JP2007069332A - 簡易チャック - Google Patents

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Mitsuhiko Tomioka
三彦 富岡
Hironobu Aoyama
裕宣 青山
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Abstract

【課題】三つ爪チャックの操作及び構成を簡易化して簡易チャックとする。
【解決手段】簡易チャックは、チャック本体10のガイド部42にそれぞれ案内されて移動可能な3つの爪部材60を備える。これら爪部材60は、駆動部材80と、中心穴14の半径方向の相対移動は許容され、中心穴14の中心線に平行な方向の相対移動は防止された状態で係合させられる。駆動部材80は圧縮コイルスプリング110により、3つの爪部材60を互いに接近させる向きに付勢される。駆動部材80は連結ピン126によって操作リング120に連結されている。作業者が操作リング120を圧縮コイルスプリング110の付勢力に抗して後退させれば、駆動部材80も後退し、3つの爪部材60が解放される。このチャックの開状態で中心穴14に対象物の軸部を挿入した後、操作リング120に加えていた操作力を解除すればチャックが閉じ、軸部を把持する。
【選択図】図1

Description

本発明は、3つの爪が軸対称の状態を保って簡易な操作で開閉し、対象物の断面形状が円形の軸部を把持,解放する簡易チャックに関するものであり、特に、構成の単純化に関するものである。
断面形状が円形である軸部を、その軸部の軸線を正確に位置決めしつつ把持し得るチャックの代表的なものにコレットチャックがある。このコレットチャックは弾性変形によって開閉する3つの爪部を有するコレットと称される部材と、テーパ面を有するテーパ部材とを備え、コレットとテーパ部材との軸方向の相対移動に伴って、テーパ面によりコレットを開閉させるものである。このコレットチャックは構成が簡単である利点があり、広く使用されているが、把持対象部である軸部の直径が広い範囲にわたって変化する複数種類の対象物を把持するのには適していない。コレットの弾性変形可能な範囲に限界があるからである。それに対して、特許文献1に記載されている形式の三つ爪チャックは、直径が広い範囲にわたって変化する複数種類の対象物を把持するのに適している。この三つ爪チャックは、3つの爪が、チャックの軸線に対して軸対称に傾斜したガイドに沿ってそれぞれ移動することにより開閉する形式であり、爪の開閉が弾性変形によらないため、直径が広範囲に変化する複数種類の対象物用として適しているのである。
特表2001−500803
しかしながら、上記特許文献1に記載の三つ爪チャックは構造が複雑であるという問題がある。3つの爪の各々に形成した部分ねじ部と、チャック本体に回転可能かつ軸方向に移動不能に嵌合しためねじ部材とを螺合させ、めねじ部材を回転操作することにより、各爪をチャック本体に設けられたガイドに沿ってそれぞれ移動させる構造となっているからである。また、対象物の把持,解放のために、めねじ部材の回転操作が必要であり、操作が面倒であって時間がかかるという問題もある。
本発明に係る簡易チャックは、上記課題を解決するために、(a)対象物の軸部を挿入可能な中心穴と、その中心穴の中心線に対して軸対称に傾斜した3つのガイドとを有するチャック本体と、(b)前記3つのガイドにそれぞれ案内されて直線的に移動可能な3つの爪部材と、(c)前記チャック本体に、前記中心線に平行な方向に移動可能に保持され、前記3つの爪部材の各々と、それら爪部材の各々の前記中心穴の半径方向の相対移動を許容し、中心穴の中心線に平行な方向の相対移動を防止する状態で係合する駆動部材と、(d)その駆動部材を、3つの爪部材を互いに接近させる向きに付勢する付勢部材と、(e)前記駆動部材と一体的に設けられ、その駆動部材を前記付勢部材の付勢力に抗して軸方向に移動させるために操作される操作部材とを含む構成とされる。
なお、チャック本体は、取付部においてチャック取付装置に取り付けられるのであるが、その取付部は、例えば、断面形状が円形のシャンク部としたり、取付フランジとその取付フランジに設けられた嵌合凹部あるいは嵌合突部とを備えたものとしたりすることができる。シャンク部は、円筒外周面を有するストレートシャンク部とすることも、BTシャンク等テーパ外周面を有するテーパシャンク部とすることも可能であり、後者の場合には、汎用工作機械のプリセッタ等に本発明に係る簡易チャックを保持させ、その簡易チャックに保持させたドリル等の対象物をプリセッタの測定機能を利用して測定することが可能となる。また、取付フランジを有するものとする場合には、嵌合凹部あるいは嵌合突部をチャック取付装置の嵌合突部あるいは嵌合凹部と嵌合させて位置決めした状態で、取付フランジをボルト等を使用してチャック取付装置に取り付けることができる。
この構成の簡易チャックにおいては、常には、3つの爪部材が付勢部材の付勢力によって最も閉じた状態(3つの爪部材が外接する円の直径が最も小さい状態、あるいは3つの爪部材が互いに当接した状態)にある。この簡易チャックに対象物の軸部、例えば、回転切削工具のシャンクを把持させる場合には、作業者が操作部材を付勢部材の付勢力に抗して操作すれば、駆動部材が軸方向に移動し、その駆動部材と係合している3つの爪部材が各ガイドに案内されて、それらの長手方向に移動しつつ中心穴の中心線から離間する。簡易チャックが開の状態になるのであり、その状態の簡易チャックの中心穴に、対象物の軸部を挿入した後、操作部材に加えていた操作力を解除すれば、駆動部材が付勢部材の付勢力により軸方向に移動させられ、3つの爪部材を移動させる。この移動は、3つの爪部材が中心穴の中心線に接近する方向の成分を有する移動であるため、チャックが閉じ、対象物の軸部を把持する状態となる。把持した対象物を解放させる場合には、作業者が操作部材を付勢部材の付勢力に抗する向きに操作すればよい。チャックが開いて、対象物が解放される。
このように、対象物を把持,解放させるための操作は、操作部材を付勢部材の付勢力に抗する向きに操作し、その後、操作力を解除するのみでよいため、操作が極めて簡単で、短時間に行うことができる。
また、前記特許文献1に記載の三つ爪チャックに比較して構成が単純であり、安価に製造することができる。
なお、作業者による操作部材の操作により三つ爪チャックを開閉させ得るようにするためには、付勢部材の付勢力の大きさに限度があり、本発明に係る簡易チャックの把持力はそれほど大きくはできない。しかし、三つ爪チャックの中には、対象物を安定に把持できればよく、強力に把持できる必要のないものがある。例えば、ドリル等の刃先検査を工具顕微鏡や投影機で行うために、ドリル等を静止させておく必要がある場合には、ドリル等に力が加えられることはないため、本発明に係る簡易チャックの好適な利用分野である。
発明の態様
以下に、本願において特許請求が可能と認識されている発明(以下、「請求可能発明」という場合がある。請求可能発明は、少なくとも、請求の範囲に記載された発明である「本発明」ないし「本願発明」を含むが、本願発明の下位概念発明や、本願発明の上位概念あるいは別概念の発明を含むこともある。)の態様をいくつか例示し、それらについて説明する。各態様は請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまでも請求可能発明の理解を容易にするためであり、請求可能発明を構成する構成要素の組み合わせを、以下の各項に記載されたものに限定する趣旨ではない。つまり、請求可能発明は、各項に付随する記載,実施例の記載等を参酌して解釈されるべきであり、その解釈に従う限りにおいて、各項の態様にさらに他の構成要素を付加した態様も、また、各項の態様から構成要素を削除した態様も、請求可能発明の一態様となり得るのである。
なお、以下の各項において、(1)項が請求項1に相当し、(7)項が請求項2に相当する。
(1)対象物の軸部を挿入可能な中心穴と、その中心穴の中心線に対して軸対称に傾斜した3つのガイドとを有するチャック本体と、
前記3つのガイドにそれぞれ案内されて直線的に移動可能な3つの爪部材と、
前記チャック本体に、前記中心線に平行な方向に移動可能に保持され、前記3つの爪部材の各々と、それら爪部材の各々の前記中心穴の半径方向の相対移動を許容し、中心穴の中心線に平行な方向の相対移動を防止する状態で係合する駆動部材と、
その駆動部材を、3つの爪部材を互いに接近させる向きに付勢する付勢部材と、
前記駆動部材と一体的に設けられ、その駆動部材を前記付勢部材の付勢力に抗して軸方向に移動させるために操作される操作部材と
を含むことを特徴とする簡易チャック。
(2)前記3つの爪部材が前記3つのガイドの各々に案内される被ガイド部を有し、それら被ガイド部と前記ガイドとの横断面形状が、両者の長手方向に沿った相対移動は可能であるが、その長手方向に直角な方向の相対移動は不可能な形状とされた(1)項に記載の簡易チャック。
本項によれば、チャック本体による爪部材のガイド機構を単純化することができる。
(3)前記ガイドが前記チャック本体に設けられたガイド溝であり、前記被ガイド部が前記爪部材に設けられた被ガイド突部である(2)項に記載の簡易チャック。
爪部材に被ガイド溝ないし被ガイド凹部を設け、チャック本体にガイド突部を設けることも可能である。しかし、本項の構成とする方が、チャック本体と爪部材との製造が容易となり、あるいは爪部材を小型化することが容易である。
(4)前記ガイド溝が、横断面形状が非円形である非円形溝であり、前記被ガイド突部がその非円形溝の横断面形状に対応する横断面形状を有して直線的に延びる長手形状の非円形突条である(3)項に記載の簡易チャック。
ガイド溝を非円形溝とすれば爪部材の自転を防止することができる。しかし、前記特許文献1に記載の三つ爪チャックと同様に、横断面形状が円形であるガイド孔としたり、横断面形状が半円以上の球冠である球冠溝としたりすることも可能である。これらの場合には、爪部材全体がガイド孔や球冠溝に摺動可能に嵌合されることとなり、爪部材が自転可能であるため、自転防止手段を設けることが必要になる。自転防止手段としては、例えば、爪部材の外周面に長手方向に延びる軸方向溝を形成し、チャック本体にピンを固定して、そのピンの先端部を軸方向溝に嵌入させる構成が採用可能である。軸方向溝とピンとを設ける部材を逆にすることも可能である。
(5)前記チャック本体が、第1部材と、前記ガイドが一体に形成された第2部材とを含み、それら第1部材と第2部材とが互いに固定されてチャック本体を構成している(1)項ないし(4)項のいずれかに記載の簡易チャック。
チャック本体を一体の部材とし、その一体の部材にガイド部を形成することも可能である。しかし、本項におけるように、第2部材にガイドを形成し、その後、第1部材と一体化することにより、チャック本体を構成する方が、チャック本体の製造が容易である場合が多い。
(6)前記駆動部材と前記爪部材との一方が、前記中心穴の中心線と交差する方向に延びる係合突部を有し、他方がその係合突部と摺動可能に係合する係合凹部を有し、それら係合突部と係合凹部との形状が、前記爪部材の前記ガイドに沿った方向の移動を許容しつつその爪部材に前記駆動部材の軸方向の運動を伝達する形状とされた(1)項ないし(5)項のいずれかに記載の簡易チャック。
本項の特徴を採用すれば、駆動部材と爪部材との係合部の構成を単純化し得る。
(7)前記操作部材が、前記チャック本体の外周面に軸方向に摺動可能に嵌合された操作リングであり、その操作リングが前記チャック本体を前記中心穴の中心線と交差する方向に貫通する連結部材により前記駆動部材に連結された(1)項ないし(6)項のいずれかに記載の簡易チャック。
操作部材をチャック本体から軸方向に後方へ突出した操作軸とすることも可能である。しかし、その場合には、チャック本体を保持する保持部材の形状が、チャック本体の後方へ延び出した操作軸の操作を許容する形状であることが必要である。それに対して、操作部材を操作リングとすれば、保持部材の形状にそのような制約がなくなり、簡易チャックが使い勝手の良いものとなる。
以下、請求可能発明の実施例を図を参照しつつ説明する。なお、請求可能発明は、下記実施例の他、上記〔発明の態様〕の項に記載された態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更を施した態様で実施することができる。
図1に、一実施例としての簡易チャックを示す。図1において、10はチャック本体であり、チャック本体10は、対象物を保持するために、対象物の軸部を挿入可能な中心穴14を備えている。なお、中心穴14の中心線に平行な方向が、チャック本体10の軸方向である。チャック本体10は、製造の都合上第1部材20,第2部材22および第3部材24により構成され、それら第1部材20,第2部材22および第3部材24が互いに固定されることによって一体的なチャック本体10として機能する。
第1部材20は、概して円筒状を成す円筒状部30と、円筒状部30の軸方向の一端から延び出し、先端側ほど外径および内径が漸減させられたテーパ状部32とを備えている。
第2部材22は、円筒状部30の内周面34に嵌合させられる円筒状部40と、円筒状部40の軸方向の一端に一体に設けられ、円筒状部30の内周面34およびテーパ状部32の内周面36に嵌合させられるガイド部42と、円筒状部40の軸方向の他端に一体に設けられ、外周側に突出するフランジ部44とを備えている。フランジ部44が第1部材20の円筒状部30側の端面に当接するまで、第1部材20の内周面34に円筒状部40が嵌合させられることにより、第1部材20と第2部材22とが軸方向および半径方向に関して互いに位置決めされた状態となる。第2部材22のガイド部42に、中心線を通る前述の中心穴14が形成されている。第2部材22のフランジ部44側には、軸方向に延びて中心穴14に貫通し、中心穴14より大径の嵌合穴48が形成されている。
第3部材24は、その軸方向の一端部に、嵌合穴48に挿入可能な嵌合部50と、嵌合部50より外周側に延び出すフランジ部52とを備えている。第3部材24の軸方向の他端部は、図示しない保持部材に保持される被保持部たるストレートシャンク54とされている。第2部材22のフランジ部44の第1部材20側とは反対側の端面と第3部材24のフランジ部52の端面とが当接するまで、第2部材22の嵌合穴48と第3部材24の嵌合部50とが嵌合されることにより、第2部材22が第3部材24に対して、軸方向および半径方向に関して位置決めされた状態で保持される。このようにして、第1,第2,第3部材20,22,24が軸方向および半径方向に関して互いに位置決めされた状態で、適宜の固定手段(本実施例の場合、周方向に隔たった状態で設けられた複数本のボルト56)によって互いに固定されている。
本簡易チャックは、3つの爪部材60を備えるものであり、それら爪部材60は、第2部材22のガイド部42にそれぞれ案内されて直線的に移動することにより開閉し、把持部62において対象物の円形断面の軸部を把持,解放する。3つの爪部材60は、図2に示すように、チャック本体10の周方向に等角度間隔で保持されている。第2部材22のガイド部42および円筒状部40には、周方向に等角度間隔に隔たった3個所に軸方向に延びる摺動溝63が形成されることにより、3つの爪部材60の移動が許容されている。ガイド部42の摺動溝63の周方向に隔たった両側面には、直線的に延びる一対のガイド溝64,66が、3つの爪部材60の各々に対応して中心穴14の中心線に対して軸対称に傾斜させられた状態で設けられている。ガイド溝64,66は、横断面形状が四角形であり、軸方向の先端側に向かうにつれて(第3部材24から遠ざかるにつれて)中心穴14の中心線に接近する向きに傾斜させられている。
爪部材60のガイド溝64,66に対向させられた両側面70,72には、図4に示すように、被ガイド部たる被ガイド突部として、被ガイド突条74,76が一体的に設けられている。被ガイド突条74,76の横断面形状は、ガイド溝64,66に対応して四角形であり、ガイド溝64,66と同じ方向に傾斜させられた状態で直線的に延びる長手形状を成す。したがって、爪部材60は、ガイド部42のガイド溝64,66の延びる方向(長手方向)に沿って摺動可能であるが、その長手方向に直角な方向の移動は不可能な状態でガイド部42に嵌合されている。
3つの爪部材60には、駆動部材80が、それら爪部材60の中心穴14の中心線と直交する方向(チャック本体10の半径方向)の相対移動を許容し、中心穴14の中心線に平行な方向(軸方向)の相対移動を防止する状態で係合している。駆動部材80は、チャック本体10内に軸方向に移動可能かつ相対回転不能に設けられている。駆動部材80は、軸方向の一方の側(チャック本体10の先端側)の端部に係合部82を備えるとともに、反対側の端部に被操作部84を備える軸状の部材である。被操作部84は、第3部材24の中心線を通る嵌合穴86内に嵌合されている。係合部82は、他の部分より大径のフランジ部88を備えている。係合部82のフランジ部88より軸方向先端側には、中心穴14の中心線と直交する方向に延びる3対の係合突部92,93が一体に設けられている。3つの爪部材60の各把持部62とは反対側の端部はそれぞれ係合部94とされており、各係合部94には一対の係合凹部96,97が形成され、上記3対の係合突部92,93の各々と摺動可能に係合している。上記3対の係合突部92,93は種々の形態で形成することができるが、図示の例では以下のようにして形成されている。図3に示すように、駆動部材80の係合部82に、半径方向に延びるフランジ状の壁部が設けられ、その壁部に、軸方向に貫通しかつ半径方向に延びる切欠98が、周方向に等角度間隔で3個所に形成されることによって、それら切欠98の両側にそれぞれ1対ずつの係合突部92,93が形成されているのである。それら係合突部92,93に対応して、爪部材60の係合部94の両側面70,72には、半径方向に延びる非円形断面(図示の例では四角形断面)の係合凹部96,97がそれぞれ形成されている。
駆動部材80が軸方向においてチャック本体10の先端側へ前進する向きに移動させられれば、駆動部材80のフランジ部88の端面100によって爪部材60の係合部94側の端面102が押され、3つの爪部材60がガイド部42のガイド溝64,66に案内されて互いに接近させられる。また、駆動部材80が軸方向に後退させられることにより、係合突部92,93のフランジ部88側の端面104,105と係合凹部96の端面106,107との当接により爪部材60が後退させられ、ガイド部42に案内されて3つの爪部材60が長手方向に移動しつつ中心穴14の中心線から離間させられる。3つの爪部材60が互いに最も離間させられた状態(図5に示す状態)でも、係合突部92,93が係合凹部96,97に係合させられた状態で摺動することができるように、係合突部92,93および係合凹部96,97の半径方向の寸法が設定されており、駆動部材80の軸方向の運動が、爪部材60のガイド部42に沿った方向の移動を許容しつつ爪部材60に伝達される。
駆動部材80は、付勢部材たる圧縮コイルスプリング110によって、3つの爪部材60を互いに接近させる向きに付勢されている。圧縮コイルスプリング110は、その一端が第3部材24の嵌合穴86の底面に形成された収容凹部112の軸方向に対して直角な受面113に受けられるとともに、他端が駆動部材80の被操作部84内に形成された収容凹部114の軸方向に直角な受面115に受けられている。
駆動部材80は、操作部材たる操作リング120の操作によって、圧縮コイルスプリング110の付勢力に抗して軸方向に移動させられる。操作リング120は円筒状部材とされ、第3部材24の外周面に軸方向に摺動可能に嵌合されている。操作リング120と駆動部材80とは、連結部材たる連結ピン126によって連結され、一体的な部材として機能する。本実施例において、連結ピン126はチャック本体10の直径方向に隔たった2個所に設けられている。連結ピン126は、その先端部128が操作リング120の内周面より内側に突出する状態で、基端部130が操作リング120に固定されている。操作リング120が第3部材24に嵌合された状態では、連結ピン126の先端部128は、第3部材24に形成された軸方向に延びる長穴134を貫通して、駆動部材80の被操作部84の外周面に形成された嵌合穴136に嵌入させられている。つまり、操作リング120および駆動部材80は、チャック本体10に対して、連結ピン126が第3部材24の長穴134内を軸方向に移動可能な範囲内で、軸方向の移動が許容されるとともに、回転は防止されている。
本実施例における簡易チャックにおいては、常には、図1に示すように、駆動部材80が圧縮コイルスプリング110の付勢力により、先端面137がチャック本体10(第2部材22)の肩面138に当接する前進端位置に保たれており、それによって、3つの爪部材60が最も閉じた状態にある。そして、作業者が操作リング120を圧縮コイルスプリング110の付勢力に抗して後退方向に操作すれば、駆動部材80が軸方向に移動させられ(後退させられ)、3つの爪部材60がガイド溝64,66に案内されて、それらの長手方向に移動しつつ中心穴14の中心線から離間する。このようにして爪部材60が解放された簡易チャックの中心穴14に、対象物の軸部を挿入した後、操作リング120に加えていた操作力を解除すれば、駆動部材80が圧縮コイルスプリング110の付勢力により軸方向に移動させられ(前進させられ)、3つの爪部材60が互いに接近させられる。したがって、チャックが閉じ、対象物の軸部を把持する状態となる。把持した対象物を解放させる場合には、作業者が操作リング120を圧縮コイルスプリング110の付勢力に抗する向きに操作する。このように、簡易チャックの開閉動作を作業者が容易に行うことができる。
操作部材は、上記実施例におけるように操作リングとする以外にも種々の形態とすることができる。その一例を図6に示す。なお、上記実施例と同様に構成される部分には同じ符号を付して説明を省略する。図6の実施例における操作部材は、チャック本体10から軸方向に後方へ突出した操作軸150とされている。操作軸150は、駆動部材80の係合部82とは軸方向における反対側の端部である後端部(被操作部84)と一体のものとして構成されている。
駆動部材80の被操作部84には、その被操作部84を直径方向に貫通し、駆動部材80の軸方向(チャック本体10の軸方向)に長い長穴154が形成されている。一方、チャック本体10の第3部材24には、駆動部材80を直径方向に貫通する係合部材160が一体的に設けられており、長穴154に係合させられている。したがって、駆動部材80は、チャック本体10に対して、軸方向の設定範囲内(長穴154が係合部材160に対して相対移動可能な範囲内)の移動が許容されるとともに、回転が防止されている。図示の係合部材160は、円形断面を有するピン状の部材であり、その収容凹部114に対向する部分が切り欠かれて軸方向に対して直角な受面164を備える収容凹部166が形成されている。圧縮コイルスプリング110は、その一端が収容凹部114の受面115に受けられ、他端が収容凹部166の受面164に受けられており、結局、一端が駆動部材80に受けられる一方、他端がチャック本体10に受けられていることになる。
本実施例のように構成される簡易チャックにおいても、操作軸150を作業者が操作することにより、図1〜図5に示した実施例と同様にして、チャックの開閉を容易に行うことができる。
本発明の一実施例である簡易チャックの閉状態を示す正面断面図である。 図1に示す簡易チャックの左側面図である 上記簡易チャックの爪部材を含む部分を示す平面図である。 図1のA−A断面図である。 上記簡易チャックの開状態を示す正面断面図である。 本発明の別の実施例である簡易チャックの閉状態を示す正面断面図である。
符号の説明
10:チャック本体 14:中心穴 20:第1部材 22:第2部材 42:ガイド部 60:爪部材 64,66:ガイド溝 74,76:被ガイド突条 80:駆動部材 92,93:係合突部 96,97:係合凹部 110:圧縮コイルスプリング 120:操作リング 126:連結ピン 150:操作軸

Claims (2)

  1. 対象物の軸部を挿入可能な中心穴と、その中心穴の中心線に対して軸対称に傾斜した3つのガイドとを有するチャック本体と、
    前記3つのガイドにそれぞれ案内されて直線的に移動可能な3つの爪部材と、
    前記チャック本体に、前記中心線に平行な方向に移動可能に保持され、前記3つの爪部材の各々と、それら爪部材の各々の前記中心穴の半径方向の相対移動を許容し、中心穴の中心線に平行な方向の相対移動を防止する状態で係合する駆動部材と、
    その駆動部材を、3つの爪部材を互いに接近させる向きに付勢する付勢部材と、
    前記駆動部材と一体的に設けられ、その駆動部材を前記付勢部材の付勢力に抗して軸方向に移動させるために操作される操作部材と
    を含むことを特徴とする簡易チャック。
  2. 前記操作部材が、前記チャック本体の外周面に軸方向に摺動可能に嵌合された操作リングであり、その操作リングが前記チャック本体を前記中心穴の中心線と交差する方向に貫通する連結部材により前記駆動部材に連結された請求項1に記載の簡易チャック。
JP2005261262A 2005-09-08 2005-09-08 簡易チャック Pending JP2007069332A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011115870A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Fuji Seiko Ltd チャック

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