JP2007063530A - 黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法 - Google Patents

黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2007063530A
JP2007063530A JP2006146326A JP2006146326A JP2007063530A JP 2007063530 A JP2007063530 A JP 2007063530A JP 2006146326 A JP2006146326 A JP 2006146326A JP 2006146326 A JP2006146326 A JP 2006146326A JP 2007063530 A JP2007063530 A JP 2007063530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ceramic
silver
mass
yellow coloring
composite material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006146326A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4678736B2 (ja
Inventor
Atsunori Shiraishi
敦則 白石
Hiroaki Katsuki
宏昭 勝木
Satoru Notomi
悟 納富
Hiromichi Ichinose
弘道 一ノ瀬
Hideji Yoshida
秀治 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Saga Prefecture
Original Assignee
Saga Prefecture
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Saga Prefecture filed Critical Saga Prefecture
Priority to JP2006146326A priority Critical patent/JP4678736B2/ja
Publication of JP2007063530A publication Critical patent/JP2007063530A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4678736B2 publication Critical patent/JP4678736B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Glass Compositions (AREA)
  • Pigments, Carbon Blacks, Or Wood Stains (AREA)

Abstract

【課題】 本発明の黄着色用複合材は、カドミウム等の有害物質を含有せず、陶磁器用上絵具や着色ガラス、また、塗料用として汎用性があり、また、金属銀微粒子の濃度を高めることができるので、黄発色の程度を濃度により調節でき、また、濃度が低くても黄発色強度が強く、低コスト化が可能な黄着色用複合材およびその製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】 本発明の黄着色用複合材は、ゲル状セラミックスの乾燥固形物中に、該ゲル状セラミックスにおける乾燥時に前記ゲル状セラミックス中に分散され、かつ、該乾燥時における温度で熱分解される銀化合物由来の金属銀微粒子が0.05質量%〜80質量%の割合で分散したものである。
【選択図】 図1

Description

本発明は、陶磁器上絵具用、着色ガラス用、または塗料用の黄色顔料として有用な黄着色用複合微粒子、およびその製造方法に関する。
現在、ガラスや陶磁器用上絵具の着色に用いられる無機材料系の黄色色材または顔料としては、例えば(1)カドミウムを用いたカドミウム黄、(2)酸化鉄にアンチモンを配合した鉄・アンチモン黄、(3)ジルコンにプラセオジウムを添加して発色させたジルコン・プラセオ黄、(4)ジルコンにバナジウムを添加して発色させたジルコン・バナジウム黄等が知られているが、それぞれ毒性の問題やコストの問題、発色強度不足等の問題がある。また、透光性色材として用いることができるのは、(2)、(4)の色材および後述する銀系の着色材であり、(1)、(3)の色材は不透明色材である。
また、銀粒子は昔からガラス用の黄発色材として知られ、例えばステンドグラスや薩摩切子等の各種ガラス製品用として用いられている。このような金属銀粒子による黄発色は、銀粒子が数十nm以下の粒径の場合に生じる「自由電子のプラズモン吸収」による黄発色性を利用するものであるが、ガラス中での銀粒子の分散形態として数十nm以下のサイズでの均一分散は困難であり、安定した黄発色性が得られないのが現状である。また、着色ガラスとしても、1mm以下の厚みでは非常に弱い黄発色しか得られず、数mm以上の厚みを必要とするという問題があり、多量の銀を使用することによりコストが上昇するという問題がある。また、ガラス中の銀濃度を上げても発色強度は向上せず、かえって凝集し、次第に灰色の金属銀色に変色してしまうという問題がある。
最近、金属銀微粒子のプラズモン発色を可能とするものとして、金属銀ナノ微粒子と高分子量分散剤を含むコロイド溶液(特許文献1)や、金属銀微粒子を表面に坦持した樹脂粒子(特許文献2)とし、いずれも塗料や樹脂成形品への応用が提案されているが、コロイド溶液の形態ではその濃度が制限され、コスト高となり、また、溶媒を除去すると金属銀微粒子が凝集し、ナノ金属銀微粒子の特性であるプラズモン発色(黄発色)が失われるという問題がある。また、樹脂粒子の形態では、付着される銀微粒子量を多くできず、所望する発色強度を得るにはコスト高となるという問題がある。また、コロイド溶液や樹脂粒子の形態では、陶磁器用上絵具や着色ガラス等のガラス基材中への均一分散は困難であり、汎用性に欠けるという問題がある。
特開平11−80647号公報 特開2002−201284
本発明は、カドミウム等の有害物質を含有せず、陶磁器用上絵具や着色ガラス、また、塗料用として汎用性があり、また、金属銀微粒子の濃度を高めることができ、これにより、発色の程度を濃度により調節でき、また、濃度が低くても黄発色強度が強く、低コスト化が可能な黄着色用複合材およびその製造方法の提供を課題とする。
本発明の黄着色用複合材は、ゲル状セラミックスの乾燥固形物中に、該ゲル状セラミックスにおける乾燥時に前記ゲル状セラミックス中に分散され、かつ、該乾燥時における温度で熱分解される銀化合物由来の金属銀微粒子が0.05質量%〜80質量%の割合で分散されたことを特徴とする。
ゲル状セラミックスの乾燥固形物が、ゾル状セラミックスと銀化合物水溶液との混合物の状態での水熱反応化物を乾燥・粉末化した後、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度以下の温度で乾燥処理したものであることを特徴とする。
ゲル状セラミックスの乾燥固形物が、ゾル状セラミックスと銀化合物水溶液との混合物の状態でのスプレードライ化物を、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度以下の温度で乾燥処理したものであることを特徴とする。
前記黄着色用複合材におけるセラミックスがシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアまたはそれらの混合物であり、銀化合物が硝酸銀、または酸化銀であることを特徴とする。
金属銀微粒子の粒径範囲が1nm〜10μmであり、黄着色用複合材が陶磁器上絵具用、または着色ガラス用の黄着色用複合材であることを特徴とする。
金属銀微粒子の平均粒径が5nm〜30nmであり、黄着色用複合材が塗料用の黄着色用複合材であることを特徴とする。
本発明の黄着色用複合材の第1の製造方法は、セラミックスゾルと銀化合物溶液との混合物を水熱反応させて前記セラミックスゾルをゲル状セラミックスとした後、乾燥・粉砕し、さらに、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度未満の温度で乾燥処理して、前記ゲル状セラミックス中に分散した銀化合物を熱分解して金属銀微粒子とすることを特徴とする。
本発明の黄着色用複合材の第2の製造方法は、セラミックスゾルと銀化合物溶液との混合物をスプレードライして前記セラミックスゾルをゲル状セラミックスとすると共に乾燥・粉末化した後、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度未満の温度で乾燥処理して、前記ゲル状セラミックス中に分散した銀化合物を熱分解して金属銀微粒子とすることを特徴とする。
前記製造方法におけるセラミックスゾルがシリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾルまたはそれらの混合物であり、また、銀化合物が硝酸銀、または酸化銀であることを特徴とする。
本発明の黄着色用複合材は、微粉状の黄着色用複合材であり、取り扱い性に優れると共に、セラミックスを母材とするために陶磁器用上絵具原料や着色ガラス原料との混合性、溶融性に優れ、また、塗料原料であるクリアラッカー中への分散も可能で、汎用性に優れる。また、金属銀微粒子がゲル状セラミックス中に均一分散しているので、その均一分散状態を維持したまま、陶磁器上絵具やガラスに分散させることができ、安定したプラズモン発色(黄発色)を得ることができる。
また、本発明の黄着色用複合材における金属銀微粒子の粒径範囲は、1nm〜10μmとされるが、平均粒径が5nm〜30nmとすると、プラズモン発色する粒径に制御される。また、30nm〜10μmの大粒径のものにあっても、陶磁器用上絵具や着色ガラスとする際のガラスフリット等との混合・溶融に際して、金属銀微粒子の溶融により小粒径化させることができ、陶磁器用上絵具や着色ガラスにおけるプラズモン発色に寄与させることができる。そのため、金属銀粒子の含有量が少なくてもその黄発色強度が強く、低コストの着色材とできる。なお、プラズモン発色は黄発色であり、平均粒径30nmを越える金属銀微粒子や凝集物等の金属銀が示す灰色や光沢色とは区別される。
また、黄着色用複合材における金属銀微粒子は、その粒径がゲル状セラミックス粒子により保護されているので、溶融した陶磁器用上絵具の原料であるガラスフリットや着色ガラス原料である石灰ソーダガラス等のガラス原料、また、塗料原料であるクリアラッカー中において凝集することなく、溶融、または分散させることができ、安定したプラズモン発色を可能とする。
以下、本発明の黄着色用複合材について、セラミックスをシリカとし、銀化合物として硝酸銀とする場合を例として説明する。
本発明の黄着色用複合材は、ゲル状セラミックスの乾燥固形物中に、該ゲル状セラミックスにおける乾燥時に前記ゲル状セラミックス中に分散され、かつ、該乾燥時における温度で熱分解される銀化合物由来の金属銀微粒子が0.05質量%〜80質量%の割合で分散されたものであり、金属銀微粒子のゲル状セラミックスの乾燥固形物中への分散に際しては、(1)シリカゾルと硝酸銀水溶液との混合物を水熱反応させた後、乾燥・粉砕し、硝酸銀を熱分解するか、または(2)前記混合物をスプレードライし乾燥・粉末化した後、硝酸銀を熱分解するとよい。
(1)の方法は、まずシリカゾルと硝酸銀水溶液とを混合し、シリカゾルの水熱反応により硝酸銀が分散したシリカゲルとし、乾燥させ、適宜の粒径に粉砕した後、粉砕ゲルを硝酸銀の熱分解温度である444℃以上で、かつ、シリカのガラス転移温度である約800℃未満の温度で乾燥処理して作製される。シリカ粒子のガラス転移温度以下で加熱されるので、シリカゾルにおけるシリカ粒子の粒径(10nm〜30nm)が保持され、容易に微粉化される。
シリカゲルは、乾燥状態における熱的挙動を示差熱分析により測定すると、約150℃にシリカゲルに吸着された水の脱水による吸熱ピークが測定され、5%程度の減量を伴う。次いで、400〜700℃においてシラノール基の脱水による僅かな減量と吸熱ピークが測定される。この温度までは粒子変化は認められない。800℃のガラス転移温度以上でシリカ粒子間の表面融着が生じ、機械的強度の発生が生じる。約1200℃でクリストバライトへの結晶化による発熱ピークが現れ、融点としては約1700℃と推定されるものである。
また、シリカゾル中に分散された硝酸銀は、その詳細な理由は不明であるが、444℃の熱分解温度以上に加熱されると、粒径範囲が1nmの小粒径の粒子から10μmの大粒子で、平均粒径が5nm〜30nmの金属銀微粒子として析出されることを見出した。平均粒径が5nmより小さいと黄着色力が弱く、また、30nmを越えると彩度が低くなり、金属銀の色合いが強くなり、黄発色性が低下する。本発明において「粒径」は、電子顕微鏡視野における粒子について、その形状を相当する球形とみなし、その粒径とする。また、「平均粒径」は電子顕微鏡視野における各粒子についての「粒径」の平均とする。
本発明の黄着色用複合材においては、このような金属銀微粒子を0.05質量%〜80質量%、好ましくは0.5質量%〜65質量%、さらに好ましくは1質量%〜35質量%の割合で含有させることができる。本発明の黄着色用複合材の製造方法によると、その金属銀微粒子の粒径がプラズモン吸収領域に制御されるので、金属銀微粒子の含有量が0.05質量%〜1質量%の低含有量であっても着色力の高いものとできる。なお、含有量が0.05質量%より少ないと着色力が低下し、80質量%より多く形成させると、大粒径の金属銀微粒子が多く形成され、黄発色性が低下する。また、本発明の黄着色用複合材においては、金属銀微粒子の濃度を適宜調整することができる。
(1)で得られた黄着色用複合材の粉末を、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JEM−2010」15万倍)で観察すると、例えば図1に示すように、平均粒径が約19nmで2nm〜30nmの粒径範囲の金属銀微粒子が粒径10nm〜20nmのシリカ粒子中に分散した状態のものであることが確認される。また、X線回折により分析すると、例えば図2に示すように、金属銀のピークと無定型シリカのピークが確認される。
また、(2)の方法は、シリカゾルと硝酸銀水溶液との混合物をスプレードライヤーで乾燥・粉末化させ、これを(1)の方法と同様に焼成して黄着色用複合材を製造するものである。上記(1)の方法では、水熱処理および乾燥処理に例えば1日以上と時間がかかること、また、水熱処理や乾燥時に乾燥器等の加熱装置が用いられるが、加熱時の温度分布のムラ等により加熱の均一性を維持するのが困難であり、セラミックス中の銀微粒子の大きさや分布にムラが生じ、発色に影響を与える可能性があること、さらに、黄着色用複合材微粒子は乾燥ゲルを焼成前、または焼成後に粉砕する必要がある等の課題があるが、(2)の方法では、このような課題を容易に解決することができる。
(2)の方法は、シリカゾルと硝酸銀水溶液との混合物をスプレードライヤーで乾燥・粉末化させるものであり、スプレードライヤーを使用することにより、乾燥時の熱処理温度を一定とでき、セラミックスゾル中に銀化合物を均一に分散させることができ、分散性のよい乾燥・粉末化を可能とする。そして、これを(1)の方法と同様に焼成することで、図4に示すように、1μm〜10μmの粒径範囲の黄着色用複合材粒子とするとよく、黄着色用複合材粒子中に分散された銀粒子は、図6の走査型電子顕微鏡の反射電子像写真(5万倍)で白く光った像として示されるように、ドーナツ状の黄着色用複合材粒子中に粒径約20nmの銀粒子が分散されるに至る。すなわち、スプレードライ法によりナノサイズの銀微粒子が分散したセラミックスの黄着色用複合材を容易に得ることができ、ナノサイズの銀微粒子の分散状態が一定になることで発色性をより安定化させることができる。また、スプレードライヤーを使用することで銀化合物を分散したゲル状セラミックス粉末を短時間、かつ大量に製造することができ、生産性に優れるものとできる。また、スプレードライヤーの操作条件により黄着色用複合材粒子の粒子サイズを調整することができるので、(1)の方法のごとき粉砕工程は不要であり、より生産性に優れるものとできる。
スプレードライヤーとしては、例えばヤマト科学(株)製「ADL−310」等が使用できる。その操作条件としては、乾燥チャンバー入り口温度160℃〜200℃、出口温度60℃〜99℃とし、スプレー管噴出孔径406μm〜711μm、噴出圧0.1Mpa〜0.15Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥させるとよい。
シリカゾルとしては、水ガラス水溶液を塩酸等の酸で中和して作製されるもので、酸性ゾル、塩基性ゾルのいずれでもよく、市販品としては例えば日産化学(株)製、粒子径が10nm〜20nmのスノーテックス20(SiO2 含有量20質量%〜21質量%)、同30(同30質量%〜31質量%)、同40(同40質量%〜41質量%)、同C(同20質量%〜21質量%)、同N(同20質量%〜21質量%)、同O(同20質量%〜21質量%)、また、粒子径が7nm〜9nmのスノーテックスS(同30質量%〜31質量%)等が使用できる。
シリカゾルと硝酸銀水溶液とを、SiO2 (コロイダルシリカ)100質量部に対して、銀量が0.05質量部〜80質量部の割合となるように混合・攪拌した後、(1)の方法にあっては、加圧容器中で100℃に加熱するか、または120℃に加熱して水熱合成させ、シリカゾルをゲル化させるとよい。また、(2)の方法にあっては混合物をスプレードライし、シリカゾルをゲル化させるとよい。ついで、(1)の方法においては、得られたシリカゲルは粉砕された後、また、(2)の方法においては粉砕を必要とせずそのまま、銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、シリカのガラス転移温度約800℃未満で乾燥処理することにより本発明の黄着色用複合材が得られる。また、銀化合物として酸化銀(熱分解温度160℃〜190℃)を使用してもよく、乾燥温度を低くできる。
上記(1)(2)の方法においては、セラミックスとしてシリカを例示して説明したが、他にもアルミナ、ジルコニア、チタニアが例示され、また、これらのセラミックスの混合物でもよい。
アルミナゾルとしては、例えば市販されるものとして日産化学(株)製の粒子径が10〜100nmのアルミナゾル100(Al2 3 含有量10質量%〜11質量%)、粒子径が10〜20nmのアルミナゾル520(Al2 3 含有量20質量%〜21質量%)が例示され、シリカゾル同様に銀化合物水溶液と同様に混合された後、水熱反応によるかまたはスプレードライにより、ゲル化させるとよい。また、銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、アルミナのガラス転移温度(製品によっては1100℃程度)以下の温度で乾燥処理することにより、同様に黄着色用複合材を得ることができる。なお、銀の融点は約960℃であるので、アルミナゾルを使用する場合、乾燥温度の上限としては900℃程度とするとよい。
また、ジルコニアゾルとしては、例えばオキシ塩化ジルコニウム水溶液に銀化合物水溶液を添加することにより形成されるジルコニアゾルが例示され、水熱反応によるかまたはスプレードライによりゲル化させるとよい。また、銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、ジルコニアのガラス転移温度(2715℃)未満の温度で乾燥処理することにより、同様に黄着色用複合材を得ることができる。なお、銀の融点は約960℃であるので、ジルコニアゾルを使用する場合、乾燥温度の上限としては900℃程度とするとよい。
また、チタニアゾルとしては、例えば酸化チタン粉末の水分散物が例示され、水熱反応によるかまたはスプレードライによりゲル化させるとよい。また、銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、チタニアのガラス転移温度(1750℃)未満の温度で乾燥処理することにより、同様に黄着色用複合材を得ることができる。なお、銀の融点は約960℃であるので、チタニアゾルを使用する場合、乾燥温度の上限としては900℃程度とするとよい。
また、セラミックスゾルとして混合セラミックスゾル、例えばシリカゾルとアルミナゾルを混合して使用することができるが、その場合の乾燥温度としては、セラミックス粒子の融着を防ぐ観点から、融点の低い方のセラミックスにおける融点以下とすればよい。
また、金属銀微粒子は硝酸銀由来のものに限定されない。硝酸銀は、その熱分解過程で酸化銀を経て金属銀微粒子となるものと考えられる。また、水溶液の形態となりうるものであれば、酸化銀(熱分解温度160℃〜190℃)、塩化銀、硫酸銀由来のものとしてもよい。また、銀化合物としては、硝酸銀水溶液が好ましいが、セラミックスゾル中に金属銀微粒子と硝酸とを混合し、反応系中で硝酸銀水溶液とするとコストを下げることができるので好ましい。
次に、本発明の黄着色用複合材を陶磁器用上絵具における黄着色用複合材として使用する場合について説明する。
通常、陶磁器を製造するにあたっては、素材をまず600〜1000℃で素焼きした後、次いでコバルト、マンガン等の顔料で下絵付がされ、その下絵上に釉薬(フリット)が塗布され、1300℃程度で焼成される。その後顔料を混合した上絵具(フリット)が塗布され、800℃程度で再焼成される。
陶磁器用上絵具としては、通常、珪石、カオリン等由来の酸化珪素、アルミナ組成に、その溶融性を改善させるためにアルカリ金属酸化物、酸化硼素、また化学的耐久性を向上させるために酸化ジルコニウム、酸化亜鉛を含有するものであり、珪石、カオリン等の天然原料と、添加剤を混合し、調合物を60メッシュ以下の微粉末状とし、フリット溶融坩堝において1000℃〜1400℃、好ましくは1250℃〜1350℃、0.5時間〜2時間で溶融し、熟成させた後、水中に落下させることにより急冷し、数μm径の微粒子に粉砕して陶磁器用上絵具用フリットとされる。陶磁器用上絵具は、水、また有機溶媒、例えばグリセリン等に分散させて塗布用絵具とし、陶磁器素焼上に形成された釉薬層上に塗布され、700℃〜900℃(好ましくは800℃程度)で焼成される。
本発明の黄着色用複合材は、金属銀微粒子の含有割合を0.05質量%〜80質量%とできるが、例えば4質量%含有する場合、陶磁器用上絵具中、0.3質量%〜10質量%の割合で含有させるとよく、透光性に優れると共に絵具の発色性が強く、毒性のない陶磁器用上絵具とできる。黄発色濃度を調整するには、上絵具としての物性に影響を与えない範囲で、陶磁器用上絵具中への黄着色用複合材の添加量を調整するか、または、黄着色用複合材における金属銀微粒子の含有量を多くし、黄着色用複合材の添加量を抑制することにより調整するとよい。
また、着色ガラス用の黄着色用複合材とする場合には、陶磁器用上絵具と同様に、黄着色用複合材が、例えば金属銀微粒子を4質量%含有する場合、石灰ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、溶融温度の高いクリスタルガラス用の鉛ガラス等をガラス原料とするガラス中、黄着色用複合材を0.3質量%〜10質量%の割合で含有させるとよく、透光性に優れると共に絵具の発色性が強く、毒性のない着色ガラスとできる。
黄発色濃度を調整するには、着色ガラスとしての物性に影響を与えない範囲で、着色ガラス中への黄着色用複合材の添加量を調整するか、または、黄着色用複合材における金属銀微粒子の含有量を多くし、黄着色用複合材の添加量を抑制することにより調整するとよい。本発明の黄着色用複合材は、その母材をガラスと共通とするものであるので、含有量が10質量%を越える量でない限りは、ガラスの物性に悪影響を与えることはない。また、溶融に際しても黄着色用複合材における金属銀微粒子が凝集することなく、着色強度が高く、透光性に優れる着色ガラスとできる。
陶磁器用上絵具および着色ガラス用の黄着色用複合材においては、黄着色用複合材をガラスフリットや溶融ガラス中に溶融分散させる際に、金属銀微粒子自体も溶融し、その粒径がプラズモン吸収の生じる5nm〜30nmに小粒径化させることができる。そのため、金属銀微粒子の粒径範囲が30nmより大きいものであっても、陶磁器用上絵具や着色ガラスの焼成・溶融に際して、プラズモン吸収の生じる5nm〜30nmとなるように小粒径化させるとよい。
次に、塗料用とする場合について説明する。塗料としては、水系でも溶剤系でもよく、水系塗料としては、例えば水溶性アクリル/メラミン樹脂塗料、水溶性アルキド/メラミン樹脂塗料、アクリルエマルジョン塗料、ウレタンエマルジョン塗料等が例示され、また、溶剤系塗料としては、例えばアクリルメラミン樹脂塗料、アルキドメラミン樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料等が例示される。塗料用としては、黄着色用複合材における金属銀微粒子の平均粒径が5nm〜30nmにある状態で使用するとよく、透明塗料(クリアラッカー)中に、黄着色用複合材の含有量が0.1質量%〜30質量%、好ましくは1質量%〜25質量%となるように分散させるとよい。本発明の黄着色用複合材は、黄発色性が強いので、0.1質量%〜3質量%の少量でも透明感のある塗料とすることができる。
また、金属銀微粒子の酸化防止を目的として、還元剤として塩化錫や酸化錫等の錫化合物やアルカリ金属水素化ホウ素塩類、ヒドラジン化合物、ヒドロキシルアミン化合物、アミン類、グリコール類、亜二チオン酸塩、スルホキシル酸塩誘導体類、ホルムアルデヒド、蟻酸またその塩類、酒石酸またその塩、L−アスコルビン酸またはその塩類を塗料中0.1質量%〜10質量%の割合で添加してもよい。
また、分散性を良くするために、黄着色用複合材を10μm以下に微粉砕しておくとよく、また、分散剤を含有させてもよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。
加圧容器を使用し、シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量10g)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.43gに相当)添加し、混合攪拌した後、120℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を120℃、18時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに、700℃、10分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は4.1質量%であった。
図1に、得られた粉末を透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JEM2010」、15万倍)を使用して撮影した粒子像写真を示す。図1において、金属銀微粒子は黒色の濃く撮影され、その形状は略円形状であり、シリカ粒子中に分散されていることが看取される。また、金属銀微粒子の粒径範囲は、10nm〜30nmであり、また、平均粒径は19nmであることがわかる。
図2に、得られた粉末をX線回折装置(パナリティカル(株)製「X′Pert PRO」により分析した結果を示す。図2に示すように、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、22°(2θ)付近に非結晶シリカによる吸収がクリストバライトの吸収位置に現れている。
(陶磁器用上絵具への応用)
ガラスフリットは、日の岡珪石とニュージーランドカオリンに珪酸ジルコニウム(和光純薬工業■製)、硼酸(同製)、炭酸バリウム(同製)、酸化亜鉛(同製)、炭酸ナトリ
ウム(同製)、炭酸カリウム(同製)を、焼成時組成がSiO2 47質量%、Al2 3 3質量%、ZrO2 5質量%、B2 3 26質量%、BaO2 5質量%、ZnO 5質量%、Na2 O 3質量%、K2 O 6質量%となるように添加し、1バッチ200gとし、プラスチックポットで混合した。次に、混合物を60メッシュの篩いを通してからフリット溶融坩堝に移し、20KWのシリコニット発熱体を有する溶融炉により、1300℃、1時間溶融熟成した後、水中にその溶融物を落下させ、急冷させ、次いで振動ミルにより10μm〜500μm程度に粉砕し、更にポットミルで48時間湿式粉砕して、数μm程度のフリット粉末に調製した。
上記で得た微粒末を1gをフリット100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に塗布し、800℃で焼成したところ、膜厚約500μmの透明で彩度の高い黄発色の上絵具層が得られた。
微粒末の濃度を0.3質量%、1質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄発色の上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末1gを石灰ソーダガラス(マツナミ(株)製スライドガラス粉砕粉)100gと混合(微粒末含有量1質量%)した後、800℃で溶融し、厚さ2mmの着色ガラスを作製した。得られた着色ガラスは、透明で彩度の高い黄色ガラスであった。
また、微粒末の濃度を0.3質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄色ガラスとできた。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を自動乳鉢を使用して平均粒径約10μmに微粉砕した後、その1gを、水系のアクリル系クリアラッカー(アレスコ関西ペイント(株)製、カンペクリアラッカー)100gに加え(微粒末含有量1質量%)、塗料化し、ガラス板上に塗布(乾燥膜厚20μm)し、室温で60分間乾燥させたところ、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、30質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い塗料とできた。
加圧容器を使用し、シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、0.5mol/lの硝酸銀水溶液を50ml(銀量に換算して2.7gに相当)添加し、混合攪拌した後、120℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を120℃、18時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに700℃、10分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は21.2質量%であった。
得られた粉末を、実施例1同様に透過型電子顕微鏡を使用して撮影(10万倍)したところ、図3に示す粒子像が得られ、金属銀微粒子の粒径範囲は、6nm〜60nmであり、また、平均粒径は16nmであった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、22°(2θ)付近に非晶質シリカと思われるブロードなピークが現れた。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を1gを実施例1で作製したフリット粉末100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1で得られた上絵具に比して濃度の濃い、透明で黄発色の上絵具であった。
微粒末の濃度を0.3質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い陶磁器用上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末を使用し、実施例1同様に、石灰ソーダガラスと混合(微粒末含有量1質量%)した後、同様にして、着色ガラスを作製した。得られた着色ガラスは、実施例1で得られた着色ガラスに比して濃度の濃い、透明で彩度の高い黄色ガラスが得られた。
また、微粒末の濃度を0.1質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄色ガラスとできた。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を自動乳鉢で平均粒径10μmに微粉砕した後、その1gを、実施例1と同様に塗料化(微粒末含有量1質量%)し、ガラス板上に同様に塗布し、同様に乾燥・焼付けたところ、実施例1で得られた塗料に比して濃度の濃い、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
また、微粒末の濃度を0.1質量%、3質量%、30質量%と濃度を濃くした塗料としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い塗料とできた。
加圧容器を使用し、シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、3mol/lの硝酸銀水溶液を50ml(銀量に換算して16.2gに相当)添加し、混合攪拌した後、100℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を100℃、24時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに700℃、10分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は61.8質量%であった。
得られた粉末を、実施例1同様に透過型電子顕微鏡を使用して撮影したところ、金属銀微粒子の粒径範囲は、5nm〜10μmであり、また、平均粒径は20nmであった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、22°(2θ)付近にクリストバライトによるピークが現れた。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を1gを実施例1で作製したフリット粉末100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例2で得られた上絵具に比して濃度の濃い、透明で黄発色の上絵具であった。
微粒末の濃度を0.05質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い陶磁器用上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末を使用し、実施例1同様に、石灰ソーダガラスと混合(微粒末含有量1質量%)した後、同様にして、着色ガラスを作製した。得られた着色ガラスは、実施例2で得られた着色ガラスに比して濃度の濃い、透明で黄発色ガラスが得られた。
また、微粒末の濃度を0.05質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄発色ガラスとできた。
加圧容器を使用し、シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスN(SiO2 含有量20〜21質量%、粒子径10〜20nm)}100g(SiO2 量に換算すると20gに相当)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を30ml(銀量に換算して0.65gに相当)添加し、混合攪拌した後、100℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を100℃、18時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに、750℃、30分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は3.1質量%であった。
得られた粉末を、実施例1同様に透過型電子顕微鏡を使用して撮影したところ、金属銀微粒子の粒径範囲は、5nm〜30nmであり、また、平均粒径は18nmであった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、22°(2θ)付近に非晶質シリカと思われるブロードなピークが現れた。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を1gを実施例1で作製したフリット粉末100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1と同様に透明で、黄発色の上絵具であった。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い陶磁器用上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末を使用し、実施例1同様に、石灰ソーダガラスと混合した後、同様にして、着色ガラスを作製した。実施例1と同様に透明な黄発色ガラスが得られた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄色ガラスとできた。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を自動乳鉢で平均粒径10μmに微粉砕した後、その1gを、実施例1と同様に塗料化(微粒末含有量1質量%)し、ガラス板上に同様に塗布し、同様に乾燥・焼付けたところ、実施例1で得られた塗料に比して濃度の濃い、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、30質量%と濃度を濃くした塗料としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い塗料とできた。
加圧容器を使用し、アルミナゾル液{日産化学(株)製、アルミナゾル520、Al2 3 含有量20〜21質量%、粒子径10〜20nm}50g(Al2 3 量に換算すると10gに相当)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.432gに相当)添加し、混合攪拌した後、100℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を120℃、18時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに700℃、30分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は4.1質量%であった。
得られた粉末を、実施例1同様に透過型電子顕微鏡を使用して撮影したところ、金属銀微粒子の粒径範囲は、8nm〜30nmであり、また、平均粒径は20nmであった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、47°(2θ)付近にAl2 3 の弱いピークが現れた。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を1gを実施例1で作製したフリット粉末100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1と同様に透明で、黄発色の上絵具であった。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い陶磁器用上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末を使用し、実施例1同様に、石灰ソーダガラスと混合した後、同様にして、着色ガラスを作製した。実施例1と同様に透明な黄発色ガラスが得られた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄色ガラスとできた。
加圧容器を使用し、シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%、粒子径10〜20nm)}100g(SiO2 量に換算すると20gに相当)と、アルミナゾル液{日産化学(株)製、アルミナゾル100、Al2 3 含有量10〜11質量%、粒子径10〜100nm}50g(Al2 3 量に換算すると5gに相当)とを混合した後、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を60ml(銀量に換算して1.3gに相当)添加し、混合攪拌した後、100℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を100℃、18時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに750℃、30分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は4.9質量%であった。
得られた粉末を実施例1同様に透過型電子顕微鏡を使用して撮影したところ、金属銀微粒子の粒径範囲は、10nm〜30nmであり、また、平均粒径は20nmであった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、47°(2θ)付近に弱いAl2 3 のピークと22°(2θ)付近にSiO2 のピークが現れた。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を1gを実施例1で作製したフリット粉末100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、実施例1と同様に陶磁器の釉薬層上に塗布し、焼成したところ、実施例1と同様に透明で、黄発色の上絵具であった。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い陶磁器用上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末を使用し、実施例1同様に、石灰ソーダガラスと混合した後、同様にして、着色ガラスを作製した。実施例1と同様に透明な黄発色ガラスが得られた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄色ガラスとできた。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を自動乳鉢を使用し平均粒径10μmに微粉砕した後、その1gを、実施例1と同様に塗料化(微粒末含有量1質量%)し、ガラス板上に同様に塗布し、同様に乾燥・焼付けたところ、実施例1で得られた塗料に比して濃度の濃い、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、30質量%と濃度を濃くした塗料としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い塗料とできた。
加圧容器を使用し、1mol/lのオキシ塩化ジルコニウム水溶液80mlに、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.43gに相当)添加し、ゾル化させ、混合攪拌した後、100℃で水熱反応させ、ゲル化させた。得られたゲル状物質を120℃、18時間、乾燥し、含有水分を除去した後、粉砕し、さらに700℃、30分間、乾燥させた。乾燥物における金属銀微粒子の含有量は4.2質量%であった。
得られた粉末を、実施例1同様に透過型電子顕微鏡を使用して撮影したところ、金属銀微粒子の粒径範囲は、5nm〜30nmであり、また、平均粒径は20nmであった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、38°(2θ)、44.5°(2θ)に金属銀のピークが示され、また、31°(2θ)付近にZrO2 のピークが現れた。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末1gを実施例1で作製したフリット粉末100gと混合(微粒末含有量1質量%)し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1と同様に透明で、黄発色の上絵具であった。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした上絵具としたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い陶磁器用上絵具とできた。
(着色ガラスへの応用)
得られた微粒末を使用し、実施例1同様に、石灰ソーダガラスと混合した後、同様にして、着色ガラスを作製した。実施例1と同様に透明な黄発色ガラスが得られた。
また、微粒末の濃度を0.5質量%、3質量%、10質量%と濃度を濃くした着色ガラスとしたところ、微粒末の濃度に応じて濃度の濃い黄色ガラスとできた。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.43gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度160℃、出口温度80℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.1Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、10分間焼成した。焼成物における金属銀微粒子の含有量は4.1質量%であった。
この焼成物の2次粒子像について、そのFE−SEM像(1000倍)写真を図4に示す。図4から、粒径は1μm〜10μmの黄着色用複合材粒子が得られることがわかる。また、そのFE−SEM像(5万倍)写真を図5に示すと共に、その反射電子像(5万倍)写真を図6に示す。図6から回りのシリカに比べて粒径が約20nmの重い銀粒子が均一に分散され、白くなっていることがわかる。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、金属銀のピークと少量の結晶シリカ(クリストバライト)のピークが確認された。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に2質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を実施例1と同様に水系のアクリル系クリアラッカー(アレスコ関西ペイント(株)製、カンペクリアラッカー)に2質量%混合して、塗料化したところ、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、0.5mol/lの硝酸銀水溶液を50ml(銀量に換算して2.7gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度180℃、出口温度80℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.1Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、10分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は21.2質量%であった。
この焼成物の2次粒子像について、そのFE−SEM像(1000倍)写真を図7に示す。図7から、粒径は1μm〜10μmの黄着色用複合材粒子が得られることがわかる。また、そのFE−SEM像(1万倍)写真を図8に示すと共に、その反射電子像(1万倍)写真を図9に示す。図9から回りのシリカに比べて粒径が約20nmの重い銀粒子が均一に分散され、白くなっていることがわかる。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、金属銀のピークと少量の結晶シリカ(クリストバライト)のピークが確認された。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に1質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を実施例1と同様に水系のアクリル系クリアラッカー(アレスコ関西ペイント(株)製、カンペクリアラッカー)に2質量%混合して、塗料化したところ、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を30ml(銀量に換算して0.65gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度180℃、出口温度95℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.15Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、30分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は6.1質量%であった。
この焼成物の2次粒子像について、そのFE−SEM像(1000倍)写真から、粒径1μm〜10μmの黄着色用複合材粒子が得られることがわかった。また、反射電子像(1万倍)写真から、粒径が約20nmの銀粒子がシリカ(二酸化珪素)中に均一に分散されていることがわかった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、金属銀のピークと少量の結晶シリカ(クリストバライト)のピークが確認された。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に2質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を実施例1と同様に水系のアクリル系クリアラッカー(アレスコ関西ペイント(株)製、カンペクリアラッカー)に2質量%混合して、塗料化したところ、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を40ml(銀量に換算して0.86gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度160℃、出口温度80℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.15Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、30分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は8.0質量%であった。
この焼成物の2次粒子像について、そのFE−SEM像(1000倍)写真から、粒径1μm〜10μmの黄着色用複合材粒子が得られることがわかった。また、反射電子像(1万倍)写真から、粒径が約20nmの銀粒子がシリカ(二酸化珪素)中に均一に分散されていることがわかった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、金属銀のピークと少量の結晶シリカ(クリストバライト)のピークが確認された。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に1質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を実施例1と同様に水系のアクリル系クリアラッカー(アレスコ関西ペイント(株)製、カンペクリアラッカー)に1質量%混合して、塗料化したところ、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスN(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}50g(SiO2 量に換算すると10gに相当)に、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.43gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度160℃、出口温度80℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.1Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、30分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は4.1質量%であった。
この焼成物の2次粒子像について、そのFE−SEM像(1000倍)写真から、粒径1μm〜10μmの黄着色用複合材粒子が得られることがわかった。また、反射電子像(1万倍)写真から、粒径が約20nmの銀粒子がシリカ(二酸化珪素)中に均一に分散されていることがわかった。
また、得られた粉末を、実施例1と同様にX線回折装置により分析したところ、金属銀のピークと少量の結晶シリカ(クリストバライト)のピークが確認された。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に2質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
(塗料への応用)
上記で得た微粒末を実施例1と同様に水系のアクリル系クリアラッカー(アレスコ関西ペイント(株)製、カンペクリアラッカー)に2質量%混合して塗料化したところ、透明で彩度の高い黄色塗料とできた。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}40gとアルミナゾル液{日産化学(株)製、アルミナゾル100(アルミナ含有量10〜11質量%)}10gの混合ゾルに0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.43gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度160℃、出口温度80℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.1Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、10分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は4.2質量%であった。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に2質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
酸化チタン粉末{石原産業(株)製、ST−01、一次粒子径7nm}10gを水90gに分散させ、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を30ml(銀量に換算して0.65gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度160℃、出口温度80℃、噴出孔径711μm、噴出圧0.1Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、10分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は4.5質量%であった。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に2質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
シリカゾル液{日産化学(株)製、スノーテックスO(SiO2 含有量20〜21質量%)粒子径10〜20nm}40gと0.2mol/lのオキシ塩化ジルコニウム水溶液80mlの混合ゾルに、0.2mol/lの硝酸銀水溶液を20ml(銀量に換算して0.43gに相当)添加し、混合攪拌した後、スプレードライヤー(ヤマト科学(株)製「ADL−310」)を用いて、乾燥チャンバー入り口温度160℃、出口温度80℃、噴出孔径406μm、噴出圧0.1Mpaで乾燥チャンバー中にスプレーし、乾燥粉末化した。次いで、得られたゲル状微粉末を700℃、10分間焼成させた。焼成物における金属銀微粒子の含有量は4.2質量%であった。
(陶磁器用上絵具への応用)
上記で得た微粒末を実施例1で作製したフリット粉末に2質量%混合し、水に分散させ、陶磁器の釉薬層上に同様に塗布し、焼成したところ、実施例1同様に透明な黄色上絵具であった。
図1は、実施例1で得られた黄着色用複合材の粒子構造を、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JEM2010」15万倍)を使用して撮影した写真である。 図2は、実施例1で得られた黄着色用複合材のX線回折図である。 図3は、実施例2で得られた黄着色用複合材の粒子構造を、透過型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JEM2010」10万倍)を使用して撮影した写真である。 図4は、実施例8で得られた黄着色用複合材の粒子構造について、その電界放射走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JSM−6700F」1000倍)を使用して撮影した写真である。 図5は、実施例8で得られた黄着色用複合材の粒子構造について、その電界放射走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JSM−6700F」5万倍)を使用して撮影した写真である。 図6は、実施例8で得られた黄着色用複合材の粒子構造について、その電界放射走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JSM−6700F」5万倍)を使用して撮影した反射電子像である。 図7は、実施例9で得られた黄着色用複合材の粒子構造について、その電界放射走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JSM−6700F」1000倍)を使用して撮影した写真である。 図8は、実施例9で得られた黄着色用複合材の粒子構造について、その電界放射走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JSM−6700F」5万倍)を使用して撮影した写真である。 図9は、実施例9で得られた黄着色用複合材の粒子構造について、その電界放射走査型電子顕微鏡(日本電子(株)製「JSM−6700F」5万倍)を使用して撮影した反射電子像である。

Claims (9)

  1. ゲル状セラミックスの乾燥固形物中に、該ゲル状セラミックスにおける乾燥時に前記ゲル状セラミックス中に分散され、かつ、該乾燥時における温度で熱分解される銀化合物由来の金属銀微粒子が0.05質量%〜80質量%の割合で分散されたことを特徴とする黄着色用複合材。
  2. ゲル状セラミックスの乾燥固形物が、ゾル状セラミックスと銀化合物水溶液との混合物の状態での水熱反応化物を乾燥・粉末化した後、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度以下の温度で乾燥処理したものであることを特徴とする請求項1記載の黄着色用複合材。
  3. ゲル状セラミックスの乾燥固形物が、ゾル状セラミックスと銀化合物水溶液との混合物の状態でのスプレードライ化物を、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度以下の温度で乾燥処理したものであることを特徴とする請求項1記載の黄着色用複合材。
  4. セラミックスがシリカ、アルミナ、ジルコニア、チタニアまたはそれらの混合物であり、銀化合物が硝酸銀、または酸化銀であることを特徴とする請求項1記載の黄着色用複合材。
  5. 金属銀微粒子の粒径範囲が1nm〜10μmであり、黄着色用複合材が陶磁器上絵具用、または着色ガラス用の黄着色用複合材であることを特徴とする請求項1記載の黄着色用複合材。
  6. 金属銀微粒子の平均粒径が5nm〜30nmであり、黄着色用複合材が塗料用の黄着色用複合材であることを特徴とする請求項1記載の黄着色用複合材。
  7. セラミックスゾルと銀化合物溶液との混合物を水熱反応させて前記セラミックスゾルをゲル状セラミックスとした後、乾燥・粉砕し、さらに、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度未満の温度で乾燥処理して、前記ゲル状セラミックス中に分散した銀化合物を熱分解して金属銀微粒子とすることを特徴とする黄着色用複合材の製造方法。
  8. セラミックスゾルと銀化合物溶液との混合物をスプレードライして前記セラミックスゾルをゲル状セラミックスとすると共に乾燥・粉末化した後、前記銀化合物の熱分解温度以上で、かつ、前記セラミックスのガラス転移温度未満の温度で乾燥処理して、前記ゲル状セラミックス中に分散した銀化合物を熱分解して金属銀微粒子とすることを特徴とする黄着色用複合材の製造方法。
  9. セラミックスゾルがシリカゾル、アルミナゾル、ジルコニアゾル、チタニアゾルまたはそれらの混合物であり、また、銀化合物が硝酸銀、または酸化銀であることを特徴とする請求項7、または請求項8記載の黄着色用複合材の製造方法。
JP2006146326A 2005-08-01 2006-05-26 黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法 Active JP4678736B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006146326A JP4678736B2 (ja) 2005-08-01 2006-05-26 黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005222614 2005-08-01
JP2006146326A JP4678736B2 (ja) 2005-08-01 2006-05-26 黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007063530A true JP2007063530A (ja) 2007-03-15
JP4678736B2 JP4678736B2 (ja) 2011-04-27

Family

ID=37926079

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006146326A Active JP4678736B2 (ja) 2005-08-01 2006-05-26 黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4678736B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017169905A1 (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の赤絵具
JP2017186192A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の絵具
WO2024080382A1 (ja) * 2022-10-14 2024-04-18 国立大学法人 鹿児島大学 ジルコニアセラミック、生体内インプラント、焼成用粉体、及びジルコニアセラミック製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56166265A (en) * 1980-05-26 1981-12-21 Mitsubishi Metal Corp Preparation of ultrafine silver silica composite powder
JPH01179732A (ja) * 1988-01-12 1989-07-17 Seiko Epson Corp ガラスの製造法
JPH03243665A (ja) * 1990-02-20 1991-10-30 Toda Kogyo Corp 着色性配合材
JPH0656459A (ja) * 1991-08-20 1994-03-01 Ishizuka Glass Co Ltd 黄色又は橙色ガラス用フリット
JP2001199741A (ja) * 2000-01-11 2001-07-24 Mitsuboshi Belting Ltd 着色剤組成物および着色ガラスの製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS56166265A (en) * 1980-05-26 1981-12-21 Mitsubishi Metal Corp Preparation of ultrafine silver silica composite powder
JPH01179732A (ja) * 1988-01-12 1989-07-17 Seiko Epson Corp ガラスの製造法
JPH03243665A (ja) * 1990-02-20 1991-10-30 Toda Kogyo Corp 着色性配合材
JPH0656459A (ja) * 1991-08-20 1994-03-01 Ishizuka Glass Co Ltd 黄色又は橙色ガラス用フリット
JP2001199741A (ja) * 2000-01-11 2001-07-24 Mitsuboshi Belting Ltd 着色剤組成物および着色ガラスの製造方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017169905A1 (ja) * 2016-03-30 2017-10-05 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の赤絵具
JPWO2017169905A1 (ja) * 2016-03-30 2019-02-07 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の赤絵具
US11130872B2 (en) 2016-03-30 2021-09-28 Noritake Co., Limited Red paint for ceramic decoration
US11674043B2 (en) 2016-03-30 2023-06-13 Noritake Co., Limi Ted Red paint for ceramic decoration
JP2017186192A (ja) * 2016-04-04 2017-10-12 株式会社ノリタケカンパニーリミテド セラミック装飾用の絵具
WO2024080382A1 (ja) * 2022-10-14 2024-04-18 国立大学法人 鹿児島大学 ジルコニアセラミック、生体内インプラント、焼成用粉体、及びジルコニアセラミック製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4678736B2 (ja) 2011-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5210140B2 (ja) 被覆無機顔料の製造方法
JP2875993B2 (ja) アナターゼ分散液およびその製造方法
TW434197B (en) Spherical coloured pigments, process for their production and use thereof
WO2010001818A1 (ja) 酸化スズ粒子及びその製造方法
Salem et al. CoAl2O4 nano pigment obtained by combustion synthesis
JP2011190164A (ja) 酸化スズと酸素欠損スズ化合物を含む複合物及びその製造方法
JP6468457B2 (ja) 酸化チタン粒子およびその製造方法
JP4678736B2 (ja) 黄着色用複合微粒子、および黄着色用複合微粒子の製造方法
AU729959B2 (en) Sulphide of beta form and its use as a colouring pigment
Fatah et al. Multifunctional superhydrophobic and cool coating surfaces of the blue ceramic nanopigments based on the heulandite zeolite
He et al. Synthesis and coloration of highly dispersive SiO2/BiVO4 hybrid pigments with low cost and high NIR reflectance
Yang et al. Low temperature synthesis of green submicro Cr‐ZrSiO4 ceramic pigments by solid‐state method
CN101654280B (zh) 一种二氧化钛纳米粉体的制备方法
CN113479895A (zh) 一种一步沉淀法制备超细硅酸锆及硅酸锆基包裹色料的方法
CN114641598A (zh) 具有光催化涂层的陶瓷粒料及其制备方法
Zhao et al. Reactive formation of zircon inclusion pigments by deposition and subsequent annealing of a zirconia and silica double shell
KR101326226B1 (ko) 분무 건조법을 이용한 실리카 중공입자 및 그 제조방법과 실리카-티타니아 복합 중공입자 및 그 제조방법
KR20010022709A (ko) 세스퀴황화사마륨 기재의 조성물, 그의 제조 방법 및 착색 안료로서의 용도
US20010038815A1 (en) Process for the preparation of a rare-earth metal sulphide of beta form, the rare-earth metal being lanthanum, cerium, praseodymium, samarium or neodymium
Acharjee et al. A review of various ceramic pigment preparation and characterization methodologies for applications
EP1866382B1 (en) Process for the inclusion of heat-labile ceramic pigments and the inclusion pigments thus obtained
JPH10504013A (ja) ガラス表面に印刷するための焼成に適した印刷ペースト及び該ペーストの製造方法
JP5622140B2 (ja) 複合粒子を含む粉体及びその製造方法
CN114620937B (zh) 一种钛榍石包裹硫硒化镉颜料及其制备方法和应用
JP4057835B2 (ja) 無機顔料の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070515

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101027

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101224

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110126

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110127

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4678736

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250