[第1の実施形態]
この発明の第1の実施形態は、この発明を、テレビ放送信号を受信して記録再生する装置に適用した場合である。以下に説明する実施形態においては、再生対象あるいは記録再生の対象の情報信号は、例えば受信したテレビ放送番組の映像信号および音声信号や、記録媒体に記録された映像信号および音声信号とされている。なお、再生装置および再生方法の第1の実施形態は、この第1の実施形態の記録再生装置における再生系および再生時の処理に具現化されている。
そして、第1の実施形態は、受信したテレビ放送番組の本編情報と、CMや番組宣伝などからなる特定情報とからなる情報信号としての映像信号および音声信号を、内蔵するハードディスク装置などからなる内部記録媒体や、DVDなどのリムーバルな外部記録媒体に記録し、また、これらの内蔵記録媒体や外部記録媒体に記録された情報信号を読み出して再生する機能を備える記録再生装置に、この発明を適用した場合の例である。
この例の記録再生装置は、テレビ放送番組の映像信号および音声信号を内蔵記録媒体または外部記録媒体に記録し、また、これらの記録媒体に記録されている映像信号および音声信号を再生する機能を備えるだけでなく、記録するテレビ放送番組の映像信号および音声信号または再生した映像信号および音声信号の特徴量を検出し、その検出出力から、CMや番組宣伝などの特定情報の区間(以下、特定情報の区間を特定シーン区間という)を検出する機能を備える。
この場合、この実施形態では、特定シーン区間の検出は、特定シーン区間の開始点や終了点あるいは放送番組の開始点や終了点の位置情報の検出である。そして、この実施形態では、複数個のCM区間などの特定シーン区間が連続するとき、それぞれの特定シーン区間の開始点、終了点も検出されるようにされている。
この実施形態では、これらの位置情報としては、例えば、記録する放送番組の情報信号の映像信号の先頭からのフレーム(またはフィールド)番号が用いられる。
また、この第1の実施形態では、その検出した特定シーン区間のそれぞれに含まれる特定情報の内容に応じた識別子(以下、特定特定シーン区間識別子という)を生成付与し、検出した特定シーン区間の、記録する情報信号中の位置情報と、対応する特定特定シーン区間識別子の情報とを、テレビ放送番組の情報信号についての付加情報ファイルとして記録媒体の所定記録領域に記録する機能を備える。
[第1の実施形態の記録再生装置のハードウエア構成例]
図1は、第1の実施形態の記録再生装置のハードウエア構成例を示すブロックである。図1において、システムコントローラ部20は、マイクロコンピュータを備えて構成されるもので、この例の記録再生装置における各種モードの制御およびその他の動作制御を行なう。
このシステムコントローラ部20には、例えばリモートコマンダ22を用いた、あるいは、記録再生装置の操作ボタンを通じた、ユーザの操作入力に応じて操作入力情報が、ユーザ入力インターフェース部21を通じて供給される。システムコントローラ部20は、入力された操作入力情報を判別し、当該操作入力情報に応じた処理を実行する。
システムコントローラ部20には、表示処理部23を通じて、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などからなる表示部24が接続されており、この表示部24に、ユーザの操作入力に際して参考となる表示情報が表示される。ユーザは、この表示部24の表示を見ながら、種々の操作入力をする。
<記録系処理>
先ず、図1を参照しながら、この第1の実施形態の記録再生装置の記録系について説明する。
ユーザが、例えばリモートコマンダ22を用いて、あるいは、記録再生装置の操作ボタンを通じて、記録指示のコマンド入力をすると、その操作情報が、ユーザインターフェース部21を通じてシステムコントローラ部20に供給され、このシステムコントローラ部20による制御の下で、記録再生装置は、以下のような記録処理を行なう。
受信部2は、この例では、地上波アナログテレビ放送の受信用として、テレビチューナ、映像および音声中間周波回路および映像および音声検波回路を備える。
前述の記録指示のコマンド入力に先立ち、ユーザは、リモートコマンダ22を用いて、あるいは、記録再生装置の操作ボタンを通じて選局入力操作をする。すると、その操作情報が、ユーザインターフェース部21を通じてシステムコントローラ部20に供給され、システムコントローラ部20は、ユーザの選局操作に応じた放送チャンネルを選択するようにするための選局制御情報を受信部2に供給する。この選局の際、システムコントローラ部20は、表示処理部23を通じて表示部24に選局中の放送チャンネルの表示を行なうので、ユーザは、この表示部24の表示を見ながら、選局操作をする。
受信部2は、この選局制御情報を受けて、受信アンテナ1で受信したテレビ放送電波から、ユーザが選局した放送チャンネルの放送番組を選択抽出し、当該選択抽出した放送番組の音声信号および映像信号を出力する。
受信部2で選択抽出されたテレビ放送番組の音声信号および映像信号は、記録信号エンコード処理部3に供給されて、所定のサンプリング周波数、所定の量子化ビット数で、A/D(Analog to Digital)変換信号処理が行われ、その変換後のデジタル音声信号およびデジタル映像信号が、記録エンコード処理される。
ここで記録エンコード処理としては、デジタル音声信号に対しては、例えばMPEGオーディオやAC−3オーディオ(ドルビーAC−3、またはAudio Code Number 3)などの所定の帯域圧縮方式でデータ圧縮処理が行われる。
また、デジタル映像信号に対しては、記録エンコード処理として、例えばMPEGビデオやウェーブレット変換などの所定の帯域圧縮方式でデータ圧縮処理が行われる。そして、データ圧縮処理された映像データは、前記圧縮音声データと多重化されて、記録処理部4を通じて内蔵の記録媒体5に記録される。
また、ユーザが内蔵の記録媒体5ではなく、着脱可能な外部記録媒体7への記録を指示している場合には、記録処理部4は、システムコントローラ部20からの制御信号に応じて、記録信号エンコード処理部3からの多重化データを、外部記録媒体処理部6を通じて外部記録媒体7に記録するようにする。
この実施形態においては、記録される放送番組には、識別情報(記録番組識別情報という)が付与され、圧縮映像データおよび圧縮音声データは、この記録番組識別情報が付加されて記録媒体5および外部記録媒体7に記録される。この記録番組識別情報は、再生時の検索用に用いられる。
ここで、内蔵の記録媒体5は、この例では、ハードディスク装置で構成され、また、外部記録媒体7は、DVDとされている。
記録エンコード処理部3からのデジタル音声信号およびデジタル映像信号は、特徴量検出部12に供給されて、予め定められた種々の特徴量が検出され、その検出された特徴量が特定シーン区間検出部13に供給される。
特徴量検出部12で行なう特徴量の検出としては、番組本編とCMや番組宣伝との区切り、複数個のCMが連続するとき、それぞれのCMの開始点、終了点を検出するためのものとしては、音声信号についての無音区間の検出、映像信号についての黒レベル区間の検出などが用いられる。また、CM区間の時間長は15秒、30秒、45秒、60秒などのように、15秒の倍数となっているので、検出された無音区間や黒レベル区間の時間長さが15秒の倍数となっているかもCM区間の検出に用いられる。
また、特徴量検出部12では、特定情報の区間の区切りの検出するための特徴量の検出のみではなく、特定情報の区間内の当該特定情報の特徴量の検出も行なっており、その検出の結果の特徴量は、特定特定シーン区間識別子生成部14に供給される。特定情報の区間内の当該特定情報の特徴量の検出項目としては、例えば、テロップの検出、人物の検出、肌色検出、トーク検出、音楽検出、盛り上がり検出などが用いられる。ここで、例えば、盛り上がり検出は、静かな状態から急激な音量変化があったり、大きな拍手があったりすることを検出することにより行なわれる。
すなわち、特徴量検出部12では、この例では、各種映像特性データおよび各種音声特性データと所定のパラメータデータとにより、所定のテロップ特徴データ(テロップ区間判定データ)、人物特徴データその他の画像特徴データ(画像特徴区間判定データ)、および話者音声特徴データ(話者音声判定データ)、拍手歓声特徴データ(拍手歓声判定データ)、その他の音声特徴データの各種特徴量抽出処理が行われる。
なお、この例では、特徴量検出部12には、記録エンコード処理部3からの、データ圧縮処理過程の途中で得られるデータが入力される。この例では、後述するように、再生信号についても特徴量検出を行ない、シーン変化点の検出を行なうことを考慮して、データ圧縮処理過程の途中で得られるデータを用いて特徴量の検出および特定シーン区間検出部13においてシーン変化点の検出を行なうようにする。
このようにすれば、再生信号について、特徴量検出およびシーン変化点の検出を行なう際に、再生信号を完全に圧縮デコードして、元のデジタル音声データおよびデジタル映像データに戻す必要がなく、圧縮デコード処理の途中のデータを用いて特徴量検出およびシーン変化点検出を行なうことができ、検出処理が早くなるというメリットがある。
特定シーン区間検出部13では、特徴量検出部12で検出された特徴量から特定シーン区間を検出する。この場合に、特定シーン区間検出部13は、前述したように、例えば番組本編とCMとの区切りのみではなく、番組本編内の番組宣伝の区間の開始点および終了点、複数個のCMが連続するとき、それぞれのCMの開始点、終了点などを、特定シーン区間として検出する。前述したように、この例の場合、この特定シーン区間の検出情報は、CM、番組宣伝、番組本編の開始点および終了点の位置情報(例えばCMや番組宣伝を含めた放送番組の先頭位置を基準にしたフレーム番号(あるいはフィールド番号))である。
なお、受信した放送番組の情報に、番組タイトルや番組のジャンルなどの情報が含まれている場合には、特徴量検出部12では、これら番組タイトルやジャンルの情報をも、特定情報の区間を検出するための特徴量として検出し、特定シーン区間検出部13に送る。したがって、特定シーン区間検出部13は、これら番組タイトルやジャンルの情報をも用いて、特定情報の区間の検出を行なう。
特定シーン区間検出部13で検出された特定シーン区間の検出位置情報は、特定シーン区間識別子生成部14に供給される。特徴量検出部12で検出された、特定シーン区間の特定情報についての特徴量の情報も、特定シーン区間識別子生成部14に供給される。
また、特徴量記憶部15には、過去に、特徴量検出部12で検出された特徴量に基づいて特定シーン区間検出部13で検出された特定シーン区間についての特徴量が、特定シーン区間識別子と対応付けられて記憶されている。ただし、この特徴量記憶部15には、同じ特定シーン区間識別子が付与されるシーンの特徴量は、一つのみが、記憶されている。特徴量のデータは、データ圧縮されて記憶されている。
特定シーン区間識別子生成部14は、システムコントローラ部20の制御の下に、記録時に、あるいは再生に先立って、図2に示すように、特定シーン区間検出部13からの特定シーン区間の検出位置情報毎に、特定シーン区間識別子を付与する。この場合に、特定シーン区間識別子生成部14は、当該特定シーン区間識別子を付与しようとしている特定シーン区間の特徴量を、特徴量検出部12から得る。
そして、特定シーン区間識別子生成部14は、取得した当該特定シーン区間の特徴量と、特徴量記憶部15に記憶されている特徴量をデータ伸長したものとを順次に比較し、特徴量記憶部15に記憶されている特徴量の中に、同じ特徴量ものがあると判別したときには、当該特定シーン区間には、特徴量記憶部15の、前記同じ特徴量として判別された特徴量に対応して記憶されている特定シーン区間識別子を付与するようにする。
また、特定シーン区間識別子生成部14は、特徴量記憶部15に記憶されている特徴量をデータ伸長したものの中には、特徴量検出部12から取得した当該特定シーン区間の特徴量と同じと判別されるものはないと判別したときには、新たな特定シーン区間識別子を、当該特定シーン区間に付与するようにする。そして、その新たな特定シーン区間識別子と、当該特定シーン区間の特徴量を圧縮した特徴量データとを、特徴量記憶部15に追加記憶するようにする。
ここで、特定シーン区間識別子を生成するために用いる特徴量は、特定シーン区間を検出するために用いる特徴量とは、一部異なる。例えば、シーンチェンジなどの特徴量や、番組タイトル、番組ジャンルなどの情報は、特定シーン区間を検出するために用いても、特定シーン区間識別子を生成するための情報としては用いない。特定シーン区間識別子を生成するために用いる特徴量の情報は、当該特定シーン区間識別子を付与しようとしている特定シーン区間の特徴を現すためのものであり、人物が含まれているか、テロップが含まれているか、音楽が流れているかなどが用いられる。
そして、特定シーン区間識別子生成部14は、記録時には、あるいは再生に先立った特定シーン区間識別子の生成時には、以上のようにして特定シーン区間検出部13で検出した特定シーン区間の検出位置情報(特定シーン区間の位置データ)と、当該特定シーン区間について生成した特定シーン区間識別子とを、例えば図2のように対応付けたものを付加情報ファイルとして記録処理部4に送る。
記録処理部4は、システムコントローラ部20の制御の下に、特定シーン区間の位置データと特定シーン区間識別子とを対応させた情報を含む付加情報ファイルを、放送番組の記録データに対応付けて記録媒体5の所定の記録領域、この例では、付加情報ファイルの領域に記録するようにする。
あるいは、特定シーン区間識別子生成部14からの特定シーン区間の位置データおよび特定シーン区間識別子は、記録処理部4から外部記録媒体処理部6に供給され、この外部記録媒体処理部6で記録処理がなされて、外部記録媒体7の所定の記録領域、この例では、その付加情報ファイルの領域に記録される。
この場合、特定シーン区間の位置データおよび特定シーン区間識別子とからなる付加情報ファイルは、対応する放送番組の映像データおよび音声データとは、前述した記録番組識別情報により対応付けられて、内蔵の記録媒体5または外部記録媒体7の前記付加情報ファイルの領域に記録される。
特定シーン区間の位置データは、この実施形態では、前述したように、記録される放送番組のフレーム番号(またはフィールド番号)が用いられることにより、当該記録される放送番組の一塊について、その映像データおよび音声データのフレーム位置(またはフィールド位置)と対応付けられているものである。
なお、特定シーン区間識別子生成部14からの特定シーン区間の位置データおよび特定シーン区間識別子の情報は、付加情報ファイルとして記録するのではなく、記録信号エンコード処理部3内の多重化処理部に供給し、圧縮エンコード処理された映像データおよび音声データに多重化して、記録媒体5または外部記録媒体7の所定の記録領域に記録するようにしてもよい。
なお、特徴量検出部12、特定シーン区間検出部13および特定シーン区間識別子生成部14の処理は、システムコントローラ部20のマイクロコンピュータによるソフトウエア処理とすることもできる。
<再生系処理>
次に、図1を参照しながら、この例の記録再生装置の再生系について説明する。
この実施形態の記録再生装置のユーザインターフェース21およびリモートコマンダ22は、通常再生モードと、CMなどの特定情報の区間をスキップして時間短縮して再生する時短再生モードとを切り替える再生モード切り替えボタンを備える。あるいは、記録再生装置は、通常再生モードを指定する通常再生ボタンと、時短再生モードを指定する時短再生ボタンとを設けるようにしてもよい。あるいは、時短再生モードを指定する場合には、通常再生ボタンに加えて、時短再生を指定するボタンを操作するようにしてもよい。
次に、再生モード時の処理動作について、説明する。ユーザは、リモートコマンダ22を用いて、あるいは、記録再生装置の操作ボタンを通じて、いずれかの再生モードの開始指示のコマンド入力をする。すると、その操作情報が、ユーザインターフェース部21を通じてシステムコントローラ部20に供給され、このシステムコントローラ部20による制御の下で、記録再生装置は、以下のような再生処理を行なう。
[通常再生モード動作]
先ず、始めに通常再生モードの動作について説明する。
ユーザが、記録媒体5あるいは外部記録媒体7からの通常再生モードによる再生指示を、例えばリモートコマンダ22を通じて入力すると、ユーザ入力インターフェース部21を通じてシステムコントローラ部20にそれが入力される。システムコントローラ部20は、このユーザ入力を受けて、通常再生モードを行なうように読み出し制御部8を制御する。以下の説明においては、例えば記録媒体として、記録媒体5がユーザにより選択された場合について、説明する。
通常再生モードにおいては、再生処理部9により、記録媒体5から、ユーザにより再生指定された放送番組の圧縮映像データおよび圧縮音声データが読み出され、再生デコード出力部10を供給される。
再生デコード出力部10では、再生された放送番組の映像データおよび音声データが、映像データと音声データとに分離される。分離された圧縮音声データは、記録時に帯域圧縮処理された信号処理方式に対応する所定のデコード処理がなされ、そのデコード処理されて得られたデジタル音声信号が、D/A(Digital to Analog)変換処理され、これよりアナログ音声信号として、出力端子11aを通じて出力される。
また、再生デコード出力部10では、分離された圧縮映像データは、記録時に帯域圧縮処理された信号処理方式に対応する所定のデコード処理がなされて、デジタル映像信号とされた後、D/A変換処理が行なわれ、アナログ映像信号として出力端子11vを通じて出力される。
また、記録媒体5に記録されている付加情報ファイルが、再生処理部9により記録媒体5から読み出されて、付加情報ファイル処理部16に供給される。そして、この付加情報ファイル処理部16において、特定シーン区間の位置データおよび特定シーン区間識別子の情報が抽出され、システムコントローラ部20に供給されるが、通常、再生モードでは、それらの情報は使用されない。
<時短再生モード>
この第1の実施形態における時短再生モードにおいては、記録媒体5または記録媒体7に記録された放送番組などのコンテンツのデータ(映像データおよび音声データ)と対応して記録されている付加情報ファイルを先読み参照することにより、再生しようとする特定シーン区間の存在を判定する。そして、番組の本編情報と本編情報との間や本編情報の前あるいは後に、特定シーン区間が単独で1個のみ存在しているときには、この特定シーン区間は、必ず、ノーマル再生するようにする。
また、番組の本編情報と本編情報との間や本編情報の前あるいは後に、複数個の特定シーン区間が連続して存在している場合には、少なくとも1個の特定シーン区間は残してノーマル再生するようにし、他の特定シーン区間は、スキップするようにする。ここで、少なくとも1個の特定シーン区間を残してノーマル再生するということは、複数の特定シーン区間をノーマル再生してもよいことを意味している。
このため、この実施形態では、システムコントローラ部20は、記録媒体5または記録媒体7から読み出した付加情報ファイルを、再生処理部9および付加情報ファイル処理部16を通じて取得し、特定シーン区間再生態様判定部17に転送する。この特定シーン区間再生態様判定部17は、システムコントローラ部20を構成するマイクロコンピュータのソフトウエアにより構成することもできる。
特定シーン区間再生態様判定部17は、特定シーン区間のそれぞれの再生態様として、ノーマル再生するか、スキップするかを判定し、その判定結果をシステムコントローラ部20に供給する。システムコントローラ部20は、この判定結果にしたがって、読み出し制御部8、再生処理部9、再生デコード出力部10を制御して、特定シーン区間のそれぞれを、ノーマル再生あるいはスキップ再生するようにする。
ここで、特定シーン区間再生態様判定部17における判定の仕方の例としては、いくつかの例がある。
その第1の例は、特定シーン区間再生態様判定部17における判定を記録媒体から記録データを順次に再生しながら行ない、その判定結果をその都度用いて時短再生モードの再生を実行する方法である。この第1の例の場合には、システムコントローラ部20は、記録媒体からの再生対象の情報信号の再生をしながら、付加情報ファイルを常に先読みして、本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後の特定シーン区間を事前に検知するように特定シーン区間再生態様判定部17を制御する。
そして、前述したように、特定シーン区間再生態様判定部17は、番組の本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後に、特定シーン区間が単独で1個のみ存在しているときには、この特定シーン区間は、必ず、ノーマル再生するように決定すると共に、番組の本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後に、複数個の特定シーン区間が連続して存在している場合には、この例ではランダムに選択した、少なくとも1個の特定シーン区間は、ノーマル再生するようにし、その他の特定シーン区間は、スキップ再生するように決定する。そして、システムコントローラ部20は、決定した再生態様で、それぞれの特定シーン区間の再生を実行する。
この第1の例の場合には、特定シーン区間識別子は用いる必要がなく、特定シーン区間の位置情報のみがあればよい。したがって、この第1の例を採用するのであれば、基本的には、記録再生装置に特定シーン区間識別子生成部14を設ける必要はなく、付加情報ファイルには、特定シーン区間の位置情報が記録されていればよい。
特定シーン区間再生態様判定部17における判定の仕方の第2の例は、上述の第1の例と同様に、特定シーン区間再生態様判定部17における判定を記録媒体から記録データを順次に再生しながら行ない、その判定結果をその都度用いて時短再生モードの再生を実行する方法であるが、各特定シーン区間の再生態様の判定の仕方が第1の例とは異なる。
この第2の例は、特定シーン区間識別子を利用する例である。すなわち、この第2の例では、特定シーン区間再生態様判定部17では、ノーマル再生をすると決定した特定シーン区間の識別子は記憶しておき、後に、同じ特定シーン区間識別子の特定シーン区間があったときには、それをスキップ候補として優先するようにする。
つまり、この第2の例では、番組の本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後に、複数個の特定シーン区間が連続して存在している場合には、第1の例のようにランダムに選択した特定シーン区間をノーマル再生するのではなく、前にノーマル再生するとして選択した特定シーン区間はスキップ候補として、未だノーマル再生するとして選択されていない特定シーン区間を優先してノーマル再生するように決定するようにする。
また、この第2の例では、番組の本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後に、複数個の特定シーン区間が連続して存在している場合に、同じ特定シーン区間識別子の特定シーン区間が連続して繰り返して挿入されているときには、その繰り返された特定シーン区間のうちの一つはスキップするように決定する。
図3は、上述した第1の例および第2の例の時短再生を説明するための図である。この例の再生対象の情報信号は、図3(A)および(B)に示すように、番組本編情報1の前に3個の特定シーン区間SC1〜SC3が挿入され、番組本編情報1と番組本編情報2との間に、3個の特定シーン区間SC4〜SC6が挿入され、番組本編情報2の後に3個の特定シーン区間SC7〜SC9が挿入されたものである。
そして、特定シーン区間SC1とSC9とは、同じ特定シーン区間識別子IDaが付与された番組宣伝である。また、特定シーン区間SC2,SC6,SC8は、同じ特定シーン区間識別子IDbが付与されたCM1であり、特定シーン区間SC3,SC5は、同じ特定シーン区間識別子IDcが付与されたCM2であり、特定シーン区間SC4,SC7は、同じ特定シーン区間識別子IDdが付与されたCM3である。
上述した第1の例においては、図3(C)に示すように、番組本編情報1の前に挿入された3個の特定シーン区間SC1〜SC3のうち、ランダムに選択された2個の特定シーン区間SC1(番組宣伝(IDa))および特定シーン区間SC2(CM1(IDb))はノーマル再生するようにする決定され、また、番組本編情報1と番組本編情報2との間に挿入された3個の特定シーン区間SC4〜SC6のうち、ランダムに選択された1個の特定シーン区間SC5(番組宣伝(IDc))はノーマル再生するようにする決定され、また、番組本編情報2の後に挿入された3個の特定シーン区間SC7〜SC9のうち、ランダムに選択された1個の特定シーン区間SC7(番組宣伝(IDd))はノーマル再生するようにする決定される。
この例の場合、上述した第2の例が適用された場合にも、ここでは、たまたまであるが、図3(C)と同様となる。
すなわち、第2の例においては、番組本編情報1の前に挿入された3個の特定シーン区間SC1〜SC3のうち、この例では、2個の特定シーン区間SC1(番組宣伝(IDa))および特定シーン区間SC2(CM1(IDb))はノーマル再生し、特定シーン区間SC3(CM2(IDc))はスキップするように決定する。次に、番組本編情報1と番組本編情報2との間に挿入された3個の特定シーン区間SC4〜SC6については、特定シーン区間SC6のCM1(IDd)は、前の特定シーン区間SC2でノーマル再生したので、スキップすることとすると共に、この例では特定シーン区間SC4もスキップし、特定シーン区間SC5はノーマル再生するように決定する。
次に、番組本編情報2の後に挿入された3個の特定シーン区間SC7〜SC9については、特定シーン区間SC8のCM1(IDb)は、前の特定シーン区間SC2でノーマル再生したのでスキップすると決定し、また、特定シーン区間SC9の番組宣伝(IDa)は、前の特定シーン区間SC1でノーマル再生したのでスキップすると決定し、特定シーン区間SC7(CM3)は、ノーマル再生すると決定する。
特定シーン区間再生態様判定部17における判定の仕方の第3の例においては、システムコントローラ部20は、時短再生モードの再生開始に先立ち、再生対象の放送番組タイトルの情報信号の付加情報ファイルのすべてを読み出して、当該再生対象の放送番組タイトルの情報信号中に存在する特定シーン区間の全ての挿入位置を検知すると共に、その特定シーン区間識別子の情報から、何種類の特定シーン区間が、再生対象の情報信号に挿入させているかを検知し、その検知結果を特定シーン区間再生態様判定部17に転送する。
そこで、特定シーン区間再生態様判定部17は、システムコントローラ部20の制御の下、全ての種類のCMや番組宣伝などの特定シーン区間は、必ず、1回はノーマル再生するように決定して、その再生プランを作る。例えば、ノーマル再生する区間のリストを作成し、そのリストに従ってシステムコントローラ部20は、時短再生を実行するようにする。
図4は、この特定シーン区間再生態様判定部17における判定の仕方の第3の例を説明するための図である。すなわち、この例の再生対象の情報信号は、図4(A)に示すように、番組本編情報1の前に2個の特定シーン区間SC11、SC12が挿入され、番組本編情報1と番組本編情報2との間に、2個の特定シーン区間SC13、SC14が挿入され、番組本編情報2の後に2個の特定シーン区間SC15、SC16が挿入されたものである。
そして、特定シーン区間SC11とSC16とは、同じ特定シーン区間識別子IDbが付与されたCM1である。また、特定シーン区間SC12とSC13は、同じ特定シーン区間識別子IDcが付与されたCM2であり、特定シーン区間SC14とSC15は、同じ特定シーン区間識別子IDdが付与されたCM3である。
すなわち、特定シーン区間は、3種類のCM1,CM2,CM3からなっているものである。そこで、特定シーン区間再生態様判定部17は、3種のCMのそれぞれを、少なくとも1回は、ノーマル再生するようにスケジューリングして、再生プランを作成する。
図4(B)の例では、特定シーン区間再生判定部17は、番組本編情報1の前の2個の特定シーン区間SC11、SC12のうち、特定シーン区間SC11はノーマル再生し、特定シーン区間SC12はスキップするように決定し、また、番組本編情報1と番組本編情報2との間の2個の特定シーン区間SC13、SC14のうち、特定シーン区間SC13はノーマル再生し、特定シーン区間SC14はスキップするように決定し、さらに、番組本編情報2の後の2個の特定シーン区間SC15、SC16のうち、特定シーン区間SC15はノーマル再生し、特定シーン区間SC16はスキップするように決定して、再生区間のリストを作成する。
なお、この時短再生モードがユーザにより指示されたときに、記録媒体5または記録媒体7に記録された放送番組のデータに、付加情報ファイルが対応して記録されていないときには、記録再生装置は、ユーザに「必要な付加情報ファイルがないので、生成しますか?」という問合せをする。
そして、この問合せに対して、ユーザが「YES(付加情報ファイルを生成する)」と返答操作したときには、記録再生装置のシステムコントローラ部20は、再生モードの実行に先立ち、記録された放送番組の記録データを読み出して、再生処理部9および再生デコード部10を通じて特徴量検出部12に供給し、特徴量検出部12での特徴量検出、特定シーン区間検出部13での特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子生成部14での特定シーン区間識別子の生成付与を実行するように制御する。
そして、前述の図2に示したような、検出された特定シーン区間の位置情報と各特定シーン区間の特定シーン区間識別子とを含む付加情報ファイルを、再生対象の放送番組の記録データに対応付けて、記録媒体5または外部記録媒体7に記録するようにする。
これにより、例えば、外部記録媒体7が、この実施形態の記録再生装置によって記録されたものではなく、付加情報ファイルが記録されていなくても、この実施形態の記録再生装置における時短再生モードを行なえるようになる。また、付加情報ファイルが記録されていない外部記録媒体7から記録媒体5に複製記録された放送番組の記録データについても同様である。
[記録媒体5と外部記録媒体7との間の複製記録]
この例の記録再生装置は、記録媒体5に記録された映像および音声データ、さらに記録されている場合には、付加情報ファイルを外部記録媒体7に複製記録する機能と、逆に、外部記録媒体7に記録された映像および音声データ、さらに記録されている場合には、付加情報ファイルを記録媒体5に複製記録する機能とを備える。
すなわち、ユーザがユーザ入力インターフェース部21を通じて、記録媒体5から外部記録媒体7への複製記録を指示入力すると、システムコントローラ部20の制御にしたがい、読み出し制御部8は、記録媒体5から映像および音声データを読み出し、再生処理部9に供給する。記録媒体5に、複製記録する情報信号に関連する付加情報ファイルも記録されている場合には、読み出し制御部8は、当該付加情報ファイルも読み出して、再生処理部9に送る。再生処理部9は、システムコントローラ部20の制御にしたがい、記録処理部4に映像および音声データ、また、付加情報ファイルのデータを送る。
記録処理部4は、システムコントローラ部20の制御にしたがって、再生処理部9からのデータを、記録媒体処理部6を通じて外部記録媒体7に送り、複製記録を行なうようにする。
外部記録媒体7に記録されている映像および音声データ、また、付加情報ファイルのデータを、記録媒体5に複製記録する指示入力がユーザ入力インターフェース部21を通じてシステムコントローラ部20に入力された場合にも、上述と同様にして、複製記録が実行されるものである。
[第1の実施形態の記録再生装置における主要な動作処理の説明]
次に、上述のように構成された第1の実施形態の記録再生装置における主要な動作処理を、図5〜図10のフローチャートを参照しながら説明する。以下に説明するフローチャートの各ステップの処理は、主としてシステムコントローラ部20を構成するマイクロコンピュータの制御の下に実行されるものである。
すなわち、図5に示すように、システムコントローラ部20は、ユーザ入力インターフェース部21の出力を監視することにより、ユーザ操作入力があるか否か監視する(ステップS1)。そして、ユーザ操作入力があったと判別したときには、システムコントローラ部20は、当該ユーザ操作入力は、記録開始操作であるか否か判別し(ステップS2)、記録開始操作であると判別したときには、記録処理ルーチンと、特徴量検出、特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子生成ルーチンとを、並行して実行する(ステップS3)。
そして、システムコントローラ部20は、記録停止のユーザ操作があったか否か監視し(ステップS4)、記録停止のユーザ操作を検知しないときには、ステップS3に戻って、記録処理ルーチンと、特徴量検出、特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子生成ルーチンとの並行実行を継続し、記録停止のユーザ操作がなされたと判別したときには、記録後処理を実行(ステップS5)した後、ステップS1に戻る。
ステップS5の記録後処理においては、システムコントローラ部20は、特定シーン区間検出部13で検出された特定シーン区間の位置データと、特定シーン区間識別子の情報とを、付加情報ファイルとして、記録した放送番組の記録データに対応付けて記録媒体に記録する。この場合、付加情報ファイルと、記録した放送番組の記録データとの対応付けは、記録した放送番組の識別情報により行なわれる。
なお、記録後処理として付加情報ファイルを記録するのではなく、記録処理と並行してリアルタイムでなされた特定シーン区間検出の検出結果および特定シーン区間識別子の情報とを、付加情報ファイルの記録領域に順次に記録するようにしても良いが、記録後処理においては、記録処理と並行してリアルタイムでなされた特定シーン区間検出の検出結果および特定シーン区間識別子の情報のそのものを付加情報ファイルに含めて記録するのではなく、特定シーン区間検出部13で、記録処理と並行してなされた特定シーン区間検出の検出結果にさらに検討を加えて、より確からしい特定シーン区間を検出し、当該より確からしい特定シーン区間の位置データと、その特定シーン区間識別子とを付加情報ファイルに含めて記録するようにする。
ステップS3で実行される、記録処理と、特徴量検出、特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子生成処理との並行処理ルーチンを、図6のフローチャートを参照して説明する。
先ず、システムコントローラ部20は、記録しようとするデータを取り込む(ステップS11)。すなわち、システムコントローラ部20は、記録しようとするデータが受信部2からの放送番組の情報(映像情報および音声情報)であるときには、受信部2で選択受信した放送番組の情報を記録信号エンコード処理部3に供給するように指示する。
次に、システムコントローラ部20は、記録信号エンコード処理部3に、放送番組の情報を記録エンコード処理するように指示し(ステップS12)、記録処理部4を制御して、ユーザにより選択指定された記録媒体5または外部記録媒体7の一方に、その記録エンコード処理された放送番組の映像情報および音声情報を記録する(ステップS13)。
そして、システムコントローラ部20は、ユーザにより記録終了指示がなされたか否か判別し(ステップS14)、記録終了指示がなされてはいないと判別したときには、ステップS11に戻って、記録処理を継続する。
ステップS11〜S14は、記録処理ルーチンを構成するもので、この記録処理ルーチンと並行して特徴量検出、特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子生成処理ルーチンがなされる。すなわち、システムコントローラ部20は、ステップS11で取り込まれた記録すべきデータを、特徴量検出部12にも供給するように指示すると共に、特徴量検出部12に特徴量検出処理の実行を指示する(ステップS15)。なお、前述したように、この例では、記録信号エンコード処理部3からの圧縮途中のデータが特徴量検出部12に供給される。
特徴量検出部12は、この実行指示を受けて、前述した種々の特徴量の検出を実行し、その処理結果を特定シーン区間検出部13に供給する。特定シーン区間検出部13は、システムコントローラ部20の実行指示を受けて、上述した特定シーン区間の検出処理を実行する(ステップS16)。そして、システムコントローラ部20は、特徴量検出部12で検出された特徴量データと、特定シーン区間検出部13で検出された特定シーン区間の位置データとを、内蔵するバッファメモリなどに記憶保持しておく(ステップS17)。ここで、特徴量検出部12で検出された特徴量データをも記憶保持しておくのは、より確からしい特定シーン区間を、再生成する際に用いるためである。
そして、システムコントローラ部20は、ユーザにより記録終了指示がなされたか否か判別し(ステップS18)、記録終了指示がなされてはいないと判別したときには、ステップS15に戻って、特徴量検出、特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子生成処理を継続する。
なお、ステップS14の判別処理とステップS18の判別処理は、実際には、別々の判別処理ではなく、同一の判別処理であるが、ここでは、2つの処理ルーチンを並列に記述したため、便宜上、図6のように、2つの判別ステップに分離して記載したものである。
そして、システムコントローラ部20は、ステップS14、ステップS18で、ユーザにより記録終了指示がなされたと判別したときには、特定シーン区間検出部13に指示して、バッファメモリに保持している特徴量データと特定シーン区間の位置データを用いて、記録媒体5または記録媒体7に、放送番組の記録データと共に記録する、より確からしい特定シーン区間の位置情報を生成させるようにすると共に、特定シーン区間識別子の生成を行なう(ステップS19)。
そして、システムコントローラ部20は、記録処理部4に対し、図2に示したように、ステップS19で生成された特定シーン区間の位置情報と、特定シーン区間識別子の情報とを含めた付加情報ファイルを、前記放送番組の記録データに対応付けた状態で、放送番組の記録データを記録した記録媒体に記録するように制御する(ステップS20)。
次に、図6のステップS19での特定シーン区間識別子の生成処理について、図7のフローチャートを参照しながら説明する。この図7のフローチャートの各ステップの処理は、この例では、システムコントローラ20の制御の下、特定シーン区間識別子生成部14で実行されるものである。なお、システムコントローラ20のマイクロコンピュータが、特定シーン区間識別子生成部14の機能をソフトウエアとして備えるように構成してもよい。
先ず、システムコントローラ部20は、最初の特定シーン区間を指定して(ステップS31)、特定シーン区間識別子生成部14に対して、バッファメモリに保持されていた、その特定シーン区間の位置情報と、その特定シーン区間の位置情報で特定される特定シーン区間の特徴量を、渡す(ステップS32)。
特定シーン区間識別子生成部14は、取得した特定シーン区間の特徴量と、特徴量記憶部15に記憶されている過去に付与された特定シーン区間識別子についての特徴量とを比較する(ステップS33)。このとき、特徴量記憶部15に記憶されている特徴量は、圧縮されているので、特定シーン区間識別子生成部14は、圧縮を解凍して、取得した特定シーン区間の特徴量と比較する。
そして、特定シーン区間識別子生成部14は、取得した特定シーン区間の特徴量と、同一であると判定される特徴量が、特徴量記憶部15に記憶されたものの中にあるか否か判別する(ステップS34)。
ステップS34で、取得した特定シーン区間の特徴量と、同一であると判定される特徴量が、特徴量記憶部15に記憶されたものの中にあると判別したときには、特徴量記憶部15に記憶されている、同一であると判定された特徴量に付与されている特定シーン区間識別子を、当該取得した特定シーン区間に対して付与する(ステップS35)。
また、ステップS34で、取得した特定シーン区間の特徴量と、同一であると判定される特徴量が、特徴量記憶部15に記憶されたものの中には、存在しないと判別したときには、新たな特定シーン区間識別子を、当該特定シーン区間に対して生成して付与し(ステップS36)、当該生成付与した新たな特定シーン区間識別子と、その特定シーン区間の特徴量とを、特徴量記憶部15に記憶する(ステップS37)。
そして、ステップS35またはステップS37の次には、システムコントローラ部20は、ステップS38に進んで、記録された放送番組の最後の特定シーン区間までについての特定シーン区間識別子の生成処理が終了したか否か判別し、終了してはいないと判別したときには、次の特定シーン区間を指定し(ステップS39)、ステップS32に戻って、このステップS32以降の処理を繰り返す。
また、ステップS38で、記録された放送番組の最後の特定シーン区間までについての特定シーン区間識別子の生成処理が終了したと判別したときには、この特定シーン区間識別子の生成付与処理ルーチンを終了し、図6の記録処理ルーチンに戻る。システムコントローラ部20は、前述したように、この特定シーン区間識別子の生成付与処理ルーチンが終了すると、図2に示したような、特定シーン区間の位置情報と、当該特定シーン区間の特定シーン区間識別子とを対応付けたデータを、付加情報ファイルとして、対応する放送番組の記録データに対応付けて記録する。
次に、図5のステップS2で、操作入力は、記録開始操作ではないと判別したときには、システムコントローラ部20は、操作入力は、時短再生モードの再生開始指示操作であるか否か判別する(図8のステップS41)。このステップS41で、操作入力は、時短再生モードの再生開始指示操作ではないと判別したときには、システムコントローラ部20は、操作入力は、通常再生モードの再生開始指示操作であるか否か判別し(ステップS42)、そうではないと判別したときには、その操作入力に応じたその他の処理を実行する(ステップS43)。そして、その処理後、ステップS1に戻り、このステップS1以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS42で、操作入力は、通常再生モードの再生開始指示操作であると判別したときには、システムコントローラ部20は、操作入力により指定された再生対象が記録された記録媒体5または7から、指定された放送番組の記録データと、その付加情報ファイルとを読み出し、ノーマル速度再生を開始する(ステップS44)。
次に、システムコントローラ部20は、再生対象の番組の最後まで再生されたか否か判別し(ステップS45)、最後まで再生されたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS54)。
また、ステップS45で、最後まで再生されてはいないと判別したときには、システムコントローラ部20は、ユーザにより再生終了指示操作がなされたか否か判別し(ステップS46)、ユーザにより再生終了指示操作がなされてはいないと判別したときには、ステップS44に戻り、通常再生処理を継続する。また、ステップS46で、ユーザにより再生終了指示操作がなされたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS54)。
一方、図8のステップS41で、時短再生モードの再生開始指示がなされたと判別したときには、以下のような時短再生モードの再生処理を実行する。図8は、特定シーン区間再生態様判定部17での判定の仕方が第1の例の場合における時短再生モードの処理である。
システムコントローラ部20は、記録媒体5または7から再生対象の放送番組の付加情報ファイルの特定シーン区間の位置情報および特定シーン区間識別子を先読みしながら、放送番組の記録データの読み出しを開始するようにする(ステップS47)。
そして、システムコントローラ部20は、記録媒体から付加情報ファイルの特定シーン区間の位置情報を先読みして、当該先読みした特定シーン区間について、特定シーン区間再生態様判定部17で各特定シーン区間の再生態様を決定し、その決定された再生態様で、各特定シーン区間を再生をするように、読み出し制御部8、再生処理部9、再生デコード出力部10を制御するようにする。
すなわち、システムコントローラ部20は、先ず、付加情報ファイルから読み出した特定シーン区間の位置情報から、本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後の特定シーン区間を検出したか否かを判別し(ステップS48)、特定シーン区間を検出したときには、検出した特定シーン区間は複数個連続して存在しているか否か判別する(ステップS49)。
ステップS49で、検出した特定シーン区間は複数個連続して存在していると判別したときには、システムコントローラ部20は、少なくとも1個の特定シーン区間は、ノーマル速度再生すべく、残して、他の特定シーン区間はスキップ再生するように決定する(ステップS50)。そして、本編情報と共に、ノーマル速度再生すると決定された特定シーン区間の再生を実行する(ステップS51)。
ステップS48で、特定シーン区間を検出しなかったときには、システムコントローラ部20は、ステップS51に進んで、放送番組の記録データのノーマル速度再生を実行する。また、ステップS49で、検出した特定シーン区間は、複数個連続して存在しているのではなく、1個のみであると判別したときには、そのままステップS51に進んで、スキップすることなく、放送番組の本編データと共に、ノーマル速度再生するようにする。
そして、ステップS51の次には、システムコントローラ部20は、再生対象の番組の最後まで再生されたか否か判別し(ステップS52)、最後まで再生されたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS54)。
また、ステップS52で、最後まで再生されてはいないと判別したときには、システムコントローラ部20は、ユーザにより再生終了指示操作がなされたか否か判別し(ステップS53)、ユーザにより再生終了指示操作がなされてはいないと判別したときには、ステップS47に戻り、このステップS47以降の処理を繰り返す。また、ステップS53で、ユーザにより再生終了指示操作がなされたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS54)。そして、図5のステップS1に戻る。
以上のようにして、この図8の第1の例によれば、CM区間や番組宣伝区間などの特定シーン区間は、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後に1個しか挿入されていないときには、そのままノーマル速度再生され、かつ、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後に複数個存在する場合には、ランダムに選択された任意の少なくとも1個の特定シーン区間がノーマル速度再生されると共に、他はスキップ再生されるので、CMを提供する側にとっての不利益を軽減すると共に、CM区間の挿入を演出として利用している放送番組コンテンツの魅力が損なわれてしまうことがない。
次に、図9に、特定シーン区間再生態様判定部17での判定の仕方が第2の例の場合における時短再生モードの処理のフローチャートを示す。なお、図9では、図8と同一ステップ部分では、同一ステップ番号を付すと共に、図8に対応して通常再生モードの処理のフローチャート部分も示している。
すなわち、図9に示す第2の例においては、図8のステップS50の代わりに、ステップS55が設けられている点のみが図8と異なり、その他は、全く図8と同様である。
すなわち、第2の例においては、図9に示すように、ステップS49で番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後に複数個の特定シーン区間が存在していると判別したときには、システムコントローラ部20は、特定シーン区間識別子を参照して、先にノーマル再生した特定シーン区間と同じ特定シーン区間は、スキップ再生する候補としながら、少なくとも1個の特定シーン区間はノーマル再生するものとしつつ、他のスキップ候補は、スキップするようにする。
つまり、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後に存在する複数個の特定シーン区間で、先にノーマル再生したことが無いものがあれば、それはノーマル再生するものと決定し、かつ、先にノーマル再生した特定シーン区間と同じ特定シーン区間は、スキップ再生するものと決定する。
ここで、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後に存在する複数個の特定シーン区間で、先にノーマル再生したことが無い特定シーン区間が複数あるときには、それらを全てノーマル再生するように決定しても良いし、また、そのうちのランダムに選択した任意の1個のみをノーマル再生するように決定してもよい。
また、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後に存在する複数個の特定シーン区間は、全て先にノーマル再生した特定シーン区間であるときには、そのうちのランダムに選択した任意の1個の特定シーン区間をノーマル再生するように決定してもよい。
この第2の例によれば、放送番組の情報信号中に挿入されている複数種の特定シーン区間が、できるだけ再生されるようになるので、より情報信号の提供側の意思が尊重されるようになる。
次に、図10に、特定シーン区間再生態様判定部17での判定の仕方が第3の例の場合における時短再生モードの処理のフローチャートを示す。なお、図10では、図8と同一ステップ部分では、同一ステップ番号を付すと共に、図8に対応して通常再生モードの処理のフローチャート部分も示している。
すなわち、この第3の例においては、ステップS41で、時短再生モードの再生開始指示があったと判別したときには、システムコントローラ部20は、実際の再生に先立ち、記録媒体5または7から再生対象の放送番組の付加情報ファイルを全て読み出し、その特定シーン区間の位置情報および特定シーン区間識別子を先読みする(ステップS61)。
次に、システムコントローラ部20は、当該再生対象の情報信号に挿入されている特定シーン区間の全ての種類を、その特定シーン区間識別子の種類から判別して、次の2条件を満足するようにして、全ての特定シーン区間について、スキップするか、ノーマル速度再生をするかの再生態様を決定して、再生プランを生成する(ステップS62)。
前記条件の第1は、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後においては、少なくとも1個の特定シーン区間はノーマル再生するものとする。前記条件の第2は、全ての種類の特定シーン区間が少なくとも1回は、ノーマル速度再生するようにことである。
このステップS62での再生プランは、例えばノーマル速度再生する区間を、例えばフレーム番号(フィールド番号)で表わしたリストとして生成される。この再生プランの作成完了すると、システムコントローラ部20は、生成した再生プランの前記リストに基づいて、前記リストで示される情報信号の区間のみをノーマル速度再生するように制御する(ステップS63)。
そして、ステップS63の次には、システムコントローラ部20は、再生対象の番組の最後まで再生されたか否か判別し(ステップS52)、最後まで再生されたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS54)。
また、ステップS52で、最後まで再生されてはいないと判別したときには、システムコントローラ部20は、ユーザにより再生終了指示操作がなされたか否か判別し(ステップS53)、ユーザにより再生終了指示操作がなされてはいないと判別したときには、ステップS63に戻り、このステップS63以降の処理を繰り返す。また、ステップS53で、ユーザにより再生終了指示操作がなされたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS54)。そして、図5のステップS1に戻る。
この第3の例によれば、再生対象の放送番組で放送予定のCMや番組宣伝の全てが、少なくとも1回は、ノーマル速度再生されるので、放送側の意図は、最小限反映される。また、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後には、少なくとも1個の特定シーン区間がノーマル速度再生されるようにされるので、特定シーン区間の挿入を演出として利用している放送番組コンテンツの魅力が損なわれてしまうことがない。
[第2の実施形態]
第1の実施形態では、記録された放送番組単位の情報のみを用いて、本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後に挿入される特定シーン区間のそれぞれの再生態様を決定するようにした。これに対して、この第2の実施形態では、記録媒体5または記録媒体7から再生された放送番組についてのユーザの視聴履歴を参考にして、特定シーン区間のそれぞれの再生態様を決定するようにする。
すなわち、第2の実施形態では、記録された放送番組単位ではなく、複数の放送番組の記録データが再生されたときには、それらの複数の放送番組の記録データの再生時にノーマル再生された特定シーン区間の視聴履歴を保存しておき、その保存された特定シーン区間の視聴履歴を参照し、過去に視聴されていて認知度の高い特定シーン区間は、スキップ対象とするようにする。
なお、この第2の実施形態では、時短再生モードの再生時においても、ノーマル再生された特定シーン区間の視聴履歴は保存するようにするものである。
[第2の実施形態の記録再生のハードウエア構成例]
図11に、この第2の実施形態が適用された場合の記録再生装置のハードウエア構成例を示す。この図11のハードウエア構成は、図1に示した第1の実施形態の記録再生装置のハードウエア構成に、特定シーン区間視聴履歴保持部18を追加したものに等しい。その他は、第1の実施形態の記録再生装置の各部と全く同様である。
特定シーン区間視聴履歴保持部18は、特定シーン区間識別子に対応して視聴回数(ノーマル速度再生回数)を記憶して保持する。
この第2の実施の形態では、システムコントローラ部20は、時短再生モードにおいては、特定シーン区間再生態様判定部17に、付加情報ファイル処理部16を通じて取得した特定シーン区間の位置情報および特定シーン区間識別子の情報を渡すと共に、特定シーン区間視聴履歴保持部18に保持されている各特定シーン区間識別子で表わされる特定シーン区間の視聴回数の情報を読み出して渡す。
特定シーン区間再生態様判定部17は、本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後に挿入されている特定シーン区間のそれぞれについてノーマル速度再生するか、スキップするかの再生態様を、特定シーン区間の視聴履歴の情報に基づいて、認知度の高い特定シーン区間は、スキップ対象とすると共に、本編情報と本編情報との間で少なくとも1個の特定シーン区間はノーマル速度再生するようにすることを条件として、決定するようにする。
そして、この第2の実施形態において、特定シーン区間視聴履歴保持部18に保持される特定シーン区間の視聴履歴情報は、システムコントローラ部20により、所定の期間毎にリセット(クリア)される。
ここで、リセットされる所定の期間毎としては、以下のように幾つかの場合がある。
(1)記録再生装置の電源がオフとされる毎、あるいは電源がオンとされる毎。
(2)1日毎。
(3)1週間毎。
(4)1ヶ月毎。
(5)3ヶ月毎。
(6)放送番組の再生毎。
前記(1)の場合には、記録媒体5または7から情報信号を再生して視聴している間は、その再生履歴を保持しておき、当該視聴中期間においては、同じ特定シーン区間は、スキップ候補とするものである。
また、前記(6)の放送番組の再生毎のクリアをする場合は、時短再生モードにおいて、放送番組単位で、ノーマル速度再生をするとして決定して実際にノーマル速度再生した特定シーン区間の特定シーン区間識別子を、特定シーン区間視聴履歴保持部18に保持する場合に相当する。これは、第1の実施形態における前記特定シーン区間再生態様判定部17における判定の仕方の第2の例に等しい動作となる。
[第2の実施形態の記録再生装置における主要な動作処理の説明;再生モードの説明]
この第2の実施形態の記録再生装置における記録動作は、上述した第1の実施形態の場合と全く同様であるので、ここではその説明は省略する。
この第2の実施形態では、第1の実施形態における図5のフローチャートで、ステップS2において、操作入力は記録開始操作ではないと判別したときには、第1の実施形態における図9のフローチャートの代わりに、図12のステップS71に進み、システムコントローラ部20は、操作入力は、時短再生モードの再生開始指示操作であるか否か判別する。
そして、このステップS71で、操作入力は、時短再生モードの再生開始指示操作ではないと判別したときには、システムコントローラ部20は、操作入力は、通常再生モードの再生開始指示操作であるか否か判別し(ステップS72)、そうではないと判別したときには、その操作入力に応じたその他の処理を実行する(ステップS73)。そして、その処理後、図5のステップS1に戻り、このステップS1以降の処理を繰り返す。
そして、ステップS72で、操作入力は、通常再生モードの再生開始指示操作であると判別したときには、システムコントローラ部20は、操作入力により指定された再生対象が記録された記録媒体5または7から、指定された放送番組の記録データと、その付加情報ファイルとを読み出し、ノーマル速度再生を開始する(ステップS74)。
そして、システムコントローラ部20は、付加情報ファイルの特定シーン区間の位置情報および特定シーン区間識別子を参照して、特定シーン区間をノーマル速度再生したか否か監視し(ステップS75)、特定シーン区間をノーマル速度再生したと判別したときには、その特定シーン区間識別子と対応付けて、再生回数を、特定シーン区間視聴履歴保持部18に記憶保持する(ステップS76)。
次に、システムコントローラ部20は、再生対象の番組の最後まで再生されたか否か判別し(ステップS77)、最後まで再生されたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS85)。ステップS75で特定シーン区間をノーマル速度再生してはいないと判別したときにもステップS77に進み、同様の処理をする。
また、ステップS77で、最後まで再生されてはいないと判別したときには、システムコントローラ部20は、ユーザにより再生終了指示操作がなされたか否か判別し(ステップS78)、ユーザにより再生終了指示操作がなされてはいないと判別したときには、ステップS74に戻り、上述した通常再生処理を継続する。また、ステップS78で、ユーザにより再生終了指示操作がなされたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS85)。
一方、図12のステップS71で、時短再生モードの再生開始指示がなされたと判別したときには、以下のような時短再生モードの再生処理を実行する。図12は、特定シーン区間再生態様判定部17での判定の仕方が前述した第2の例と同様の場合における時短再生モードの処理である。
システムコントローラ部20は、記録媒体5または7から再生対象の放送番組の付加情報ファイルの特定シーン区間の位置情報および特定シーン区間識別子を先読みし、かつ、特定シーン区間視聴履歴保持部18からの特定シーン区間の視聴履歴を読み出しながら、放送番組の記録データの読み出しを開始するようにする(ステップS79)。
そして、システムコントローラ部20は、記録媒体から付加情報ファイルの特定シーン区間の位置情報を先読みして、当該先読みした特定シーン区間について、特定シーン区間視聴履歴保持部18からの特定シーン区間の視聴履歴を参考にしながら、特定シーン区間再生態様判定部17で各特定シーン区間の再生態様を決定し、その決定された再生態様で、各特定シーン区間を再生をするように、読み出し制御部8、再生処理部9、再生デコード出力部10を制御するようにする。
すなわち、システムコントローラ部20は、先ず、付加情報ファイルから読み出した特定シーン区間の位置情報から、本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後の特定シーン区間を検出したか否かを判別し(ステップS80)、特定シーン区間を検出したときには、検出した特定シーン区間は複数個連続して存在しているか否か判別する(ステップS81)。
ステップS81で、検出した特定シーン区間は複数個連続して存在していると判別したときには、システムコントローラ部20は、少なくとも1個の特定シーン区間は、ノーマル速度再生すべく決定すると共に、他の特定シーン区間は、特定シーン区間視聴履歴保持部18からの特定シーン区間の視聴履歴を参考にして、既にノーマル再生した特定シーン区間を優先してスキップ再生するように決定する(ステップS82)。
そして、本編情報と共に、ノーマル速度再生すると決定された特定シーン区間の再生を実行すると共に、特定シーン区間をノーマル速度再生したときに、その特定シーン区間識別子と対応付けて、再生回数を、特定シーン区間視聴履歴保持部18に記憶保持する(ステップS83)。
ステップS80で、特定シーン区間を検出しなかったときには、システムコントローラ部20は、ステップS83に進んで、放送番組の記録データのノーマル速度再生を実行する。また、ステップS81で、検出した特定シーン区間は、複数個連続して存在しているのではなく、1個のみであると判別したときには、そのままステップS83に進んで、スキップすることなく、放送番組の本編データと共に、ノーマル速度再生するようにする。
そして、ステップS83の次には、システムコントローラ部20は、再生対象の番組の最後まで再生されたか否か判別し(ステップS84)、最後まで再生されたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS86)。
また、ステップS84で、最後まで再生されてはいないと判別したときには、システムコントローラ部20は、ユーザにより再生終了指示操作がなされたか否か判別し(ステップS85)、ユーザにより再生終了指示操作がなされてはいないと判別したときには、ステップS79に戻り、このステップS79以降の処理を繰り返す。また、ステップS85で、ユーザにより再生終了指示操作がなされたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS86)。そして、図5のステップS1に戻る。
次に、図13に、特定シーン区間再生態様判定部17での判定の仕方が第3の例の場合における第2の実施形態の時短再生モードの処理のフローチャートを示す。なお、図13では、図12と同一ステップ部分では、同一ステップ番号を付すと共に、図12に対応して通常再生モードの処理のフローチャート部分も示している。
すなわち、この例においては、ステップS71で、時短再生モードの再生開始指示があったと判別したときには、システムコントローラ部20は、実際の再生に先立ち、記録媒体5または7から再生対象の放送番組の付加情報ファイルを全て読み出し、その特定シーン区間の位置情報および特定シーン区間識別子を先読みすると共に、特定シーン区間視聴履歴保持部18からの特定シーン区間の視聴履歴を読み出す(ステップS91)。
次に、システムコントローラ部20は、当該再生対象の情報信号に挿入されている特定シーン区間の全ての種類を、その特定シーン区間識別子の種類から判別して、次の2条件を満足するようにして、全ての特定シーン区間について、スキップするか、ノーマル速度再生をするかの再生態様を決定して、再生プランを生成する(ステップS92)。
前記条件の第1は、番組本編情報と番組本編情報との間や番組本編情報の前または後においては、少なくとも1個の特定シーン区間はノーマル再生するものとする。前記条件の第2は、全ての種類の特定シーン区間が少なくとも1回は、ノーマル速度再生するようにことである。前記条件の第3は、特定シーン区間視聴履歴情報を用いて、ノーマル速度再生した特定シーン区間はスキップ再生候補とすることである。前述したように、スキップ再生候補とされた特定シーン区間であっても、他の条件を満足するために、ノーマル速度再生するとして決定されることもある。
このステップS92での再生プランは、例えばノーマル速度再生する区間を、例えばフレーム番号(フィールド番号)で表わしたリストとして生成される。この再生プランの作成完了すると、システムコントローラ部20は、生成した再生プランの前記リストに基づいて、前記リストで示される情報信号の区間のみをノーマル速度再生するように制御する(ステップS93)。
そして、特定シーン区間をノーマル速度再生したときに、その特定シーン区間識別子と対応付けて、再生回数を、特定シーン区間視聴履歴保持部18に記憶保持する(ステップS94)。
そして、ステップS94の次には、システムコントローラ部20は、再生対象の番組の最後まで再生されたか否か判別し(ステップS95)、最後まで再生されたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS97)。
また、ステップS95で、最後まで再生されてはいないと判別したときには、システムコントローラ部20は、ユーザにより再生終了指示操作がなされたか否か判別し(ステップS96)、ユーザにより再生終了指示操作がなされてはいないと判別したときには、ステップS93に戻り、このステップS93以降の処理を繰り返す。また、ステップS96で、ユーザにより再生終了指示操作がなされたと判別したときには、再生終了処理を実行する(ステップS97)。そして、図5のステップS1に戻る。
[第1および第2の実施形態の他の変形例]
[追いかけ再生モード]
第1および第2の実施形態の記録再生装置は、いわゆる追いかけ再生モードを有し、この追いかけ再生モードにおいても、特定シーン区間を上述と同様に、スキップして再生することにより、時短再生することができる。
すなわち、追いかけ再生モードは、内蔵の記録媒体5を一時バッファメモリとして用いて、受信部2で受信した放送番組を、所定時間分だけ遅れて再生するようにする処理モードである。すなわち、システムコントローラ部20は、受信部2で受信中の放送番組の所定時間分以上の情報信号分を、内蔵の記録媒体5に常に一時記憶するようにする。そして、システムコントローラ部20は、その内蔵の記録媒体5から、実際の放送時刻よりも、所定時間だけ前に放送された情報を、読み出して、その再生を常に実行するようにするものである。
システムコントローラ部20は、追いかけ再生モードの開始指示を受けると、受信部2で受信した放送番組の情報信号の内蔵記録媒体5への記録(一時記憶)を開始する。この場合には、特徴量検出、特定シーン区間検出および特定シーン区間識別子の生成は、リアルタイムで行なうようにして、付加情報ファイルも放送番組の情報信号の記録と共に記録するようにする。
そして、所定時間後に、再生開始指示を受けると、追いかけ再生モードの開始指示時点から記録(一時記憶)された情報信号を、内蔵記録媒体5からの読み出し再生を開始する。その後は、内蔵記録媒体5への放送番組の情報信号の記録(書き込み)と、当該内蔵記録媒体5からの一時記憶されている情報信号の再生(読み出し)とを並行して実行する。
そして、その情報信号の再生(読み出し)の際に、一時記憶されている付加情報ファイルを先読み参照しながら、特定シーン区間をノーマル再生するか、スキップ再生するかを決定しておき、その決定に従って、上述の実施の形態の説明と同様にして、特定シーン区間についてのノーマル速度再生またはスキップ再生を行なう。
ただし、この追いかけ再生においては、上述した実施形態における特定シーン区間再生態様判定部17での再生態様の判定方法の第3の例は適用されない。
[特定シーン区間識別子の生成方法の変形例]
上述の第1の実施形態および第2の実施形態の説明では、特定シーン区間識別子は、特徴量検出部12での特徴量を用いて、過去に検出した特徴量と同じであるかどうかを判別し、同じであれば同じ特定シーン区間識別子を付与し、異なる場合には、新たな特定シーン区間識別子を付与して、それぞれの特定シーン区間識別子と特徴量とを対応して特徴量記憶部15に記憶するようにした。これは、特定シーン区間識別子は、例えば識別番号等を、割り当てることを想定したものである。
しかし、この場合には、特定シーン区間識別子と特徴量とを記録媒体および特徴量記憶部15に記憶する必要があるため、特徴量記憶部15の容量が大きなものとなると共に、記録媒体の付加情報ファイルのエリアが大きくなってしまうという問題がある。
この問題を軽減する方法として、特徴量そのものを用いて特定シーン区間識別子を形成する方法がある。この方法によれば、特定シーン区間識別子としての特徴量を記憶するだけでよくなるので、特徴量記憶部15の記憶容量が大型化することを軽減することができる。
図14に、特徴量を用いて特定シーン区間識別子を生成する方法の一例を説明する。図14においては、説明の簡単のために、ある10フレームの区間からなるシーンについての特定シーン区間識別子を、2個の特徴評価値(特徴量)を用いて生成する場合として説明する。ここで、特徴評価値1は、例えば人物の有無であり、特徴評価値2は、例えばテロップ文字の有無であるとする。
そして、図14(A)に示す10フレームのシーン区間において、特徴評価値1は、図14(B)に示すような変化をし、特徴評価値2は、図14(C)に示したような変化をしたとする。
この例では、特徴評価値1および特徴評価値2は、それぞれ時間方向に差分を求める。すると、特徴評価値1および特徴評価値2の差分結果は、それぞれ図14(D)および図14(E)に示すようなものとなる。
特定シーン区間識別子は、この差分結果についてランレングス符号化圧縮をして生成する。すなわち、図14の例であれば、ハイレベルの値を「A」とし、ローレベルの値を「B」として、各値の時間軸方向の長さを数値により表わすことで、圧縮することができる。図14の例の場合には、特徴評価値1は、当該シーンについて、「A1B4A2B3」と表わすことができ、また、特徴評価値2は、当該シーンについて、「A1B1A2B6」と表わすことができる。特定シーン区間識別子は、これら複数個の特徴評価値のそれぞれの圧縮値により構成する。
この例によれば、特定シーン区間識別子検出部14では、それぞれの特徴評価値の圧縮値から元の特徴評価値を復元し、特定シーン区間検出部13で検出されたシーン区間における、特徴量検出部12で検出された対応する特徴評価値と比較することで、同じ特定シーン区間識別子を付与することができるシーンであるか否かを判別することができる。
この例では、特定シーン区間識別子=シーン区間の特徴量データであるので、特徴量記憶部15に記憶するデータ容量を少なくすることができると共に、記録媒体の付加情報ファイルのエリアも小さくすることができるものである。
なお、特徴量データをそのまま用いて、特定シーン区間識別子を生成する方法としては、上述した方法に限らず、種々の方法が採用できる。また、記録容量および記憶容量が大きいものでよい場合には、特徴量データそのものを特定シーン区間識別子として用いることもできる。
[第3の実施形態]
この第3の実施形態では、上述した第1および第2の実施形態のように記録再生装置で情報信号の特徴量から特定シーン区間を区切って検出するのではなく、放送局側で、放送信号である情報信号に、特定シーン区間の存在位置を示す情報と、各特定シーン区間のそれぞれについて再生時にスキップを許可するか否か示すスキップ可否情報とを、重畳して放送するようにする。
ここで、特定シーン区間の存在位置を示す情報と、各特定シーン区間のスキップ可否情報との重畳方法としては種々の方法を用いることができ、例えば地上波アナログテレビ放送信号の場合には、特定シーン区間の各フィールドの垂直ブランキング期間に特定シーン区間であることを示す情報と、スキップ可否情報とを重畳する方法が採用でき、また、デジタルテレビ放送の場合には、特定シーン区間のフレーム番号(あるいはフィールド番号)と、各特定シーン区間についてのスキップ可否情報とを、付加情報として重畳する方法が採用できる。
図15(A)は、この第3の実施形態における放送信号の一例を説明するための図であり、この例は、地上波アナログテレビ放送の場合の例で、1ビットのスキップ可否フラグ情報FLGを、スキップ可否情報として、垂直ブランキング期間に重畳して放送するようにする。なお、この例では、スキップ可否フラグ情報FLGが垂直ブランキング期間に存在するか否かにより、特定シーン区間であるか否かを併せて示すようにしている。
図15(A)の例では、番組本編情報1の前には、3個の特定シーン区間、「番組宣伝」、「CM1」、「CM2」が挿入され、「番組宣伝」の特定シーン区間は、スキップ可否フラグ情報FLGがハイレベル(=「1」)とされて、スキップ禁止とされると共に、「CM1」、「CM2」の特定シーン区間は、スキップ可否フラグ情報FLGがローレベル(=「0」)とされて、スキップ許可とされている。
また、番組本編情報1と番組本編情報2との間には、2個の特定シーン区間、「CM2」、「CM3」が挿入され、「CM2」の特定シーン区間は、スキップ可否フラグ情報FLGがハイレベル(=「1」)とされて、スキップ禁止とされると共に、「CM3」の特定シーン区間は、スキップ可否フラグ情報FLGがローレベル(=「0」)とされて、スキップ許可とされている。
さらに、番組本編情報2の後には、2個の特定シーン区間、「CM1」、「CM3」が挿入され、「CM1」および「CM3」の特定シーン区間は、共に、スキップ可否フラグ情報FLGがハイレベル(=「1」)とされて、スキップ禁止とされている。
この第3の実施形態の記録再生装置は、上述のように、放送番組の情報信号に重畳された特定シーン区間の存在位置を示す情報と、スキップ可否情報とを、放送番組の情報信号から抽出する。
そして、放送番組の情報信号の記録時には、それらの特定シーン区間の存在位置を示す情報と、スキップ可否情報とを、付加情報ファイルとして、放送番組の情報信号と対応付けて記録媒体5または7に記録する。そして、時短再生時には、特定シーン区間の存在位置を付加情報ファイルの情報から判別すると共に、付加情報ファイルのスキップ可否情報に基づいて、各特定シーン区間をノーマル再生するか、スキップ再生するかの再生態様を決定して再生を実行する。すなわち、スキップ禁止とされている特定シーン区間は常にノーマル速度再生するようにすると共に、スキップ可能とされている特定シーン区間は、本編情報と本編情報との間では少なくとも1個の特定シーン区間をノーマル再生するとという条件を守りつつ、スキップするように決定して再生を実行する。
[第3の実施形態のハードウエア構成例]
図16に、第3の実施形態のハードウエア構成例を示す。すなわち、図16は、上述の実施形態と同様に、第3の実施形態を、放送番組を受信して記録再生する装置に適用した場合のハードウエア構成例であり、この図16において、前述した第1の実施形態と同一部分には、同一参照番号を付して、その詳細な説明は省略する。
この図16の例は、図15(A)に示したように、特定シーン区間のフィールドにのみ、垂直ブランキング期間においてスキップ可否フラグ情報FLGが重畳される場合に対応した例である。
図16に示すように、この第3の実施形態の記録再生装置においては、前述した第1の実施形態の特徴量検出部12、特定シーン区間検出部13および特定シーン区間識別子生成部14の代わりに、特定シーン区間区間検出部31と、スキップ可否フラグ判別部32を設ける。その他は、第1の実施形態と同様の構成を備える。
そして、特定シーン区間検出部31は、受信部2で受信した放送番組の映像信号の垂直ブランキング期間に挿入されたスキップ可否フラグ情報FLGを抽出する。この場合において、特定シーン区間検出部31は、スキップ可否フラグ情報FLGが垂直ブランキング期間に挿入されているフィールドは、特定シーン区間の特定情報のフィールドであり、挿入されていないフィールドは、番組本編情報のフィールドであると判別する。
そして、特定シーン区間検出部31は、その判別結果として特定シーン区間の位置情報を生成する。前述と同様に、この特定シーン区間の位置情報は、フィールド番号(またはフレーム番号)が用いられる。特定シーン区間検出部31は、この特定シーン区間の位置情報と共に、抽出したスキップ可否フラグ情報FLGをスキップ可否フラグ判別部32に送る。
スキップ可否フラグ判別部32は、受け取ったスキップ可否フラグ情報FLGが、ハイレベルであるか、ローレベルであるかにより、FLG=「1」であるか、FLG=「0」であるかを判別する。そして、スキップ可否フラグ判別部32は、例えば図17に示すような、特定シーン区間の位置情報と、スキップ可否フラグ情報FLGとからなる付加情報ファイルを生成し、生成した付加情報ファイルを記録処理部4に送る。記録処理部4は、システムコントローラ部20の制御の下、この付加情報ファイルを、記録する情報信号と対応付けて記録媒体5または外部記録媒体7に記録する。
そして、この第3の実施形態では、時短再生モードにおいては、システムコントローラ部20は、この付加情報ファイルを付加情報ファイル処理部16を通じて取得して、特定シーン区間再生態様判定部33に渡す。特定シーン区間再生態様判定部33は、この付加情報ファイルの特定シーン区間の位置情報から、再生対象の特定シーン区間を検出すると共に、各特定シーン区間の再生態様をスキップ可否フラグ情報FLGに基いて決定する。
この場合に、前述と同様に、特定シーン区間再生態様判定部33は、少なくとも1つの特定シーン区間は、本編情報と本編情報との間や本編情報の前または後においてノーマル速度再生するようにするという条件を満足しながら、各特定シーン区間の再生態様をスキップ可否フラグ情報FLGに基いて決定する。
そして、スキップ可否フラグ情報FLGによりスキップ許可とされた特定シーン区間が複数存在する場合に、少なくとも1つの特定シーン区間をノーマル速度再生するという条件を満たすようにする場合、いずれをノーマル速度再生するかという選択については、ランダムに選択を行なう方法、再生履歴(再生回数が多いものほど、優先してスキップする)に基いて行なう方法などを採用することができる。
前述の実施形態と同様に、この第3の実施形態においても、情報信号の再生中に、付加情報ファイルを順次に先読みしながら、特定シーン区間の再生態様を決定してゆく場合と、再生に先立ち、予め、放送番組中の全ての特定シーン区間についての再生態様を決定しておくという再生プランを生成し、その再生プランにしたがって再生を実行する場合のいずれの再生モードも、実行可能である。
また、第3の実施形態においても、追いかけ再生をする場合に、付加情報ファイルのスキップ可否フラグ情報FLGを用いて特定シーン区間の再生態様を決定し、その決定に基いて時短再生をするようにすることができる。
[第4の実施形態]
以上の実施の形態は、テレビ放送番組の記録再生に、この発明を適用した場合であるが、第4の実施形態は、この発明を、テレビ放送番組ではなく、インターネットのホームページの連続的な取得表示を行なう情報提供装置に適用した例である。
すなわち、ユーザによるURL(UNIFORM RESOURCE LOCATOR)の指示に応じて、あるホームページ1にアクセスした場合、表示画面には、当該ホームページ1の本来の情報である本編情報以外に、CM情報などの特定情報が、組み込まれて表示されることが多々ある。
この場合に、当該CM情報などの特定情報は、それぞれ、ホームページ1の表示処理ルーチン内において指示されるURLに従って、インターネット上でアクセスすることにより、そのURLにあるサーバ等から取得するようにする。
そして、あるホームページ1から、ユーザの指示にしたがって、あるいは、当該ホームページ1での自動アクセス処理にしたがって、他のホームページ2に飛ぶことができる。そして、当該他のホームページ2においても、同様にして、CM情報などの特定情報を、それぞれ、当該ホームページ2の表示処理ルーチン内において指示されるリンク情報としてのURLに従って、インターネット上でアクセスすることにより、そのURLにあるサーバ等から取得して、ホームページ2に組み込んで表示するようにする。以下、同様にして、他のホームページ3以降に飛ぶようにすることもできる。
このようなインターネット上のアクセスを行なう場合において、この第4の実施形態では、当該ホームページの連続的な取得動作中において、CM情報などの特定情報を取得したURLを、その取得履歴として保持しておき、各ホームページにおいては、少なくとも1つのCM情報等の特定情報の表示を残す事を条件に、既に前に見たホームページで表示したCM情報等の特定情報は、後のホームページでは、取得しないこととする。
図18の例では、ホームページ1から、ホームページ2、また、ホームページ3へと順次に飛んで、表示するようにした場合である。そして、最初のホームページ1では、CM1を[URL1]で示されるサーバから取得し、CM2を[URL2]で示されるサーバから取得し、CM3を[URL3]で示されるサーバから取得するようにしている。
そして、ホームページ2においても、同様に、CM1,CM2,CM3を取得するように指示されているものとする。さらに、ホームページ3では、CM4と、CM3とを取得するように指示されているものとする。
このような場合、この第4の実施形態では、ホームページ1で取得したCM1,CM2,CM3のURL1,URL2,URL3を、特定情報の取得履歴情報として保持しておく。すると、次のホームページ2を表示するとき、この特定情報の取得履歴から、CM1,CM2,CM3は、既に、前のホームページ1で取得して表示したものであることが分かる。
そこで、この第4の実施形態では、ホームページ2の表示を実行する際に、図18の例では、少なくとも1つのCM情報等の特定情報の表示を残すという条件を満足するために、CM1を残して、他の2個のCM2,CM3の取得のルーチンはスキップして、当該CM2,CM3の情報の取得はしないこととする。
また、ホームページ2からホームページ3の表示に移るときには、CM4は、初めての取得であるので、その取得は実行すると共に、CM3は、ホームページ1の表示の際に取得して、取得履歴情報に保持されているので、このCM3の取得のルーチンはスキップして、当該CM2,CM3の情報の取得はしないこととする。
なお、図18では、取得処理ルーチンをスキップして、CM情報の取得しないものは、×印をして示し、実際にCM情報を種痘する場合には、○印を付して示した。
以上の第4の実施の形態を実現するための情報提供装置のハードウエア構成例を図19に示す。この図19の例は、パーソナルコンピュータの場合の例であり、CPU(Central Processing Unit)41に対して、システムバス42を介して、プログラムROM(Read Only Memory)43と、ワークエリア用RAM(Random Access Memory)44と、ユーザインターフェース45と、通信インターフェース46と、ディスプレイコントローラ47と、特定情報取得履歴記憶部48と、特定情報アクセス制御部49とが接続されて構成されている。
そして、ユーザインターフェース45には、マウスやキーボードなどの操作入力部50が接続されている。通信インターフェース46は、インターネット51に接続されている。ディスプレイコントローラ47は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)などからなるディスプレイ52に接続されている。
特定情報アクセス制御部49は、CPU41が、ROM43のプログラムにしたがって実行するソフトウエアとして構成することもできる。
図20は、この第4の実施形態におけるホームページの取得処理ルーチンを説明するためのフローチャートである。このフローチャートの各処理は、CPU41が、ROM43のプログラムにしたがって、RAM44をワークエリアとして用いて実行する。
この第4の実施形態では、図20に示すように、ユーザが操作入力部50を通じてインターネット51への接続要求操作および所定のホームページの取得要求操作したりすることに基づくホームページの取得要求を検出すると(ステップS101)、CPU41は、通信インターフェース46を通じて、インターネットの所定のサーバに接続して、そのサーバから前記ホームページを取得するための操作を実行する(ステップS102)。
そして、CPU41は、ホームページを開くための情報を取得して、開く処理を開始する(ステップS103)。そして、CPU41は、このホームページを開く処理のときに、CM情報などの特定情報を取得する指示があるか否かを判別し(ステップS104)、指示があると判別したときには、その特定情報を取得するためのURLが、特定情報取得履歴記憶部48に既に記憶されていないかどうか判別する(ステップS105)。
ステップS105で、特定情報取得履歴記憶部48に当該URLが記憶されていないと判別したときには、CPU41は、そのURLを用いてCM情報等の特定情報の取得を実行して、ホームページに貼り付けて表示する処理を行なう(ステップS107)と共に、そのURLを、特定情報取得履歴記憶部48に取得履歴情報の一つとして書き込み、記憶する(ステップS108)。
また、ステップS105で、特定情報取得履歴記憶部48に当該URLが記憶されていると判別したときには、CPU41は、開く処理をしているホームページに既に他のCM情報等の特定情報が既に貼り付けられているか否か判別し(ステップS106)、貼り付けられていると判別したときには、当該URLを用いた特定情報の取得処理工程はスキップして行なわない(ステップS109)。
また、ステップS106で、開く処理をしているホームページには、他のCM情報等の特定情報が、未だ一つも貼り付けられていないと判別したときには、CPU41は、ステップS107に進み、そのURLを用いてCM情報等の特定情報の取得を実行して、ホームページに貼り付けて表示する処理を行なう。そして、ステップS108で、そのURLを、特定情報取得履歴記憶部48に取得履歴情報の一つとして書き込み、記憶する。
そして、ステップS108またはステップS109の次には、ステップS110に進み、当該ホームページの表示処理が完了したか否か判別し、完了していないと判別したときには、ステップS103に戻って、このステップS103以降の処理を繰り返す。
また、ステップS110で、当該ホームページの表示処理が完了したと判別したときには、次のホームページの取得要求があるか否か判別し(ステップS111)、取得要求があれば、ステップS102に戻って、このステップS102以降の処理を繰り返す。ステップS111での取得要求は、ユーザ操作に基づくものであっても良いし、また、前に開かれたホームページからの呼び出しによる自動取得要求であってもよい。
また、ステップS104で、ホームページを開く処理をするときに、CM情報などの特定情報の取得指示を検知してはいないと判別したときには、CPU41は、ステップS110に飛んで、このステップS110以降の処理を繰り返す。
また、ステップS111で、次のホームページの取得要求が無いと判別したときには、この処理ルーチンを終了する。
なお、ステップS101で、ホームページの取得要求はないと判別したときには、指示されたその他の処理を実行する(ステップS112)。
なお、ステップS105で、特定情報取得履歴記憶部48に既に記憶されていると判別した場合において、ステップS106で、開く処理をしているホームページには、他のCM情報等の特定情報が、未だ一つも貼り付けられていないと判別したときには、CPU41は、ステップS107で、当該URLを用いてCM情報等の特定情報の取得を実行して、ホームページに貼り付けて表示する処理を行なうと共に、特定情報取得履歴記憶部48の、そのURLの取得履歴情報として、取得回数をインクリメントするものである。
なお、この第4の実施形態の説明においては、特定情報の取得履歴に基いて、各ホームページに残すCM等を選択するようにしたが、上述の実施形態と同様に、各ホームページに残すCM等を、ランダムに選択するようにしてもよい。
[その他の変形例等]
上述の実施形態の受信部2は、地上アナログテレビ放送の受信部の場合である他、地上デジタルテレビ放送の受信部、衛星デジタルテレビ放送の受信部、ケーブルテレビ放送の受信部、インターネット配信されたテレビ放送の受信部であっても、この発明は適用可能である。
また、上述の実施形態は、テレビ放送番組の記録再生の場合に、この発明を適用した場合であるが、この発明は、テレビ放送番組の記録再生に限られるわけではなく、例えばラジオ放送番組の記録再生の他、種々の情報信号の記録再生に適用可能である。
また、特定シーン区間は、上述の実施形態のように、映像情報および音声情報の両方の特徴量から検出する場合のみではなく、映像情報のみの特徴量から、あるいは、音声情報の特徴量のみから検出するようにすることもできる。
2…受信部、3…記録信号エンコード処理部、4…記録処理部、5…内蔵記録媒体、7…外部記録媒体、8…読み出し制御部、9…再生処理部、10…再生デコード出力部、12…特徴量検出部、13…特定シーン区間検出部、14…特定シーン区間識別子生成部、15…特徴量記憶部、16…付加情報ファイル処理部、17…特定シーン区間再生態様判定部、18…特定シーン区間視聴履歴保持部、32…スキップ可否フラグ判別部