JP2007054216A - スロットマシン - Google Patents

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Abstract

【課題】 ボーナス役の当選情報を1つずつ累積記憶する機能を備えるスロットマシンにあって、ストック切れ状態の場合に遊技者が被る不利を軽減し得るスロットマシンを提供する。
【解決手段】 当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない状態で、所定契機によってボーナスフラグを成立させると共に、成立させた当該ボーナスフラグの成立情報を借入ボーナス役記憶手段に1つずつ累積記憶し、ボーナスフラグに対応するボーナス役に当選した場合に、当該ボーナス役の当選情報を累積記憶するのに替えて、累積記憶されたボーナスフラグの成立情報を消去するようにした。これにより、ストック切れ状態であっても、ボーナス役の当選を待たずにボーナス入賞を発生させることができ、従来構成に比べて、ストック切れ状態において遊技者が被る不利を緩和可能となる。
【選択図】 図8

Description

本発明は、ボーナス役の当選情報を1つずつ累積記憶する機能を備えるスロットマシンに関する。
スロットマシンは、一般的に、外周面上に複数の図柄が設けられた複数のリールと、各リールを前方から視認可能とする表示窓とを備え、全リールを一旦回転させた後に停止させ、リール上の図柄を表示窓に停止表示するゲームを行うものである。具体的には、遊技者のスタートレバー操作によって全リールが回転始動し、リール停止ボタン操作によって各リールが回転停止する。そして、リールが回転停止した時に、表示窓に停止表示された図柄が所定組合せであると入賞が発生し、遊技者に遊技媒体(メダル等)が払い出される。ここで、停止表示された図柄の組合せが所定のボーナス組合せである場合には、ビッグボーナス(以下、「BB」と略す。)入賞やレギュラーボーナス(以下、「RB」と略す。)入賞といったボーナス入賞が発生することとなり、遊技媒体の払出しに加えて、遊技者に有利なボーナス遊技状態が開始される。
また、従来のスロットマシンは、一般的に、入賞の条件が内部的に成立して、始めて入賞が発生可能となる。具体的には、入賞の種類に応じた入賞フラグが内部的に設けられており、この入賞フラグが成立した時のみ、成立入賞フラグに対応する入賞が成立可能となる。すなわち、原則として所定入賞フラグが成立すると、遊技者は、所要のタイミングでリール停止ボタンを操作することによって、成立入賞フラグに対応する入賞の図柄組合せを停止表示させることができる。ここで、入賞フラグは、内部抽選に当選した場合に成立する。すなわち、ゲーム開始時に入賞フラグの成立状態を決定するための内部抽選が行われ、その抽選結果に応じて入賞の種類に応じた入賞役に当選したか否かが判定され、当選した入賞役に対応する入賞フラグが内部的に成立する。具体的には、内部抽選で小役当選となると、当選小役に対応する小役フラグが成立し、小役入賞が可能となる。また、ボーナス役に当選すると、当選ボーナス役に対応するボーナスフラグが成立し、ボーナス入賞が可能となる。ここで、ボーナス入賞に関するボーナスフラグは、一旦成立すると当該ゲームでボーナス入賞しなくても、ボーナス入賞が発生するまで、それ以降のゲームに持ち越されるようになっている。
ところで、近年では、ボーナス役の当選情報を1つずつ累積記憶する機能を備えるスロットマシン(以下、「ストック機」という。)が知られている(特許文献1,2参照)。具体的には、ストック機では、ボーナス役に当選した際に、その当選情報を記憶装置に一旦累積的に記憶保持し、累積記憶したボーナス役の当選情報に基づいて、順次ボーナスフラグを成立させる。
また、こうしたストック機は、内部抽選によってボーナス役に当選しても、当該ボーナス役を即座に放出せずに一旦記憶保持しておき、所定条件が満たされた時点で放出する形を採っている。すなわち、通常は、ボーナスフラグの成立状態に関わらず、一切のボーナス入賞の発生が不可となるストック遊技状態に制御しておき、このストック遊技状態が所定の終了条件成立によって終了した場合に、成立ボーナスフラグに基づいてボーナス入賞が可能となる。
特開2003−236059号公報 特開2004−344496号公報
上述のストック機では、ボーナス役の当選と放出遊技状態との二つの条件を満たした時に、ボーナス入賞の発生が可能となる。しかし、こうしたストック機の多くは、ボーナス役の当選情報が充分に累積記憶された状態で遊技が行われるよう設定されている。このため、実質的には、ボーナス役の当選を待たずに、放出遊技状態の開始によってボーナス入賞が発生可能となる。
ところが、こうしたストック機にあっても、短期間にボーナス入賞が立て続けに発生した場合や、ボーナス役の当選情報を累積記憶した記憶装置にトラブルを生じた場合などに、累積記憶するボーナス役の当選情報がなくなってしまうことがある。このような状態(以下、「ストック切れ状態」という。)では、遊技者は、まず、ボーナス役に当選し、さらに放出遊技状態が開始されてからでなければボーナス入賞を発生させることができず、通常よりも不利な遊技条件となる。特に、かかるストック機では、規定の出球率が、ボーナス役の当選情報を充分累積記憶している状態で実現されるため、ストック切れ状態においては、遊技者は規定の出球率を下回る極めて不利な遊技を強いられることとなる。
上記のようにストック切れ状態は遊技者に不利な遊技条件であるが、遊技者はストック切れ状態を一目では判断できない。このため、遊技者は、常にストック切れ状態に対する不安感を抱きながら遊技を行わなくてはならず、遊技の興趣を損なう要因となっている。また、遊技者は、ストック遊技状態によって大きな損害を被った場合にはストック切れ状態であったと推察することとなるが、このような場合、遊技者は、ストック切れ状態のスロットマシンが設置されている遊技店に対して不信感を抱くことが多い。このように、ストック遊技状態によって遊技者に損害を与えることは、遊技店にとっても客離れに繋がるためマイナス要因である。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、上記ストック機と呼ばれるスロットマシンにあって、ストック切れ状態で遊技者が被る不利を軽減し得るスロットマシンの提供を目的とする。
本発明は、外周面上に複数の図柄が設けられた複数のリールと、各リールを前方から視認可能とする表示窓とを備え、全リールを回転させた後に停止させ、リール上の図柄を表示窓に停止表示するゲームを実行し、停止表示された図柄の組合せが所定のボーナス組合せである場合にボーナス入賞を発生させ、ボーナス遊技状態を開始するスロットマシンにおいて、ゲームの開始時に、内部抽選の結果に基づいてボーナス役に当選したか否かを決定するボーナス役抽選手段と、ボーナス役の当選情報を1つずつ累積記憶する当選ボーナス役記憶手段と、当選ボーナス役記憶手段に累積記憶されたボーナス役の当選情報を1つ消去すると共に、ボーナス入賞を許容するためのボーナスフラグを成立させる当選ボーナス役消化手段と、ボーナスフラグの成立状態に関わらず、いずれのボーナス入賞の発生も不可となるストック遊技状態と、ボーナスフラグの成立を条件としてボーナス入賞の発生を許容する放出遊技状態と、ボーナス入賞により開始される遊技者に有利なボーナス遊技状態とに遊技状態を切り替える遊技状態制御手段とを備えるものであって、当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定契機によってボーナスフラグを成立させるボーナス役借入手段と、ボーナス役借入手段が成立させたボーナスフラグの成立情報を1つずつ累積記憶する借入ボーナス役記憶手段と、所定のボーナス役に当選した場合に、当選ボーナス役記憶手段への累積記憶に替えて、借入ボーナス役記憶手段に累積記憶されたボーナスフラグの成立情報を1つ消去する借入ボーナス役消化手段とを備えることを特徴とするスロットマシンである。
かかる構成にあっては、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていない状態であっても、ボーナス役借入手段が、所定契機によってボーナスフラグを成立させる。このため、ストック切れ状態においてもボーナス入賞を発生させることが可能となり、従来構成に比べてストック切れ状態における不利な遊技条件が緩和されることとなる。ここで、本発明では、ボーナス役借入手段がボーナス役の当選とは無関係にボーナスフラグを成立させるのではなく、ボーナス役借入手段が成立させたボーナスフラグの情報を累積記憶し、その後にボーナス役に当選した時に、当該ボーナス役の当選情報は、先に成立させたボーナスフラグの成立時に消化されたものとみなして、当該ボーナス役の当選情報を累積記憶せずに、先に成立させたボーナスフラグの成立情報を消去する。すなわち、本発明では、ボーナス役の当選に先駆けて成立させたボーナスフラグについて、その後のボーナス役当選によって埋め合わせが行われるため、事後的に、ボーナス役の当選回数とボーナスフラグの成立回数の帳尻が合わせることが可能となる。
ここで、既存のスロットマシンのように、RB入賞とBB入賞といった複数種類のボーナス入賞が存在する場合には、ボーナス役借入手段が、成立させるボーナスフラグの種類を決定するボーナス種別決定手段を備えることが提案される。また、かかる場合には、ボーナス役借入手段が成立させたボーナスフラグの情報をボーナスフラグの種別毎に1つずつ累積記憶することが提案される。かかる構成とした場合は、その後に当選したボーナス役の種類が、借入ボーナス役記憶手段に累積記憶されたボーナスフラグの成立情報に対応するものである場合には当該ボーナスフラグの成立情報を消去し、ボーナスフラグの成立情報に対応するものでない場合には当選ボーナス役記憶手段に累積記憶することが望ましい。
具体的には、遊技状態制御手段は、当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定条件下で、ストック遊技状態の一態様である特殊ストック遊技状態を開始し、当該特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態を開始するものであって、ボーナス役借入手段は、特殊ストック遊技状態の終了時点で当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、ボーナスフラグを成立させるものである構成が提案される。
かかる構成にあっては、ストック遊技状態の一態様として特殊ストック遊技状態が存在し、この特殊ストック遊技状態の終了時には、たとえストック切れ状態であってもボーナスフラグが成立し、その後の放出遊技状態でボーナス入賞することが可能となる。
また、遊技状態制御手段は、当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定条件下で、ストック遊技状態の一態様である特殊ストック遊技状態を開始し、当該特殊ストック遊技状態の終了後に、放出遊技状態とストック遊技状態のいずれかを開始するものであって、ボーナス役借入手段は、特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態が開始される場合であって、且つ、当該ストック遊技状態の終了時点で当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、ボーナスフラグを成立させる構成が提案される。
かかる構成にあっては、特殊ストック遊技状態の終了時にボーナスフラグが常に成立するのではなく、特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態を開始する場合に限ってボーナスフラグが成立する。このため、ストック切れ状態におけるボーナスフラグの成立タイミングが多様に変化することとなり、遊技者は現在ストック切れ状態なのかどうかを推察し難くなる。
また、遊技状態制御手段は、ストック遊技状態の開始時に、内部抽選の結果に基づいて特殊ストック遊技状態を開始するか否かを決定するものであることが提案される。かかる構成とすれば、特殊ストック遊技状態が開始される契機にバラつきが生じ、ボーナスフラグの成立に規則性が少なくなる。
さらに、遊技状態制御手段は、ストック遊技状態の開始時に、借入ボーナス役記憶手段が累積記憶するボーナスフラグの成立情報の数に基づいて、特殊ストック遊技状態を開始するか否かを決定することが提案される。かかる構成によれば、ストック切れ状態におけるボーナスフラグの成立頻度が、借入ボーナス役記憶手段に累積記憶された成立情報の数によって変動することとなる。このため、適切な条件設定を行えば、ボーナス役の当選頻度が少ない場合に積極的にボーナスフラグを成立させるようにしたり、借入ボーナス役記憶手段に累積記憶される成立情報が一定数以上にならないように抑制可能となる。
以上に述べたように、本発明は、当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定契機によってボーナスフラグを成立させると共に、成立させたボーナスフラグの成立情報を1つずつ累積記憶し、ボーナス役に当選した場合に、当選ボーナス役記憶手段への累積記憶に替えて、当該ボーナスフラグの成立情報を消去することを特徴とするスロットマシンであるから、ストック切れ状態であっても、遊技者はボーナス役の当選を待つことなくボーナス入賞を発生させることが可能となる。従って、ストック切れ状態においても遊技者に利得を与えることができ、遊技者は、ストック切れに対する不安感を抱かずに遊技を行うことが可能となる。また、遊技店にとってもストック切れ状態によって遊技者に過度の損失を与えることが少なくなるため、遊技者の信頼を得ることができ、スロットマシンの稼働率を向上させることができる。また、本発明は、ボーナス役の当選とは無関係にボーナスフラグを成立させるものでなく、ボーナスフラグの成立回数はボーナス役の当選回数と関連づけられているため、ボーナス役の当選頻度を過度に越えてボーナス入賞が発生し難く、遊技バランスを維持し易いといった利点がある。
また、上記構成において、ストック遊技状態の一態様である特殊ストック遊技状態が所定条件下で開始され、当該特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態が開始されるものであって、ボーナス役借入手段が、当該特殊ストック遊技状態の終了時点で当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、ボーナス役借入手段にボーナスフラグを成立させるようにした場合には、特殊ストック遊技状態が実行されることによって、ストック切れ状態でも放出遊技状態に移行してボーナス入賞を発生させることができる。
一方、当該特殊ストック遊技状態の終了後に、放出遊技状態とストック遊技状態のいずれかが開始されるものであって、特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態が開始される場合で、且つ、当該ストック遊技状態の終了時点で当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、ボーナス役借入手段にボーナスフラグを成立させるようにした場合には、遊技者はストック切れ状態であるか否かを判別し難くなるため、遊技店は遊技者の信頼を失うことが少なくなる。
また、ストック遊技状態の開始時に、内部抽選の結果に基づいて特殊ストック遊技状態を開始するか否かを決定するようにした場合には、ストック切れ状態において特殊ストック遊技状態が不規則に開始されることとなり、遊技者にストック切れ状態であることを推察され難くなるという利点がある。また、特殊ストック遊技状態となる確率を適宜設定することによって、ストック切れ状態における出球率を緻密にコントロールすることができるといった利点もある。
さらに、ストック遊技状態の開始時に、借入ボーナス役記憶手段が累積記憶するボーナスフラグの成立情報の数に基づいて、特殊ストック遊技状態を開始するか否かを決定するようにした場合には、ボーナスフラグの成立情報の数に基づいて、ボーナスフラグの成立頻度を変化させることができる。このため、ボーナスフラグの成立情報の数が多くなった場合に、特殊ストック遊技状態を開始しないようにしたり、開始頻度を減少させるようにすれば、借入ボーナス役記憶手段が累積記憶する成立情報の数を所定レベルで留めることができ、ボーナス役借入手段が過度にボーナスフラグを成立させるのを抑制することができる。逆に、ボーナスフラグの成立情報の数が多くなった場合に、特殊ストック遊技状態を常に開始するようにしたり、開始頻度を増加させるようにすれば、ボーナス役の当選頻度が少ない場合でも、遊技者に十分な利得を付与することが可能となる。
本発明の実施形態を、以下の実施例に従って説明する。
<第一実施例>
本実施例のスロットマシン1は、図1に示されるように、正面矩形状をなす遊技機本体14を備え、その内部に、個別に前方回転する三つのリール3a,3b,3cが横並びに設けられている。各リール3a〜3cの外周面には、複数の図柄x(図2参照)が設けられており、前面パネル14aに開口した三つの表示窓6a,6b,6cを介して、各リール3a〜3cの前面の一部が前方から視認可能となっている。
ここで、図柄xについてさらに詳述すると、図2に示されるように、各リール3a〜3cの外周面には、図柄xが等間隔に21図柄ずつ設けられている。この図柄xとしては、例えば「7」、「BAR」、「R」、「チェリー」、「鐘」、「レモン」があり、リール3a〜3cごとに特徴的な図柄列30a,30b,30cを構成している。なお、後述のように、遊技者によりスタートレバー5が操作されると、リール3a〜3cはY方向に回転する。
また、図1に示されるように、遊技機本体14の前面のうち、中央左寄り位置には、スタートレバー5が突設されている。このスタートレバー5は、遊技者がリール3a〜3cの回転始動を指令するためのものであって、所定要件下で遊技者がスタートレバー5を押し下げると、リール3a〜3cが前方に一斉に回転始動する構成となっている。
リール3a〜3cが回転状態となると、表示窓6a〜6cを介して、リール3a〜3c上の図柄xが上方から下方へと移動するように視認される。各表示窓6a〜6cは、各リール3a〜3cの外周面に設けられた図柄xのうち、正面に位置する三つを視認可能とする縦幅をなし、全リール3a〜3cの停止状態では縦横三列、合計九つの図柄xが表示窓6a〜6cに表示される。
また、左表示窓6aの左斜め下には、ベットボタン7が設けられている。このベットボタン7は、賭数を入力指令するためのものである。一方、右表示窓6cの右斜め下にはメダル投入口8が配設されている。このメダル投入口8へのメダルの投入操作は、賭数を入力指令するための操作となる。かかる構成にあって、遊技者によりベットボタン7が操作されたり、メダル投入口8に遊技媒体としてのメダルが投入されたりすると、ボタン操作回数、又はメダル投入数に応じて賭数が設定される構成となっている。具体的には、前面パネル14aに形成された有効ライン表示部24により、横三本、斜め二本(計五本)の有効ラインが、設定した賭数に応じて表示される。そして、その有効ライン数により、遊技者は設定した賭数を確認することができる。
また、表示窓6a〜6cの下方には、三つのリール停止ボタン4a,4b,4cが横並びに設けられている。これらのリール停止ボタン4a〜4cは、回転中のリール3a〜3cに対して回転停止を指令するためのものである。すなわち、左位置にある左リール停止ボタン4aを押すと所定タイミングで左リール3aが回転停止し、中位置の中リール停止ボタン4bを押すと所定タイミングで中リール3bが回転停止し、右位置の右リール停止ボタン4cを押すと所定タイミングで右リール3cが回転停止する構成となっている。
また、メダル投入口8の直上位置には、クレジット数表示部27と入賞払出数表示部28とが並んで設けられている。このクレジット数表示部27には、メダルのクレジット数が所定上限数(ここでは50枚)まで表示される。一方、入賞払出数表示部28には、入賞として払い出されるメダル数が表示される。
また、遊技機本体14前面の最下位置には、メダルを貯留する受皿13が配設されている。このメダルは、入賞発生時に獲得したメダルによってクレジットが上限数を超えた場合等に払い出されるものである。
次に、本実施例に係るスロットマシン1の遊技作動を制御する制御回路を、図3に従って説明する。
スロットマシン1は、遊技作動等を制御するための基板回路が設けられた主制御基板40を備えている。この主制御基板40の基板回路上には、マイクロコンピュータを構成し、遊技に関する統括的な制御を処理実行する主制御用中央制御装置CPU60が配設されている。
また、この主制御用中央制御装置CPU60には、記憶装置ROM61が、アドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示省略)を介して接続されている。さらに、記憶装置RAM62も、データのやり取りを行うデータバス(図示省略)を介して接続されている。ここで、記憶装置ROM61には、演算処理に用いる動作プログラムや各種テーブル等の固定データが記憶保持されている。一方、記憶装置RAM62には、各種のフラグや変数、カウンタ値等を記憶するための記憶領域が設けられている。
具体的には、記憶装置RAM62には、後述するように、各種の入賞フラグを記憶するための記憶領域が設けられる。入賞フラグは、ボーナス入賞に係るボーナスフラグと小役入賞に係る小役フラグとに分類される。ボーナスフラグには、BB入賞を許容するBBフラグとRB入賞を許容するRBフラグとがある。また、小役フラグも小役の種類に応じて複数種類がある。さらに、記憶装置RAM62には、後述するストック遊技状態の各態様や、放出遊技状態を示すフラグを記憶するための記憶領域も設けられる。
また、記憶装置RAM62には、ボーナス役の当選情報を1つずつ累積記憶する記憶領域が設けられる。具体的には、ボーナス役の当選情報は、未消化のBB役の当選回数を示すBBストック数Mと、未消化のRB役の当選回数を示すRBストック数Nとに分けて累積記憶される。具体的には、スロットマシン1の初期状態は、ストック数M,Nはともに0であり、BB役に当選した場合にはBBストック数Mに1が加算され、RB役に当選した場合にはRBストック数Nに1が加算される。そして、後述のBBフラグが成立する際にBBストック数Mから1が減算され、後述のRBフラグが成立する際にRBストック数Nから1が減算される。このように、BBストック数Mには、BBフラグの成立に用いられていないBB役の当選情報(当選回数)が累積記憶され、RBストック数Nには、RBフラグの成立に用いられていないRB役の当選情報(当選回数)が累積記憶される。ここで、BBストック数MとRBストック数Nは、各ボーナス役の当選情報を累積記憶するだけでなく、後述するように負の部分によって、ボーナス役に先駆けて成立させたボーナスフラグの成立情報も累積記憶する。すなわち、この記憶装置RAM62は、本発明に係る当選ボーナス役記憶手段と借入ボーナス役記憶手段とを構成するものである。
さらに、記憶装置RAM62には、乱数カウンタを構成するための記憶領域が設けられる。具体的には、当該記憶領域の値は、主制御用中央制御装置CPU60によって所定周期(2ms)でカウントアップされ、所定上限数(「299」)に達するとリセットされる。
また、主制御基板40の基板回路には、主制御用中央制御装置CPU60が周辺機器とデータ通信を行うための第一I/Oポート50a及び第二I/Oポート50bが設けられている。
第一I/Oポート50aには、スタートスイッチ5a、左リール停止スイッチ41a、中リール停止スイッチ41b、右リール停止スイッチ41c、投入メダル検出センサ8a、及びベットスイッチ7aがそれぞれ接続されている。そして、主制御用中央制御装置CPU60が所定の時間間隔でこれらのスイッチ又はセンサから出力される検出信号を調べ、検出信号を受信すると、その情報を記憶装置RAM62に記憶保持する。そして、種々の制御処理を実行する。
これに対し第二I/Oポート50bには、有効ライン表示部24、メダル払出装置31、ランプ装置32、クレジット数表示部27、入賞払出数表示部28、及び効果音発生装置33がそれぞれ接続され、主制御用中央制御装置CPU60からの制御指令が、各装置等へ一方向に出力される。また、これ以外にも第二I/Oポート50bには、リール3a〜3cと連繋した回胴装置34が接続されており、当該第二I/Oポート50bを介して主制御用中央制御装置CPU60と回胴装置34とが信号をやり取りしている。
各装置等についてさらに説明する。
スタートスイッチ5aは、スタートレバー5に配設されている。そして、遊技者がスタートレバー5を操作すると、主制御用中央制御装置CPU60は、スタート信号が出力されたと判定し、乱数カウンタから値を取得して該取得値に基づいて各動作を開始すると共に、回胴装置34に回転始動信号を送信する。そして、回胴装置34が、かかる信号に従って、三つのリール3a〜3cを回転始動する。
また、各リール停止スイッチ41a〜41cは、各リール停止ボタン4a〜4cにそれぞれ配設されている。そして、遊技者がリール停止ボタン4a〜4cをボタン操作すると、主制御用中央制御装置CPU60が、それぞれストップ信号が出力されたと判定し、当該ストップ信号に基づいて対応するリール3a〜3cを停止させるように回胴装置34に制御信号を送信する。このように、回胴装置34の作動を制御する回胴装置制御手段は、主制御用中央制御装置CPU60によって構成される。
次に、回胴装置34について説明する。
回胴装置34は、ステッピングモータ制御基板74と、各リール3a〜3cが接続された三つのステッピングモータ72a〜72cとで構成されている。ステッピングモータ制御基板74は、フォトセンサ等で構成される基準回転角度位置検出部70と、所定間隔で定期的にパルス信号を出力するパルス発生部71と、パルス発生部71が出力したパルス信号を計数するパルス計数部73とで構成されている。ここで、基準回転角度位置検出部70とパルス発生部71とパルス計数部73は、夫々が主制御基板40の第二I/Oポート50bと接続している。また、基準回転角度位置検出部70とパルス発生部71は、各ステッピングモータ72a〜72cとも接続している。また、パルス発生部71とパルス計数部73とは相互接続している。また、各リール3a〜3cには、回転角度を検出するための基準となる基準回転角度位置が設定されている。
かかる構成にあって、基準回転角度位置検出部70は、各リール3a〜3cの基準回転角度位置を随時検出すると共に、基準回転角度位置に関する信号データを主制御基板40に送信する。また、パルス発生部71は、主制御基板40から回転始動信号が送信されると、パルス信号をステッピングモータ72a〜72cに出力する。また、パルス発生部71は、主制御基板40から回転停止信号が送信されるとパルス信号の出力を停止する。各ステッピングモータ72a〜72cは、パルス信号を受信するとリール3a〜3cを所定回転角度だけ回転させる。そして、連続パルス信号の受信によって、各リール3a〜3cを所定回転角度ずつ順次回転させて、各リール3a〜3cを前方回転させる。そして、パルス信号の受信が停止するとリール3a〜3cを速やかに回転停止させる。パルス計数部73は、入力されるパルス信号を計数し、主制御基板40に信号を送信する。主制御用中央制御装置CPU60は、このパルス計数部73からの信号によって、各リール3a〜3cの基準回転角度位置からの回転角度を把握している。これにより、主制御用中央制御装置CPU60は、リール停止ボタン4a〜4cが操作された際の各リール3a〜3cの回転角度(目押し位置)を特定したり、特定の図柄xを表示窓6a〜6cの所定位置で停止させたりすることが可能となる。なお、かかる回胴装置34は従来構成のものを好適に用い得る。
投入メダル検出センサ8aはメダル投入口8に配設されている。そして、遊技者がメダル投入口8へメダルを投入すると、投入メダル検出センサ8aがこれを検出して、主制御基板40に検出信号を送信する。主制御用中央制御装置CPU60は、所定のメダル枚数まで(3枚まで)は有効ライン表示部24に表示信号を出力する。一方、投入メダル数が所定のメダル枚数を超えると、クレジット数表示部27にも表示信号を送信する。有効ライン表示部24は、表示信号に従って有効ラインを表示し、一方、クレジット数表示部27は、表示信号に従ってクレジット化されたメダル数を表示する。
ベットスイッチ7aは、ベットボタン7に配設されている。そして、遊技者が適正な期間にベットボタン7を操作すると、主制御用中央制御装置CPU60が、そのボタン操作に応じて賭数設定信号を出力されたと判定し、有効ライン表示部24に表示信号を出力すると共にクレジット数表示部27に表示信号を送信する。そして、有効ライン表示部24は表示信号に従って有効ラインを表示し、クレジット数表示部27は表示信号に従って所要のクレジット数を表示する。
また、停止表示された図柄xが入賞の組合せとなって遊技者に利益を払い出す場合には、主制御用中央制御装置CPU60は、その払い出し数を表示させるように入賞払出数表示部28に表示信号を送信すると共に、これに対応するクレジット数を表示させるようにクレジット数表示部27にも表示信号を送信する。また、クレジット数がクレジット上限数(50枚)を超えた場合には、上限数を超えた数のメダルを払い出すようにメダル払出装置31に払出信号を送信する。そして、各表示部27,28は、表示信号に従ってそれぞれ所要の内容を表示する。また、メダル払出装置31は、送信された払出信号に従って駆動して、所定数のメダルを払い出す。
また、遊技の進行に伴って所定の演出・報知を実行する場合には、主制御用中央制御装置CPU60は、ランプ装置32や効果音発生装置33に演出・報知信号を送信する。そして、ランプ装置32や効果音発生装置33はかかる信号に従ってそれぞれ所要の演出態様で点灯又は鳴音する。
さらに、この主制御用中央制御装置CPU60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示省略)が設けられている。そして主制御用中央制御装置CPU60は、一定間隔のクロックパルスによって時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。また、このクロック装置により出力されたクロックパルスをカウントするタイマも接続されている。このタイマは、クロック装置のクロックと同期してカウントを計数し、このカウントが所定数に達すると、解除信号を出力するものである。なお、解除信号が出力されると、タイマは初期化(リセット)される。
これまでに述べた構成にあっては、原則として以下のように遊技が進行する。
遊技者が、メダル投入口8にメダルを投入して、又はベットボタン7をボタン操作して賭数を設定すると、有効ライン表示部24により当該賭数に応じて有効ラインが報知される。このように賭数が設定されると、リール3a〜3cを回転始動可能となる。そして、スタートレバー5を操作すると、全リール3a〜3cが一斉に回転し始める。そして、このリール3a〜3cの回転中にリール停止ボタン4a〜4cをボタン操作すると、その操作タイミングに応じてリール停止ボタン4a〜4cに対応するリール3a〜3cが停止して、最終的には、全リール3a〜3cが回転停止する。そして、各リール3a〜3cの外周の図柄xが表示窓6a〜6cに停止表示されることとなる。
そして、表示窓6a〜6cに図柄xが停止表示された時に、有効ライン上に同じ柄の図柄xが並んでいると入賞の図柄組合せとなって入賞が発生し、入賞の種類に応じて所定数のメダルが遊技者に払い出される。例えば、「ベル」や「レモン」、「チェリー」の各図柄が有効ライン上に並んだ組合せは「小役組合せ」であり、かかる組合せが停止表示されると小役入賞となって10枚のメダルが払い出される。また、有効ライン上に「BAR」が並んだ組合せは「RB組合せ」であり、かかる組合せが停止表示された場合はRB入賞となってRB遊技状態が開始される。さらには、有効ライン上に「7」が並んだ組合せ場合は「BB組合せ」であり、かかる組合せが停止表示された場合はBB入賞が発生し、BB遊技状態が開始される。また、「R」の図柄が有効ライン上に並んだ場合は「リプレイ」となり、次ゲームを、メダルを投入せずに行うことが可能となる。一方、有効ライン上の図柄xがいずれも同一でない場合はハズレとなる。
ここで、入賞に係る図柄組合せを表示窓6a〜6cに停止表示させて入賞を発生させるには、当該入賞を許可するための入賞フラグが成立していなければならない。具体的には、所定の入賞に係る入賞フラグが成立していない場合には、遊技者がどのようなタイミングでリール停止ボタン4a〜4cを操作しようとも、主制御用中央制御装置CPU60が、当該入賞に係る図柄組合せが停止表示されないようにリール3a〜3cを停止させる。
上述のように各入賞フラグは、主制御基板40の記憶装置RAM62に記憶されるものであり、ゲーム開始時に行われる内部抽選によって小役やボーナス役が成立すると、成立した小役やボーナス役の種類に応じて成立する。具体的には、乱数カウンタから値を取得して、当該取得値を、確率設定、賭数及び遊技状態に応じた当選判定用テーブルと比較することによって各入賞役の成立又は不成立を決定する。
ゲーム開始時に小役に当選した場合は、小役入賞を許可する小役フラグが直ちに成立する。ここで、成立した小役フラグは当該ゲームのみで有効であり、当該ゲームで小役入賞したか否かに関わらず、ゲーム終了後に消去される。
一方、ボーナス役に当選した場合は、ボーナスフラグは即座には成立せず、当選したボーナス役の種類に応じて、上記BBストック数M又はRBストック数Nに1が加算される。ここで、上述したように、ストック数M,Nは、0以上の数値によって未消化のBB役又はRB役の当選情報(当選回数)を累積記憶すると共に、0未満の数値によってボーナス役に先駆けて成立させたボーナスフラグの成立情報を累積記憶する。従って、ボーナス役に当選した際に、加算対象のストック数M,Nが加算前に0以上である場合は、従来のストック機同様にボーナス役の当選情報を累積記憶する形となる。一方、加算対象のストック数M,Nが加算前に0未満である場合は、ボーナス役の当選に先駆けてボーナスフラグを成立させた状態であるため、当選したボーナス役は、当選前に成立させたボーナスフラグの埋め合わせとして用いられることとなる。なお、各ストック数M,Nの上限数はいずれも「200」に設定されており、ストック数M,Nが上限数に達している時に、対応する種類のボーナス役に当選してもストック数M,Nは加算されず、当選は無効となる。
そして、後述するボーナスフラグの成立条件が成立すると、ボーナスフラグが成立すると共に、ボーナスフラグの種類に応じたストック数M,Nが1減算される。ここで、減算前のストック数M,Nが1以上である場合は、従来機同様に、ストック数M,Nの減算によって、累積記憶したボーナス役の当選情報を1つ消去する形となる。一方、減算前のストック数M,Nが0以下である場合は、ボーナス役の当選に先駆けて成立させたボーナスフラグの成立情報が、ストック数M,Nに負の数値として累積記憶されることとなる。
なお、一旦成立したボーナスフラグは、当該ゲームでボーナス入賞が発生しなくても消去されず、ボーナス入賞が発生するまで次ゲーム移行に持ち越される。
ここで、本実施例のスロットマシンでは、大きく分けて、ボーナス入賞の発生に伴って開始されるボーナス遊技状態と、ボーナス遊技状態以外の通常遊技状態とに分けられる。通常の遊技状態でボーナス入賞が発生するとボーナス遊技状態が開始され、ボーナス遊技状態終了後に、通常の遊技状態に復帰する。ボーナス遊技状態は、上述のように、ボーナス入賞の種類に応じてBB遊技状態又はRB遊技状態とがある。ボーナス遊技状態では、小役ゲームと呼ばれる遊技者に有利なゲーム等が実行され、遊技者は多量のメダルを獲得可能となる。なお、BB遊技状態やRB遊技状態といったボーナス遊技の内容は、本発明の要部でなく、既存のスロットマシンの遊技内容と同様にできるため詳細な説明は省略する。
一方、通常の遊技状態は、ストック遊技状態と放出遊技状態とに分けられる。原則として、ボーナス遊技状態の終了後はストック遊技状態が開始され、ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態が開始される。
ストック遊技状態では、ボーナスフラグの成立状態に関わらず、いずれのボーナス入賞も発生不可となる。すなわち、ストック遊技状態中は、ボーナスフラグが成立していても、遊技者はボーナス図柄(「7」,「BAR」)を有効ライン上に揃えることはできず、ボーナス入賞を発生させることができない。
具体的には、本実施例のストック遊技状態は、従来のストック機で「リプレイタイム(以下、「RT」と略す。)」と呼ばれるものであり、RTにおけるゲームではリプレイを許容するためのリプレイフラグが高確率で成立する。ただし、この場合のリプレイフラグの成立は、ボーナスフラグ成立時のボーナス入賞を防ぐ手段として利用される。すなわち、リプレイフラグとボーナスフラグが重複成立した場合は、リプレイが優先して許容されて、ボーナス入賞の発生が許容されないからである。なお、このストック遊技状態(RT)においてボーナス入賞を阻止する制御内容は、従来のストック機と同様であるため、詳細な説明は省略する。
そして、ストック遊技状態が終了すると、通常は、放出遊技状態が開始される。この放出遊技状態は、ボーナスフラグの成立を条件としてボーナス入賞が発生可能となる。すなわち、放出遊技状態中に、BBフラグ又はRBフラグが成立していれば、遊技者は、リール停止ボタン4a〜4cをタイミングよく操作することによって、ボーナス図柄(「7」,「BAR」)を有効ライン上に揃えることができ、成立ボーナスフラグに対応するボーナス入賞を発生させることができる。具体的には、本実施例の放出遊技状態は、上記ストック遊技状態におけるリプレイフラグの成立が解除された状態である。そして、放出遊技状態において、ボーナス図柄が有効ライン上に停止表示してボーナス入賞が発生すると、放出遊技状態が終了すると共に、ボーナス遊技状態が開始される。なお、この放出遊技状態において、ボーナス図柄の組合せを停止表示可能とするためのリール3a〜3cの停止制御内容は、従来のストック機と同様であるため、詳細な説明は省略する。
本実施例のスロットマシン1では、ボーナス遊技状態の終了後、常にストック遊技状態が開始される。そして、ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態が開始されると、成立中のボーナスフラグに基づいてボーナス入賞が可能となり、ボーナス遊技状態を開始可能となる。すなわち、本実施例のスロットマシン1では、原則として、1.ストック遊技状態、2放出遊技状態、3.ボーナス遊技状態の順番で遊技状態が繰り返される。そして、ストック遊技状態において専らボーナス役の当選情報がストックされ、放出遊技状態においてボーナス役の当選情報に基づいてボーナス入賞が可能となり、ボーナス遊技状態において遊技者は利得を獲得できるようになっている。
上述のように、本実施例のスロットマシン1では、ボーナス遊技状態が終了すると、常にストック遊技状態が開始される。ここで、ストック遊技状態の開始時には、ストック遊技状態の終了条件となる規定ゲーム数が決定される。ストック遊技状態は、原則として、この規定ゲーム数のゲームが実行された場合に終了する。規定ゲーム数は、内部抽選の結果に基づいて決定される。具体的には、ストック遊技状態の開始時に、主制御用中央制御装置CPU60が乱数カウンタから値を取得し、当該取得値を、所定の規定ゲーム数設定テーブルと比較することによって規定ゲーム数を決定する。なお、後述するようにストック遊技状態には三つの態様があるが、本実施例ではストック遊技状態の態様毎に異なる規定ゲーム数設定テーブルを備え、乱数カウンタからの取得値を、ストック遊技状態の態様に応じた規定ゲーム数設定テーブルと比較することによって、ストック遊技状態の態様毎に規定ゲーム数の平均が異なるようにしている。
また、ストック遊技状態では、各ゲームの開始時に、ストック遊技状態を終了するか否かを決定する解除抽選が実行される。そして、きわめて低確率ではあるが、この解除抽選に当選した場合には、規定ゲーム数の満了を待つことなくストック遊技状態が終了する。具体的には、入賞役の当選・非当選を決定するために取得する取得乱数値が特定の値であった場合に、解除抽選に当選するようになっている。
ここで、本実施例に係るストック遊技状態は、第一ストック遊技状態、第二ストック遊技状態、及び特殊ストック遊技状態の三態様がある。そして、ストック遊技状態の開始時に、この三態様のいずれを開始するかが選択される。ストック遊技状態の開始時に、ボーナス役の当選情報が累積記憶されている場合、すなわちストック数M,Nのいずれかが1以上である場合は、常に第一ストック遊技状態が実行される。一方、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていない場合は、第二ストック遊技状態と特殊ストック遊技状態のいずれかが開始される。ここで、第二ストック遊技状態と特殊ストック遊技状態ボーナス役のいずれを開始するかは、内部抽選結果に基づいて決定される。
ここで、第一ストック遊技状態と特殊ストック遊技状態の場合は、その終了後に、常に放出遊技状態が開始される。一方、第二ストック遊技状態の場合は、解除抽選の当選により終了した場合は放出遊技状態が開始されるが、規定ゲーム数の満了により終了した場合は、ストック数M,Nに応じて第一、第二又は特殊の各態様が決定され、再びストック遊技状態が開始される。
また、本実施例では、原則として、ストック遊技状態の終了を契機にボーナスフラグが成立する。すなわち、ストック遊技状態を終了する際に、ボーナスフラグ(BBフラグ又はRBフラグ)が成立すると共に、成立した種類のボーナスフラグに応じて、BBストック数M又はRBストック数Nから1が減算される。ただし、第二ストック遊技状態が、規定ゲーム数満了により終了する場合、すなわち再びストック遊技状態を開始する場合は、ボーナスフラグは成立しない。
ここで、第一ストック遊技状態の終了時は、ボーナス役の当選情報が累積記憶された状態、すなわち、ストック数M,Nのいずれかが1以上であるため、当該ボーナス役の当選情報に基づいてボーナスフラグが成立する。また、第二ストック遊技状態や特殊ストック遊技状態の終了時に、ストック数M,Nのいずれかが1以上である場合には、同様にしてボーナス役の当選情報に基づいてボーナスフラグが成立する。
一方、第二ストック遊技状態や特殊ストック遊技状態のの終了時に、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていない場合、すなわち、ストック数M,Nがいずれも0以下である場合には、ボーナス役の当選に先駆けてボーナスフラグを成立させる。具体的には、BBフラグ又はRBフラグを成立させると共に、成立させたボーナス役に対応するストック数M,Nから「1」を減算する。この結果として、ボーナス役の当選に先駆けて成立させたボーナスフラグの数は、ストック数M,Nの負数として記憶保持されることとなる。そして、その後にボーナス役に当選してストック数M,Nに「1」が加算されると、成立させたボーナスフラグの情報が1つ消去されることとなる。
このように、本実施例にあっては、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていない場合でも、成立させたボーナスフラグの数をストック数M,Nの負数として記憶保持し、その後に当選するボーナス役によって埋め合わせることによって、ストック遊技状態の終了時にボーナスフラグを成立させ、放出遊技状態でボーナス入賞を可能とする。
次に、主制御基板40の主制御用中央制御装置CPU60で行われる、本実施例のスロットマシン1の制御処理を説明する。このスロットマシン1の制御処理は、図4に示すように、電源投入後の初期設定処理の後、複数のサブルーチンを繰り返し実行するメイン処理からなるものである。
このメイン処理では、初期処理(ステップS1)、遊技媒体受付処理(S2)、開始操作受付処理(S3)、内部抽選処理(S4)、ストック遊技状態開始処理(S5)、ストック遊技状態終了処理(S6)、ボーナスフラグ成立処理(S7)、リール回転制御処理(S8)、リール停止制御処理(S9)、入賞判定処理(S10)、払出処理(S11)、ボーナス遊技状態処理(S12)の各サブルーチンを順番に実行する。通常の遊技状態、すなわちボーナス遊技状態以外の遊技状態では、主制御用中央制御装置CPU60は一回のゲーム毎にこのメイン処理を一回実行する。
各サブルーチンを簡単に説明すると、初期処理(ステップS1)は、スロットマシン1の電源投入時の処理を行う。すなわち、内部動作初期設定を行った後、記憶装置RAM62の消去条件が成立しているかを確認し、条件が成立しているならば、記憶装置RAM62の内容を消去し、続いて内部デバイスの初期設定を行う。遊技媒体受付処理(ステップS2)では、メダルの投入やベットボタン7の操作に応じて賭数の設定等を行うための処理を行う。開始操作受付処理(ステップS3)では、スタートレバー5の操作を受け付けるための処理を行う。内部抽選処理(ステップS4)では、内部抽選によって入賞役に当選したか否か等を決定するための処理を行う。ストック遊技状態開始処理(ステップS5)では、ストック遊技状態の開始に係る処理等を行う。ストック遊技状態終了処理(ステップS6)では、ストック遊技状態の終了に係る処理を行う。ボーナスフラグ成立処理(ステップS7)では、ボーナスフラグの成立に係る処理を行う。リール回転制御処理(ステップS8)では、リール駆動モータを駆動させ、リール3a〜3bを所定回転速度で回転させるための処理を行う。リール停止制御処理(ステップS9)では、リール停止スイッチ41a〜41cの操作タイミング及び各入賞フラグの成立状態に基づいて、停止表示する図柄態様を決定し、リール駆動モータを停止させる処理を行う。入賞判定処理(ステップS10)では、停止表示した図柄xの配列に応じて、入賞したか否かの判定処理を行う。払出処理(ステップS11)では、発生した入賞に応じてメダルを払い出すための処理を行う。ボーナス遊技状態処理(ステップS12)は、ボーナス遊技状態の実行制御に係る処理を行う。すなわち、上記入賞判定処理で、BB入賞又はRB入賞が発生したと判定された場合には、かかるステップにおいてボーナス遊技状態に係る実行制御が行われる。
ここで、本発明の要部に係るサブルーチンは、内部抽選処理やストック遊技状態開始処理、ストック遊技状態終了処理、ボーナスフラグ設定処理の四つサブルーチンであり、その他のサブルーチンは、既存のスロットマシンと略同様の制御処理を行うものである。このため、以下においては、本発明に係る四つのサブルーチンについてのみ詳述する。
最初に、上記内部抽選処理(図4、ステップS4)の制御処理内容を図5に従って説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPU60は、乱数カウンタから値を1つ取得する(ステップS101)。そして、確率設定、賭数及び遊技状態に応じた当選判定用テーブルと、取得した値とを比較して(ステップS102)、各種の入賞役に当選したか否かを判定する。具体的には、まず、小役に当選したか否かの判定を行い(ステップS104)、小役に当選したと判定した場合は小役フラグを成立させる(ステップS103)。具体的には、当選した小役の種類に対応した小役フラグをONにする。そして、内部抽選処理を終了する。
一方、ステップS104で、小役に当選していないと判定した場合は、BB役に当選したか否かの判定を行う(ステップS105)。BB役に当選したと判定した場合は、BBストック数Mが上限数(ここでは200)に達しているか否かを判定する(ステップS106)。そして、BBストック数Mが上限数であると判定した場合は、そのまま内部抽選処理を終了し、BBストック数Mが上限数未満であると判定した場合は、BBストック数Mに「1」を加算して(ステップS107)、内部抽選処理を終了する。
一方、ステップS105で、BB役に当選していないと判定した場合は、RB役に当選したか否かを判定し(ステップS108)、RB役に当選していないと判定した場合は、抽選結果がハズレであるため、そのまま内部抽選処理を終了する。RB役に当選したと判定した場合は、RBストック数Nが上限数(200)に達しているか否かを判定する(ステップS109)。そして、RBストック数Nが上限数であると判定した場合は、そのまま内部抽選処理を終了し、RBストック数Nが上限数未満であると判定した場合は、RBストック数Nに「1」を加算して(ステップS110)、内部抽選処理を終了する。
次に、ストック遊技状態開始処理(図4、ステップS5)の制御処理内容を図6に従って説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPU60は、放出遊技状態中を示す放出遊技状態フラグがON(フラグ成立中)であるか否かを判定する(ステップS201)。そして、放出遊技状態フラグがONであると判定した場合はそのままストック遊技状態開始処理を終了する。放出遊技状態フラグがONでないと判定した場合は、第一ストック遊技状態中を示す第一ストック遊技状態フラグがON(フラグ成立中)であるか否か、第二ストック遊技状態中を示す第二ストック遊技状態フラグがON(フラグ成立中)であるか否か、特殊ストック遊技状態中を示す特殊ストック遊技状態フラグがON(フラグ成立中)であるか否かを順次判定する(ステップS202〜S204)。そして、いずれかのフラグがONであると判定した場合はRTプレイ数Pから「1」を減算して(ステップS215)、ストック遊技状態開始処理を終了する。一方、いずれのフラグもONでないと判定した場合はステップS205に移行して、ストック遊技状態を開始するための処理を行う。
ステップS205では、記憶装置RAM62にボーナス役の当選情報が累積記憶されているか否か、すなわち、BBストック数M又はRBストック数Nが1以上であるか否かを判定する。そして、BBストック数M又はRBストック数Nのいずれかが1以上であると判定した場合は、第一ストック遊技状態フラグをONにして(ステップS206)、さらに、第一ストック遊技状態の終了に必要な規定ゲーム数n1をRTプレイ数Pにセットし(ステップS207)、ストック遊技状態開始処理を終了する。
なお、規定ゲーム数n1は内部抽選により決定する。具体的には、乱数を取得して、取得値を第一ストック遊技状態用の規定ゲーム数設定テーブルと比較することにより決定する。なお、本実施例では、第一、第二、特殊のストック遊技状態の態様毎に、異なる規定ゲーム数設定テーブルが用意されており、決定される規定ゲーム数のバラつきが態様ごとに異なるようになっている。
ステップS205で、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていないと判定した場合には、第二ストック遊技状態と特殊ストック遊技状態のいずれを開始するかを選択するための選択抽選処理を行う(ステップS208)。そして、選択抽選処理による選択結果が第二ストック遊技状態であるか否かの判定を行い(ステップS209)、第二ストック遊技状態が選択されたと判定した場合は、第二ストック遊技状態フラグをONにして(ステップS210)、さらに、第二ストック遊技状態の終了に必要な規定ゲーム数n2を決定してRTプレイ数Pにセットし(ステップS211)、ストック遊技状態開始処理を終了する。
一方、ステップS209で、第二ストック遊技状態が選択されていないと判定した場合は、特殊ストック遊技状態フラグをONにして(ステップS212)、さらに、特殊ストック遊技状態の終了に必要な規定ゲーム数n3を決定してRTプレイ数Pにセットする(ステップS213)。そして、BBフラグとRBフラグのいずれをストック遊技状態の終了時に成立させるかを内部抽選により決定し(ステップS214)、ストック遊技状態開始処理を終了する。
次に、ストック遊技状態終了処理(図4、ステップS6)の制御処理内容を図7に従って説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPU60は、放出遊技状態フラグがON(放出遊技状態中)であるか否かを判定する(ステップS301)。そして、放出遊技状態フラグがONであると判定した場合はそのままストック遊技状態終了処理を終了する。放出遊技状態フラグがONでないと判定した場合は、ストック遊技状態の終了条件である解除抽選に当選したか否かを判定し(ステップS302)、解除抽選に当選したと判定した場合は、放出遊技状態フラグをONにして(ステップS307)、ストック遊技状態終了処理を終了する。
ステップS302で解除抽選に当選していないと判定した場合は、次に、RTプレイ数PがN=0であるか否か判定し(ステップS303)、N=0でないと判定した場合はそのままストック遊技状態終了処理を終了する。一方、N=0であると判定した場合は、
第一ストック遊技状態フラグがONであるか否か、特殊ストック遊技状態フラグがONであるか否かを順次判定する(ステップS304,S305)。そして、いずれのフラグもONでないと判定した場合は、第二ストック遊技中であるため、第二ストック遊技状態フラグをOFFにして(ステップS306)、ストック遊技状態終了処理を終了する。一方、いずれかのフラグがON(第一ストック遊技中又は特殊ストック遊技中)であると判定した場合は、放出遊技状態フラグをONにして(ステップS307)、ストック遊技状態終了処理を終了する。
次に、ボーナスフラグ成立処理(図4、ステップS7)の制御処理内容を図8に従って説明する。
まず、主制御用中央制御装置CPU60は、放出遊技状態フラグがON(放出遊技状態中)であるか否かを判定する(ステップS401)。そして、放出遊技状態フラグがONであると判定した場合はそのままボーナスフラグ成立処理を終了する。放出遊技状態フラグがONでないと判定した場合は、第一ストック遊技状態フラグがONであるか否かを判定する(ステップS402)。そして、第一ストック遊技状態フラグがONであると判定した場合は、所定態様でボーナスフラグを成立させる(ステップS403)。具体的には、BBストック数Mが1以上であればBBフラグを成立させ(BBフラグ=ON)、BBストック数が0以下である場合はRBフラグを成立させる(RBフラグ=ON)。そして、第一ストック遊技状態フラグをOFFにして(ステップS404)、ステップS405に移行する。
ステップS402で、第一ストック遊技状態フラグがONでないと判定した場合は、第二ストック遊技状態フラグがONであるか否かを判定する(ステップS407)。そして、第二ストック遊技状態フラグがONであると判定した場合は、所定態様でBBフラグ又はRBフラグを成立させる(ステップS408)。具体的には、ストック数M,Nのいずれか一方が1以上である場合は、そのストック数M,Nに対応した種類のボーナスフラグを優先的に成立させ、各ストック数M,Nが0以下の場合はRBフラグを成立させる(RBフラグ=ON)。そして、第二ストック遊技状態フラグをOFFにして(ステップS409)、ステップS405に移行する。
ステップS407で、第二ストック遊技状態フラグがONでないと判定した場合は、特殊ストック遊技状態フラグがONであるか否かを判定する(ステップS411)。そして、特殊ストック遊技状態フラグがONでないと判定した場合は、そのままボーナスフラグ成立処理を終了する。一方、特殊ストック遊技状態フラグがONであると判定した場合は、特殊ストック遊技状態の開始時(図6,ステップS214)に決定された種類のボーナスフラグを成立させる(ステップS412)。そして、特殊ストック遊技状態フラグをOFFにして(ステップS413)、ステップS405に移行する。
ステップS405では、直前の処理(ステップS403,408,412)で成立したボーナスフラグがBBフラグであったか否かを判定する。そして、BBフラグであると判定した場合はBBストック数Mから「1」を減算し(ステップS406)、BBフラグでないと判定した場合は、RBストック数Nから「1」を減算して(ステップS410)、ボーナスフラグ成立処理を終了する。
なお、本実施例に係る主制御用中央制御装置CPU60で実行されるステップS5〜S9,S12によって、本発明に係る遊技状態制御手段が構成される。また、本実施例に係る主制御用中央制御装置CPU60のステップS4により、本発明に係るボーナス役抽選手段が構成される。また、本実施例に係る主制御基板40の記憶装置RAM62により、本発明に係る当選ボーナス役記憶手段が構成される。また、本実施例に係る主制御用中央制御装置CPU60のステップS7により、本発明に係るボーナス役消化手段が構成される。また、本実施例に係る主制御用中央制御装置CPU60のステップS7により、本発明に係るボーナス役借入手段が構成される。また、本実施例に係る主制御基板40の記憶装置RAM62により、本発明に係る借入ボーナス役記憶手段が構成される。また、本実施例に係る主制御用中央制御装置CPU60のステップS4により、本発明に係る借入ボーナス役消化手段が構成される。
以上のように、本実施例のスロットマシン1では、ストック切れ状態(ストック数M,Nが0以下)であっても、特殊ストック遊技状態が選択されることによって、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていなくても、遊技者はボーナス役の当選を待つことなくボーナス入賞を発生させることが可能となる。従って、本実施例では、ストック切れ状態にであっても、遊技者はそれほど不利な遊技は強いられないため、ストック切れ状態に対する不安感を抱かずに遊技を行うことが可能となる。また、遊技店にとってもストック切れ状態によって遊技者に過度の損失を与えることが少なくなるため、遊技者の信頼を得ることができ、スロットマシンの稼働率を向上させることができる。
また、本実施例では、ストック遊技状態の開始時に、各ストック数M,Nが0以下である場合に、内部抽選の結果に基づいて不規則に特殊ストック遊技状態を開始するようにしている。このため、遊技者は、放出遊技状態となってボーナス入賞を発生させたとしても、ストック切れ状態でのボーナス入賞か否かを判別し難く、ストック切れ状態であることを察知され難い。
さらに、本実施例では、特殊ストック遊技状態の開始時に、ボーナス役借入手段がBBフラグとRBフラグのいずれを成立させるかを内部抽選によって決定している。このため、内部抽選の確率を適宜調整することによって、ストック切れ状態の時にBB入賞とRB入賞をどれぐらいの比率で発生可能とするかを決定することができ、ストック切れ状態での出球率を調整できる。
<第二実施例>
次に、上記第一実施例から、特殊ストック遊技状態の開始条件を変更した第二実施例について説明する。
上記第一実施例では、ストック遊技状態の開始時に各ストック数M,Nが0以下である場合は、常に内部抽選の結果に応じて、第二ストック遊技状態と特殊ストック遊技状態のいずれを発生させるかを決定させていた。これに対して本実施例では、BBストック数MとRBストック数Nがいずれも0である場合にのみ、内部抽選の結果に応じて、第二ストック遊技状態と特殊ストック遊技状態のいずれを開始するかを決定する。そして、BBストック数MとRBストック数Nのいずれかが0未満である場合は、常に特殊ストック遊技状態を開始する。
図9は、第二実施例のストック遊技状態開始処理の制御処理内容を示したものである。ここで、本実施例のストック遊技状態開始処理は、第一実施例のストック遊技状態開始処理(図6参照)と主要部が同じであるため、二つの制御処理を比較して異なる部分のみを説明する。なお、第二実施例におけるその他の制御処理は、第一実施例と同じであるため説明を省略する。
第一実施例のストック遊技状態開始処理では、図6に示すように、ステップS205でストック数M,Nがいずれも0以下であると判定した場合は、ボーナス役の当選情報が累積記憶されていないとみなして、開始するストック遊技状態の種類を選択する選択抽選処理を行い(ステップS208)、その選択結果に応じてフラグやRTプレイ数Pを設定するようにしている(ステップS209〜S214)。
これに対し、本実施例のストック遊技状態開始処理では、図9に示すように、ステップS205でストック数M,Nがいずれも0以下であると判定した場合は、次に、各ストック数M,Nが0か否かを判定する(ステップS216)。ここで、各ストック数M,Nがいずれも0であると判定した場合は、第一実施例同様に、開始するストック遊技状態の種類を選択する選択抽選処理を行い(ステップS208)、その選択結果に応じてフラグやRTプレイ数Pを設定して(ステップS209〜S214)、ストック遊技状態開始処理を終了する。一方、ステップS216で、いずれかのストック数M,Nが0でないと判定した場合は、特殊ストック遊技状態を開始することとして、特殊ストック遊技状態フラグをONにする(ステップS212)。そして、RTプレイ数Pに規定ゲーム数n3をセットし(ステップS213)、さらに、ボーナス種別を決定して(ステップS214)、ストック遊技状態開始処理を終了する。
このように、本実施例では、BBストック数MとRBストック数Nのいずれかが「0」未満である場合、すなわち、ボーナス役の当選に先駆けてボーナスフラグを成立させている状態では、常に特殊ストック遊技状態を開始する。このため、ストック切れ状態の時に、遊技者に対して確実にボーナス入賞を可能とすることができ、ストック切れ状態の不利を解消することができる。
<第三実施例>
次に、上記第一実施例から、特殊ストック遊技状態の終了時の態様を変更した第三実施例について説明する。
上記第一実施例では、特殊ストック遊技状態の終了契機に関わらず、特殊ストック遊技状態の終了後は常に放出遊技状態に移行するようにしていた。これに対して本実施例では、規定ゲーム数n3の実行により特殊ストック遊技状態が終了した場合は内部抽選を行い、その結果によって放出遊技状態を開始するか、又は再度ストック遊技状態を開始するかを決定するようになっている。
図10は、第三実施例のストック遊技状態終了処理の制御処理内容を示したものである。ここで、本実施例のストック遊技状態終了処理は、第一実施例のストック遊技状態終了処理(図7参照)と主要部が同じであるため、二つの制御処理を比較して異なる部分のみを説明する。なお、第三実施例におけるその他の制御処理は第一実施例と同じであるため説明を省略する。
第一実施例のストック遊技状態終了処理では、図7に示すようにステップS305で特殊ストック遊技状態フラグがONであると判定した場合は、常に放出遊技状態フラグをONにしていた(ステップS307)。
これに対し、本実施例のストック遊技状態終了処理では、図10に示すように、ステップS305で特殊ストック遊技状態フラグがONであると判定した場合は、その後に開始する遊技状態を選択するための遊技状態選択処理を行う(ステップS308)。具体的には、乱数カウンタから値を取得し、取得値に基づいてストック遊技状態又は放出遊技状態を選択する。そして、放出遊技状態が選択されたか否かの判定を行い(ステップS309)、放出遊技状態が選択されたと判定した場合は、放出遊技状態フラグをONにして(ステップS307)、ストック遊技状態終了処理を終了する。一方、放出遊技状態が選択されていない、すなわちストック遊技状態が選択されたと判定した場合は、特殊ストック遊技状態フラグをOFFにして(ステップS310)、ストック遊技状態終了処理を終了する。
このように、本実施例では、内部抽選の結果に応じて、特殊ストック遊技状態の終了後に、放出遊技状態とストック遊技状態のいずれかを開始する。そして、放出遊技状態を開始する場合に限ってボーナスフラグが成立する。このため、本実施例では、ストック切れ状態におけるボーナスフラグの成立タイミングが多様に変化することとなり、ストック切れ状態であったか否かを遊技者に察知され難いという利点がある。
尚、本発明のスロットマシンは、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
例えば、上記実施例では、ボーナス役の当選情報の有無に関わらず、ストック遊技状態の終了を契機としてボーナスフラグを成立させるようにしている。しかし、これに限らず、ボーナスフラグの成立契機は適宜変更することができる。具体的には、ストック遊技状態の開始を成立契機とすることも可能であるし、ストック遊技状態中や放出遊技状態中にボーナス役に当選した場合にボーナスフラグを成立させることも可能である。
また、上記実施例では、ボーナス役の当選に先駆けてボーナスフラグを成立させる場合、成立させるボーナスフラグの種類を内部抽選によって決定しているが、BBフラグとRBフラグを所定の順序で成立させてもよいし、常に一方の種類のボーナスフラグを成立させてもよい。
また、上記実施例では、ボーナス役の当選情報を累積記憶するためのストック数M,Nの負数部分によって、ボーナス役の当選に先駆けて成立させたボーナスフラグの情報を累積記憶するようにしているが、当該ボーナスフラグの成立情報を、当選情報のストック数とは別の記憶領域に累積記憶してもかまわない。
また、本発明は、遊技媒体として遊技球が用いるスロットマシンにも適用することができる。
第一実施例のスロットマシン1の外観斜視図である。 図柄列30a〜30cを示す説明図である。 遊技を制御する制御回路を示すブロック回路図である。 メイン処理の制御処理内容を示すフローチャートである。 内部抽選処理の制御処理内容を示すフローチャートである。 ストック遊技状態開始処理の制御処理内容を示すフローチャートである。 ストック遊技状態終了処理の制御処理内容を示すフローチャートである。 ボーナスフラグ成立処理の制御処理内容を示すフローチャートである。 第二実施例に係るストック遊技状態開始処理の制御処理内容を示すフローチャートである。 第三実施例に係るストック遊技状態終了処理の制御処理内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
3 リール(a〜c)
6 表示窓(a〜c)
40 主制御基板
60 主制御用中央制御装置CPU
62 記憶装置RAM
x 図柄

Claims (5)

  1. 外周面上に複数の図柄が設けられた複数のリールと、各リールを前方から視認可能とする表示窓とを備え、
    全リールを回転させた後に停止させ、リール上の図柄を表示窓に停止表示するゲームを実行し、停止表示された図柄の組合せが所定のボーナス組合せである場合にボーナス入賞を発生させ、ボーナス遊技状態を開始するスロットマシンにおいて、
    ゲームの開始時に、内部抽選の結果に基づいてボーナス役に当選したか否かを決定するボーナス役抽選手段と、
    ボーナス役の当選情報を1つずつ累積記憶する当選ボーナス役記憶手段と、
    当選ボーナス役記憶手段に累積記憶されたボーナス役の当選情報を1つ消去すると共に、ボーナス入賞を許容するためのボーナスフラグを成立させる当選ボーナス役消化手段と、
    ボーナスフラグの成立状態に関わらず、いずれのボーナス入賞の発生も不可となるストック遊技状態と、ボーナスフラグの成立を条件としてボーナス入賞の発生を許容する放出遊技状態と、ボーナス入賞により開始される遊技者に有利なボーナス遊技状態とに遊技状態を切り替える遊技状態制御手段と
    を備えるものであって、
    当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定契機によってボーナスフラグを成立させるボーナス役借入手段と、
    ボーナス役借入手段が成立させたボーナスフラグの成立情報を1つずつ累積記憶する借入ボーナス役記憶手段と、
    所定のボーナス役に当選した場合に、当選ボーナス役記憶手段への累積記憶に替えて、借入ボーナス役記憶手段に累積記憶されたボーナスフラグの成立情報を1つ消去する借入ボーナス役消化手段とを備えることを特徴とするスロットマシン。
  2. 遊技状態制御手段は、当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定条件下で、ストック遊技状態の一態様である特殊ストック遊技状態を開始し、当該特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態を開始するものであって、
    ボーナス役借入手段は、特殊ストック遊技状態の終了時点で当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、ボーナスフラグを成立させることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
  3. 遊技状態制御手段は、当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、所定条件下で、ストック遊技状態の一態様である特殊ストック遊技状態を開始し、当該特殊ストック遊技状態の終了後に、放出遊技状態とストック遊技状態のいずれかを開始するものであって、
    ボーナス役借入手段は、特殊ストック遊技状態の終了後に放出遊技状態が開始される場合であって、且つ、当該ストック遊技状態の終了時点で当選ボーナス役記憶手段がボーナス役の当選情報を累積記憶していない場合に、ボーナスフラグを成立させることを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。
  4. 遊技状態制御手段は、ストック遊技状態の開始時に、内部抽選の結果に基づいて特殊ストック遊技状態を開始するか否かを決定するものであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のスロットマシン。
  5. 遊技状態制御手段は、ストック遊技状態の開始時に、借入ボーナス役記憶手段が累積記憶するボーナスフラグの成立情報の数に基づいて、特殊ストック遊技状態を開始するか否かを決定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載のスロットマシン。
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