JP2007050173A - 消火器ボックス - Google Patents

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秀樹 上芝
Yasuhisa Naruse
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Abstract

【課題】 消火器の設置場所に加えて、避難経路等を案内することができ、その案内に必要な電力を電池交換等を行うことなく確保することのできる消火器ボックスを提供する。
【解決手段】 消火器ボックス2は、消火器表示パネル12が固定された消火器収納用のボックス本体4と、その上方に表裏一体に配置された避難誘導表示パネル14及び周辺施設表示パネル16と、更にその上の梁部10に固定されたソーラパネル20とを備える。各表示パネル12〜16は、バックライトとしてELパネルを備え、コントローラ30により点灯制御される。つまり、コントローラ30は、ソーラパネル20により生成された電力にてバッテリ32を充電し、周囲が暗くなってソーラパネル20からの出力電圧Vsが低下すると、バッテリ32に蓄積された電力を用いて、消火器表示パネル12を点滅させ、避難誘導表示パネル14、周辺施設表示パネル16を点灯させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、消火器を収納するための消火器ボックスに関する。
従来より、遠くからでも消火器の設置場所を容易に視認できるようにするために、消火器が収納されたケース(消火器ボックス)の上部に表示灯を設けて、この表示灯を点滅させることが提案されている(例えば特許文献1等参照)。
実用新案登録第3029860号公報
しかしながら、上記提案の消火器ボックスでは、消火器の設置場所を周囲に案内することはできるものの、火災が起こった際の避難経路や避難場所を案内することはできないことから、避難誘導用の標識を別途設置しなければならないという問題があった。
つまり、火災が起こった際に消火器を使って消火活動を行う者は避難経路や避難場所を知っているとは限らず、消火活動を止めて避難する際に道に迷うことが考えられることから、消火器の設置場所付近には、避難誘導のための標識を設置する必要があるが、従来の消火器ボックスでは、単に消火器の場所を案内するだけであったことから、避難誘導用の標識を別途設置しなければならないという問題があった。
また、この問題を解決するために、消火器ボックスと避難誘導用の標識とを一体化することも考えられる。そして、このように避難誘導用の標識を消火器ボックスと一体化した場合には、夜間等でも標識が見えるようにするために、表示灯で標識を照らすようにすることが望ましい。
しかし、上記提案の消火器ボックスでは、表示灯を常時点灯させることから、表示灯で標識を照らすために表示灯に高輝度のものを使うと、その消費電力が大きくなって、電池では長時間動作させることができなくなる、という問題が生じる。
つまり、例えば、消火器ボックスを屋外に設置するような場合には、商用電源でバッテリを充電しつつバッテリから表示灯に電源供給を行う、といったことはできず、表示灯を電池に蓄積された電力だけで点灯させることになるが、表示灯の輝度を上げると消費電力が大きくなって、電池が短時間で放電してしまい、頻繁に電池交換を行わなければならない、という問題が生じるのである。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、消火器の設置場所を周囲に案内することができるだけでなく、避難経路や避難場所を案内することができ、しかも、その案内に必要な電力を確保するための電池交換等のメンテナンス作業を不要にすることのできる消火器ボックスを提供することを目的とする。
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の消火器ボックスは、消火器を収納するためのボックス本体と、消火器の存在を周囲に案内するための消火器案内用画像が形成されたバックライト付きの消火器表示パネルと、災害時の避難経路を案内するための避難誘導用画像が形成されたバックライト付きの避難誘導表示パネルと、外光を受けて電力を生成するソーラパネルと、このソーラパネルにより生成された電力を蓄電し、周囲が暗くなると、蓄電された電力を用いて各表示パネルのバックライトを点灯させる制御手段と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項2に記載の消火器ボックスは、請求項1に記載の消火器ボックスにおいて、消火器表示パネルは、ボックス本体の外壁に固定され、避難誘導表示パネルは、ボックス本体の左右の側壁から上方に突出された一対の支柱にて挟持され、ソーラパネルは、その一対の支柱の上端を接続する梁部の上面に固定されていることを特徴とする。
次に、請求項3に記載の消火器ボックスは、請求項1又は請求項2に記載の消火器ボックスにおいて、ボックス本体には、消火器を出し入れするための開口部を開閉するための開閉扉と、この開閉扉の開閉状態を検出するための開閉スイッチと、が設けられると共に、この開閉扉の内壁面には、消火器の使用方法の説明用画像が形成されたバックライト付きの使用方法表示パネルが固定されており、制御手段は、周囲が暗く、消火器表示パネル及び避難誘導表示パネルのバックライトを点灯させているときに、開閉スイッチにて開閉扉の開状態が検出されると、使用方法表示パネルのバックライトをも点灯させることを特徴とする。
また次に、請求項4に記載の消火器ボックスは、請求項1〜請求項3の何れかに記載の消火器ボックスにおいて、制御手段は、ソーラパネルからの出力電圧又は出力電流が設定値以下であるときに周囲が暗いと判断して、各表示パネルのバックライトを点灯させることを特徴とする。
また、請求項5に記載の消火器ボックスは、請求項1〜請求項4の何れかに記載の消火器ボックスにおいて、制御手段は、消火器表示パネルのバックライトを点灯させる際には、そのバックライトの輝度を変化させることを特徴とする。
請求項1に記載の消火器ボックスにおいては、消火器案内用画像が形成された消火器表示パネルと、避難誘導用画像が形成された避難誘導表示パネルと、ソーラパネルとが備えられており、制御手段が、このソーラパネルにより生成された電力を蓄電して、周囲が暗くなると、その蓄電された電力を用いて各表示パネルのバックライトを点灯させる。
このため、請求項1に記載の消火器ボックスによれば、昼夜を問わず、消火器表示パネルに形成された消火器案内用画像によって消火器の設置場所を案内できると共に、避難誘導表示パネルに形成された避難誘導用画像によって火災等の災害発生時の避難経路や避難場所を案内することができる。
また、各表示パネルのバックライトは、夜間等、周囲が暗くなったときにだけ点灯され、しかも、その点灯には、周囲が明るいときにソーラパネルにより生成された電力が使用されることから、電池交換等のメンテナンス作業を行うことなく、制御手段によるバックライトの点灯制御を実行させることができる。
次に、請求項2に記載の消火器ボックスにおいては、避難誘導表示パネルが、一対の支柱に挟持されることにより、消火器表示パネルが固定されたボックス本体の上方に配置され、ソーラパネルが、その一対の支柱の上端を接続する梁部の上面に固定される。
このため、請求項2に記載の消火器ボックスによれば、避難誘導表示パネルをボックス本体の外壁に設けたときのように、利用者から見て避難誘導表示パネルが足下に配置されて、避難誘導用画像を確認し難くなるとか、或いは、季節や時間帯によってはソーラパネルが表示パネルの影に隠れてしまい、表示パネルの点灯に必要な電力を確保できなくなる、といった問題を防止することができる。
つまり、この消火器ボックスによれば、利用者にとって見易い位置に避難誘導画像を表示することができ、しかも、ソーラパネルに対して太陽光が入射し易くして、夜間等に表示パネルを点灯させるのに要する電力を確保し易くすることができる。
また次に、請求項3に記載の消火器ボックスにおいては、消火器を出し入れするための開口部を開閉するためにボックス本体に設けられた開閉扉の内壁面には、消火器の使用方法の説明用画像が形成された使用方法表示パネルが固定されている。そして、制御手段は、周囲が暗く、消火器表示パネル及び避難誘導表示パネルのバックライトを点灯させているときに、開閉スイッチにて開閉扉の開状態が検出されると、使用方法表示パネルのバックライトをも点灯させる。
このため、請求項3に記載の消火器ボックスによれば、ボックス本体から消火器を取り出すために、使用者が開閉扉を開いたときには、その開閉扉の内壁面に固定された使用方法表示パネルが露出するため、使用者は、その表示パネルに形成された使用方法の説明用画像から消火器の使用方法を確認することができる。また、夜間等、周囲が暗いときには、その表示パネルのバックライトが点灯するので、使用者は、周囲が暗いときにでも消火器の使用方法を確認することができる。
一方、請求項4に記載の消火器ボックスにおいては、制御手段は、ソーラパネルからの出力電圧又は出力電流が設定値以下であるときに、周囲が暗いと判断して、各表示パネルのバックライトを点灯させる。
従って、この請求項4に記載の消火器ボックスによれば、制御手段にて、表示パネルのバックライトを点灯させるか否かを判断するために、照度センサ等の明暗判定用センサを別途設ける必要がなく、装置構成を構成を簡単にすることができる。
また次に、請求項5に記載の消火器ボックスにおいては、制御手段は、消火器表示パネルのバックライトを点灯させる際には、そのバックライトの輝度を変化させることから、夜間等に消火器の設置場所をより分かり易く案内することができる。
なお、この場合、バックライトの輝度は連続的に変化させるようにしてもよく、或いは点灯・消灯の周期的な切り換えによりバックライトを点滅させるようにしてもよい。
また、こうしたバックライトの輝度変化は、消火器表示パネルに限らず、避難誘導表示パネルや使用方法表示パネルに対して行うようにしてもよいが、これらの表示パネルに対しては、避難経路や消火器の使用方法を使用者が把握する際の妨げにならないように、輝度変化の周期や変化量を設定する必要はある。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は本発明が適用された実施形態の消火器ボックス2の全体構成を表す説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は右側面図である。また、図2は、消火器ボックス2の開閉扉4bを開いた状態を表す説明図である。
本実施形態の消火器ボックス2は、歩道や公園等の屋外に設置されるものであり、図1、図2に示すように、消火器5(図2参照)を収納可能な大きさに形成された矩形のボックス本体4を備える。
このボックス本体4は、スチール又はアルミ製であり、前面が開口した本体部4aと、この本体部4aの開口を開閉するためにヒンジを介して本体部4aに固定された開閉扉4bと、から構成されている。そして、本体部4aは、盗難等にあうことのないよう、アンカーボルト24を使って地面にしっかりと固定されている。
また、開閉扉4bの外壁(換言すればボックス本体4の前面)には、消火器5の存在を周囲に報知するための消火器案内用画像が形成された消火器表示パネル12が固定され、開閉扉4bの内壁(換言すれば開閉扉4bを開いたときに見える部分)には、消火器5の使用方法を表す説明用画像が形成された使用方法表示パネル18が固定されている。
また、ボックス本体4(詳しくは本体部4a)の左右の側壁には、ボックス本体4の上方に突出するように支柱6a、6bが固定されており、この支柱6a、6bの上端は梁部10によって連結されている。支柱6a,6bは、アルミ製で断面が矩形のパイプ材から構成されており、梁部10は、アルミ製の板材を加工することにより、各支柱6a、6bの上端を囲むように形成されている。また、梁部10の上側端面には、ソーラパネル20が組み込まれている。
一方、支柱6a、6bにおいて、互いに対向する側壁には、板状の表示パネルをその両端で支持するための支持枠8a、8bが設けられている。この支持枠8a、8bは、アルミ押出型材にて構成されており、互いに対向する側壁には、板状の表示パネルの端縁を嵌合可能な2条の嵌合溝が形成されている。
そして、本実施形態では、この支持枠8a、8bの各嵌合溝に避難誘導表示パネル14と周辺施設表示パネル16との2枚の表示パネルを嵌挿することにより、ボックス本体4と支柱6a、6bと梁部10とで囲まれるボックス本体4上方の空間内に2枚の表示パネル14、16が重なった状態で配置されている。
この結果、消火器ボックス2の前方からは、避難誘導表示パネル14に形成された避難誘導用画像が見え、消火器ボックス2の後方からは、周辺施設表示パネル16に形成された周辺施設案内用画像が見えることになる。
なお、避難誘導表示パネル14に形成される避難誘導用画像は、図1(a)に例示するように、避難場所を表す文字、避難誘導用のマーク(図柄)、避難場所の方向を示す矢印、避難場所までの距離を表す文字、消火器ボックス2の設置場所の住所を表す文字、この消火器ボックス2の設置に協力しているスポンサーを表す文字等から構成されている。
また、周辺施設表示パネル16は、消火器ボックス2の設置場所周辺に存在する被災者支援用の施設を案内するためのものであり、この周辺施設表示パネル16には、周辺の医療施設、警察署、給水所、通信設備、避難場所(避難誘導用画像に記載された避難場所とは異なる避難場所)といった各種支援施設を表す文字情報、これら各支援施設の方向を示す図形情報(矢印等)、現在地を中心として各支援施設の位置を記載した地図情報、等からなる周辺施設案内用画像が形成されている。
そして、これら各表示パネル14、16は、画像の表示面が外を向くように支持枠8a、8bの嵌合溝に嵌挿され、しかも、その上下端縁は、ボックス本体4の本体部4aと梁部10とに形成された溝部に挿通されることにより、ボックス本体4の上方にしっかりと固定される。
次に、消火器表示パネル12、避難誘導表示パネル14、周辺施設表示パネル16、使用方法表示パネル18は、図3に示すように、例えばPETボトル再生材からなる透明で板状の基材52に、上述した各種画像を形成した印刷フィルム(本実施形態では、耐久性を考慮して昇華転写フィルム)54を貼り付けることにより形成されるパネル本体50と、このパネル本体50の裏面に配置されて光を発するバックライトとしてのELパネル56とから構成されている。
そして、ボックス本体4の本体部4aには、周囲が明るい昼間に、ソーラパネル20にて生成された電力を蓄電し、周囲が暗くなると、その蓄電した電力を使って上記各表示パネル12のELパネル56を点灯させるコントローラ30が設けられている。
また、開閉扉4bの内壁に設けられた使用方法表示パネル18は、開閉扉4bが閉じられているときには点灯させる必要がないことから、ボックス本体4の本体部4aには、開閉扉4bの開閉状態を検出するための開閉スイッチ22が設けられており、コントローラ30は、周囲が暗く、開閉スイッチ22にて開閉扉4bの開状態が検出されたときにだけ、使用方法表示パネル18のELパネル56を点灯させる。
図4は、このコントローラ30の構成を表すブロック図である。
図4に示すように、コントローラ30には、動作用の電源となる蓄電池(バッテリ)32と、ソーラパネル20にて生成された電力にてバッテリ32に直流電流を流し込むことによりバッテリ32を充電する充電用のダイオード34と、このダイオード34のアノード側電圧(つまり、ソーラパネル20からの出力電圧Vs)を検出する出力電圧検出部36と、このダイオード34のカソード側電圧(つまりバッテリ32からの電源電圧Vb)を検出する電源電圧検出部38と、上述した各表示パネル12,14,16,18を点灯させるための駆動回路42,44,46,48と、出力電圧検出部36、電源電圧検出部38、及び開閉スイッチ22からの検出信号に基づき、各表示パネル12,14,16,18を点灯させるか否かを判定し、駆動回路42〜48を介して各表示パネル12〜18を各々点灯させる制御部40とが備えられている。
ここで、出力電圧検出部36及び電源電圧検出部38は、例えば、分圧抵抗とバッファ回路等にて構成されており、分圧抵抗にて分圧した電圧をバッファ回路を介して制御部40に入力する。
また制御部40は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータ(マイコン)を中心に構成されており、各電圧検出部36、38からの入力電圧をA/D変換して取り込むと共に、開閉スイッチ22のオン・オフ状態を開閉スイッチ22が接続されたポートの信号レベルから読み取り、各表示パネル12〜18を点灯させるか否かを判定して、点灯させる際には、駆動回路42〜48に駆動パルスを出力する。
つまり、各駆動回路42〜48は、各表示パネル12〜18のバックライトであるELパネル56を駆動するものであることから、本実施形態では、例えば、ELパネル56の駆動周波数に応じてFET等からなるスイッチング素子をスイッチングさせることにより、バッテリ32から供給される直流電圧をELパネル56の駆動(点灯)に必要な駆動電圧(交流・高電圧)に変換する、周知のインバータ回路にて構成されている。
このため、制御部40は、各駆動回路42〜48内のスイッチング素子をELパネル56の駆動周波数にてスイッチングさせるための駆動パルスを生成して、各駆動回路42〜48に出力することで、各表示パネル12〜18(詳しくはそのELパネル56)を点灯させるのである。
次に、図5は、各表示パネル12〜18を点灯させるために制御部40にて実行される点灯制御処理を表すフローチャートである。
この点灯制御処理は、バッテリ32から供給される電源電圧Vbを受けて制御部40が起動した後、制御部40にて繰り返し実行される処理である。そして、この点灯制御処理では、まずS100(Sはステップを表す)にて、出力電圧検出部36から、ソーラパネル20からの出力電圧Vsを読み込み、続くS110にて、この出力電圧Vsは、予め設定された昼夜判定電圧Vth1以下であるか否かを判断する。
この昼夜判定電圧Vth1は、消火器ボックス2周囲の明るさが規定値よりも明るいか暗いかを判定するためのものであり、S110にて、出力電圧Vsが昼夜判定電圧Vth1よりも大きいと判断された場合には、周囲は明るく、各表示パネル12〜18を点灯させる必要はないので、S115にて、各駆動回路42〜48への駆動パルスの出力を禁止することにより、全ての表示パネル12〜18を消灯させた後、S100に移行する。
一方、S110にて、出力電圧Vsは昼夜判定電圧Vth1以下であると判断された場合(つまり、周囲が暗い場合)には、S120に移行して、電源電圧検出部38から電源電圧Vbを読み込み、S130にて、この電源電圧Vbは、予め設定された充電量判定電圧Vth2以上か否かを判断する。
この充電量判定電圧Vth2は、バッテリ32に充電されている電力量(充電量)が各表示パネル12〜18を点灯させるのに充分な電力量になっているのか、或いは、その充電量が少なくなっているのかを判定するためのものであり、S130にて、電源電圧Vbが充電量判定電圧Vth2以上であると判断された場合には、バッテリ32の充電量は充分であるので、S140に移行して、点灯動作モードを標準モードに設定する。
また逆に、S130にて、電源電圧Vbが充電量判定電圧Vth2よりも低いと判断された場合には、バッテリ32の充電量が少なくなっているので、S150に移行して、点灯動作モードを省電力モードに設定する。
次に、S140又はS150にて点灯動作モードが標準モード又は省電力モードに設定されると、S160に移行して、駆動回路42へ一定周波数の駆動パルスを所定時間間隔で間欠的に出力することにより、消火器表示パネル12を点滅させる、点滅駆動処理を実行し、続くS170にて、駆動回路44、46へ一定周波数の駆動パルスを連続的に出力することにより、避難誘導表示パネル14及び周辺施設表示パネル16を点灯させる、点灯駆動処理を実行する。
また次に、続くS180では、開閉スイッチ22のオン・オフ状態から開閉扉4bが開かれているか否かを判断する。そして、開閉扉4bが閉状態にある場合には、使用方法表示パネル18を点灯させる必要はないので、S185にて、駆動回路48への駆動パルスの出力を禁止することにより、使用方法表示パネル18を消灯させた後、S100に移行し、逆に、開閉扉4bが開状態にある場合には、S190にて、駆動回路48へ一定周波数の駆動パルスを連続的に出力することにより、使用方法表示パネル18を点灯させる、点灯駆動処理を実行した後、S100に移行する。
なお、このS160、S170、S180においては、例えば、駆動回路42〜48に出力する駆動パルスのデューティ比を変化させることにより、点灯動作モードが省電力モードのときには、点灯動作モードが標準モードのときに比べて、バッテリ32の消費電力が少なくなるよう、駆動回路42〜46から表示パネル12〜18のELパネル56に印加される交流電圧の電圧値を変化させる。
この結果、点灯動作モードが省電力モードのときには、点灯動作モードが標準モードのときに比べて、各表示パネル12〜18の点灯時の明るさが暗くなるが、バッテリ32の充電量が少ないときに、表示パネル12〜18の点灯によって消費される電力量を少なくして、バッテリ32の放電に伴い各表示パネル12〜18を点灯できなくなるのを防止できる。
以上説明したように、本実施形態の消火器ボックス2においては、制御手段としてのコントローラ30が、ソーラパネル20により生成された電力にてバッテリ32を充電し、周囲が暗くなって、ソーラパネル20からの出力電圧Vsが低下すると、バッテリ32に蓄積された電力を用いて、消火器表示パネル12、避難誘導表示パネル14、周辺施設表示パネル16(詳しくは、これら各パネルのバックライトとなるELパネル)を点滅又は点灯させる。
このため、本実施形態の消火器ボックス2によれば、昼夜を問わず、消火器表示パネル12に形成された消火器案内用画像によって消火器5の設置場所を周囲に報知できると共に、避難誘導表示パネル14及び周辺施設表示パネル16に形成された避難誘導用画像及び周辺施設案内用画像によって、火災等の災害発生時の避難経路や避難場所、或いは、その周辺に存在する被災者支援用の施設を案内することができる。
また、ボックス本体4の開閉扉4bの内壁には、消火器5の使用方法が記載された使用方法表示パネル18が固定されており、コントローラ30は、その開閉扉4bが開かれたときに、周囲が暗い場合には、この使用方法表示パネル18のバックライト(ELパネル)を点灯させることから、消火器ボックス2から消火器5を取り出して使用するものは、消火器5の使用方法を確認することができ、極めて便利である。
また、本実施形態の消火器ボックス2では、各表示パネル12〜18のバックライトであるELパネル56は、夜間等、周囲が暗くなったときにだけ点灯され、しかも、その点灯には、周囲が明るいときにソーラパネル20により生成された電力が使用されることから、電池交換等のメンテナンス作業を行う必要がなく、維持・管理に要するコストを低減することができる。
また本実施形態の消火器ボックス2においては、ボックス本体4がアンカーボルト24等で地面に固定され、ボックス本体4の上方に、表裏一体の避難誘導表示パネル14と周辺施設表示パネル16とが配置され、更にその上の梁部10にソーラパネル20が固定されていることから、避難誘導表示パネル14及び周辺施設表示パネル16は、利用者から見て見易い位置に配置されることになり、しかも、ソーラパネル20には、太陽光をより確実に入射させて、夜間の動作電力を確保することができる。
また、本実施形態では、消火器表示パネル12のバックライト(ELパネル56)については、夜間、点滅させるようにしているので、消火器5の設置場所をより確実に報知することができる。なお、消火器表示パネル12の文字回りの色を回りの色とは異なる色(例えば赤)にすることで、昼間でも消火器5を見つけやすくすることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内にて種々の態様を採ることができる。
例えば、上記実施形態では、ボックス本体4の外壁については、特に説明をしなかったが、ボックス本体4の外壁には、設置場所の景観に配慮して、木目調、石目調等、周辺と調和のとれた模様を形成してもよい。そして、このようにボックス本体4の外壁に各種模様を形成する場合には、耐久性、耐候性を考慮して、昇華転写型マーキングフィルムをボックス本体4に貼り付けるか、あるいはボックス本体の外壁に昇華転写により直接模様を形成するようにするとよい。
また、上記実施形態では、各表示パネル12〜18のバックライトには、ELパネル56を用いるものとして説明したが、バックライトには、発光ダイオードをマトリクス状に配置したLEDパネルを用いるようにしてもよい。また、上記実施形態においては、消火器ボックス2は、歩道や公園等の屋外に設置されるものとして説明したが、各種建造物内に設置することもできる。
消火器ボックス全体の構成を表す説明図である。 消火器ボックス下方のボックス本体に設けられた開閉扉を開いた状態を表す説明図である。 表示パネルの構成を表す説明図である。 コントローラの構成を表すブロック図である。 コントローラにて実行される点灯制御処理を表すフローチャートである。
符号の説明
2…消火器ボックス、4…ボックス本体、4a…本体部、4b…開閉扉、5…消火器、6a,6b…支柱、8a,8b…支持枠、10…梁部、12…消火器表示パネル、14…避難誘導表示パネル、16…周辺施設表示パネル、18…使用方法表示パネル、20…ソーラパネル、22…開閉スイッチ、24…アンカーボルト、30…コントローラ、32…バッテリ、34…ダイオード、36…出力電圧検出部、38…電源電圧検出部、40…制御部、42,44,46,48…駆動回路、50…パネル本体、52…基材、54…印刷フィルム、56…ELパネル。

Claims (5)

  1. 消火器を収納するためのボックス本体と、
    消火器の存在を周囲に案内するための消火器案内用画像が形成されたバックライト付きの消火器表示パネルと、
    災害時の避難経路を案内するための避難誘導用画像が形成されたバックライト付きの避難誘導表示パネルと、
    外光を受けて電力を生成するソーラパネルと、
    該ソーラパネルにより生成された電力を蓄電し、周囲が暗くなると、蓄電された電力を用いて上記各表示パネルのバックライトを点灯させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする消火器ボックス。
  2. 前記消火器表示パネルは、前記ボックス本体の外壁に固定され、前記避難誘導表示パネルは、前記ボックス本体の左右の側壁から上方に突出された一対の支柱にて挟持され、前記ソーラパネルは、該一対の支柱の上端を接続する梁部の上面に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の消火器ボックス。
  3. 前記ボックス本体には、前記消火器を出し入れするための開口部を開閉するための開閉扉と、該開閉扉の開閉状態を検出するための開閉スイッチと、が設けられると共に、前記開閉扉の内壁面には、消火器の使用方法の説明用画像が形成されたバックライト付きの使用方法表示パネルが固定されており、
    前記制御手段は、周囲が暗く、前記消火器表示パネル及び前記避難誘導表示パネルのバックライトを点灯させているときに、前記開閉スイッチにて前記開閉扉の開状態が検出されると、前記使用方法表示パネルのバックライトをも点灯させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の消火器ボックス。
  4. 前記制御手段は、前記ソーラパネルからの出力電圧又は出力電流が設定値以下であるときに周囲が暗いと判断して、前記各表示パネルのバックライトを点灯させることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載の消火器ボックス。
  5. 前記制御手段は、前記消火器表示パネルのバックライトを点灯させる際には、該バックライトの輝度を変化させることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の消火器ボックス。
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