JP2007064295A - 転がり軸受のリング状密封装置組付け方法 - Google Patents

転がり軸受のリング状密封装置組付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軸受アセンブリにリング状密封装置を組付ける場合に、正常に組み付けられたかを判定する転がり軸受のリング状密封装置組付け方法を提供する。
【解決手段】制御ユニット34によってプッシャー24が駆動され、突起部12c側の面が上側となるようにして、積層ユニット21内で積み重ねられた密封装置3が、積層ユニット21の下端に形成された排出部22から排出させられる。そして、積層ユニット21から排出された密封装置3は、開口を上方に向けて搬送装置23によって排出直下位置に搬送された軸受アセンブリ1’の開口に位置決め配置される。搬送経路の組立位置上に備えられた組付けプッシャー29が下降して、軸受アセンブリ1’の開口に配置された密封装置3を転がり軸受1に組付ける。第2の組付け方向であった場合には、密封装置本体部が軸受外部に位置するため、センサ28によって密封装置3が検出される。
【選択図】図5

Description

本発明は、軸受アセンブリにリング状密封装置を組付けた転がり軸受のリング状密封装置組付け方法に関する。
軸受装置の構成部材の中には、組立体に対する組付けにおいて、正規の組付け方向の他に、それとは異なる組付け方向でも組立体における機械的な組付け状態としては成立し得るものがある。かかる構成部材は、自身が有する機能を発揮すべく正規の組付け方向が定められており、誤った組付け方向で組付けられてしまうと本来の機能を十分に発揮することができないものとなる。しかも、かかる構成部材は、正規の組付けの場合と誤った組付けの場合とで外観上の差異がほとんど生じないものが多く、誤組付けが発見されずに、軸受装置が不具合を抱えたまま出荷されてしまう危険性がある。
例えば、図13に示す転がり軸受の内外輪間を密封するための密封装置53では、その内部のゴム製のシール13が、外部からの泥水等の浸入を防ぐとともに内外輪間にグリースを封止しておくための形状とされており、かかる機能を発揮すべく正規の組付け方向(図の組付け方向)が定められている(特許文献1参照)。
特開2002−227856号公報
しかし、当該密封装置53は、180度反転させても外形上ほぼ同じであることから、反転した状態で組付けられてしまう恐れがあり、しかも誤組付けを外観から判別することが大変困難である。密封装置53が誤組付けされた場合、グリースが密封装置53内に漏れ出すとともに、外部からの水滴侵入に対するシール効果が弱まって内外輪間に水滴が侵入するといった不具合が生じる。
本発明の課題は、軸受アセンブリにリング状密封装置を組付ける場合に、正常に組み付けられたかを判定する転がり軸受のリング状密封装置組付け方法を提供する。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記課題を解決するための本発明の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法は、外輪部材と、該外輪部材と同心に配置された内輪部材と、外輪部材と内輪部材との間に介装される転動体とを有し、軸線回りに外輪部材と内輪部材が相対的に回転可能とされ、外輪部材と内輪部材とによって形成される転動体配置空間が、外輪部材のアキシャル方向端部と内輪部材のアキシャル方向端部とによって軸線方向に開口をなして露出する軸受アセンブリの開口内周面に、リング状密封装置を嵌合形態で組付けた転がり軸受のリング状密封装置組付け方法であって、
リング状密封装置は、内輪部材の外周面に固定される第1円筒部と該第1円筒部のアキシャル方向第1側端部から外輪部材に向かってラジアル方向に延びる第1フランジ部とから形成される断面L形の第1スリンガと、外輪部材の内周面に固定される第2円筒部と該第2円筒部のアキシャル方向第2側端部から内輪部材に向かってラジアル方向に延びる第2フランジ部とともに断面逆L形をなした第2スリンガと、が組み合わされた密封装置本体部を有し、
該密封装置本体部は、第2スリンガに固定され第1スリンガの内面に摺接するとともに、第2スリンガ側から開口内周面に嵌合させる第1の組付け方向が正規の組付け方向として定められ、これとは逆の第2の組付け方向を採用した場合よりも、第1の組付け方向に組み付けられた場合に、開口から軸受内部への水滴侵入に対するシール効果が大きくなるように断面形状が定められてなるシール環体を有し、
リング状密封装置は、該密封装置本体部の第2円筒部のアキシャル方向第1側端部からラジアル方向外側へ突出した突起部を備え、軸受アセンブリの開口に組付けた際に、第2の組付け方向であれば、突起部が開口周縁部に当接することにより密封装置本体部が開口内周面に嵌合することが阻止されて軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置するものとされ、
該密封装置本体部が軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置しているか否かを検出することにより、軸受アセンブリに対するリング状密封装置の組付け方向の正誤判定を行うことを特徴とする。
上記方法によれば、誤組付けの第2の組付け方向であれば、密封装置本体部の第2円筒部のアキシャル方向第1側端部からラジアル方向外側へ突出した突起部が、開口周縁部に当接することにより密封装置本体部が開口内周面に嵌合することが阻止されて軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置するため、該密封装置本体部が軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置しているか否かを検出することができ、これにより、リング状密封装置の組付け方向の正誤判定を行うことができる。なお、本明細書においては、軸受アセンブリにリング状密封装置が組み付けられたものを転がり軸受とする。
さらに本発明の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法は、リング状密封装置が軸受アセンブリの開口に位置決めされた後、密封装置本体部を摩擦嵌合させるために押圧手段によってアキシャル方向に押圧し、その後、密封装置本体部が軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置しているか否かを検出する。
すなわち、密封装置本体部を摩擦嵌合させるために押圧手段によってアキシャル方向に押圧した場合に、第2の組付け方向であれば、突起部が開口周縁部に当接することにより密封装置本体部が開口内周面に嵌合することが阻止されて軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置するため、密封装置の組付け方向を判定することができる。
さらにより具体的には、本発明の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法は、開口を上方に向けた形で軸受アセンブリを予め定められた搬送経路上にて間欠的に搬送しつつ、当該搬送経路上にて予め定められた組立位置に配置し、
搬送経路の幅方向において組立位置に隣接する形で密封装置積層ユニットを配置し、該密封装置積層ユニットにリング状密封装置をアキシャル方向に上下積層した積層体の上下一方の端部に位置するものを水平方向に押し出す形で排出して組立位置に配置された軸受アセンブリの開口上に位置決めし、
当該位置決め後に、リング状密封装置の組付け方向の正誤判定を行う。
上記方法によれば、搬送経路によって軸受アセンブリを次々と搬送しつつ、リング状密封装置を、それら軸受アセンブリ上に押し出して、軸受アセンブリに組付けすることができる。そして、誤組付け方向に開口に配置されたリング状密封装置を検知することができる。
本発明におけるリング状密封装置の組付け方向の正誤判定は、位置決め後に、軸受アセンブリの開口の上方に突出して位置するリング状密封装置を非接触式のセンサで検出することにより行うことができる。つまり、非接触式のセンサ(例えば、光、音、磁気等)を利用して、リング状密封装置の有無を検出することで、密封装置本体部が軸受アセンブリ外にあるか否かを判定することができる。
本発明におけるリング状密封装置の組付け方向の正誤判定は、位置決め後に、軸受アセンブリの開口の上方に突出して位置するリング状密封装置を接触式の検出手段により検出することにより行うことができる。さらに押圧手段のストロークが、密封装置本体部を軸受アセンブリの開口内周面に嵌合させるために必要なストロークよりも短くなっているか否かを検出することにより、リング状密封装置の組付け方向の正誤判定を行うこともできる。つまり、リング状密封装置に接触して、リング状密封装置が軸受アセンブリ外にあるか否かを検出することができる。これによりリング状密封装置の組付け方向を判定することができる。
さらに本発明におけるリング状密封装置の組付け方向の正誤判定は、押圧手段の圧入負荷が、密封装置本体部を軸受アセンブリの開口内周面に嵌合させるために必要な圧入負荷よりも大きくなっているか否かを検出することにより、リング状密封装置の組付け方向の正誤判定を行うこともできる。すなわち圧入負荷が所定の大きさよりも大きくなっている場合は、リング状密封装置が、突起部が開口周縁部に当接して密封装置本体部が開口内周面に嵌合できない場合であり、誤組付け方向であると判定することができる。
そして、本発明の転がり軸受のリング状密封装置の組付け方法は、正誤判定の結果に基づいて、正常組付け品と誤組付け品とを搬送経路の組立位置より下流側において選別する。これにより、正常組付け品を誤組付け品と選別して回収することができる。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施形態を説明する。図1は、本発明の製造方法により得られる転がり軸受1の一例としての深溝玉軸受の断面図を示している。この転がり軸受1は、内輪5、外輪4、複数の玉(転動体)2、保持器(図示せず)を主要な構成要素としている。内輪5は外周面に軌道5aを、外輪4は内周面に軌道4aを有しており、これらの間に玉2が転動自在に介在している。玉2は、図示しない保持器によって円周方向に所定の間隔で保持されている。また、転がり軸受1は、内輪5と外輪4との間を密封するリング状密封装置(以下、単に密封装置ともいう)3を有している。密封装置3は、内外輪間を密封するものであるため、図2に示すように内輪5及び外輪4とともにリング形状とされ、内輪5及び外輪4とによって形成される開口に嵌合されている。
このように、転がり軸受1は複数の構成部材の組立体として構成されている。密封装置3は、図1の拡大図である図3にも示すように、内側に有するシール13が外部からの泥水等の浸入を防止するとともに内外輪間にグリースの封止しておくための形状とされており、これにより正規の組付け方向が定められている(以下、第1の組付け方向ともいう。またこれとは逆の誤組み付けの方向を第2の組付け方向という)。
具体的には、密封装置3は、内輪5の外周面に固定される断面L形の第1スリンガ11と、該スリンガ11の内面に摺接するシール環体13が一体化されるとともに外輪4の内周面に固定される断面逆L形の第2スリンガ12と、が組み合わされたものであり、図3に示す第1の組付け方向に組付けると、シール環体13による内外輪間への水滴侵入に対するシール効果が得られる構造を有する。これとは逆方向の第2の組付け方向(図13(b)の従来例参照)に組付けると、シール効果が弱くなる。従って、密封装置3は第1の組付け方向によって組立体に組付けられる必要がある。
そこで、密封装置3は、軸受装置のアキシャル方向に隣接して配置される2つのリング状部材(第1スリンガ11及び第2スリンガ12)からなる副組立部であり、第2スリンガ12は、外輪部材4の内周面に固定される第2円筒部12a及び第1スリンガ11の内面に摺接するシール環体13が一体化される第2フランジ部12bとともに断面逆L形をなし第2円筒部12aの軸受外部側端部からラジアル方向外側へ突出した環状突起部12cを有する。第1スリンガ11の第1円筒部11aと第1フランジ部11b、第2スリンガ12の第2円筒部12aと第2フランジ部12bとを密封装置本体部とする。
密封装置3が環状突起部12cを有するため、組付け方向を誤らずに組付けが可能である。すなわち、環状突起部12cを有するため、正方向と誤方向との区別を行いやすい。さらに誤方向に組付けようとすれば、環状突起部12cが外輪部材4の側面に当たるため、誤って組付けてしまうことを防ぐことができる。
シール環体13は、第1スリンガ11の内面に摺接する複数のリップ13rを有しており、図3に示す第1の組付け方向に組付けた場合に、転動体2側に位置するものが主にグリースを封止する役割、外部側に位置するものが主に外部からの水滴侵入を防止する役割を果たしている。具体的には、複数のリップ13rは、三重リップとされ、中央の主リップ13b及び軸受内側の補助リップ13aが第1スリンガ11の第1円筒部11aに摺接させられ、軸受外側のサイド補助リップ13cが第1スリンガ11の第1フランジ部11bに摺接させられている。そして、リップ13cは、第1スリンガ11の内面に対して鋭角に摺接しており、水滴等によって広角側から圧力が加わるとリップ13cが第1スリンガ11の内面に向かって押し付けられるようになっている。これによって、広角側からの圧力に対するシール効果は、鋭角側からの圧力に対するものと比較して数段大きなものとなっている。このシール効果はリップ13cの摺接角度が小さいほど高まることとなるため、外部からの水滴侵入を防止する役割を果たす最外側に位置するリップ13cは、他のリップ13a,13bと比べて特に小さな角度で第1スリンガ11の内面に摺接している。
従来の密封装置3は、図13にも示すように反転させても外形状ほぼ同じであることから、誤って第2の組付け方向で組付けられてしまうことが少なくなかった。この場合、第2の組付け方向により組付けた場合と外観上の差異がほとんど生じないことから誤組付けを検出することが困難であり、かかる不具合を抱えたまま製品が出荷されてしまう危険性がある。そこで、本発明の転がり軸受の組付け方法では、このような密封装置3に環状突起部12cを形成して誤組付けの判別を行い、正規の方向に配置された密封装置3のみを転がり軸受に組付けるようにすることで、誤った方向で組み付けられることを防ぐことができる。なお、密封装置3が組み付けられる前の転がり軸受1を軸受アセンブリ1’とする。
図4〜図5を用いて密封装置の組付けラインについて説明する。図4に示すように、組付けラインは、搬送装置としてのベルトコンベア23、ベルトコンベア23の側方に密封装置3を積層して保持する積層ユニット21、密封装置3を排除する排除ユニット26を備える。ベルトコンベア23は、回転ローラ31を備え、制御ユニット34からの信号に基づいて、駆動制御部33からモータ32へ電力が供給されてモータ32が回転駆動され、さらにモータ32に接続された回転ローラ31が回転されることによって、ベルトコンベア23上の軸受アセンブリ1’が搬送される。また駆動制御部33は、回転ローラ31の回転軸に直結したパルスジェネレータ35(ロータリエンコーダ)を備え、その出力パルスをフィードバックすることにより、モータ32への出力信号を制御し、ベルトコンベア23の移動距離が制御されるように構成されている。
制御ユニット34は、通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU,ROM,RAM,I/Oおよびこれらの構成を接続するバスラインが備えられている。CPUは、ROMおよびRAMに記憶されたプログラムおよびデータにより搬送ラインの制御を行う。RAMには、不良品であると検出された場合に不良判定フラグが1としてセットされる不良判定メモリが形成されている。
積層ユニット21は、ベルトコンベア23の搬送経路側方に、言い換えると搬送経路の幅方向において組立位置に隣接する形で備えられ、図5に示すように、密封装置3が突起部12c側の面が上側となるように、アキシャル方向に上下積層した積層体として積層ユニット21に保持されている。積層ユニット21の下端部には、排出部22が設けられ、プッシャー24によって密封装置3が排出されるように構成されている。
排出ユニット26は、ベルトコンベア23の搬送経路の積層ユニット21より下流の側方に備えられ、図4に示すように、プッシャー25によって押し出された密封装置3を搬送経路から排出する。
ローダー30によってベルトコンベア23に開口が上向きとなるようにして配置された軸受アセンブリ1’は、間欠的に搬送されつつ、下流の組立位置に配置される。図6を用いて、組立位置における密封装置3の組付け工程について説明する。
S1において、制御ユニット34は、駆動制御部33へ信号を出力し、駆動制御部33からモータ32へ電力が供給されてモータ32が回転駆動され、さらにモータ32に接続された回転ローラ31が回転されることによって、ベルトコンベア23上の転がり軸受アセンブリ1’が組立位置に受け入れられる。駆動制御部33は、回転ローラ31の回転軸に直結したロータリエンコーダ35が接続されているため、その出力パルスをフィードバックすることにより、モータ32への出力信号を制御することができ、積層ユニット21から密封装置3の排出先の排出直下位置に軸受アセンブリ1’を搬送し、搬送を停止することができる。なお軸受アセンブリ1’に組付けられる密封装置3を密封装置アセンブリともいう。
S2において、突起部12c側の面が上側となるようにして、積層ユニット21内で積み重ねられた最下段の密封装置3が、制御ユニット34によって駆動されたプッシャー24より、積層ユニット21の下端に形成された排出部22から排出させられる(図5参照)。これに伴って、積層ユニット21内の残りの密封装置3が一段ずつ下段にずれる。そして、積層ユニット21の最下段から排出された密封装置3は、開口を上方に向けて搬送装置23によって排出直下位置に搬送された軸受アセンブリ1’の開口に位置決め配置される。
組立位置のコンベア23の側方にセンサ28、さらに組付け位置の上方に組付けプッシャー29が備えられており、S3において、搬送経路の組立位置上に備えられた組付けプッシャー29が下降して、軸受アセンブリ1’の開口に配置された密封装置3を軸受アセンブリ1’に組付ける。図7に、密封装置3が正規の第1の組付け方向に配置されており、軸受アセンブリ1’に組み付けられた場合を示す。組付けプッシャー29によって密封装置3が押下されて密封装置本体部が開口内周面に嵌合する形で密封装置3が軸受アセンブリ1’に組み付けられ、転がり軸受1とされる。
一方、積層ユニット21内で密封装置3の上下が誤って積み重ねられた場合、つまり環状突起部12c側の面が下側となるようにして積み重ねられた場合について図8を用いて説明する。第1の組付け方向であった場合は、組付けプッシャー29がストロークL移動すると、組付けが完了した状態となるが、密封装置3の組付け方向が誤方向の第2の組付け方向であった場合は、突起部12cが開口周縁部に当接して密封装置本体部が開口内周面に嵌合することが阻止されて軸受外部に位置するため、組付けプッシャー29は、ストロークL’移動したところで移動を終了する。
S4において、密封装置3の組付け方向が第1の組付け方向であるかを判定する。すなわち第2の組付け方向であった場合には、密封装置本体部が軸受外部に位置するため、センサ28によって密封装置3が検出される。つまり密封装置3の組付け方向が正方向であるか、誤方向であるかの判定は、センサ28用いて行うことができる。センサ28としては、例えば、超音波センサを用いることができる。超音波センサは、送波器から超音波を発信してから受波器で反射波を受信するまでの時間から物体までの距離を算出可能なため、軸受アセンブリ1’の上方に密封装置3が存在するか否かを判定することができ、密封装置3が存在すれば、密封装置3は、誤方向であると判定することができる。或いは、赤外線センサ等を用いても良い。
密封装置アセンブリ3の本体が軸受アセンブリ1’から突出していることが検出されれば、不良判定と判定して、S5へ進んで、排出フラグを1にセットする。密封装置アセンブリ3の本体が軸受アセンブリ1’から突出していないと検出されれば、S6に進んで、正常と判定する。
組付け方向の正誤判定は、センサ28の代わりに、図9に示すように、接触式検出器37を組付けプッシャー29に備え、組付けプッシャー29のストロークによっても行うことができる。すなわち下方へストロークL移動させようとすると、環状突起部12cが軸受アセンブリ1’の外輪4に当接し、ストロークL’移動したところで停止するため、接触式検出器3のオン・オフによりストロークの違いを検出し、密封装置3の組付け方向が正規の方向の逆であると検出することもできる。つまり、第2の組付け方向であれば、組付けプッシャー29のストロークが、密封装置本体部を軸受アセンブリ1’の開口内周面に嵌合させるために必要なストロークよりも短くなることから、誤組付けであることを判定することができる。
また図10に示すように、組付けプッシャー29の負荷を検出する負荷検出部を備え、圧入負荷の値によって、密封装置3の組付け方向を検出することもできる。すなわち、組付けプッシャー29を昇降させるモータ38、モータ38に接続されるパルスジェネレータ40、モータ38を制御するモータ駆動制御部39、電源41が備えられている。モータ駆動制御部39からモータ38へ電力が供給されてモータ38が回転駆動され、さらにモータ38によって組付けプッシャー29が昇降する。またモータ駆動制御部39は、モータ38の回転軸に直結したロータリエンコーダ40を備え、その出力パルスをフィードバックすることにより、モータ38への出力信号を制御するように構成されている。組付けプッシャー29が所定のストローク下降するように制御されるため、密封装置3が第2の組付け方向に配置された場合には、負荷が大きくなり、第2の組付け方向であることを検出することができる。したがって、パルスジェネレータ40、モータ駆動制御部39が負荷検出部である。
図6に戻って、S7において、制御ユニット34は、駆動制御部33によってモータ32を駆動させることによりコンベア23上の転がり軸受1を所定の距離下流方向に離れた排出位置に搬送する。
次に図11を用いて、排出位置における工程について説明する。S11において転がり軸受1(または軸受アセンブリ1’)を排出位置に配置する。S12において、制御ユニット34は、排出フラグが1かを調べ、排出フラグが1であった場合には、密封装置3の組付け方向が第2の組付け方向であったと判定し、S13において、誤方向に配置された密封装置3は、プッシャー25によって搬送経路から押し出され、排除ユニット26によって排除される。その後、S14において転がり軸受1(または軸受アセンブリ1’)をコンベア23によって搬送し、S15において、排出フラグをリセットする。
組立位置における上記処理および排出位置における上記処理は、同時並行的に行われ、軸受アセンブリ1’は、搬送経路上で間欠的に搬送される。
以上のような密封装置の組付け工程において用いられる密封装置3は、環状突起部12cが全通に渡って形成されている場合に限られず、図12に示すように突起部12cが周上に部分的に形成されていてもよい。或いは、周上の一箇所に突起部が形成されていてもよい。いずれにしても、突起部の形成された側の面と、形成されていない側の面とによって、密封装置の組付け方向を確認することができる。
以上のように、第2スリンガの端部から突出する突出部を形成した密封装置を軸受アセンブリに組付ければ、誤方向であれば、密封装置本体部が軸受アセンブリの開口内部に嵌らないため、密封装置が軸受外にあることを検知して、誤組み付け方向であることを判定することができる。
転がり軸受を説明する図。 転がり軸受の側面図。 転がり軸受の開口付近拡大図。 搬送ラインを説明する図。 組立位置における工程を説明する図。 組立位置における工程を説明するフロー。 正規の組付けを説明する図。 誤組付けを説明する図。 ストロークによる判定を説明する図。 負荷による判定を説明する図。 排出位置における工程を説明する図。 突起部の別の実施例を説明する図。 従来例を説明する図。
符号の説明
1 転がり軸受
1’ 軸受アセンブリ
2 玉(転動体)
3 密封装置
4 外輪
5 内輪
11 第1スリンガ
11a 第1スリンガの円筒部
11b 第1スリンガのフランジ部
12 第2スリンガ
12a 第2スリンガの円筒部
12b 第2スリンガのフランジ部
12c 第2スリンガの突起部
13 シール環体
13r リップ
21 積層ユニット
22 排出部
23 ベルトコンベア
24 プッシャー
25 プッシャー
26 排出ユニット
28 センサ
29 組付けプッシャー

Claims (8)

  1. 外輪部材と、該外輪部材と同心に配置された内輪部材と、前記外輪部材と前記内輪部材との間に介装される転動体とを有し、軸線回りに前記外輪部材と前記内輪部材が相対的に回転可能とされ、前記外輪部材と前記内輪部材とによって形成される転動体配置空間が、前記外輪部材のアキシャル方向端部と前記内輪部材のアキシャル方向端部とによって軸線方向に開口をなして露出する軸受アセンブリの前記開口内周面に、リング状密封装置を嵌合形態で組付けた転がり軸受のリング状密封装置組付け方法であって、
    前記リング状密封装置は、前記内輪部材の外周面に固定される第1円筒部と該第1円筒部のアキシャル方向第1側端部から前記外輪部材に向かってラジアル方向に延びる第1フランジ部とから形成される断面L形の第1スリンガと、前記外輪部材の内周面に固定される第2円筒部と該第2円筒部のアキシャル方向第2側端部から前記内輪部材に向かってラジアル方向に延びる第2フランジ部とともに断面逆L形をなした第2スリンガと、が組み合わされた密封装置本体部を有し、
    該密封装置本体部は、前記第2スリンガに固定され前記第1スリンガの内面に摺接するとともに、前記第2スリンガ側から前記開口内周面に嵌合させる第1の組付け方向が正規の組付け方向として定められ、これとは逆の第2の組付け方向を採用した場合よりも、前記第1の組付け方向に組み付けられた場合に、前記開口から軸受内部への水滴侵入に対するシール効果が大きくなるように断面形状が定められてなるシール環体を有し、
    前記リング状密封装置は、該密封装置本体の前記第2円筒部のアキシャル方向第1側端部からラジアル方向外側へ突出した突起部を備え、前記軸受アセンブリの前記開口に組付けた際に、前記第2の組付け方向であれば、前記突起部が前記開口周縁部に当接することにより前記密封装置本体部が前記開口内周面に嵌合することが阻止されて前記軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置するものとされ、
    該密封装置本体部が前記軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置しているか否かを検出することにより、前記軸受アセンブリに対する前記リング状密封装置の前記組付け方向の正誤判定を行うことを特徴とする転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  2. 前記リング状密封装置が前記軸受アセンブリの前記開口に位置決めされた後、前記密封装置本体部を摩擦嵌合させるために押圧手段によってアキシャル方向に押圧し、その後、前記密封装置本体部が前記軸受アセンブリのアキシャル方向外側に位置しているか否かを検出する請求項2に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  3. 前記開口を上方に向けた形で前記軸受アセンブリを予め定められた搬送経路上にて間欠的に搬送しつつ、当該搬送経路上にて予め定められた組立位置に配置し、
    前記搬送経路の幅方向において前記組立位置に隣接する形で密封装置積層ユニットを配置し、該密封装置積層ユニットに前記リング状密封装置をアキシャル方向に上下積層した積層体の上下一方の端部に位置するものを水平方向に押し出す形で排出して前記組立位置に配置された前記軸受アセンブリの前記開口上に位置決めし、
    当該位置決め後に、前記リング状密封装置の前記組付け方向の前記正誤判定を行う請求項2に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  4. 位置決め後に、前記軸受アセンブリの前記開口の上方に突出して位置する前記リング状密封装置を非接触式のセンサで検出することにより、前記リング状密封装置の前記組付け方向の前記正誤判定を行う請求項3に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  5. 位置決め後に、前記軸受アセンブリの前記開口の上方に突出して位置する前記リング状密封装置を接触式の検出手段により検出することにより、前記リング状密封装置の前記組付け方向の前記正誤判定を行う請求項3に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  6. 前記押圧手段のストロークが、前記密封装置本体部を前記軸受アセンブリの前記開口内周面に嵌合させるために必要なストロークよりも短くなっているか否かを検出することにより、前記リング状密封装置の前記組付け方向の前記正誤判定を行う請求項3に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  7. 前記押圧手段の圧入負荷が、前記密封装置本体部を前記軸受アセンブリの前記開口内周面に嵌合させるために必要な圧入負荷よりも大きくなっているか否かを検出することにより、前記リング状密封装置の前記組付け方向の前記正誤判定を行う請求項3に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
  8. 前記正誤判定の結果に基づいて、正常組付け品と誤組付け品とを前記搬送経路の前記組立位置より下流側において選別する請求項3ないし7のいずれか1項に記載の転がり軸受のリング状密封装置組付け方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102900755A (zh) * 2012-10-15 2013-01-30 上海斐赛轴承科技有限公司 防尘密封效果增强型无油润滑滚动轴承及制作方法
CN104314990A (zh) * 2009-11-24 2015-01-28 舍弗勒技术有限两合公司 用于径向轴承的匣式密封件及安装方法
CN105351379A (zh) * 2015-12-14 2016-02-24 上海联合滚动轴承有限公司 一种铁路轴承双向密封罩的一次压装装置

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