JP2007057330A - 端末装置、端末装置の制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
公称周波数情報、公称周波数誤差情報、及び、端末装置20の動作の基準となる基準信号の周波数誤差の最大値を示す周波数誤差最大値情報に基づいて、外部信号が規定周波数信号か否かを判断する規定周波数信号判断手段と、基準信号と外部から取得した規定周波数信号に基づいて、基準信号の現在の周波数誤差を示す現在周波数誤差情報を生成する現在周波数誤差情報生成手段と、複数の現在周波数誤差を平均することによって、現在周波数誤差の平均値を示す平均周波数誤差情報を生成する平均周波数誤差情報生成手段と、推定受信周波数情報と平均周波数誤差情報に基づいて、衛星信号S1等を探索するための周波数範囲を示す探索周波数範囲情報を生成する探索周波数範囲情報生成手段等を有する。
【選択図】図4
Description
GPS受信機は、例えば、現在時刻において観測可能な4個のGPS衛星を選択し、各GPS衛星からの受信周波数を予測して各GPS衛星からの信号を受信する。そして、受信した信号に基づいて、信号が各GPS衛星から発信された時刻とGPS受信機に到達した時刻との差(以後、遅延時間と呼ぶ)によって、各GPS衛星とGPS受信機との間の距離(以後、擬似距離と呼ぶ)を求める。そして、現在時刻における各GPS衛星の位置を各GPS衛星の軌道情報(以後、エフェメリスと呼ぶ)によって算出し、各GPS衛星の軌道上の位置と、上述の擬似距離を使用して、現在位置の測位演算を行うようになっている。この測位演算によって、例えば、緯度、経度及び高度からなる測位位置を取得することができる。
上述のように、GPSを利用した測位においては、各GPS衛星からの受信周波数を予測する必要がある。そして、予測した受信周波数を中心として、一定の範囲をサーチ範囲に定める。ここで、GPS受信機の動作の基準となる基準信号(基準クロック)の周波数誤差を考慮して、GPS受信機側で設定するサーチ範囲を定めることによって、短時間に各GPS衛星からの信号を受信することができる。
これに関して、携帯電話機とGPS受信機が一体になった端末装置(以後、一体型端末と呼ぶ)において、端末装置が基地局からの通信電波のキャリア周波数に同期していることを利用して、キャリア周波数に準じる精度の周波数情報を取得して、基準クロックの周波数誤差を算出し、その周波数誤差を補正する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
このため、上述の従来例においては、携帯電話機の基地局からの通信電波を受信することができない場合には、GPS受信機の基準信号の周波数誤差を示す情報を取得することができないという問題がある。
そして、前記端末装置は、前記現在周波数誤差情報生成手段を有するから、前記基準信号と外部から取得した前記規定周波数信号に基づいて、前記現在周波数誤差情報を生成することができる。
さらに、前記端末装置は、前記平均周波数誤差情報生成手段を有するから、複数の前記現在周波数誤差を平均することによって、前記現在周波数誤差の平均値を示す平均周波数誤差情報を生成することができる。
これにより、前記端末装置は、携帯電話機の基地局からの通信電波を利用することなく、基準信号の周波数誤差を示す情報を取得することができる。
さらに、前記端末装置は、前記探索周波数情報生成手段を有するから、前記推定受信周波数情報のみならず、前記平均周波数誤差情報に基づいて、前記探索周波数範囲情報を生成することができる。
ここで、周波数が安定した前記規定周波数信号を使用することによって、前記平均周波数誤差情報に示される周波数範囲を、前記周波数誤差最大値情報に示される周波数範囲よりも狭くすることができる。
このため、前記探索周波数範囲情報を生成するために、前記平均周波数誤差情報を使用することによって、前記周波数誤差最大値情報を使用する場合よりも前記探索周波数範囲情報に示される周波数範囲を狭く絞りこむことができる。
これにより、前記端末装置が前記衛星信号を受信するまでの時間を短縮することができる。
そして、前記端末装置は、前記現在周波数誤差情報生成手段を有するから、前記現在周波数誤差情報を生成することができる。
さらに、前記端末装置は、前記平均周波数誤差情報生成手段とを有するから、前記平均周波数誤差情報を生成することができる。
このため、前記端末装置は、携帯電話機の基地局からの通信電波を利用することなく、基準信号の周波数誤差を示す情報を取得することができる。
さらに、前記端末装置は、前記周波数誤差補正手段を有するから、前記周波数誤差補正情報に基づいて、前記基準信号の周波数誤差を補正することができる。
そして、前記端末装置は、前記探索周波数情報生成手段を有するから、前記受信周波数情報に基づいて、前記探索周波数範囲情報を生成することができる。
ここで、上述のように、前記周波数誤差補正手段によって、前記基準信号の周波数誤差が補正されるから、前記端末装置は、前記基準信号の周波数誤差が補正された状態で、前記探索周波数情報を生成することができる。
このため、前記基準信号の周波数誤差がない状態で、前記探索周波数範囲情報を生成することができるから、前記探索周波数範囲情報に示される周波数範囲をいっそう狭く絞りこむことができる。
これにより、前記端末装置が前記衛星信号を受信するまでの時間をいっそう短縮することができる。
商用電力の周波数は安定しており、その周波数誤差は極めて小さい。このため、商用電力の周波数を反映した前記商用電力信号の周波数もまた、安定しており、その周波数誤差は極めて小さいといえる。
この点、第3の発明の構成によれば、前記規定周波数信号として、前記商用電力信号を使用するから、精度の高い前記現在周波数誤差情報、前記平均周波数誤差情報を生成することができる。
第4の発明の構成によれば、前記外部信号取得手段は光信号を受信する構成となっているから、例えば、蛍光灯などの照明器具からの光によって、前記規定周波数信号を取得することができる。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る端末20等を示す概略図である。
図1に示すように、端末20は、通信装置30を有し、通信基地局50及び専用回線網55を介して、他の端末60と通信可能になっている。端末20は、端末装置の一例である。
なお、図1に示すように、端末20は建物14内に位置し、通信基地局50からの通信電波CSを受信することができない状態であると仮定する。
本明細書において、商用電力の周波数を反映した信号を商用電力信号と呼ぶ。また、端末20が外部から取得する信号を、外部信号と呼ぶ。
蛍光灯16は、商用電力を反映し、商用電力が50ヘルツ(Hz)であれば、例えば、1秒間に100回の点灯を行っている。言い換えると、蛍光灯16は、1秒間に100回の点滅を繰り返している。この1秒間における蛍光灯16の点滅回数を、信号LSの周波数と呼ぶ。すなわち、本実施の形態においては、信号LSの周波数は、100ヘルツ(Hz)である。
商用電力の周波数は予め規定されているから、商用電力の周波数を反映した信号LSの周波数もまた、予め規定されている。
上述の信号LSは規定周波数信号の一例であり、また、商用電力信号の一例でもある。
なお、本実施の形態とは異なり、GPS衛星12a等は、3個以上5個以下でもよいし、7個以上でもよい。
図2は端末20の主なハードウエア構成を示す概略図である。
図2に示すように、端末20は、コンピュータを有しており、コンピュータは、バス22を有する。
このバス22には、CPU(Central Processing Unit)24、記憶装置26等が接続されている。記憶装置26は例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等である。
また、このバス22には、フォトトランジスタ34が接続されている。フォトトランジスタ34は、光センサであり、蛍光灯16(図1参照)からの光、すなわち信号LSを受信することができる。
また、このバス22には、時刻及び時間を計測する時計36、各種情報を表示する表示装置38が接続されている。
図3に示すように、GPS装置32は、GPSアンテナ32a、測位側TCXO(Temperture Compensated Xtal Oscillator:温度補償型水晶発信器)32b,RF(Radio Frequency)部32c、BB(Base Band)部32d及び測定部32eを含む。測定部32eは、フォトトランジスタ34が受信した信号の周波数を測定する。BB部32dは、CPU(演算部とも呼ぶ)24とデータを授受する。測位側TCXO32bは、GPS装置32の動作の基準クロック(以後、測位側基準クロックと呼ぶ)を発生する発振器である。測位側TCXO32bが発生する基準クロックは、基準信号の一例である。
図4は、端末20の主なソフトウエア構成を示す概略図である。
図4に示すように、端末20は、各部を制御する制御部100、図2の通信装置30に対応する通信部102、GPS装置32に対応するGPS部104、フォトトランジスタ34に対応するフォトトランジスタ部106等を有する。 端末20は、また、各種プログラムを格納する第1記憶部110、各種情報を格納する第2記憶部150を有する。
アルマナック152aは、すべてのGPS衛星12a等(図1参照)の概略の軌道を示す情報である。アルマナック152aは、いずれのGPS衛星12a等の信号S1等からも、デコードして取得することができる。
エフェメリス152bは、各GPS衛星12a等(図1参照)の精密な軌道を示す情報である。例えば、GPS衛星12aのエフェメリス152bを取得するためには、GPS衛星12aからの信号S1を受信し、デコードして取得する必要がある。
また、端末20は、第2記憶部150に、測位側基準クロックの周波数誤差の最大値である最大誤差dGを示す測位側TCXO最大誤差情報156を格納している。この測位側TCXO最大誤差情報156は、周波数誤差最大値情報の一例である。
公称周波数情報158は、例えば、信号LSの周波数である100ヘルツ(Hz)を示す情報である。
また、図4に示すように、端末20は、第2記憶部150に、公称周波数A(Hz)の誤差である商用電力周波数誤差dAを示す商用電力周波数誤差情報160を格納している。この商用電力周波数誤差情報160は公称周波数誤差情報の一例であり、第2記憶部150は公称周波数誤差情報格納手段の一例である。
ここで、信号LSの周波数は商用電力を反映しているから、信号LSの公称周波数Aの誤差は、商用電力の周波数の誤差と同視することができる。
外部信号受信プログラム114と制御部100は、外部信号受信手段の一例である。
端末20は、信号LSのような光信号を受信するようになっている。
図5に示すように、制御部100は、外部信号が商用電力信号か否かを判断するための周波数範囲を、公称周波数Aを中心として、商用電力周波数誤差dAによる周波数のずれであるA×dA及び最大誤差dGによる周波数のずれであるA×dGの幅として定める。
すなわち、外部信号の測定値をB(Hz)とすれば、A−A×dA−A×dG≦B≦A+A×dA+A×dGという式1が、予め規定した規定時間である例えば、1秒(s)以上継続すれば、外部信号が商用電力信号であると判断する。
なお、本実施の形態とは異なり、制御部100は、式1が予め規定した規定回数である例えば、3回以上継続する場合に、外部信号が商用電力信号であると判断するようにしてもよい。
制御部100は、生成した測位側TCXO誤差情報162を第2記憶部150に格納する。
図6に示すように、制御部100は、例えば、信号LSのA回の振動数をカウントし、そのA回のカウント開始からカウント終了までの間において、測位側TCXO32bの実際のクロック数をカウントする。
これは、A回の振動数をカウントする間の時間を1秒(s)と規定し、A回の振動数によって規定された1秒(s)における測位側TCXO32bの実際の周波数rG(Hz)を計測することを意味する。
そして、制御部100は、基準周波数Gと実際の周波数rGとの差異を、誤差G1(ppm)に換算する。
ここで、制御部100は、周波数Aをカウントする間における測位側TCXO32bの実際のクロックのカウントを複数回である例えば、3回実施し、その都度周波数rGを計測し、誤差G1を算出する。
制御部100は、生成した測位側TCXO誤差情報162を第2記憶部150に格納する。
この測位側TCXO平均誤差情報164は平均周波数誤差情報の一例である。そして、測位側TCXO平均誤差情報生成プログラム120と制御部100は平均周波数誤差情報生成手段の一例である。
具体的には、制御部100は、誤差G1が3個算出されている場合には、3個の誤差G1の総和を誤差G1の個数である3で除して、平均誤差Gavを算出する。
制御部100は、生成した測位側TCXO平均誤差情報164を第2記憶部150に格納する。
制御部100は、生成した測位側TCXO誤差ばらつき情報166を第2記憶部150に格納する。
具体的には、誤差G1が3個算出されている場合には、制御部100は、(誤差G1−平均誤差Gav)の2乗の総和を誤差G1の数である3で除して、誤差ばらつきG2を算出する。
制御部100は、生成した測位側TCXO誤差ばらつき情報166を第2記憶部150に格納する。
例えば、制御部100は、GPS衛星12a、12b,12c及び12d(図1参照)を選択する。
なお、端末20の概略位置としては、例えば、前回測位時に生成した後述の測位位置情報174(図4参照)に示される測位位置Pを使用することができる。
例えば、端末20は、端末20の概略位置とエフェメリス152bを利用して各GPS衛星12a等からの信号S1等のドップラー偏移を算出し、信号S1等の発信周波数とドップラー偏移に基づいて、各信号S1等の受信周波数Sを算出する。
制御部100は、生成した衛星サーチ中心周波数情報170を第2記憶部150に格納する。
図7に示すように、制御部100は、受信周波数Sを中心として、測位側TCXO平均誤差Gav及び誤差ばらつきG2によって周波数範囲が広がる範囲を、衛星サーチ周波数範囲Dとして算出する。
すなわち、制御部100は、S−S×Gav−S×G2≦D≦S+S×Gav+S×G2という式2によって規定される衛星サーチ周波数範囲Dを示す衛星サーチ周波数範囲情報172を生成する。
制御部100は、生成した衛星サーチ周波数範囲情報172を第2記憶部150に格納する。
なお、本実施の形態とは異なり、制御部100は、さらに、安全係数(マージン)を加えて、上述の衛星サーチ周波数範囲Dを算出するようにしてもよい。この安全係数には、商用電力周波数誤差dAを含めてもよい。
制御部100は、GPS部104によって、3個以上のGPS衛星12a等から信号S1等を受信し、信号S1等が各GPS衛星12a等から発信された時刻と端末20に到達した時刻との差である遅延時間によって、各GPS衛星12a等と端末20との間の距離である擬似距離を求める。そして、エフェメリス152bと、上述の擬似距離を使用して、現在位置の測位演算を行うようになっている。
制御部100は、生成した測位位置情報174を第2記憶部150に格納する。
上述のように、端末20は、外部信号を取得し、その外部信号が商用電力信号か否かを判断することができる。
そして、端末20は、測位側TCXO32b(図3参照)が生成する基準クロックと外部から取得した商用電力信号に基づいて、測位側TCXO平均誤差情報164を生成することができる。
このため、端末20は、携帯電話機の基地局からの通信電波を利用することなく、基準クロックの周波数誤差を示す情報を取得することができる。
また、日本国内においては、商用電力の周波数は50ヘルツ(Hz)又は60ヘルツ(Hz)に固定されており、携帯電話機のように事業者ごとに異なるということはない。このため、例えば、蛍光灯16の周波数は既知である。
従って、端末20は、例えば、50ヘルツ(Hz)という商用電力の周波数を反映した、100ヘルツ(Hz)の信号のみを、蛍光灯16が発信する商用電力信号として特定すればよい。
ここで、商用電力信号の周波数は、商用電力自体の周波数と同様に安定しているから、端末20が生成する測位側TCXO平均誤差情報164は、信頼性が高い情報である。
ここで、測位側TCXO平均誤差情報164に示される測位側TCXO平均誤差Gavは、通常、測位側TCXO最大誤差情報156に示される最大誤差dGよりも小さい。例えば、最大誤差dGが2.0ppmであるのに対して、測位側TCXO平均誤差Gavは
0.1ppmである。
このため、衛星サーチ周波数範囲情報172を生成するために、測位側TCXO平均誤差情報164を使用することによって、測位側TCXO最大誤差情報156を使用する場合よりも衛星サーチ周波数範囲情報172に示される周波数範囲を狭く絞りこむことができる。
これにより、端末20がGPS衛星12a等から信号S1等を受信するまでの時間を短縮することができる。
図8は、端末20の動作例を示す概略フローチャートである。
まず、端末20は、外部信号を受信する(図8のステップST1)。このステップST1は、外部信号取得ステップの一例である。
続いて、端末20は、外部信号を測定し、商用電力信号を特定する(ステップST2)。このステップST2は、規定周波数信号判断ステップの一例である。
続いて、端末20は、測位側TCXO誤差G1(図4参照)を算出する(ステップST3)。このステップST3は、現在周波数誤差情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20は、測位側TCXO32b(図3参照)の測位側TCXO平均誤差Gav及び誤差ばらつきG2(図4参照)を算出する(ステップST4)。このステップST4は、平均周波数誤差情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20は、受信周波数S(図4参照)を算出する(ステップST6)。このステップST6は、推定受信周波数情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20は、衛星サーチ周波数範囲D(図4参照)を算出する(ステップST7)。このステップST7は、探索周波数範囲情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20は、測位位置情報174(図4参照)を生成する(ステップST9)。
続いて、端末20は、測位位置情報174を出力する(ステップST10)。
次に、第2の実施の形態の端末20A(図1参照)について説明する。
第2の実施の形態の端末20Aの構成は、上記第1の実施の形態の端末20と多くの構成が共通するため共通する部分は同一の符号等とし、説明を省略し、以下、相違点を中心に説明する。
端末20Aは、端末20と異なり、後述のシンセサイザ32f(図9参照)を有し、後述の通信側TCXO30a(図9参照)から出力されるクロックに基づいて、GPS装置32Aの基準クロック(以後、GPS側基準クロックと呼ぶ)を生成するようになっている。そして、このGPS側基準クロックの誤差自体を補正するようになっている。
図9に示すように、端末20AのGPS装置32Aは、シンセサイザ32fを有する。シンセサイザ32fは、通信側TCXO30aが発生する通信装置30(図2参照)の基準クロック(以後、通信側基準クロックと呼ぶ)を受信し、通信側基準クロックに基づいてGPS装置32AのGPS側基準クロックを生成する。このGPS側基準クロックもまた、基準信号の一例である。
図10に示すように、端末20Aは、第2記憶部150に、シンセサイザ32fの設定周波数Zを示すシンセサイザ設定周波数情報176、シンセサイザ32fの周波数の最大誤差であるシンセサイザ最大誤差dZを示すシンセサイザ最大誤差情報178を格納している。
端末20Aの商用電力信号特定プログラム116Aは、公称周波数情報158に示される公称周波数A、商用電力周波数誤差情報160に示される商用電力周波数誤差dA、及び、シンセサイザ最大誤差dZに基づいて、商用電力信号を特定する。
図11に示すように、商用電力信号特定プログラム116Aは、第1の実施の形態の商用電力信号特定プログラム116(図5参照)と異なり、測位側TCXO最大誤差dGではなくてシンセサイザ最大誤差dZを使用する。
図12に示すように、制御部100は、例えば、A回の信号LSの振動数をカウントし、そのA回の振動数のカウント開始からカウント終了までの間において、シンセサイザ32fの実際のクロック数をカウントする。
これは、A回の振動数をカウントする間の時間を1秒(s)と規定し、A回の振動数によって規定された1秒(s)におけるシンセサイザ32fの実際の周波数rZ(Hz)を計測することを意味する。
そして、制御部100は、設定周波数Zと実際の周波数rZとの差異を、誤差Z1(ppm)に換算する。
ここで、制御部100は、周波数Aをカウントする間におけるシンセサイザ32fの実際のクロックのカウントを複数回である例えば、3回実施し、その都度周波数rZを計測し、誤差Z1を算出する。
制御部100は、生成したシンセサイザ誤差情報180を第2記憶部150に格納する。
制御部100は、生成したシンセサイザ平均誤差情報182を第2記憶部150に格納する。
制御部100は、生成したシンセサイザ誤差ばらつき情報184を第2記憶部150に格納する。
具体的には、シンセサイザ誤差Z1が3個算出されている場合には、制御部100は、(シンセサイザ誤差Z1−シンセサイザ平均誤差Zav)の2乗の総和をシンセサイザ誤差Z1の数である3で除して、シンセサイザ誤差ばらつきZ2を算出する。
制御部100は、生成したシンセサイザ誤差ばらつき情報184を第2記憶部150に格納する。
シンセサイザ32f(図9参照)は、通信側TCXO30aからの基準クロックの周波数Tに関数f(n)を掛け合わせることによって、測位側基準クロックを生成している。関数f(n)をシンセサイザ32fのパラメータとも呼ぶ。
制御部100は、T×f(n)=Z+Zavという式4において、Zav=0となるようなシンセサイザ誤差補正値n1を算出する。
制御部100は、シンセサイザ誤差補正値n1を示すシンセサイザ誤差補正情報186を第2記憶部150に格納する。
具体的には、制御部100は、シンセサイザ誤差補正値n1を、シンセサイザ32fのパラメータf(n)に設定する。すなわち、制御部100は、パラメータf(n)において、n=n1という設定をする。
これにより、シンセサイザ32fが生成するGPS側基準クロックは、設定周波数Zと差がない状態になる。
図14に示すように、制御部100は、受信周波数Sを中心として、誤差ばらつきZ2によって周波数範囲が広がる範囲を、衛星サーチ周波数範囲Fとして算出する。
すなわち、制御部100は、S−S×Z2≦E≦S+S×Z2という式5で規定される周波数範囲Fを示す衛星サーチ周波数範囲情報172Aを生成する。
制御部100は、生成した衛星サーチ周波数範囲情報172Aを第2記憶部150に格納する。
上述のように、端末20Aは、シンセサイザ誤差補正情報186(図10参照)を生成することができる。そして、端末20Aは、そのシンセサイザ誤差補正情報182に基づいて、シンセサイザ32fの周波数誤差を補正することができる。
そして、端末20Aは、衛星サーチ中心周波数情報170及び測位側シンセサイザ誤差ばらつき情報184に基づいて、衛星サーチ周波数範囲情報172Aを生成することができる。
ここで、上述のように、シンセサイザ誤差補正情報186によって、シンセサイザ32fが生成する基準クロックの周波数誤差が補正されるから、端末20Aは、GPS側基準クロックの周波数誤差が補正された状態で、衛星サーチ周波数範囲情報172Aを生成することができる。
このため、GPS側基準クロックの周波数誤差がない状態で、衛星サーチ周波数範囲情報172Aを生成することができるから、衛星サーチ周波数範囲情報172Aに示される周波数範囲F(図14参照)を狭く絞りこむことができる。
これにより、端末20がGPS衛星12a等から信号S1等を受信するまでの時間をいっそう短縮することができる。
図15は、端末20Aの動作例を示す概略フローチャートである。
続いて、端末20Aは、外部信号を測定し、商用電力信号を特定する(ステップST102)。このステップST102は、規定周波数信号判断ステップの一例である。
続いて、端末20Aは、シンセサイザ平均誤差Zav及び誤差ばらつきZ2を算出する(ステップST104)。このステップST104は、平均周波数誤差情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20Aは、周波数誤差補正値を算出する(ステップST105)。このステップST104は、周波数誤差補正情報生成ステップの一例である。
続いて、端末20Aは、ステップST107、ステップST108を実施する。このステップST107及びステップST108は、上述のステップST6及びステップST7(図8参照)と同様であるから、説明を省略する。
続いて、端末20Aは、ステップST110、ステップST111、ステップST112を実施する。ステップST110乃至ステップST112は、上述のステップST8乃至ステップST10(図8参照)と同様であるから、説明を省略する。
コンピュータに上述の動作例の外部信号取得ステップと、商用電力信号判断ステップと、周波数誤差情報生成ステップと、推定受信周波数情報生成ステップと、探索周波数範囲情報生成ステップと、衛星信号受信ステップ等を実行させるための端末装置の制御プログラムとすることができる。
また、このような端末装置の制御プログラム等を記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体等とすることもできる。
Claims (8)
- 測位衛星からの信号である衛星信号に基づいて測位を行う端末装置であって、
予め規定された周波数を有する規定周波数信号の公称周波数を示す公称周波数情報を格納する公称周波数情報格納手段と、
前記公称周波数の誤差を示す公称周波数誤差情報を格納する公称周波数誤差情報格納手段と、
外部から外部信号を取得する外部信号取得手段と、
前記公称周波数情報、前記公称周波数誤差情報、及び、前記端末装置の動作の基準となる基準信号の周波数誤差の最大値を示す周波数誤差最大値情報に基づいて、前記外部信号が前記規定周波数信号か否かを判断する規定周波数信号判断手段と、
前記基準信号と外部から取得した前記規定周波数信号に基づいて、前記基準信号の現在の周波数誤差である現在周波数誤差を示す現在周波数誤差情報を生成する現在周波数誤差情報生成手段と、
複数の前記現在周波数誤差を平均することによって、前記現在周波数誤差の平均値を示す平均周波数誤差情報を生成する平均周波数誤差情報生成手段と、
前記衛星信号の受信周波数を推定することによって、推定受信周波数を示す推定受信周波数情報を生成する推定受信周波数情報生成手段と、
前記推定受信周波数情報と前記平均周波数誤差情報に基づいて、前記衛星信号を探索するための周波数範囲を示す探索周波数範囲情報を生成する探索周波数範囲情報生成手段と、
前記探索周波数範囲情報に示される周波数範囲を探索して、前記衛星信号を受信する衛星信号受信手段と、
を有することを特徴とする端末装置。 - 測位衛星からの信号である衛星信号に基づいて測位を行う端末装置であって、
予め規定された周波数を有する規定周波数信号の公称周波数を示す公称周波数情報を格納する公称周波数情報格納手段と、
前記公称周波数の誤差を示す公称周波数誤差情報を格納する公称周波数誤差情報格納手段と、
外部から外部信号を取得する外部信号取得手段と、
前記公称周波数情報、前記公称周波数誤差情報、及び、前記端末装置の動作の基準となる基準信号の周波数誤差の最大値を示す周波数誤差最大値情報に基づいて、前記外部信号が前記規定周波数信号か否かを判断する規定周波数信号判断手段と、
前記基準信号と外部から取得した前記規定周波数信号に基づいて、前記基準信号の現在の周波数誤差である現在周波数誤差を示す現在周波数誤差情報を生成する現在周波数誤差情報生成手段と、
複数の前記現在周波数誤差を平均することによって、前記現在周波数誤差の平均値を示す平均周波数誤差情報を生成する平均周波数誤差情報生成手段と、
前記平均周波数誤差情報に基づいて、前記基準信号の周波数誤差を補正するための周波数誤差補正情報を生成する周波数誤差補正情報生成手段と、
前記周波数誤差補正情報に基づいて、前記基準信号の周波数誤差を補正する周波数誤差補正手段と、
前記衛星信号の受信周波数を推定することによって、推定受信周波数を示す推定受信周波数情報を生成する推定受信周波数情報生成手段と、
前記推定受信周波数情報に基づいて、前記衛星信号を探索するための周波数範囲を示す探索周波数範囲情報を生成する探索周波数範囲情報生成手段と、
前記探索周波数範囲情報に示される周波数範囲を探索して、前記衛星信号を受信する衛星信号受信手段と、
を有することを特徴とする端末装置。 - 前記規定周波数信号は、商用電力の周波数を反映した商用電力信号であることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれかに記載の端末装置。
- 前記外部信号取得手段は、光信号を受信する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の端末装置。
- 前記規定周波数信号判断手段は、前記外部信号の周波数が、前記公称周波数から前記公称周波数の誤差及び前記基準信号の周波数誤差の最大値を減算した周波数と、前記公称周波数に前記公称周波数の誤差及び前記基準信号の周波数誤差の最大値を加算した周波数との間にある合致状態が、予め規定した規定時間又は予め規定した規定回数継続する場合に、前記外部信号が前記規定周波数信号であると判断する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の端末装置。
- 前記現在周波数誤差のばらつきを示す周波数誤差ばらつき情報を生成する周波数誤差ばらつき情報生成手段を有し、
前記探索周波数範囲情報生成手段は、さらに、前記周波数誤差ばらつき情報に基づいて、前記探索周波数範囲情報を生成する構成となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の端末装置。 - コンピュータに、
予め規定された周波数を有する規定周波数信号の公称周波数を示す公称周波数情報を格納する公称周波数情報格納手段と、前記公称周波数の誤差を示す公称周波数誤差情報を格納する公称周波数誤差情報格納手段とを有する端末装置が、外部から外部信号を取得する外部信号取得ステップと、
前記端末装置が、前記公称周波数情報、前記公称周波数誤差情報、及び、前記端末装置の動作の基準となる基準信号の周波数誤差の最大値を示す周波数誤差最大値情報に基づいて、前記外部信号が前記規定周波数信号か否かを判断する規定周波数信号判断ステップと、
前記端末装置が、前記基準信号と外部から取得した前記規定周波数信号に基づいて、前記基準信号の現在の周波数誤差である現在周波数誤差を示す現在周波数誤差情報を生成する現在周波数誤差情報生成ステップと、
前記端末装置が、複数の前記現在周波数誤差を平均することによって、前記現在周波数誤差の平均値を示す平均周波数誤差情報を生成する平均周波数誤差情報生成ステップと、
前記端末装置が、測位衛星からの信号である衛星信号の受信周波数を推定することによって、推定受信周波数を示す推定受信周波数情報を生成する推定受信周波数情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記推定受信周波数情報と前記平均周波数誤差情報に基づいて、前記衛星信号を探索するための周波数範囲を示す探索周波数範囲情報を生成する探索周波数範囲情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記探索周波数範囲情報に示される周波数範囲を探索して、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて測位を行う測位ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラム。 - コンピュータに、
予め規定された周波数を有する規定周波数信号の公称周波数を示す公称周波数情報を格納する公称周波数情報格納手段と、前記公称周波数の誤差を示す公称周波数誤差情報を格納する公称周波数誤差情報格納手段とを有する端末装置が、外部から外部信号を取得する外部信号取得ステップと、
前記端末装置が、前記公称周波数、前記公称周波数誤差情報、及び、前記端末装置の動作の基準となる基準信号の周波数誤差の最大値を示す周波数誤差最大値情報に基いて、前記外部信号が前記規定周波数信号か否かを判断する規定周波数信号判断ステップと、
前記端末装置が、前記基準信号と外部から取得した前記規定周波数信号に基づいて、前記基準信号の現在の周波数誤差である現在周波数誤差を示す現在周波数誤差情報を生成する現在周波数誤差情報生成ステップと、
前記端末装置が、複数の前記現在周波数誤差を平均することによって、前記現在周波数誤差の平均値を示す平均周波数誤差情報を生成する平均周波数誤差情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記平均周波数誤差情報に基づいて、前記基準信号の周波数誤差を補正するための周波数誤差補正情報を生成する周波数誤差補正情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記周波数誤差補正情報に基づいて、前記基準信号の周波数誤差を補正する周波数誤差補正ステップと、
前記端末装置が、測位衛星からの信号である衛星信号の受信周波数を推定することによって、推定受信周波数を示す推定受信周波数情報を生成する推定受信周波数情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記推定受信周波数情報に基づいて、前記衛星信号を探索するための周波数範囲を示す探索周波数範囲情報を生成する探索周波数範囲情報生成ステップと、
前記端末装置が、前記探索周波数範囲情報に示される周波数範囲を探索して、前記衛星信号を受信する衛星信号受信ステップと、
前記端末装置が、前記衛星信号に基づいて測位を行う測位ステップと、
を実行させることを特徴とする端末装置の制御プログラム。
Priority Applications (1)
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JP2005241629A JP2007057330A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 端末装置、端末装置の制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005241629A JP2007057330A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 端末装置、端末装置の制御プログラム |
Publications (1)
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ID=37920960
Family Applications (1)
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JP2005241629A Withdrawn JP2007057330A (ja) | 2005-08-23 | 2005-08-23 | 端末装置、端末装置の制御プログラム |
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Country | Link |
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-
2005
- 2005-08-23 JP JP2005241629A patent/JP2007057330A/ja not_active Withdrawn
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