JP2007072403A - プロジェクタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型でちらつきのない投影画像を得ることができるプロジェクタの提供。
【解決手段】
強誘電型液晶素子で構成される2組のLCOS3,4を設け、一方が反転表示の場合には他方を通常表示とし、PBS2から出射される投射光から偏光制御素子41および偏光板42を用いて反転表示の偏光光をカットし通常表示の偏光光だけを投射するようにした。その結果、照明を消灯することなく投影を行うことができるので、LCOS3,4が反転表示が必要な強誘電液晶素子であっても投射光量の低下を避けることができる。さらに、PBS2の出射側に偏光制御素子41および偏光板42を設けるだけで良いため、各色毎にLEDとPBSブロックを設ける従来の装置に比べて、装置全体の大きさを小さくすることができるとともに、コストアップを抑えることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】
強誘電型液晶素子で構成される2組のLCOS3,4を設け、一方が反転表示の場合には他方を通常表示とし、PBS2から出射される投射光から偏光制御素子41および偏光板42を用いて反転表示の偏光光をカットし通常表示の偏光光だけを投射するようにした。その結果、照明を消灯することなく投影を行うことができるので、LCOS3,4が反転表示が必要な強誘電液晶素子であっても投射光量の低下を避けることができる。さらに、PBS2の出射側に偏光制御素子41および偏光板42を設けるだけで良いため、各色毎にLEDとPBSブロックを設ける従来の装置に比べて、装置全体の大きさを小さくすることができるとともに、コストアップを抑えることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、通常表示状態と反転表示状態とを有するライトバルブを用いたプロジェクタに関する。
従来、ライトバルブとして反射型液晶表示素子(LCOS)を用いたプロジェクタが提案されている。特に、RGBの時分割駆動(フィールドシーケンシャル駆動)においては、強誘電液晶(FLC)を用いることにより高速駆動が可能となる(例えば、特許文献1参照)。強誘電液晶を用いた場合には、画像の焼き付き現象を防止するために、液晶の極性を反転させるいわゆる反転駆動を行うことが必要となる。
ところで、反転駆動時には正規の通常表示状態とは表示態様が異なる反転像が投影されてしまうため、反転駆動時には照明を消灯するのが一般的である。しかし、そのような制御を行うと投射光量が半減することや、映像がちらつくという問題があり、上述した特許文献1に記載の発明においては、照明部に複数の偏光ビームスプリッタ(PBS)を設け、各PBSに対応させて複数のLEDを設け、複数のLEDを時間と共に点灯、消灯制御し、反転駆動時の照明光の偏光方向を通常駆動の偏光方向に対して90度回転させることにより、反転駆動時においても正常な投影像が得られるようにしている。
しかしながら、上述した装置においては、複数のPBSに対応させて複数のLEDを設ける必要があり、装置が大型になるとともにコスト上昇を招くという欠点がある。
請求項1の発明によるプロジェクタは、非偏光の照明光を発生する照明手段と、正規の通常表示状態と正規の通常表示状態と表示態様の異なる反転表示状態とを有し、入射した偏光光を画像情報に応じて変調する第1および第2のライトバルブと、各ライトバルブを交互に通常表示状態と反転表示状態とに駆動制御するとともに、2つのライトバルブの一方が通常表示状態で他方が反転表示状態となるように駆動制御するライトバルブ制御手段と、照明光を偏光方向の異なる2つの偏光光に分離し、一方を第1のライトバルブへと入射させるとともに、他方を第2のライトバルブへと入射させる偏光分離素子と、第1および第2のライトバルブの各々から出射される変調光から所定の偏光光を分離し、それらを投射光として合成する分離合成手段と、投射光に含まれる通常表示状態のライトバルブからの偏光光を透過し、投射光に含まれる反転表示状態のライトバルブからの偏光光を不透過とする選択透過手段と、選択透過手段を透過した偏光光をスクリーン上に投射する投射レンズとを備えたことを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載のプロジェクタにおいて、選択透過手段は、分離合成手段から入射した投射光の偏光方向を回転せず透過する非旋光状態と、分離合成手段から入射した投射光の偏光方向を90度回転して透過する旋光状態とを選択的に可能な偏光制御素子と、偏光制御素子を透過した投射光が入射し、特定方向の直線偏光のみを透過する偏光板とを備えたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、プロジェクタは、1フレーム内においてライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、1フレーム内の各色光での照明タイミングにおいて、一方のライトバルブを通常表示状態、反転表示状態の順に駆動し、他方のライトバルブを反転表示状態、通常表示状態の順に駆動するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、1フレーム内において、一方のライトバルブを通常表示状態で駆動するとともに他方のライトバルブを反転表示状態でそれぞれ駆動し、その前後のフレーム内においては、前記一方のライトバルブを反転表示状態で駆動するとともに前記他方のライトバルブを通常表示状態で駆動するようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、照明を各色光の間で切り換える度に、各ライトバルブの表示状態を通常表示状態と反転表示状態との間で切り換えるとともに、各色光での照明の際に2つのライトバルブの一方が通常表示状態で他方が反転表示状態となるように駆動制御するようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のプロジェクタにおいて、選択透過手段は、分離合成手段から入射した投射光の偏光方向を回転せず透過する非旋光状態と、分離合成手段から入射した投射光の偏光方向を90度回転して透過する旋光状態とを選択的に可能な偏光制御素子と、偏光制御素子を透過した投射光が入射し、特定方向の直線偏光のみを透過する偏光板とを備えたものである。
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、プロジェクタは、1フレーム内においてライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、1フレーム内の各色光での照明タイミングにおいて、一方のライトバルブを通常表示状態、反転表示状態の順に駆動し、他方のライトバルブを反転表示状態、通常表示状態の順に駆動するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、1フレーム内において、一方のライトバルブを通常表示状態で駆動するとともに他方のライトバルブを反転表示状態でそれぞれ駆動し、その前後のフレーム内においては、前記一方のライトバルブを反転表示状態で駆動するとともに前記他方のライトバルブを通常表示状態で駆動するようにしたものである。
請求項5の発明は、請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、照明を各色光の間で切り換える度に、各ライトバルブの表示状態を通常表示状態と反転表示状態との間で切り換えるとともに、各色光での照明の際に2つのライトバルブの一方が通常表示状態で他方が反転表示状態となるように駆動制御するようにしたものである。
本発明によれば、2つのライトバルブを交互に通常表示状態と反転表示状態とに駆動制御するとともに、一方が通常表示状態で他方が反転表示状態となるように駆動制御し、選択透過手段を用いて、投射光に含まれる通常表示状態のライトバルブからの偏光光を透過し、投射光に含まれる反転表示状態のライトバルブからの偏光光を不透過とするようにしたので、照明手段を消灯することなく投影を行うことができ、装置の大型化、コストアップを抑制しつつ投射光量の低下を防止することができる。
以下、図を参照して本発明を実施するための最良の形態について説明する。図1は本発明によるプロジェクタの一実施の形態を示すブロック図である。プロジェクタは、非偏光の白色光を発生する照明部1、偏光子である偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと記す)2、空間光変調素子(ライトバルブ)の一種であるLCOS3,4、偏光制御素子41、偏光板42、投射レンズ5およびコントローラ6を備えている。コントローラ6には、LED制御回路61,偏光制御回路62,LCOS制御回路63a,63b,CPU64およびメモリ65が設けられている。メモリ65には、CPU64で処理されるプログラムや種々のデータ等が記憶される。
照明部1は、光源である高輝度LED11と、LED11からの光を略平行光とする集光レンズ12とを備えている。LED11はR(赤),G(緑),B(青)の3色のLEDを一つのパッケージ内に備えたものであり、これらを切り換え発光することによりR光,G光およびB光を個別に発光することができる。LED11の発光制御は、コントローラ6に設けられたLED制御回路61によって行われる。
照明部1を出射した無偏光状態の光はPBS2に入射し、偏光分離膜が形成された分離面2aでS偏光光とP偏光光とに分離される。P偏光光は分離面2aを透過してLCOS3に入射する。一方、S偏光光は分離面2aで反射され、LCOS4に入射する。本実施の形態のプロジェクタでは、フィールドシーケンシャル駆動によるカラー表示を行うため、LCOS3,4には高速駆動が可能な強誘電液晶(FLC)を使用した反射型液晶ライトバルブが用いられている。LCOS3,4は、それぞれコントローラ6に設けられたLCOS制御回路63a,63bによって独立に駆動制御される。LCOS制御回路63a,63bはCPU64から入力される画像情報に基づいて、LCOS3,4の各画素を駆動制御する。
PBS2から出射されて各LCOS3,4に入射するP偏光光およびS偏光光は、空間光変調素子であるLCOS3,4によって変調される。すなわち、LCOS3,4に入射したP(S)偏光光の内、LCOS3,4の「白表示」の画素部に入射したものは偏光方向が90度回転されてP(S)偏光光からS(P)偏光光に変換される。一方、LCOS3,4の「黒表示」の画素部に入射したP(S)偏光は、偏光状態が変化せずP(S)偏光のまま出射される。このように、このように、LCOS3,4は入射した偏光光を入力された映像情報に応じて変調(偏光変換)し、変調光として出射する。なお、「白表示」と「黒表示」の中間の明るさ(中間調)の表示は、その明るさに応じて「白表示」の状態である時間を変更する(パルス幅変調)ことによって行う。
LCOS3から出射された変調光に含まれるP偏光光は、分離面2aを透過して照明部1へと戻る。一方、LCOS3から出射された変調光に含まれるS偏光光は、分離面2aで反射され偏光制御素子41に入射する。また、LCOS4から出射された変調光に含まれるS偏光光は分離面2aで反射されて照明部1へと戻り、変調光に含まれるP偏光光は分離面2aを透過して偏光制御素子41に入射する。すなわち、LCOS3,4のいずれの場合も、「白表示」の画素部で反射された偏光光がPBS2を介して偏光制御素子41へと入射する。なお、照明部1へ戻った偏光光は照明部1の内部で反射され、一部は再び照明光として利用される。
偏光制御素子41は、入射した偏光光をそのまま透過する状態(以下では非旋光状態と呼ぶ)と、偏光光が透過した際にその偏光方向を90度回転する状態(以下では旋光状態と呼ぶ)とを取ることができる素子であり、例えば、特開2005−65055号公報に開示されている液晶セルなどを用いることができる。この液晶セルを偏光制御素子41に用いた場合、コントローラ6に設けられた偏光制御回路62により液晶セルへの印加電圧を制御することにより、Δnd(リターデーション)がゼロの状態とλ/2の状態とを選択的に切り換えることができる。偏光板42は例えばS偏光光のみを透過するように設定されており、偏光板42を透過したS偏光光がスクリーン上に投射されることになる。
次に、LCOS3,4の表示状態と偏光制御素子41の動作状態との関係について説明する。ここでは、次の2つの状態を組み合わせて用いることにより、カラー映像を投影するようにしている。第1の状態では、LCOS3は正規の通常表示、LCOS4は正規の通常表示とは表示態様が異なる反転表示でそれぞれ画像表示を行い、偏光制御素子41は偏光方向を回転させない非旋光状態とする。なお、この状態では、LCOS3には正規の通常駆動信号が供給され、LCOS4には正規の通常駆動信号とは極性の反転された反転駆動信号が供給されている。第2の状態では、第1の状態とは逆にLCOS3を反転表示、LCOS4を通常表示とし、偏光制御素子41は偏光方向を90度回転させる旋光状態とする。
図2は、第1の状態を説明する図である。LCOS3,4は共通の画像情報により制御される。正規の通常表示のLCOS3では、画像情報が白データである画素では白表示が行われ、黒データである画素では黒表示が行われる。一方、反転表示のLCOS4では、白データの画素では反転表示のために黒表示が行われ、黒データの画素では反転表示のために白表示が行われる。
《動作説明》
上述したように、LCOS3から出射されPBS2の分離面2aで反射されて偏光制御素子41に入射するS偏光光は、LCOS3の白表示(白データ)画素で反射された光である。偏光制御素子41は非旋光状態であるため、LCOS3からのS偏光光は偏光制御素子41および偏光板42を透過して、投射レンズ5によりスクリーン上に投射される。一方、LCOS4から出射されPBS2の分離面2aを透過して偏光制御素子41に入射するP偏光光は、LCOS4の黒表示(黒データ)画素で反射された光である。この反転画像に対応するP偏光光は、偏光板42でカットされるためスクリーン上に投射されることはない。
上述したように、LCOS3から出射されPBS2の分離面2aで反射されて偏光制御素子41に入射するS偏光光は、LCOS3の白表示(白データ)画素で反射された光である。偏光制御素子41は非旋光状態であるため、LCOS3からのS偏光光は偏光制御素子41および偏光板42を透過して、投射レンズ5によりスクリーン上に投射される。一方、LCOS4から出射されPBS2の分離面2aを透過して偏光制御素子41に入射するP偏光光は、LCOS4の黒表示(黒データ)画素で反射された光である。この反転画像に対応するP偏光光は、偏光板42でカットされるためスクリーン上に投射されることはない。
図3は、第2の状態を説明する図である。第2の状態では、第1の状態とは逆にLCOS3は反転表示とされ、LCOS4は正規の通常表示とされる。そのため、LCOS3から出射され、PBS2の分離面2aで反射されて偏光制御素子41に入射するS偏光光は、LCOS3の白表示(黒データ)画素で反射された光であり、反転画像を形成している。一方、LCOS4から出射されPBS2の分離面2aを透過して偏光制御素子41に入射するP偏光光は、LCOS4の白表示(白データ)画素で反射された光であり、正常画像を形成している。
第2の状態では、偏光制御素子41は入射した偏光光の偏光方向を90度回転して出射する旋光状態になっている。そのため、反転画像を形成しているLCOS3からのS偏光光(黒データ)は、偏光制御素子41によりP偏光光に変換され、後段の偏光板42によりカットされる。一方、正常画像を形成しているLCOS4からのP偏光光(白データ)は、偏光制御素子41によりS偏光光に変換され、偏光板42を透過して投射レンズ5によりスクリーン上に投射される。その結果、スクリーン上には、正常画像のみが投影されることになる。
《カラー表示動作の説明》
図4〜6は、カラー表示を行う場合の制御例を示す図である。図4は第1の制御例を示しており、1段目はLED11の制御シーケンスを、2段目はLCOS3の制御シーケンスを、3段目はLCOS4の制御シーケンスを、4段目は偏光制御素子41の制御シーケンスをそれぞれ示している。1フレーム(RGB3色の正規の通常表示画像を繰り返して表示する周期)は6つのフィールドで構成されており、LCOS3,4および偏光制御素子41を、(第1の状態)→(第2の状態)→(第1の状態)→…のようにLED11による各色点灯時に第1の状態および第2の状態を交互に繰り返すようにした。第2フレーム以降も、第1フレームと同様の動作を行う。
図4〜6は、カラー表示を行う場合の制御例を示す図である。図4は第1の制御例を示しており、1段目はLED11の制御シーケンスを、2段目はLCOS3の制御シーケンスを、3段目はLCOS4の制御シーケンスを、4段目は偏光制御素子41の制御シーケンスをそれぞれ示している。1フレーム(RGB3色の正規の通常表示画像を繰り返して表示する周期)は6つのフィールドで構成されており、LCOS3,4および偏光制御素子41を、(第1の状態)→(第2の状態)→(第1の状態)→…のようにLED11による各色点灯時に第1の状態および第2の状態を交互に繰り返すようにした。第2フレーム以降も、第1フレームと同様の動作を行う。
LED11については、「R→R→G→G→B→B」の順に各色光が出射されるように発光制御される。LCOS3,4においては、この発光と同期して、各色に対応する画像の通常表示、反転表示を行わせるようにしている。すなわち、第1の状態の第1フィールドでは、LCOS3はR画像通常表示を、LCOS4はR画像反転表示をそれぞれ行い、偏光制御素子41は非旋光状態とされる。第2フィールドでは第2の状態とされ、LCOS3はR画像反転表示を、LCOS4はR画像通常表示をそれぞれ行い、偏光制御素子41は旋光状態とされる。G色光に関する第3,4フィールド、B色光に関する第5,6フィールドに関しても、同様に第1の状態、第2の状態の順に制御される。この場合、スクリーン上に投影されるのは、各色の通常表示画像(各フィールドの太枠で囲んだ部分の通常表示画像)である。
図5は第2の制御例を示したものであり、1フレームはR,G,B発光に対応して3フィールドで構成されている。第1フレームでは3フィールド全てにおいて第1の状態で表示が行われ、続く第2フィールドでは全てのフィールドにおいて第2の状態で表示が行われている。第3フレーム以降においても、奇数番のフレームは第1フレームと同様に第1の状態とされ、偶数番のフレームは第2フレームと同様に第2の状態とされる。この場合も、各色の通常表示画像(各フィールドの太枠で囲んだ部分の通常表示画像)がスクリーン上に投影される。
図6は第3の制御例を示したものであり、第2の制御例と同様に、1フレームはR,G,B発光に対応して3フィールドで構成されている。奇数フレームである第1フレームにおいては、第1フィールドは第1の状態とされ、第2フィールドは第2の状態とされ、第3フィールドは第1の状態とされる。偶数フレームである第2フレームにおいては、第1フィールドは第2の状態とされ、第2フィールドは第1の状態とされ、第3フィールドは第2の状態とされる。そのため、全体としては、第1の状態と第2の状態とが交互に生じることになる。この第3の制御例の場合も、各色の通常表示画像(各フィールドの太枠で囲んだ部分の通常表示画像)がスクリーン上に投影される。
従来、強誘電液晶のライトバルブを用いたプロジェクタでは、画像の焼き付きを防止するための反転画像表示のタイミングでは照明がオフされるため、ちらつきが生じるという不都合があった。しかしながら、本実施の形態では、スクリーン上に投影されるのは、図4〜6に示したように各フィールドの枠で囲んだ部分の画像表示であって、LCOS3,4の一方において画像焼き付き防止の反転画像表示を行っていても、他方の画像表示を用いた投影が行われる。そのため、従来のように照明オフのタイミングがなく、ちらつきのない投影画像を得ることができる。
上述した3つの制御例を比較すると、第1の制御例では、1色あたり連続して正規の通常表示、反転表示の2つの状態の切り換えとなる(すなわち、1フィールドが1/360秒となる)ため、高速な駆動、表示の切り換え動作が必要となるが、LEDの点灯動作はより簡単になる。第2および第3の制御例では1フレームが3状態(3フィールド)でよい(すなわち、1フィールドが1/180秒となる)ため、LCOS自体に要求される駆動、表示の切り換え速度は低くてよい。逆に、第1の制御例で用いられるLCOSを使用すれば、より高フレームレート(120Hz)の表示を行うことができる。第3の制御例では、第2の制御例に比べて反転動作が交互に入るため、焼きつき防止という観点ではより好ましい。
上述したように、本発明によるプロジェクタでは、例えば、強誘電液晶素子など、その駆動によって正規の通常表示状態と、その正規の通常表示状態とは表示態様が異なる反転表示状態との表示状態を有するライトバルブで構成される2組のLCOS3,4を設け、一方が反転表示の場合には他方を通常表示とし、PBSから出射される投射光から偏光制御素子41および偏光板42を用いて反転表示の偏光光をカットし正規の通常表示の偏光光だけを投射するようにした。その結果、照明を消灯することなく投影を行うことができるので、反転駆動が必要な強誘電液晶素子のLCOSを用いていても投射光量の低下を避けることができる。さらに、PBS2の出射側に偏光制御素子41および偏光板42を設けるだけで良いため、複数のPBSに対応させて複数のLEDを設ける従来の装置に比べて、LEDの個数を低減させて装置全体の大きさを小さくすることができるとともに、コストアップを抑えることができる。
また、PBS2で偏光分離を行う場合、完全にP偏光光とS偏光光とに分離されるわけではなく、P偏光光およびS偏光光に他の偏光成分がノイズ成分として若干混入することが多い。このノイズ成分は、投影像のコントラスト低下を招く。しかし、本実施の形態では、PBS2での偏光分離の際にこのようなノイズ成分の混入があっても、最終的に偏光制御素子41および偏光板42によってカットされて投射光への影響が除去されるため、コントラストの向上を図ることができる。
一方、前述した特許文献1に記載のプロジェクタでは、複数のPBSに対応させて複数のLEDを設けているので、装置の大型化を避けることができない。また、特許文献1に記載のプロジェクタで小型化を図るために、上記特許文献1の図4,図5に示されるようにPBSの数を仮に少なくしたとしても、異なる偏光光の出射位置のずれが無視できなくなる。これを補正するためには、新たな光学素子が必要となり、装置が大きくなるとともにコスト上昇を招く。さらにまた、上記特許文献1の図6に示されるようにPBSの数を少なくした場合であっても、照明光の照明範囲に比較して大きなPBSが必要となり、装置が大型になる。
なお、上述した実施の形態はあくまでも一例を示したものであり、本発明の特徴を損なわない限り、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではない。例えば、上述した第1〜第3のカラー表示動作例に限らず種々の動作例が可能である。また、カラー表示に限らず、モノクロ表示のプロジェクタにも適用することができる。さらに、反射型のライトバルブを用いたプロジェクトに限らず、透過型のライトバルブを用いた場合にも同様に適用することができる。透過型の場合、ライトバルブを透過した偏光光はPBS2とは別に設けられたPBS(偏光分離手段)を用いて投射光に合成される。
1:照明部 2:偏光ビームスプリッタ
3,4:LCOS 5:投射レンズ
6:コントローラ 41:偏光制御素子
42:偏光板 61:LED制御回路
62:偏光制御回路 63a,63b:LCOS制御回路
64:CPU
3,4:LCOS 5:投射レンズ
6:コントローラ 41:偏光制御素子
42:偏光板 61:LED制御回路
62:偏光制御回路 63a,63b:LCOS制御回路
64:CPU
Claims (5)
- 非偏光の照明光を発生する照明手段と、
正規の通常表示状態と前記正規の通常表示状態と表示態様の異なる反転表示状態とを有し、入射した偏光光を画像情報に応じて変調する第1および第2のライトバルブと、
前記各ライトバルブを交互に前記通常表示状態と前記反転表示状態とに駆動制御するとともに、前記2つのライトバルブの一方が通常表示状態で他方が反転表示状態となるように駆動制御するライトバルブ制御手段と、
前記照明光を偏光方向の異なる2つの偏光光に分離し、一方を前記第1のライトバルブへと入射させるとともに、他方を前記第2のライトバルブへと入射させる偏光分離素子と、
前記第1および第2のライトバルブの各々から出射される変調光から所定の偏光光を分離し、それらを投射光として合成する分離合成手段と、
前記投射光に含まれる前記通常表示状態のライトバルブからの偏光光を透過し、前記投射光に含まれる前記反転表示状態のライトバルブからの偏光光を不透過とする選択透過手段と、
前記選択透過手段を透過した偏光光をスクリーン上に投射する投射レンズとを備えたことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1に記載のプロジェクタにおいて、
前記選択透過手段は、
前記分離合成手段から入射した投射光の偏光方向を回転せず透過する非旋光状態と、前記分離合成手段から入射した投射光の偏光方向を90度回転して透過する旋光状態とを選択的に可能な偏光制御素子と、
前記偏光制御素子を透過した投射光が入射し、特定方向の直線偏光のみを透過する偏光板とを備えることを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、
前記プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、
1フレーム内の前記各色光での照明タイミングにおいて、一方のライトバルブを通常表示状態、反転表示状態の順に駆動し、他方のライトバルブを反転表示状態、通常表示状態の順に駆動することを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、
前記プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、
1フレーム内において、一方のライトバルブを通常表示状態で駆動するとともに他方のライトバルブを反転表示状態でそれぞれ駆動し、その前後のフレーム内においては、前記一方のライトバルブを反転表示状態で駆動するとともに前記他方のライトバルブを通常表示状態で駆動するようにしたことを特徴とするプロジェクタ。 - 請求項1または2に記載のプロジェクタにおいて、
前記プロジェクタは、1フレーム内において前記ライトバルブをR色光、G色光およびB色光で順に照明するフィールドシーケンシャル駆動カラー表示方式のプロジェクタであって、
照明を各色光の間で切り換える度に、前記各ライトバルブの表示状態を通常表示状態と反転表示状態との間で切り換えるとともに、各色光での照明の際に前記2つのライトバルブの一方が通常表示状態で他方が反転表示状態となるように駆動制御することを特徴とするプロジェクタ。
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