JP2007051078A - 非水型毛髪化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】透明性に優れ、かつ毛髪をストレートにし、ストレート持続力に優れ、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさに優れた非水型毛髪化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】(A)ジメチコノール、(B)ブロック共重合型のポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体、(C)揮発性シリコーン、(D)植物油を含有することを特徴とする毛髪化粧料により達成する。
【選択図】なし

Description

本発明は、本発明は、毛髪化粧料に関し、詳しくは透明性に優れ、かつ毛髪をストレートにし、ストレート持続力に優れ、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさに優れた非水型毛髪化粧料に関するものである。
近年、ヘアスタイルは多様化しており、特に10代、20代の若年層においてはさらさらと風になびく様なストレートヘアに憧れ、それを目的として、様々な毛髪化粧料が使用されている。使用される毛髪化粧料としては、ヘアージェル、ヘアークリーム、ヘアーフォーム、ヘアーローションなどが挙げられ、一般にシリコーン油、エステル油、炭化水素油などの油分や、被膜形成能を有する高分子化合物がストレート効果を発揮する成分として配合されている。特に、毛髪の手触り感やツヤを付与する目的で、シリコーン油に代表される液状油分が汎用されており、例えば、高分子シリコーンと低沸点シリコーン油を配合することによって、髪のなめらかさやセット保持力を有する毛髪化粧料(特許文献1参照。)、高分子量ジメチルポリシロキサンと非水型溶剤と噴射剤を含むエアゾールスプレー組成物によって、光沢や滑らかな感触を付与する毛髪非水型エアゾールスプレー組成物(特許文献2参照。)が開示されている。しかしながら、これらの高分子シリコーンを含有した組成物は、ツヤや手触りにおいては優れているものの、毛髪を実際にストレートにする効果に乏しく、また、使用後に毛髪のゴワつきやパサつきが生じ、高分子シリコーンの蓄積により毛髪が固くなるなど、コンディショニング性において不十分であるという欠点があった。また、パサツキを防止するために油分や保湿剤を配合することも試みられてきたが、組成物の外観に濁りを生じて沈殿等が発生して、外観上劣っていた。そのため、透明性に優れて外観上に特徴があり、かつ毛髪をストレートにする効果とストレート持続力に優れ、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさを与える毛髪化粧料が強く所望されていた。
特開昭63−183517号公報 特開平4−128213号公報
そこで、本発明者は、上記背景技術を鑑みて、鋭意研究を重ねた結果、ジメチコノールと、ブロック共重合型のポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体と、揮発性シリコーンと植物油とを組み合わせることにより、組成物の透明性、毛髪をストレートにしてそれを持続する効果、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさに優れていることを見出して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的とするところは、透明性に優れ、かつ毛髪をストレートにし、ストレート持続力に優れ、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさに優れた非水型毛髪化粧料を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は、(A)ジメチコノール、(B)ブロック共重合型のポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体、(C)揮発性シリコーン、(D)植物油を含有することを特徴としている。
本発明の毛髪化粧料は、透明性に優れ、かつ毛髪をストレートにし、ストレート持続力に優れ、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさに優れている。
以下、本発明の実施形態について詳述する。
本発明の(A)成分であるジメチコノールは、下記一般式(1):
Figure 2007051078
(式中、R1は、−CH3、−OH、−C65、又は−OSi(CH33を表し、R2は、−CH3、−OH、又は−C65を表し、pは整数であり、そしてqは0又は整数であるが、但し、p又はp+qは重量平均分子量が20,000を越え、好ましくは20,000〜200,000の範囲にあるような整数である)で表される化合物より選択される。これらジメチコノールの市販品を例示すると、信越化学社製のX21−5666、X21−5661、東レ・ダウコーニング社製の1501 FLUID、1503 FLUID等があげられ、これら市販品は低分子シリコーンオイル、揮発性シリコーンおよび軽質流動イソパラフィンで10−50%程度に希釈されている。本発明においては、これらジメチコノールの中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができ、その配合量は、毛髪化粧料全量中1〜30質量%(以下、%とする)が好ましく、3〜10%がより好ましい。この範囲であれば、良好な流動性を有して頭髪に塗布でき、また、均一に塗布されてストレート効果とその持続力、光沢としなやかさが得られるため好ましい。
本発明の(B)成分であるブロック共重合型ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体は、下記一般式(2):
Figure 2007051078
(式中、R3はメチル基または一部がフェニル基を表し、xは0〜50の整数、yは0〜50の整数、rは5〜300の整数、sは2〜40の整数を表す。)で表され、性状は常
温で軟質ゴム状から流動性のある粘性で、25℃において500〜5,000万mm2/sの粘度を示すものである。具体的には、ポリオキシエチレン・ブチレン・ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン・ブチレン・ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリシリコーン−13などがあげられる。これらブロック共重合型ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体の市販品を例示すると、東レ・ダウコーニング社製のABN SILWETシリーズ(FZ−2203、FZ−2207、FZ−2222、FZ−2231、FZ−2232、FZ−2234、FZ−2233、FZ−2235、FZ−2236、FZ−2237、FZ−2238、FZ−2239等)が挙げられる。本発明においては、これらブロック共重合型ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体の中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができ、その配合量は、毛髪化粧料全量中1〜20%が好ましく、2〜10%がより好ましい。この範囲であれば、良好な流動性を有して頭髪に塗布でき、またパサつきやゴワつきを抑える効果が得られるため好ましい。
本発明の(C)成分である揮発性シリコーンとしては、好適にはメチルトリメチコン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、テトラデカメチルシクロヘキサシロキサン、オクタメチルトリシロキサンおよびデカメチルテトラシロキサン等であり、それらの市販品を例示すると、信越化学社製のKF−96A−1cs、KF−96A−1.5cs、KF−995、TMF−1.5、東レダウコーニングシリコーン社製のSH244、SH344、SH245、DC345、DC246、SH200C−1cs、SH200C−1.5cs、GE東芝シリコーン社製のTSF404、TSF405、TSF4045、TSF451−1A、TSF451−1.5A等があげられる。本発明においては、これら揮発性シリコーンの中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができ、その配合量は、毛髪化粧料全量中75〜95%が好ましい。この範囲であれば、成分(A)および成分(B)を溶解して良好な流動性を有して頭髪に塗布でき、またパサつきやゴワつきを抑える効果が得られるため好ましい。
本発明の(D)成分である植物油としては、好適にはグリセリンと脂肪酸からなるトリグリセライドや脂肪酸と高級アルコールからなるエステルであり、これらの具体例としては、大豆油、ナタネ油、紅花油、綿実油、ゴマ油、パーム油、ヤシ油、ヒマシ油、オリーブ油、アボガド油、マカデミアナッツ油、ホホバ油、米ぬか油等が挙げられる。これらの中でも匂い、ストレートアイロンの熱より毛髪を保護などの点から、紅花油、オリーブ油、アボガド油、マカデミアナッツ油、ホホバ油、米ぬか油が好ましい。本発明においては、これら植物油の中から、一種又は二種以上を適宜選択して用いることができ、その配合量は、毛髪化粧料全量中0.1〜10%が好ましく、0.5〜5%がより好ましい。この範囲であれば、透明性に優れ、パサつきやゴワつきを抑える効果が得られるため好ましい。
また本発明の非水型毛髪化粧料は、頭髪に外用される例えば軟膏、クリーム、ゲル、乳液、ローション、パック等、実質上水を含まない種々の形態で用いることができる。
また本発明の非水型毛髪化粧料には、前記の各成分に加えて必要に応じて、かつ本発明の効果を損なわない範囲において、通常化粧品や医薬品等の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば、抗老化薬剤、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤、アルコール類、pH調整剤、洗浄剤、乾燥剤、乳化剤、粉末成分、色材、各種毛髪栄養剤、香料等を必要に応じて適宜配合することができる。
その他、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属封鎖剤、カフェイン、タン
ニン、ベラパミル、トラネキサム酸およびその誘導体、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸およびその誘導体またはその塩、グリチルレチン酸誘導体、サリチル酸誘導体、リゾフォスファチジルコリンやリゾフォスファチジン酸、大豆調製物等のラミニン5産生促進薬剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、ノニル酸ワレニルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、ニコチン酸β−ブトキシエチルエステル、カプサイシン、ジンゲロン、カンタリスチンキ、イクタモール、カフェイン、タンニン酸、α−ボルネオール、ニコチン酸トコフェロール、イノシトールヘキサニコチネート、シクランデレート、シンナリジン、トラゾリン、アセチルコリン、ベラパミル、セファランチン、γ−オリザノール等の血行促進剤、硫黄、チアントール等の抗脂漏剤、多様な目的から、ヒノキチオール、酸化亜鉛、アラントイン、ウコン抽出物、サイコ抽出物、イブキジャコウ抽出物、ヒオウギ抽出物、アセンヤク抽出物、ブナの芽抽出物、加水分解カゼイン、米抽出物加水分解液、米ぬか抽出物、トウニン抽出物、クララ抽出物、チオタウリン、ヒポタウリン、マジョラム抽出物、シリカ被覆酸化亜鉛、イチヤクソウ抽出物、キシリトール、アルギニン及びその塩酸塩、セリン、オウバク抽出成分、オウレン抽出成分、カッコン抽出成分、シコン抽出成分、シャクヤク抽出成分、センブリ抽出成分、バーチ抽出成分、セージ抽出成分、ビワ抽出成分、ニンジン抽出成分、アロエ抽出成分、ゼニアオイ抽出成分、アイリス抽出成分、ブドウ抽出成分、ヨクイニン抽出成分、ヘチマ抽出成分、ユリ抽出成分、サフラン抽出成分、センキュウ抽出成分、ショウキョウ抽出成分、オトギリソウ抽出成分、ローズマリー抽出成分、ニンニク抽出成分、トウガラシ抽出成分、ワレモコウ抽出成分、チンピ、トウキ等、レチノール、酢酸レチノール等のビタミンA類、リボフラビン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンヌクレオチド等のビタミンB2類、ピリドキシン塩酸塩、ピリドキシンジオクタノエート等のビタミンB2類、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ジパルミチン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸ナトリウム、L−アスコルビン酸リン酸エステル、DL−α−トコフェロール−L−アスコルビン酸リン酸ジエステルジカリウム等のビタミンC類、パントテン酸カルシウム、D−パントテニルアルコール、パントテニルエチルエーテル、アセチルパントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル等のニコチン酸類、α−トコフェロール、酢酸トコフェロール、ニコチン酸DL−α−トコフェロール、コハク酸DL−α−トコフェロール等のビタミンE類、ビタミンP、ビオチン等のビタミン類なども適宜配合することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、これらの実施例により本発明の技術範囲が限定されるものではない。尚、実施例に記載の各種試験(ストレート効果、ストレート持続効果、つや、しなやかさ、アイロンによる損傷防止効果、透明性)に関する試験法を下記に示す。
(1)官能試験
長さ20cm、重さ10gからなる市販の毛束を用いて、実施例および比較例の非水型毛髪化粧料1gを均一に塗布し、1時間乾燥させた。20名の専門検査員により、毛髪のストレート状態、ストレート効果の持続力、毛髪のつや、しなやかさの各項目について官能評価を行い、下記に示す判定基準により判定した。
判定基準
(a)ストレート効果
◎:パネルの15名以上がストレートな状態が良いと判断
○:パネルの10名以上15名未満がストレートな状態が良いと判断
△:パネルの5名以上10名未満がストレートな状態が良いと判断
×:パネルの15名以上がストレートな状態が悪いと判断
(b)ストレートの持続性
◎:パネルの15名以上がストレートな状態が保持されていると判断
○:パネルの10名以上15名未満がストレートな状態が保持されていると判断
△:パネルの5名以上10名未満がストレートな状態が保持されていると判断
×:パネルの15名以上がストレートな状態が保持されていない判断
(c)つや
◎:パネルの15名以上が自然な光沢であると判断
○:パネルの10名以上15名未満が自然な光沢であると判断
△:パネルの5名以上10名未満が自然な光沢であると判断
×:パネルの15名以上が自然な光沢でないと判断
(d)しなやかさ
◎:パネルの15名以上がしなやかであると判断
○:パネルの10名以上15名未満がしなやかであると判断
△:パネルの5名以上10名未満がしなやかであると判断
×:パネルの15名以上がしなやかでないと判断
(2)アイロンによる損傷防止効果試験
長さ20cm、重さ10gからなる市販の毛束を用いて、実施例および比較例の非水型毛髪化粧料を塗布し、ストレートアイロン(富士パッケージ社製ヘアーアイロン・ヴィーナス)を用いて、1分間150℃にてアイロン操作を行った。その後洗浄、乾燥を行い、これらの操作を5回繰り返した後、アイロン処理毛髪を塩酸加水分解を行い、アミノ酸分析を実施し、システイン酸量を定量した。尚、システイン酸含有率が高い程、毛髪の損傷が進行していることを示す。
(3)透明性
実施例および比較例の非水型毛髪化粧料を透明瓶に充填し、50℃の恒温槽に1ヶ月保存し、外観検査を行い、下記の判断基準で評価した。
○:外観に曇りや濁りが無く透明である
△:外観にわずかに曇りが発生している
×:外観に濁りが発生、或いは沈殿物が認められる
実施例1〜7、比較例1〜8
表1に示す処方の非水型毛髪化粧料を常法に従って作成し、前記の諸試験を実施して評価を行った。その結果を併せて表1に示す。
Figure 2007051078
表1から明らかなように、本発明の非水型毛髪化粧料は、比較例と比べて明らかにストレート効果、ストレート持続効果、つや、しなやかさ、アイロンによる損傷防止効果、透明性に関する試験のいずれの評価においても優れていた。
以下、本発明の非水型毛髪化粧料のその他の処方例を実施例として挙げる。これらも常法に従って作成した。なお、これらの実施例の毛髪化粧料についても、上記のストレート効果、ストレート持続効果、つや、しなやかさ、アイロンによる損傷防止効果、透明性を検討したところ、いずれの実施例においても、優れた特性を有しており良好であった。
実施例8
配合量(%)
(1)ジメチコノール
(信越化学社製、X21−5661) 5.0
(2)ポリ(オキシエチレン)・ブチレン・
メチルポリシロキサン共重合体
(FZ−2250、日本ユニカー社製) 25.0
(3)ツバキ油 2.0
(4)ホホバ油 0.1
(5)パラメトキシケイ皮酸オクチル 0.1
(6)天然ビタミンE 0.3
(7)加水分解シルク/PG−プロピルメチル
シランジオール)クロスポリマー 0.1
(8)デカメチルペンタシクロシロキサン 残 部
実施例9
配合量(%)
(1)ジメチコノール
(東レ・ダウコーニング社製の1501 FLUID) 10.0
(2)ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・ 5.0
ブチレン・メチルポリシロキサン共重合体
(日本ユニカー社製、L−45−10cs)
(3)デカメチルペンタシロキサン 50.0
(4)ジメチルポリシロキサン(2cs) 25.0
(5)ホホバ油 0.5
(6)オリーブスクワラン 0.1
(7)パラメトキシケイ皮酸オクチル 0.1
(8)セバシン酸ジエチル 0.1
(9)油溶性ノバラエキス 0.1
(10)軽質流動イソパラフィン 残 部
以上記載の如く、本発明が透明性に優れ、かつ毛髪をストレートにし、ストレート持続力に優れ、またストレートアイロンの熱より毛髪を保護し、自然な光沢としなやかさに優れた非水型毛髪化粧料を提供することは明らかである。

Claims (1)

  1. 以下の成分(A)〜(D)
    (A)ジメチコノール
    (B)ブロック共重合型のポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)・アルキレン・メチルポリシロキサン共重合体
    (C)揮発性シリコーン
    (D)植物油
    を含有することを特徴とする非水型毛髪化粧料。
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