JP2007072169A - 表示素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、ブラックマトリックスまたは透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることを特徴とする表示素子。
【選択図】図1
Description
D/1000<L<D/2
〔式中、Dは反射濃度1.0を表示する時の1画素の画素中央部の光学濃度を表し、Lは隣接画像とのオーバーラップ領域の中央部における1画素あたりの光学濃度を表す。〕
(3)前記電解質が、下記一般式(1)または(2)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(3)または(4)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする前記(1)または(2)項に記載の表示素子。
一般式(3)
R7−S−R8
〔式中、R7、R8は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。〕
(4)前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(2)で規定する条件を満たすことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載の表示素子。
0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明に係る銀または銀を化学構造中に含む化合物とは、例えば、酸化銀、硫化銀、金属銀、銀コロイド粒子、ハロゲン化銀、銀錯体化合物、銀イオン等の化合物の総称であり、固体状態や液体への可溶化状態や気体状態等の相の状態種、中性、アニオン性、カチオン性等の荷電状態種は、特に問わない。
図1は、本発明の表示素子の基本的な構成を示す概略断面図である。
従来、複数の画素から構成される表示素子では、表示側の透明電極上に絶縁部を設けるなどして隣接する画素間に空白部を設ける方法が取られているが、この方法では、錯視効果による一定周期のギラツキが画像質感を低下させるという問題を引き起こしている。また、図2に示すように、表示側の透明電極1上に隣接する画素間を黒で埋めるためにブラックマトリックス3を設ける方法がある。
D/1000<L<D/2
本発明の光学素子において、本発明に係る式(1)で規定する条件を満たすため、黒化銀の析出領域、析出量を調整する手段としては、透明電極1と金属電極2の対向電極間距離と金属電極2の大きさとの関係が挙げられる。例えば、図3に示すように、対向電極間距離d、金属電極幅をaとすると、一画素の大きさを、0.5×(2d+a)以上、2.0×(2d+a)以下の大きさにすることにより式(1)で規定する条件を満たす黒化銀像を形成することができる。
3−2:HOCH2CH2SCH2CH2OH
3−3:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
3−4:HOCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OH
3−5:HOCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2OH
3−6:HOCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OH
3−7:H3CSCH2CH2COOH
3−8:HOOCCH2SCH2COOH
3−9:HOOCCH2CH2SCH2CH2COOH
3−10:HOOCCH2SCH2CH2SCH2COOH
3−11:HOOCCH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2COOH
3−12:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
3−13:HOOCCH2CH2SCH2CH2SCH2CH(OH)CH(OH)CH2SCH2CH2SCH2CH2COOH
3−14:H3CSCH2CH2CH2NH2
3−15:H2NCH2CH2SCH2CH2NH2
3−16:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NH2
3−17:H3CSCH2CH2CH(NH2)COOH
3−18:H2NCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2
NH2
3−19:H2NCH2CH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH2
NH2
3−20:H2NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2
NH2
3−21:HOOC(NH2)CHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH(NH2)COOH
3−22:HOOC(NH2)CHCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2CH(NH2)COOH
3−23:HOOC(NH2)CHCH2OCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2OCH2CH(NH2)COOH
3−24:H2N(=O)CCH2SCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SCH2C(=O)NH2
3−25:H2N(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(O=)NH2
3−26:H2NHN(O=)CCH2SCH2CH2SCH2C(=O)NHNH2
3−27:H3C(O=)NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(O=)CH3
3−28:H2NO2SCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2SO2NH2
3−29:NaO3SCH2CH2CH2SCH2CH2SCH2CH2CH2SO3Na
3−30:H3CSO2NHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHO2SCH3
3−31:H2N(NH)CSCH2CH2SC(NH)NH2・2HBr
3−32:H2(NH)CSCH2CH2OCH2CH2OCH2CH2SC(NH)NH2・2HCl
3−33:H2N(NH)CNHCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2NHC(NH)NH2・2HBr
3−34:〔(CH3)3NCH2CH2SCH2CH2SCH2CH2N(CH3)3〕2+・2Cl-
0≦[X]/[Ag]≦0.01
本発明でいうハロゲン原子とは、ヨウ素原子、塩素原子、臭素原子、フッ素原子のことをいう。[X]/[Ag]が0.01よりも大きい場合は、銀の酸化還元反応時に、X-→X2が生じ、X2は黒化銀と容易にクロス酸化して黒化銀を溶解させ、メモリー性を低下させる要因の1つになるので、ハロゲン原子のモル濃度は銀のモル濃度に対してできるだけ低い方が好ましい。本発明においては、0≦[X]/[Ag]≦0.001がより好ましい。ハロゲンイオンを添加する場合、ハロゲン種については、メモリー性向上の観点から、各ハロゲン種モル濃度総和が[I]<[Br]<[Cl]<[F]であることが好ましい。
図5は、本発明の表示素子のセルの構造を示す断面図である。
本発明の表示素子を駆動するTFT回路について説明する。
本発明の表示素子においては、ヨウ化銀、塩化銀、臭化銀、酸化銀、硫化銀、クエン酸銀、酢酸銀、ベヘン酸銀、p−トルエンスルホン酸銀、メルカプト類との銀塩、イミノジ酢酸類との銀錯体、等の公知の銀塩化合物を用いることができる。これらの中でハロゲンやカルボン酸や銀との配位性を有する窒素原子を有しない化合物を銀塩として用いるのが好ましく、例えば、p−トルエンスルホン酸銀が好ましい。
本発明の表示素子において、電解質が液体である場合には、以下の化合物を電解質中に含むことができる。カリウム化合物としてKCl、KI、KBr等、リチウム化合物としてLiBF4、LiClO4、LiPF6、LiCF3SO3等、テトラアルキルアンモニウム化合物として過塩素酸テトラエチルアンモニウム、過塩素酸テトラブチルアンモニウム、ホウフッ化テトラエチルアンモニウム、ホウフッ化テトラブチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウムハライド等が挙げられる。また、特開2003−187881号公報の段落番号〔0062〕〜〔0081〕に記載の溶融塩電解質組成物も好ましく用いることができる。さらに、I-/I3 -、Br-/Br3 -、キノン/ハイドロキノン等の酸化還元対になる化合物を用いることができる。
本発明の表示素子においては、電解質層が電解質と共に、多孔質白色散乱物を含有することもできる。本発明に係る多孔質白色散乱物は、電解質溶媒に実質的に溶解しない水溶性高分子と白色顔料との水混和物を塗布乾燥して形成されていることが好ましい。
本発明の表示素子においては、電解質層に増粘剤を用いることができ、例えば、ゼラチン、アラビアゴム、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(アルキレングリコール)、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メチルメタクリル酸)、ポリ(塩化ビニル)、ポリ(メタクリル酸)、コポリ(スチレン−無水マレイン酸)、コポリ(スチレン−アクリロニトリル)、コポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(ビニルアセテート)、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類、疎水性透明バインダーとして、ポリビニルブチラール、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリアクリル酸、ポリウレタン等が挙げられる。
本発明の表示素子の構成層には、保護層、フィルター層、ハレーション防止層、クロスオーバー光カット層、バッキング層等の補助層を挙げることができ、これらの補助層中には、各種の化学増感剤、貴金属増感剤、感光色素、強色増感剤、カプラー、高沸点溶剤、カブリ防止剤、安定剤、現像抑制剤、漂白促進剤、定着促進剤、混色防止剤、ホルマリンスカベンジャー、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、紫外線吸収剤、イラジエーション防止染料、フィルター光吸収染料、防ばい剤、ポリマーラテックス、重金属、帯電防止剤、マット剤等を、必要に応じて含有させることができる。
頁 分類 頁 分類 頁 分類
化学増感剤 23 III 648右上 96 III
増感色素 23 IV 648〜649 996〜8 IV
減感色素 23 IV 998 IV
染料 25〜26 VIII 649〜650 1003 VIII
現像促進剤 29 XXI 648右上
カブリ抑制剤・安定剤
24 IV 649右上 1006〜7 VI
増白剤 24 V 998 V
硬膜剤 26 X 651左 1004〜5 X
界面活性剤 26〜7 XI 650右 1005〜6 XI
帯電防止剤 27 XII 650右 1006〜7 XIII
可塑剤 27 XII 650右 1006 XII
スベリ剤 27 XII
マット剤 28 XVI 650右 1008〜9 XVI
バインダー 26 XXII 1003〜4 IX
支持体 28 XVII 1009 XVII
〔層構成〕
本発明の表示素子の対向電極間の構成層について、更に説明する。
本発明で用いることのできる基板としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリカーボネート類、セルロースアセテート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンジナフタレンジカルボキシラート、ポリエチレンナフタレート類、ポリ塩化ビニル、ポリイミド、ポリビニルアセタール類、ポリスチレン等の合成プラスチックフィルムも好ましく使用できる。また、シンジオタクチック構造ポリスチレン類も好ましい。これらは、例えば、特開昭62−117708号、特開平1−46912、同1−178505号の各公報に記載されている方法により得ることができる。更に、ステンレス等の金属製基盤や、バライタ紙、及びレジンコート紙等の紙支持体ならびに上記プラスチックフィルムに反射層を設けた支持体、特開昭62−253195号(29〜31頁)に支持体として記載されたものが挙げられる。RDNo.17643の28頁、同No.18716の647頁右欄から648頁左欄及び同No.307105の879頁に記載されたものも好ましく使用できる。これらの支持体には、米国特許第4,141,735号のようにTg以下の熱処理を施すことで、巻き癖をつきにくくしたものを用いることができる。また、これらの支持体表面を支持体と他の構成層との接着の向上を目的に表面処理を行っても良い。本発明では、グロー放電処理、紫外線照射処理、コロナ処理、火炎処理を表面処理として用いることができる。更に公知技術第5号(1991年3月22日アズテック有限会社発行)の44〜149頁に記載の支持体を用いることもできる。更にRDNo.308119の1009頁やプロダクト・ライセシング・インデックス、第92巻P108の「Supports」の項に記載されているものが挙げられる。その他に、ガラス基板や、ガラスを練りこんだエポキシ樹脂を用いることができる。
本発明の表示素子においては、対向電極の少なくとも1種が金属電極であることが好ましい。金属電極としては、例えば、白金、金、銀、銅、アルミニウム、亜鉛、ニッケル、チタン、ビスマス、及びそれらの合金等の公知の金属種を用いることができる。金属電極は、電解質中の銀の酸化還元電位に近い仕事関数を有する金属が好ましく、中でも銀または銀含有率80%以上の銀電極が、銀の還元状態維持の為に有利であり、また電極汚れ防止にも優れる。電極の作製方法は、蒸着法、印刷法、インクジェット法、スピンコート法、CVD法等の既存の方法を用いることができる。
本発明の表示素子には、必要に応じて、シール剤、柱状構造物、スペーサー粒子を用いることができる。
本発明においては、シール剤、柱状構造物、電極パターン等をスクリーン印刷法で形成することもできる。スクリーン印刷法は、所定のパターンが形成されたスクリーンを基板の電極面上に被せ、スクリーン上に印刷材料(柱状構造物形成のための組成物、例えば、光硬化性樹脂など)を載せる。そして、スキージを所定の圧力、角度、速度で移動させる。これによって、印刷材料がスクリーンのパターンを介して該基板上に転写される。次に、転写された材料を加熱硬化、乾燥させる。スクリーン印刷法で柱状構造物を形成する場合、樹脂材料は光硬化性樹脂に限られず、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂も使用できる。熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリアクリル酸エステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリビニールエーテル樹脂、ポリビニールケトン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリビニールピロリドン樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂等が挙げられる。樹脂材料は樹脂を適当な溶剤に溶解するなどしてペースト状にして用いることが望ましい。
本発明の表示素子は、電子書籍分野、IDカード関連分野、公共関連分野、交通関連分野、放送関連分野、決済関連分野、流通物流関連分野等の用いることができる。具体的には、ドア用のキー、学生証、社員証、各種会員カード、コンビニストアー用カード、デパート用カード、自動販売機用カード、ガソリンステーション用カード、地下鉄や鉄道用のカード、バスカード、キャッシュカード、クレジットカード、ハイウェーカード、運転免許証、病院の診察カード、電子カルテ、健康保険証、住民基本台帳、パスポート、電子ブック等が挙げられる。
《表示素子の作製》
〔表示素子1の作製〕
(電解液1の調製)
ジメチルスルホキシド2.5g中に、ヨウ化ナトリウム90mg、ヨウ化銀75mgを加えて完全に溶解させた後、ポリビニルピロリドン(平均分子量15000)を150mg加えて120℃に加熱しながら1時間攪拌し、電解液1を得た。
ガラス基板上にITO膜(シート抵抗値10Ω/□)を公知の方法に従って形成し、透明電極1(電極1)を得た。
ガラス基板上に図5に示すTFT素子を公知の方法に従って作製した。なお、金属電極2は130μm角の方形とし、画素数は300画素×300画素とした。
周辺部を平均粒子径40μmのガラス製球形ビーズを体積分率が10%含むオレフィン系封止剤を縁取りした電極2の上に、ゼラチン2質量%を含む水溶液中に、酸化チタン20質量%を超音波分散機にて分散させた水混和液を、ワイヤーバーで100μm塗布し、その後15℃で30分間乾燥して水を蒸発させた後、45℃雰囲気中で1時間乾燥させて、電極3作製した。
電極3上に電解液1を付与し、30分間放置して電解液1を白色散乱層に気泡が入らないように十分染み込ませた後、電極1を被せて加熱押圧して、表示素子1を作製した。1画素の大きさは130μm角と設定した。
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを10μm角に変更した以外は同様にして、表示素子2を作製した。
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを45μm角に変更した以外は同様にして、表示素子3を作製した。
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを70μm角に、また電極Cのガラスビーズの大きさを25μmに変更した以外は同様にして、表示素子4を作製した。
上記表示素子4の作製において、ヨウ化銀を塩化銀に、ヨウ化ナトリウムを例示化合物4−12に、ジメチルスルホキシドをジメチルホルムアミドに変更した以外は同様にして、表示素子5を作製した。
上記表示素子4の作製において、ジメチルホルムアミドをプロピレンカーボネートに変更した以外は同様にして、表示素子6を作製した。
上記表示素子1の作製において、電極2における金属電極2の大きさを80μm角に、ガラスビースの大きさを20μm、ヨウ化銀をp−トルエンスルホン酸銀、ヨウ化ナトリウムを例示化合物3−2にそれぞれ変更した以外は同様にして、表示素子8を作製した。
上記表示素子4の作製において、各画素間に、図2に記載のように光学濃度が1.200のブラックマトリックスを設けた以外は同様にして、表示素子9を作製した。
上記表示素子4の作製において、各画素間に絶縁部を設けた以外は同様にして、表示素子10を作製した。
300×300画素、180dpi相当の白黒画像を、市販のインクジェットプリンター(セイコーエプソン株式会社製 PM−800C)、市販のインクジェット用紙(コニカミノルタフォトイメージング社製 PhotolikeQPペーパー)に出力した。同様の画像を、表示素子1〜8に出力させた。
表示素子に出力した銀画像濃度を測定し、反射濃度1.0を表示する時の1画素の画素中央部の光学濃度Dと、隣接画像とのオーバーラップ領域の中央部における1画素あたりの光学濃度Lを、マイクロデンシトメーター(スリット径:5μm)にて測定した。
上記作成した基準の印刷物(インクジェット記録画像)と表示素子の表示画像との画像の質感を対比させて20人のモニターによる目視観察を行い、下記の基準に従って画像を評価し、その平均値を求め、これを画像質感の尺度とした。
4:約1/4の画像領域で、印刷物に比較し劣る
3:約1/2の画像領域で、印刷物に比較し劣る
2:約3/4の画像領域で、印刷物に比較し劣る
1:ほぼ全画像領域で、印刷物に対し劣る
以上により得られた結果を、表1に示す。
2 金属電極
S 電解質層
T 電源
E アース
3 ブラックマトリックス
4 ブラックマトリックスに付与される光学濃度
5 画像Aに形成された黒化銀
6 画像Bに形成された黒化銀
22 ED表示部
34 TFT基板
42 ゲート線
43 ソース線
45 ゲート電極
46 ソース電極
47 ドレイン電極
48 半導体層
Claims (4)
- 対向電極間に、銀、または銀を化学構造中に含む化合物を含有する電解質を有し、銀の溶解析出を生じさせるように該対向電極の駆動操作を行う表示素子であって、ブラックマトリックスまたは透明電極上に画素境界を設ける絶縁部を含まず、かつ、少なくとも1つの画素の黒化銀析出領域を、隣接画素領域とオーバーラップさせるように設けることを特徴とする表示素子。
- 下記式(1)で規定する条件を満たすことを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
式(1)
D/1000<L<D/2
〔式中、Dは反射濃度1.0を表示する時の1画素の画素中央部の光学濃度を表し、Lは隣接画像とのオーバーラップ領域の中央部における1画素あたりの光学濃度を表す。〕 - 前記電解質が、下記一般式(1)または(2)で表される化合物の少なくとも1種と、下記一般式(3)または(4)で表される化合物の少なくとも1種とを含有することを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
一般式(3)
R7−S−R8
〔式中、R7、R8は各々置換または無置換の炭化水素基を表す。ただし、S原子を含む環を形成する場合には、芳香族基をとることはない。〕
- 前記電解質に含まれるハロゲンイオンまたはハロゲン原子のモル濃度を[X](モル/kg)とし、前記電解質に含まれる銀または銀を化学構造中に含む化合物の銀の総モル濃度を[Ag](モル/kg)としたとき、下式(2)で規定する条件を満たすことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の表示素子。
式(2)
0≦[X]/[Ag]≦0.01
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