JP2007052037A - マイクロ流体システム(ms) - Google Patents
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Abstract
【解決手段】この方法は、(a)(i)液体試料を、マイクロ流体デバイスのマイクロチャンネル構造(I)であって、MS−ポートをも含む構造の試料引入れポート(I)に適用し、(ii)マイクロチャンネル構造(I)において液流により被検体を輸送することによって、被検体をMS被検体に変換させ、そして(iii)MSポートを介して質量分析計にMS被検体を提示する工程を含み、そして(b)慣性力を用いてマイクロチャンネル構造(I)の少なくとも一部内で液流を作り出すことを特徴とする。(a)ディスクの面に垂直な対称軸、(b)引出しポートよりも短い半径距離のところに内部適用領域を含み、MSポートおよび試料引入れポート(I)を含むマイクロチャンネル構造(I)を含むマイクロ流体ディスクを開示する。
【選択図】図8a
Description
かなり長い間にわたって、MSポートを組込んだマイクロ流体試料処理および調製デバイスが要求されている。この種のデバイスは、自動化および並行実験を簡易化し、被検体の喪失を減らし、再生能および速度などを増加させる。
(a)MALDI−TOF MS装置の真空ゲートにおけるプローブ表面として使用され得る開口イオン化表面(米国特許第5705813号の6欄、53〜58行)または
(b)MS被検体がMALDI−TOF MSにとって適当なプローブ表面へ移され得る純粋な捕獲/反応表面(米国特許第5716825号の12欄、13〜34行)
を含む。
・MALDIイオン化表面周囲の適当な流体、
・MALDIイオン化表面における適当な結晶化、
・結晶化、蒸発作用に関するポートの適当なジオメトリー、入射レーザービームなど、
・MALDI MS分析用のMALDIイオン化表面への導電性接合部
についてはあまり触れていない。
・第一の目的は、質量分析計とインターフェース連結され得るマイクロ流体デバイスにおける試料、フラグメントおよび誘導体を含む被検体、試薬等の輸送についての改良された手段および方法の提供である。
本発明者らは、この明細書で特定されたマイクロ流体デバイス内における液体の輸送に慣性力が用いられる場合には、上述の目的の幾つかが満たされ得ることを認識した。これは、液体、例えば洗浄液および(a)その誘導体およびフラグメントを含む被検体、(b)試料/被検体の変換で使用される試薬等の少なくとも一つを含む液体に適用可能である。
(a)EDI領域における導電層の設計および/または位置設定、および/または
(b)EDI MSポートに付随するキャリブレーター領域の必要性、および/または
(c)MS分析についてのEDI領域への適当な導電性接合部の必要性
と関連していることを認めた。
本発明の第一態様は、液体試料の被検体をMS被検体として質量分析計へ提示する方法である。この方法は、
(a)
(i)液体試料を、マイクロ流体デバイスのマイクロチャンネル構造(I)であって、MS−ポートをも含む構造の試料引入れポート(I)に適用し、
(ii)マイクロチャンネル構造(I)において液流により被検体を輸送することによって、被検体をMS被検体に変換させ、そして
(iii)MSポートを介して質量分析計にMS被検体を提示する
工程を含み、そして
(b)慣性力を用いてマイクロチャンネル構造(I)の少なくとも一部内で液流を押出す
ことを特徴とする。
(a)ディスクの面に垂直な対称軸、
(b)内部引入れポートからディスクの周縁部に向かう液流方向により放射状に指向され、MSポートおよび試料引入れポートを含むマイクロチャンネル構造(I)
を含むことを特徴とするマイクロ流体ディスクである。
マイクロチャンネル構造内での被検体、被検体由来の物質、試薬等の輸送に使用される液流は、動電学的力および/または非動電学的力により引き起こされ得る。典型的な非動電力は慣性力、例えば遠心力、毛管力、圧力差により生じる力などである。この明細書で検討されている環状形態を有するマイクロ流体デバイスの場合、例えばMSポートへ輸送するためには、各マイクロチャンネル構造の少なくとも一部において、デバイスを回転させることにより、すなわち遠心力により液流を引き起こすのが好ましい。「圧力差により生じる力」の語は、一連の液体アリコートの回転および適用の組み合わせ作用によりある種のマイクロチャンネル構造内で生じる静水圧を包含する(下記および国際公開第0146465号(ジャイロス AB)参照)。
引入れポートに適用される試料は、1種またはそれ以上の被検体を含有し得、それには脂質、炭水化物、核酸および/またはペプチド構造または他の有機構造が含まれ得る。被検体はまた、無機構造を含み得る。マイクロチャンネル構造内で行なわれる試料処理プロトコルは、典型的には、試料が1種またはそれ以上のMS試料に変換されることを意味し、その場合、
(a)MS被検体は、出発被検体の誘導体であり、および/または
(b)非被検体種の量(複数も可)は、出発試料と比べて変化を被っており、および/または
(c)試料中における異なるMS被検体の相対出現度は、出発試料と比べて変化を被っており、および/または
(d)MS被検体の濃度は、出発試料中における対応する出発被検体と比べて変化を被っており、および/または
(e)試料構成成分、例えば溶媒は変化を被っており、および/または被検体は溶解形態から固体形態、例えば共結晶化形態へ変化している。
試料はまた、変化を被らずにマイクロチャンネル構造を通過し得る。この場合、マイクロチャンネル構造内での処理は、質量分析計へ被検体を投与するための形態を提供するのみである。
図1〜3は、MSポートを有する様々なマイクロチャンネル構造を示す。
図4は、エレクトロスプレー形態のMSポートを示す(側面図)。
図5a〜fは、EDI表面を含むMSポートにおける導電層(I)の様々な設計および配置を示す(MSポートの断面側面図)。
図6は、層(I)および導電性接合部を伴うEDI MSポート周囲の配置を示す(透明のふた、上から見たもの)。
図7a〜bは、透明のふたを伴うEDIポートの変形モデルを示す(それぞれ上から見たものおよび断面側面図)。
図8a〜bは、MALDI MSとインターフェースで連結されるのに適切なマイクロチャンネル構造の変形モデルおよび完全環状マイクロ流体ディスク(CD)における最適配列を示す。
マイクロ流体デバイスは、液体試料を適用するための引入れポートおよびMS被検体を質量分析計へ放出および提示するためのMSポートを有する1個またはそれ以上のマイクロチャンネル構造を含む。これらの種類のポートは、マイクロチャンネル構造で同時に存在し得る。また、溶媒および試薬を適用するための別々の引入れポートおよび構造において添加および/または生成される他の成分を回収するための別々の引出しポートまたは廃棄チャンバー/空洞が存在し得る。2個またはそれ以上のマイクロチャンネル構造は、共通の引入れポートを有し得る。デバイスの特定設計によっては、例えばMS被検体の適当な放出および提示を可能にするために、試料処理中は閉じられるが、後で開かれるポートもあり得る。
(a)試料液体以外の試薬および液体用適用ゾーン/ポート(第二引入れポート)、
(b)追加的MSポート、
(c)例えば上記で検討した被検体の誘導体化(消化、標識等)についての反応ゾーン、
(d)圧力を生じさせるゾーン(例えば静水圧)、
(e)容積規定ゾーン、
(f)混合ゾーン、
(g)例えば毛管電気泳動、クロマトグラフィーなどにより、被検体またはその誘導体またはフラグメントを分離および/または濃縮および/または精製するためのゾーン、
(h)廃棄導管/チャンバー/空洞(例えば引出しポート形態で)、
(i)液流スプリットゾーンなど
として機能する1個またはそれ以上のパーツが存在し得る。これらのパーツは各々、マイクロチャンネル構造の先行および/または後続部分と同一または異なる断面寸法を有し得る。
(a)典型的にはリガンドおよび結合される物質が反対の電荷を有することを必要とする静電的相互作用、
(b)典型的にはリガンドおよび結合される物質が疎水性基を含むことを必要とする疎水性相互作用、
(c)典型的にはリガンドおよび結合される物質が電子受容体および電子供与体基をそれぞれ有する(逆もまた同様)ことを必要とする電子供与体受容体相互作用、および
(d)相互作用が複雑な性質を有する、典型的には異なる種類の相互作用および/または基の混合物を含むバイオアフィニティー(生物学的親和性)結合
により説明され得る。
(a)第一出口導管(18)、例えば容積規定ユニット(16)の下流付近、
(b)同じく可能ならば第二出口導管(22)、例えば第一Uの直後、
(c)第三出口導管(27)、例えば第二Uの直後、および
(d)オーバーフローチャンネル(17)および廃棄チャンネル(25b)間の接合部と共に
配置され得る。
MSポートは、典型的には導電性部分を有する。導電性部分は、例えばEDI領域またはエレクトロスプレーイオン化に適切なノズル、例えばナノスプレー、または試料を質量分析計に提示するのに使用される他の形態のデバイスに存在し得る。エレクトロスプレーノズルは、例えば貫通している穴を備えたチップ形態の開口部を提供する。様々な種類の試料提示装置が上記で検討された刊行物において報告されている。
(a)金属、例えば銅、金、白金等、金属混合物(合金)、例えばステンレス鋼等、
(b)導電性金属酸化物およびその混合物、例えば酸化インジウム、酸化錫、酸化インジウム錫等、
(c)それ自体導電性であるポリマーを包含する導電性ポリマーおよび非導電性ポリマーおよび例えば(a)−(c)による導電性金属を含む導電性合成物および他の導電性合成物等
がある。
図4は、質量分析計におけるエレクトロスプレーイオン化に適したMSポートを示す。この種類のポートは、MSポートが図1〜3で描かれた構造のいずれかに示されている場所に配置され得る。すなわちMS被検体は、収集ゾーン(30)を含むMSポートに集められ得、そのゾーンは、引出し開口部(32)を備えたエレクトロスプレー導管(31)を介して流動的に連絡されている。エレクトロスプレー導管は、チップ形態であり得る。MS被検体は、導管(33)を介してMSポートに入っている。エレクトロスプレー配列の開口部(32)は、好ましくは一マイクロチャンネル構造につき1個、2個またはそれ以上の開口部を備えたディスクの縁に位置する。典型的ディスク形態は上記で検討されている。使用時、エレクトロスプレー開口部は、質量分析計の試料開口部に適合化され、収集ゾーン(30)中の液体は質量分析計中に噴霧される。好ましい変形モデルでは、ディスクは環状である。エレクトロスプレーチップの配列は、好ましくはディスク中心の周囲で環状になっている。開口部は、好ましくは放射状スプレー方向をもつディスクの縁に位置する。別法として、エレクトロスプレー開口部は、側面に垂直である成分を有するスプレー方向をもつマイクロ流体デバイスの一平面側にあり得る。好ましくは環状ディスクの縁における環状配列は、質量分析計の試料適用開口部に対するエレクトロスプレー開口部の正確な配置を簡単にする。
MSポートはまた、EDI−MSに使用され得、その場合EDI領域を含む。上向きおよび下向き方向がEDI領域の関係で使用されるとき、それらはその領域が質量分析計でどのように位置するかとは関係無く図面で規定された方向をいう。
(a)マイクロ流体デバイスの上部または
(b)一緒に連結されてマイクロ流体デバイスの閉じ込められたマイクロチャンネル構造を形成する2つのサブストレート間
に位置するものである。
マイクロチャンネル構造を通って輸送中、溶媒組成物は、使用される特定種類の質量分析計に適合するよう変更され得る。EDI MSポートおよび分離媒質含有分離ゾーンを含むマイクロチャンネル構造の場合、被検体または被検体由来の物質との共結晶化後に脱離/イオン化を補助する化合物(=EDIマトリックス)は、(a)脱離液に含まれるか、(b)同じくMSポートに導かれる別の液体に含まれるか、または(c)EDI表面に予め分配または被検体または被検体由来の物質がEDI表面に沈積された後この表面に分配され得る。また、EDI表面での結晶化を容易にする化合物も含まれ得る。分離ゾーンが存在しない場合でも、両種類のヘルパー化合物は含まれ得る。
正確な質量測定を確実にするため、既知分子量の化合物(標準、キャリブレーター物質)を含むキャリブレーター領域(スポット)がMSポートの近位に存在し得る。キャリブレーター領域(29)は図1〜3に示されている。別法として、標準物質を試料に含ませるかまたは脱離/イオン化前にEDI領域に加え得る(内部キャリブレーター)。キャリブレーター物質の選択、その量などは、外部または内部キャリブレーターとしてのその使用、MS被検体およびその濃度等により異なる。
マイクロチャンネル構造は、典型的には無機および/または有機材料、好ましくはプラスチックまたは他の有機ポリマーで製作される。材料は既に検討した通り導電性または非導電性であり得る。マイクロチャンネル構造のある種の部分は金属被覆され得る。
プラスチックは、2種またはそれ以上の異なるポリマー(複数も可)/コポリマー(複数も可)の混合物であり得る。
優先権主張日で得られる最善の質量分析結果が、下記実施例4に記載された変形モデルについて得られた。
さらに本発明は、添付の請求の範囲で規定されており、非限定的実験部分により説明される。
実施例1.CDの異なる位置における金
金のパターン 感度* サブストレートの荷電**
金無し 不良 有り
全側面に金 良好 無し
上側に金 良好 無し
底側に金 良好 有り
上側に点在する金スポット 良好 有り
上側に金スポット 良好 無し
いずれのスポットも全て、個々の金ストリン
グまたは共通金領域を通してアダプタープレー
トと導電的に連続して接触している。
*良好=慣用的ステンレス鋼標的で得られた感度に匹敵するBSAの溶液中トリプシン消化物についての感度
**荷電は、反復レーザー脱離/イオン化および/またはシグナル喪失時における顕著な質量シフト(≧1Da)として観察される。
この実施例は、蓋と組合わせた平面CDを示し、そこにはマイクロ流体構造が存在する。ニッケルコーティングした母型に対してメモジル(ヘレアウス、ドイツ国)を型にとることにより、構造化された蓋を完成した。この実施例で使用したマイクロ流体構造は、図2に示されている。
a)第一例では、完全構造を使用した(図2)。カラムからの溶離液を、逆相カラムに対し外側放射状位置に置いた容器に集めた。蓋を除去すると、液体は急速に蒸発し、金スパッター表面には共結晶化マトリックスおよびペプチドが残された。ディスクを半分に切断して、MALDIイオン化インターフェースにおいて適合させた。
この実施例は、マイクロ流体構造が組込まれたCD、CDにおけるMALDIポートに適合する位置に穴をもつ薄い(≦70μm)蓋を使用する。この実施例で使用されたマイクロ流体構造は図1に示されている。
マイクロ流体ディスク(CD)の記載
図8aは、環状ディスク(1000)の回転軸(対称軸)(1003)の周囲において環状に配置された10セット(1001)の同一マイクロチャンネル構造(1002)を含むマイクロ流体デバイス(CD)(1000)製品を示す。各セットは、10個のマイクロチャンネル構造を含む。各マイクロチャンネル構造は、引出しポート(MSポート)(1006)よりも短い半径距離のところに位置する引入れポート(1004、1005)を伴い放射状に向けられている。MSポートは、ディスクの縁から〜0.9cmである(図示せず)。ディスクは慣用的CDと同じサイズを有していた。CDは、液体分配時にディスクの位置決定をするため縁(1036)にホームマーク(1035)を有する。
50mM重炭酸アンモニウム緩衝液、pH8中の牛血清アルブミン(BSA)から成るモデル蛋白質を、標準プロトコルにしたがって還元およびアルキル化し、トリプシンで液中消化した。トリフルオロ酢酸(TFA)を0.1%の最終濃度になるまで加えることにより、反応をクエンチングし、上記と同様、CDにおける後続試料処理のためにマイクロプレートに移した。
1.20μlの水で全毛細管を洗い流した。
2.次いで、水中50%のエタノール4μlを毛細管中に吸引させ、廃棄処理し、最後の2サイクルでは4.5μlを用いてこれを4回反復した。
3.最後に、4μlの0.1%TFAを吸引させ、廃棄処理し、最後の2サイクルでは4.5μlを用いてこれを4回反復した。
以下のスキームは、上述のMALDIアプリケーション用CDで多重試料に対して行う典型的スピンプログラムの外観を示すものである。CDは上記のものである。ランプ(下記参照)は、加速段階、減速段階、または一定のrpm値を示す。
CDは、ジャイロスAB製の器械で適用された。
溶離液は、水中50%のアセトニトリル/0.1%のTFAから成り、MALDIマトリックス(1.5mg/mlのα−シアノヒドロキシ桂皮酸)が溶かされている。4.1μlの溶離液(10構造につき)を各共通引入れポート(1004)中へ適用する。
ピークの分子質量は、データベース検索(NCBI)によりBSAペプチドとして同定された。マススペクトルは、典型的にはBSAペプチドとして同定される10個のピークを示した。試料濃縮および調製用にCDを用いることにより高感度が達成可能であった。高い質量分離度および正確さもまた立証された。
ペプチドを、MALDIマトリックス含有有機水性溶媒を用いてクロマトグラフィーカラムから溶離させる間、液体は遠心力によりMSポート(すなわち、MALDI標的領域)へ流入する。一旦液体成分(滴)がこの開放領域(蓋の壁および底部サブストレートの上表面により制限されている)に入ると、溶媒は急速に蒸発し、ペプチドおよびマトリックスは表面で共結晶化する。このプロセスをさらに強固にするため、すなわち回転(スピニング)が行なわれる間液体成分をより強固に保持するため、MSポート周囲(その時点ではより親水性領域であると考えられる)に疎水性パターンを形成させた。この疎水性パターン化プロセスおよびその流動制限効果は、疎水性ブレークを造るプロセスおよび効果と類似しているが、ここで異なるのは、蓋をCDへラミネート化した後および導電層の適用後にMSポートを囲む疎水性パターンが形成されることである。この疎水性領域はU形状(蹄鉄形)形態を有し、MSポートの部分および蓋表面およびその壁の部分を覆う。液体成分はこの疎水性領域からはじかれるため、小滴は、好ましくは結晶化の間より親水性の高い領域に留まる。これに加えて、結晶は、蓋の壁からある程度離れたところにある狭い表面領域で形成される。これは、試料が広く拡散している広い表面に結晶が沈積された場合と比べて被検体濃度がさらに高められる(したがって、潜在的に後続の質量分析においてより高い感度が達成され得る)ことを意味する。また、自動化MALDI分析の場合、レーザーにとって、(異種結晶形成を想定、すなわち「スイートスポット」が無いことを想定すると)より短時間でその特定領域をより効果的にカバーするには結晶が見出される表面領域は小さい方が好ましい。さらに、蓋の壁からある程度離れたところに結晶を生じさせることにより、低い電界強度妨害が、壁に近い不均一場故にMALDI分析中に予測される。そうであれば、質量精度および分離度低下が予測される。同じことは、蓋の壁に結合した異なる高度レベルで見出される結晶についても当てはまり、すなわち結晶が壁に沿って異なる高度でレーザーにより照射される場合には、質量精度および分離度低下が予測される。最後に、壁による「レーザーシャドー」の影響は縮小される。
Claims (18)
- (a)ディスクの面に垂直な対称軸、
(b)MSポートよりも短い半径距離のところに内部適用領域を含み、MSポートおよび試料引入れポート(I)を含むマイクロチャンネル構造(I)
を含むマイクロ流体ディスク。 - マイクロチャンネル構造(I)が、試料引入れポートおよびMSポート間に反応ゾーンを含むことを特徴とする、請求項1記載のディスク。
- 反応ゾーンが、被検体と結合し得る分離媒質を含む分離ゾーンであることを特徴とする、請求項2記載のディスク。
- マイクロチャンネル構造(I)が、試料以外の液体をマイクロチャンネル構造(I)へ導入するための引入れポート(II)を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のディスク。
- 引入れポート(I)および引入れポート(II)が一致するかまたは別々であることを特徴とする、請求項4記載のディスク。
- MSポートが、
(a)試料引入れポート(I)に等しい内部引入れポート下流および
(b)内部引入れポートよりも対称中心軸の軸からの半径距離が大きいところに位置する
ことを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のディスク。 - ディスクが、対称軸周囲に環状に配置された2個またはそれ以上のマイクロチャンネル構造(I)を含み、MSポートが対称軸から本質的に同じ半径距離のところに位置することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のディスク。
- マイクロチャンネル構造(I)におけるMSポートがエレクトロスプレー配列を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のディスク。
- マイクロチャンネル構造(I)におけるMSポートが、導電層(I)を伴うEDI領域を含むEDI MSポートであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載のディスク。
- EDI領域がLDI領域であることを特徴とする、請求項9記載のディスク。
- 層(I)が導電性金属を含むことを特徴とする、請求項9〜10のいずれか記載のディスク。
- 層(I)が導電性金属酸化物を含むことを特徴とする、請求項9〜10のいずれか記載のディスク。
- ディスクが、
(a)2個またはそれ以上のマイクロチャンネル構造(I)、
(b)2個またはそれ以上のマイクロチャンネル構造の各MSポートの層(I)を含む連続導電層
を含むことを特徴とする、請求項9〜12のいずれかに記載のディスク。 - 層(I)が、マイクロチャンネル構造(I)のMSポートにおけるEDI表面として暴露されていることを特徴とする、請求項9〜13のいずれか記載のディスク。
- 連続導電層がディスクの表面で暴露されていることを特徴とする、請求項13〜14のいずれかに記載のディスク。
- 層(I)が導電性接合部を有することを特徴とする、請求項9〜15のいずれかに記載のディスク。
- 層(I)が連続導電層の一部であることおよびこの層が導電性接合部を提供することを特徴とする、請求項16記載のディスク。
- 各MSポートに付随するキャリブレーター領域があり、各キャリブレーター領域は2個またはそれ以上のMSポートに共通したものであり得ることを特徴とする、請求項16〜17のいずれかに記載のディスク。
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