JP2007072750A - 合成画像生成装置及び合成画像生成方法 - Google Patents

合成画像生成装置及び合成画像生成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 輝度が合い白飛びや黒潰れの無い見易い合成画像を生成することができる「合成画像生成装置及び合成生成方法」を提供する。
【解決手段】 複数のカメラ2a〜2dで撮影された画像のうち、一の画像及びそれに隣接して一部が重複する隣接画像の輝度値を所定の圧縮率で圧縮する圧縮部4aと、一の画像と隣接画像との重複する画像部分の輝度差を求める輝度差分析部4cと、一の画像及び隣接画像の両方又は何れか一方の輝度値を前記輝度差がなくなるようにシフトする第2のシフト部4dと、シフトされた一の画像及び隣接画像の輝度値を、伸張後の全画素の輝度値が絶対白の輝度値と絶対黒の輝度値との間に入る範囲で伸張する伸張部4eとを設けることにより、重複部分の輝度レベルの差がなくなると共に、補正後の輝度レベルが絶対白及び絶対黒の範囲内となるようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複数台のカメラにより撮影された画像を連結して合成する合成画像生成装置及び合成画像生成方法に関する。
従来、自車両に複数台のカメラを設置し、複数台のカメラにより自車両の周囲の画像を撮影して、撮影した画像を自車両内に設置したディスプレイ等の表示装置に表示する技術が提案されている。自車両のドライバーは、表示装置に表示された画像を確認することで、自車両と障害物との距離を把握し、自車両と障害物との衝突や追突等の交通事故を防ぐように運転を行う。
また、自車両に複数台のカメラを設置し、複数台のカメラにより撮影された画像をもとに、自車両の上方の仮想視点から見たトップビュー画像を生成し、このトップビュー画像をディスプレイ等の表示装置に表示することで、自車両の周辺を監視する技術が知られている。
一般的に、カメラは、AGC(automatic gain control)機能を搭載している。AGC機能とは、被写体が暗くカメラへの入光量が少なくなると自動的に信号を増幅し、被写体が非常に明るくカメラへの入光量が多くなると自動的に信号を低減して画像(輝度レベル)を補正する機能である。複数台のカメラにより複数の画像を撮影した場合、本来は各画像毎に輝度レベルの範囲が異なるはずであるが、AGCの機能によって全てが同じ輝度レベルの範囲の画像となってしまう。
例えば、図8(a)に示すように、第1のカメラにより撮影された画像の輝度レベルの範囲k11と、第1のカメラにより撮影された画像に隣接する第2のカメラにより撮影された画像の輝度レベルの範囲k12とは、AGC機能により同じレベルとなっている。ここで、第1のカメラにより撮影された画像の輝度レベルの範囲k11の中には、第2のカメラにより撮影された画像と重複する部分の輝度レベルa11が存在する。また、第2のカメラにより撮影された画像の輝度レベルの範囲k12の中には、第1のカメラにより撮影された画像と重複する部分の輝度レベルb11が存在する。互いに重複する部分の輝度レベルa11,b11は本来等しいはずであるが、各カメラで独立してかけられるAGCによって、図8(a)のように輝度レベルa11,b11が異なったものとなってしまう。そのため、これらの画像を連結して合成画像を生成する際に、それぞれの画像の輝度や色調が合わなくなってしまい、画像の繋ぎ目に違和感を生じてしまうという問題があった。
これに対して、重複する部分の輝度レベルa11,b11を合わせるようにすると、輝度レベルの範囲k11,k12は、図8(b)や図8(c)に示すような異なるレベルとなる。しかしながら、図8(b)に示すような輝度レベルの範囲k11,k12では、輝度レベルの範囲k11が絶対白を超えてしまうので、画像が白飛び(真っ白に近い画像となる)を発生してしまうという問題があった。また、図8(c)に示すような輝度レベルの範囲k11,k12では、輝度レベルの範囲k12が絶対黒を超えてしまうので、画像が黒潰れ(真っ黒に近い画像となる)を発生してしまうという問題があった。
ところで、複数のカメラにより撮影された画像を合成して表示する際に、各画像の繋ぎ目が目立たない画質が均一な合成画像を表示するために、複数のカメラに対して画質を決定するための画質パラメータのデータを設定する技術が知られている(例えば、特許文献1など)。
特開2001−320616号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術によれば、各カメラに対して共通の画質パラメータを設定した場合には、各カメラにより撮影された画像の画質を同じレベルとすることはできるが、各画像の輝度レベルが合わなくなってしまい、違和感を生じてしまうという問題があった。
また、複数のカメラにより撮影された画像を合成して表示する際に、第1のカメラと第1のカメラに隣接して配置された第2のカメラとにより撮影された画像間の差異が小さくなるようにするために、以下のように撮影画像を補正する技術が知られている(例えば、特許文献2など)。すなわち、第1のカメラと第2のカメラとを撮影範囲が重なるように各々配置し、第1のカメラにおける重複した撮影範囲の輝度値の平均値と第2のカメラにおける重複した撮影範囲の輝度値の平均値とが互いに等しくなるように、各カメラの撮影画像を補正する。
特開2002−324235号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術によれば、輝度値を平均した値が等しくなるように各カメラの撮影画像を補正しているだけなので、図8(b)や図8(b)と同様に、輝度値を平均した値の差が大きすぎると画像が白飛びしたり黒潰れしたりしてしまい、見易い画像が得られなくなってしまうという問題があった。
本発明は、このような問題を解決するために成されたものであり、複数のカメラにより撮影された画像を合成して合成画像を生成する際に、各画像の輝度が合った合成画像を生成すると共に、白飛びや黒潰れの無い見易い合成画像を生成することができるようにすることを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明では、複数のカメラにより撮影された複数の画像のうち、一の画像及びそれに隣接して一部が重複する隣接画像の輝度値を圧縮し、圧縮された一の画像及び隣接画像の輝度値の両方又は何れか一方を重複する部分の輝度差がなくなるようにシフトし、一の画像及び隣接画像の輝度値を、伸張後の全画素の輝度値が絶対白の輝度値と絶対黒の輝度値との間に入る範囲で伸張するようにしている。
上記のように構成した本発明によれば、輝度値を圧縮してから撮影範囲が重複する部分の輝度差がなくなるように合成画像の輝度値がシフトされると共に、合成画像の輝度値の範囲が絶対白及び絶対黒の範囲内となるように伸張されるので、各画像の輝度が合った合成画像で、白飛びや黒潰れの無い見易い合成画像を生成することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態による合成画像生成装置の構成例を示すブロック図である。ここで、本実施形態では、合成画像生成装置としてトップビュー画像生成装置1を例示して説明する。図1において、2は画像撮影部であり、自車両の周辺を撮影するための第1のカメラ2a、第2のカメラ2b、第3のカメラ2c、第4のカメラ2dにより構成されている。ここで、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dは、AGC機能が搭載されている。このAGC機能により、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dにより撮影された画像の輝度レベルの範囲が同じレベルとなる。
図2は、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dの配置の例を示す図である。図2において、第1のカメラ2aは自車両11の前方に配置され、前方Aの範囲の画像を撮影する。第2のカメラ2bは自車両11の左側方に配置され、左方Bの範囲の画像を撮影する。第3のカメラ2cは自車両11の後方に配置され、後方Cの範囲の画像を撮影する。第4のカメラ2dは自車両11の右側方に配置され、右方Dの範囲の画像を撮影する。
ここで、第1のカメラ2aにより撮影される範囲Aと第2のカメラ2bにより撮影される範囲B(範囲Aに隣接している)との間では、画像が一部重複する。また、第2のカメラ2bにより撮影される範囲Bと第3のカメラ2cにより撮影される範囲C(範囲Bに隣接している)との間では、画像が一部重複する。また、第3のカメラ2cにより撮影される範囲Cと第4のカメラ2dにより撮影される範囲D(範囲Cに隣接している)との間では、画像が一部重複する。また、第4のカメラ2dにより撮影される範囲Dと第1のカメラ2aにより撮影される範囲A(範囲Dに隣接している)との間では、画像が一部重複する。
3は画像入力部であり、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dにより撮影された画像データを入力し、後述する圧縮部4aに画像データを出力する。また、4は演算部であり、圧縮部4a、第1のシフト部4b(特許請求の範囲の調整シフト部に該当する)、輝度差分析部4c、第2のシフト部4d(特許請求の範囲のシフト部に該当する)、伸張部4e、補正部4fを備えて構成されている。ここで、あるカメラにより撮影された画像を基準画像とし、あるカメラに隣接するカメラにより撮影された画像を隣接画像とする。例えば、第1のカメラ2aにより撮影された画像を基準画像とし、第2のカメラ2bにより撮影された画像を隣接画像とした場合に、基準画像及び隣接画像の輝度レベルを補正するときには、演算部4は、以下の処理を行う。
図3は、本実施形態のトップビュー画像生成装置1による輝度補正の処理の例を示す図である。画像入力部3より入力される第1のカメラ2a及び第2のカメラ2bの各画像データの輝度レベルは、図3(a)に示すようになっている。図3において、k1は、第1のカメラ2aにより撮影された基準画像の輝度レベルの範囲を模式的に示すものであり、k2は、第2のカメラ2bにより撮影された隣接画像の輝度レベルの範囲を模式的に示すものである。
図3(a)において、基準画像の輝度レベルの範囲k1と隣接画像の輝度レベルの範囲k2とは、各カメラ2a,2bのAGC機能により、所定の範囲内で輝度レベルが揃った状態となっている。ここで、所定の範囲内とは、絶対白を表示するための輝度レベル及び絶対黒を表示するための輝度レベルの範囲内である。例えば、ある画素の輝度レベルを8ビットで表す場合に、絶対白の輝度レベルは255となり、絶対黒の輝度レベルは0となる。
また、a1は、基準画像と隣接画像とが重複する部分の基準画像における輝度レベルである。また、b1は、基準画像と隣接画像とが重複する部分の隣接画像における輝度レベルである。ここで、図4に示すように、第1のカメラ2aにより撮影された基準画像と第2のカメラ2bにより撮影された隣接画像とが重複する部分の輝度レベルa1,b1は、重複部分の一部(例えば、縦3画素×横3画素の9画素)を抜粋した点の輝度レベルとする。
圧縮部4aは、画像入力部3から各画像データを入力し、基準画像の輝度レベル及び隣接画像の輝度レベルを1/3に圧縮する。具体的には、圧縮部4aは、図3(b)に示すように、各画像データの各画素の輝度レベルを1/3倍する。これにより、基準画像の輝度レベルの範囲k1はk1´に圧縮され、隣接画像の輝度レベルの範囲k2はk2´に圧縮される。
また、第1のシフト部4bは、図3(c)に示すように、圧縮部4aにて圧縮された各画像の輝度レベルをシフトする。具体的には、第1のシフト部4bは、圧縮された各画像の輝度レベルに所定の輝度レベルを加算する(例えば、輝度レベルを8ビットで表す場合には、輝度レベルの最高値255の1/3の値である85を加算する)。これにより、圧縮された各画像の輝度レベルの範囲k1´,k2´は上方に移動する。ここで、圧縮された各画像の輝度レベルの範囲k1´,k2´は、シフト後には、輝度レベルの最高値255の1/3〜2/3の範囲に必ず入る。
ここで、圧縮部4aによって各画像データの各画素の輝度レベルを1/3に圧縮し、圧縮された各画像の輝度レベルを、全画素の輝度レベルが最高値255の1/3〜2/3の範囲内に入るように第1のシフト部4bによってシフトしているが、これは以下のような理由による。圧縮された隣接画像の輝度レベルを後述する第2のシフト部4dによりシフトする場合に、圧縮された隣接画像の輝度レベルの範囲k2´が、レベルシフト後においても絶対白を表示するための輝度レベルの上限を超えず、且つ、絶対黒を表示するための輝度レベルの下限も超えないようにシフトする必要があるからである。
また、輝度差分析部4cは、基準画像と隣接画像とが重複する部分の基準画像における輝度レベルa1及び基準画像と隣接画像とが重複する部分の隣接画像における輝度レベルb1を比較し、輝度レベルの差分を求める。具体的には、輝度分析部4cは、図4に示す比較点において、基準画像の各画素P1〜P9及び隣接画像の各画素P1´〜P9´における輝度レベルの対応する画素間の差分をそれぞれ求め、それらの平均値を求める。なお、基準画像の各画素P1〜P9の輝度レベルの合計及び隣接画像の各画素P1´〜P9´の輝度レベルの合計を求め、各合計の差分を画素数(ここでは9となる)で除算するようにして平均値を求めても良い。
また、第2のシフト部4dは、図3(d)に示すように、圧縮された隣接画像の各画素の輝度レベルを、輝度差分析部4cにより求められた差分だけシフトする(ここでは、黒側である下方にシフトする)。すなわち、第2のシフト部4dは、圧縮された隣接画像の各画素の輝度レベルから前記差分の平均値を減算する。これにより、圧縮された隣接画像の輝度レベルの範囲k2´が下方に移動する。
伸張部4eは、図3(e)に示すように、第2のシフト部4dによりシフトされた基準画像の輝度レベル及び隣接画像の輝度レベルのうち、最も輝度レベルの低い部分(黒側に近い部分)が絶対黒となるように、圧縮された各画像の輝度レベルをシフトする。ここでは、圧縮された隣接画像の輝度レベルのうち最も低い輝度レベルの値を各画像の輝度レベルから減算する。これにより、圧縮された基準画像の輝度レベルの範囲k1´及び圧縮された隣接画像の輝度レベルの範囲k2´が下方に移動する。
また、伸張部4eは、図3(f)に示すように、第2のシフト部4dによりシフトされた基準画像の輝度レベル及び隣接画像の輝度レベルのうち、最も輝度レベルの高い部分(白側に最も近い部分)が絶対白となるように、圧縮された各画像の輝度レベルを伸張する。具体的には、第2のシフト部4dによりシフトされた各画像の輝度レベルを所定の倍率で増幅する。ここで、所定の倍率とは、絶対白の輝度レベルを前記白側に最も近い部分の輝度レベルで除算したものである。このように伸張することにより、補正された各画像の輝度レベルの範囲は、k1´´,k2´´のようになる。つまり、最も輝度レベルの高い部分が絶対白となり、最も輝度レベルの低い部分が絶対黒となるので、白飛びや黒潰れの無い合成画像が得られる。
演算部4は、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dの全ての組み合わせについて、同様の処理を行う。つまり、演算部4は、前述した処理の他に、第2のカメラ2bにより撮影された画像を基準画像とし、第3のカメラ2cにより撮影された画像を隣接画像として同様の処理を行う。また、演算部4は、第3のカメラ2cにより撮影された画像を基準画像とし、第4のカメラ2dにより撮影された画像を隣接画像として同様の処理を行う。また、画像補正部4は、第4のカメラ2dにより撮影された画像を基準画像とし、第1のカメラ2aにより撮影された画像を隣接画像として同様の処理を行う。
ここで、図5(a)に示すように、第2のシフト部4dは、第2のカメラ2bにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k2´と第3のカメラ2cにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k3´との間の重複部分の輝度レベルc1,d1の差分だけ第3のカメラ2cの画像の輝度レベルをシフトする。また、第2のシフト部4dは、第3のカメラ2cにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k3´と第4のカメラ2dにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k4´との間の重複部分の輝度レベルe1,f1の差分だけ第4のカメラ2dの画像の輝度レベルをシフトする。
このような処理を行った場合には、補正時の誤差の累積などにより、第4のカメラにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k4´と第1のカメラ2aにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k5´との間の重複部分の輝度レベルg1,h1が合わない場合が生じる。そのために補正部4fを設けるのが好ましい。
まず、第1のカメラ2aにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k1´と第2のカメラ2bにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k2´との間の重複部分の輝度レベルa1,b1の差分を輝度差分析部4cにより求めて、その差分だけ第2のカメラ2bの画像の輝度レベルを第2のシフト部4dによりシフトする。このとき、第2のカメラ2bと第3のカメラ2cとの重複部分の輝度レベルc1もシフトされる。
次に、第2のカメラ2bにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k2´と第3のカメラ2cにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k3´との間の重複部分の輝度レベルc1(シフトされたもの),d1の差分を輝度差分析部4cにより求めて、その差分だけ第3のカメラ2cの画像の輝度レベルを第2のシフト部4dによりシフトする。このとき、第3のカメラ2cと第4のカメラ2dとの重複部分の輝度レベルe1もシフトされる。
次に、第3のカメラ2cにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k3´と第4のカメラ2dにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k4´との間の重複部分の輝度レベルe1(シフトされたもの),f1の差分を輝度差分析部4cにより求めて、その差分だけ第4のカメラ2dの画像の輝度レベルを第2のシフト部4dによりシフトする。これにより、第4のカメラ2dと第1のカメラ2aとの重複部分の輝度レベルg1もシフトされる。
そして、第4のカメラ2dにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k4´と第1のカメラ2aにより撮影された画像を圧縮した輝度レベルの範囲k5´との間の重複部分の輝度レベルg1(シフトされたもの),h1の差分を輝度差分析部4cにより求める。補正部4fは、図5(b)に示すように、第1のカメラ2aにより撮影された画像の輝度レベルに関するシフト量の補正値を0とし、第4のカメラ2dにより撮影された画像の輝度レベルに関するシフト量の補正値を最大の補正値(h1−g1)として、他のカメラ2b,2cの補正値を線形補間により求める。これにより、第2のカメラ2bにより撮影された画像の輝度レベル及び第3のカメラ2cにより撮影された画像の輝度レベルのシフト量に関する補正値が求められる。そして、第2のシフト部4dは、各画像の輝度レベルのシフト量に対してそれぞれの補正値を加算することで、補正されたシフト量を求め、補正後のシフト量に従って各画像の輝度レベルをシフトする。
5はトップビュー画像生成部(特許請求の範囲の合成画像生成部に該当する)であり、画像処理部5a、マッピングテーブル5b、画像記憶部5cにより構成されている。画像処理部5aでは、画像補正部4eにて補正された画像データを入力し、マッピングテーブル5bに記憶されている変換情報に従って、自車両11の周辺を上方から見たときの背景画像を生成する。この状態では、自車両11に設置された第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dにて撮影された画像に基づいて背景画像を生成しているので、背景画像に表示されているのは、実際の背景のみとなり、自車両11の画像は表示されない。
また、画像処理部5aは、自車両11を上方から見た画像を示す自車両画像データを画像記憶部5cから読み出し、背景画像の所定の位置(例えば背景画像における自車両11が存在する位置)に合成してトップビュー画像を生成する。
マッピングテーブル5bは、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dにより撮影された画像の画素データと自車両11の周辺を上方の仮想視点から見た背景画像の画素データとの対応関係を記載したテーブルであり、撮影された画像のある画素が背景画像のどの画素に対応するかを示す変換情報を記載している。画像記憶部5cは、自車両11を上方から見た画像を示す自車両画像データを記憶しており、その自車両画像データが必要に応じて画像処理部5aにより読み出される。
6は表示制御部であり、トップビュー画像生成部5からトップビュー画像データを入力し、後述する表示部7に出力する。表示部7は、表示制御部6から出力されたトップビュー画像データを入力し、トップビュー画像を表示する。
例えば、図6に示すように、自車両11の前方に第1のカメラ2aにより撮影された画像に基づく前方画像aが表示され、自車両11の左方に第2のカメラ2bにより撮影された画像に基づく左側方画像bが表示される。また、自車両11の後方に第3のカメラ2cにより撮影された画像に基づく後方画像cが表示され、自車両11の右方に第4のカメラ2dにより撮影された画像に基づく右側方画像dが表示される。
次に、本実施形態による合成画像生成装置の動作及び合成画像生成方法について説明する。図7は、本実施形態による合成画像生成装置の動作及び合成画像生成方法を示すフローチャートである。図7において、自車両11に設置された第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dは、自車両11の周辺を常に撮影している。
ここで、圧縮部4aは、複数のカメラ2a〜2dにより撮影された自車両11の周辺の画像データを画像入力部3から入力し、基準となる画像を撮影するカメラ、例えば第1のカメラ2aにより撮影された基準画像の輝度レベルと、基準となる画像と隣接する画像を撮影するカメラ、例えば第2のカメラ2bにより撮影された隣接画像の輝度レベルを1/3に圧縮する(ステップS1)。
第1のシフト部4bは、ステップS2にて圧縮された各画像の輝度レベルを上方にシフトする(ステップS2)。ここで、圧縮された各画像の輝度レベルの範囲k1´,k2´は、シフト後には、輝度レベルの最高値255の1/3〜2/3の範囲に入る。また、輝度差分析部4cは、基準画像と隣接画像とが重複する部分の輝度レベルa1,b1の差分を求める(ステップS3)。
第2のシフト部4dは、ステップS3にて求められた基準画像と隣接画像とが重複する部分の輝度レベルa1,b1の差分だけ、圧縮された隣接画像の輝度レベルをシフトする(ステップS4)。伸張部4eは、ステップS4にてシフトされた基準画像の輝度レベル及び隣接画像の輝度レベルのうち、最も輝度レベルの低い部分が絶対黒となるように、圧縮された各画像の輝度レベルをシフトする(ステップS5)。そして、伸張部4eは、ステップS5にてシフトされた基準画像の輝度レベル及び隣接画像の輝度レベルのうち、輝度レベルの最も高い部分が絶対白となるように、圧縮された各画像の輝度レベルを伸張する(ステップS6)。
演算部4は、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dにより撮影された画像の全ての組み合わせに対して処理が終了したか否かを調べる(ステップS7)。全ての組み合わせに対して処理が終了したと演算部4にて判断した場合には(ステップS7にてYES)、演算部4は、補正された各画像データをトップビュー画像生成部5に出力する(ステップS8)。トップビュー画像生成部5は、画像データを伸張部4eから入力し、この画像データに基づいて自車両11を上方の仮想視点から見たトップビュー画像データを生成し、表示制御部6に出力する(ステップS9)。表示制御部6は、トップビュー画像生成部5により生成されたトップビュー画像を表示部7に表示させる。
一方、全ての組み合わせに対して処理が終了していないと演算部4が判断した場合には(ステップS7にてNO)、演算部4は、隣接画像を撮影した第2のカメラ2bを基準画像を撮影するカメラとする(ステップS10)。そして、ステップS1の処理に戻る。そして、第1のカメラ2a〜第4のカメラ2dにより撮影された画像の全ての組み合わせに対して処理が終了するまで、前述した処理が繰り返される。
なお、補正部4fによる補正を行う場合は、まず、第1のカメラ2aにより撮影された画像を基準画像とし、第2のカメラ2bにより撮影された画像を隣接画像とした場合のステップS1〜S3の処理、第2のカメラ2bにより撮影された画像を基準画像とし、第3のカメラ2cにより撮影された画像を隣接画像とした場合のステップS1〜S3の処理、第3のカメラ2cにより撮影された画像を基準画像とし、第4のカメラ2dにより撮影された画像を隣接画像とした場合のステップS1〜S3の処理を繰り返し行う。次に、このステップS1〜S3の繰り返し処理の結果を利用して、各カメラ2a〜2dによる画像のシフト量に関する補正値を図5(b)の要領で求める。そして、補正されたシフト量に従って、各カメラ2a〜2dによる画像に対してステップS4〜S6の処理を順次行う。
以上詳しく説明したように、本実施形態では、撮影範囲が重複する部分を持つ複数のカメラ2a〜2dにより撮影された画像の輝度レベルを圧縮部4aにて1/3に圧縮し、圧縮された各画像の輝度レベルを第1のシフト部4bにより上方にシフトしている。そして、互いの画像の重複部分の輝度レベルa1,b1の差分だけ、圧縮された隣接画像の輝度レベルを第2のシフト部4dによりシフトし、圧縮された各画像の輝度レベルの最も輝度レベルが高い部分が絶対白に、最も輝度レベルが低い部分が絶対黒になるように伸張部4eにより伸張するようにしている。
これにより、基準画像及び隣接画像の重複する部分の輝度レベルa1,b1が等しくなるように各画像の輝度レベルが補正される。また、基準画像及び隣接画像は、輝度レベルが1/3に圧縮され、輝度レベルの最高値255の1/3〜2/3の範囲内に入るように上方にシフトされてから、重複部分の輝度レベルa1,b1の差分だけシフトされるので、画像の輝度レベルの範囲が絶対白及び絶対黒の範囲内となる。また、輝度レベルの最も高い部分が絶対白に、輝度レベルの最も低い部分が絶対黒になるように、圧縮された各画像の輝度レベルが伸張されるので、画像の輝度レベルの範囲が絶対白及び絶対黒の範囲内となる。従って、各画像の輝度が合ったトップビュー画像であって、白飛びや黒潰れの無い見易いトップビュー画像を生成することができる。
なお、前述した実施形態では、圧縮部4aは、1/3の圧縮率で各画像の輝度レベルを圧縮しているが、1/3以下の圧縮率で圧縮するようにしても良い。
また、前述した実施形態では、第1のシフト部4bは、圧縮された各画像の輝度レベルを上方にシフトしているが、これに限定されない。例えば、第1のシフト部4bによるシフトを行わないようにしても良い。具体的には、第2のシフト部4dは、各画像が重複する部分の輝度レベルa1,b1の差分により、必ず輝度レベルの小さい方の画像の輝度レベルを上方にシフトする。これにより、第1のシフト部4bによるシフトを行わなくても、第2のシフト部4dによるシフトの際に、シフトされた画像の輝度レベルが絶対黒を超えることがなくなるので、黒潰れを生じなくなる。
また、このような場合において、圧縮部4aは、各画像の輝度レベルを1/3以上の圧縮率で圧縮するようにしても良い。具体的には、圧縮された画像の輝度レベルは、第2のシフト部4dにより一方向(上方)にしかシフトされないことから、各画像の輝度レベルを1/2の圧縮率で圧縮するようにする。これにより、輝度レベルの圧縮率が低くなるので、圧縮による劣化の少ない画像が得られる。
また、前述した実施形態では、第1のシフト部4bは、圧縮された各画像の輝度レベルを上方にシフトしているが、これに限定されない。例えば、第1のシフト部4bは、圧縮された基準画像の輝度レベルのみを上方にシフトするようにしても良い。このような場合に、輝度差分析部4cは、シフト後の基準画像と隣接画像とが重複する部分の輝度レベルa1,1の差分を求める。そして、第2のシフト部4dは、その求めた差分だけ、圧縮された隣接画像の輝度レベルをシフトする。これにより、圧縮された隣接画像の輝度レベルの第1のシフト部4bによる上方へのシフトが行われないので、演算の行程を減らすことができる。
また、前述した実施形態では、図3(e)(f)のような手順で画像を伸張しているが、これに限定されない。例えば、基準画像及び隣接画像が図3(d)に示す状態において、最も輝度レベルの高い部分と最も輝度レベルが低い部分との差分が、輝度レベルの最高値255の1/3の値(=85)より小さい場合に限り、最も輝度レベルの高い部分が輝度レベルの最高値255の1/3の値と等しくなるように基準画像及び隣接画像をシフトする。そして、圧縮時の圧縮率1/3の逆数である3倍の倍率で基準画像及び隣接画像を伸張する。
伸張部4eによるシフトは図3(e)と同様に行う。そして、このシフト後の基準画像及び隣接画像において、最も輝度レベルの高い部分の値が、輝度レベルの最高値255の1/3の値(=85)より小さい場合に限り、圧縮時の圧縮率1/3の逆数である3倍の倍率で基準画像及び隣接画像を伸張する。このように3倍の倍率で伸張することにより、圧縮前の画像の輝度レベルと伸張後の画像の輝度レベルとが略等しくなるので、元の画像に近い自然な画像が得られる。
また、前述した実施形態では、第1のシフト部4bは、圧縮された各画像の輝度レベルに85を加算して、圧縮された各画像の輝度レベルを上方に移動しているが、これに限定されない。シフトされた基準画像及び隣接画像の各画素の輝度レベルが、輝度レベルの最高値255の1/3〜2/3の範囲内に入るようにすれば、シフトの方法は問わない。例えば、第1のシフト部4bは、圧縮された各画像の輝度レベルの中央の値(上限の値と下限の値を2で除算した値)と輝度レベルの最高値255の中央の値(255/2)との差分の値を各画像の輝度レベルに加算するようにしても良い。これにより、圧縮された各画像の輝度レベルの範囲k1´,k2´が絶対黒の輝度レベルと絶対白の輝度レベルとの中央に配置されるようになる。
また、前述した実施形態では、第2のシフト部4dは、圧縮された隣接画像の輝度レベルをシフトするようにしているが、これに限定されない。例えば、圧縮された各画像の何れかをシフトするようにしても良いし、両方をシフトするようにしても良い。
また、前述した実施形態では、トップビュー画像を生成するために4台のカメラ2a〜2dを用いているが、これに限定されない。また、前述した実施形態では、合成画像をトップビュー画像としているが、これに限定されない。例えば、複数のカメラにより撮影された画像を横方向に連結して得られるパノラマ画像や、複数のカメラにより撮影された画像を縦横に連結して得られるマルチ画像などであっても良い。
その他、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
本発明は、複数のカメラにより撮影された画像を連結して得られる合成画像を生成する合成画像生成装置に有用である。
本実施形態による合成画像生成装置の構成例を示すブロック図である。 本実施形態の合成画像生成装置と共に使用されるカメラの配置と撮影範囲の例を示す図である。 本実施形態の合成画像生成装置による画像の処理の例を示す図である。 本実施形態の合成画像生成装置による画像が重複する部分の比較点の例を示す図である。 本実施形態の合成画像生成装置による各カメラにより撮影された画像の輝度及び補正値の例を示す図である。 本実施形態の合成画像生成装置により生成されたトップビュー画像の例を示す図である。 本実施形態による合成画像生成装置の動作及び合成画像生成方法を示すフローチャートである。 従来の合成画像生成装置による画像処理の例を示す図である。
符号の説明
1 トップビュー画像生成装置
2 画像撮像部
2a〜2d カメラ
3 画像入力部
4 演算部
4a 圧縮部
4b 第1のシフト部
4c 輝度差分析部
4d 第2のシフト部
4e 伸張部
4f 補正部
5 トップビュー画像生成部
5a 画像処理部
5b マッピングテーブル
5c 画像記憶部
6 表示制御部
7 表示部

Claims (5)

  1. 複数のカメラで撮影された複数の画像を入力する画像入力部と、
    前記画像入力部により入力した複数の画像について、一の画像及びそれに隣接して前記一の画像と一部が重複する隣接画像の輝度値を所定の圧縮率で圧縮する圧縮部と、
    前記一の画像と前記隣接画像との重複する画像部分の輝度差を求める輝度差分析部と、
    前記輝度差分析部により求められた輝度差に基づいて、前記圧縮部により圧縮された一の画像及び隣接画像の両方又は何れか一方の輝度値を前記輝度差がなくなるようにシフトするシフト部と、
    前記シフト部によるシフトの後に、前記圧縮された一の画像及び隣接画像の輝度値を、伸張後の全画素の輝度値が絶対白の輝度値と絶対黒の輝度値との間に入る範囲で伸張する伸張部と、
    前記伸張部により伸張された画像を入力し、この画像に基づいて合成画像を生成する合成画像生成部と、
    を備えたことを特徴とする合成画像生成装置。
  2. 前記圧縮部により圧縮された一の画像及び隣接画像の少なくとも一方の輝度値を、全画素の輝度値が前記絶対白及び前記絶対黒の間の所定の範囲内に入るようにシフトする調整シフト部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の合成画像生成装置。
  3. 前記圧縮部は、前記一の画像及び前記隣接画像の輝度値を圧縮する圧縮率を1/3以下とすることを特徴とする請求項2に記載の合成画像生成装置。
  4. 前記画像入力部は、n台のカメラ(nは3以上の整数)で撮影されたn枚の画像を入力し、
    前記一の画像がn台目のカメラで撮影されたn枚目の画像である場合に、前記n枚目の画像に隣接して前記n枚目の画像と一部が重複する1枚目の画像を隣接画像とし、
    前記n枚目の画像と前記1枚目の画像とが重複する画像部分の輝度差に基づいて、前記1枚目の画像と前記n枚目の画像とを除く他の画像を補正するための補正値を線形補間により求め、前記他の画像の輝度値に対する前記シフト部によるシフト量を前記補正値により補正する補正部を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の合成画像生成装置。
  5. 複数のカメラで撮影された一の画像及びそれに隣接して前記一の画像と一部が重複する隣接画像を取得する第1のステップと、
    前記第1のステップにて取得した画像を入力し、前記一の画像及び前記隣接画像の輝度値を圧縮部により所定の圧縮率で圧縮する第2のステップと、
    前記第2のステップにて圧縮した前記一の画像と前記隣接画像とで重複する画像部分の輝度差を輝度差分析部にて求める第3のステップと、
    前記第2のステップにて圧縮した前記一の画像及び前記隣接画像の両方又は何れか一方の輝度値を、前記第3のステップにて求めた輝度差がなくなるようにシフト部によりシフトする第4のステップと、
    前記第4のステップによるシフト後に、前記一の画像及び前記隣接画像の輝度値を、伸張後の全画素の輝度値が絶対白の輝度値と絶対黒の輝度値との間に入る範囲で伸張部により伸張する第5のステップと、
    前記第5のステップにて伸張された画像に基づいて合成画像生成部により合成画像を生成する第6のステップと、
    を備えた合成画像生成方法。
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