JP2007060045A - アレーアンテナ装置の制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】指向性可変アンテナ素子を複数有するアレーアンテナ装置の制御方法。
【解決手段】アレーアンテナ装置100は、m0個の指向性可変アンテナ素子AN-m、無線受信機R-m、適応制御コントローラC1、乗算器W-m及び加算器p1とを備える。各アンテナ素子AN-mに対し、指向性パタンXmをk0個ずつ用意する。この指向性パタンは、指向性可変アンテナ素子の指向性パタンのうち、代表的なものとして選択される。選択された指向性パタンのすべての組み合わせにおいて、m0個の受信信号ym(t)から決定される相関行列の固有値が最大となる指向性パタンセットを決定する。それに対応する受信信号ym(t)による相関行列の固有ベクトルeを決定する。指向性パタンセット{Xmk}に対応するよう、各指向性可変アンテナ素子AN-mを制御し、相関行列の固有ベクトルeのm番目の要素を受信信号ym(t)に対応する重み係数とすれば、所望波に対して高いSINRを実現できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、各々の指向性を独立に制御できる複数の指向性可変アンテナ素子からなるアレーアンテナ装置の制御方法に関する。
複数のアンテナ素子から構成される適応アンテナ装置およびその制御方法は、すでに各種提案されている。例えば、空間相関が小さくなるような間隔で配置されたダイバーシチアンテナがあり、その一例を図11に示す。
図11のアレーアンテナ装置900の構成は以下の通りである。各アンテナ素子ANn−1及至ANn−mは指向性が不変のアンテナ素子であり、それぞれの空間相関が小さくなるように配置されている。各アンテナに接続した無線受信機R―1及至R−mによって受信信号が得られる。このm個の受信信号から、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)が最大となるように、適応制御コントローラC1により各受信信号の重み係数が算出されて、重み付け装置(乗算器)W−1及至W−mにおいて各受信信号に重み係数が乗ぜられて、信号合成装置(加算器)p1により合成信号が得られる。尚、無線受信機R―1及至R−mは低歪増幅器(LNA)、ダウンコンバータ(D/C、I相/Q相の2信号を出力するもの)、アナログディジタル変換器(A/D)により構成されている。
このようなダイバーシチアンテナにおいて、各アンテナの受信信号によって構成される相関行列の固有ベクトルの各要素を重み係数として用いることで、その固有ベクトルに対応する固有値があらわす到来波に対して最大比合成受信ができることは、非特許文献1等で報告されている。
また、アナログ的に指向性を制御できるアンテナ素子として、給電素子と無給電素子から構成され、無給電素子に装荷された可変リアクタンス値を変化させることによって指向性を制御することができる簡易構造指向性制御アンテナの開発が行われている。このアンテナ装置は無給電素子を給電素子に対して、導波器または反射器として有効に動作させることできわめて容易に指向性の制御を行うことができる。
前記簡易型指向性制御アンテナの従来例のひとつであるエスパアンテナ(ESPAR antenna; Electronically Steerable Passive Array Radiator antenna)は特許文献1、非特許文献2等で報告されている。エスパアンテナ構成の一例を図12に示す。また、その単一ユニットにおける指向性制御方法は特許文献2、特許文献3、非特許文献3等で報告されている。
簡単に図12のエスパアンテナ10の構成を説明する。図12.Aは、給電素子A0と、各々に可変リアクタンス素子が接続された6本の無給電素子A1〜A6とを有するエスパアンテナ10の構成を示す斜視図である。これら給電素子A0と無給電素子A1〜A6は、鉛直方向に設けられた線状導体であって、水平に配設された接地導体11の7箇所の孔部110〜116を通して、接地導体11に触れることなく上方向に設けられている。7箇所の孔部110〜116の配置は、中央部に孔部110を設け、孔部110を中心として正六角形の頂点の位置に孔部111〜116を設ける。このように給電素子A0と無給電素子A1〜A6は、接地導体11の7箇所の孔部110〜116を通して例えば同一の長さで設けられている。
図12.Bは、給電素子A0と無給電素子A1及びA4が一平面上に形成されることから、当該面による断面図を示すものである。接地導体11の孔部110の下では、給電素子A0は同軸ケーブル5の芯線に接続され、受信機に接続される。接地導体11の孔部111及び114の下では、無給電素子A1及びA4は他端が接地された可変リアクタンス素子12−1及び12−4に接続されている。全く同様にして、6個の無給電素子A1〜A6は、接地導体11の孔部111〜116の下で、他端が接地された可変リアクタンス素子12−1乃至12−6(全ては示していない)に接続されている。
図12.Cは、可変リアクタンス素子とその制御方法の一例を示す回路図である。図12.Cのように、線状導体である無給電素子A1〜A6には、各々バラクタダイオード12−1〜12−6の負極が接続されている。また、バラクタダイオード12−1〜12−6の正極は接地されている。適応制御コントローラCから、抵抗14−1〜14−6を介してバラクタダイオード12−1〜12−6の負極に印加する電位を調整することで、バラクタダイオード12−1〜12−6を可変リアクタンス素子として作用させることができる。尚、適応制御コントローラCと抵抗14−1〜14−6との接続点は他端が接地されたコンデンサ15−1〜15−6が接続されている。バラクタダイオード12−1〜12−6の負極に、適応制御コントローラCから、抵抗14−1〜14−6を介して印加する電位をを変化させることで、バラクタダイオード12−1〜12−6を可変リアクタンス素子として作用させることができる。
このような簡易型指向性制御アンテナ素子を複数用いて構成されたダイバーシチアンテナについて、特許文献4で報告されている。
一方、アレーアンテナを用いた通信方法として近年MIMO(Multi-Input Multi-Output)システムの開発が進められている。MIMOにおける通信手法は各種提案されており、例えばそのひとつに固有ビーム空間分割多重通信(Eigenbeam Space Division Multiplexing; E-SDM)があり、非特許文献4で報告されている。
特開2001−024431 特開2004−134873 特開2004−007329 特開2004−064743 Y. Kamiya, Y. Karasawa, S. Denno, Y. Mizuguchi,"A SoftwareAntenna: Reconfigurable Adaptive Arrays Based on Eigenvalue Decomposition,"IEICE Trans. Commun., Vol. E82-B, no. 12, pp.2012-2020, Dec. 1999. T. Ohira et al., "Electronically steerable passive array radiator antennas for low-cost analog adaptive beamforming," 2000 IEEE International Conference on Phased Array System & Technology pp. 101-104, Dana point, California, May 21-25, 2000. 大平,飯草"電子走査導波器アレーアンテナ"信学論,vol. J87 C, no. 1, pp. 12 31, Jan. 2004. 宮下,西村,大鐘,小川,鷹取,長"MIMOチャネルにおける固有ビーム空間分割多重(E−SDM)方式"信学技法,RCS2002-53.
図12のエスパアンテナ10のような、簡易構造指向性制御アンテナの車載を考慮した場合、その意匠によって設置場所が制限される他、車体による指向性の歪みの影響を大きく受ける。このため、単一ユニットで所望の走査範囲をカバーし、十分な精度を確保することは難しい。そこで、複数の簡易構造指向性制御アンテナを用いたマルチユニットによるシステムを構成することが有効である。
しかしながら、複数の指向性可変アンテナ素子からなるアレーアンテナ装置であって、各指向性可変アンテナ素子の指向性を制御しつつ、それらの受信信号に対して重み付け合成するとのアレーアンテナ装置の統合的な制御方法についてはまだ報告がない。
また、車載アンテナでは製造の問題により、各アンテナ素子の位置関係を完全に把握していない場合でも有効に制御できることが望ましい。加えて、システムの汎用性を考慮すると、受信信号に参照信号が含まれていなくても制御が可能であることが重要である。このようにいわゆるブラインド処理が望まれる。
一方、MIMOシステムにおける、E-SDMでは、各送信信号系列の受信SNRはチャネル行列の相関行列固有値に依存する。従って、すべての送信信号系列のSNRを補償するために、最小固有値を大きくしなければならない。
この問題に対し、アレーアンテナの各アンテナ素子に簡易型指向性制御素子を用いることで、同一の伝搬環境において、チャネル行列の相関行列による固有値・固有ベクトルの状態を変化させることができ、従来の各アンテナ素子に指向性不変アンテナ素子を用いた場合と比べて、通信品質を向上できることが期待できる。また、電波伝搬環境が刻々と変化するような移動通信においても、各アンテナ素子の指向性を適応的に制御することで通信品質の向上が期待できる。
しかしながら、前述のように複数の指向性可変アンテナをアンテナ素子とするアレーアンテナの統合的な制御方法は報告されていない。
本発明は、上記の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、複数の指向性可変アンテナ素子によって構成されるアレーアンテナの統合的な制御方法を提供することである。
上記の課題を解決するためには、以下の手段が有効である。
すなわち、本発明の第1の手段は、各々の指向性を独立に制御可能な複数の指向性アンテナ素子と、前記複数の指向性アンテナ素子毎に、その受信信号に対してそれぞれ決定された重み係数を乗ずる複数の乗算器と、前記複数の乗算器の出力を加算する加算器とを有するアレーアンテナ装置の制御方法であって、前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性を変化させて受信を行い、前記複数の指向性アンテナ素子による受信信号によって構成される相関行列における、固有値または固有ベクトルを変数とする目的関数が最大または最小となる前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性を決定する手順と、当該決定された前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性における前記複数の受信信号に対する重み係数として、前記固有値または固有ベクトルの値に応じた値を決定する手順とを含むことを特徴とするアレーアンテナ装置の制御方法である。
第2の手段は、上記の第1の手段において、前記複数の指向性可変アンテナ素子のそれぞれが、1つの給電素子と、前記給電素子から所定の間隔だけ離れて設けられた複数の無給電素子と、前記無給電素子に装荷された複数の可変リアクタンス素子から構成され、前記可変リアクタンス素子のリアクタンス値を変化させることにより指向性可変アンテナ素子の指向性を制御可能であることを特徴とする。
第3の手段は、上記の第1の手段において、前記複数の指向性アンテナ素子のそれぞれが、2点1組の給電点から成る給電部を備えて1つの基準平面上に配置された1つの主のループ配線と、前記主のループ配線と平行または同一平面上に配置された、給電点を備えない少なくとも1つの従のループ配線とを有するアンテナ素子であって、各前記ループ配線は、それぞれ互いに交点及び接点を持たず、前記従のループ配線に囲まれた平面領域の中心点は、前記主のループ配線に囲まれた平面領域の中心点を通る、前記基準平面に垂直な1つの垂直断面上に位置しており、任意の1つの前記ループ配線によって囲まれる平面領域は、前記基準平面の法線方向から見たときに、隣り合う他の前記ループ配線によって囲まれる他の平面領域と部分的に重なって見え、前記従のループ配線は、前記垂直断面上の2箇所にそれぞれ可変リアクタンス素子を有し、前記主のループ配線は、前記垂直断面上の1箇所に可変リアクタンス素子を有し、前記垂直断面上の他の1箇所に前記給電部を有するものであり、前記給電点を前記給電素子、前記金属ループ配線に備えられた複数の可変リアクタンス素子を前記複数の無給電素子とみなし、前記金属ループ配線に備えられた複数の可変リアクタンス素子のリアクタンス値を変化させることにより指向性を変化させることを特徴とする。
第4の手段は、上記の第2または3の手段において、前記複数の指向性可変アンテナ素子の各指向性を決定する手順は、前記可変リアクタンス素子の各リアクタンス値における前記目的関数値に基づいて、反復的な非線形計画法を用いて前記目的関数値を最大または最小にする各指向性を決定する手順であることを特徴とする。
第5の手段は、上記の第2または3の手段において、前記複数のアンテナ素子それぞれに設けられた複数の可変リアクタンス素子のリアクタンスセット値を所定の数だけ用意し、前記リアクタンスセット値をアンテナ素子ごとに順次切替えて、各リアクタンス値に対して前記目的関数を計算する手順と、前記目的関数値を最大または最小にするための前記リアクタンス値を設定する手順とを有することを特徴とする。
第6の手段は、上記の第1乃至第5の何れか1つの手段において、前記目的関数が前記固有値の最大固有値であることを特徴とする。
第7の手段は、上記の第1乃至第5の何れか1つの手段において、前記目的関数が前記固有値の中で、雑音電力よりも大きい最小固有値であることを特徴とする。
第8の手段は、上記の第1乃至第7の何れか1つの手段において、前記アレーアンテナ装置は移動体における通信に用いられるものであって、前記移動体の移動速度又は位置情報に応じて、指向性及び重み付けの更新頻度を変化させることを特徴とする。
第9の手段は、上記の第4の手段において、前記アレーアンテナ装置は移動体における通信に用いられるものであって、前記移動体の移動速度又は位置情報に応じて、非線型計画法におけるリアクタンス値の変化幅の大きさを変化させることを特徴とする。
第10の手段は、上記の第1乃至第9の何れか1つの手段において、水平面内の任意の方向に対し、当該方向にビームを向けることが可能である指向性アンテナ素子が複数の指向性アンテナ素子全体のうちに1個以上存在することを特徴とする。
第11の手段は、上記の第1乃至第10の何れか1つの手段において、前記指向性を制御可能な複数の指向性可変アンテナ素子が、それぞれ通信に用いられる波長λ以上離れて設置されていることを特徴とする。
また、第12の手段は、上記の第1乃至第11の何れか1つの手段において、前記指向性を制御可能な複数の指向性アンテナ素子を、前記指向性を制御可能な1個以上の指向性アンテナ素子と、指向性が固定された1個以上のアンテナ素子とを含む複数のアンテナ素子に置き換えたことを特徴とする。
第1の手段によれば、アレーアンテナの各素子に各々の指向性を独立に制御可能な指向性可変アンテナ素子を用いることによって、刻々と変化する各アンテナブランチの受信状態を最適な状態に保つことができる。
受信信号の相関行列による固有値又は固有ベクトルを変数とする目的関数とする規範を用いることで、各アンテナブランチの指向性を、統合的な制御によって最適な状態にすることができる。このため、各指向性可変アンテナ素子で個別に制御を行うよりも装置が小規模で済み、また、自己矛盾のない制御が可能である。
このとき、参照信号などの予備知識を必要としないので、ブラインド処理が可能である。
また、所望波をあらわす固有値に対応する固有ベクトルを重み係数とすることで、最大比合成受信を行うことができる。このとき、各指向性可変アンテナ素子の位置関係を必要としないため、アレーアンテナ搭載の自由度が高い。
第2の手段によれば、指向性を独立に制御可能な指向性可変アンテナ素子が簡易な構造で実現できる。
第3の手段によれば、ループ配線によって囲まれた面積を貫く磁束を共有することによって、平板構造でありながら、給電点を備えた主のループ配線の半分と、その他の給電点を備えないループ配線の半分との間に高い相互結合を達成する事ができ、パタン形成能力や制御能力の高い指向性可変アンテナ素子を実現できる。 したがって、搭載位置に制限のある場合や、各指向性可変アンテナ素子が鋭いビームを絞ることが求められる場合に有効である。
第4の手段によれば、前記目的関数に対して最急勾配法などの非線形計画法を用いることで、速やかに所望の状態に収束させることができる。すべてのリアクタンス値に対して、同一の目的関数を用いて制御を行うため、統合的な制御が可能となる。
第5の手段によれば、各指向性可変アンテナ素子にあらかじめ用意しておいたリアクタンス値に対応する指向性の組み合わせの中で、もっとも目的関数が所望の値に近いものを解とするため、速やかに解を求めることができる。電波伝搬環境の変化が非常に速い場合においても、解を速やかに追従させるのに有効である。
第6の手段によれば、各アンテナ素子の指向性を、最も強い到来波に追従させることができ、高いSINRを達成できる。
受信電力の相関行列から求められる固有値は重み付け合成後の電力をあらわしている。本手段によれば、最大固有値を最大にするように各指向性アンテナの指向性を制御するため、それぞれの指向性可変アンテナ素子がもっとも強い1波に対して電力を大きくする操作を行うことに等しく、重み付け合成後の合成信号は、指向性不変のアンテナで構成される通常のアダプティブアレーと比べてSN比が高いものとなる。
第7の手段によれば、複数の到来波に対して同時に受信することができ、受信電力のもっとも弱い到来波に対しても適応的に高いSINRを達成できる。
本手段では、最小固有値を最大にするように各指向性アンテナの指向性を制御するため、それぞれのアンテナ素子がもっとも弱い到来波に対して電力を大きくする操作を行うことに等しい。
また、MIMOシステムのE−SDM方式においては、チャネル行列の相関行列の最小固有値を補償する制御が実現でき、通信特性を向上することが期待できる。
第8及び第9の手段によれば、移動体の移動速度に応じた適切な制御、及び移動体の周囲の電波遮蔽物を考慮した適切な制御を行うことができる。移動通信では速度に応じて電波環境の変化するスピードが変化するため、そのスピードに応じて制御を行うことで、通信品質の向上と計算リソースの節約が可能である。
また、移動通信では、伝搬路の遮蔽に伴うマルチパスによるフェージングが伝搬劣化の要因となる。そのマルチパスの度合いは、例えば市街地のビルに囲まれたような環境では強くあらわれ、一方で郊外地のような基地局から見通しがよい環境では弱くなる。このため、伝搬環境に応じて前記目的関数の更新頻度を適切に設定することで、通信品質の向上と計算リソースの節約が可能である。
第10の手段によれば、水平面で全方位(360deg)のいずれの方向から到来する電波に対して適切な制御を行うことができる。アンテナは車両搭載時に車体の影響を受け、指向性が大きく歪む。このため、指向性可変アンテナ素子においては、ビームを走査できない範囲が生じることが考えられる。このことを考慮して、指向性可変アンテナ素子を複数用いて構成するシステムにおいては、水平面内360degの任意の点で少なくとも1素子はビームを向けることができるようにアンテナ素子を配置することで、制御範囲を確保することができる。
第11の手段によれば、各アンテナ素子が波長よりも十分離れていないと電磁的に結合し、所望の指向性制御が達成できないことがあるため、各アンテナ素子を一波長以上話して設置することで所望の性能を確保できる。特に、各アンテナ素子に相互結合を利用する可変リアクタンス素子装荷の指向性制御アンテナを用いる場合には重要である。
また、空間相関がない程度にアンテナ素子を離して設置することで、高いダイバーシチ効果を得ることができる。
以上はアレーアンテナを構成する全てのアンテナ素子が指向性可変アンテナ素子であることを前提としているが、そこに指向性不変のアンテナ素子を加えても、効果が減ずることは無いことは明らかである。更には、指向性可変アンテナ素子を1個以上、指向性不変のアンテナ素子を1個以上としても、同様の効果を有するアレーが期待できる(請求項12)。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。
〔アレーアンテナ装置100の構成〕
図1は本発明に係る第1の実施例であるアレーアンテナ装置100の構成を示す構成図である。アレーアンテナ装置100は、図1に示すように、指向性制御可能なm0個の指向性可変アンテナ素子AN−m(mはm0以下の自然数、以下同じ)と、無線受信機R−mと、適応制御コントローラC1と、重み付け装置(乗算器)W−mと、信号合成装置(加算器)p1とを備えている。尚、無線受信機R−mは低歪増幅器(LNA)、ダウンコンバータ(D/C、I相/Q相の2信号を出力するもの)、アナログディジタル変換器(A/D)により構成されている。図1のアレーアンテナ装置100は、適応制御コントローラC1によって、各アンテナ素子の指向性および乗算器で乗ずる重み係数を制御することで、所望波に対して高いSINRを実現するものである。
〔図2と図3の概略について〕
図2及び図3は制御アルゴリズムの概念を示すフローチャートである。図2と図3の違いは、目的関数を最大にする場合を図2として示し、目的関数を最小にする場合を図3として示している。尚、本実施例では概念的に図4のような「指向性パタン」を想定するため、指向性を「指向性パタン」と呼び、「アレーとして組み合わせる各アンテナの指向性のセット」を「指向性パタンのセット」と呼ぶこととする。
まずm0個の指向性可変アンテナ素子AN−mに対し、指向性パタンXmを各々k0個ずつ用意する。ここで用意される指向性パタンとは、指向性可変アンテナ素子の無限に存在する指向性のうち、代表的なものとして選択されるものであって、各指向性可変アンテナ素子を制御可能な、数値又は数値ベクトルその他の多元数である。例えばリアクタンス素子を制御することにより指向性を制御可能なアンテナ素子であれば、各リアクタンス素子を制御するための電位等の値のベクトルである。また、図2及び図3の制御アルゴリズムのポイントは、選択された指向性パタンのすべての組み合わせ(指向性パタンのセットの全て)において、m0個の受信信号ym(t)から決定される目的関数Jを順次求め、目的関数Jが最大(図2)又は最小(図3)となる指向性パタンのセットを決定する。即ち、各指向性可変アンテナ素子AN−mに対し、各々k番目の指向性パタンXm,kが選択され、アレー全体について指向性パタンのセット{Xm,k}(mはm0以下の自然数、kはk0以下の自然数であって、m毎に決まる数)が決定される。
目的関数Jが最大(図2)又は最小(図3)となる指向性パタンのセット{Xm,k}が決定されると、目的関数Jが固有値である場合はそれに対応する受信信号ym(t)による相関行列の固有ベクトルeを決定する。指向性パタンのセット{Xm,k}に対応するよう、各指向性可変アンテナ素子AN−mを制御し(例えばリアクタンス素子を制御することにより指向性を制御可能なアンテナ素子であれば、各リアクタンス素子を制御するための電位等を与え)、相関行列の固有ベクトルeのm番目の要素を受信信号ym(t)に対応する重み係数とすれば図1のアレーアンテナ装置において、所望波に対して高いSINRを実現できる。
目的関数Jが固有値でない場合は、決定された指向性パタンのセット{Xm,k}に対して改めて受信信号ym(t)を得て、それによる相関行列を構成し、目的関数Jに対応する相関行列の固有値を求めてから、又は直接に相関行列の固有ベクトルeを決定する。この場合も指向性パタンのセット{Xm,k}に対応するよう、各指向性可変アンテナ素子AN−mを制御し(例えばリアクタンス素子を制御することにより指向性を制御可能なアンテナ素子であれば、各リアクタンス素子を制御するための電位等を与え)、相関行列の固有ベクトルeのm番目の要素を受信信号ym(t)に対応する重み係数とすれば図1のアレーアンテナ装置200において、所望波に対して高いSINRを実現できる。
〔図2の説明〕
図2のフローチャートを、例えば目的関数Jとしてm0個の受信信号ym(t)によるm0行m0列の相関行列の所定番目に大きい固有値であって、当該固有値を最大とする場合の指向性パタンのセット{Xm,k}を求める場合として説明する。
図2のようにステップ200(図2ではS200と記載、以下同じ)で、まず、自然数カウンタnの初期値を1、JMAXの初期値を0とし、ステップ202に進む。
ステップ202では、m0個の指向性可変アンテナ素子AN−mに対し、指向性パタンXmを各々k0個ずつ用意する。これらの組み合わせ(指向性パタンのセット)は、k0のm0乗個存在する。この指向性パタンのセットに1番からk0のm0乗番と番号を振り、X(n)(nはn0(=k0のm0乗)以下の自然数)と表記する。次にステップ204に進む。
ステップ204では、指向性パタンのセットX(n)を選択してステップ206に進む。ステップ206では、指向性パタンのセットX(n)によりm0個の指向性可変アンテナ素子AN−mの指向性を設定して、所定時間、受信信号ym(t)を得てステップ208に進む。
ステップ208では、m0個の受信信号ym(t)によるm0行m0列の相関行列から、固有値演算を行い、目的関数Jの値を計算する。本実施例では相関行列の所定番目に大きい固有値である。
ステップ210では目的関数JがJMAXより大きいかどうかを判定し、目的関数JがJMAXより大きければステップ212に進み、目的関数JがJMAXより大きくなければステップ214に進む。ステップ212ではJMAXをJに置き換え、JMAXを与える指向性パタンのセットXMAXをX(n)で書き換えてステップ214に進む。尚、本実施例においては、指向性パタンのセットX(n)でのm0個の受信信号ym(t)による相関行列をも記憶し、順次更新することとする。
ステップ214では、nがn0(=k0のm0乗)以上であるかどうかを判定し、nがn0(=k0のm0乗)以上でなければステップ216に進み、nがn0(=k0のm0乗)以上であればステップ218に進む。
ステップ218にたどりつく場合は、全ての指向性パタンのセットについて目的関数Jが求められ、その最大値JMAXを与える指向性パタンのセットXMAXが求められたときである。よって、ステップ218では、目的関数Jの最大値JMAX(本実施例では相関行列の所定番目に大きい固有値の最大値)に対応するm0個の受信信号ym(t)による相関行列の固有ベクトルeMAX(次数はm0)を求める。
こうして、目的関数Jの最大値JMAX(本実施例では相関行列の所定番目に大きい固有値の最大値)を与える指向性パタンのセットXMAXと、その際のm0個の受信信号ym(t)による相関行列の固有ベクトルeMAX(次数はm0)が求められたので、図1のアレーアンテナ装置においては、適応制御コントローラC1により、m0個の指向性可変アンテナ素子AN−mには指向性パタンのセットXMAX={Xm,k}に対応する指向性パタンXm,kを与えるように制御され、重み付け装置(乗算器)W−mには固有ベクトルeMAXのm番目の要素の定数倍が重み係数として出力される。各指向性可変アンテナ素子AN−mには指向性パタンXm,kに対応するように、例えばリアクタンス素子を制御するための電位が出力される。このように、m0個の指向性可変アンテナ素子AN−m及びm0個の重み付け装置(乗算器)W−mとに、矛盾のない制御を行うことが可能となる。
〔図3の説明〕
図3のフローチャートについても、目的関数Jを最小とする指向性パタンのセットXmin={Xm,k}とその際のm0個の受信信号ym(t)による相関行列の固有ベクトルemin(次数はm0)を求めるとの差異を除けば、本質的には図2とほとんど同一であり、図3のステップ300〜318は、図2のステップ200〜218に対応し、枝分かれや順序づけも対応する。
図3のステップ300では、図2のステップ200のJMAXの初期値に替えてJminの初期値を設定する。図3のステップ302〜308は図2のステップ202〜208と同じである。図3のステップ310では、目的関数JがJminより小さいかどうかを判定し、目的関数JがJminより小さければステップ312に進み、目的関数JがJminより小さくなければステップ314に進む。図3のステップ312ではJminをJに置き換え、Jminを与える指向性パタンのセットXminをX(n)で書き換えてステップ314に進む。尚、指向性パタンのセットX(n)でのm0個の受信信号ym(t)による相関行列をも記憶し、順次更新すると良い。図3のステップ314及び316は図2のステップ214及び216と同じである。
ステップ318にたどりつく場合は、全ての指向性パタンのセットについて目的関数Jが求められ、その最小値Jminを与える指向性パタンのセットXminが求められたときである。よって、ステップ318では、目的関数Jの最大値Jminに対応するm0個の受信信号ym(t)による相関行列の固有ベクトルemin(次数はm0)を求める。こうして、指向性パタンのセットXminと固有ベクトルeminにより、m0個の指向性可変アンテナ素子AN−m及び重み付け装置(乗算器)W−mとに、矛盾のない制御を行うことが可能となる。
〔シミュレーション1−1〕
まず図2に示す、目的関数の最大値を求める制御方法について述べる。簡単のため、アンテナ素子数m0=2でそれぞれが同一の特性をもつものとし、各アンテナの指向性をk0=5とした。k0=1〜5の水平面指向性をそれぞれ図4.A〜図4.Eに示す。図4.Aはオムニパタンであり、図4.B、図4.C、図4.D、図4.Eはそれぞれ0deg、90deg、180deg、270degにピークを持つビームパタンである。図5に示すように、ふたつのアンテナ素子をk1、k2とし、波長λだけ離して設置した。ここで、x軸正方向(点k1と点k2を結ぶ線分の垂直二等分線)を0degとした。受信波としては、25degの方向から1波が到来しているとし、目的関数Jを最大固有値とする条件、即ち最大比合成となるようにシミュレーションを行った。このときの各指向性パタンのセットにおける最大固有値λMAXを表1に示す。ただし、アンテナ素子k1、k2における指向性をそれぞれX1、X2とし、結果を(X1,X2)=(1,1)のときの値で規格化した。
Figure 2007060045
表1の結果より、最大固有値λMAXが最大となるのは指向性パタンのセット(X1,X2)=(2,2)であり、オムニパタンの指向性の組み合わせである指向性パタンのセット((X1,X2)=(1,1))と比べて約10倍となっている。このとき、図4.Bに示したパタンより明らかに到来波方向にビームが向いていることがわかる。以上より、最大固有値のみを観察しながらアンテナ指向性を順次変えていくことによって、所望の波の到来方向にビームを向けることができることを確認した。
〔シミュレーション1−2〕
同様にして、150degと270degの方向から、それぞれ無相関の2波が到来しているとし、図2の目的関数Jに、雑音成分を示す固有値を除いた最小固有値(ここでは第2最大固有値)を与えた。このときの各指向性パタンのセットにおける雑音成分を示す固有値を除いた最小固有値λminを表2に示す。
Figure 2007060045
表2の結果より、最小固有値λminが最大となるは指向性パタンのセット(X1,X2)=(4,5)のときであり、オムニパタンの指向性の組み合わせである指向性パタンのセット((X1,X2)=(1,1))の5倍以上となっている。このとき、図4.D及び図4.Eのパタンより明らかに、X1=4即ちアンテナ素子k1が150degの到来方向、X2=5即ちアンテナ素子k2が270degの到来方向に対してビームが向いていることがわかる。以上より、複数の波を受信したいときに、有効にビームを制御できることを確認した。
〔図6及び図7の概要〕
図6は本発明に係る第2の実施例であるアレーアンテナの制御装置200の構成を示す説明図である。本構成は、第1の実施例における、指向性制御可能なm0個のアンテナ素子AN−m(mはm0以下の自然数)を、可変リアクタンス素子を装荷したm0個の指向性可変アンテナ素子ANp−mに置き換えた構成である。適応制御コントローラC1から複数の可変リアクタンス素子のリアクタンス値を与えることにより、各アンテナの指向性を連続的に制御することができる。
各指向性可変アンテナ素子ANp−mは各々k個(kはk0以下の自然数)の可変リアクタンス素子を備えている。本実施例2では反復的な非線形アルゴリズム、例えば最急降下法を用いて、適切なリアクタンス値、固有値、および固有ベクトルを求め、ひとつまたは複数の所望波に対して高いSINRを達成するように指向性を制御できることを示す。
図7の手順に従って、リアクタンス値xm,kの各成分を順次所定の微小値Δxm,kだけ摂動させて受信信号を得て、受信信号の相関行列から目的関数Jの変化分(偏微分値)を得て勾配値∇Jを求め、目的関数の最大または最小を求めるために最急勾配法を適用する。繰り返し数L0だけ手順を繰り返したのち、目的関数Jが最大または最小となったとして、各リアクタンス値xm,kおよびそのときの受信信号の相関行列に対し、制御アルゴリズムに応じて固有値を求めてから、或いは直接に固有ベクトルeを求める。こうして各リアクタンス値xm,kによりm0個の指向性可変アンテナ素子ANp−mのk0個のリアクタンス素子を制御して(例えばバラクタダイオードの電位を制御して)各アンテナ素子ANp−mを制御し、固有ベクトルeのm番目の要素を受信信号ym(t)に対応する重み係数として乗算器W−mに出力すれば、図6のアレーアンテナ装置200において、所望波に対して高いSINRを実現できる。
〔図7の詳細〕
図7のフローチャートを、例えば目的関数Jとしてm0個の受信信号ym(t)によるm0行m0列の相関行列の所定番目に大きい固有値であって、当該固有値を最大とする場合のm00個のリアクタンス値xm,kの組{xm,k}を求める場合として説明する。尚、m00個のリアクタンス値xm,kを、1番からm00(=n0)番まで番号を振って、単にxn(nはn0以下の自然数)と示す。同様にΔxm,kを、単にΔxnと示す。尚、全てのΔxnを同一の微小値Δxと設定しても良い。また、リアクタンス値xm,kの組{xm,k}、即ちリアクタンス値xnの組{xn}のL回目の更新を単にx(L)と示す。x(L)はm00個のリアクタンス値から成るm00次のベクトルである。また、リアクタンス値xnの組{xn}の初期値は、全要素が各リアクタンス値xm,kの最低値、例えば0であるとする。また、比較のため、各リアクタンス値xm,kの取りうる最大値を別途記憶しておく。
図7のようにステップ700(図7ではS700と記載、以下同じ)で、まず、自然数カウンタLの初期値を1とし、ステップ702に進む。ステップ702では自然数カウンタnの初期値を1とし、ステップ704に進む。
ステップ704では第L回の更新のための受信信号として、m00(=n0)個のリアクタンス値xnの組{xn}即ちベクトルx(L)によりm0個の指向性可変アンテナ素子ANp−mの指向性を設定して、所定時間、受信信号ym(t)を得てステップ706に進む。
ステップ706では、m0個の受信信号ym(t)によるm0行m0列の相関行列から、固有値演算を行い、目的関数Jの値を計算する。本実施例では相関行列の所定番目に大きい固有値である。このJの値を比較対象値JSとして記憶し、ステップ708に進む。
ステップ708では、n番目のリアクタンス値xnのみについて、微小値Δxnだけ増加させる。上述の通り、全ての微小値Δxnを同一の値Δxとしても良い。次にステップ710に進む。
ステップ710では、n番目のリアクタンス値xnのみ更新されたm00(=n0)個のリアクタンス値xnの組{xn}、即ちベクトルx(L)によりm0個の指向性可変アンテナ素子ANp−mの指向性を設定して、所定時間、受信信号ym(t)を得てステップ712に進む。
ステップ712では、m0個の受信信号ym(t)によるm0行m0列の相関行列から、固有値演算を行い、目的関数Jの値を計算する。本実施例では相関行列の所定番目に大きい固有値である。次にステップ714に進む。
ステップ714では、このJの値の比較対象値JSに対する増加分を、n番目のリアクタンス値xnに対する目的関数Jの偏微分値として記憶し、ステップ716に進む。
ステップ716では、n番目のリアクタンス値xnのみについて、微小値Δxnだけ減少させる。これにより、n番目のリアクタンス値xnは、ステップ708で更新する前の値に戻る。次にステップ718に進む。
ステップ718では、nが最大値であるn0(=m00)以上であるかどうかを判定し、nが最大値であるn0(=m00)以上でなければステップ720に、nが最大値であるn0(=m00)以上であればステップ722にそれぞれ進む。ステップ720では、nをn+1に更新して、ステップ708に進む。
ステップ722では、今回L回目の更新でのJの勾配である、n0(=m00)個の値を有するベクトル∇J(L)(n番目の要素がn番目のリアクタンス値xnに対する目的関数Jの偏微分値)をμ倍して、ベクトルx(L)に加えて、ベクトルx(L+1)を求めて記憶する。このμは、最急降下法におけるステップ量である。この際、ベクトルx(L)は消去して良いが、ベクトルx(L+1)のn0(=m00)個の要素、即ちxm,kのうち、1個でもその取りうる最大値を超える場合はx(L+1)=x(L)とするものとする。次にステップ724に進む。
ステップ724では、Lが最大値であるL0以上であるかどうかを判定し、Lが最大値であるL0以上でなければステップ726に、Lが最大値であるL0以上であればステップ728にそれぞれ進む。ステップ726では、LをL+1に更新して、ステップ702に進む。
ステップ728では、n0(=m00)次のベクトルx(L0+1)のn番目の要素をリアクタンス値xn、即ちリアクタンス値xm,kとして、m00個のリアクタンス値xm,kによりm0個の指向性可変アンテナ素子ANp−mの指向性を設定して、所定時間、受信信号ym(t)を得る。更にこの受信信号ym(t)によりm0行m0列の相関行列を算出する。更に、その相関行列の所定番目に大きい固有値を求める。そして当該固有値に対応するm0次の固有ベクトルeを求める。
こうして、n0(=m00)次のベクトルx(L0+1)のm00個のリアクタンス値xm,kによりm0個の指向性可変アンテナ素子ANp−mの指向性を設定し、m0次の固有ベクトルeのm番目の要素により受信信号ym(t)に対応する重み係数として乗算器W−mに出力すれば、図6のアレーアンテナ装置200において、所望波に対して高いSINRを実現できる。
〔シミュレーション2−1〕
可変リアクタンス素子を装荷した指向性可変アンテナ素子ANp−1及至ANp−mに、図12に示す7素子エスパアンテナ10を2ユニット用い、m0=2、k0=6としてシミュレーションを行った。各アンテナの配置は実施例1の場合と同様とし、それぞれのアンテナ素子を図5におけるk1,k2の配置とした。また、簡単のため、リアクタンス値xm,kの初期値(最小値)は0とした。
まず、0degと150degから無相関で同一電力の2波が到来しているとし、目的関数Jをm0個の受信信号の相関行列の最大固有値として、目的関数Jを最大とする規範において図7の最急降下法を行った。収束状態における、k1,k2におけるパタンをそれぞれ図8.A、図8.Bに示す。この場合、150degから到来する一波に対してすべてのアンテナ素子が到来方向にビームを向けていることがわかる。このように、目的関数Jを受信信号の相関行列の最大固有値とした場合、最も強い電波を受信したいときに有効に動作する。尚、数値演算によるためたまたま150degの方向にビームを向けたが、同一電力である以上、演算結果が0degの方向にビームを向ける可能性もあった。
〔シミュレーション2−2〕
次に、同様の到来環境において、目的関数Jをm0個の受信信号の相関行列の固有値の、雑音成分を除く最小固有値として、目的関数Jを最大とする規範において図7の最急降下法を行った。収束状態における、k1,k2におけるパタンをそれぞれ図9.A、図9.Bに示す。到来する2波の到来方向である0degと150degとにビームを向けており、同時に受信していることが確認できた。
〔変形例〕
実施例2では各アンテナ素子に図12のアンテナを用いたが、他の構造のアンテナ素子を用いてもよく、例えば、図10に示す平面構造可変リアクタンス装荷指向性制御アンテナ20を用いてもよい。これは本願の請求項3に言う主のループ配線と従のループ配線とから成るアンテナ素子に対応する。図10の平面構造可変リアクタンス装荷指向性制御アンテナ20は本願出願人らによる特願2005−159014で述べている。以下、簡単に説明する。
図10のアンテナ20が備える給電素子A11、無給電素子P11aおよび無給電素子P11bの各ループ配線の平面形状はそれぞれ円形になっている。この給電素子A11が主のループ配線に相当している。また、無給電素子P11aおよび無給電素子P11bが、従のループ配線に相当する。給電素子A11は、図10のyz平面に平行な基準平面Σ0上に配置されている。また、無給電素子P11a及び無給電素子P11bは、この基準平面Σ0に平行な平面Σ2上にそれぞれ配置されている。ここで符号d2は、これらの基準平面Σ0と平面Σ2との距離を示している。
また、図10の平面Σ1は、給電素子A11の中心点C0を通る、平面Σ0に垂直な平面(以下、垂直断面Σ1と言う)である。垂直断面Σ1は、xy平面に平行な面であり、主のループ配線が囲む平面領域に対して垂直に交わり、従のループ配線(無給電素子P11aおよび無給電素子P11b)の中心点Ca,Cbは何れもこの垂直断面Σ1上に配置されている。
図10の符号d1aは、無給電素子P11aの中心点Caから主のループ配線の中心点C0までの距離を示している。また同様に、符号d1bは、無給電素子P11bの中心点Cbの中心点C0までの距離を示している。より詳しく言えば、給電素子A11に対して、それぞれの従のループ配線(無給電素子P11aおよび無給電素子P11b)は、所定の基準となる1波長λに対して、y軸方向においてはd1a=d1b=λ/4となる様に配置されており、かつ、z軸方向においてはd2=0.0064λとなる様に基準平面Σ0から離して設置されている。
また、給電素子A11上には、垂直断面Σ1上に給電部F0が配置されており、このループ配線の反対側には可変リアクタンス素子X1が配設されている。その他の各可変リアクタンス素子X2〜X5についても、各ループ配線上の垂直断面Σ1上にそれぞれ1つずつ配設されている。
これらの構成により、各ループ配線における各リアクタンスの作用をも加味した各ループの実効長は、各リアクタンス素子X1〜X5の各リアクタンス値の可変制御に基づいて、何れも本アンテナ100が取り扱う目的の電磁波の1波長に一致する様に可変制御することができる。
なお、可変リアクタンス素子X1〜X5はバリキャップダイオード、チップコンデンサ、チップインダクタ、チップ抵抗などのチップ部品から構成されており、バリキャップダイオードに直流電圧を加えることでリアクタンス値を変化させる。また、可変リアクタンス素子X1〜X5の可変範囲は例えば、−100Ωから+100Ωとすると良い。
また、以上の実施形態においては給電素子A11、無給電素子P11a、P11bを多層構造としたが、それぞれの素子が交点を持たなければよく、同一平面で構成し、例えばブリッジをつかって交点を持たないように構成してもよい。
以下、アンテナ20の制御理論と動作特性について説明する。
線路長が1波長λであるループアンテナA11は、近似的に給電部F0および可変リアクタンス素子X1を設置している位置に微小ダイポールアンテナが存在するとみなすことができる。同様に、無給電素子P11aおよびP11bにおいても、可変リアクタンス素子X2及至X5を設置している位置を微小ダイポールアンテナが存在するとみなすことができる。このためアンテナ100は6素子微小ダイポールアレイとして、従来のエスパアンテナの理論を適用することができる。
隣り合う各ループ配線の中心間のy軸方向における距離d1a,d1bを適切に設定することで、ダイポールを平面状に並べたときに比べて強い結合を維持したまま更に制御素子を増設可能なことが判明している。
また、各リアクタンス素子のリアクタンス値を適切に設定することによりアンテナの指向性(放射パターン)を自在に制御可能なことが判明している。
また、この発明では前述した様に給電部F0、可変リアクタンス素子X1〜X5を近似的に微小ダイポールとみなすことによって、指向性をアレーファクタと等価ウェイトベクトルの積で表現し、定式化することができる。そして、例えばこの様な定式化により、従来のエスパアンテナにおけるリアクタンスドメインアルゴリズムを容易に応用することができるので、本発明のアンテナ装置を用いれば、到来波の方位や位相などを精度よく推定する高度な適応制御を実行することができる。
可変リアクタンス素子の数が制御の自由度となり、自由度分の到来波を推定できることが判明している。
〔まとめ〕
以上の通り、本願発明のアレーアンテナ装置の制御方法によれば、例えば最大電力の到来波の方向に各指向性可変アンテナ素子のビームを揃え、又は限定された指向性パタンのうちの中でより近い指向性パタンとし、且つ矛盾のない最大比合成を行うことが可能となる。更に、最小電力の到来方向にも少なくとも1本の指向性可変アンテナ素子のビームを揃え、又は限定された指向性パタンのうちの中でより近い指向性パタンとし、且つ矛盾のない最大比合成を行うことが可能となる。これは、最大値を探索する目的関数として、受信信号の相関行列のどの固有値について着目するかによるものである。例えば実施例2の最急降下法によれば、受信信号の相関行列の最大固有値に着目すれば、全ての指向性可変アンテナ素子のビームが最大電力の到来波の方向に向かって集束し、受信信号の相関行列の最小固有値に着目すれば、各指向性可変アンテナ素子のビームがそれぞれの到来波の入力電力の和を大きくするように決定される。また、後段の重み付けによって各波の分離受信が可能である。
〔その他〕
また、本実施例2ではリアクタンスの初期値をすべて0とし、最急勾配法のみを用いて制御を行ったが、あらかじめ代表的なパタンを与えるリアクタンス値をいくつか用意しておき、実施例1のようにまずそれらの組み合わせの中で目的関数が最大または最小となるものを調べ、そのときのリアクタンス値を初期値として反復的な非線形計画法を行ってもよい。
その他に、各アンテナ素子において到来波推定を行い、その情報に基づいて到来波に対して指向性を向けるようなリアクタンス値を計算し、初期値として上記反復的な非線形計画法を行ってもよい。
また、本実施例1および2では、各指向性可変アンテナ素子を同一の特性を持つと仮定したが、異なる特性を持つアンテナ素子で構成してもよい。例えば、指向性が不変のアンテナ素子をアンテナ素子の一部に用いてアレーアンテナ装置を構成してもよい。そのほか、可変リアクタンス素子の数や、アンテナ形状の異なるアンテナ素子を用いて、アレーアンテナ装置を構成してもよい。
また、本実施例1および2では、受信信号の相関行列から求めた固有値・固有ベクトルを用いて、目的関数を構成したが、この相関行列を他の行列に置き換えて制御を行ってもよい。例えば、MIMOシステムにおけるチャネル行列の相関行列を用いて制御を行うことが考えられる。例えば、E−SDMにおいて、目的関数を送信信号系列中の最小固有値とし、目的関数が最大となるような制御を行うことで、BER特性が改善することが期待できる。
実施例1のアレーアンテナ装置の説明図。 実施例1のアレーアンテナ装置のアンテナ素子切り替えによる適応制御処理アルゴリズム1。 実施例1のアレーアンテナ装置のアンテナ素子切り替えによる適応制御処理アルゴリズム2。 実施例1において用いた各アンテナの、オムニパタン(4.A)、0deg方向ビームパタン(4.B)、90deg方向ビームパタン(4.C)、180deg方向ビームパタン(4.D)、270deg方向ビームパタン(4.E)。 実施例1において用いた各アンテナ素子の配置説明図。 実施例2のアレーアンテナ装置の説明図。 実施例2のアレーアンテナ装置の最急降下法よる適応制御処理アルゴリズム。。 実施例2の制御方法の特性を示す、アンテナ素子k1のパタン(8.A)とアンテナ素子k2のパタン(8.B)。 実施例2の制御方法の特性を示す、アンテナ素子k1のパタン(9.A)とアンテナ素子k2のパタン(9.B)。 実施例2のアンテナ素子の変形例。 従来のダイバーシチアンテナ装置の説明図。 従来の可変リアクタンス素子装荷指向性制御アンテナの説明図。
符号の説明
AN−m:指向性可変アンテナ素子(mはm0以下の自然数、以下同じ)
R−m:無線受信機
W−m:重み付け装置
C1:適応制御コントローラ
p1:信号合成装置
k1,k2:指向性可変アンテナ素子
ANp−m:可変リアクタンス素子を装荷した指向性可変アンテナ素子
A11:給電点を含む金属ループ配線
P11a,P11b:給電点を含まない金属ループ配線
A0:給電点
ANn−m:指向性不変アンテナ素子

Claims (12)

  1. 各々の指向性を独立に制御可能な複数の指向性アンテナ素子と、
    前記複数の指向性アンテナ素子毎に、その受信信号に対してそれぞれ決定された重み係数を乗ずる複数の乗算器と、
    前記複数の乗算器の出力を加算する加算器とを有するアレーアンテナ装置の制御方法であって、
    前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性を変化させて受信を行い、前記複数の指向性アンテナ素子による受信信号によって構成される相関行列における、固有値または固有ベクトルを変数とする目的関数が最大または最小となる前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性を決定する手順と、
    当該決定された前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性における前記複数の受信信号に対する重み係数として、前記固有値または固有ベクトルの値に応じた値を決定する手順とを含むことを特徴とするアレーアンテナ装置の制御方法。
  2. 前記複数の指向性アンテナ素子のそれぞれが、
    1つの給電素子と、前記給電素子から所定の間隔だけ離れて設けられた複数の無給電素子と、前記無給電素子に装荷された複数の可変リアクタンス素子から構成され、
    前記可変リアクタンス素子のリアクタンス値を変化させることにより指向性アンテナ素子の指向性を制御可能であることを特徴とする請求項1に記載のアレーアンテナ装置を制御するための制御方法。
  3. 前記複数の指向性アンテナ素子のそれぞれが、
    2点1組の給電点から成る給電部を備えて1つの基準平面上に配置された1つの主のループ配線と、前記主のループ配線と平行または同一平面上に配置された、給電点を備えない少なくとも1つの従のループ配線とを有するアンテナ素子であって、
    各前記ループ配線は、それぞれ互いに交点及び接点を持たず、
    前記従のループ配線に囲まれた平面領域の中心点は、前記主のループ配線に囲まれた平面領域の中心点を通る、前記基準平面に垂直な1つの垂直断面上に位置しており、
    任意の1つの前記ループ配線によって囲まれる平面領域は、前記基準平面の法線方向から見たときに、隣り合う他の前記ループ配線によって囲まれる他の平面領域と部分的に重なって見え、
    前記従のループ配線は、前記垂直断面上の2箇所にそれぞれ可変リアクタンス素子を有し、
    前記主のループ配線は、前記垂直断面上の1箇所に可変リアクタンス素子を有し、前記垂直断面上の他の1箇所に前記給電部を有するものであり、
    前記給電点を中心とする主のループ配線の半分を前記給電素子、前記可変リアクタンス素子を中心とする主のループ配線及び従のループ配線を前記複数の無給電素子とみなし、
    前記複数の可変リアクタンス素子のリアクタンス値を変化させることにより指向性を変化させることを特徴とする請求項2に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  4. 前記複数の指向性アンテナ素子の各指向性を決定する手順は、
    前記可変リアクタンス素子の各リアクタンス値における前記目的関数値に基づいて、反復的な非線形計画法を用いて前記目的関数値を最大または最小にする各指向性を決定する手順であることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  5. 前記複数のアンテナ素子それぞれに設けられた複数の可変リアクタンス素子のリアクタンスセット値を所定の数だけ用意し、前記リアクタンスセット値をアンテナ素子ごとに順次切替えて、各リアクタンス値に対して前記目的関数を計算する手順と、
    前記目的関数値を最大または最小にするための前記リアクタンス値を設定する手順とを有することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  6. 前記目的関数が前記固有値の最大固有値であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  7. 前記目的関数が前記固有値の中で、雑音電力よりも大きい最小固有値であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  8. 前記アレーアンテナ装置は移動体における通信に用いられるものであって、
    前記移動体の移動速度又は位置情報に応じて、指向性及び重み付けの更新頻度を変化させることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  9. 前記アレーアンテナ装置は移動体における通信に用いられるものであって、
    前記移動体の移動速度又は位置情報に応じて、非線型計画法におけるリアクタンス値の変化幅の大きさを変化させることを特徴とする請求項4に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  10. 水平面内の任意の方向に対し、当該方向にビームを向けることが可能である指向性アンテナ素子が複数の指向性アンテナ素子全体のうちに1個以上存在することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  11. 前記指向性を制御可能な複数の指向性アンテナ素子が、それぞれ通信に用いられる波長λ以上離れて設置されていることを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
  12. 前記指向性を制御可能な複数の指向性アンテナ素子を、
    前記指向性を制御可能な1個以上の指向性アンテナ素子と、指向性が固定された1個以上のアンテナ素子とを含む複数のアンテナ素子に置き換えたことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のアレーアンテナ装置の制御方法。
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