JP2007062264A - 記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 出力をオン/オフする機能と、出力オフ時に出力電圧を低下させるための放電回路を有する記録装置の記録ヘッド駆動電圧を供給するDC/DCコンバータにおいて、特別な検出回路を用いることなく、記録ヘッドの電源短絡等の故障状態を検出することを可能とする記録装置の提供。
【解決手段】 記録ヘッド駆動電圧を供給するDC/DCコンバータの既存機能として持っている出力をオン/オフする機能と、出力オフ時に出力電圧を低下させるための放電回路を利用して記録ヘッドの電源短絡等の故障状態を検出することを可能とし、この構成によって電流検出回路等を新たに追加する必要がなく、記録装置の例えば起動シーケンスの中で記録ヘッドの故障診断を行うファームウエアを組み込むことによって簡単に記録ヘッドの故障検出を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録装置に搭載される記録ヘッドおよび記録ヘッド駆動用電源回路に関するものであり、上記電源回路の出力オン/オフ機能を利用して、電源回路の負荷として接続される記録ヘッドの故障の有無を診断する機能を有する記録装置に関するものである。
インクジェット記録装置の一方式として、インクを加熱し沸騰することによって生じる気泡が膨張する運動エネルギーを利用して微細ノズルからインクを吐出させ、記録媒体に画像を記録する装置が知られている。このサーマル方式のインクジェット記録装置では、インクの吐出エネルギーを発生素子である抵抗発熱体(以下、ヒーターと呼ぶ)をノズル内部に設け、これらヒーターおよびノズルを多数整列配列した構造の記録ヘッドを搭載している。
記録ヘッドに設けられたヒーターは一方の端子が装置本体から供給されるヘッド駆動電源接続され、もう一方の端子はヒーターへの通電をオン/オフ制御するドライバートランジスタに接続されている。ドライバートランジスタが導通するμsオーダーの駆動パルスによって、ヒーターにはヘッド駆動電源から電力が供給され、インクが加熱・発泡してノズルから吐出するために必要なエネルギーを得る。このような記録ヘッドでは、ノズル所定個数を1グループとしてグループ分けし、各グループ内では1つの駆動パルスで同時駆動されるノズルが1つとなるように時分割駆動する方式が採用されている。これは記録ヘッド駆動用の電源容量、および電源配線部材のコンパクト化を図る上で効果的な手段である。
記録ヘッド駆動用の電源は、インク吐出に必要なエネルギーを安定供給するために、ヘッド電圧(以下、VH電圧と呼ぶ)の電圧変動を極力抑える必要がある。このために、記録ヘッドを搭載したヘッド可動部に設けられたプリンタ配線基板(以下、キャリッジ基板と呼ぶ)上に電解コンデンサを設ける手段やキャリッジ基板上にDC/DCコンバータを設ける手段がある。
VH電圧はヘッド駆動時以外はなるべく電圧印加しないことが望ましい。また、記録ヘッドはユーザーが取り外し可能な構造としたものがあり、記録ヘッドの交換時には、電源および信号の接点が露出状態となるためユーザーの保護および機器の保護上、VH電圧はオフしていないといけない。以上の理由から記録ヘッド駆動電源には、出力オン・オフ機能があり、さらに出力端子側には電圧安定化のために設けられた電解コンデンサの蓄積電荷を急速に放電する放電回路が設けられている。
記録装置においては、パワーオンの起動時には記録装置の各部のイニシャルチェックが行われる起動シーケンスがあり、この起動シーケンスの中で、取り付けられた記録ヘッドが適合する正しい記録ヘッドであることのチェックやその記録ヘッド固有のインク吐出特性等の情報を記録装置本体のコントロールユニットが読み取り、記録動作時にはここで読み取った情報に基づいて最適なヘッド駆動制御を行っている。この起動シーケンス中においては、取り付けられた記録ヘッドの状態を記録装置本体のコントロールユニットは認識していないので、もしこの記録装置に適合しない記録ヘッドが誤って取り付けられてしまっている場合等のことを考慮して、ヘッド駆動電源は出力をオフ状態にしている。
ヘッド駆動電源の出力がオンしてVH電圧が記録ヘッドに印加されるのは、記録動作が行われている期間、および記録ヘッドのクリーニング時、等であり、それ以外の期間ではヘッド駆動電源はオフ状態とし、更に好ましくは上記放電回路が導通状態を維持して常に出力電圧がゼロとなるようにしている。
以上のような記録ヘッド駆動電源に接続される記録ヘッドはユーザーが取り外し可能な構造としたものがある。このような記録ヘッドを搭載した記録装置においては、記録ヘッドの交換時等において異物混入したり、その他の原因で記録ヘッドの電源端子の絶縁不良が生じて電源が部分短絡を起こすことがあった場合、ヘッド駆動時以外にもリーク電流が増大してヘッドの過昇温や印刷不良が生じることがある。このようないわゆるヘッド故障が生じた場合に、故障の有無を判定し、故障した場合には安全に記録装置の動作を停止しエラー表示をだす手段が例えば特許文献1および特許文献2で開示されている。
これらの従来技術では、記録ヘッドが駆動していない期間において正常時には流れることのないヘッド駆動電流の有無を検出する電流検出回路を設けることによって検出し、異常と判断すれば、記録装置の動作を停止する手段を提案している。
また一方、記録ヘッドに設けられた多数のヒーター、ドライブトランジスタ、および各配線材の1つまたは一部が断線した場合の故障に対しては、これを検出する手段が特許文献3および特許文献4で開示されている。
特開2003−230270号公報 特開平9−322380号公報 特開平9−193396号公報 特開平10−109409号公報
背景技術で説明した記録ヘッドの故障検出手段について検討してみる。
特許文献1および特許文献2で開示されている故障検出、故障診断の方法は、記録ヘッドが駆動していない期間において正常時には流れることのないヘッド駆動電流の有無を検出する電流検出回路を設けることによって検出し、異常と判断すれば、記録装置の動作を停止するというのである。したがって、ヘッド駆動電源回路の内部もしくは、ヘッド駆動電源と記録ヘッドとの間に電流を検出するための電流検出回路を付加することが必要となり、コストアップを招くとともに記録ヘッドの小型化の妨げとなる恐れがある。
そればかりでは特許文献2で開示されている故障検出手段では、電流検出のために検出用の抵抗を付与することになり、通常の記録動作時においては、検出用の抵抗を挿入することによってヘッド駆動電流の変動に伴ってヘッドに印加されるVH電圧の変動が増大してしまうことが問題である。
また一方、特許文献3、特許文献4で開示されている故障検出、故障診断の方法は、ヘッド駆動電源回路の負荷である記録ヘッドの設置状態およびヒーターに電力を供給する配線部の開放状態を検出することしかできず、背景技術で説明したような記録ヘッドの絶縁劣化等に伴う短絡状態の故障を検出することはできない。さらには、故障検出のために複雑な検出シーケンスを導入する必要があり、わずかな電流の差を検出するものであるため、検出するために膨大な時間がかかってしまい、実際に機器に導入し実用的な手段にはなり得ない。
本発明は、以上の点に着目して成されたもので、記録装置に搭載されている記録ヘッドおよびその接点における故障・異常の有無を簡単な方法で検出でき、記録装置を従来の回路基板のサイズで、コストアップすることもなく信頼性を向上する記録装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたもので、記録装置の記録ヘッドおよびその途中配線において部分短絡が生じるような故障の有無を簡単な回路構成で検出する方法を提供することを目的としている。以下に課題を解決する手段を述べる。
出力をオン/オフする機能と、出力オフ時に出力電圧を低下させるための放電回路を有する記録装置の記録ヘッド駆動電圧を供給するDC/DCコンバータにおいて、出力オン/オフ制御信号と放電回路の制御信号を独立に記録装置のコントロールユニットから供給するとともに、出力電圧もしくは出力電圧を分圧した信号を検出する手段を設ける記録装置。
さらに、上記の記録装置において、前記DC/DCコンバータの出力が定格電圧となるオン状態からDC/DCコンバータの動作を停止する出力オフ状態になる出力オン/オフ制御信号が供給する期間と、放電回路の制御信号が放電回路を遮断する信号を供給する期間とを同時設け、上記の出力オフ状態でかつ放電回路遮断状態である期間に、前記の出力電圧もしくは出力電圧を分圧した信号を検出する手段を設ける記録装置。
さらに、上記の記録装置において、前記の出力オフ状態でかつ放電回路遮断状態である期間に、前記の出力電圧もしくは出力電圧を分圧した信号を検出し、検出電圧のレベルによって前記記録ヘッドの故障状態を判定するとともに、前記記録ヘッドが故障状態の場合には、記録動作を停止しエラー表示をする機能を有する記録装置。
さらに上記の記録装置において、プリンタが起動する毎に前記記録ヘッドの故障状態を判定するシーケンスを実行する機能を有する記録装置。
または、上記の記録装置において、外部装置から記録装置に記録データが送信され記録動作が行われる毎に、記録動作開始前に前記記録ヘッドの故障状態を判定するシーケンスを実行する機能を有する記録装置。
さらに、上記の記録装置において、前記DC/DCコンバータの出力平滑コンデンサを並列に少なくとも2つ以上設けるとともに、少なくとも1つ以上のコンデンサの接続を入り切りできるスイッチを設け、記録動作時には前記スイッチを投入し、前記記録ヘッドの故障状態を判定するシーケンス動作時には前記スイッチを開放する手段を設ける記録装置。
本発明によれば、記録装置の起動時の起動シーケンスもしくは記録動作を行う前のイニシャルシーケンスにおいて記録装置に搭載されている記録ヘッドおよびその接点における故障・異常の有無を簡単な方法で検出できる。検出に必要な回路は、もともと記録ヘッドの駆動電源の機能として付与されている出力オン・オフ回路および出力電圧の放電回路を利用するため、新たな回路素子を設けることは必要ない。したがって記録装置を従来の回路基板のサイズで、コストアップすることもなく信頼性を向上する記録装置とすることが可能となる。
図1は、本発明の実施の形態を示す記録ヘッド駆動用の電源であるDC/DCコンバータの回路ブロック図である。
図1に示すDC/DCコンバータはPWM制御方式の降圧型DC/DCコンバータであり、直流電圧源1から供給される入力電圧Vinを、記録ヘッド2の駆動電圧VHに変成するものである。
以下に図1のDC/DCコンバータについて説明する。
直流電圧源1から供給される入力電圧Vinは入力コンデンサC101を介してスイッチ素子Q101に加えられる。本実施例ではスイッチ素子Q101はPチャネルMOSFETとした。5は電源制御ICでありPWM制御方式のものである。電源制御IC5の内部は、基準電圧源Vref51、誤差増幅器52、PWMコンパレータ53、三角波発生回路54、出力ドライバー回路55、出力ON/OFF回路、等の回路によって構成されている。
D101は環流ダイオード、L101はチョークコイル、C102は出力平滑用コンデンサ、R101、R102は出力電圧を分圧して誤差増幅器52の反転入力端子V_に入力する出力電圧分圧抵抗である。6は誤差増幅器52の入出力間に挿入されるフィードバックループの周波数特性を調整する時定数回路である。7は出力放電回路であり、抵抗R103とスイッチ素子Q102で構成されている。8はレベル変換および増幅回路である。3は記録装置本体にあるコントロールユニットであり、記録装置全体の動作をコントロールするとともに外部の画像情報装置(例えばホストコンピュータ、あるいはデジタルカメラ等)から受け取った画像情報を加工処理して記録ヘッドに送信する画像データに変換する信号処理回路を含む。
DC/DCコンバータの動作は、一般的なPWM制御方式である。本実施例ではその動作の詳細についての説明は省略する。
このDC/DCコンバータの出力が記録ヘッドの駆動用電源として使用される場合、背景技術で説明したように出力電圧VHをオン/オフする機能、および出力オフ時には出力電圧を速やかに低下させる出力放電回路7が必要である。この機能は、コントロールユニット3から出力されるVH_ENB信号および放電回路制御信号DCHRGによって制御される。
<実施の形態1>
上記したように図1のDC/DCコンバータは、出力電圧VHをオン/オフする機能、および出力オフ時には出力電圧を速やかに低下させる出力放電回路7を備えている。出力電圧VHをオン/オフする動作は、コントロールユニット3から出力されるVH_ENB信号が電源制御IC5のON/OFF端子に与えられルことによって行われる。
VH_ENBが“Lo”レベルの時には、電源制御IC5の動作が停止または出力ドライバー55がスイッチ素子Q101をオフさせる信号を出力することによって直流電圧源1からの電力供給が停止する。VH_ENBが“Hi”レベルの時には、電源制御IC5は通常のPWM制御動作を行い、基準電圧源51のVref電圧、および抵抗R101,R102の分圧比によって決定される電圧VHを出力する。
本実施の形態では、放電回路7の開閉を制御する信号を、出力オン/オフ制御信号VH_ENBとは独立にタイミング設定できるようにした放電回路制御信号DCHRGをコントロールユニット3から供給する構成とすることが特徴である。
放電回路制御信号DCHRGが“Hi”レベルの時には、放電回路7のスイッチ素子Q102がオンして、DC/DCコンバータの出力平滑用コンデンサC102の電荷を抵抗R103を介して放電し、放電時定数τ=R103×C102で決まる自然放電特性(指数関数特性)をもつ。DCHRGが“Lo”レベルの時には、スイッチ素子Q102がオフして放電動作を停止する。
VH_ENB信号とDCHRG信号は、通常は互いに反対の論理レベルである。記録動作にはVH_ENBが“Hi”レベル、DCHRGが“Lo”レベルとなって、DC/DCコンバータの出力電圧はVHとなる。一方、記録動作を行わないスタンバイ時には、VH_ENBが“Lo”レベル、DCHRGが“Hi”レベルとなって、DC/DCコンバータの出力電圧はVHから上記自然放電特性に従ってゼロになる。
出力電圧VHをオン/オフする機能、および出力放電回路7に加えて、出力電圧をモニターするVH_MONI信号をコントロールユニット3に供給する。本実施の形態では、放電回路の抵抗R103とスイッチ素子Q102の接続点の電圧をコンロトールユニット3の入力信号の許容電圧レベル変換するレベル変換回路8を介してコントロールユニット3に入力する構成とする。
以上に説明した、出力電圧VHをオン/オフするVH_ENB信号、出力放電回路を制御するDCHRG信号、および出力電圧をモニターするVH_MONI信号をコントロールユニット3とDC/DCコンバータとのインターフェース信号とする構成をとることによって、DC/DCコンバータの出力に接続されている記録ヘッドの異常の有無を検出し、異常がある場合には記録動作を停止して記録装置の信頼性を向上するための記録ヘッド異常診断手段を提供できる。以下にその動作について説明する。
図3は異常診断の動作シーケンスのフローを示す。図4は異常診断シーケンスにおける動作波形を示す。
記録装置のパワースイッチが投入される毎に、背景技術で説明した記録装置各部の起動チェックシーケンスとともに異常診断シーケンスを実行する。
まず、VH_ENBが“Lo”レベル、DCHRGが“Hi”レベルのイニシャル状態から、VH_ENBを“Hi”レベル、DCHRGを“Lo”レベルにしてDC/DCコンバータを起動する。DC/DCコンバータの起動時には、突入電流を低減するためのソフトスタート機能があり、出力電圧は徐々に上昇していく。したがって、出力電圧VHが定格電圧値に達するまでの立上り時間tr経過後、VH_ENBを“Lo”レベルにし、DC/DCコンバータの動作を停止する。このとき、DCHRGは“Lo”レベルのままとして放電回路は動作させない。このようなDC/DCコンバータがオフでかつ放電回路もオフとなる期間を設け、この期間に電源配線、記録ヘッドとの接点、および記録ヘッド内部の部分短絡の有無を出力電圧モニター信号VH_MONIの電圧レベルによって判定する。この期間を放電特性検出期間と呼ぶことにする。
図4は、VH_ENB信号、DCHRG信号の論理レベルとVH_MONI信号の電圧レベルの変化の様子を示している。
記録ヘッドおよび途中配線が正常の場合には、VH_MONI信号の電圧はAのようになる。つまり、DC/DCコンバータの動作は停止しているが、記録ヘッドは駆動されていないため負荷電流は流れない。したがって、出力電圧VHは、電解コンデンサC102に蓄積された電荷がDC/DCコンバータの出力電圧を検出する分圧抵抗R101、R102を介して徐々に放電されゆっくりと低下していく。分圧抵抗R101、R102の合成抵抗値は通常動作時の電力損失を最低限に抑えるように大きな抵抗値とする(概ね10kΩ〜100kΩ)。
一例としてVH電圧を20V、出力電解コンデンサC102を220μF、R101とR102の合成抵抗を50kΩとすると、図4のAの放電特性は時定数τ=11secと非常にゆっくりと低下していく。ここで、レベル変換回路8は検出電圧を1/6に分圧するものとすると、VH_ENBが“Lo”レベルに変化する瞬間をt=0とすると、VH(0)=20Vであり、VH_MONI信号はVH_MONI(0)=3.3Vとなり、t=τの時間経過後に36.8%に低下する(VH_MONI(τ)=1.2V)。
一方、記録ヘッドおよび途中配線に異常があり部分短絡状態になっている場合には、出力リーク電流が増大し、記録ヘッドは駆動されていないにもかかわらず、負荷電流としてリーク電流Ileakが流れる。このときのVH_MONI信号の電圧はBのようになる。時間t経過時の電圧低下は、ΔVH=Ileak×t/C102となり、VH_MONI信号はVH_MONI(t)=3.3−1/6×ΔVHとなる。リーク電流をIleak=10mAとすると、t=0.2sec時にVH_MONI(0.2)=1.8V、t=0.43sec時にはゼロまで低下することになる。
このようなVH_MONI信号の放電特性が正常時と異常時では大きく異なることに着目し、上記放電特性検出期間の開始から時間tw経過時点でVH_MONI信号の電圧レベルを異常判定電圧Vthと比較し、VH_MONI電圧がVthより大きい場合には正常と判断し、Vthより小さい場合には異常と判断する。その後DCHRG信号を“Hi”レベルにし、放電回路7をオンして故障の有無にかかわらず急速に放電してVH電圧がゼロとなるようにする。この時点で正常であれば、記録動作を許可する印刷シーケンスに進み、異常が検出された場合には、記録ヘッドエラー処理モードに進み、記録動作を停止するとともにエラー表示を行う。
本実施例で例として示した各回路部品の定数を用いれば、放電特性を検出する時間twは概ね0.5sec程度の時間で十分であり、図3に示した異常診断の動作シーケンスは、全体の処理時間が1sec未満の短時間で実現でき、記録装置の記録動作開始までイニシャル処理時間を大きく伸張することなく記録ヘッドの異常を診断する手段を提供できる。放電特性が正常時と異常時とでは差が顕著であり、誤検出を回避することが容易であり、個々の記録装置の放電特性バラツキに対して許容範囲は緩く設定できるので、検出回路の構成は簡単なものでよく、新たに設ける回路はレベル変換回路8だけでよい。コントロールユニット3のI/Oポートおよびインターフェース信号も従来のVH_ENB信号1本に対して、2本増加するだけでよく、コストアップはわずかである。
<実施の形態2>・・・異常診断シーケンスを実施するタイミングについて
実施の形態1では、記録ヘッドの異常診断シーケンスを実施するタイミングを記録装置のパワースイッチが投入される時として説明したが、記録装置の使用者が常時電源ONの状態で使用するような場合には、異常診断シーケンスを実施することができなくなる。このような場合を想定して、ホストコンピュータやデジタルカメラ等の外部機器から画像記録データが記録装置に伝送されて記録動作を行うとき、つまり記録ヘッド駆動電源がスタンバイ状態から立ち上がるタイミングにおいて、記録動作が開始する前に上記の記録ヘッドの異常診断シーケンスを実施するようにしてもよい。異常診断シーケンスの動作および回路構成は実施の形態1で説明したものと同じとする。
さらに、上記の異常診断シーケンスを実施するタイミングを記録装置の動作環境設定の情況に応じて切り換えてもよい。つまり、使用者がホストコンピュータのプリンタドライバー等で設定可能とする電源自動オン/オフ機能の設定状態に応じて、電源自動オン/オフ機能を有効としている場合には、上記の異常診断シーケンスを実施するタイミングを電源投入時のみとし、電源自動オン/オフ機能を無効としている場合には、上記の異常診断シーケンスを実施するタイミングを電源投入時、および上で述べた記録ヘッド駆動電源がスタンバイ状態から立ち上がるタイミングの両方で実施するようにしてもよい。この場合においても、異常診断シーケンスの動作および回路構成は実施の形態1で説明したものと同じとする。
<実施の形態3>・・・異常診断シーケンスの実行時間を短縮する手段について
次に、異常診断シーケンスの実行時間を短縮する手段について図2を用いて説明する。
実施の形態1で具体例として述べた異常診断シーケンスの実行時間は1sec未満であったが、実施の形態2で説明したように記録ヘッド駆動電源がスタンバイ状態から立ち上がるタイミングで異常診断シーケンスを実行する場合では、1secも要することは記録速度を低下させることになり好ましくない。このような場合に図2に示す回路構成とすることによって、異常診断シーケンスを実行時間を大幅に短縮することが可能となる。以下にその動作について説明する。
実施の形態1で説明したように放電特性検出期間の放電特性(放電時定数)は出力容量C102の静電容量によって決まる。この出力容量C102は、記録動作時のVH電圧を安定化させるため、通常は数100μF程度の電解コンデンサを使用している。そこで、出力容量C102と並列にセラミックコンデンサ等の小容量のコンデンサを設け、出力容量C102の接続を入り切りするスイッチ素子Q103を設け、さらにコントロールユニット3から出力されるスイッチ素子Q103をオン/オフ制御するC_CONT信号を設ける。
異常診断シーケンスの実行時には、C_CONT信号を“Lo”レベルとして、大容量のコンデンサC102を開放し、小容量のC103の容量値で決まる放電特性に応じた出力電圧立上りウエイト時間(tr)および放電時間ウエイト(tw)を短時間に設定する。C102とC103の容量比を100:1程度にすれば、tr、tw、および異常診断シーケンスの実行時間は1/100程度に短縮でき、記録装置の立上り時間を大幅に短縮することが可能となる。
<実施の形態4>・・・別の電源回路構成の適用例
実施の形態1から実施の形態3までに説明した異常診断シーケンスを実行する回路構成は、図1に示したDC/DCコンバータであるが、AC電源から直接ヘッド駆動電圧を生成するスイッチング電源(直流電圧源)の回路であっても本発明は実現できる。図5にこの電源構成の記録装置の回路ブロックを示す。
上記スイッチング電源のヘッド駆動電圧を生成する2次側回路には、図1のDC/DCコンバータと同様に出力をオン/オフするスイッチ回路11および放電回路12が備えられている。この回路構成であっても、出力オン/オフ制御信号VH_NBおよび放電回路の制御信号DCHRG、VH電圧のモニター信号VH_MONIのインターフェース信号は電源回路1とコントロールユニット3との間に設ける。
また、出力をオン/オフするスイッチ回路11、放電回路12、およびVH電圧のレベル変換回路8は直流電圧源1の内部でなく、記録装置のメイン基板30に設けることも可能である。
実施の形態1の故障検出回路を含むDC/DCコンバータの回路構成を示す図 実施の形態2の故障検出回路を含むDC/DCコンバータの回路構成を示す図 実施の形態1で示す故障診断シーケンスの動作を示すフロー図 実施の形態1で示す故障診断シーケンスの動作波形を示す波形図 実施の形態4の故障検出回路を含む記録装置全体の回路ブロック図
符号の説明
1 直流電圧源(スイッチング電源回路)
2 記録ヘッド
3 コントロールユニット
5 電源制御IC
6 ループ特性補正用時定数回路
7 出力放電回路
8 レベル変換回路
11 VH出力オン/オフ回路
12 VH出力放電回路
13 電圧検出・比較回路
14 ロジック電源レギュレータ
30 メイン基板
31 モータードライバー
40 キャリッジ基板
41 コンデンサ
51 基準電圧源
52 誤差増幅器
53 PWMコンパレータ
54 三角波発振回路
55 出力ドライバー
56 出力ON/OFF回路
C101,C102,C103 コンデンサ
R101〜R103 抵抗
Q101,Q102,Q103 半導体スイッチ素子
D101 ダイオード
L101 コイル

Claims (6)

  1. 出力をオン/オフする機能と、出力オフ時に出力電圧を低下させるための放電回路を有する記録装置の記録ヘッド駆動電圧を供給するDC/DCコンバータにおいて、出力オン/オフ制御信号と放電回路の制御信号を独立に記録装置のコントロールユニットから供給するとともに、出力電圧もしくは出力電圧を分圧した信号を検出する手段を設けることを特徴とする記録装置。
  2. 請求項1に記載の記録装置において、前記DC/DCコンバータの出力が定格電圧となるオン状態からDC/DCコンバータの動作を停止する出力オフ状態になる出力オン/オフ制御信号が供給する期間と、放電回路の制御信号が放電回路を遮断する信号を供給する期間とを同時設け、上記の出力オフ状態でかつ放電回路遮断状態である期間に、前記の出力電圧もしくは出力電圧を分圧した信号を検出する手段を設けることを特徴とする記録装置。
  3. 請求項2に記載の記録装置において、前記の出力オフ状態でかつ放電回路遮断状態である期間に、前記の出力電圧もしくは出力電圧を分圧した信号を検出し、検出電圧のレベルによって前記記録ヘッドの故障状態を判定するとともに、前記記録ヘッドが故障状態の場合には、記録動作を停止しエラー表示をする機能を有することを特徴とする記録装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の記録装置において、プリンタが起動する毎に前記記録ヘッドの故障状態を判定するシーケンスを実行する機能を有することを特徴とする記録装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の記録装置において、外部装置から記録装置に記録データが送信され記録動作が行われる毎に、記録動作開始前に前記記録ヘッドの故障状態を判定するシーケンスを実行する機能を有することを特徴とする記録装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の記録装置において、前記DC/DCコンバータの出力平滑コンデンサを並列に少なくとも2つ以上設けるとともに、少なくとも1つ以上のコンデンサの接続を入り切りできるスイッチを設け、記録動作時には前記スイッチを投入し、前記記録ヘッドの故障状態を判定するシーケンス動作時には前記スイッチを開放する手段を設けることを特徴とする記録装置。
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