JP2007058665A - 環境負荷算出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 本発明の課題は、リサイクル率と、リサイクル回数とを考慮した環境負荷値の算出を可能とする環境負荷値算出方法を提供すことを目的とする。
【解決手段】 本発明の課題は、コンピュータが繰り返しリサイクルされる材料又は製品のライフサイクルにおける環境負荷を評価する環境負荷評価方法であって、コンピュータが、リサイクル回数に応じて、前記材料又は製品の全部又は一部であってリサイクル工程にて対象となるリサイクル対象材料からリサイクルされる材料を取り出せる割合を示すリサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積することによって、リサイクル環境負荷値を算出し、前記リサイクル割合と前記材料又は製品を製造するために投入される材料投入量とを用いて新規に投入される新規材料投入量を算出して、その結果に基づいて原料製造工程に係る原料製造環境負荷値を算出する環境負荷評価方法により達成される。
【選択図】 図4
【解決手段】 本発明の課題は、コンピュータが繰り返しリサイクルされる材料又は製品のライフサイクルにおける環境負荷を評価する環境負荷評価方法であって、コンピュータが、リサイクル回数に応じて、前記材料又は製品の全部又は一部であってリサイクル工程にて対象となるリサイクル対象材料からリサイクルされる材料を取り出せる割合を示すリサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積することによって、リサイクル環境負荷値を算出し、前記リサイクル割合と前記材料又は製品を製造するために投入される材料投入量とを用いて新規に投入される新規材料投入量を算出して、その結果に基づいて原料製造工程に係る原料製造環境負荷値を算出する環境負荷評価方法により達成される。
【選択図】 図4
Description
本発明は、環境負荷算出方法に関し、特に、製品のライフサイクルにおいて製品又は製品の材料がリサイクルされることを考慮して環境負荷値を算出する環境負荷算出方法に関する。
近年、地球環境問題への社会的な高まりにより、工場における生産活動の及ぼす環境への配慮だけでなく、製品自体についても環境への負荷低減が求められている。特に、製品の環境負荷を定量的に評価する方法としてライフサイクルアセスメント(LCA)が注目されており、これは製品が一生を通じて環境に与える負荷を分析・評価し、環境負荷の低減に向けて改善するための手法である。つまり、LCAは、製品のライフサイクル(原料採取→製造→流通→使用→廃棄/リサイクル等)を通じて環境負荷度を把握し評価するものである。
LCAは、一側面的な環境的評価ではなく、製品生涯での総合的評価であること、そして、大気汚染や資源効率、廃棄物量等の環境負荷を定量的に把握し、科学的あるいは合理的に改善する手立てに利用できるところに特徴がある。
製品の環境負荷を求めるためには、製品を構成する材料や部品の使用量とその材料や部品の環境負荷原単位が必要となる。このような材料や部品の使用量と環境負荷原単位を集計することにより環境負荷を評価する装置が開示されている(例えば、特許文献1)。これは、評価対象製品の製造に関する工程および処分する工程について細部にわたる綿密なツリー構造を築き、全工程での環境負荷を評価する方法が開示されている。
また、製品を構成する材料や部品がリサイクルされる割合を考慮した製品ライフサイクル評価(例えば、特許文献2)、また、製品が廃棄又はリサイクルされることによる環境負荷の和によって環境負荷を評価する方法(例えば、特許文献3)が提案されている。
特開平7−311760号公報
特開2004−13817号公報
特開2004−303059号公報
製品のライフサイクルにおいて、特に廃棄工程及びリサイクル工程に関しては、処理方法が多様な上に複雑で、その再生材料及び部品フローを把握することが非常に難しく、またライフサイクル全体として環境負荷が相対的に小さいことから、詳細に評価を行う試みは乏しかった。しかしながら、実際には、リサイクル工程により製造された再生材料を新たに製造される製品に配合することから、新たに製造される材料・製品の投入量を減少させることができ、新規原材料(原油、鉄鋼石、ボーキサイト、木材等)の採掘・採取や輸送、原材料製造(前処理・還元等)の必要がなくなるため、ライフサイクル全体として評価した場合、大幅な環境負荷削減も見込まれることになる。これまでのLCAにおける廃棄工程及びリサイクル工程の扱いは、一連フロー的扱いか、もしくは製造側へ環境負荷を反映させても1サイクルを考慮するのみであり、それ以上の評価はなされていなかった。
よって、本発明の目的は、廃棄工程及びリサイクル工程の環境的な効果をより精度高く評価するには、その詳細なリサイクル工程のループを考慮した上でLCAを実施することを可能とする環境負荷算出方法を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、コンピュータが繰り返しリサイクルされる材料又は製品のライフサイクルにおける環境負荷を評価する環境負荷評価方法であって、該コンピュータが、前記繰り返されるリサイクルのリサイクル回数に応じて、前記材料又は製品の全部又は一部であってリサイクル工程にて対象となるリサイクル対象材料からリサイクルされる材料を取り出せる割合を示すリサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積することによって、リサイクル環境負荷値を算出するリサイクル環境負荷値算出手順と、前記リサイクル割合と前記材料又は製品を製造するために投入される材料投入量とを用いて新規に投入される新規材料投入量を算出して、その結果に基づいて原料製造工程に係る原料製造環境負荷値を算出する原料製造環境負荷値算出手順とを実行するように構成される。
このような環境負荷評価方法では、リサイクル工程に係る環境負荷を評価する際に、リサイクルされる回数を考慮して環境負荷値を算出するため、より精度の高い環境負荷値を取得することができる。また、原料製造工程に係る環境負荷を評価する際に、リサイクル割合に応じた新規材料投入量を算出して環境負荷値を算出するため、リサイクルされる材料が原料製造工程に含まれることがない。従って、リサイクルされる材料が新規材料として環境負荷値が算出された場合と比較すると、リサイクル工程での環境負荷値との差分によってリサイクルすることへの効果を検証することが可能となる。
上記課題を解決するための手段として、本発明は、環境負荷評価方法における各手順をコンピュータに行わせるコンピュータ実行可能なプログラム、また、該プログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体とすることもできる。
本願発明は、リサイクル工程における環境負荷算出処理において、リサイクル率と、リサイクル回数とを考慮した環境負荷値の算出を可能とする。従って、リサイクルされた結果が製造工程に反映させた、より精度の高いLCAを利用者に提供することができる。
また、同一製品のリサイクル部分によって製品が再度製造されるようなクローズド・リサイクルにおいて、環境負荷値の低減効果を検証することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
本発明に係る環境負荷算出処理を実行する情報処理装置について図1で説明する。本実施例における情報処理装置100は、例えば、図1に示すようなハードウェア構成を有する。
図1において、情報処理装置100は、コンピュータによって制御される端末であって、CPU(Central Processing Unit)51と、メモリユニット52と、表示ユニット53と、出力ユニット54と、入力ユニット55と、通信ユニット56と、記憶装置57と、ドライバ58とで構成され、システムバスBに接続される。
CPU51は、メモリユニット52に格納されたプログラムに従って情報処理装置100を制御する。メモリユニット52は、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read-Only Memory)等にて構成され、CPU51にて実行されるプログラム、CPU51での処理に必要なデータ、CPU51での処理にて得られたデータ等を格納する。また、メモリユニット52の一部の領域が、CPU51での処理に利用されるワークエリアとして割り付けられている。
表示ユニット53は、CPU51の制御のもとに必要な各種情報を表示する。入力ユニット55は、マウス、キーボード等を有し、利用者が情報処理装置100が処理を行なうための必要な各種情報を入力するために用いられる。通信ユニット56は、情報処理装置100が例えばインターネット、LAN(Local Area Network)等を介して情報処理装置100と接続する場合に、情報処理装置100との間の通信制御をするための装置である。記憶装置57は、例えば、ハードディスクユニットにて構成され、各種処理を実行するプログラム等のデータを格納する。
情報処理装置100よって行われる処理を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM(Compact Disc Read-Only Memory)等の記憶媒体59によって情報処理装置100に提供される。即ち、プログラムが保存された記憶媒体59がドライバ58にセットされると、ドライバ58が記憶媒体59からプログラムを読み出し、その読み出されたプログラムがシステムバスBを介して記憶装置57にインストールされる。そして、プログラムが起動されると、記憶装置57にインストールされたプログラムに従ってCPU51がその処理を開始する。尚、プログラムを格納する媒体としてCD−ROMに限定するものではなく、コンピュータが読み取り可能な媒体であればよい。本発明に係る処理を実現するプログラムは、通信ユニット56によってネットワークを介してダウンロードし、記憶装置57にインストールするようにしても良い。
先ず、情報処理装置57によって行われる環境負荷算出処理の全体概要を図2で説明する。本実施例では、原料製造工程―>製造工程―>流通工程―>使用工程―>リサイクル工程―>廃棄工程を一連のサイクルとする製品ライフサイクルにおいて、使用工程から開始して、各工程の環境負荷値を算出しその結果を累積することによって、循環的になされるリサイクルを考慮した環境負荷値を取得する。以下に説明する各処理は、情報処理装置100のCPU51が処理に係るプログラムを実行することによって実現される。
図2は、全体処理の概要を示すフローチャート図である。図2において、環境負荷値の算出対象を単に製品として説明するが、製品又は材料の所定単位で示される。
情報処理装置100のCPU51は、使用工程における環境負荷値E1を算出する(ステップS1)。使用工程における環境負荷値E1とは、製品が消費者によって購入され、その後廃棄するために回収されるまでの、使用状態で環境に与える影響の度合いを示す。
CPU51は、リサイクル工程における環境負荷値E2を算出する(ステップS2)。リサイクル工程における環境負荷値E2とは、製品に対してリサイクル処理を行う際の循環的にリサイクルされる回数、製品に対してリサイクルされるリサイクル率などを考慮した環境に与える影響の度合いを示す。
CPU51は、廃棄工程における環境負荷値E3を算出する(ステップS3)。廃棄工程における環境負荷値E3とは、リサイクルされなかった材料量と、リサイクル時に排出された廃棄物量とを廃棄する際に環境に与える影響の度合いを示す。
CPU51は、原料製造工程における環境負荷値E4を算出する(ステップS4)。原料製造工程における環境負荷値E4とは、製品を製造するために、リサイクルによる原料以外の新規に投入される原料を製造する際に環境に与える影響の度合いを示す。
CPU51は、製造工程における環境負荷値E5を算出する(ステップS5)。製造工程における環境負荷値E5とは、製品を製造する際に環境に与える影響の度合いを示す。
CPU51は、流通工程における環境負荷値E6を算出する(ステップS6)。流通工程における環境負荷値E6とは、製造された製品を市場に流通させる際に環境に与える影響の度合いを示す。
CPU51は、製品ライフサイクル全体における全環境負荷値Eを算出する(ステップS7)。ステップS1からS6にて算出された環境負荷値E1からE6の総和を求め、製品ライフサイクル全体における全環境負荷値Eを算出する。
情報処理装置100の利用者が特定の工程の環境負荷値を算出したい場合は、利用者の選択によって、ステップS1からS7の各ステップにおける処理を行うように構成することも可能である。
次に、上記ステップS1からS7にて行われた各工程での環境負荷算出処理を図3から図10で詳述する。以下、工程毎の入力項目テーブル61から66には、後述される画面を利用して利用者によって設定された項目値が格納されている。
図3は、使用工程での環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図3において、情報処理装置100のCPU51は、使用工程入力項目テーブル61から使用工程における入力項目を読み込む(ステップS11)。読み込まれる入力項目は、例えば、製品識別情報、基準単位としての製品重量(kg)、製品使用期間(年数又は時間等)、使用時エネルギー消費量(電力(kWh)等)などである。
使用工程入力項目テーブル61では、製品の特性に応じて、基準単位として製品重量の他、1台、100個などの個数が示されても良く、製品使用期間は日数でも良く、また、使用時エネルギー消費量として電力(kWh)の他、ガス消費量(m3)で示されても良い。
CPU51は、使用原単位DB(データベース)61から、製品識別情報を用いて、使用工程に係る環境負荷項目毎に使用原単位を取得する(ステップS12)。例えば、製品使用時に消費された電力(kWh)を供給するために環境に与えた環境負荷項目(環境負荷物質とも言う)(COx、NOx、SOx等)毎に原単位を取得する。
そして、CPU51は、入力項目と使用原単位とに基づいて、使用工程における環境負荷値E1を算出する(ステップS13)。使用工程の入力項目に基づく所定のアルゴリズムに従って環境負荷値E1が算出される。
例えば、製品使用期間が5年間であって、使用時エネルギー消費量が0.1kWhである場合、5年間のうちの平均的な使用時間の値に使用時エネルギー消費量0.1kWhを乗算した値と、5年間のうちの平均的な使用時間の値にエネルギーを供給するために環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎の原単位を乗算した各値とが、基準単位としての製品重量(kg)に対する環境負荷値E1となる。
CPU51は、算出した環境負荷値E1を環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS14)。環境負荷値出力リスト70に出力する際には、所定の環境負荷項目の順に各環境負荷値を出力する。例えば、エネルギー消費量、COx量、NOx量、SOx量、・・・の順に出力する。
図4は、リサイクル工程での環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図4において、情報処理装置100のCPU51は、リサイクル工程入力項目テーブル62からリサイクル工程における入力項目を読み込む(ステップS21)。読み込まれる入力項目は、例えば、基準単位としての製品重量(kg)に対して、リサイクル材料識別情報、リサイクル工程に流れる使用済み材料量(kg)、リサイクル工程歩留まり(%)、リサイクルエネルギー消費量(電力(kWh)等)などである。
リサイクル工程入力項目テーブル62では、リサイクル材料識別情報に対応させて、リサイクル工程に流れる使用済み材料量と、リサイクル工程に流れる使用済み材料量に対して実際にリサイクルされる割合を示すリサイクル工程歩留まりと、1つ以上のリサイクルエネルギー消費量とが指定される。リサイクルエネルギー消費量として、電力(kWh)と軽油(L)の複数が指定されても良い。
CPU51は、使用工程入力項目テーブル61から基準単位としての製品重量(kg)を取得して、リサイクル工程の入力項目であるリサイクル工程に流れる使用済み材料量と、リサイクル工程歩留まりとを用いて、リサイクル率を算出する(ステップS22)。
リサイクル率R
= ((リサイクル工程に流れる使用済み材料量
× リサイクル工程歩留まり(%) /100)
/ 製品重量) × 100 (1)
式(1)によってリサイクル率Rを算出し、その結果を格納するリサイクル率格納領域62aに出力する。例えば、製品重量が100kg、リサイクル工程に流れる使用済み材料量が60kg、歩留まり83.3%とした場合、リサイクル率は50%となる。
= ((リサイクル工程に流れる使用済み材料量
× リサイクル工程歩留まり(%) /100)
/ 製品重量) × 100 (1)
式(1)によってリサイクル率Rを算出し、その結果を格納するリサイクル率格納領域62aに出力する。例えば、製品重量が100kg、リサイクル工程に流れる使用済み材料量が60kg、歩留まり83.3%とした場合、リサイクル率は50%となる。
つまり、リサイクル率とは、新たに製造される製品全体に含まれる再生材料又は再生製品の配合率を示す。
次に、CPU51は、リサイクル原単位DB82から、リサイクル材料識別情報を用いて、リサイクル工程に係る環境負荷項目毎にリサイクル原単位を取得する(ステップS23)。例えば、リサイクル材料に対するリサイクル処理時に環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎に原単位を取得する。
そして、CPU51は、入力項目とリサイクル原単位とに基づいて、リサイクル工程での環境負荷値uを算出する(ステップS24)。
環境負荷値u
= リサイクル工程に流れる使用済み材料 × リサイクル原単位 (2)
式(2)を用いて環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎のリサイクル1回の環境負荷値uを算出すると、続けて、CPU51は、リサイクル工程におけるリサイクル回数nを考慮した環境負荷値E2を算出する(ステップS25)。
= リサイクル工程に流れる使用済み材料 × リサイクル原単位 (2)
式(2)を用いて環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎のリサイクル1回の環境負荷値uを算出すると、続けて、CPU51は、リサイクル工程におけるリサイクル回数nを考慮した環境負荷値E2を算出する(ステップS25)。
ここで、Rはリサイクル率(%)を示し、nはリサイクル回数(nは、自然数であって、ディフォルトを∞とする)、uは上記式(2)で算出したリサイクル工程での環境負荷値を示す。リサイクル回数は、ステップS21にてリサイクル工程入力項目テーブル62から予め取得するようにしても良いし、所定回数(例えば、無限回(∞))を用いるようにしても良い。
式(3)を用いて環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎のリサイクル回数nを考慮した環境負荷値を算出し、これらの値が基準単位としての製品重量(kg)に対する環境負荷値E2となる。
CPU51は、算出した環境負荷値E2を環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS26)。環境負荷値出力リスト70に出力する際には、所定の環境負荷項目の順に各環境負荷値を出力する。例えば、エネルギー消費量、COx量、NOx量、SOx量、・・・の順に出力する。
図5は、廃棄工程での環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図5において、情報処理装置100のCPU51は、廃棄工程入力項目テーブル63から廃棄工程における入力項目を読み込む(ステップS31)。読み込まれる入力項目は、例えば、基準単位としての製品重量(kg)に対して、リサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料を識別する破棄材料識別情報及びその廃棄材料量(kg)、リサイクル工程から出た廃棄を識別する廃棄物識別情報及び廃棄物(kg)、選択された廃棄処理方法、廃棄エネルギー消費量(電力(kWh)等)などである。廃棄処理方法は、例えば、破砕処理、焼却処理、埋立処理などであり、利用者によって選択される。
廃棄工程入力項目テーブル63では、リサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料の廃棄材料識別情報及びその廃棄材料量に対応させて、リサイクル工程から出た廃棄を識別する廃棄物識別情報及び廃棄物量と、廃棄処理方法と、廃棄エネルギー消費量とが指定される。廃棄エネルギー消費量として電力(kWh)の他、ガス消費量(m3)で示されても良い。また、リサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料に関する情報を省略しても良い。その場合、CPU51は、リサイクル工程入力項目テーブル62からリサイクル工程に流れる使用済み材料量(kg)と、リサイクル工程歩留まり(%)とを取得して、
リサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料量
= 製品重量
− (リサイクル工程に流れる使用済み材料量
× リサイクル工程歩留まり(%)/ 100) (4)
式(4)を算出してリサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料量(kg)を取得する。
リサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料量
= 製品重量
− (リサイクル工程に流れる使用済み材料量
× リサイクル工程歩留まり(%)/ 100) (4)
式(4)を算出してリサイクル工程に流れなかった使用済み廃棄材料量(kg)を取得する。
次に、CPU51は、廃棄物原単位DB83から、廃棄材料識別情報と、廃棄物識別情報とを用いて、リサイクル工程に係る環境負荷項目毎に廃棄物原単位取得する(ステップS32)。例えば、廃棄処理時に環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎に原単位を取得する。
そして、CPU51は、入力項目と廃棄原単位とに基づいて、廃棄工程における環境負荷値E3を算出する(ステップS33)。廃棄エネルギー消費量と、廃棄材料量及び廃棄物量の夫々に廃棄処理時に環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎の原単位を乗算した各値とが、リサイクル工程における基準単位としての製品重量(kg)に対する環境負荷値E3となる。
CPU51は、算出した環境負荷値E3を環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS34)。環境負荷値出力リスト70に出力する際には、所定の環境負荷項目の順に各環境負荷値を出力する。例えば、エネルギー消費量、COx量、NOx量、SOx量、・・・の順に出力する。
図6は、原料製造工程での環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図6において、情報処理装置100のCPU51は、原料製造工程入力項目テーブル64から原料製造工程における入力項目を読み込む(ステップS41)。読み込まれる入力項目は、例えば、基準単位としての製品重量(kg)に対して、投入される材料を識別する材料識別情報及び材料投入量(kg)、材料製造エネルギー消費量(電力(kWh)等)などである。
原料製造工程入力項目テーブル64では、製品を製造するために投入される材料の材料識別情報及び材料投入量に対応させて、材料製造エネルギー消費量が指定される。材料製造エネルギー消費量として電力(kWh)の他、ガス消費量(m3)で示されても良い。
CPU51は、新規材料投入量を算出する(ステップS42)。CPU51は、リサイクル率格納領域62aからリサイクル率を読み込み、材料投入量を用いて、
新規材料投入量
= 材料投入量 × (100−リサイクル率)/100 (5)
式(5)によって新規材料投入量を算出する。例えば、製品重量100kgを製造するのに、材料投入量120kgが必要とすると、リサイクル材が含まれるため、新たに投入される新規材料投入量は、式(5)により60kgとなる。
新規材料投入量
= 材料投入量 × (100−リサイクル率)/100 (5)
式(5)によって新規材料投入量を算出する。例えば、製品重量100kgを製造するのに、材料投入量120kgが必要とすると、リサイクル材が含まれるため、新たに投入される新規材料投入量は、式(5)により60kgとなる。
CPU51は、原料製造原単位DB84から、材料識別情報を用いて、原料製造工程に係る環境負荷項目毎に原料製造原単位を取得する(ステップS43)。材料製造エネルギー消費量と、材料投入量に原料製造時に環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎の原単位を乗算した各値とが、原料製造工程における基準単位としての製品重量(kg)に対する環境負荷値E4となる。
そして、CPU51は、入力項目と原料製造原単位とに基づいて、原料製造工程における環境負荷値E4を算出する(ステップS44)。材料製造エネルギー消費量と、材料投入量に原料製造時に環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎の原単位を乗算した各値とが、原料製造工程における、基準単位としての製品重量を製造するために新規に投入される新規材料の新規材料投入量に対する環境負荷値E4となる。
CPU51は、算出した環境負荷値E4を環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS45)。環境負荷値出力リスト70に出力する際には、所定の環境負荷項目の順に各環境負荷値を出力する。例えば、エネルギー消費量、COx量、NOx量、SOx量、・・・の順に出力する。
図7は、製造工程での環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図7において、情報処理装置100のCPU51は、製造工程入力項目テーブル65から製造工程における入力項目を読み込む(ステップS51)。読み込まれる入力項目は、例えば、製品製造エネルギー消費量などである。
製造工程入力項目テーブル65では、基準となる製品重量を製造するために消費されるエネルギーの消費量を示す製品製造エネルギー消費量が指定され、電力(kWh)、ガス消費量(m3)などで示される。複数のエネルギーを指定しても良い。
CPU51は、製造原単位DB85から、製品識別情報を用いて、製造工程に係る環境負荷項目毎に製造原単位を取得する(ステップS52)。ここで、製品識別情報及び製品重量は、使用工程入力項目テーブル61を参照することによって取得可能である。
そして、CPU51は、入力項目と製造原単位とに基づいて、製造工程における環境負荷値E5を算出する(ステップS53)。製品製造エネルギー消費量と、製品重量に製造時に環境に与えた環境負荷項目(COx、NOx、SOx等)毎に原単位を乗算した各値とが、製造工程における基準単位としての製品重量(kg)に対する環境負荷値E5となる。
CPU51は、算出した環境負荷値E5を環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS54)。環境負荷値出力リスト70に出力する際には、所定の環境負荷項目の順に各環境負荷値を出力する。例えば、エネルギー消費量、COx量、NOx量、SOx量、・・・の順に出力する。
図8は、流通工程での環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図8において、情報処理装置100のCPU51は、流通工程入力項目テーブル66から流通工程における入力項目を読み込む(ステップS51)。読み込まれる項目は、例えば、輸送量(kg)、輸送種別、積載率(%)、輸送距離(km)などである。
流通工程入力項目テーブル66では、基準となる製品重量を輸送するための項目が示される。輸送量は、例えば、製品重量、包装材料などの総重量を示し、輸送種別は、輸送する際に使われる輸送手段のサイズによって示され、例えば、トラックサイズを示す10トントラックなどである。積載率は、輸送種別に対する輸送量の占める割合を示し、例えば、輸送量が200kgであれば200/10トン×100によって示される。積載率は省略可能であり、省略された場合は、このような演算を行う。輸送距離は、製品が工場出荷後に販売店など流通されるまでの距離を示す。
CPU51は、流通原単位DB86から、輸送種別を用いて、流通工程に係る環境負荷項目毎に流通原単位を取得する(ステップS62)。ここで、流通原単位DB86では、輸送種別の燃費に基づく流通原単位が管理されている。
そして、CPU51は、入力項目と流通原単位とに基づいて、流通工程における環境負荷値E6を算出する(ステップS63)。例えば、積載率に輸送距離を乗算し、更に、原単位を夫々乗算した原単位毎の値が環境負荷値E6となる。
CPU51は、算出した環境負荷値E6を環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS64)。環境負荷値出力リスト70に出力する際には、所定の環境負荷項目の順に各環境負荷値を出力する。例えば、エネルギー消費量、COx量、NOx量、SOx量、・・・の順に出力する。
図9は、製品ライフサイクル全体における環境負荷算出処理を説明するためのフローチャート図である。図9において、情報処理装置100のCPU51は、環境負荷値出力リスト70から各工程にて算出した環境負荷値E1からE6を読み込む(ステップS71)。
CPU51は、全環境負荷値Eを算出する(ステップS72)。
全環境負荷値E = E1+E2+E3+E4+E5+E6 (6)
式(6)に従って、CPU51は、各環境負荷項目毎の総和を求め、それらを全環境負荷値Eとする。
式(6)に従って、CPU51は、各環境負荷項目毎の総和を求め、それらを全環境負荷値Eとする。
そして、CPU51は、全環境負荷値Eを環境負荷値出力リスト70に出力する(ステップS73)。
上記各工程におけるデータベース81から86では、各工程に係る環境負荷原単位として、エネルギー消費原単位、CO2排出原単位、NOx排出原単位、SOx排出原単位、生物学的酸素要求量(BOD)原単位、化学的酸素要求量(COD)原単位、T−P(リン)原単位、T−N(窒素)原単位で示される少なくとも1つ以上の環境負荷項目を含む。
上記各工程における環境負荷算出処理では、環境負荷項目が1つ以上であればよく、必ずしも複数の環境負荷項目について夫々の環境負荷値を算出する必要はない。データベース81から86にて管理される環境負荷項目の範囲内にて、利用者によって選択可能な構成とすればよい。
また、使用工程から処理を開始することによって、基準単位を消費者からの視点で設定することができるため、製品のライフサイクルに関する環境負荷値を理解し易くなる。
図10は、データ構成を示す図である。図10において、上述したように、情報処理装置100は、使用工程入力項目テーブル61と、リサイクル工程入力項目テーブル62と、廃棄工程入力項目テーブル63と、原料製造工程入力項目テーブル64と、製造工程入力項目テーブル65と、流通工程入力項目テーブル66と、環境負荷値出力リスト70と、使用原単位DB81と、リサイクル原単位82と、廃棄原単位DB83と、原料製造原単位DB84と、製造原単位DB85と、流通原単位DB86と、リサイクル率格納領域62aとを有する。
使用工程入力項目テーブル61と、リサイクル工程入力項目テーブル62と、廃棄工程入力項目テーブル63と、原料製造工程入力項目テーブル64と、製造工程入力項目テーブル65と、流通工程入力項目テーブル66とは、夫々、後述されるような入力項目への設定画面などを用いて、利用者によって値が設定される。
使用原単位DB81と、リサイクル原単位82と、廃棄原単位DB83と、原料製造原単位DB84と、製造原単位DB85と、流通原単位DB86とは、夫々の工程の特性に応じた対象項目毎に、その工程中に環境に負荷を与えるとされる環境負荷物質の原単位(環境負荷原単位)が設定されている。
リサイクル率格納領域62aには、リサイクル工程での環境負荷算出処理において算出された値(図4のステップS22)が格納される。
次に、情報処理装置100の利用者に提供される画面例について説明する。
図11は、製品ライフサイクル評価画面の例を示す図である。図11において、製品ライフサイクル評価画面20は、利用者に提供される初期画面であって、設定用ボタン21と評価用ボタン23とを有する。
設定用ボタン21は、各工程での入力項目への値を設定するための、原材料製造工程ボタンと、製造工程ボタンと、流通工程ボタンと、使用工程ボタンと、リサイクル工程ボタンと、廃棄工程ボタンとを有する。
評価用ボタン23は、環境負荷値を算出するための結果算出ボタンと、エネルギー消費グラフを表示するためのボタンと、CO2排出量グラフを表示するためのボタンと、SOx排出量グラフを表示するためのボタンと、NOx排出量グラフを表示するためのボタン等とを有する。評価用ボタン23には、更に、生物学的酸素要求量(BOD)グラフを表示するためのボタンと、化学的酸素要求量(COD)グラフを表示するためのボタンと、T−Pグラフを表示するためのボタンと、T−Nグラフを表示するためのボタンとを有するようにしても良い。
利用者が、例えば、リサイクル工程に係る入力項目への設定を行うために、設定用ボタン21のリサイクル工程ボタンを選択すると、例えば、図12に示されるようなリサイクル工程の設定画面が表示ユニット53に表示される。
図12は、リサイクル工程の設定画面の例を示す図である。図12において、リサイクル工程の設定画面30は、使用済み材料量を設定するための設定領域31と、リサイクルエネルギー消費量を設定するための設定領域33と、リサイクル工程歩留まりを設定するための設定領域35と、1から無限大までの自然数をリサイクル回数として設定するための設定領域36と、リサイクル工程入力項目テーブル62への入力を行うための入力ボタン37と、設定した情報を取り消すためのクリアボタン38とを有する。
例えば、利用者は、使用済み材料量を設定するための設定領域31にて、使用済み材料として「紙」を設定し、材料量として「60」kgを設定する。また、リサイクルエネルギー消費量を設定するための設定領域33にて、リサイクルエネルギーとして「電力」と「軽油」とを設定し、夫々のエネルギー消費量として「10」kWhと「0.5」Lとを設定する。更に、リサイクル工程歩留まりを設定するための設定領域35にて、リサイクル工程歩留まりとして「83.3」%を設定する。リサイクル回数を設定するための設定領域36に利用者による設定がない場合、ディフォルト値として無限大(∞)が自動的に設定される。
図11に示す製品ライフサイクル評価画面20にて、利用者が、評価用ボタン23の結果算出ボタンを選択すると、上述した図2から図9までの処理が実行されて環境負荷値出力リスト70に結果が格納される。更に、利用者が、評価用ボタン23のCO2排出量グラフを表示するためのボタンを選択すると、例えば、図13に示すようなCO2排出結果画面40が表示ユニット53に表示される。
図13は、CO2排出結果画面の例を示す図である。図13において、CO2排出結果画面40には、縦軸を二酸化炭素排出量とし、横軸に各工程が示されるCO2排出量グラフ41が表示される。このようなグラフは、CPU51が環境負荷値出力リスト70を参照することによって生成される。
本発明によれば、リサイクル工程における環境負荷算出処理において、リサイクル率と、リサイクル回数とを考慮した環境負荷値の算出が可能となる。また、リサイクルされた結果は製造工程に反映さる。詳しくは、リサイクルされる材料についてはリサイクル工程においてその環境負荷が評価され、原料製造工程において、リサイクル率に基づいて、リサイクルされる材料を除いた新規材料の投入分のみの環境負荷が評価される。従って、より精度の高いLCAを利用者に提供することができる。
利用者は、情報処理装置100によって本発明に係る環境負荷算出処理を実行することによって、新規材料の投入量をより的確に検証することができる。同一製品のリサイクル部分によって材料又は製品が製造されるような、既に何度か再生された材料又は製品が含まれるクローズド・リサイクルにおいて、環境負荷値の低減効果を検証することができる。
つまり、本発明では、リサイクル工程によって再生された材料又は製品は、製造工程にて投入される材料として利用されることが考慮されている。従って、投入されるリサイクルされた材料と同じ投入量の新規材料による原料製造工程での環境負荷値E4と、リサイクルされた材料による環境負荷値E2との差分が環境負荷の削減効果として考えることができる。単純に、100%の新規材料で製品が製造され、その製品からリサイクルされた材料は他目的で使用されるようなLCAと、100%の同一製品のリサイクルされた材料によって同一製品が新たに製造されるようなLCAとの比較検証をする場合を例とすると、
前者LCAでの原料製造工程における環境負荷値E4
− 後者LCAでのリサイクル工程における環境負荷値E2
(7)
式(7)を算出した結果が、後者LCAにおける環境負荷の削減効果とすることができる。
前者LCAでの原料製造工程における環境負荷値E4
− 後者LCAでのリサイクル工程における環境負荷値E2
(7)
式(7)を算出した結果が、後者LCAにおける環境負荷の削減効果とすることができる。
このような検証を可能とするために、利用者に前者LCA(つまり、新規材料100%で製品製造の場合)の検証を行うか否かの設定を可能とする画面を提供し、前者LCAの検証を行う設定がなされた場合には、情報処理装置100のCPU51は、リサイクル回数を「1」に設定して図4に示すリサイクル工程での環境負荷算出処理を実行し、図6に示す原料製造工程での環境負荷算出処理において、ステップS42を実行する代わりに、新規材料投入量としてステップS41にて読み込んだ材料投入量を設定して処理を行うようにすればよい。
以上の説明に関し、更に以下の項を開示する。
(付記1)
コンピュータが繰り返しリサイクルされる材料又は製品のライフサイクルにおける環境負荷を評価する環境負荷評価方法であって、該コンピュータが、
前記繰り返されるリサイクルのリサイクル回数に応じて、前記材料又は製品の全部又は一部であってリサイクル工程にて対象となるリサイクル対象材料からリサイクルされる材料を取り出せる割合を示すリサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積することによって、リサイクル環境負荷値を算出するリサイクル環境負荷値算出手順と、
前記リサイクル割合と前記材料又は製品を製造するために投入される材料投入量とを用いて新規に投入される新規材料投入量を算出して、その結果に基づいて原料製造工程に係る原料製造環境負荷値を算出する原料製造環境負荷値算出手順とを実行することを特徴とする環境負荷評価方法。
(付記2)
前記リサイクル環境負荷値算出手順は、
前記リサイクル工程に関する情報を有するリサイクル工程入力項目テーブルから、前記リサイクル対象材料の材料量と、リサイクル可能な割合を示すリサイクル工程歩留まりとを読み込むリサイクル情報読込手順と、
前記材料量と前記リサイクル工程歩留まりとからリサイクル可能な材料量を求め、その結果が基準となる製品重量に対する割合を算出することによって、前記リサイクル割合を取得するリサイクル割合算出手順と、
リサイクル原単位データベースを参照することによって前記リサイクル工程に関する環境負荷原単位を取得して、リサイクル情報読込手順にて読み込んだ前記リサイクル対象材料の材料量にその環境負荷原単位を乗算することによって前記リサイクル工程での環境負荷値を算出する環境負荷値算出手順と、
前記リサイクル回数に応じて、前記リサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積する環境負荷値累積手順とを有することを特徴とする付記1記載の環境負荷評価方法。
(付記3)
前記環境負荷累積手順は、
前記リサイクル工程に係る環境負荷値を累積した環境負荷値E2を、前記リサイクル回数をn、前記リサイクル割合をR、前記リサイクル工程での環境負荷値uとして表される、
(付記1)
コンピュータが繰り返しリサイクルされる材料又は製品のライフサイクルにおける環境負荷を評価する環境負荷評価方法であって、該コンピュータが、
前記繰り返されるリサイクルのリサイクル回数に応じて、前記材料又は製品の全部又は一部であってリサイクル工程にて対象となるリサイクル対象材料からリサイクルされる材料を取り出せる割合を示すリサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積することによって、リサイクル環境負荷値を算出するリサイクル環境負荷値算出手順と、
前記リサイクル割合と前記材料又は製品を製造するために投入される材料投入量とを用いて新規に投入される新規材料投入量を算出して、その結果に基づいて原料製造工程に係る原料製造環境負荷値を算出する原料製造環境負荷値算出手順とを実行することを特徴とする環境負荷評価方法。
(付記2)
前記リサイクル環境負荷値算出手順は、
前記リサイクル工程に関する情報を有するリサイクル工程入力項目テーブルから、前記リサイクル対象材料の材料量と、リサイクル可能な割合を示すリサイクル工程歩留まりとを読み込むリサイクル情報読込手順と、
前記材料量と前記リサイクル工程歩留まりとからリサイクル可能な材料量を求め、その結果が基準となる製品重量に対する割合を算出することによって、前記リサイクル割合を取得するリサイクル割合算出手順と、
リサイクル原単位データベースを参照することによって前記リサイクル工程に関する環境負荷原単位を取得して、リサイクル情報読込手順にて読み込んだ前記リサイクル対象材料の材料量にその環境負荷原単位を乗算することによって前記リサイクル工程での環境負荷値を算出する環境負荷値算出手順と、
前記リサイクル回数に応じて、前記リサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積する環境負荷値累積手順とを有することを特徴とする付記1記載の環境負荷評価方法。
(付記3)
前記環境負荷累積手順は、
前記リサイクル工程に係る環境負荷値を累積した環境負荷値E2を、前記リサイクル回数をn、前記リサイクル割合をR、前記リサイクル工程での環境負荷値uとして表される、
(付記4)
前記コンピュータが、
前記リサイクル割合及びリサイクル回数の少なくとも1つを利用者から取得するリサイクル情報取得手順を更に実行することを特徴とする付記1乃至3のいずれか一項記載の環境負荷評価方法。
(付記5)
前記リサイクル原単位データベースは、環境負荷原単位として、エネルギー消費原単位、CO2排出原単位、NOx排出原単位、SOx排出原単位、生物学的酸素要求量原単位、化学的酸素要求量原単位、T−P原単位、T−N原単位の少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする付記2乃至4のいずれか一項記載の環境負荷評価方法。
(付記6)
付記1乃至5のいずれか一項記載の環境負荷評価方法における各手順をコンピュータに行わせることを特徴とするコンピュータ実行可能なプログラム。
(付記7)
付記1乃至5のいずれか一項記載の環境負荷評価方法における各手順をコンピュータに行わせるプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
本発明は、具体的に開示された実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。
51 CPU
52 メモリユニット
53 表示ユニット
55 入力ユニット
56 通信ユニット
57 記憶装置
58 ドライバ
59 記憶媒体
61 使用工程入力項目テーブル
62 リサイクル工程入力項目テーブル
62a リサイクル率格納領域
63 廃棄工程入力項目テーブル
64 原料製造工程入力項目テーブル
65 製造工程入力項目テーブル
66 流通工程入力項目テーブル
70 環境負荷値出力リスト
81 使用原単位DB
82 リサイクル原単位DB
83 廃棄原単位DB
84 原料製造原単位DB
85 製造原単位DB
86 流通原単位DB
52 メモリユニット
53 表示ユニット
55 入力ユニット
56 通信ユニット
57 記憶装置
58 ドライバ
59 記憶媒体
61 使用工程入力項目テーブル
62 リサイクル工程入力項目テーブル
62a リサイクル率格納領域
63 廃棄工程入力項目テーブル
64 原料製造工程入力項目テーブル
65 製造工程入力項目テーブル
66 流通工程入力項目テーブル
70 環境負荷値出力リスト
81 使用原単位DB
82 リサイクル原単位DB
83 廃棄原単位DB
84 原料製造原単位DB
85 製造原単位DB
86 流通原単位DB
Claims (5)
- コンピュータが繰り返しリサイクルされる材料又は製品のライフサイクルにおける環境負荷を評価する環境負荷評価方法であって、該コンピュータが、
前記繰り返されるリサイクルのリサイクル回数に応じて、前記材料又は製品の全部又は一部であってリサイクル工程にて対象となるリサイクル対象材料からリサイクルされる材料を取り出せる割合を示すリサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積することによって、リサイクル環境負荷値を算出するリサイクル環境負荷値算出手順と、
前記リサイクル割合と前記材料又は製品を製造するために投入される材料投入量とを用いて新規に投入される新規材料投入量を算出して、その結果に基づいて原料製造工程に係る原料製造環境負荷値を算出する原料製造環境負荷値算出手順とを実行することを特徴とする環境負荷評価方法。 - 前記リサイクル環境負荷値算出手順は、
前記リサイクル工程に関する情報を有するリサイクル工程入力項目テーブルから、前記リサイクル対象材料の材料量と、リサイクル可能な割合を示すリサイクル工程歩留まりとを読み込むリサイクル情報読込手順と、
前記材料量と前記リサイクル工程歩留まりとからリサイクル可能な材料量を求め、その結果が基準となる製品重量に対する割合を算出することによって、前記リサイクル割合を取得するリサイクル割合算出手順と、
リサイクル原単位データベースを参照することによって前記リサイクル工程に関する環境負荷原単位を取得して、リサイクル情報読込手順にて読み込んだ前記リサイクル対象材料の材料量にその環境負荷原単位を乗算することによって前記リサイクル工程での環境負荷値を算出する環境負荷値算出手順と、
前記リサイクル回数に応じて、前記リサイクル割合に基づくリサイクル工程に係る環境負荷値を累積する環境負荷値累積手順とを有することを特徴とする請求項1記載の環境負荷評価方法。 - 前記コンピュータが、
前記リサイクル割合及びリサイクル回数の少なくとも1つを利用者から取得するリサイクル情報取得手順を更に実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項記載の環境負荷評価方法。 - 前記リサイクル原単位データベースは、環境負荷原単位として、エネルギー消費原単位、CO2排出原単位、NOx排出原単位、SOx排出原単位、生物学的酸素要求量原単位、化学的酸素要求量原単位、T−P原単位、T−N原単位の少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項記載の環境負荷評価方法。
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JP2013151077A (ja) * | 2012-01-24 | 2013-08-08 | Riso Kagaku Corp | 印刷装置 |
JP2021189566A (ja) * | 2020-05-26 | 2021-12-13 | エヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ株式会社 | 情報処理装置、情報処理方法、及びそのプログラム |
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