す。図4は、EDCA方式において、あるユーザが受付を承認された後、承認トラヒック量を超過してトラヒックを送受信する場合に、トラヒック制御を実行する場合の実施例を示している。図4において、縦軸はトラヒック量(23)であり、横軸はtime(時間)(32)である。24〜31の△が観測タイミングである。観測タイミング間の時間が観測周期Tobs(39)である。38はトラヒックの許容値(許可トラヒック量)を示す。
無線LAN基地局(2)は、一定周期Tobsに示す観測周期(39)で、無線端末(3)〜(5)のトラヒック量を観測している。無線LAN基地局(2)は、無線端末に対して受付を許可すると、許可したトラヒック量を、図4に示す許容値(38)として保持する。図4は、無線端末が受付を許可した許容値を超過して、トラヒックを送受信する様子を示している。
すなわち、図4の例では、無線LAN基地局(2)は、観測タイミング24,26の間でトラヒックを観測し(33)、観測タイミング(26),(28)の間で一定量のパケットを廃棄している(34)。ここで、廃棄量は、観測トラヒック量と受付を許可した許容量から廃棄する確率を求めても良いし、外部より与えられる一定量としても良い。そして、無線LAN基地局(2)は、観測タイミング(28)でDELTSを送信することにより通信終了を行い(36)、観測タイミング(28),(30)の間で全パケットを廃棄する(35)。そして、無線LAN基地局(2)は、観測タイミング(30)でDisassociationを送信することにより接続解除を行う(37)。その結果、観測タイミング(31)でトラヒック量は0となっている。
本実施例の無線LAN基地局(2)は、このようなトラヒック制御を行うために、図には示していないが、通信要求に対する受付許可した当該無線端末に対して、該受付を許可した際に各無線端末から要求される帯域または要求される時間に対して、該許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段と、当該受付許可後の一定期間にわたって各無線端末が通信に利用するトラヒック量を観測するトラヒック監視手段と、トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過する場合に、超過したパケットを廃棄する第一のトラヒック制御手段と、トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、通信終了信号を送信する第二のトラヒック制御手段と、トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、接続解除信号を送信する第三のトラヒック制御手段と、を備える。
次に、本実施例における制御を説明する。無線LAN基地局(2)は、通信許可を行った無線端末のトラヒック量が、連続して許容値(38)の超過を24,25において観測すると、次の観測タイミング(26)でパケットを廃棄する。パケットの廃棄方法は、例えば、確率的に廃棄する方法を取ることができ、その場合の廃棄率は、
(観測されたトラヒック量−トラヒック量の許容値)/(観測されたトラヒック量)
となる。
図4に示す観測タイミング26,27において、パケットの廃棄期間(34)を経た後、なおかつトラヒックの超過が観測された場合、観測タイミング(28)において、DELTS信号を端末に対して送信することにより、当該優先度における通信を終了させる。
さらに、DELTS信号を送信後(36)、さらに一定期間(35)においてトラヒックの超過が観測された場合、該当するパケットを廃棄する。この場合は、パケットの廃棄を確率的に廃棄してもよいし、廃棄率を100パーセントとして該当するパケットを全て廃棄してもよい。一定期間パケットの廃棄を実行してもなおかつトラヒックの超過が観測された場合は、観測タイミング(30)においてDisassociationを送信し(37)、該当する無線端末の接続を強制的に解除する。
なお、本実施例では、無線LAN基地局(2)は、トラヒック量が許容値を超過した無線端末に対するトラヒック制御方法として、第一のトラヒック制御手段にパケットの廃棄を、第二のトラヒック制御手段にDELTS信号の送信(通信終了)を、第三のトラヒック制御手段としてDisassociation信号の送信(接続を解除)を実行することを対象としているが、これらの手段の有効もしくは無効の設定により、複数の手段を組み合わせて適用することが可能である。すなわち、第一、第二、第三のトラヒック制御手段を独立に適用することも可能であるし、任意の2組の手段を組み合わせて用いることも可能である。ただし、複数の手段を用いる場合は、順番は第一、第二、第三のトラヒック制御手段の順番に適用する必要がある。
さらに本発明における制御方法は、上りおよび下りトラヒックのどちらに対しても適用することができる。
なお、実施例2は、請求項3に対応する実施例であり、実施例1および実施例2を組み合わせたものが、請求項1に対応する実施例である。
図5に、本発明の無線LAN基地局の通信LAN装置の実施例を示す。本実施例における無線LAN装置は、実施例1の受付制御方法および実施例2のトラヒック制御を行うことができる無線LAN装置であり、パケットの受信処理を行うパケット受信処理部(44)、パケットの送信処理を行うパケット送信処理部(45)、パケットを選別するパケット選別部(43)、受付処理を行う受付処理部(41)、トラヒックの制御を行うトラヒック制御部(42)、帯域の管理を行う帯域管理部(40)を備える。
受付処理部(41)は、システムの設定値を管理するシステム設定値管理部(46)、パラメータの読込、書込を行うパラメータ読込・書込部(47)、実施例1の図3の14に示す第一の判断機能(48)、実施例1の図3の15に示す第二の判断機能(49)を備える。第二の判断機能(49)は要求帯域算出部(50)を有する。
トラヒック制御部(42)は、システムの設定値を管理するシステム設定値管理部(51)、トラヒックを監視するトラヒック監視部(52)、トラヒック制御を実行するトラヒック制御実行部(53)を備える。
まず、受付処理について、受付処理部(41)、帯域管理部(40)、パケット受信処理部(44)、パケット送信処理部(45)、パケット選別部(43)を用いて説明する。
パケットが受信されると、パケット受信処理部(44)においてパケットの受信処理を行い、その後パケット選別部(43)においてパケットの種別を判別する。具体的には、管理パケットかデータパケットかを判別し、かつ受付たパケットが管理パケットのうちADDTS Requestパケットであると判別された場合には、受付処理部(41)における処理が実行される。
受付処理部(41)では、受信したパケットにおけるTSPECパラメータを読み込み、この値を元に、実施例1に示す第一および第二の判断を行う。第一および第二の判断機能は、外部設定により、両者を用いることも可能であるし、どちらか一方を利用することも可能である。
第一の判断機能においては、ADDTS RequestにおけるTSPECパラメータの妥当性を判断する機能である。システム設定値管理部(46)より、事前に設定されたTSPECパラメータの各々の値を比較することにより、受付判断を行う。
第二の判断機能においては、新規要求が必要とする帯域を、TSPECパラメータより算出し、システムが保持する余剰帯域と比較を行うことにより、余剰帯域があれば受付を許可するものである。従って、第二の判断機能においては、新規要求が来た場合には、要求帯域算出部(50)において、新規要求が必要とする帯域をTSPECパラメータより算出し、帯域管理部(40)において管理している余剰帯域とを比較することにより、受付の可否を判断する。
第一、第二の判断機能において受付の可否を決定した後、その可否をパラメータ書込部(47)において書き込み、パケット選別部(43)、パケット送信処理部(45)を経て、ADDTS Responseを端末に返答する。
システム設定値管理部(46)は、第一の判断機能および第二の判断機能の両方を利用するのか、どちらか一方のみを利用するのかを設定する設定手段を有しており、その設定手段に設定された設定値により、第一の判断機能および第二の判断機能の両方の判断あるいはどちらか一方の判断が行われる。この設定は手動で行ってもよいが、基地局に何らかの判断基準を設定しておき、基地局自身がその判断基準により判断して設定してもよい。
次に、トラヒック制御について、トラヒック制御部(42)、帯域管理部(40)、パケット受信処理部(44)、パケット送信処理部(45)、パケット選別部(43)を用いて説明する。
パケットが受信されると、パケット受信処理部(44)、パケット選別部(43)を経て、該当する優先度のパケットが選別される。該当する優先度のトラヒックが観測されると、トラヒック制御部(42)の、トラヒック監視部(52)において、各パケットのトラヒック量を監視する。
監視されたトラヒック量は、帯域管理部(40)に送られ、システム全体のトラヒック量を管理する。帯域監視部(40)は、受付を許可した際に通信端末に対して許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段を有している。そして、システムで決められたトラヒック量の超過が見られた場合には、トラヒック制御実行部(53)において、超過が認められたトラヒック量を廃棄する。廃棄されずに残ったトラヒックは、パケット選別部(43)、パケット送信処理部(45)を経て宛先側に送信される。
トラヒック制御実行部(53)は、実施例2で説明した第一のトラヒック制御手段、第二のトラヒック制御手段、第三のトラヒック制御手段を備えており、システム設定管理部(51)は第一のトラヒック制御手段、第二のトラヒック制御手段、第三のトラヒック制御手段の有効/無効を設定する設定手段を備えている。トラヒック制御実行部(53)は、システム設定管理部(51)の設定手段の設定値により、第一のトラヒック制御手段、第二のトラヒック制御手段、および第三のトラヒック制御手段を利用する場合には、第一、第二、および第三のトラヒック制御手段をこの順番に実行し、第一のトラヒック制御手段、第二のトラヒック制御手段、第三のトラヒック制御手段のうち利用しないトラヒック制御手段がある場合には、利用しないトラヒック制御手段を抜かして順番に実行する。この設定は手動で行ってもよいが、基地局に何らかの判断基準を設定しておき、基地局自身がその判断基準により判断して設定してもよい。
受付処理部(41)のシステム設定値管理部(46)に受付処理の有効/無効を設定する手段を設け、トラヒック制御部(42)のシステム設定値管理部(51)にトラヒック制御の有効/無効を設定する手段を設け、受付処理部(41)とトラヒック制御部(42)の両方を有効に設定し、受付処理およびトラヒック制御の両方を行い、また、受付処理部(41)とトラヒック制御部(42)の一方を有効に設定し他方を無効に設定することにより、受付処理とトラヒック制御のどちらか一方を行うようにしてもよい。この設定は手動で行ってもよいが、基地局に何らかの判断基準を設定しておき、基地局自身がその判断基準により判断して設定してもよい。
なお、実施例3は請求項4に対応する実施例であり、受付処理部が請求項5に対応する実施例であり、トラヒック制御部が請求項6に対応する実施例である。
以上説明した実施例の無線LAN基地局(装置)は各機能、動作、手順を実現する手段を有している。また、各手段、各部はコンピュータと記憶装置に記憶されたプログラムによって構成することができ、その一部または全部をハードウェアで構成してもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
非特許文献1に記載されている、TSPECネゴシエーションにおけるシーケンスを示す図である。 本発明の実施例が想定する無線LANを用いたネットワークでありVideo通信端末とVoIP通信端末とデータ通信端末が、一つのアクセスポイント配下に共存している様子を示す図である。 本発明の実施例1における処理フローを示す図である。 本発明の実施例2におけるトラヒック制御手順を示す図である。 本発明の実施例3における装置構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…外部ネットワーク、2…基地局(AP)、3…アプリケーションにビデオを利用する端末(STA)、4…アプリケーションにVoIPを利用する端末(STA)、5…アプリケーションにデータを利用する端末(STA)、6…無線LANネットワーク、7…TSPECネゴシエーション手順におけるADDTS Request信号、8…TSPECネゴシエーション手順におけるADDTS Response信号、9…TSPECネゴシエーション手順におけるQoS Data信号、10…TSPECネゴシエーション手順におけるQoS Data信号、11…TSPECネゴシエーション手順におけるDELTS信号、12…TSPECネゴシエーションにおける受付判断処理、13…受付処理開始、14…受付制御における第一の判断機能、15…受付制御における第二の判断機能、16…受付制御における受付許可処理、17…受付制御における受付処理終了、18…受付制御における受付拒否処理、19…第一の判断機能において条件に合致しない場合の条件分岐、20…第一の判断機能において条件に合致する場合の条件分岐、21…第二の判断機能において条件に合致しない場合の条件分岐、22…第二の判断機能において条件に合致する場合の条件分岐、23…観測されるトラヒック量、24〜31…トラヒック量の観測タイミング、32…トラヒックを観測する機能における経過時間、33…トラヒックを観測する期間、34…パケットを廃棄する期間、35…パケットを全廃棄する期間、36…通信を終了するためのDELTS信号を送信するタイミング、37…接続を解除するためのDisassociation信号を送信するタイミング、38…受付を許可されたトラヒック量、39…トラフィックを観測する周期、40…帯域管理部、41…受付処理部、42…トラヒック制御部、43…パケット選別部、44…パケット受信処理部、45…パケット送信処理部、46…システム設定値管理部、47…パラメータ読込・書込部、48…第一の判断機能、49…第二の判断機能、50…第二の判断機能に関する要求帯域算出部、51…システム管理機能、52…トラヒック監視機能、53…トラヒック制御実行部

Claims (6)

  1. 無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局の制御方法であって、
    前記無線LAN基地局は、
    前記無線端末からの通信を開始するために受信される通信要求の妥当性を判断する第一の判断手段と、
    前記無線端末の前記通信要求から、当該無線端末の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段とを有し、前記第一および前記第二の算出手段から算出された値を比較して、前記無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断手段と、
    通信要求に対する受付許可した当該無線端末に対して、該受付を許可した際に各無線端末から要求される帯域または要求される時間に対して、該許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段と、
    当該受付許可後の一定期間にわたって各無線端末が通信に利用するトラヒック量を観測するトラヒック監視手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過する場合に、超過したパケットを廃棄する第一のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、通信終了信号を送信する第二のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、接続解除信号を送信する第三のトラヒック制御手段と、
    を備え、
    前記第一の判断手段および前記第二の判断手段を利用する場合は、前記第一の判断手段および前記第二の判断手段による判断結果により、受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第一の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合または前記第二の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、
    前記第一の判断手段のみを利用する場合は、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信受付に対する通信を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、
    前記第二の判断手段のみを利用する場合は、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、
    前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を利用する場合には、前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を該順番に実行し、
    前記第一、前記第二、前記第三のトラヒック制御手段のうち利用しない手段がある場合には、該利用しないトラヒック制御手段を抜かして該順番に実行する
    ことを特徴とする無線LAN基地局の制御方法。
  2. 無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局の制御方法であって、
    前記無線LAN基地局は、
    前記無線端末からの通信を開始するために受信される通信要求の妥当性を判断する第一の判断手段と、
    前記無線端末の前記通信要求から、当該無線端末の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段とを有し、前記第一および前記第二の算出手段から算出された値を比較して、前記無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断手段と、
    を備え、
    前記第一の判断手段および前記第二の判断手段を利用する場合は、前記第一の判断手段および前記第二の判断手段による判断結果により、受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第一の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合または前記第二の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、
    前記第一の判断手段のみを利用する場合は、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信受付に対する通信を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有し、
    前記第二の判断手段のみを利用する場合は、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答する手順と、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手順と、を有する
    ことを特徴とする無線LAN基地局の制御方法。
  3. 無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局の制御方法であって、
    通信要求に対する受付許可した当該無線端末に対して、該受付を許可した際に各無線端末から要求される帯域または要求される時間に対して、該許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段と、
    当該受付許可後の一定期間にわたって各無線端末が通信に利用するトラヒック量を観測するトラヒック監視手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過する場合に、超過したパケットを廃棄する第一のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、通信終了信号を送信する第二のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持された通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、接続解除信号を送信する第三のトラヒック制御手段と、
    を備え、
    前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を利用する場合には、前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を該順番に実行し、
    前記第一、前記第二、前記第三のトラヒック制御手段のうち利用しない手段がある場合には、該利用しないトラヒック制御手段を抜かして該順番に実行する
    ことを特徴とする無線LAN基地局の制御方法。
  4. 無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局であって、
    前記無線端末からの通信を開始するために受信される通信要求の妥当性を判断する第一の判断手段と、
    前記無線端末の前記通信要求から、当該無線端末の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段とを有し、前記第一および前記第二の算出手段から算出された値を比較して、前記無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断手段と、
    通信要求に対する受付許可した当該無線端末に対して、該受付を許可した際に各無線端末から要求される帯域または要求される時間に対して、該許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段と、
    当該受付許可後の一定期間にわたって各無線端末が通信に利用するトラヒック量を観測するトラヒック監視手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過する場合に、超過したパケットを廃棄する第一のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、通信終了信号を送信する第二のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、接続解除信号を送信する第三のトラヒック制御手段と、
    前記第一の判断手段および前記第二の判断手段を利用する場合は、前記第一の判断手段および前記第二の判断手段による判断結果により、受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答し、前記第一の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合または前記第二の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手段と、
    前記第一の判断手段のみを利用する場合は、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信受付に対する通信を許可する旨を前記無線端末へ返答し、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手段と、
    前記第二の判断手段のみを利用する場合は、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答し、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手段と、
    前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を利用する場合には、前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を該順番に実行する手段と、
    前記第一、前記第二、前記第三のトラヒック制御手段のうち利用しない手段がある場合には、該利用しないトラヒック制御手段を抜かして該順番に実行する手段と、
    を備えることを特徴とする無線LAN基地局。
  5. 無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局であって、
    前記無線端末からの通信を開始するために受信される通信要求の妥当性を判断する第一の判断手段と、
    前記無線端末の前記通信要求から、当該無線端末の無線通信に必要な帯域または時間を算出する第一の算出手段と、既に他の無線端末からの通信要求の受付を承認した複数の無線端末が占有する帯域または時間の合計から余剰帯域または余剰時間を算出する第二の算出手段とを有し、前記第一および前記第二の算出手段から算出された値を比較して、前記無線端末からの通信要求に対する受付可否を判断する第二の判断手段と、
    を備え、
    前記第一の判断手段および前記第二の判断手段を利用する場合は、前記第一の判断手段および前記第二の判断手段による判断結果により、受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答し、前記第一の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合または前記第二の判断手段において当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手段と、
    前記第一の判断手段のみを利用する場合は、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信受付に対する通信を許可する旨を前記無線端末へ返答し、前記第一の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手段と、
    前記第二の判断手段のみを利用する場合は、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致する場合には、当該無線端末からの通信要求に対する受付を許可する旨を前記無線端末へ返答し、前記第二の判断手段の判断結果により、当該受付許可条件に合致しない場合に、当該無線端末からの通信要求に対する受付を拒否する旨を前記無線端末へ返答する手段と、
    を備えることを特徴とする無線LAN基地局。
  6. 無線送受信データの通信品質を制御するための通信品質制御機能を備える1つの無線LAN基地局と複数の無線端末とが通信を行う無線通信システムにおける無線LAN基地局であって、
    通信要求に対する受付許可した当該無線端末に対して、該受付を許可した際に各無線端末から要求される帯域または要求される時間に対して、該許可を与えたトラヒック量を保持する許可トラヒック量保持手段と、
    当該受付許可後の一定期間にわたって各無線端末が通信に利用するトラヒック量を観測するトラヒック監視手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過する場合に、超過したパケットを廃棄する第一のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、通信終了信号を送信する第二のトラヒック制御手段と、
    前記トラヒック監視手段により観測された各無線端末が利用するトラヒック量が、前記許可トラヒック量保持手段に保持される通信の許可が与えられた各無線端末のトラヒック量に対して、一定期間にわたり超過した場合に、接続解除信号を送信する第三のトラヒック制御手段と、
    前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を利用する場合には、前記第一、前記第二、および前記第三のトラヒック制御手段を該順番に実行する手段と、
    前記第一、前記第二、前記第三のトラヒック制御手段のうち利用しない手段がある場合には、該利用しないトラヒック制御手段を抜かして該順番に実行する手段と、
    を備えることを特徴とする無線LAN基地局。
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