JP2007069687A - 更生タイヤおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 各幅方向位置において更生面21の外表面形状と規定外表面形状との差分が異なる場合であっても、容易に更生タイヤの子午線断面形状を正規形状とする。
【解決手段】 クッションゴム層を、各幅方向位置における前記差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップ51の形態で更生面21に供給し螺旋状に巻回することで構成したので、ゴムストリップ51の供給量を調節することで異なる差分に容易に対応することができ、この結果、クッションゴム層の外表面形状を規定外表面形状とすることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】 クッションゴム層を、各幅方向位置における前記差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップ51の形態で更生面21に供給し螺旋状に巻回することで構成したので、ゴムストリップ51の供給量を調節することで異なる差分に容易に対応することができ、この結果、クッションゴム層の外表面形状を規定外表面形状とすることができる。
【選択図】 図2
Description
この発明は、台タイヤの更生面の外側にクッションゴム層および更生トレッドゴムを次々と配置することで構成した更生タイヤおよびその製造方法に関する。
従来の更生タイヤおよびその製造方法としては、例えば以下の特許文献1に記載されているようなものが知られている。
特開2001−294019号公報
このものは、バフィングマシンによってトレッドゴムが除去された更生面を有する台タイヤと、更生面の外側に貼り付けられた更生トレッドゴムとを備え、前記台タイヤの更生面と更生トレッドゴムとの間に、これらの接着を良好とするためのクッションゴム層を配置したものである。
そして、一般に、このような更生タイヤを製造する場合には、まず、更生面の全幅を覆うような広幅で一定厚さの帯状をした未加硫ゴムを台タイヤの更生面に供給して一周分だけ巻回することで、更生面の外側にクッションゴム層を設け、次に、該クッションゴム層の外側に更生トレッドゴムを貼り付けた後、更生トレッドゴムが配置された台タイヤを加硫するようにしている。
ここで、使用済みタイヤのトレッドゴムをバフィングマシンによって除去するバフ加工は、使用済みタイヤのビード部をバフィングマシンのリムに着座させた状態で行っているが、このとき、ビード部が正規フィット位置から軸方向にずれてリムに着座されることがあり、この場合には、使用済みタイヤのタイヤ赤道Sと両リム間の中間点とが軸方向にずれてしまうので、この状態のままでバフ加工された更生面の外表面形状は台タイヤのタイヤ赤道Sに対して狂ってしまう。
そして、このような台タイヤをタイヤ更生装置のリムに正規フィット位置において装着し、更生面に前述した一定厚さの帯状をした未加硫ゴムを1周分だけ巻回してクッションゴム層を設けると、子午線断面形状がいびつな形状の更生タイヤが製造されてしまうという課題があった。
この発明は、バフ加工後の更生面の外表面形状が狂っていても、容易に更生タイヤの子午線断面形状を正規形状とすることができる更生タイヤおよびその製造方法を提供することを目的とする。
このような目的は、第1に、台タイヤと、台タイヤの更生面の外側に設けられたクッションゴム層と、クッションゴム層の外側に貼り付けられた更生トレッドゴムとを備え、前記クッションゴム層を、台タイヤの更生面の外表面形状と、更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の規定外表面形状との各幅方向位置における差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップの形態で更生面に供給し螺旋状に巻回することで構成した更生タイヤにより、達成することができ、
第2に、台タイヤの更生面の外表面形状を測定する工程と、前記測定された外表面形状と、更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の規定外表面形状との差分を各幅方向位置において求めるとともに、この差分に基づいて各幅方向位置におけるゴムの供給量を求める工程と、前記求めた供給量分のゴムを更生面の対応する幅方向位置にゴムストリップの形態で供給して螺旋状に巻回し、更生面の外側にクッションゴム層を設けて、その外表面形状を規定外表面形状とする工程と、クッションゴム層の外側に更生トレッドゴムを貼り付ける工程と、更生トレッドゴムが貼り付けられた台タイヤを加硫して更生タイヤとする工程とを備えた更生タイヤの製造方法により、達成することができる。
この発明においては、クッションゴム層を、台タイヤの更生面の外表面形状と、更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の規定外表面形状との各幅方向位置における差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップの形態で更生面に供給し螺旋状に巻回することで構成したので、バフ加工された更生面の外表面形状が台タイヤのタイヤ赤道Sに対して狂いが生じ、各幅方向位置で更生面の外表面形状と規定外表面形状との差分が異なる場合であっても、幅狭、薄肉であるゴムストリップの供給量を調節することで、このような異なる差分に容易に対応することができ、この結果、クッションゴム層の外表面形状を所望の形状(規定外表面形状)とすることができ、これにより、容易に更生タイヤの子午線断面形状を正規形状とすることができる。
また、請求項3に記載のように構成すれば、冷却による変形の影響を除去することができて、クッションゴム層の各幅方向位置での肉厚を前記差分に高精度で合致させることができるとともに、異物の混入等も効果的に抑制することができ、さらに、請求項4に記載のように構成すれば、クッションゴム層の各幅方向位置での肉厚を前記差分に容易に合致させることができる。
また、請求項5に記載のように構成すれば、押出し機から押し出されたゴムストリップを清浄なまま台タイヤの更生面に供給することができ、さらに、請求項6に記載のように構成すれば、大重量である押出し機を移動させる場合に比較して、エネルギーロスを減少させることができ、また、請求項7に記載のように構成すれば、更生タイヤの加硫時間を短縮することができる。
以下、この発明の実施例1を図面に基づいて説明する。
図1において、11は互いに接近離隔可能な同軸である一対の主軸12の互いに近接する先端部にそれぞれ固定された保持リムであり、これら保持リム11に使用済みタイヤ13の両ビード部がそれぞれ着座されることで、該使用済みタイヤ13はこれら一対の保持リム11に同軸関係を保ちながら保持される。そして、前記保持リム11が使用済みタイヤ13を保持しているとき、図示していない駆動手段から駆動力を受けて主軸12が回転すると、保持リム11は使用済みタイヤ13と共に使用済みタイヤ13の回転軸線を中心として回転する。
図1において、11は互いに接近離隔可能な同軸である一対の主軸12の互いに近接する先端部にそれぞれ固定された保持リムであり、これら保持リム11に使用済みタイヤ13の両ビード部がそれぞれ着座されることで、該使用済みタイヤ13はこれら一対の保持リム11に同軸関係を保ちながら保持される。そして、前記保持リム11が使用済みタイヤ13を保持しているとき、図示していない駆動手段から駆動力を受けて主軸12が回転すると、保持リム11は使用済みタイヤ13と共に使用済みタイヤ13の回転軸線を中心として回転する。
14は水平面内で移動可能なアーム15に回転可能に支持された削り取り式のバフ回転体(ラスプ)であり、このバフ回転体14は図示していないモータからの駆動力により回転することができる。そして、前述のように使用済みタイヤ13が回転軸線を中心として回転しているとき、バフ回転体14が回転しながらアーム15と共に使用済みタイヤ13の外表面に沿って移動すると、使用済みタイヤ13からトレッドゴム18が除去され、使用済みタイヤ13は台タイヤ16となる。前述した保持リム11、主軸12、バフ回転体14、アーム15は全体として、使用済みタイヤ13からトレッドゴム18を除去して台タイヤ16とするバフ加工を行うバフィングマシン17を構成する。
20は前述のようにして形成された台タイヤ16の更生面(バフ面)21の外表面形状を測定する測定手段であり、この測定手段20は、台タイヤ16の回転軸線に平行なねじ軸22と、このねじ軸22に回転力を付与するモータ23と、前記ねじ軸22の回転により軸線方向に移動する検出センサ24とから構成されている。そして、前記ねじ軸22をモータ23により回転させて検出センサ24を台タイヤ16の軸線方向に移動させながら該検出センサ24により更生面21の位置を検出することで、前記測定手段20は更生面21の外表面形状を全幅に亘って測定する。
ここで、この実施例では検出センサ24によって台タイヤ16の周上1箇所で更生面21の外表面形状を測定するようにしたが、台タイヤ16を駆動手段により間欠的に回転させながら周上複数箇所で更生面21の外表面形状を測定し、その平均をとるようにしてもよい。そして、このようにすれば、更生面21の外表面形状をさらに正確に測定することができる。なお、更生面21の外表面形状を測定する測定手段として、例えば前記更生面21の全幅を一度で撮像することができる撮像手段を用い、この撮像手段により撮像された画像を分析処理することで更生面21の外表面形状を測定するようにしてもよい。
27はプログラムに基づいて演算を行うCPU等の演算手段であり、この演算手段27には、前記測定手段20が接続されるとともに、使用済みタイヤ13がバフィングマシン17に搬入されたとき該使用済みタイヤ13のタイヤサイズ等に関するデータを演算手段27に出力する入力手段28が接続されている。29は各種タイヤにおける製品更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の規定外表面形状(仮想の設計形状)が予め記憶された記憶手段であり、この記憶手段29も前記演算手段27に接続されている。
そして、入力手段28から使用済みタイヤ13(台タイヤ16)に関するデータが演算手段27に送られると、該演算手段27は前記データに一致するタイヤの規定外表面形状を記憶手段29から取り出す。その後、演算手段27に前記測定手段20から更生面21の外表面形状(測定結果)が入力されると、この演算手段27は記憶手段29から取り出された規定外表面形状と、測定手段20から入力された更生面21の外表面形状(測定結果)との差分を各幅方向位置において演算により求めるとともに、この差分に基づいて後述するクッションゴム層を形成するための、即ち差分を埋めるための各幅方向位置におけるゴムの供給量を演算により求める。
図2において、33は水平な主軸34の先端部に支持された拡縮径可能なリムであり、このリム33にバフ加工が施された台タイヤ16の両ビード部がそれぞれ着座されることで、該台タイヤ16はこのリム33に同軸関係を保ちながら保持される。そして、前記リム33が台タイヤ16を保持しているとき、駆動機構35から駆動力を受けて主軸34が回転すると、リム33は台タイヤ16と共に台タイヤ16の回転軸線を中心として回転する。
36は主軸34の後方、ここでは直後の床面上に設置された水平な矩形状のベースであり、このベース36の上面には前後方向に延びる一対のガイドレール37が敷設されている。38はベース36の上方に設置された水平な平板状の下テーブルであり、この下テーブル38の下面に固定された図示していない複数のスライドベアリングは前記ガイドレール37に摺動可能に係合している。そして、前記下テーブル38は図示していない駆動機構、例えばねじ機構から駆動力を受けることで、ガイドレール37にガイドされながら前後方向に移動することができる。
前記下テーブル38の上面には主軸34に平行な左右方向に延びる一対のガイドレール39が敷設され、また、この下テーブル38の上方には該下テーブル38に平行な上テーブル40が設置されている。前記上テーブル40の下面には図示していない複数のスライドベアリングが固定されており、これらスライドベアリングは前記ガイドレール39に摺動可能に係合している。
43は下テーブル38に回転可能に支持された左右方向に延びるねじ軸であり、このねじ軸43は上テーブル40の下面に固定された図示していないねじブロックにねじ込まれている。44は下テーブル38に取り付けられ、その出力軸が前記ねじ軸43に連結されたモータであり、このモータ44はねじ軸43に回転力を付与する。そして、前記上テーブル40は、モータ44が作動してねじ軸43から駆動力を受けることでガイドレール39にガイドされながら、左右方向、換言すればリム33に支持された台タイヤ16の軸線方向に移動する。
前記上テーブル40の上面には図示していない回動機構から駆動力を受けて垂直軸回りに回動することができる押出し機48が設置され、この押出し機48は上下方向に延びるシリンダバレル49を有する。このシリンダバレル49内には図示していない駆動モータから駆動力を受けて回転するスクリューが収納され(図示せず)、このスクリューが駆動モータによって回転すると、図示していないホッパーを通じてシリンダバレル49内に供給された未加硫ゴムはスクリューにより熱入れ、混練されながら上方に向かって移送された後、シリンダバレル49の上端部に固定された押出しヘッド50から幅狭、薄肉のゴムストリップ51として一定速度で押し出される。
そして、前記押出し機48は、前記駆動機構、モータ44が作動することにより、上テーブル40と共に水平面内を前後左右に移動するとともに、前記回動機構から駆動力を受けて垂直軸回りに回動する。これにより、押出し機48は台タイヤ16の略幅方向に移動、詳しくは、台タイヤ16の外表面(更生面21)に沿って水平面内で移動することができるとともに、垂直軸回りに回動することで、ゴムストリップ51を更生面21に対する法線方向に押し出すことができる。
そして、リム33と共に台タイヤ16が回転軸線回りに回転するとともに、押出し機48からゴムストリップ51が該台タイヤ16の更生面21に供給されているとき、前記押出し機48がねじ軸43の回転により略幅方向に移動すると、ゴムストリップ51は軸方向に徐々にずらされ、更生面21の外側に多数回螺旋状に巻回され、全体としてクッションゴム層60を構成する(図3参照)。
このような巻回時、押出し機48は台タイヤ16の極く近傍を略幅方向に移動するので、更生面21には押出し機48から押し出された直後のゴムストリップ51が供給され、この結果、該ゴムストリップ51の冷却による変形の影響を除去することができて、後述のようなクッションゴム層60の各幅方向位置での肉厚と前記演算手段27により求められた差分との合致を高精度で行うことができるとともに、異物の混入等も効果的に抑制することができる。
55は前記演算手段27に接続された制御手段であり、この制御手段55は前記演算手段27により求められたゴムの供給量を基に前記モータ44(ねじ軸43)の回転速度を制御して、押出し機48の台タイヤ16の略幅方向への移動速度を調整する。これにより、前記演算手段27により求められた各幅方向位置における供給量分のゴムがゴムストリップ51の形態で更生面21の対応する幅方向位置に供給され、巻回されたゴムストリップ51(クッションゴム層60)の外表面形状が規定外表面形状となるよう制御される。
ここで、前記制御手段55にはモータ44(ねじ軸43)の回転速度を検出するエンコーダ56が接続されているため、該制御手段55は前記エンコーダ56が検出した検出結果に基づきフィードバック制御される。このようにして台タイヤ16の更生面21の外側に、更生トレッドゴムと台タイヤ16との接着を良好とするためのクッションゴム層60が設けられると、このクッションゴム層60の半径方向外側に、図3に示すように、プレキュアされた(加硫済み)トレッドゴム、あるいは、未加硫トレッドゴムからなる更生トレッドゴム61が供給されて1周分だけ貼り付けられる。
その後、更生トレッドゴム61が貼り付けられた台タイヤ16は、図示してない加硫装置に搬入されて加硫されると、更生タイヤ62となる。ここで、前述のように更生トレッドゴム61をプレキュアされたトレッドゴムから構成すれば、台タイヤ16を更生タイヤ62とするまでの加硫時間を短縮することができる。
次に、前記実施例1の作用について説明する。
前述のような更生タイヤ62を製造する場合には、まず、図示していない搬入手段により使用済みタイヤ13をバフィングマシン17に搬入した後、該バフィングマシン17によりバフ加工し、該使用済みタイヤ13からトレッドゴム18を除去して更生面21が露出した台タイヤ16を成形する。このとき、バフィングマシン17に搬入されてきた使用済みタイヤ13のタイヤサイズ等に関するデータが入力手段28から演算手段27に送られるため、該演算手段27は前記データに一致するタイヤの規定外表面形状(製品更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の外表面形状)を記憶手段29から取り出す。
前述のような更生タイヤ62を製造する場合には、まず、図示していない搬入手段により使用済みタイヤ13をバフィングマシン17に搬入した後、該バフィングマシン17によりバフ加工し、該使用済みタイヤ13からトレッドゴム18を除去して更生面21が露出した台タイヤ16を成形する。このとき、バフィングマシン17に搬入されてきた使用済みタイヤ13のタイヤサイズ等に関するデータが入力手段28から演算手段27に送られるため、該演算手段27は前記データに一致するタイヤの規定外表面形状(製品更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の外表面形状)を記憶手段29から取り出す。
次に、台タイヤ16の更生面21の外表面形状を測定手段20により測定し、その測定結果を測定手段20から演算手段27に出力する。このとき、演算手段27は、記憶手段29から取り出された規定外表面形状と、測定手段20から入力された更生面21の外表面形状(測定結果)との差分を各幅方向位置において演算により求めるとともに、この差分に基づいてクッションゴム層60を形成するための各幅方向位置におけるゴムの供給量を演算により求め、その演算結果を制御手段55に出力する。
次に、前記台タイヤ16を図示していない搬送手段により搬送してリム33に正規フィット位置において保持させた後、駆動機構35によって台タイヤ16をその回転軸線を中心として回転させる。このとき、押出し機48から前記求めた供給量分のゴムを更生面21の対応する幅方向位置にゴムストリップ51の形態で供給して螺旋状に次々と巻回し、更生面21の外側にクッションゴム層60を設ける。
ここで、一般に、更生タイヤを製造するとき、台タイヤの更生面の外表面形状が台タイヤのタイヤ赤道Sに対して狂ってしまうことがあるが、このような台タイヤをタイヤ更生装置のリムに正規フィット位置において装着し、更生面に前述した一定厚さである帯状の未加硫ゴムを1周分だけ巻回してクッションゴム層を設けると、子午線断面形状がいびつな形状の更生タイヤが製造されてしまう。
しかしながら、この実施例1では前述のように、クッションゴム層60を、各幅方向位置における前記差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップ51の形態で更生面21に供給し螺旋状に巻回することで構成したので、バフ加工された更生面21の外表面形状が台タイヤ16のタイヤ赤道Sに対して狂いが生じ、各幅方向位置で更生面21の外表面形状と規定外表面形状との差分が異なる場合であっても、幅狭、薄肉であるゴムストリップ51の供給量を調節することで、このような異なる差分に容易に対応することができる。この結果、クッションゴム層60の外表面形状を所望の形状(規定外表面形状)とすることができ、これにより、容易に更生タイヤ62の子午線断面形状を正規形状とすることができる。
ここで、前述のように押出し機48を台タイヤ16の略幅方向に移動させるとともに、該押出し機48から押し出されたゴムストリップ51を更生面21に供給することで、該更生面21の外側にゴムストリップ51を螺旋状に巻回しているが、このとき、押出し機48の移動速度を制御することで、図4に示すような隣接するゴムストリップ51の重なり合い量Lを調節し、更生面21の各幅方向位置に供給されるゴムの供給量を制御しているので、クッションゴム層60の各幅方向位置での肉厚を前記差分に容易に合致させることができるとともに、押出し機48から押し出されたゴムストリップ51を清浄なまま台タイヤ16の更生面21に供給することができる。
前述のようにして台タイヤ16の更生面21の外側にクッションゴム層60が貼り付けられると、台タイヤ16、リム33の回転を停止するとともに、押出し機48によるゴムストリップ51の押し出しを停止し、該押出し機48を台タイヤ16から離隔させる。次に、更生トレッドゴム61をクッションゴム層60の外側に貼り付けた後、この更生トレッドゴム61が貼り付けられた台タイヤ16を、図示してない加硫装置に搬入して加硫し、更生タイヤ62とする。
そして、このように更生タイヤ62のクッションゴム層60を、台タイヤ16の更生面21の外表面形状と前記規定外表面形状との各幅方向位置における差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップ51の形態で更生面21に供給し螺旋状に巻回することで構成するようにすれば、クッションゴム層60の外表面形状が規定外表面形状となるため、容易に更生タイヤ62の子午線断面形状を正規形状とすることができる。
図5はこの発明の実施例2を示す図である。この実施例においては、前記実施例1と異なり、押出し機48を主軸34から後方に遠く離れた床面上に静置する一方、リム33に保持された台タイヤ16と押出し機48との間に後述のようなガイドを設置している。図5において、66はリム33に保持された台タイヤ16と押出し機48との間で主軸34に平行に延びる水平なガイドロッドであり、このガイドロッド66の両端は図示していないフレームに固定されている。67はガイドロッド66の前方でこれに平行に延びるねじ軸であり、このねじ軸67は、該ねじ軸67に回転力を付与する回転機構(図示せず)に連結されるとともに、前記フレームに回転可能に支持されている。
68はガイドロッド66に摺動可能に係合している移動ブロックであり、この移動ブロック68にはねじ軸67がねじ込まれている。そして、この移動ブロック68は、前記回転機構が作動してねじ軸67が回転すると、ガイドロッド66にガイドされながら台タイヤ16の略幅方向に移動する。前記移動ブロック68の上面には一対の支持体69が固定されており、これらの支持体69は両端にフランジ70が形成されたローラ71を回転可能に支持している。
この結果、リム33、台タイヤ16が回転軸線回りに回転するとともに、押出し機48からゴムストリップ51が押し出されているとき、移動ブロック68がねじ軸67の回転により略幅方向に移動すると、ゴムストリップ51はローラ71により規制されながら略幅方向に徐々にずらされ、更生面21の外側に螺旋状に巻回される。このとき、前記回転機構には制御手段55が接続されているため、この制御手段55が回転機構(ねじ軸67)の回転速度を調節して移動ブロック68の移動速度を制御し、各幅方向位置における供給量分のゴムをゴムストリップ51の形態で更生面21に供給する。
前述したガイドロッド66、ねじ軸67、回転機構、移動ブロック68およびローラ71は全体として、押出し機48と台タイヤ16との間に配置されたガイド72を構成する。そして、このガイド72は、静置された押出し機48から押し出されたゴムストリップ51を、台タイヤ16の幅方向に移動しながら、即ち綾振りながら更生面21に供給して螺旋状に巻回させるようにしているので、大重量である押出し機を移動させる場合に比較して、エネルギーロスを大幅に減少させることができる。なお、他の構成、作用は前記実施例1と同様である。
なお、前述の実施例においては、押出し機48を台タイヤ16の幅方向に移動させることで、更生面21の各幅方向位置におけるゴムの供給量を制御していたが、この発明においては、押出し機の口金の開口高さを変更し、供給するゴムストリップの厚さを調節することで、更生面の各幅方向位置におけるゴムの供給量を制御するようにしてもよい。また、前述の実施例においては、押出し機48から押し出された直後のゴムストリップ51を台タイヤ16の更生面21に供給するようにしたが、この発明においては、該ゴムストリップを一旦ロール状に巻き取って保管した後、必要に応じて該ロールから巻き出し、更生面に供給するようにしてもよい。
さらに、前述の実施例においては、バフィングマシン17に台タイヤ16が搬入されたとき、使用済みタイヤ13のタイヤサイズ等に関するデータを入力手段28から演算手段27に出力するようにしたが、この発明においては、演算手段が演算を開始する前であれば、いつの時点においてもデータを入力手段から演算手段に出力してもよい。また、前述の実施例においては、演算手段27により求められたゴムの供給量を基に制御手段55によって押出し機48の幅方向移動速度を制御したが、この発明においては、演算手段により求められたゴムの供給量を基に押出し機の幅方向移動速度を該演算手段によって制御してもよい。
さらに、前述の実施例においては、押出し機48を水平面内で前後左右に移動させることで、押出し機48を台タイヤ16の外表面に沿って移動させるようにしたが、この発明においては、下テーブルの上面に台タイヤの更生面の曲率中心と曲率中心が同一である円弧状をした一対のガイドレールを敷設し、上テーブル(押出し機)を該ガイドレールにガイドさせながら旋回移動させることで、押出し機を台タイヤの略幅方向に、即ち外表面に沿って移動させるようにしてもよい。なお、この場合には、押出し機を垂直軸回りに回動させる必要がなくなる。
この発明は、台タイヤと更生トレッドゴムとの間にクッションゴム層を設けた更生タイヤの分野に適用できる。
16…台タイヤ 21…更生面
48…押出し機 51…ゴムストリップ
60…クッションゴム層 61…更生トレッドゴム
62…更生タイヤ 72…ガイド
48…押出し機 51…ゴムストリップ
60…クッションゴム層 61…更生トレッドゴム
62…更生タイヤ 72…ガイド
Claims (7)
- 台タイヤと、台タイヤの更生面の外側に設けられたクッションゴム層と、クッションゴム層の外側に貼り付けられた更生トレッドゴムとを備え、前記クッションゴム層を、台タイヤの更生面の外表面形状と、更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の規定外表面形状との各幅方向位置における差分に基づいて求められた供給量分のゴムをゴムストリップの形態で更生面に供給し螺旋状に巻回することで構成したことを特徴とする更生タイヤ。
- 台タイヤの更生面の外表面形状を測定する工程と、前記測定された外表面形状と、更生タイヤから更生トレッドゴムを除去した後の規定外表面形状との差分を各幅方向位置において求めるとともに、この差分に基づいて各幅方向位置におけるゴムの供給量を求める工程と、前記求めた供給量分のゴムを更生面の対応する幅方向位置にゴムストリップの形態で供給して螺旋状に巻回し、更生面の外側にクッションゴム層を設けて、その外表面形状を規定外表面形状とする工程と、クッションゴム層の外側に更生トレッドゴムを貼り付ける工程と、更生トレッドゴムが貼り付けられた台タイヤを加硫して更生タイヤとする工程とを備えたことを特徴とする更生タイヤの製造方法。
- 押出し機から押し出された直後のゴムストリップを更生面に供給するようにした請求項2記載の更生タイヤの製造方法。
- 更生面にゴムストリップを螺旋状に巻回するとき、隣接するゴムストリップの重なり合い量を調節することで、各幅方向位置におけるゴムの供給量を制御するようにした請求項2または3記載の更生タイヤの製造方法。
- 前記押出し機を台タイヤの略幅方向に移動させることで、押出し機から押し出されたゴムストリップを更生面の外側に螺旋状に巻回するようにした請求項3記載の更生タイヤの製造方法。
- 静置された押出し機から押し出されたゴムストリップを、押出し機と台タイヤとの間に配置されたガイドにより台タイヤの幅方向に綾振りながら更生面に供給して螺旋状に巻回するようにした請求項3記載の更生タイヤの製造方法。
- 前記更生トレッドゴムは、プレキュアされたトレッドゴムである請求項2〜6のいずれかに記載の更生タイヤの製造方法。
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JP (1) | JP2007069687A (ja) |
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-
2005
- 2005-09-06 JP JP2005257430A patent/JP2007069687A/ja not_active Withdrawn
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