JP2007065020A - 自己電力供給型表示媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】前面に光電変換素子を備えた自己電力供給型表示媒体において、表示媒体の視認性と光電変換素子の発電効率とを落とさない自己電力供給型表示媒体を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の自己電力供給型表示媒体100は、吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下になるように設定されている光電変換素子10と、光電変換素子10の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上である反射部を有する反射型もしくは半反射半透過型ディスプレイからなるディスプレイ20と、駆動装置40と、2次電池50とから構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、前面に透過性に優れた光電変換素子を設けた自己電力供給型表示媒体に関するものである。
太陽電池は次世代のクリーンエネルギーとして最も注目されているものの一つである。現在の石油、原子力エネルギー依存からの脱却を図るためには、太陽電池が今後全世界に渡り多用途で普及していく必要がある。
現状では住宅用の発電モジュールが太陽電池の生産量の9割を占めており、その他の用途では普及が進んでいないのが現状である、
今後、注目されている用途の一つとして、ノートPC、携帯電話などの携帯機器への搭載が挙げられる。これらの機器に搭載することで電源の分散化を図ることができる。
しかしながら、従来のシリコン系の太陽電池を用いた場合、ガラス基板を用いているため重量が大きくなる、色彩が限定されるといった問題があり、用途が制限されてきた。
また、ノートPC、携帯電話、PDAなどディスプレイを有する携帯機器に搭載する場合、ディスプレイ部分には搭載できないため、設置部分が限定され、機器が大型化してしまうという問題があった。
このため、ディスプレイ前面に搭載しても視認性が得られるような透明な太陽電池があれば、用途は大きく広がると考えられる。
上記太陽電池の画像表示装置への展開の一例として、反射型ディスプレイの視覚側に、太陽電池を設けた画像表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、ディスプレイの視覚側に太陽電池等の光電変換素子を設けると、どうしてもディスプレイからの反射光量が減少し、表示媒体の視認性、コントラストが落ちてくるという問題がある。。
また、ディスプレイの視認性を上げるために、透明性を上げようとすると太陽電池等の光電変換素子の変換効率が落ちて、問題となっている。
特願2004−317700号公報
本発明は、上記問題点に鑑み考案されたもので、前面に光電変換素子を備えた自己電力供給型表示媒体において、表示媒体の視認性と光電変換素子の発電効率とを落とさない自己電力供給型表示媒体を提供することを目的とする。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1においては、少なくとも光電変換素子10と、ディスプレイ20と、駆動装置40と、2次電池50とからなる表示媒体であって、前記光電変換素子10の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下であることを特徴とする自己電力供給型表示媒体としたものである。
また、請求項2においては、前記ディスプレイ20が反射部を有する反射型もしくは半反射半透過型ディスプレイであることを特徴とする請求項1に記載の自己電力供給型表示媒体としたものである。
また、請求項3においては、前記反射部の反射率が前記光電変換素子の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の自己電力供給型表示媒体としたものである。
また、請求項4においては、少なくとも光電変換素子10と、デジタル表示の時刻表示部を有するディスプレイ10dと、駆動装置40と、2次電池50とからなる表示媒体であって、前記光電変換素子10の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下であることを特徴とする自己電力供給型表示媒体としたものである。
また、請求項5においては、少なくとも光電変換素子10と、アナログ表示の時刻表示部を有するディスプレイ10aと、反射板30と、駆動装置40と、2次電池50とからなる表示媒体であって、前記光電変換素子10の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下であることを特徴とする自己電力供給型表示媒体としたものである。
さらにまた、請求項6においては、前記反射板30の反射率が前記光電変換素子10の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上であることを特徴とする請求項5に記載の自己電力供給型表示媒体としたものである。
本発明によれば、ディスプレイの前面に有機太陽電池、色素増感太陽電池等の光電変換素子を搭載することで、視認性が十分得られる自己電力供給型表示媒体をを得ることができる。
また、ディスプレイ内部に反射部を設けることで搭載した光電変換素子の発電効率を高めることができる。
以下、本発明の実施の形態につき説明する。
請求項1〜3に係る本発明の自己電力供給型表示媒体100は、図1に示すように、吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下になるように設定されている光電変換素子10と、光電変換素子10の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上である反射部を有する反射型もしくは半反射半透過型ディスプレイからなるディスプレイ20と、駆動装置40と、2次電池50とから構成されている。
ディスプレイ20としては、液晶、有機ELなどが主として用いられ、ディスプレイ20内に反射部を持つ反射型、半透過型のものを用いた場合、太陽電池等の光電変換素子10で吸収されなかった光が再利用でき、光電変換素子10の透明性を上げることが出来るため、好適である。
このときのディスプレイ20の反射部の反射率は、光電変換素子10の吸光度が低い領域で高い反射率を有する場合、広い波長領域で効率良く光を吸収出来るため好ましい。具体的には光電変換素子10の吸光度が0.3以下と低い波長領域で40%以上であるものが好ましい。
ディスプレイ20前面に搭載する光電変換素子10は光を透過し、視認性が得られるものであれば種類を選ばないが、光電変換素子10に穴をあけ、開口部分から光を認識するものは高精細を必要とするディスプレイには適さないため、穴をあけずに利用できるような透明性の高いタイプのものが好ましい。
具体的にはp型、n型の有機半導体を組み合わせた有機太陽電池、色素増感太陽電池が好適である。これらの型の太陽電池は材料を選択することで様々な色を出すことができる。前記のディスプレイ内の反射部を太陽電池の色に合わせて設計することにより、色の違いによる効率の差異を低減させることができ、またこれにより材料の選択肢も増える。
駆動装置40は、太陽電池及び2次電池の両方から電力が供給され、使用電力によって電源の切り替えができるシステムが搭載されており、軽量で占有体積の小さいものが好ましい。
2次電池50としては、各種の2次電池を使用できるが、重量当たり、体積当たりのエネルギー密度を考慮すると、リチウム2次電池が好ましい。さらに好ましくは、リチウム2次電池の中でも薄型化の可能なゲルポリマータイプのシート状のものが良い。
請求項4に係る本発明の自己電力供給型表示媒体200は、図2に示すように、吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下になるように設定されている光電変換素子10と、光電変換素子10の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上である反射部を有する反射型もしくは半反射半透過型のデジタル表示の時刻表示部を有するディスプレイ20dと、駆動装置40と、2次電池50とから構成されている。
デジタル表示の時刻表示部を有するディスプレイ20dとしては、液晶、有機ELなどが主として用いられ、ディスプレイ20内に反射部を持つ反射型、半透過型のものを用いた場合、太陽電池等の光電変換素子10で吸収されなかった光が再利用でき、光電変換素子10の透明性を上げることが出来るため、好適である。
ディスプレイ20d前面に搭載する光電変換素子10は光を透過し、視認性が得られるものであれば種類を選ばないが、透明性の高いタイプのものが好ましい。
具体的にはp型、n型の有機半導体を組み合わせた有機太陽電池、色素増感太陽電池が好適である。これらの型の太陽電池は材料を選択することで様々な色を出すことができる。前記のディスプレイ内の反射部を太陽電池の色に合わせて設計することにより、色の違いによる効率の差異を低減させることができ、またこれにより材料の選択肢も増える。
駆動装置40は、駆動装置40は、太陽電池及び2次電池の両方から電力が供給され、使用電力によって電源の切り替えができるシステムが搭載されており、軽量で占有体積の小さいものが好ましい。
2次電池50としては、各種の2次電池を使用できるが、重量当たり、体積当たりのエネルギー密度を考慮すると、リチウム2次電池が好ましい。さらに好ましくは、リチウム2次電池の中でも薄型化の可能なゲルポリマータイプのシート状のものが良い。
請求項5または6に係る本発明の自己電力供給型表示媒体300は、図3に示すように、吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下になるように設定されている光電変換素子10と、アナログ表示の時刻表示部を有するディスプレイ20aと、光電変換素子10の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上の反射率を有する反射板30と、駆動装置40と、2次電池50とから構成されており、光電変換素子10の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下になっている。
アナログ表示の時刻表示部を有するディスプレイ20aとしては、メカニカルなアナログ時計、アナログ表示の液晶、有機ELなどが主として用いられ、反射板30の反射率が光電変換素子10の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上になるような反射板30を設けることにより、太陽電池等の光電変換素子10で吸収されなかった光が再利用でき、光電変換素子10の透明性を上げることが出来るため、好適である。
ディスプレイ20a前面に搭載する光電変換素子10は光を透過し、視認性が得られるものであれば種類を選ばないが、透明性の高いタイプのものが好ましい。
具体的にはp型、n型の有機半導体を組み合わせた有機太陽電池、色素増感太陽電池が好適である。これらの型の太陽電池は材料を選択することで様々な色を出すことができる。前記反射板30を太陽電池の色に合わせて設計することにより、色の違いによる効率の差
異を低減させることができ、またこれにより材料の選択肢も増える。
駆動装置40は、駆動装置40は、太陽電池及び2次電池の両方から電力が供給され、使用電力によって電源の切り替えができるシステムが搭載されており、軽量で占有体積の小さいものが好ましい。
2次電池50としては、各種の2次電池を使用できるが、重量当たり、体積当たりのエネルギー密度を考慮すると、リチウム2次電池が好ましい。さらに好ましくは、リチウム2次電池の中でも薄型化の可能なゲルポリマータイプのシート状のものが良い。
以下本発明の自己電力供給型表示媒体100、200及び300に用いた光電変換素子10について説明する。
図4は、光電変換素子10が有機太陽電池10aの場合の事例を、図5は、光電変換素子10が色素増感太陽電池10bの場合の事例をそれぞれ示す。
まず、有機太陽電池10aについて説明する。
図4に示す有機太陽電池10aは、基材1及び透明導電層2間に導電性触媒層5、n型半導体4及びp型半導体5を形成して太陽電池としたものである。
基材1としては、透明な公知の材料を用いることができるが、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリイミド等のプラスチックフィルム、あるいはガラスを用いることができる。また、図1、図2のような構成の太陽電池を作製する場合、一方の基材1は透明である必要があるが、他方は透明でもそうでなくても良い。
このような基材は、必要に応じて表面がコロナ処理、プラズマ処理、薬品処理などによって改質されたものであってもよい。
透明導電層2としては、公知の可視光領域の吸収が少なく導電性のある透明導電材料を用いることができるが、錫をドープした酸化インジウム(ITO)や、フッ素やインジウムなどをドープした酸化スズや、アルミニウムやガリウムなどをドープした酸化亜鉛等が好ましい。
この中でアルミニウムやガリウムをドープした酸化亜鉛は、その仕事関数の値が小さいため、多くのp型半導体とショットキー型の接触をする。これによりp型半導体から透明導電層2への逆電流が低減されるため好適である。
透明導電層2の形成方法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の真空成膜プロセスや、ディッピング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など等の液相コーティング法により作製することができる。
基材1と透明導電層2の間に保護層を設けても良い。
保護層としては、酸化珪素、あるいは酸化アルミニウムを用いることができるが、それ以外にも、鉄、コバルト、ジルコニウム、あるいはその他の金属酸化物や金属酸窒化物、金属窒化物、金属フッ化物などを用いることができる。また、シリコーン樹脂や含フッ素有機化合物などの高分子化合物を用いることができるが、このとき、ある特定の半導体膜を用いた場合に起こる光触媒作用により、分解されない必要がある。保護層を設けることにより、後述する後処理などを行う時に基材を保護することができる。
p型半導体3とn型半導体4の界面に光吸収層が形成されるが、この界面の面積を大きくするためp型半導体層3とn型半導体層4との間にp型−n型混合層を設けると光吸収率が大きくなるため好ましい。
p型半導体3の具体例としては、トリフェニルアミン、ジフェニルアミン、フェニレンジアミンなどの芳香族アミン化合物、ナフタレン、アントラセンなどの縮合多環炭化水素、アゾベンゼンなどのアゾ化合物、スチルベンなどの芳香環をエチレン結合やアセチレン結合で連結した構造を有する化合物、アミノ基で置換されたヘテロ芳香環化合物、ポルフィリン類、フタロシアン類、キノン類、テトラシアノキノジメタン類、ジシアノキノンジイミン類、テトラシアノエチレン、ビオローゲン類、ジチオール金属錯体などが挙げられる。
有機n型半導体の具体例としては、ペリレン誘導体、フラーレン誘導体等が挙げられる。また、有機物ではなく、無機化合物半導体、金属酸化物半導体の微粒子も用いることができる。
導電性触媒層5としては、任意の導電性材料を用いることができ、白金や金、銀、銅、アルミニウムなどの金属、もしくは炭素などが挙げられる。
これらを形成する際には、透明導電層2と同様の真空成膜法、あるいはこれら材料の微粒子をペーストにしたものをコーティングする方法を用いることができる。
また、n型半導体層と導電性触媒層の間にLiFなどのバッファ層を設けると、半導体と電極の間の電子移動が効率良く行われるため、好適である。
図5に示す色素増感太陽電池10bは、基材11及び透明導電層12間に、短絡防止層13、色素15が表面に吸着した多孔質金属酸化物層14、正孔輸送層16及び導電性触媒層17を形成して太陽電池としたものである。
基材11としては、透明な公知の材料を用いることができるが、例えばポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエチレンサルファイド、ポリエーテルスルホン、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、トリアセチルセルロース、ポリイミド等のプラスチックフィルム、あるいはガラスを用いることができる。また、図1、図2のような構成の太陽電池を作製する場合、一方の基材1は透明である必要があるが、他方は透明でもそうでなくても良い。
このような基材は、必要に応じて表面がコロナ処理、プラズマ処理、薬品処理などによって改質されたものであってもよい。
透明導電層12としては、公知の可視光領域の吸収が少なく導電性のある透明導電材料を用いることができるが、錫をドープした酸化インジウム(ITO)や、フッ素やインジウムなどをドープした酸化スズや、アルミニウムやガリウムなどをドープした酸化亜鉛等が好ましい。
透明導電層12の形成方法としては、真空蒸着法、反応性蒸着法、イオンビームアシスト蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、プラズマCVD法等の真空成膜プロセスや、ディッピング法、スピンコーティング法、ロールコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など等の液相コーティング法により作製することができる。
基材11と透明導電層12の間に保護層を設けても良い。
保護層としては、酸化珪素、あるいは酸化アルミニウムを用いることができるが、それ以外にも、鉄、コバルト、ジルコニウム、あるいはその他の金属酸化物や金属酸窒化物、金属窒化物、金属フッ化物などを用いることができる。また、シリコーン樹脂や含フッ素有機化合物などの高分子化合物を用いることができるが、このとき、ある特定の半導体膜を用いた場合に起こる光触媒作用により、分解されない必要がある。保護層を設けることにより、後述する後処理などを行う時に基材11を保護することができる。
多孔質金属酸化物層14には、様々な種類の材料を使用することができる。
具体的には亜鉛、ニオブ、錫、チタン、バナジウム、インジウム、タングステン、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、ニッケル、イリジウム、ロジウム、クロム、ルテニウムまたはその酸化物があげられる。
また、SrTiO3、CaTiO3、BaTiO3、MgTiO3、SrNb26のようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物または酸化物混合物なども使用することができる。また、酸化物を用いる場合は、透明導電層12とオーミックに接触し、かつ伝導帯のエネルギー準位が多孔質金属酸化物14よりも低いところにあるものが好ましい。
多孔質金属酸化物層14の作製法としては、真空成膜プロセスや、液相コーティング法により作製することができる。真空製膜プロセスを用いて多孔質膜を作製する場合、例えば、反応性蒸着を例に挙げると、比表面積の大きい金属酸化物膜を得るためには、成膜圧力は用いる蒸着源の種類によって異なるが、1×10-2Pa〜1Paの範囲で行うことが好ましい。成膜の際に、任意のガスを用いたプラズマやイオン銃、ラジカル銃などでアシストを行ってもよい。また目的の金属酸化物によっては、スパッタリング法、イオンプレーティング、CVDなどの真空成膜法を用いてもよい。
液相コーティング法を用いた金属酸化物膜層の作製法の一例をあげると、目的の物質である金属酸化物微粒子分散ゾルを基板上に塗布し、熱処理することにより作製できる。
分散媒は、粒子を安定に分散するものであれば特に制限するものではないが、加水分解反応により膜を形成する場合においては水、アルコール類が好ましい。
また、分散ゾルに高分子や界面活性剤等の有機物を添加すると、熱処理後に有機物が分解し、有機物の占有していた部分が空孔になるため、得られる膜を厚膜化、多孔質化できる。
膜の形成方法としては塗布が挙げられる。この場合、ディッピング法、スピンコーティング法、ダイコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段が用いられる。半導体膜の厚さは目的の設計にあわせて、液の濃度や塗工量によって適宜選択調整することができる。
また、基材11としてプラスチックフィルムを用いた場合には、ロールトゥロール方式で成膜することができる。それにより、高い生産性を得ることができる。
以上で得られた多孔質金属酸化物層14は、プラズマ処理、コロナ処理、UV処理、薬品処理など、任意の方法で表面処理することができる。
また、熱による焼成や圧縮機を用いた加圧処理、レーザアニーリングなど、任意の手段を用いて後処理することもできる。
短絡防止層13は、正孔輸送材とアノードの短絡電流を低減するために用いられる。特に、固体のp型半導体を電解質として用いる場合はこの層が必須である。
また、色素増感太陽電池の製造工程において450℃程度の熱処理をする際に透明導電層の酸化を防止することもできる。
具体的には亜鉛、ニオブ、錫、チタン、バナジウム、インジウム、タングステン、タンタル、ジルコニウム、モリブデン、マンガン、鉄、銅、ニッケル、イリジウム、ロジウム、クロム、ルテニウムまたはその酸化物があげられる。また、SrTiO3、CaTiO3、BaTiO3、MgTiO3、SrNb36のようなペロブスカイト、あるいはこれらの複合酸化物または酸化物混合物なども使用することができる。
またこの膜は、正孔輸送材とアノード側の電極との短絡を防止する機能を有する必要があるため、金属を使用する場合は正孔輸送材よりも仕事関数の値が小さく、ショットキー型の接触をするものが用いられる
またこのとき短絡防止層13と多孔質金属酸化物層14が同じ物質であっても異なる物質であっても、多孔質金属酸化物層14伝導帯のエネルギー準位がバリア層である短絡防
止層13のそれよりも高い位置にあれば何ら問題はない。
短絡防止層13の形成方法としては、多孔質金属酸化物層14の場合と同様に真空成膜プロセスや、液相コーティング法により作製することができるが、特に真空成膜プロセスを用いる場合は、金属の酸化の程度を制御できるため好ましい。
金属の酸化物を作製する場合は、形成したい金属酸化物に対応する金属、金属酸化物、金属亜酸化物などを蒸着源として、電子ビームやプラズマ銃による加熱を用いた蒸着法、あるいは酸素ガスを導入しながら蒸着を行う反応性蒸着法を用いることができる。
また、目的の金属酸化物によっては、スパッタリング法、イオンプレーティング、CVDなどの真空成膜法を用いてもよい。
また、反応性蒸着法、反応性スパッタリング法などを用いる場合はその酸素ガスの導入量を変えることにより、酸化の程度を制御できる。
また、成膜中に酸素の流量を経時的に変化させることで酸素濃度が膜の厚み方向対して変化した傾斜構造を有するものも作製できる。膜の厚さは成膜時間を変えることで制御することができる。
液相コーティング法を用いる場合は、出発原料となる溶液を塗布、乾燥することで膜を得る。成膜法としてはディッピング法、スピンコーティング法、ダイコーティング法、スクリーン印刷法、スプレー法など従来公知の手段を用いることができる。
膜の厚さは目的の設計にあわせて、液の濃度や塗工量によって適宜選択調整することができる。
色素15として、例えば、ルテニウム‐トリス、ルテニウム‐ビス型の遷移金属錯体、またはフタロシアニンやポルフィリン、シアニジン色素、メロシアニン色素、ローダミン色素、クマリン色素、ロダニン色素などの有機色素を挙げることができる。
これらの色素は、吸光係数が大きくかつ繰り返しの酸化還元に対して安定であることが好ましい。また、上記色素は半導体上に化学的に吸着すると、半導体への電子移動が効率良く行われるため、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基、アミド基、アミノ基、カルボニル基、ホスフィン基などの官能基を有することが好ましい。
また、色素を吸着させた後にt‐ブチルピリジンなどの塩基で処理すると、金属酸化物層の表面に塩基性のバリアが形成されるため、正孔輸送層から金属酸化物層への逆向きの電流を抑制できるため、好適である。
正孔輸送層16としては、溶媒としてアセトニトリル、プロピオニトリルやエチレンカーボネート、プロピレンカーボネートのようなニトリル系、カーボネート系の極性溶媒に対して、ヨウ素および金属、有機物などのヨウ化物塩を溶解させた酸化還元系を含む溶液を用いることができる。
しかしながら、これらの溶液は実際にセルを作製する際において、液漏れや溶媒の蒸発による性能の低下が懸念される。このような劣化の可能性を回避するために、溶液をゲル中に担持させたゲル状電解質やp型半導体を含む固体状電荷輸送層を用いることがより好適である。
固体状電荷輸送層に用いることのできる材料の具体例としては、前述の有機p型半導体に用いたものと同様のものを用いることができる。
また、その他固体状電荷輸送層に用いることのできる材料として、CuI、AgI、TiI、およびその他の金属ヨウ化物、CuBr、CuSCNなどがある。また、ポリアルキレンエーテルなどの高分子ゲルにヨウ化物塩、ヨウ素等を抱含させて用いてもよい。これらの材料は、必要に応じて任意に組み合わせて用いることができる。
また、正孔輸送層16は、液相コーティング法により作製することができる。
液相コーティング法を用いる場合は、マイクログラビアコーティング、ディップコーティング、スクリーンコーティング、スピンコーティング等を用いることができる。
固体電解質またはp型半導体を用いる場合には、任意の溶媒を用いて溶液にした後、上記方法を用いて塗工し、基材を任意の温度に加熱して溶媒を蒸発させるなどにより形成する。
また、固体の正孔輸送層を作製する場合は、真空成膜プロセスを用いることもできる。
真空成膜プロセスを用いる場合、真空蒸着法、反応性蒸着法、レーザーアブレーション法、有機分子線蒸着法、蒸着重合法、CVD法などを用いることができる。
以下実施例により本発明を詳細に説明する。
まず、PETフィルムからなる基材1上にインジウム錫酸化物(ITO)をスパッタリングして透明導電層2を形成した。
次に、poly-(3-hexylthiophene)(P3HT)をスピンコーティングにより塗布して、有機p型半導体3を、さらに、P3HTとC60の混合物をスピンコーティングにより塗布して、有機n型半導体4を形成した。
さらに、Auをスパッタリングして導電性触媒層5を形成し、透明導電層2が形成された基材1を貼り合わせて有機太陽電池10aからなる光電変換素子10を作製した(図4参照)。
このときの有機太陽電池10aの吸光度は400nm〜800nmの領域すべてにおいて0.6以下であった。また、600nm以上の領域では吸光度は0.2以下であった。
次に、有機太陽電池10aと、600nm〜800nmの範囲で40%以上の反射率を有する反射部を有する液晶からなる半透過型液晶ディスプレイ20と、駆動装置40と、ゲルポリマー型リチウム電池からなるシート状の2次電池50をアセンブリして自己電力供給型表示媒体100を作製した(図1参照)。
この有機太陽電池10aからなる光電変換素子10を用いた自己電力供給型表示媒体100の視認性は十分であった。
まず、PETフィルムからなる基材11上にインジウム錫酸化物(ITO)を真空スパッタリングして透明導電層12を形成した。
次に、TiO2を真空スパッタリングして、短絡防止層13を形成した。
次に、短絡防止層13上にTiO2ペーストをスキージ法により塗布し、多孔質金属酸化物層14を形成し、色素15として、ビス(4,4−ジカルボキシ−2,2−ビピリジル)ジチオシアネートルテニウムを担持した後、エタノール洗浄、及び乾燥を行った。
さらに、0.4M TPAI(テトラプロピルアンモニウムヨーダイド)、0.05M I2、メトキシアセトニトリルからなる正孔輸送材を用い、スピンコーティングにて正孔輸送層16を形成した。
さらに、対向電極として上記と同様にして形成した透明導電層12が形成された基材11上に真空蒸着法により白金を成膜し、導電性触媒層17を形成して対向電極を作製し、導電性触媒層17と正孔輸送層16とを重ね合わせるように固定した後、側面を接着剤で封止することにより色素増感太陽電池10bからなる光電変換素子10を作製した(図5参照)。
このときの色素増感太陽電池10bの吸光度は400nm〜800nmの領域すべてにおいて0.6以下であった。また、600nm以上の領域では吸光度は0.2以下であった。
次に、色素増感太陽電池10bと、600nm〜800nmの範囲で40%以上の反射率を有する反射部を有し、ディジタル表示の時刻表示を有する液晶ディスプレイからなる半透過型ディスプレイ20dと、駆動装置40と、ゲルポリマー型リチウム電池からなるシート状の2次電池50をアセンブリして自己電力供給型表示媒体200を作製した(図2参照)。
この色素増感太陽電池10bからなる光電変換素子10を用いた自己電力供給型表示媒体200の視認性は十分であった。
まず、実施例2と同様な工程で、色素増感太陽電池10bからなる光電変換素子10を作製した(図5参照)。
このときの色素増感太陽電池10bの吸光度は400nm〜800nmの領域すべてにおいて0.6以下であった。また、600nm以上の領域では吸光度は0.2以下であった。
次に、色素増感太陽電池10bと、600nm〜800nmの範囲で40%以上の反射率を有する反射板30と、アナログ表示の時刻表示部を有する液晶ディスプレイ20aと、駆動装置40と、ゲルポリマー型リチウム電池からなるシート状の2次電池50をアセンブリして自己電力供給型表示媒体300を作製した(図3参照)。
この色素増感太陽電池10bからなる光電変換素子10を用いた自己電力供給型表示媒体300の視認性は十分であった。
本発明の自己電力型表示媒体の一実施例を示す模式構成図である。 本発明の自己電力型表示媒体の他の実施例を示す模式構成図である。 本発明の自己電力型表示媒体の他の実施例を示す模式構成図である。 光電変換素子の一例を示す模式構成図である。 光電変換素子の他の例を示す模式構成図である。
符号の説明
1、11……基材
2、12……透明導電層
3……P型半導体
4……n型半導体
5……導電性触媒層
10……光電変換素子
10a……有機太陽電池
10b……色素増感太陽電池
13……短絡防止層
14……多孔質金属酸化物層
15……色素
16……正孔輸送層
17……導電性触媒層
20……ディスプレイ
20a……アナログ表示の時刻表示部を有するディスプレイ
10d……デジタル表示の時刻表示部を有するディスプレイ
30……反射板
40……駆動装置
50……2次電池
100、200、300……自己電力供給型表示媒体

Claims (6)

  1. 少なくとも光電変換素子(10)と、ディスプレイ(20)と、駆動装置(40)と、2次電池(50)とからなる表示媒体であって、前記光電変換素子(10)の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下であることを特徴とする自己電力供給型表示媒体。
  2. 前記ディスプレイ(20)が反射部を有する反射型もしくは半反射半透過型ディスプレイであることを特徴とする請求項1に記載の自己電力供給型表示媒体。
  3. 前記反射部の反射率が前記光電変換素子の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の自己電力供給型表示媒体。
  4. 少なくとも光電変換素子(10)と、デジタル表示の時刻表示部を有するディスプレイ(20d)と、駆動装置(40)と、2次電池(50)とからなる表示媒体であって、前記光電変換素子(10)の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下であることを特徴とする自己電力供給型表示媒体。
  5. 少なくとも光電変換素子(10)と、アナログ表示の時刻表示部を有するディスプレイ(10a)と、反射板(30)と、駆動装置(40)と、2次電池(50)とからなる表示媒体であって、前記光電変換素子(10)の吸光度が波長400〜800nmの範囲において0.7以下であることを特徴とする自己電力供給型表示媒体。
  6. 前記反射板(30)の反射率が前記光電変換素子(10)の吸光度が0.3以下の波長域において40%以上であることを特徴とする請求項5に記載の自己電力供給型表示媒体。
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