JP2007051208A - エレクトロルミネセンスポリマー及び有機el素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 エレクトロルミネセンスポリマーは、フルオレン誘導体単位と電子輸送性単位とを含み、ホールトラップ作用を有するエンドキャップ基で末端がキャップされたエレクトロルミネセンスポリマーであって、電子輸送性基が、オキサゾール誘導体単位及び/又はオキサジアゾール誘導体単位であり、エンドキャップ基がトリアリールアミン誘導体である。
【選択図】 なし
Description
(式中、Ar1、Ar2及びAr3は、それぞれ独立的にアリール基である。)
で表されるトリアリールアミン誘導体が挙げられる。アリール基の例としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピラニル基、ビフェニル基、トルイル基またはキシリル基が挙げられる。トリアリールアミン誘導体の具体的としては、以下の式(4a)〜(4d)からなる群より選択された少なくとも一種のトリアリールアミン誘導体が挙げられる。これらのトリアリールアミン誘導体の中でも、特に好ましいものは分子の平面性の点から式(4a)のトリアリールアミン誘導体である。
(基板洗浄)
山容真空工業製ITO基板(インジウム−酸化錫で被覆されたガラス基材)を市販の洗浄剤で超音波処理し、次いで、脱イオン水にてリンスし、続いてアセトン、そしてIPA(イソプロピルアルコール)で超音波処理、最後にIPAにて煮沸し脱脂処理を施した。その後、エキシマ照射装置(ウシオ電機社製)にて数十分間エキシマレーザー照射処理をした。
上述のように洗浄された基板上(ITO面上)に、0.2μmのポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製フィルターで濾過したホール輸送性ポリマー(H.C.Stark−VTECH社製Baytron CH8000)を、回転速度を制御可能なスピンコーターにて乾燥厚が70nmとなるように塗布し、このホール輸送性ポリマーが塗布された基板を200℃の温度に設定されたホットプレート上に10分間載置して乾燥させることにより、基板上にホール輸送性ポリマー層が形成された積層体を得た。膜厚は、KLA−Tencor社製P−15にて測定した。
次に、各実施例又は各比較例のELポリマーを、高純度トルエンまたはキシレンに溶解させ(1wt%)、得られたポリマー溶液を0.2μmPTFEフィルターで濾過した。濾過処理されたポリマー溶液を、先に形成したホール輸送性ポリマー層上に、回転速度を制御可能なスピンコーターにて乾燥厚が100nmとなるように塗布し、乾燥して発光層を形成した。
この発光層上に、メルク社製LiF(純度99.99%)を、到達真空度2×10−4Pa、蒸着速度0.1nm/sにて4nm厚で製膜し、このLiF膜上に、添川理化学(株)製のカルシウム(純度99.99%)を、到達真空度2×10−4Pa、蒸着速度0.1nm/sにて20nm厚で製膜し、更にその上に、フルウチ化学製アルミニウム(純度99.99%)を、到達真空度2×10−4Pa、蒸着速度0.6nm/sにて150nm厚となるように真空蒸着させてカソード層(陰極)を形成することにより有機EL素子を得た。
陰極を蒸着した後、得られた有機EL素子を、大気に触れることなく、酸素濃度10ppm以下、露点−30DP/℃の窒素雰囲気下、評価容器(密閉式)にセットして密閉した後、ITO側に正の極性を与え、アルミニウム側に負の極性を与え、(株)トプコン製の分光放射計SR−3と(株)アドバンテスト製の直流電圧・電源/モニターとからなる自作システムを用いて、有機EL素子のELスペクトルを図1(実施例2と比較例3の有機EL素子と図2(比較例3,比較例6および比較例7の有機EL素子)とに示し、輝度、電流効率、CIE色座標、半減寿命(定電流駆動)を測定した。得られた結果を表1に示す。図1の結果から、共重合成分としてオキサジアゾール誘導体を使用すると、発色に変化が生じないことがわかる。また、図2から、共重合成分としてオキサジアゾール誘導体以外のTPAやDBPDAを使用すると、発光波長が長波長側にシフトしていることがわかる。これは、LUMO−HOMOのギャップが縮まることにより発光色が長波長シフトすることを示している(後述の図3参照)。
得られた有機EL素子を、グローブボックス中で評価容器へセットした有機EL素子に初期輝度100cd/m2になるように電流密度を設定し、定電流駆動にて連続的に素子を発光させ、輝度の半減時間を測定した。得られた結果を表1に示す。
参照電極(BAS RE−5(Ag/Ag+型))と、カウンター電極(BAS 23cmPt)と、作用電極カーボンと、セル(BASサンプルバイアル(20ml))と、電解液(0.1M(Tetrabutylammonium hexafluorophosphate)アセトニトリル溶液)とを備えた東陽テクニカ製SI1287 CV(Cyclic Voltammetry)測定器の当該作用電極カーボンの表面に、ELポリマーのトルエン溶液(1〜3重量%)で用いてELポリマーを製膜し、CV測定することにより、その酸化還元電位(イオン化ポテンシャル)を求めた。スキャンスピードは、100mV/sとした。得られた結果を表1に示す。なお、CVの測定例(比較例3,比較例6および比較例7)を図3(ボルタモグラム)に示す。図3では、真空準位と参照電極との間のエネルギー差を4.8eVとし、イオン化ポテンシャルを算出した。比較例3、6及び7へとHOMOの準位が浅くなる様子がわかる。このように、発光ポリマーのHOMOが浅くなると、トリアリールアミンのトラップ効果が消失するため、電流効率の悪化を招く。
ITO基板上に形成された実施例2と比較例3のそれぞれのELポリマー膜のホール移動度を、オプテル社製のタイムオブフライト(TOF)測定装置(TOF-401)を用いて測定した。得られた結果を図4に示す。この図から、オキサジアゾールを数%導入するだけで主骨格であるポリフルオレンの、ホール移動度が低下することがわかる。この作用により、長寿命化が達成できたと考えられる。また、主骨格がフルオレン系である場合、オキサジアゾール誘導体は、それ自体、発光することは無く、またフルオレンとの相互作用を生じ難いため、フルオレン本来の深い青色発光を実現することが出来る。酸素が硫黄に置換されたヘテロ化合物で同じ効果が期待できるチオフェンやチアジアゾールなどは、フルオレンからの発光をエネルギー移動や電子移動のメカニズムにより、発光色を低エネルギー側(緑色)へシフトさせてしまう。よって、酸素と窒素からなるヘテロ環共役化合物、つまりオキサジアゾール誘導体のみが優れた発光効率を維持し、しかも発光色を変えることなく寿命を改善する事が出来る。
Claims (14)
- フルオレン誘導体単位と電子輸送性単位とを含み、ホールトラップ作用を有するエンドキャップ基で末端がキャップされたエレクトロルミネセンスポリマーであって、電子輸送性基が、オキサゾール誘導体単位及び/又はオキサジアゾール誘導体単位であり、エンドキャップ基がトリアリールアミン誘導体であるエレクトロルミネセンスポリマー。
- R1及びR2がそれぞれ独立的に取りうる置換基が、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロアリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基又は脂肪族ヘテロ環基である請求項2記載のエレクトロルミネセンスポリマー。
- R1及びR2がそれぞれ独立的にアルキル基又はアリール基である請求項2記載のエレクトロルミネセンスポリマー。
- R1及びR2が2−エチルヘキシル基である請求項2記載のエレクトロルミネセンスポリマー。
- アリール基が、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、ピラニル基、ビフェニル基、トルイル基またはキシリル基である請求項9記載のエレクロトルミネセンスポリマー。
- トリアリールアミン誘導体が、式(4a)のトリアリールアミン誘導体である請求項1記載のエレクロルミネセンスポリマー。
- フルオレン誘導体単位を50〜90モル%、電子輸送性単位を0.5〜10モル%、及びエンドキャップ基を0.5〜10モル%で含有する請求項1〜12のいずれかに記載のエレクトロルミネセンスポリマー。
- 請求項1〜13のいずれかに記載のエレクトロルミネセンスポリマーからなる発光層が一対の電極に挟持されている有機エレクトロルミネセンス素子。
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