JP2007061507A - 検眼装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 検眼装置において被検者の顔の一部が接触する部分を簡単に取り外すことができ、清掃を効率よく行うことのできる検眼装置を提供すること。
【解決手段】 検眼装置本体に配置された検眼窓を介して被検眼を検査する検眼光学系を備える検眼装置において、前記検眼窓の周囲に置かれ被検者の顔に接触する接触部材であって,前記検眼装置本体に対して磁力により着脱可能に設けられた接触部材と、該接触部材を前記検眼装置本体に取り付ける面の裏側に設けられた磁石と、を有すること。
【選択図】 図2

Description

本発明は、被検眼の屈折力等を自覚的に検査する検眼装置に関する。
従来、レンズディスクに配置された種々のレンズ等の光学素子を検眼窓に切換え配置し、被検眼の屈折力を自覚的に検査する自覚式検眼装置がある。このような検眼装置において、検眼窓の内側や内部の光学素子を清掃するために、検眼窓周辺の部材を取り外し可能な構成としたものが知られている(特許文献1参照)。
特開2004−329344号公報
前述した自覚式の検眼装置は、被検眼と検眼窓とがかなり接近した状態で検査を行うため、被検者の顔の一部(頬等)が検眼装置に接触する場合がある。被検者の顔の一部が接触すると、皮脂やファンデーション等が付着し、不衛生となる。このため、検眼装置本体の接触部分をこまめに拭く必要がある。また、検者によっては紫外線殺菌等を行い、より衛生的に使用したいという要望がある。
上記従来技術の問題点に鑑み、検眼装置において被検者の顔の一部が接触する部分を簡単に取り外すことができ、清掃を効率よく行うことのできる検眼装置を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 検眼装置本体に配置された検眼窓を介して被検眼を検査する検眼光学系を備える検眼装置において、前記検眼窓の周囲に置かれ被検者の顔に接触する接触部材であって,前記検眼装置本体に対して磁力により着脱可能に設けられた接触部材と、該接触部材を前記検眼装置本体に取り付ける面の裏側に設けられた磁石と、を有することを特徴とする。
(2) (1)の検眼装置において、前記接触部材の裏面には該接触部材の剛性を高めるとともに前記磁石の磁力によって前記検眼装置本体に取り付け可能とするために,所定の厚みを有した平板状の磁性体が設けられていることを特徴とする。
(3) (2)の検眼装置において、前記磁石は100mT以上の磁力を有していることを特徴とする。
本発明によれば、被検者の顔の一部が接触する部分を簡単に取り外すことができ、清掃作業を効率よく行うことができる。
以下に図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1は本実施形態である検眼装置の概略外観図である。図1(a)は被検者側から見たときの概略図、図1(b)は横方向から見たときの概略図である。1は検眼装置本体であり、検眼装置本体1は左右対称な一対のレンズ室ユニット60と、この左右のレンズ室ユニット60を吊下げ支持する移動ユニット6と、を備える。移動ユニット6は、被検者の瞳孔間距離に合わせて検眼窓61の間隔を変えるために左右のレンズ室ユニット60の間隔を調整するスライド機構、及び左右のレンズ室ユニット60の輻輳角(打寄せ角)を調整する輻輳機構を有する移動手段を内部に持つ。また、検眼装置本体1は支持アーム4によって吊り下げ支持され、支持アーム4は図示を略す検眼テーブルに備え付けられた支柱5に支持されている。支柱5は上下移動可能に検眼テーブルに保持されている。
70は被検者の額を当接させる額当てであり、71は額当て70と移動ユニット6とを連結させるための連結部である。額当て70は、被検者の頭部を保持し、被検眼の位置を固定する役割を持つ。
75は検眼時に被検者の顔の一部(頬等)が接触する箇所に設けられる頬当て(接触部材)であり、左右一対のレンズ室ユニット60の検眼窓61周辺に形成された頬当て取付部75′に各々着脱自在に取り付けられている。なお、77はマグネット(磁石)であり、頬当て取付部75′の裏面に配置されている。このマグネット77により、頬当て75を磁力にて着脱可能としている。頬当て75の清掃を行う際には、図1(a)に示すように、レンズ室ユニット60(装置本体)の頬当て取付部75′から頬当て75を取り外して行う。このような頬当て75を着脱させるための機構の詳細は後述する。また、頬当て75を複数用意しておくことにより、経年劣化や汚れてしまった頬当て75を随時交換することができる。
左右のレンズ室ユニット60の筐体内部には、検眼光学系として種々の多数の光学素子65(レンズ等)を同一円周上に配置(保持)した複数のレンズディスク64(図では1枚としている)が回転可能に設けられている(図1(b)参照)。検眼窓61に配置するレンズ等の検眼光学系は、コントローラ9の操作信号により切換えられる。また、検眼窓61には、レンズ室ユニット60の筐体内に設けられた光学素子65やレンズディスク64等を外部から保護するための透明な保護ガラス(保護部材)66が設けられている。検眼時には前方に種々の視標を呈示し、検眼窓61に光学素子65を切換え配置して被検眼の屈折力を自覚的に検査する。
図2は、図1(a)のA−A´での断面図を示している。頬当て75は、装置本体1の外壁を形成する材質と同一のものを用いるとともに、色も同一としており、装置本体1への取り付け状態が目立たないようになっている。なお、本実施形態においては、頬当て75はABS樹脂にて成型されている。76は、頬当て75の裏面に接着剤にて貼り付けられた磁性体であり、本実施形態では平板状の鉄板(磁石で吸着されるステンレス)を用いている。なお、鉄板76は、頬当て75の剛性(強度)を高めるためにも用いられ、頬当て75の裏面外周と同様の形状に形成される。頬当て75の剛性が弱い場合、着脱を繰り返すことによる経年使用によって、捩れや反りが発生し易くなる。このため、鉄板76の厚さは、磁力による好適な吸着力が確保できる厚さであって、経年使用により生じやすい頬当て75の変形を抑制するだけの厚さを有していればよい。しかし、鉄板76が厚すぎると頬当て75が重くなりすぎ、頬当て75が頬当て取付部75´に吸着しにくくなる。このため、鉄板76の厚みは、頬当て75の強度を確保し、磁力により頬当て取付部75´に吸着する程度の厚みであればよい。従って、鉄板76の厚みは、好ましくは0.3mm以上1.5mm以下であり、さらに好ましくは0.5mm以上1.0mm以下である。
75´は、前述した頬当て取付部であり、レンズ室ユニット60の外壁の一部であって頬当てを着脱する箇所である。77は前述したマグネット(磁石)であり、鉄板76と、マグネット77が、磁力で引き合うことにより、頬当て75が着脱可能となっている。
本実施形態で用いるマグネット77は、ネオジウム・鉄・ボロン磁石(以下、ネオジウム磁石と略す)である。ネオジウム磁石は直径1.5cm、厚みが1.5mm程度の円盤形状をしている。本実施形態では、マグネット77を頬当て取付部75′の裏側(装置本体1の内壁)に取り付けるものとしており、頬当て75の取付時には、その間に樹脂を介するため、マグネット77の磁束密度は100mT以上が好ましい。なお、ネオジウム磁石の磁束密度は、1つあたり130mTで、吸着力は1.1kgである。
図2に示すように、頬当て取付部75´の内側(裏側)に、マグネット77が収められる程度の座繰りをいれ、その座繰りの中にマグネット77を配置し、接着剤で貼り付ける。本実施形態では、頬当て取付部75´の厚みは2.5mmである。このため、座繰りの深さを、1.5mmとしても、マグネット77が、頬当て取付部75´の表面に露出することがない。また、本実施形態では、図1(a)に示されるように、マグネット77は、頬当て1つにつき検査窓61を挟んで上下に1つずつ配置される。このように点状に配置することで、頬当て75の吸着が安定する。
このように、マグネット77を頬当て取付部75′の内側に配置することによって、頬当て75を取り外しても、頬当て取付部75´の表面に、マグネット77が露出することがなく、外観を損ねない。また、鉄板76が、マグネット77に接触せずに、頬当て75を着脱可能としているため、磁石と鉄板が長期接触して、固着することがない。さらに、マグネット77が、頬当て取付部75´の内側に接着されているため、頬当て75を外すことによって、マグネット77が剥がれない。なお、本実施形態では、磁束密度の高い磁石を用いているため頬当て75とマグネット77との間に頬当て取付部75′が介在していても、頬当て75を吸着保持させることができる。
なお、本実施形態ではマグネット77を頬当て取付部75′の裏側に取り付けるものとしているが、これに限るものではなく、頬当て75を取り付ける面の裏側に取り付け、マグネットが露出しない状態であればよい。例えば、頬当て取付部75′の表面に座繰りを入れ、ここにマグネット77を配置し、その上にマグネット77が見えなくなるようにシールを施すようにすることもできる。
被検者の検眼を行う際には、被検者の額を額当て70に当接させ、被検者の顔を検眼装置本体1に固定させる。この時、額当て70によって、被検眼が検査窓から所定の位置に置かれ、被検眼は検眼窓61を通して視標を覗くような状態となる。所定の検査位置にあるときは、被検眼の角膜頂点が検眼窓61に配置された光学素子65のレンズ後面から12mmの位置にくるように調整される(VD=12mm)。なお、被検者側の保護ガラス66と被検眼の角膜頂点との距離は、例えば、約8mm程度となる。
このような検査条件で検査を行うと、被検者の頬が頬当て75に接触する場合がある。被検者の頬が頬当て75に接触した場合には、皮脂や化粧等の付着物が付き易く不衛生となりやすいため、検者は、検眼作業の終了後に、頬当て75を装置本体1から取り外し、これを清掃する。また、必要があれば図3に示すように殺菌器100を用いて、頬当て75を紫外線により殺菌消毒する。その後、頬当て75を頬当て取付部75′に取り付けておく。
このように、頬当てを簡単に取り外すことができるため、効率よく清掃作業を行い、頬当てを清潔に保つことができる。
以上説明した本実施形態では、マグネットをネオジウム磁石としているが、これに限るものではない。鉄板に接触せずとも、吸着できる程度に磁束密度の高い(例えば100mT以上)の磁石であればよい。例えば、アルニコ磁石、サマリウム・コバルト磁石等である。また、頬当てに鉄板を設け、頬当て取付部に磁石を設けて、頬当てを磁力にて着脱可能としたが、これに限るものではない。頬当てに磁石を設け、頬当て取付部に鉄板を設けてもよい。また、頬当て、頬当て取付部の双方に磁石を設けてもよい。この場合は、互いに引き合うように、磁石の極性を加味して配置する。また、磁石の取り付け個数は、頬当て1つ辺り2個としたが、これに限るものではない。頬当てが頬当て取付部に着脱可能な個数であればよい。
本実施形態である検眼装置の概略外観図である。 図1(a)のA−A´での断面図を示している。 殺菌器を示す図である。
符号の説明
1 検眼装置本体
60 レンズ室ユニット
61 検眼窓
66 保護ガラス
75 頬当て
75´ 頬当て取付部
76 鉄板
77 マグネット

Claims (3)

  1. 検眼装置本体に配置された検眼窓を介して被検眼を検査する検眼光学系を備える検眼装置において、前記検眼窓の周囲に置かれ被検者の顔に接触する接触部材であって,前記検眼装置本体に対して磁力により着脱可能に設けられた接触部材と、該接触部材を前記検眼装置本体に取り付ける面の裏側に設けられた磁石と、を有することを特徴とする検眼装置。
  2. 請求項1の検眼装置において、前記接触部材の裏面には該接触部材の剛性を高めるとともに前記磁石の磁力によって前記検眼装置本体に取り付け可能とするために,所定の厚みを有した平板状の磁性体が設けられていることを特徴とする検眼装置。
  3. 請求項2の検眼装置において、前記磁石は100mT以上の磁力を有していることを特徴とする検眼装置。

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