JP2007069725A - 自動車用シール部品 - Google Patents

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Takayuki Kobayashi
隆之 小林
Takashi Hoshi
崇司 星
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Abstract

【課題】 シールリップの反力の増加、断面積の増加、材料費の増加等を防止しつつ、シールリップの耐ヘタリ性を向上させる。
【解決手段】グラスラン等の自動車用シール部品1は、熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂からなる基部2と、該基部2より連続して延びて相手側部材に押付けられる熱可塑性エラストマーのリップ3と、を備えている。上記リップ3の相手側部材が接触する面に他のリップ部分よりも高硬度の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂からなる表層部4を設けた。上記表層部4に、上記リップ3の付け根部分の上記基部2側の端部において上記表層部4の内面から該内面に対して略直角方向に延びる第1の表層延長部5と、上記リップの付け根部分の上記リップ3の先端側の端部において上記表層部4の内面から該内面に対して略直角方向に伸びる第2の表層延長部6と、を設けた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、グラスラン、ウエストシール等の自動車用シール部品に関し、特にリップの耐ヘタリ性を改善してシール機能や保持機能の低下を抑制し、耐久性を向上させたものである。
グラスランのシールリップやウエストシールの保持リップ等は車両組付け状態において、形状を撓ませることによりシール機能や保持機能を発揮する。従って、上記リップは、一般的に圧縮永久歪に優れた熱可塑性エラストマーにより形成されているが、撓んだ状態に長時間曝されることにより所謂ヘタリ(永久歪)が発生し、その反力値は徐々に低下する。その結果、グラスランにおいては、ガラスのバタツキが発生し、ウエストシールにおいては水切り性の悪化等が発生する。
リップの耐ヘタリ性を改善したグラスランとして図12に示すものが知られている。上記グラスラン101は、基底部102並びに車内側及び車外側の側壁部103a,103bからなるチャンネル部104と、上記各側壁部103a,103bからチャンネル部104の内側に延びる車内側及び車外側のシールリップ105,106を備えていて、少なくとも車内側のシールリップ105の裏面側のリップ付け根部に凹部107を形成し、該凹部107を埋めるようにスポンジ弾性補助部材108を設けることにより形成されている。上記スポンジ弾性補助部材108によって、上記シールリップ105のヘタリ(永久歪)を抑制し、該シールリップ105のドアガラスGへの追従性の低下を防止せんとするものである。(例えば特許文献1)
特開2001−219745号公報(段落0014、段落0018等)
ところで、上記従来のグラスラン101は、上述したように車内側のシールリップ105の裏面側のリップ付け根部に凹部107を形成し、該凹部107を埋めるようにスポンジ弾性補助部材108を設けていたために、次に述べるような問題点があった。
(1)スポンジ弾性補助部材108によってシールリップ105の反力が増加してしまう。
(2)スポンジ弾性補助部材108を設けた分、シールリップ105の断面積が増加し、材料費も増加し、コストが高くなってしまう。
(3)スポンジ弾性補助部材108に熱可塑性エラストマー発泡体を使用しているため、押出し成形性が悪い。
本発明は、上記従来の問題点を解決し、シールリップの反力の増加、断面積の増加、材料費の増加等を防止しつつ、シールリップの耐ヘタリ性を向上させることのできるグラスラン等の自動車用シール部品を提供することを目的に成されたものである。
請求項1の発明は、熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂からなる基部と、該基部から連続して延びていて相手側部材が押付けられる熱可塑性エラストマーのリップと、を備えた自動車用シール部品において、
上記リップの外面に、他のリップ部分よりも高硬度の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂からなる表層部を設け、該表層部に、上記リップの付け根部分の上記基部側の端部において上記表層部の内面からリップの肉厚方向に延びる第1の表層延長部と、上記リップの付け根部分の上記リップの先端側の端部において上記表層部の内面からリップの肉厚方向に延びる第2の表層延長部と、を設けた。
請求項2の発明は、請求項1の自動車用シール部品において、上記第2の表層延長部を、先端部から上記表層部側に行くに従って厚肉になるように形成した。
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の自動車用シール部品において、上記リップの付け根部分の内面(上記相手側部材が接触して押される上記リップの第1の面と反対側の第2の面)にノッチを形成した。
請求項4の発明は、請求項1〜請求項3に記載の自動車用シール部品において、
上記表層部および第1,第2の表層延長部で囲まれた上記リップの付け根部分を、上記基部および上記リップよりも低硬度の熱可塑性エラストマーで形成した。
請求項5の発明は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の自動車用シール部品において、上記基部を、硬度がショア・A40°以上の熱可塑性エラストマーで形成し、上記リップを、硬度がショアA40°〜A90°の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成し、上記表層部および第1,第2の表層延長部を、上記リップよりもショア・A5°以上硬度が高い熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成し、上記表層部および第1,第2の表層延長部を、上記リップの硬度のものよりもショア・A5°以上硬度が高い熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成した。
請求項6の発明は、請求項4に記載の自動車用シール部品において、上記基部を、硬度がショア・A40°以上の熱可塑性エラストマーで形成し、上記リップを、硬度がショアA40°〜A90°の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成し、上記表層部および第1,第2の表層延長部を、上記リップよりもショア・A5°以上硬度が高い熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成し、上記表層部および第1,第2の表層延長部を、上記リップの硬度のものよりもショア・A5°以上硬度が高い熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成し、上記表層部および第1,第2の表層延長部で囲まれた上記リップの付け根部分を、上記基部およびリップの材料よりもショア・A5°以上硬度が低い熱可塑性エラストマーで形成した。
請求項7の発明は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の自動車用シール部品において、上記表層部を、リップに摺動性を付与する低摩擦係数の摺動性材料で構成した。
(1)請求項1の自動車用シール部品は、リップの付け根部分において、該リップの外面に形成された表層部によってリップの外側面側が伸び難くなっている為、リップの表層部の内面からリップの肉厚方向に延びる第1,第2の表層延長部、特に第2の表層延長部が恰もヒンジの如く作用する。そして、上記リップが折り曲げられた際の圧縮歪を上記第1の表層延長部と第2の表層延長部との間に集中的に発生させ、上記リップの付け根部分を耐ヘタリ性に優れた歪率の大きな領域にすると共に、これによって、耐ヘタリ性に劣る歪率の小さな領域のリップ全体への波及を抑制し、リップの耐ヘタリ性を向上させることができる。
(2)請求項2の自動車用シール部品は、第2の表層延長部を、先端部から上記表層部側の行くに従って厚肉になるように形成したので、該厚肉にした部分における歪の発生を抑制するとともに、上記第2の表層延長部の付け根部分を補強し、該付け根部分の剛性を上げ、これにより上記第1の表層延長部と第2の表層延長部との間に歪をより集中させ、該リップの付け根部分の耐ヘタリ性を向上させることができる。
(3)請求項3の自動車用シール部品は、ノッチを形成した部分が折り曲げられて,該ノッチの近傍に歪を集中させることができる。
(4)請求項4の自動車用シール部品は、上記リップの付け根部分が変形し易くなり、該リップの付け根部分に歪をより効果的に集中させることができる。
(5)請求項5の自動車用シール部品は、上記基部と、リップと、該リップの外面に形成された表層部と、該表層部から延びる第1および第2の表層延長部との硬度のバランスにより、前記リップの付け根部分に歪を効果的に集中させることができる。
(6)請求項6の自動車用シール部品は、上記基部またはリップと、該リップの付け根部分との硬度差により、該リップの付け根部分に歪を効果的に集中させることができる。
(7)請求項7の自動車用シール部品は、上記表層部を低摩擦係数の素材で形成したので、リップに摺動性を付与し、ガラスがリップに接触したときのガラスの滑りを良くすることができる。
図1、図2は第1実施例を示し、図1は全体形状、図2はリップ部分を拡大して示したものである。この実施例において、自動車用シール部品は、グラスランとして構成されている。上記グラスラン1Aは、断面略U字状の基部2と、該基部2の車内側側壁部2aおよび車外側側壁部2bの先端に設けられた一対のシール用のリップ3,3を備えている。上記リップ3は、上記相手側部材Aが接触する面に、表層部4を備えている。なお、上記表層部4は、上記基部2の端部まで延長しても良い。上記基部2は、硬度ショア・A70°〜A80°の熱可塑性樹脂或いは熱可塑性エラストマーで形成され、上記一対のシール用のリップ3,3は、硬度ショア・A70°〜A80°の熱可塑性エラストマーで形成されている。
そして、上記表層部4は、シリコンオイル、脂肪酸アシド等の滑剤を含有するショア硬度D40°〜60°の高分子量ポリエチレン等を基材とする熱可塑性エラストマー或いは高分子量ポリエチレン等の熱可塑性樹脂で形成されていて、上記リップ3の付け根部分3aの上記基部2側の端部において上記表層部4の内面からリップ3の肉厚方向(上記リップ3の内面に対して略直角方向)に延びる第1の表層延長部5と、上記リップの付け根部分3aの上記リップ3の先端側の端部において上記表層部4の内面からリップ3の肉厚方向に延びる第2の表層延長部6を備えている。上記第1,第2の表層延長部5,6は、上記表層部4と略同じ肉厚に形成されている。
ここで、本発明の前提概念を説明する。図13は熱可塑性エラストマーの歪率と圧縮永久歪との関係を示すグラフ図であり、このグラフ図からも明らかなように、圧縮永久歪の特性は、歪が小さい領域では圧縮永久歪が大きく、歪が大きい領域には圧縮永久歪が小さくなる傾向にある。歪を分散させると、圧縮永久歪の特性の悪い歪の小さな領域の面積が増えるため、シールリップの耐ヘタリ性が悪くなる。従って、歪の分布範囲を広げるよりも、歪を局所的に集中させ、歪の大きな領域とした方が、シールリップの耐ヘタリ性が向上する。
なお、圧縮永久歪の計算方法は、以下による。
C.S(%)=(h0−h1)/(h0−h2)×100
C.S 圧縮永久歪(%)
h0 試験前のリップ高さ
h1 試験後のリップ高さ
h2 圧縮時のリップ高さ
また、圧縮永久歪の測定条件は、以下による。
温度条件 70℃
時間 168hr
歪率 基準位置(5〜30%歪) 歪率=h0−h2/h0×100
放置時間 30min
JIS K6262に準ずる。
以上の前提概念に沿って、本実施例では、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6は、上記リップ3の外面側が相手側部材で押されて撓んだときに発生する歪を、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6で囲まれたリップの付け根部分3aに集中的に発生させ、永久歪特性の良い歪の大きな領域とし、上記第1,第2の表層延長部5,6の外側への歪が拡散するのを抑制し、圧縮永久歪特性の悪い歪の小さな領域の面積を減らし、リップ3の反力を上昇させず、断面積を増やすことなく、耐ヘタリ性能を改善している。上記表層部4は、ドアガラスの先端部が接触したときに、該ドアガラスの先端部の滑りを良くするために摩擦係数の小さいガラスの滑りのよい材料で形成されている。なお、9は上記基部2の上面に設けられた表層部であり、該表層部9も上記リップ3の表層部4と同質の素材で形成されている。
実験例1
図2に示すグラスラン1Aの基部2を、硬度がショア・A70°の熱可塑性エラストマーで形成し、上記リップ3を、硬度がショアA70°の熱可塑性エラストマーで形成し、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6を、ショア・D40°の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成した第1実施例のグラスラン(本発明例1)と、図3に示す基部2およびリップ3を、硬度がショア・A70°の熱可塑性エラストマーで形成し、図2に示す表層部4および第1,第2の表層延長部5,6に相当するものを設けないグラスラン(従来例)とのリップ高さ変化率を実測した。
その結果、単一材で形成した従来のグラスランのリップ高さ変化率は70%であるのに対して、本発明例のグラスランのリップ高さ変化率は65%であり、5%程度の改善効果が認められた。なお、リップ高さ変化率の計算方法は、以下による。
リップ高さ変化率(%)=(h0−h1)/(h0−h2)×100
h0 試験前のリップ高さ
h1 試験後のリップ高さ
h2 圧縮時のリップ高さ
また、リップ高さ変化率の測定条件は、以下による。
温度条件 70℃
時間 168hr
歪率 基準位置(40%歪) 歪率=(h0−h2)/h0×100
放置時間 30min
図4は上記第1実施例のグラスランのリップ3が撓んだ際の歪の分布状態を示す解析図、図5は比較対象として図3に示した表層部4および第1,第2の表層延長部5,6に相当するものを設けないグラスランのリップが撓んだ際の歪の分布状態を示す解析図である。図5においては、歪率の小さな領域が広い範囲に分布しているのに対し、図4においては、歪率の大きな領域は、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6で囲まれた上記リップの付け根部分に集中していることが確認された。
図6は第2実施例のグラスランの断面図である。上記第1実施例との主たる相違点は、上記第2の表層延長部6を、先端部から上記表層部4側に近づくに従って徐々に厚肉になるように、断面略三角形状に形成した点にある。これにより上記第2の表層延長部6の付け根部分を補強し、該付け根部分の剛性を上げ、上記第1の表層延長部5と第2の表層延長部6との間に歪をより集中させ、リップ3の付け根部分の耐ヘタリ性を向上させることができる。
実験例2
図6に示す第2実施例のグラスラン1Aとして、第1実施例の実験例1に示す本発明例1に対して、上記第2の表層延長部6を、先端部から上記表層部4側に近づくに従って徐々に厚肉に形成したもの(本発明例2)のリップ高さ変化率を実測した。その結果、第2実施例のグラスランのリップ高さ変化率は59%であり、従来例のグラスランに対しては11%、第1実施例のグラスランに対しても6%の改善効果が認められた。
図7は上記第2実施例のグラスランのリップ3が撓んだ際の歪の分布状態を示す解析図であり、図4に示す上記第2の表層延長部6を均一の厚みに形成した場合に較べて、歪率の大きな領域がより一層、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6で囲まれた部分に集中していることが確認された。
図8は第3実施例のグラスランの断面図である。上記第2実施例との相違点は、上記リップ3の付け根部分3aの内面にノッチ7を形成した点である。上記ノッチ7によりリップ3の付け根部分3aがより折り曲げられ易くなり、該ノッチ7の近傍に歪を集中させることができる。
実験例3
図8に示す第3実施例のグラスラン1Aとして、第2実施例の実験例2に示す本発明例2に対して、上記リップ3の付け根部分3aの内面にノッチ7を形成したもの(本発明例3)のリップ高さ変化率を実測した。その結果、第3実施例のグラスランのリップ高さ変化率は55%まで低下し、従来例のグラスランに対しては15%、第1実施例のグラスランに対しても4%の改善効果が認められた。
図9は上記第3実施例のグラスランのリップ3が撓んだ際の歪の分布状態を示す解析図であり、図7に示す上記第2実施例の場合に較べて、ノッチ7の周縁部に上記歪率の大きな領域が更に集中していることが確認された。
図10は第4実施例のグラスランの断面図である。上記第3実施例との相違点は、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6で囲まれた部分を、上記基部2またはリップ3のうち低硬度のものよりもショア・A5°以上、硬度が低い熱可塑性エラストマーで形成した点である。
この実施例において、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6で囲まれたリップ3の付け根部分3aは、他の部分よりも低硬度の熱可塑性エラストマーで形成されているので、歪をより効果的に集中させることができる。
実験例4
図10に示す第4実施例のグラスラン1Aとして、第3実施例の実験例3に示す本発明例3に対して、上記リップ3の付け根部分3aをショア・A60°の熱可塑性エラストマーで形成したもの(本発明例4)のリップ高さ変化率を実測した。
その結果、第4実施例のグラスランのリップ高さ変化率は52%となり、従来例のグラスランに対しては18%、第3実施例のグラスランに対しても3%の改善効果が認められた。
図11は第5実施例を示す。この実施例において、自動車用シール部品は、ウエストシールとして構成されている。上記ウエストシール1Bは、断面略U字状の基部2と、該基部2の外面に設けられたシール用のリップ3と、上記基部2の内面に設けられた保持用のリップ3Aと、を備えている。上記シール用のリップ3の外面には表層部4が設けられている。
上記基部2は、タルク等のフィラーを含有する硬度ショア・A80°〜A90°のポリプロピレンからなり、シール用のリップ3および保持用のリップ3Aは、硬度ショア・A65°〜A75°の熱可塑性エラストマーで形成され、上記表層部4は、シリコンオイル、脂肪酸アシド等の滑剤を含有するショア硬度D40〜60の高分子量ポリエチレン等を基材とする熱可塑性エラストマーで形成されていて、上記リップ3の付け根部分3aの上記基部2側の端部において、上記表層部4の内面からリップ3の肉厚方向に延びる第1の表層延長部5と、上記リップ3の付け根部分3aの上記リップ3の先端側の端部において、上記表層部4の内面からリップ3の肉厚方向に延びる第2の表層延長部6を備えている。
第5実施例のウエストシールは上述のような構成であって、シール用のリップ3に、相手側部材(ガラス)A2が接触すると、シール用のリップ3は、その付け根部分3aで撓み、その反力で相手側部材(ガラス)A2に密着するのであるが、上記シール用のリップ3が付け根部分3aで撓んだときに発生する歪は、上記表層部4および第1,第2の表層延長部5,6によって歪分布範囲が狭く抑えられ、圧縮永久歪特性の悪い歪の小さな領域の面積を減らし、耐ヘタリ性能を改善することができる。
第1実施例の断面図。 リップ部分の拡大断面図。 比較対象例(従来例)の断面図。 第1実施例の歪の分布状態を示す解析図。 比較対象例の歪の分布状態を示す解析図。 第2実施例の断面図。 第2実施例の歪の分布状態を示す解析図。 第3実施例の断面図。 第3実施例の歪の分布状態を示す解析図。 第4実施例の断面図。 第5実施例の断面図。 従来例の断面図。 熱可塑性エラストマーの圧縮率と圧縮永久歪との関係を示すグラフ図。
符号の説明
1…自動車用シール部品、2…基部、3…リップ、4…表層部、5…第1の表層延長部、6…第2の表層延長部、7…ノッチ、8…表層部と第1,第2の表層延長部で囲まれた領域、9…表層延長部。

Claims (7)

  1. 熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂からなる基部と、該基部から連続して延びていて相手側部材が押付けられる熱可塑性エラストマーのリップと、を備えた自動車用シール部品において、
    上記リップは、外面に他のリップ部分よりも高硬度の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂からなる表層部を備え、
    上記表層部は、上記リップの付け根部分の上記基部側の端部において上記表層部の内面からリップの肉厚方向に延びる第1の表層延長部と、上記リップの付け根部分の上記リップの先端側の端部において上記表層部の内面からリップの肉厚方向に延びる第2の表層延長部と、を備えていることを特徴とする自動車用シール部品。
  2. 請求項1に記載の自動車用シール部品において、
    上記第2の表層延長部は、先端部から上記表層部側の行くに従って厚肉に形成されていることを特徴とする自動車用シール部品。
  3. 請求項1または請求項2に記載の自動車用シール部品において、
    上記リップの付け根部分の内周側にノッチを備えていることを特徴とする自動車用シール部品。
  4. 請求項1〜請求項3に記載の自動車用シール部品において、
    上記表層部および第1,第2の表層延長部で囲まれた上記リップの付け根部分は、上記基部および上記リップよりも低硬度の熱可塑性エラストマーで形成されていることを特徴とする自動車用シール部品。
  5. 請求項1〜請求項3の何れかに記載の自動車用シール部品において、
    上記基部は、硬度がショア・A40°以上の熱可塑性エラストマーで形成され、
    上記リップは、硬度がショアA40°〜A90°の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成され、
    上記表層部および第1,第2の表層延長部は、上記リップの硬度のものよりもショア・A5°以上硬度が高い熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成されていることを特徴とする自動車用シール部品。
  6. 請求項4に記載の自動車用シール部品において、
    上記基部は、硬度がショア・A40°以上の熱可塑性エラストマーで形成され、
    上記リップは、硬度がショアA40°〜A90°の熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成され、
    上記表層部および第1,第2の表層延長部は、上記リップの硬度のものよりもショア・A5°以上硬度が高い熱可塑性エラストマー或いは熱可塑性樹脂で形成され、
    上記表層部および第1,第2の表層延長部で囲まれた上記リップの付け根部分は、上記基部またはリップのうち低硬度のものよりもショア・A5°以上硬度が低い熱可塑性エラストマーで形成されていることを特徴とする自動車用シール部品。
  7. 請求項1〜請求項6の何れかに記載の自動車用シール部品において、
    上記表層部は、リップに摺動性を付与する低摩擦係数の摺動性材料で構成されていることを特徴とする自動車用シール部品。
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