JP2007072169A - 表示素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、表示コントラストが高く、画像表示時に視認される画像質感を向上させた表示素子を提供する。
【解決手段】 対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、ブラックマトリックスまたは透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることを特徴とする表示素子。
【選択図】図1

Description

本発明は、銀の溶解析出を利用した電気化学的な表示素子に関するものである。
近年、パーソナルコンピューターの動作速度の向上、ネットワークインフラの普及、データストレージの大容量化と低価格化に伴い、従来紙への印刷物で提供されたドキュメントや画像等の情報を、より簡便な電子情報として入手、電子情報を閲覧する機会が益々増大している。
この様な電子情報の閲覧手段として、従来の液晶ディスプレイやCRT、また近年では、有機ELディスプレイ等の発光型が主として用いられているが、特に、電子情報がドキュメント情報の場合、比較的長時間にわたってこの閲覧手段を注視する必要があり、これらの行為は必ずしも人間に優しい手段とは言い難く、一般に発光型のディスプレイの欠点として、フリッカーで目が疲労する、持ち運びに不便、読む姿勢が制限され、静止画面に視線を合わせる必要が生じる、長時間読むと消費電力が嵩む等が知られている。
これらの欠点を補う表示手段として、外光を利用し、像保持の為に電力を消費しない(メモリー性)反射型ディスプレイが知られているが、下記の理由で十分な性能を有しているとは言い難い。
すなわち、反射型液晶等の偏光板を用いる方式は、反射率が約40%と低く白表示に難があり、また構成部材の作製に用いる製法の多くは簡便とは言い難い。また、ポリマー分散型液晶は高い電圧を必要とし、また有機物同士の屈折率差を利用しているため、得られる画像のコントラストが十分でない。また、ポリマーネットワーク型液晶は電圧高いことと、メモリー性を向上させるために複雑なTFT回路が必要である等の課題を抱えている。また、電気泳動法による表示素子は、10V以上の高い電圧が必要となり、電気泳動性粒子凝集による耐久性に懸念がある。また、エレクトロクロミック表示素子は、3V以下の低電圧で駆動が可能であるが、黒色またはカラー色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブルー、グリーン、レッド等)の色品質が十分でなく、メモリー性を確保するため表示セルに蒸着膜等の複雑な膜構成が必要などの懸念点がある。
これら上述の各方式の欠点を解消する表示方式として、金属または金属塩の溶解析出を利用するエレクトロデポジション(以下EDと略す)方式が知られている。ED方式は、3V以下の低電圧で駆動が可能で、簡便なセル構成、黒と白のコントラストや黒品質に優れる等の利点があり、様々な方法が開示されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。
本発明者は、上記各特許文献に開示されている技術を詳細に検討した結果、従来技術では、画像表示時に視認される画像質感が十分でなく、特に、この画像質感は、画素間の黒化像の滲みの大きさに関係することが判明した。
米国特許第4,240,716号明細書 特許第3428603号公報 特開2003−241227号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、表示コントラストが高く、画像表示時に視認される画像質感を向上させた表示素子を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(1)対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、ブラックマトリックスまたは透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることを特徴とする表示素子。
(2)下記式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とす前記(1)に記載の表示素子。
式(1)
D/1000<L<D/2
〔式中、Dは反射濃度1.0を表示する時の1画素の画素中央部の光学濃度を表し、Lは隣接画像とのオーバーラップ領域の中央部における1画素あたりの光学濃度を表す。〕
(3)前記電解質が、下記一般式(1)または(2)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(3)または(4)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする前記(1)または(2)項に記載の表示素子。
Figure 2007072169
〔式中、Lは酸素原子またはCH2を表し、R1〜R4は各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基またはアルコキシ基を表す。〕
Figure 2007072169
〔式中、R5、R6は各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基またはアルコキシ基を表す。〕
一般式(3)
7−S−R8
〔式中、R7、R8は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。〕
Figure 2007072169
〔式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zはイミダゾール環類を除く含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R9は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR9は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
(4)前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(2)で規定する条件を満たすことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の表示素子。
式(2)
0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明によれば、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、表示コントラストが高く、画像表示時に視認される画像質感を向上させた表示素子を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、ブラックマトリックスまたは透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることを特徴とする表示素子により、簡便な部材構成、低電圧で駆動可能で、表示コントラストが高く、画像表示時に視認される画像質感を向上させた表示素子を実現できることを見出し、本発明に至った次第である。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明の表示素子は、対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質層を有し、銀の溶解析出を生じさせるように対向電極の駆動操作を行うED方式の表示素子である。
〔銀または銀を化学構造中に含む化合物〕
本発明に係る銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
〔セルの基本構成〕
図1は、本発明の表示素子の基本的な構成を示す概略断面図である。
図1において、本発明の表示装置は、一対の透明電極1と金属電極2の間に電解質を含む電解質層Sを保持し、電源Tから透明電極1と金属電極2間に電圧または電流を印加することにより、電解質層S中に含まれる銀の溶解反応、または析出反応を生じさせ、銀を含む化合物の光の透過、吸収の光学的性質の違いを利用して表示状態を変更する表示素子である。
〔表示素子の形成画像構成〕
従来、複数の画素から構成される表示素子では、表示側の透明電極上に絶縁部を設けるなどして隣接する画素間に空白部を設ける方法が取られているが、この方法では、錯視効果による一定周期のギラツキが画像質感を低下させるという問題を引き起こしている。また、図2に示すように、表示側の透明電極1上に隣接する画素間を黒で埋めるためにブラックマトリックス3を設ける方法がある。
図2は、2つの隣接する画素により形成される光学濃度パターンの一例を示す模式図である。
図2において、表示素子における1画素は、1対の透明電極1と金属電極(銀電極)2とで構成され、図示してないが、その電極間に電解質層を設けてあり、2つの画素A、B間には、ブラックマトリックス3が透明電極1上に設けられている。
左側の画素Aを例にとると、透明電極1と金属電極(銀電極)2間に電圧を印加すると、電解質中の銀が透明電極1上に析出し、黒化銀5形成される。同様に、右側の画素Bにおいても、透明電極1上に、黒化銀6が形成される。
図2に記載の構成から表示素子においては、新たにブラックマトリックスを設けるため作製コストが高くなると共に、図2に示すように、2つの画素A、B間に光学濃度の高いブラックマトリックス3を設けることにより、a)に示す濃度分布プロファイルのように、両画素間に設けたブラックマトリックス3により付与される濃度が高くなりすぎるため、光学濃度の連続性が崩れ、画像の輪郭が強調されすぎた不自然な画像質感となる。
請求項1に係る本発明の表示素子では、ブラックマトリックス、または透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることにより、画像質感を向上させたことを特徴とする。
本発明で規定する構成とすることにより、輪郭が適度にボケ、かつ隣接画素と画素間を重畳することにより、印刷物に近い質感の画像が表現できるものと推定される。
図3は、本発明の構成からなる2つの隣接する画素構成と、それにより形成される光学濃度パターンの一例を示す模式図である。
図3において、電極構成(透明電極1、銀電極2)及び形成される黒化銀5、6に関しては、図2に説明したのと同様であるが、図2に記載のような画像A、B間にブラックマトリックスや絶縁部を設けていないため、図4のb)に示す濃度分布プロファイルのように、画像A、B間の領域は、ぞれぞれの黒化銀5、6により付与される濃度を重畳することにより形成するため、連続して変化する濃度分布を得ることができ、その結果、自然な画像を形成で、画像質感を飛躍的に向上することができた。
本発明に係る請求項2では、図3に示すように画像A、Bで形成される光学濃度プロファイルをそれぞれDA、DBとした時、反射濃度1.0を表示する際の1画素の画素中央部の光学濃度をD、隣接画像とのオーバーラップ領域Cの中央部における1画素あたりの光学濃度をLとしたとき、下式(1)で示す条件を満たすことが好ましい。数μm四方程度の微小領域の光学濃度測定は、市販のマイクロデンシトメーターや、顕微分光光度計により求めることができる。
式(1)
D/1000<L<D/2
本発明の光学素子において、本発明に係る式(1)で規定する条件を満たすため、黒化銀の析出領域、析出量を調整する手段としては、透明電極1と金属電極2の対向電極間距離と金属電極2の大きさとの関係が挙げられる。例えば、図3に示すように、対向電極間距離d、金属電極幅をaとすると、一画素の大きさを、0.5×(2d+a)以上、2.0×(2d+a)以下の大きさにすることにより式(1)で規定する条件を満たす黒化銀像を形成することができる。
本発明の表示素子においては、電解質層が、前記一般式(1)または(2)で表される化合物の少なくとも1種と、前記一般式(3)または一般式(4)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することが好ましい。
はじめに、本発明に係る一般式(1)で表される化合物について説明する。
前記一般式(1)において、Lは酸素原子またはCH2を表し、R1〜R4は各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基またはアルコキシ基を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等、シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等、アルコキシアルキル基として、例えば、β−メトキシエチル基、γ−メトキシプロピル基等、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等を挙げることができる。
以下、本発明に係る一般式(1)で表される化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2007072169
次いで、本発明に係る一般式(2)で表される化合物について説明する。
前記一般式(2)において、R5、R6は各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基またはアルコキシ基を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基等、アリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等、シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等、アルコキシアルキル基として、例えば、β−メトキシエチル基、γ−メトキシプロピル基等、アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等を挙げることができる。
以下、本発明に係る一般式(2)で表される化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
Figure 2007072169
上記例示した一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物の中でも、特に、例示化合物(1−1)、(1−2)、(2−3)が好ましい。
本発明に係る一般式(1)、(2)で表される化合物は電解質溶媒の1種であるが、本発明の表示素子においては、本発明の目的効果を損なわない範囲でさらに別の溶媒を併せて用いることができる。具体的には、テトラメチル尿素、スルホラン、ジメチルスルホキシド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−(N−メチル)−2−ピロリジノン、ヘキサメチルホスホルトリアミド、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,Nジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ブチロニトリル、プロピオニトリル、アセトニトリル、アセチルアセトン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ブタノール、1−ブタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、エタノール、メタノール、無水酢酸、酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ジメトキシエタン、ジエトキシフラン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、水等が挙げられる。これらの溶媒の内、凝固点が−20℃以下、かつ沸点が120℃以上の溶媒を少なくとも1種含むことが好ましい。
さらに本発明で用いることのできる溶媒としては、J.A.Riddick,W.B.Bunger,T.K.Sakano,“Organic Solvents”,4th ed.,John Wiley & Sons(1986)、Y.Marcus,“Ion Solvation”,John Wiley & Sons(1985)、C.Reichardt,“Solvents and Solvent Effects in Chemistry”,2nd ed.,VCH(1988)、G.J.Janz,R.P.T.Tomkins,“Nonaqueous Electorlytes Handbook”,Vol.1,Academic Press(1972)に記載の化合物を挙げることができる。
本発明において、電解質溶媒は単一種であっても、溶媒の混合物であってもよいが、エチレンカーボネートを含む混合溶媒が好ましい。エチレンカーボネートの添加量は、全電解質溶媒質量の10質量%以上、90質量%以下が好ましい。特に好ましい電解質溶媒は、プロピレンカーボネート/エチレンカーボネートの質量比が7/3〜3/7の混合溶媒である。プロピレンカーボネート比が7/3より大きいとイオン伝導性が劣り応答速度が低下し、3/7より小さいと低温時に電解質が析出しやすくなる。
本発明の表示素子においては、上記一般式(1)または(2)で表される化合物と共に、前記一般式(3)で表される化合物を用いることが好ましい。
前記一般式(3)において、R7、R8は各々置換または無置換の炭化水素基を表し、これらには芳香族の直鎖基または分岐基が含まれる。また、これらの炭化水素基では、1個以上の窒素原子、酸素原子、リン原子、硫黄原子、ハロゲン原子を含んでも良い。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。
炭化水素基に置換可能な基としては、例えば、アミノ基、グアニジノ基、4級アンモニウム基、ヒドロキシル基、ハロゲン化合物、カルボン酸基、カルボキシレート基、アミド基、スルフィン酸基、スルホン酸基、スルフェート基、ホスホン酸基、ホスフェート基、ニトロ基、シアノ基等を挙げることができる。
一般に、銀の溶解析出を生じさせるためには、電解質層中で銀を可溶化することが必要である。例えば、銀と配位結合を生じさたり、銀と弱い共有結合を生じさせるような、銀と相互作用を示す化学構造種を含む化合物等と共存させて、銀または銀を含む化合物を可溶化物に変換する手段を用いるのが一般的である。前記化学構造種として、ハロゲン原子、メルカプト基、カルボキシル基、イミノ基等が知られているが、本発明においては、チオエーテル基も銀溶剤として、有用に作用し、共存化合物への影響が少なく、溶媒への溶解度が高い特徴がある。
以下、本発明に係る一般式(3)で表される化合物の具体例を示すが、本発明ではこれら例示する化合物にのみ限定されるものではない。
3−1:CH3SCH2CH2OH
3−2:HOCH2CH2SCH2CH2OH
3−3:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
3−4:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
3−5:HOCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2OH
3−6:HOCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OH
3−7:H3CSCH2CH2COOH
3−8:HOOCCH2SCH2COOH
3−9:HOOCCH2CH2SCH2CH2COOH
3−10:HOOCCH2SCH2CH2SCH2COOH
3−11:HOOCCH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2COOH
3−12:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
3−13:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
3−14:H3CSCH2CH2CH2NH2
3−15:H2NCH2CH2SCH2CH2NH2
3−16:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
3−17:H3CSCH2CH2CH(NH2)COOH
3−18:H2NCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2
NH2
3−19:H2NCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2
NH2
3−20:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2
NH2
3−21:HOOC(NH2)CHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH(NH2)COOH
3−22:HOOC(NH2)CHCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH(NH2)COOH
3−23:HOOC(NH2)CHCH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH(NH2)COOH
3−24:H2N(=O)CCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2C(=O)NH2
3−25:H2N(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(O=)NH2
3−26:H2NHN(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NHNH2
3−27:H3C(O=)NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(O=)CH3
3−28:H2NO2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SO2NH2
3−29:NaO3SCH2CH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH2SO3Na
3−30:H3CSO2NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHO2SCH3
3−31:H2N(NH)CSCH2CH2SC(NH)NH2・2HBr
3−32:H2(NH)CSCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SC(NH)NH2・2HCl
3−33:H2N(NH)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(NH)NH2・2HBr
3−34:〔(CH33NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2N(CH332+・2Cl-
Figure 2007072169
Figure 2007072169
上記例示した各化合物の中でも、本発明の目的効果をいかんなく発揮できる観点から、特に例示化合物3−2が好ましい。
次いで、本発明に係る一般式(4)で表される化合物について説明する。
前記一般式(4)において、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zはイミダゾール環類を除く含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R9は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR9は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。
一般式(4)のMで表される金属原子としては、例えば、Li、Na、K、Mg、Ca、Zn、Ag等が挙げられ、4級アンモニウムとしては、例えば、NH4、N(CH34、N(C494、N(CH331225、N(CH331633、N(CH33CH265等が挙げられる。
一般式(4)のZで表される含窒素複素環としては、例えば、テトラゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、インドール環、オキサゾール環、ベンゾオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフトオキサゾール環等が挙げられる。
一般式(4)のR9で表されるハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられ、アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、シクロペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ドデシル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、トリフルオロメチル、ベンジル等の各基が挙げられ、アリール基としては、例えば、フェニル、ナフチル等の各基が挙げられ、アルキルカルボンアミド基としては、例えば、アセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ブチロイルアミノ等の各基が挙げられ、アリールカルボンアミド基としては、例えば、ベンゾイルアミノ等が挙げられ、アルキルスルホンアミド基としては、例えば、メタンスルホニルアミノ基、エタンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールスルホンアミド基としては、例えば、ベンゼンスルホニルアミノ基、トルエンスルホニルアミノ基等が挙げられ、アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ等が挙げられ、アルキルチオ基としては、例えば、メチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ等の各基が挙げられ、アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基、トリルチオ基等が挙げられ、アルキルカルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモイル、ジメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、ジブチルカルバモイル、ピペリジルカルバモイル、モルホリルカルバモイル等の各基が挙げられ、アリールカルバモイル基としては、例えば、フェニルカルバモイル、メチルフェニルカルバモイル、エチルフェニルカルバモイル、ベンジルフェニルカルバモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルファモイル基としては、例えば、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ジエチルスルファモイル、ジブチルスルファモイル、ピペリジルスルファモイル、モルホリルスルファモイル等の各基が挙げられ、アリールスルファモイル基としては、例えば、フェニルスルファモイル、メチルフェニルスルファモイル、エチルフェニルスルファモイル、ベンジルフェニルスルファモイル等の各基が挙げられ、アルキルスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル基、エタンスルホニル基等が挙げられ、アリールスルホニル基としては、例えば、フェニルスルホニル、4−クロロフェニルスルホニル、p−トルエンスルホニル等の各基が挙げられ、アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル等の各基が挙げられ、アリールオキシカルボニル基としては、例えばフェノキシカルボニル等が挙げられ、アルキルカルボニル基としては、例えば、アセチル、プロピオニル、ブチロイル等の各基が挙げられ、アリールカルボニル基としては、例えば、ベンゾイル基、アルキルベンゾイル基等が挙げられ、アシルオキシ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニルオキシ、ブチロイルオキシ等の各基が挙げられ、複素環基としては、例えば、オキサゾール環、チアゾール環、トリアゾール環、セレナゾール環、テトラゾール環、オキサジアゾール環、チアジアゾール環、チアジン環、トリアジン環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、インドレニン環、ベンズセレナゾール環、ナフトチアゾール環、トリアザインドリジン環、ジアザインドリジン環、テトラアザインドリジン環基等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換基を有するものを含む。
次に、一般式(4)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらの化合物に限定されりものではない。
Figure 2007072169
Figure 2007072169
上記例示した各化合物の中でも、本発明の目的効果をいかんなく発揮できる観点から、特に例示化合物4−12、4−18が好ましい。
本発明の表示素子においては、電解質層に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質層に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(2)で規定する条件を満たすことが好ましい。
式(2)
0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明でいうハロゲン原子とは、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子のことをいう。[X]/[Ag]が0.01よりも大きい場合は、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲン原子のモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。本発明においては、0≦[X]/[Ag]≦0.001がより好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
〔セルの基本構成〕
図5は、本発明の表示素子のセルの構造を示す断面図である。
本発明の表示素子は、TFT基板34と透明電極33と、両基板に挟まれたED表示部22から構成されている。
TFT基板34には、複数のソース線43と図示しない複数のゲート線(図6の42)がマトリックス上に配線されている。ソース線43とゲート線(図6の42)に囲まれた領域が1つの画素に相当する。各画素では、ゲート線(図6の42)に接続されたゲート電極45、ソース線43に接続されたソース電極46、ドレイン電極47と半導体層48で1つのスイッチングTFTが形成されている。ドレイン電極47はコンタクトホール32で透明電極1に接続されている。透明電極1はイオン伝導性白色散乱層31からなるED表示部22を介して金属電極2に対向している。
対向電極である透明電極1と金属電極2との距離は1μm以上、40μm以下である。また、その面積比は1画素の黒化像が1に対して金属電極2は1.3〜3.5である。
ここで本発明の表示素子の動作について説明する。
外部の駆動回路からゲート線(図6の42)を経由してゲート電極45に電圧を印加すると、半導体層48はオン状態になり、ソース電極46とドレイン電極47間は導通する。ソース電極46にはソース線43を経由して外部から電圧(例えば、Vss)が印加されているのでドレイン電極47はVss電圧になる。Vss電圧はコンタクトホールを通じて透明電極1に印加される。一方、金属電極2をグランド電位に接続しておけば、透明電極1と金属電極2の間にはVss電圧がかかるため、電極24のED表示部側に黒化銀が析出し、黒表示が可能となる。
一方、ゲート電極にグランド電位を印加すれば、半導体層48はオフとなり、ソース電極46とドレイン電極47間は非導通となり、ドレイン電極の電圧は下がり、透明電極1とCom電極間には電圧は印加されず、ED素子特有のメモリー性のため印加前の表示色が維持される。また、黒化銀析出時とは反対の極性の電圧印加により析出銀を溶解させ白表示にもどすことができる。
〔表示素子に適用する駆動回路(TFT回路)〕
本発明の表示素子を駆動するTFT回路について説明する。
図6は、基本的な回路構成である。
表示素子には、各画素を選択するためのゲート線駆動回路とソース線駆動回路(共に不図示)がそれぞれゲート線42の端部側とソース線43の端部側に設けられ、このゲート線駆動回路とソース線駆動回路を制御する信号制御部(不図示)が設けられている。信号制御部により制御されたゲート線駆動回路により、所定のゲート線42にゲート信号が印加される。ゲート信号はスイッチング用TFT44のゲート電極45に印加されTFT44はオン状態になる。一方、所定のソース線43に印加されたソース信号がTFT44のソース電極46からドレイン電極47を経て透明電極1に加えられ、金属電極2をグランドとするとED表示部22にソース信号電圧が印加され、電極24のED表示部側に黒化銀が析出し、黒表示が可能となる。
図7は、図6の電圧駆動回路によるものと異なり、電流駆動回路により表示を行うものである。スイッチング用のTFT44の他に、ソース線43に沿って形成された電力供給線(Vdd)、表示部22にこの電力供給線(Vdd)より電流を供給するためのTFT51が各画素に形成されている。TFT51のゲート電極52はTFT44のドレイン電極47に、TFT51のソース電極53は電力供給線(Vdd)に、TFT51のドレイン電極54は表示部22にそれぞれ接続する。
このような電流駆動回路により、図6のものに比べ、表示部22へより大きな電流を供給することができ、酸化還元反応をより高速に行うことができる。なお本実施形態の場合、電力供給線(Vdd)には例えば黒表示用の1.5Vと白表示用の−1.5Vのように、2種類に振り分けた電力供給を行うのがよい。また階調表示を行う場合には、フレームレート階調法が適している。
なお、TFT44とTFT51は共にN型のTFT、つまり電子をキャリアとするTFTからなるため、共に半導体層(図5の48)にa−Siを用いることができ、同一工程で作成できる。また電力供給線(Vdd)は必ずしもソース線43に沿って形成されている必要はなく、ゲート線42に沿って形成されていてもよく、何れにしろ、各画素に電力を供給できるようになっていればよい。
図8は、前記の実施形態のような電流駆動回路において、各画素にスイッチング手段と、電位制御手段とを設けたものを示している。具体的には、スイッチング手段としてN型のスイッチング用TFT44を用い、電位制御手段としてP型TFTとN型TFTからなるCMOS61を用いている。CMOS61の入力端はTFT44のドレイン電極47と接続し、CMOS61の出力端は表示部22へ接続している。このようにすることで、酸化還元反応をより高速に行うことができ、電位制御手段により電圧階調法による階調表示も行うことがでる。なお本実施形態においてCMOS61を用いているため、TFTの半導体層(図5の48)にポリシリコンを用いることになる。したがって、消費電力を抑えたり、周辺の駆動回路を一体に形成することが可能となるなどの効果を有する。またスイッチング用TFT44の半導体層(図5の48)もポリシリコンで作成することができる。
図9は、図8と同様に各画素にスイッチング手段と電位制御手段を設けたものを示している。図8と異なる点は、電位制御手段としてCMOSではなく、P型或はN型のTFT71を2つ用いている点である(図ではN型のものを示している)。したがってTFTの半導体層にポリシリコンを用いなくともa−Siを用いて製造することができるので、製造が容易などの効果を有する。なお画素ごとに形成されたこれらTFTが総てN型のTFTであるため、共に半導体層にa−Siを用いればよいので、各画素にP型、N型のTFTが混在するものに比べ製造工程の増加を抑えることができる。
図10は、前記の実施形態のような電流駆動回路において、各画素にスイッチング手段と、書き換え指定手段と、電位制御手段と、電源遮断手段とを設けたものを示している。具体的には、スイッチング手段としてスイッチング用TFT44を用い、書き換え指定手段としてN型のTFT81とコンデンサ82、電位制御手段としてCMOS83、電力遮断手段として2つのN型TFT84を用いている。TFT81のゲート電極はゲート線42と平行に走るワード線85に接続し、TFT81のソース電極はソース線43に接続し、TFT81のドレイン電極はコンデンサ82に接続すると共に、TFT84のそれぞれのゲート電極に接続する。TFT84のソース電極は、2本の電力供給線(Vdd)(Vss)の何れかと各々接続している。TFT84のドレイン電極は、CMOS83を構成するP型TFTとN型TFTの何れかと各々接続し、CMOS83の入力端はTFT44のドレイン電極47と接続し、CMOS83の出力端は表示部22へ接続する。これにより、ワード線85とソース線43により選択された各画素において、書き換えが必要か否かが指定され、書き換えが必要と指定された画素においては、電力供給が行われ、書き換えが不要と指定された画素においては、電力供給が行われないこととなる。
表示素子の場合、所謂表示のメモリ性を有しているため、対応する画素の表示が前回の選択時と同じであれば、そのままの表示を保持しておいた方が消費電力の低減につながる。そこで各画素に書き換え指定手段と、電力遮断手段とを設けることで、前回選択時の表示状態と今回選択時の表示状態に変化がなければ、書き換え指定手段により、書き換え不要と指示し、電力遮断手段において電力の供給を遮断する。前回選択時の表示状態と今回選択時の表示状態に変化があれば、書き換え指定手段により、書き換え必要と指示し、電力遮断手段において電力の供給を遮断しない。このようにすれば、ED表示素子における消費電力の低減を図ることができる。なお本実施形態においてもCMOS83を用いているため、TFTの半導体層にポリシリコンを用いることになる。
図11は、図10と同様に各画素にスイッチング手段と、書き換え指定手段と、電位制御手段と、電源遮断手段とを設けたものを示している。図10と異なる点は、電位制御手段としてCMOS83ではなく、P型或はN型のTFT91を用いている点である(図ではN型のものを示している)。したがってTFTの半導体層にポリシリコンを用いなくともa−Siを用いて製造することができるので、製造が容易などの効果を有する。なお画素ごとに形成されたこれらTFTが総てN型のTFTであるため、共に半導体層にa−Siを用いればよいので、各画素にP型、N型のTFTが混在するものに比べ製造工程の増加を抑えることができる。
なお、図7から図11に示した回路図において、電力供給線(Vdd)、(Vss)が示されており、この電力供給線の端部は電源へと接続する。この場合電源から遠ざかるほど配線抵抗により電力供給能力が低下する恐れがある。そこで電力供給線の両端を電源へ接続したり、隣り合う電力供給線同士を1箇所以上の結線ポイントを介して互いに接続したりして、電力供給能力の低下を防止してもよい。その際結線ポイントを梯子状にしておけば、電力供給線のうちの1本が断線したとしても、電力供給が可能となる。
次いで、本発明の表示素子のその他の構成要素について説明する。
〔電解質−銀塩〕
本発明の表示素子においては、ヨウ化銀、塩化銀、臭化銀、酸化銀、硫化銀、クエン酸銀、酢酸銀、ベヘン酸銀、p−トルエンスルホン酸銀、メルカプト類との銀塩、イミノジ酢酸類との銀錯体、等の公知の銀塩化合物を用いることができる。これらの中でハロゲンやカルボン酸や銀との配位性を有する窒素原子を有しない化合物を銀塩として用いるのが好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸銀が好ましい。
本発明に係る電解質層に含まれる銀イオン濃度は、0.2モル/kg≦[Ag]≦2.0モル/kgが好ましい。銀イオン濃度が0.2モル/kgより少ないと希薄な銀溶液となり駆動速度が遅延し、2モル/kgよりも大きいと溶解性が劣化し、低温保存時に析出が起きやすくなる傾向にあり不利である。
〔電解質材料〕
本発明の表示素子において、電解質が液体である場合には、以下の化合物を電解質中に含むことができる。カリウム化合物としてKCl、KI、KBr等、リチウム化合物としてLiBF4、LiClO4、LiPF6、LiCF3SO3等、テトラアルキルアンモニウム化合物として過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムハライド等が挙げられる。また、特開2003−187881号公報の段落番号〔0062〕〜〔0081〕に記載の溶融塩電解質組成物も好ましく用いることができる。さらに、I-/I3 -、Br-/Br3 -、キノン/ハイドロキノン等の酸化還元対になる化合物を用いることができる。
また、支持電解質が固体である場合には、電子伝導性やイオン伝導性を示す以下の化合物を電解質中に含むことができる。
パーフルオロスルフォン酸を含むフッ化ビニル系高分子、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリピロール、トリフェニルアミン類、ポリビニルカルバゾール類、ポリメチルフェニルシラン類、Cu2S、Ag2S、Cu2Se、AgCrSe2等のカルコゲニド、CaF2、PbF2、SrF2、LaF3、TlSn25、CeF3等の含F化合物、Li2SO4、Li4SiO4、Li3PO4等のLi塩、ZrO2、CaO、Cd23、HfO2、Y2O3、Nb25、WO3、Bi23、AgBr、AgI、CuCl、CuBr、CuBr、CuI、LiI、LiBr、LiCl、LiAlCl4、LiAlF4、AgSBr、C55NHAg56、Rb4Cu167Cl13、Rb3Cu7Cl10、LiN、Li5NI2、Li6NBr3等の化合物が挙げられる。
また、支持電解質としてゲル状電解質を用いることもできる。電解質が非水系の場合、特開平11−185836号公報の段落番号〔0057〕〜〔0059〕に記載のオイルゲル化剤を用いことができる。
〔多孔質白色散乱物〕
本発明の表示素子においては、電解質層が電解質と共に、多孔質白色散乱物を含有することもできる。本発明に係る多孔質白色散乱物は、電解質溶媒に実質的に溶解しない水溶性高分子と白色顔料との水混和物を塗布乾燥して形成されていることが好ましい。
本発明で適用可能な白色顔料としては、例えば、二酸化チタン(アナターゼ型あるいはルチル型)、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび水酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、アルカリ土類金属塩、タルク、カオリン、ゼオライト、酸性白土、ガラス、有機化合物としてポリエチレン、ポリスチレン、アクリル樹脂、アイオノマー、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、メラミン−ホルマリン樹脂、ポリアミド樹脂などが単体または複合混合で、または粒子中に屈折率を変化させるボイドを有する状態で使用されてもよい。
本発明では、上記白色粒子の中でも、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛が好ましく用いられる。また、無機酸化物(Al23、AlO(OH)、SiO2等)で表面処理した二酸化チタン、これらの表面処理に加えて、トリメチロールエタン、トリエタノールアミン酢酸塩、トリメチルシクロシラン等の有機物処理を施した二酸化チタンを用いることができる。
これらの白色粒子のうち、高温時の着色防止、屈折率に起因する素子の反射率の観点から、酸化チタンまたは酸化亜鉛を用いることがより好ましい。
また、本発明に係る電解質溶媒に実質的に溶解しない水溶性高分子としては、ゼラチン、ゼラチン誘導体等の蛋白質またはセルロース誘導体、澱粉、アラビアゴム、デキストラン、プルラン、カラギーナン等の多糖類のような天然化合物や、ポリビニールアルコール、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド重合体やそれらの誘導体等の合成高分子化合物が挙げられる。ゼラチン誘導体としては、アセチル化ゼラチン、フタル化ゼラチン、ポリビニルアルコール誘導体としては、末端アルキル器変性ポリビニルアルコール、末端メルカプト基変性ポリビニルアルコール、セルロース誘導体としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等が挙げられる。更に、リサーチ・ディスクロージャー及び特開昭64−13546号の(71)頁〜(75)頁に記載されたもの、また、米国特許第4,960,681号、特開昭62−245260号等に記載の高吸水性ポリマー、すなわち−COOMまたは−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有するビニルモノマーの単独重合体またはこのビニルモノマー同士もしくは他のビニルモノマー(例えばメタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、アクリル酸カリウム等)との共重合体も使用される。これらのバインダーは2種以上組み合わせて用いることもできる。
本発明においては、ゼラチン及びゼラチン誘導体、または、ポリビニルアルコールもしくはその誘導体を好ましく用いることができる。
本発明でいう電解質溶媒に実質的に溶解しないとは、−20℃から120℃の温度において、電解質溶媒1kgあたりの溶解量が0g以上、10g以下である状態と定義し、重量測定法、液体クロマトグラムやガスクロマトグラムによる成分定量法等の公知の方法により溶解量を求めることができる。
本発明に係る水溶性高分子と白色顔料との水混和物は、公知の分散方法に従って白色顔料が水中分散された形態が好ましい。水溶性高分子/白色顔料の混合比は、容積比で1〜0.01が好ましく、より好ましくは、0.3〜0.05の範囲である。
本発明に係る水溶性高分子と白色顔料との水混和物を塗布する媒体は、表示素子の対向電極間の構成要素上であればいずれの位置でもよいが、対向電極の少なくとも1方の電極面上に付与することが好ましい。媒体への付与の方法としては、例えば、塗布方式、液噴霧方式、気相を介する噴霧方式として、圧電素子の振動を利用して液滴を飛翔させる方式、例えば、ピエゾ方式のインクジェットヘッドや、突沸を利用したサーマルヘッドを用いて液滴を飛翔させるバブルジェット(登録商標)方式のインクジェットヘッド、また空気圧や液圧により液を噴霧するスプレー方式等が挙げられる。
塗布方式としては、公知の塗布方式より適宜選択することができ、例えば、エアードクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースローラーコーター、トランスファーローラーコーター、カーテンコーター、ダブルローラーコーター、スライドホッパーコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ビードコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カレンダーコーター、押し出しコーター等が挙げられる。
本発明に係る媒体上に付与した水溶性高分子と白色顔料との水混和物の乾燥は、水を蒸発できる方法であればいかなる方法であってもよい。例えば、熱源からの加熱、赤外光を用いた加熱法、電磁誘導による加熱法等が挙げられる。また、水蒸発は減圧下で行ってもよい。
本発明でいう多孔質とは、前記水溶性高分子と白色顔料との水混和物を電極上に塗布乾燥して多孔質の白色散乱物を形成した後、該散乱物上に、銀または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質液を与えた後に対向電極で挟み込み、対向電極間に電位差を与え、銀の溶解析出反応を生じさせることが可能で、イオン種が電極間で移動可能な貫通状態のことを言う。
本発明の表示素子では、上記説明した水混和物を塗布乾燥中または乾燥後に、硬化剤により水溶性高分子の硬化反応を行うことが好ましい。
本発明で用いられる硬膜剤の例としては、例えば、米国特許第4,678,739号の第41欄、同第4,791,042号、特開昭59−116655号、同62−245261号、同61−18942号、同61−249054号、同61−245153号、特開平4−218044号等に記載の硬膜剤が挙げられる。より具体的には、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド等)、アジリジン系硬膜剤、エポキシ系硬膜剤、ビニルスルホン系硬膜剤(N,N′−エチレン−ビス(ビニルスルホニルアセタミド)エタン等)、N−メチロール系硬膜剤(ジメチロール尿素等)、ほう酸、メタほう酸あるいは高分子硬膜剤(特開昭62−234157号等に記載の化合物)が挙げられる。水溶性高分子としてゼラチンを用いる場合は、硬膜剤の中で、ビニルスルホン型硬膜剤やクロロトリアジン型硬膜剤を単独または併用して使用することが好ましい。また、ポリビニルアルコールを用いる場合はホウ酸やメタホウ酸等の含ホウ素化合物の使用が好ましい。
これらの硬膜剤は、水溶性高分子1g当たり0.001〜1g、好ましくは0.005〜0.5gが用いられる。また、膜強度を上げるため熱処理や、硬化反応時の湿度調整を行うことも可能である。
〔電解質層添加の増粘剤〕
本発明の表示素子においては、電解質層に増粘剤を用いることができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アルキレングリコール)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類、疎水性透明バインダーとして、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン等が挙げられる。
これらの増粘剤は2種以上を併用して用いてもよい。また、特開昭64−13546号公報の71〜75頁に記載の化合物を挙げることができる。これらの中で好ましく用いられる化合物は、各種添加剤との相溶性と白色粒子の分散安定性向上の観点から、ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ヒドロキシプロピルセルロース類、ポリアルキレングリコール類である。
〔電解質層のその他の添加剤〕
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
上述したこれらの添加剤は、より詳しくは、リサーチディスクロージャー(以下、RDと略す)第176巻Item/17643(1978年12月)、同184巻Item/18431(1979年8月)、同187巻Item/18716(1979年11月)及び同308巻Item/308119(1989年12月)に記載されている。
これら三つのリサーチ・ディスクロージャーに示されている化合物種類と記載箇所を以下に掲載した。
添加剤 RD17643 RD18716 RD308119
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
〔層構成〕
本発明の表示素子の対向電極間の構成層について、更に説明する。
本発明の表示素子に係る構成層として、正孔輸送材料を含む構成層を設けることができる。正孔輸送材料として、例えば、芳香族アミン類、トリフェニレン誘導体類、オリゴチオフェン化合物、ポリピロール類、ポリアセチレン誘導体、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリチエニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリトルイジン誘導体、CuI、CuSCN、CuInSe2、Cu(In,Ga)Se、CuGaSe2、Cu2O、CuS、CuGaS2、CuInS2、CuAlSe2、GaP、NiO、CoO、FeO、Bi23、MoO2、Cr23等を挙げることができる。
〔基板〕
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。更に、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。更にRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
〔電極〕
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも1種が金属電極であることが好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。金属電極は、電解質中の銀の酸化還元電位に近い仕事関数を有する金属が好ましく、中でも銀または銀含有率80%以上の銀電極が、銀の還元状態維持の為に有利であり、また電極汚れ防止にも優れる。電極の作製方法は、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
また、本発明の表示素子は、対向電極の少なくとも1種が透明電極であることが好ましい。透明電極としては、透明で電気を通じるものであれば特に制限はない。例えば、Indium Tin Oxide(ITO:インジウム錫酸化物)、Indium Zinc Oxide(IZO:インジウム亜鉛酸化物)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、酸化インジウム、酸化亜鉛、白金、金、銀、ロジウム、銅、クロム、炭素、アルミニウム、シリコン、アモルファスシリコン、BSO(Bismuth Silicon Oxide)等が挙げられる。電極をこのように形成するには、例えば、基板上にITO膜をスパッタリング法等でマスク蒸着するか、ITO膜を全面形成した後、フォトリソグラフィ法でパターニングすればよい。表面抵抗値としては、100Ω/□以下が好ましく、10Ω/□以下がより好ましい。透明電極の厚みは特に制限はないが、0.1〜20μmであるのが一般的である。
〔表示素子のその他の構成要素〕
本発明の表示素子には、必要に応じて、シール剤、柱状構造物、スペーサー粒子を用いることができる。
シール剤は外に漏れないように封入するためのものであり封止剤とも呼ばれ、エポキシ樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン−チオール系樹脂、シリコーン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、嫌気硬化型等の硬化タイプを用いることができる。
柱状構造物は、基板間の強い自己保持性(強度)を付与し、例えば、格子配列等の所定のパターンに一定の間隔で配列された、円柱状体、四角柱状体、楕円柱状体、台形柱状体等の柱状構造物を挙げることができる。また、所定間隔で配置されたストライプ状のものでもよい。この柱状構造物はランダムな配列ではなく、等間隔な配列、間隔が徐々に変化する配列、所定の配置パターンが一定の周期で繰り返される配列等、基板の間隔を適切に保持でき、且つ、画像表示を妨げないように考慮された配列であることが好ましい。柱状構造物は表示素子の表示領域に占める面積の割合が1〜40%であれば、表示素子として実用上十分な強度が得られる。
一対の基板間には、該基板間のギャップを均一に保持するためのスペーサーが設けられていてもよい。このスペーサーとしては、樹脂製または無機酸化物製の球体を例示できる。また、表面に熱可塑性の樹脂がコーティングしてある固着スペーサーも好適に用いられる。基板間のギャップを均一に保持するために柱状構造物のみを設けてもよいが、スペーサー及び柱状構造物をいずれも設けてもよいし、柱状構造物に代えて、スペーサーのみをスペース保持部材として使用してもよい。スペーサーの直径は柱状構造物を形成する場合はその高さ以下、好ましくは当該高さに等しい。柱状構造物を形成しない場合はスペーサーの直径がセルギャップの厚みに相当する。
〔スクリーン印刷〕
本発明においては、シール剤、柱状構造物、電極パターン等をスクリーン印刷法で形成することもできる。スクリーン印刷法は、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、光硬化性樹脂など)を載せる。そして、スキージを所定の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写される。次に、転写された材料を加熱硬化、乾燥させる。スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等が挙げられる。樹脂材料は樹脂を適当な溶剤に溶解するなどしてペースト状にして用いることが望ましい。
以上のようにして柱状構造物等を基板上に形成した後は、所望によりスペーサーを少なくとも一方の基板上に付与し、一対の基板を電極形成面を対向させて重ね合わせ、空セルを形成する。重ね合わせた一対の基板を両側から加圧しながら加熱することにより、貼り合わせて、表示セルが得られる。表示素子とするには、基板間に電解質組成物を真空注入法等によって注入すればよい。あるいは、基板を貼り合わせる際に、一方の基板に電解質組成物を滴下しておき、基板の貼り合わせと同時に液晶組成物を封入するようにしてもよい。
〔商品適用〕
本発明の表示素子は、電子書籍分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェーカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子ブック等が挙げられる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《表示素子の作製》
〔表示素子1の作製〕
(電解液1の調製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化ナトリウム90mg、ヨウ化銀75mgを加えて完全に溶解させた後、ポリビニルピロリドン(平均分子量15000)を150mg加えて120℃に加熱しながら1時間攪拌し、電解液1を得た。
(電極1の作製)
ガラス基板上にITO膜(シート抵抗値10Ω/□)を公知の方法に従って形成し、透明電極1(電極1)を得た。
(電極2の作製)
ガラス基板上に図5に示すTFT素子を公知の方法に従って作製した。なお、金属電極2は130μm角の方形とし、画素数は300画素×300画素とした。
(電極3の作製)
周辺部を平均粒子径40μmのガラス製球形ビーズを体積分率が10%含むオレフィン系封止剤を縁取りした電極2の上に、ゼラチン2質量%を含む水溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機にて分散させた水混和液を、ワイヤーバーで100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して水を蒸発させた後、45℃雰囲気中で1時間乾燥させて、電極3作製した。
(表示素子の作製)
電極3上に電解液1を付与し、30分間放置して電解液1を白色散乱層に気泡が入らないように十分染み込ませた後、電極1を被せて加熱押圧して、表示素子1を作製した。1画素の大きさは130μm角と設定した。
〔表示素子2の作製〕
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを10μm角に変更した以外は同様にして、表示素子2を作製した。
〔表示素子3の作製〕
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを45μm角に変更した以外は同様にして、表示素子3を作製した。
〔表示素子4の作製〕
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを70μm角に、また電極Cのガラスビーズの大きさを25μmに変更した以外は同様にして、表示素子4を作製した。
〔表示素子5の作製〕
上記表示素子4の作製において、ヨウ化銀を塩化銀に、ヨウ化ナトリウムを例示化合物4−12に、ジメチルスルホキシドをジメチルホルムアミドに変更した以外は同様にして、表示素子5を作製した。
〔表示素子6の作製〕
上記表示素子4の作製において、ジメチルホルムアミドをプロピレンカーボネートに変更した以外は同様にして、表示素子6を作製した。
〔表示素子8の作製〕
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを80μm角に、ガラスビースの大きさを20μm、ヨウ化銀をp−トルエンスルホン酸銀、ヨウ化ナトリウムを例示化合物3−2にそれぞれ変更した以外は同様にして、表示素子8を作製した。
〔表示素子9の作製〕
上記表示素子4の作製において、各画素間に、図2に記載のように光学濃度が1.200のブラックマトリックスを設けた以外は同様にして、表示素子9を作製した。
〔表示素子10の作製〕
上記表示素子4の作製において、各画素間に絶縁部を設けた以外は同様にして、表示素子10を作製した。
《表示素子の評価》
300×300画素、180dpi相当の白黒画像を、市販のインクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製 PM−800C)、市販のインクジェット用紙(コニカミノルタフォトイメージング社製 PhotolikeQPペーパー)に出力した。同様の画像を、表示素子1〜8に出力させた。
〔光学濃度の測定〕
表示素子に出力した銀画像濃度を測定し、反射濃度1.0を表示する時の1画素の画素中央部の光学濃度Dと、隣接画像とのオーバーラップ領域の中央部における1画素あたりの光学濃度Lを、マイクロデンシトメーター(スリット径:5μm)にて測定した。
〔画像質感の官能評価〕
上記作成した基準の印刷物(インクジェット記録画像)と表示素子の表示画像との画像の質感を対比させて20人のモニターによる目視観察を行い、下記の基準に従って画像を評価し、その平均値を求め、これを画像質感の尺度とした。
5:印刷物とほぼ同等の質感である
4:約1/4の画像領域で、印刷物に比較し劣る
3:約1/2の画像領域で、印刷物に比較し劣る
2:約3/4の画像領域で、印刷物に比較し劣る
1:ほぼ全画像領域で、印刷物に対し劣る
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 2007072169
表1に記載の結果より明らかなように、本発明で規定する要件を満たす表示素子は、比較例に対し、印刷物に近似の画像質感を有し、自然な画像表示されていることが分かる。
本発明の表示素子の基本的な構成を示す概略断面図である。 従来の2つの隣接する画素により形成される光学濃度パターンの一例を示す模式図である。 本発明の構成からなる2つの隣接する画素構成と、それにより形成される光学濃度パターンの一例を示す模式図である。 本発明の表示素子により形成される光学濃度パターンの一例を示す模式図である。 本発明の表示素子のセルの構造を示す断面図である。 本発明の表示素子を電圧駆動するTFTの基本的な回路図である。 本発明の表示素子を電流駆動するTFTの回路図である。 本発明の電位制御手段を用いて表示素子を電流駆動するTFTの回路図である。 図8の電位制御手段にCMOSを用いたTFTの回路図である。 本発明に適用可能な書き換え指定手段、電位制御手段、電源遮断手段を用いて表示素子を電流駆動するTFTの回路図である。 図10の電位制御手段にN型TFTを用いたTFTの回路図である。
符号の説明
1 透明電極
2 金属電極
S 電解質層
T 電源
E アース
3 ブラックマトリックス
4 ブラックマトリックスに付与される光学濃度
5 画像Aに形成された黒化銀
6 画像Bに形成された黒化銀
22 ED表示部
34 TFT基板
42 ゲート線
43 ソース線
45 ゲート電極
46 ソース電極
47 ドレイン電極
48 半導体層

Claims (4)

  1. 対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、ブラックマトリックスまたは透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることを特徴とする表示素子。
  2. 下記式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
    式(1)
    D/1000<L<D/2
    〔式中、Dは反射濃度1.0を表示する時の1画素の画素中央部の光学濃度を表し、Lは隣接画像とのオーバーラップ領域の中央部における1画素あたりの光学濃度を表す。〕
  3. 前記電解質が、下記一般式(1)または(2)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(3)または(4)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
    Figure 2007072169
    〔式中、Lは酸素原子またはCH2を表し、R1〜R4は各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基またはアルコキシ基を表す。〕
    Figure 2007072169
    〔式中、R5、R6は各々水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、シクロアルキル基、アルコキシアルキル基またはアルコキシ基を表す。〕
    一般式(3)
    7−S−R8
    〔式中、R7、R8は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。〕
    Figure 2007072169
    〔式中、Mは水素原子、金属原子または4級アンモニウムを表す。Zはイミダゾール環類を除く含窒素複素環を表す。nは0〜5の整数を表し、R9は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルキルカルボンアミド基、アリールカルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルキルカルバモイル基、アリールカルバモイル基、カルバモイル基、アルキルスルファモイル基、アリールスルファモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、カルボニル基、スルホニル基、アミノ基、ヒドロキシ基または複素環基を表し、nが2以上の場合、それぞれのR9は同じであってもよく、異なってもよく、お互いに連結して縮合環を形成してもよい。〕
  4. 前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(2)で規定する条件を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示素子。
    式(2)
    0≦[X]/[Ag]≦0.01
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