JP2007056759A - スクイーズポンプ用ポンピングチューブ及びスクイーズポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】スクイーズポンプ用ポンピングチューブが局部的に早期磨耗することを防止し、極力どの部位においても均一的に磨耗するようにして、材料の無駄がなく経済的に耐久性の改善を図る。
【解決手段】ドラム1の内面1aに沿って内接配備され、ローラ4の押圧転動によってチューブ一端2Aから吸込まれた流体をチューブ他端2Bから吐出可能となるように可撓性を有して形成されるスクイーズポンプ用ポンピングチューブにおいて、
チューブ全長のうち、前記ローラ4が押圧転動する転動部分Tのチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば土砂や生コンクリートなどのスラリー流体の圧送に適用されるスクイーズポンプ用ポンピングチューブ及びスクイーズポンプに関するものである。
通常、この種のスクイーズポンプ及びそれ用のポンピングチューブにおいては、ポンピングチューブの内部流路の断面形状は円形であり、長さ方向で一端の流体吸込口から他端の吐出口までの全長に亘ってチューブ肉厚が一定に形成され、従ってチューブ外径も全長に亘って一定のものとされているのが一般的である。
スクイーズポンプは、ポンピングチューブを円形ドラムの内面に沿って内接配備されて180°(それ以外の角度の場合もある)の湾曲状態に装着され、その湾曲の内側に配した一対のローラを駆動回転させることによる押圧転動により、ポンピングチューブの一端側から吸込んだスラリー流体を昇圧して他端側から絞り出すように吐出させて所定のポンプ機能を発揮させるように用いられる。
従って、全長に亘って肉厚が一定に形成されている一般的なスクイーズポンプの場合、ポンピングチューブは湾曲状態に装着された湾曲チューブ部分へのローラの押圧転動により押し潰された後、ローラの離間に伴い円筒状に弾性復元するチューブ部の内部にスラリー流体が高速で通過することになり、それによって、ポンピングチューブの外周部側及び内周部側の内面が他の部分に比べて早期に摩耗し易い。このように局部摩耗が早期に生じることからポンピングチューブとしての使用寿命が短くなる問題がある。
そこで、上記のような局部摩耗による使用寿命の低下対策として、特許文献1において開示されたように、ポンピングチューブを、その径一定の内部流路を偏心させたようにして、吐出口に近づくに連れて内周側内面の肉厚が薄く、かつ、外周側内面の肉厚が厚くなるように構成することによる手段が知られている。また、特許文献2において開示されたように、ゴム製ポンピングチューブにアラミドやナイロン等による繊維補強層を埋設して多層構造の強化ゴムチューブとする手段も知られている。
しかしながら、前記前者の対策手段では、ポンピンチューブ全長に亘って肉厚を変更させる手段であるから、実際にローラが接触しない部分までも厚肉に構成されてしまう無駄を排除できないものであるとともに、薄肉化されてしまう内周側内面の耐摩耗性は却って劣るものとなる不都合がある。そして、前記後者の対策手段では、繊維補強層の埋設加入により、ポンピングチューブ全体としての強度及び耐久性は明確に向上する利点はあるが、局部的に磨耗が早いことの対策にはならない。従って、ポンピングチューブの耐久性を、均一的に磨耗できて無駄が無いようにしながら向上せるには更なる改善の余地が残されているものであった。
特開2000−110739号公報 実開平6-1789号公報
本発明の目的は、スクイーズポンプ用ポンピングチューブが局部的に早期磨耗することを防止し、極力どの部位においても均一的に磨耗するようにして、材料の無駄がなく経済的に耐久性の改善を図る点にある。また、そのように改善されたポンピングチューブを有することにより、同様に耐久性の向上するスクイーズポンプを得ることも目的である。
請求項1に係る発明は、ドラム1の内面1aに沿って内接配備され、ローラ4の押圧転動によってチューブ一端2Aから吸込まれた流体をチューブ他端2Bから吐出可能となるように可撓性を有して形成されるスクイーズポンプ用ポンピングチューブにおいて、
チューブ全長における前記ローラ4が押圧転動する転動部分Tのうちの転動方向下手側で、かつ、前記転動部分Tの長さの略半分となる後半部分Tbのチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してあることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、ドラム1の内面1aに沿って内接配備され、ローラ4の押圧転動によってチューブ一端2Aから吸込まれた流体をチューブ他端2Bから吐出可能となるように可撓性を有して形成されるスクイーズポンプ用ポンピングチューブにおいて、
チューブ全長のうち、前記ローラ4が押圧転動する転動部分Tのチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してあることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載のスクイーズポンプ用ポンピングチューブにおいて、内部流路2Rを形成する環状の内面ゴム7と、これの外周側に嵌装される補強層8と、これの外周側に嵌合される外面ゴム9とを有するとともに、肉厚を厚くする手段が前記内面ゴム7の厚さを厚くするものであることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3の何れか一項に記載のスクイーズポンプ用ポンピングチューブにおいて、肉厚を厚くする手段が、内径irは変えずに外径Orを大径化するものであることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、ドラム1の内面1aに沿って可撓制を有するポンピングチューブ2が内接配備され、前記ポンピングチューブ2をローラ4が押圧しながら転動することにより、前記ポンピングチューブ2の一端2Aから流体を吸込んで他端2Bから吐出するように構成されるスクイーズポンプにおいて、
前記ポンピングチューブ2における前記ローラ4が押圧転動する転動部分T、又はそのうちの転動方向下手側で、かつ、前記転動部分Tの長さの略半分となる後半部分Tbのチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してあることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施例において説明するが、ポンピングチューブにおけるローラが押圧転動する部分のうち、圧送される流体の圧が高まる吐出側部分の磨耗が顕著であることが知見されている。従って、転動部分のうちの特に早期磨耗する後半部分の肉厚を増すことにより、チューブ全体としての磨耗の均一化を促進させることが可能になる。その結果、スクイーズポンプ用ポンピングチューブが局部的に早期磨耗することを防止し、極力どの部位においても均一的に磨耗するようにして、材料の無駄がなく経済的に耐久性の改善が図れ、かつ、スクラップ(産業廃棄物)量の軽減といった効果も得ることができる。
請求項2の発明は、詳しくは実施例において説明するが、ポンピングチューブにおけるローラが押圧転動する転動部分が、その他の部位よりも磨耗が早いことに対応して厚みを厚くするに当り、ある程度使用されるとポンピングチューブが吸入側と吐出側とを反転して付換えて再使用されることに対応させる手段である。このように反転して再使用される使い方では、転動部分が均一的に早期磨耗するようになるから、その磨耗状態に応じた肉厚設定となり、チューブ全体としての磨耗の均一化を促進させることが可能になる。その結果、スクイーズポンプ用ポンピングチューブが局部的に早期磨耗することを防止し、極力どの部位においても均一的に磨耗するようにして、材料の無駄がなく経済的に耐久性の改善が図れ、かつ、スクラップ(産業廃棄物)量の軽減といった効果を、反転再使用形態が採られる場合においても得ることができる。
請求項3の発明によれば、流体が直接に接する部分である内面ゴムの肉厚を必要に応じて厚くするものであるから、転動部分が早期に磨耗することに対応して耐久性が向上するものとしながらも、内面ゴムの外径側に積層される補強層を、内面ゴムの磨耗進行によって内径側に露出させてしまうことが生じないようになる。従って、補強層を埋設装備して、強度、耐久性を改善するポンピングチューブを採りながらも、内面ゴムの磨耗による取換え時期以前に補強層まで磨耗が進んでチューブとしての強度や耐久性に悪影響を及ぼすこと無く、請求項1や2の発明による前記いずれかの作用、効果が得られるものにできる。
請求項4の発明によれば、ポンピングチューブの外径を変化させて内径は一定とする手段であるから、ポンピングチューブの使用開始時期に内径が小さく変化することによる流体の通過抵抗の増加が生ぜす、円滑で良好にポンピング作用が発揮される利点がある。
請求項5の発明によれば、請求項1の発明による前記作用、効果、又は請求項2の発明による前記作用、効果を有して、耐久性の改善されるスクイーズポンプを提供することができる。
以下に、本発明によるスクイーズポンプ、及びそれ用のポンピングチューブの実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1はスクイーズポンプの概略構造を示す一部切欠きの側面図、図2は図1のポンプに用いるポンピングチューブの側面図、図3は図2の断面図、図4は反転使用後の磨耗状態を示すポンピングチューブの縦断断面図、図5は別構造のポンピングチューブを示す一部切欠きの側面図である。また、図6は従来のポンピングチューブを示す図である。
〔実施例1〕
スクイーズポンプAは、図1に示すように、円形のドラム1と、ドラム1の内周面(内面の一例)1aに沿って内接配備されるポンピングチューブ2と、両端にローラ4が枢支されてドラム1内において回転中心Y回りに矢印ホ方向に回転するロータ3とを有して構成されており、ポンピングチューブ2の吸入側端部2Aの基端にはホッパー5が、そして、ポンピングチューブ2の吐出側端部2Bには搬送配管6がそれぞれ連結されている。ポンピングチューブ2は中心Yに関して180度に亘ってドラム1の内周面1aに内接しており、有効ポンピング角度は180度であって、その前後にローラ4によって徐々に圧縮変形される半作用部分2c,2dと、全く変形されない非作用部分2a,2bとが存在している。尚、ポンピング作用の順序としては、図1(a)の状態から図1(b)の状態に移行する。
繊維補強ゴムホースで成るポンピングチューブ2は内径一定であり、ポンピングチューブ吸入側端部2Aに嵌合されたホッパー5にミキサー車等から搬送された生コンクリートを収容した状態で、ロータ3を矢印ホ方向に駆動回転すると、ローラ4がポンピングチューブ2を押えてその断面積を圧縮し、下から上へと回転移動するに従ってチューブ押圧箇所の周方向移動により、ポンピングチューブ2の内部流路2R内の生コンクリートの圧を高めながら押し上げ、吐出側端部2Bから吐出するようになる。つまり、ローラ4の押圧転動によってチューブ一端から吸込まれた流体をチューブ他端から吐出可能となる。従って、ポンピングチューブ2には、頻繁な変形に耐え得る柔軟性と強度とが求められるとともに、吐出側ほど高い耐圧性が要求される。
ポンピングチューブ2は、図2、図3に示すように、内面ゴム7、補強層8、外面ゴム9とがこの順で内径側から外径側に向かって積層される多層構造で可撓性を有するチューブである。内面ゴム7及び外面ゴム9は、互いに耐摩耗性を有する合成ゴム或いは天然ゴム等から形成される円筒状のゴム層である。補強層8は、スチールコードや合成繊維等による繊維補強コードを一定角度で円筒状に巻付け形成して成るものであり、例えば、ナイロン等のポリアミド系樹脂繊維をゴム被覆したすだれ状ゴム被覆繊維補強層から構成されている。
内面ゴム7や外面ゴム9を構成するゴム材料としては、RSS,SMR等の天然ゴム、合成ゴムが使用可能であり、特に好ましいゴムとしては、天然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR),クロロプレンゴム(CR),エチレンプロピレンゴム(EPDM),クロロスルホン化ポリオレフィン(CSM)等がある。ゴム材料は単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、ゴム材料には、加硫剤、加硫促進剤を添加してもよく、必要に応じて各種添加剤を添加できる。具体的には、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム等の充填剤あるいは補強剤、アロマ系、ナフテン系、パラフィン系などのプロセス油、ワックス、酸化亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛などの加工助剤などがある。
補強層8を構成する被覆繊維補強層の繊維の材質、サイズ、或いは被覆繊維補強層の巻回数、巻回ピッチなどは用途、目的などに応じて適宜変更可能である。使用可能な繊維の材質としては、例えば、ナイロン66、ナイロン6等のポリアミド系繊維、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、レーヨン、アラミド繊維、PBO繊維、スチールコード、ガラス繊維、カーボン繊維などが例示される。これらの繊維材料は、接着性改善のための予備処理をして使用することが好ましい。
ポンピングチューブ2は、図2に示すように、チューブ全長のうち、ローラ4が押圧転動する転動部分Tのチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してある。具体的には、両端の非作用部分2a,2bの内面ゴム7の厚みに比べて、中央領域のポンピング作用部分2pの内面ゴム7の厚みを厚くしてあり、両端部の半作用部分2c,2dは厚みが徐々に変化するテーパ部に形成されている。補強層8と外面ゴム9の厚みは一定(内径ir一定)であり、内面ゴム7の厚みの差がそのまま外径Orの差になって表れている。一例として、半作用部分2c,2dの内面ゴム7の厚みを5mmに、ポンピング作用部分2pの内面ゴム7の厚みを17mmに設定するものがある。
参考として図6に、内径、厚み、外径が共に一定寸法とされた従来のポンピングチューブ22、及びその長時間の使用後における内部の磨耗状態を示す。従来のポンピングチューブ22も、内面ゴム27、補強層28、外面ゴム29の多層構造のチューブである点は同じである。通過して行く生コンの接触抵抗により、内部流路22Rの全域に亘って若干の磨耗は発生するが、図6においては、それを無視した場合のものとして表してある。
図6において、内面ゴム27の磨耗は、両半作用部分22c,22d、及びポンピング作用部分22pにおいて明確に表れている。その磨耗量は吐出側に行くに従って増大する傾向にあり、最も昇圧されるポンピング作用部分22pの最後端部位(ポンピング作用部分22pと吐出側半作用部分22dとの境目部分)において最も顕著に磨耗するものであった。故に、その境目部分の内面ゴム27の磨耗によって寿命(耐久性)が決まってしまい、両非作用部分22a,22b、及びポンピング作用部分22pの前半部部分等においては内面ゴム27の厚みが未使用に近い状態、或いはまだ十分使える状態のままで残ってしまうという不都合があった。
これに対して、図2、図4に示す実施例1のポンピングチューブ2では、内面ゴム7の厚み変更によって、ポンピング作用部分2pを厚くし、かつ、両半作用部分2c,2dは厚みが除変して両端が絞られたような中太形状のポンピングチューブ2としてあるから、長時間使用後による磨耗後においては、両端の非作用部分2a,2bの残り厚みと、最も磨耗するポンピング作用部分2pの終端部分の残り厚みとがほぼ等しい厚みとなるようにすることが可能であり、内面ゴムが部分的に未使用に近い状態で残るということが無く、有効に使い切るようにして実質的に寿命(耐久性)を向上させることに成功している。
具体例として、図2に示すように、全長が3300mmのポンピングチューブ2の場合には、吸入側及び吐出側の非作用部分2a,2bの長さが500mmで内面ゴム7の厚みが5mmに、吸入側及び吐出側の半作用部分2c,2dの長さが400mm、ポンピング作用部分2pの長さが1500mmで内面ゴム7の厚みが17mmに設定される。半作用部分2c,2dの厚みはポンピング作用部分側端が17mmに、かつ、半作用部分側端が5mmとなるテーパ状に形成される。
つまり、両非作用部分2a,2bはローラ4によって押し潰されないため、磨耗は殆ど起こらずに薄肉化が可能であるが、通過してゆく生コンにより、ある程度の磨耗は発生する。そこで、一般的な生コン打設用のポンピングチューブ2では、両非作用部分2a,2bにおける内面ゴム7の肉厚を5〜7mmに設定することが多い。吸入側から1600〜1700mm迄の部分も内圧が低いため、大きな磨耗は発生しないので肉厚を抑えることが可能ではある(図4を参照)。
しかしながら、スクイーズポンプAにおいては、ポンピングチューブ2は元来、吸入側と吐出側とが形状的には対称であるため、ある程度使用して磨耗が進むと吸入側と吐出側とを反転して付換え、さらに継続使用されることが半ば常態化されているという使用実態がある。つまり、ポンピングチューブ2を反転して、つまり吸入側と吐出側とをひっくり返して使用する場合が多いので、内部流路2Rの磨耗量が吸入側と吐出側とで変化することを考慮した状態で転動部分Tにおける内面ゴム7の肉厚を予め厚く設定する必要がある。厚みを急激に変化すれば、内面ゴム7に積層される補強層8が巻付け難くなる(加圧時に局部的な伸長が大きくなる)ため、半作用部分2c,2dのテーパ角度(傾斜角)は、許されるならば1〜2度以下が望ましい。
従って、反転付換えされることを前提条件とした場合の(実施例1の)ポンピングチューブ2は、図4に示すように、内面ゴム7をポンピング作用部分2pでは均一に厚みアップさせ、その両側における半作用部分2c,2d部分では肉厚を徐々に変化させる構造としてある。この構造により、新品のポンピングチューブ2がセットされてから所定期間スクイーズポンプAとして使用された状態では、図4(a)に示すように、吐出側ほど磨耗量が多くなる傾向の磨耗ラインaを呈する磨耗状態が現れる。つまり、磨耗ラインaを外径側端とする一点破線で示された略筒状の部分が内面ゴム7における磨耗部分(1回目の磨耗部分)である。
また、吸入側と吐出側とを反転して付換えた場合に、新品状態から所定期間使用されたときの状態は、図4(a)に仮想線で吸入側ほど磨耗量が多くなる傾向の磨耗ラインbを呈する磨耗状態が現れる。当然ながら、磨耗ラインaと磨耗ラインbとは対称の形状となる。従って、反転した状態でさらに所定期間スクイーズポンプAとして使用された後における内面ゴム7の磨耗量は、図4(b)に示すように、最初の磨耗ラインaと、反転付換え後の磨耗ラインbとの合体による最終磨耗ラインcとなり、この最終磨耗ラインcを外径側端とする仮想線で示された略筒状の部分が内面ゴム7における最終磨耗部分である。この最終磨耗部分は、転動部分Tの全長に亘ってほぼ均一な磨耗量を呈するものとなり、ポンピングチューブ2が偏磨耗されることが無く、有効に内面ゴム7を使い切ることが可能になる。
つまり、実施例1によるポンピングチューブ2は、図6に示す従来のポンピングチューブ22に比べて、最磨耗部分の肉厚を例えば40%アップさせることにより、非作用部分2a,2bにおける内面ゴム7の使用後における残存量を同じとした場合には、耐摩耗性は肉厚にほぼ比例することから、耐久性(寿命)も40%近くアップさせることが可能になる。そして、従来では使用後に残っていた無駄な内面ゴム7の部分が殆ど生じないようになるので、効率良くポンピングチューブAを使い切ることができるとともに、その無駄が減った分は産業廃棄物としての重量を減少させることができる効果もある。尚、図4においても、両非作用部分2a,2bにおける微量な磨耗は省略して描いてある。
〔実施例2〕
実施例2によるポンピングチューブ2は、前述の「反転使用」がされない場合に好適なものであり、図5に示すように、チューブ全長におけるローラが押圧転動する転動部分Tのうちの転動方向下手側で、かつ、転動部分の長さの略半分となる後半部分Tbのチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してある以外は、実施例1のものと同等の構造を有するものである。尚、図5には、参考として実施例1によるポンピングチューブ2の厚みに関する長さ寸法関係の符号を仮想線を用いて示してある。
つまり、図5において、ポンピングチューブ2の長さの吐出側半分部分2Tにおいては内面ゴム7を厚肉に形成し、吸入側半分部分2Kにおいては、図2における吸入側の非作用部分2aと吸入側の半作用部分2cとをやや上回る長さに相当する始端部分2sにおいては内面ゴム7を薄肉に形成する。そして、これら両者2T,2sの間である中間部分2vにおいては内面ゴム7の厚みを除変させるテーパ部に形成するのである。
図5に示すポンピングチューブ2においても、ローラ4が押圧転動する転動部分Tは実施例1のものと同じであり、生産効率上から吐出側の非作用部分2bや半作用部分2dをポンピング作用部分2pと同じ厚さに設定してある。従って、構造上においては、吐出側半分部分2Tの後端(吐出側端)を、ポンピング作用部分2pの終端位置、又は吐出側の半作用部分2dの終端位置に設定しても良い。また、後半部分Tbの始端位置を、吸入側の半作用部分2cの終端位置、又は吸入側の非作用部分2aの終端位置に設定しても良い。
この実施例2によるポンピングチューブ2は、吸入側と吐出側とが反転して使用されることがないことを前提とするものであるから、吸入側と吐出側とが予め決まっている形状に設定されている。この場合のポンピング作用部分2p後半部の厚みは、当然ながら実施例1による場合の厚みよりも少なくて良い。尚、各実施例において、「ローラ4が押圧転動する転動部分T」とは、ポンピング作用部分2pにその前後の半作用部分2c,2dを加えた部分のことである。
〔別実施例〕
補強層8及び外面ゴム9が厚み及び径が一定であり、内面ゴム7の内径を小さくすることによって転動部分Tを厚肉とする構造も可能である。また、内面ゴム7の厚みを、磨耗状態(図4,6参照)に即して変更する構造のポンピングチューブ2でも良い。
スクイーズポンプの構造を示す原理図 図1のポンプに用いるポンピングチューブ(実施例1) ポンピングチューブの構造を示す図2のイ−イ線断面図 ポンピングチューブの磨耗状態を示す概略の断面図 別構造のポンピングチューブを示す側面図(実施例2) 従来のポンピングチューブとその磨耗状態を示す概略図
符号の説明
1 ドラム
1a 内面
2A チューブ一端
2B チューブ他端
2R 内部流路
4 ローラ
7 内面ゴム
8 補強層
9 外面ゴム
ir 内径
Or 外径
A スクイーズポンプ
T 転動部分
Tb 後半部分

Claims (5)

  1. ドラムの内面に沿って内接配備され、ローラの押圧転動によってチューブ一端から吸込まれた流体をチューブ他端から吐出可能となるように可撓性を有して形成されるスクイーズポンプ用ポンピングチューブであって、
    チューブ全長における前記ローラが押圧転動する転動部分のうちの転動方向下手側で、かつ、前記転動部分の長さの略半分となる後半部分のチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してあるスクイーズポンプ用ポンピングチューブ。
  2. ドラムの内面に沿って内接配備され、ローラの押圧転動によってチューブ一端から吸込まれた流体をチューブ他端から吐出可能となるように可撓性を有して形成されるスクイーズポンプ用ポンピングチューブであって、
    チューブ全長のうち、前記ローラが押圧転動する転動部分のチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してあるスクイーズポンプ用ポンピングチューブ。
  3. 内部流路を形成する環状の内面ゴムと、これの外周側に嵌装される補強層と、これの外周側に嵌合される外面ゴムとを有するとともに、肉厚を厚くする手段が前記内面ゴムの厚さを厚くするものである請求項1又は2に記載のスクイーズポンプ用ポンピングチューブ。
  4. 肉厚を厚くする手段が、内径は変えずに外径を大径化するものである請求項1〜3の何れか一項に記載のスクイーズポンプ用ポンピングチューブ。
  5. 湾曲ドラムの内面に沿って可撓制を有するポンピングチューブが内接配備され、前記ポンピングチューブをローラーが押圧しながら転動することにより、前記ポンピングチューブの一端から流体を吸込んで他端から吐出するように構成されるスクイーズポンプであって、
    前記ポンピングチューブにおける前記ローラが押圧転動する転動部分、又はそのうちの転動方向下手側で、かつ、前記転動部分の長さの略半分となる後半部分のチューブ肉厚を、その他の部分のチューブ肉厚よりも厚く形成してあるスクイーズポンプ。
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