JP2007050091A - 脱臭殺菌装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被保管物が収納される閉鎖された空間を形成する閉鎖室10と、閉鎖室10へ、汚染物質を含む空気を加熱して触媒の作用で酸化させる酸化触媒方式によって脱臭殺菌した清浄空気を供給すべく設けられた脱臭殺菌部20と、脱臭殺菌部20から吐出された清浄空気を熱交換によって冷却する熱交換器30とを備え、閉鎖室10から脱臭殺菌部20へ被処理空気を導入する導入流路15と、脱臭殺菌部20から熱交換器30へ清浄空気を導入する吐出流路26と、熱交換器30を通過して冷却された清浄空気を、閉鎖室10へ供給する供給流路とからなる循環空気流路を備える。
【選択図】 図1
Description
このため、エアコン等の空調設備の他に、種々の方式の空気清浄装置や脱臭殺菌装置といった環境を改善する機器が存在する。
有害ガスを除去する方法としては、燃料を燃焼させて有害物質を焼き切るというアフターバーナー方式がある。これには極めて多くの燃料を消費するという問題がある。また、活性炭のような吸着剤を使用する方法もあるが、保守管理に労力と費用がかかる。
そこで本発明の目的は、閉鎖された空間について、高い浄化レベルの脱臭殺菌を効率的に行うことができ、被保管物に対応して好適に保管又は管理できる脱臭殺菌装置を提供することにある。
本発明にかかる脱臭殺菌装置の一形態によれば、被保管物が収納される閉鎖された空間を形成する閉鎖室と、該閉鎖室へ、被処理空気を加熱して該空気中の汚染物質を触媒の作用で酸化させる酸化触媒方式によって脱臭殺菌した清浄空気を供給すべく設けられた脱臭殺菌部と、該脱臭殺菌部から吐出された清浄空気を熱交換によって冷却する熱交換器とを備え、前記閉鎖室から被処理空気を前記脱臭殺菌部へ導入する導入流路と、前記脱臭殺菌部から吐出した清浄空気を前記熱交換器へ導入する吐出流路と、前記熱交換器を通過して冷却された清浄空気を、前記閉鎖室へ供給する供給流路とからなる循環空気流路を備えることを特徴とする。
また、本発明にかかる脱臭殺菌装置の一形態によれば、前記熱交換器は、上方から下方へ流れる清浄空気と、下方から上方へ流れる外気とによって熱交換がなされることを特徴とすることができる。
また、本発明にかかる脱臭殺菌装置の一形態によれば、前記横風発生部が前記閉鎖室の一方の側部に設けられたことを特徴とすることができる。
この脱臭殺菌装置は、基本構成として、被保管物が収納される閉鎖された空間を形成する閉鎖室10と、その閉鎖室10へ、被処理空気を加熱してその空気中の汚染物質を触媒の作用で酸化させる酸化触媒方式によって脱臭殺菌した清浄空気を供給すべく設けられた脱臭殺菌部20と、脱臭殺菌部20から吐出された清浄空気を熱交換によって冷却する熱交換器30とを備える。なお、熱交換器30は両側部にそれぞれ配設されている。また、12は外側ケースであり、前面には開閉部13(図2参照)が設けられている。この開閉部13は、大きな被保管物の出し入れも容易に行えるように、例えば、両側に開く扉で構成されている。
26は吐出流路であり、脱臭殺菌部20から吐出した清浄空気を熱交換器30へ導入する流路となっている。図中、空気の流れを一点鎖線の矢印で示してある。
また、40は供給流路であり、熱交換器30を通過して冷却された清浄空気を、閉鎖室へ供給する流路となっている。図中、空気の流れを一点鎖線の矢印で示してある。
以上の導入流路15、吐出流路26、及び供給流路40によって、循環空気流路が構成されている。なお、以上の各流路は、空気が好適に通過できる通路であればよく、本形態のようなダクトに限定されない。
また、空気が循環されるため、浄化効率を高めることができる。これは、清浄化した空気をさらに清浄化することを繰り返すためである。また、エネルギーロスも少なく、消費エネルギーを低減できる。
27は第2の送風機であり、吐出流路26から熱交換器30へ清浄空気を送り、且つ、熱交換器30から供給流路40を介して閉鎖室10内へ清浄空気を吐出させる。この第2の送風機27は、一対の熱交換器30のそれぞれに配設されている。本形態では、熱交換器30の上部で清浄空気を導入する入口室31へ送風するように接続・配置されている。
以上の第1の送風機16と第2の送風機27によって、閉鎖室10、脱臭殺菌部20及び熱交換器30を循環する空気流を発生させている。これらの送風機としては、シロッコファンを用いているが、循環する空気流を発生することができれば、他の送風手段であってよい。また、送風機の配設位置や設置数もこれに限定されるものではなく、循環空気流を適切に発生できるように設定すればよい。
また、閉鎖室10から導入流路15への導入口11が、その閉鎖室10の上部に設けられている。
このように空気の流路が設けられていることで、閉鎖室10内で空気を下方から上方へ好適に送ることができる。空気流を均一化できるため、脱臭効率や殺菌効率(浄化効率)を高めることができる。また、菌等が沈降堆積することを防止でき、殺菌効率及び脱臭効率を高めることができる。
このように、清浄空気と外気とを反対方向から流すことで、加熱された清浄空気を好適に冷却することができる。これにより、閉鎖室10内の温度を上昇させることなく、被保管物を好適に保管できる。また、外気を下部で吸い込み上部で開放することで、床に沈降堆積し易い菌を含む微粒子が再飛散するような事態を防止できる。
なお、熱交換の方法としては、水冷や冷凍機等を用いることもできるが、製造コストが高くなる。
また、45はドレンであり、空気中の水分が冷却・凝集されて発生した水滴を排出する排出口となっている。
この横風発生部50によれば、横風で閉鎖室内の空気を好適に撹拌することができる。このため、脱臭効率や殺菌効率(浄化効率)を高めることができる。また、一方の側部に設けられたことで、適度の空気流を発生することができ、効率よく撹拌できる。
先ず、脱臭殺菌部20について説明する。
22は加熱部であり、第1の送風機16によって送られる被処理空気を加熱する。
24は酸化触媒部であり、加熱部22の下流に設けられ加熱された汚染空気を触媒の作用によって脱臭する部分となっている。
この加熱部22と間隔をおいて3重に配された酸化触媒部24とがセットで設けられ、汚染空気を清浄化する脱臭殺菌部20が構成されている。
21は脱臭殺菌部ケースであり、加熱部22と酸化触媒部24を収容するケーシングとなっている。また、21aは断熱材である(図2参照)。
なお、高い脱臭殺菌性能が要求される場合には、加熱部22と酸化触媒24とを適宜組み合わせて、複数段に配することで対応できる。
また、本形態例の加熱部22は、セラミック体によって形成したボビン23の外周に、つる巻き状のニクロム線等からなるヒータ線を螺旋状に巻回した形態となっている。そのヒータ線が巻回されたボビン23は、図1の図面上において軸心が奥行き方向に延びるように、脱臭殺菌部ケース21内で水平に固定されている。従って、処理される汚染空気は、脱臭殺菌部ケース21内でボビン23の上下の空間を通過する間に所定の温度まで過熱される。なお、ヒータ線の温度自体はより高温に達しており、それによっても臭い成分の分解がなされ、空気中に存在する細菌及びウィルスは加熱殺菌される。
この加熱部22としては、汚染空気を所定の温度まで加熱できるものであれば、本形態に限定されるものではない。例えば、自らがサーモスタット機能を有するヒータ装置(シーズヒータ)等を使用することもできる。
触媒ブロック25は、脱臭殺菌部ケース21の長手方向(図1の図面上では左右方向)へ多数の矩形孔が貫通するハニカム状のセラミック体を母体として形成されている。具体的には、多孔質コージライト等のセラミックからなる担体(セラミック体)にγアルミナを塗布し、表面に白金、パラジウム、ロジウムなどの触媒を分散させてコーティングしたものを使用している。
なお、酸化触媒部24としては、セラミック体の代わりに、アルミニウム合金などの金属性のワイヤ状の担体に同様に触媒を分散させてコーティングしたものを使用してもよい。また、通気性のある多孔質のセラミックの担体に触媒を担持させたものを使用してもよい。
この熱交換器30は、図3に示すように、熱交換器のケース33と、そのケース33に内包されて外側に放熱用のフィンを備え内側に吸熱用のフィンを備える複数の筒体35とから形成されている。本形態では、一対の熱交換器30、30のそれぞれに、3本の上下方向に開通する筒体35が並列に配設されている。
この筒体35の外側35aを外気が通過して内側35bを清浄空気が通過するように各空気流路に接続されている。
このように熱交換器30が設けられることで、清浄空気を好適に冷却して閉鎖室10内へ供給することができる。
ここで金属材とは、樹脂材等の他の素材と比較して熱伝導率が高い材料であって、構造材として一定の強度を有するものであれば、特に限定されることはない。例えば、アルミニウム材、ステンレススチール材、鉄鋼材、銅材等を適宜選択的に用いればよい。
この金属板状体37、38が、筒材36の各側壁36cに設けられたスリット39に差し込まれて固定されることで所定の位置に設けられている。なお、筒材36と金属板状体37、38は、スポット的な溶接などの固定手段によって、所定の強度を得て適切に固定することができる。
スリット39は、プレス打ち抜き等によって透孔状に形成される。このスリット39は、金属板状体37、38が好適且つ容易に嵌まる程度に、金属板状体37、38の厚さ及び幅に対して所定のクリアランスを設けて形成されている。
これによれば、筒材36の内部36bと外部36aとの間のリークが防止され、脱臭殺菌性能及び熱交換効率を向上できる。
また、筒体35の外部については、放熱フィン(熱交換用のフィン37a、38a、38c)を含めてその表面の一部又は全面に、カーボンナノチューブを含有する被膜を形成してもよい。例えば、カーボンナノチューブを塗料に混ぜて塗布すればよい。これによれば、気密と同時に熱交換効率が向上し、熱交換器を小型化できる。
また、第2の金属板状体38は、断面矩形に形成された筒材36の内部36bを、一方の外面側から反対の外面側へ突き抜けて、架け渡される形状となっている。すなわち、対向する側壁36c、36cを貫くように形成されている。これに対して第1の金属板状体37は、第2の金属板状体38に干渉することのない程度に筒材36の内部36b内に突き出る形状となっている(図8及び図9参照)。
このように、第2の金属板状体38を用いない段を多く設けたのは、通気抵抗を低減するためである。第2の金属板状体38は、筒材36の内部36bを横断しており、空気流を乱して伝熱効率を高めるために配置されている。しかしながら、通気抵抗を増大させて処理風量を低下させるようにも作用する。このため、使用条件に対応させて通気抵抗を下げたい場合は、本形態例のように適宜、第2の金属板状体38を用いない段を多く設置すればよい。
なお、図8及び図9に示すように、第1の金属板状体37の二枚と第2の金属板状体38の一枚とが一組でフィンの一つの段を構成する部分は、段ごとにその配置を角度90°ずらしてある。これにより、筒材36の内部36bを偏りなく空気が通過でき、熱交換性能を向上できる。
このように傾斜しているのは、所定の容積内でより大きな表面積を得ると共に空気の流れを複雑にして熱交換性能を向上させるためである。また、その際の通気抵抗の上昇を抑制して効率良く送風するためでもある。
さらに、熱交換性能を向上させるよう、放熱フィン(熱交換用フィン37a、38a、38c)については、その外縁にスリット状の切り込み部37f、38fが形成されている。なお、吸熱フィン(熱交換フィン37b、38b)についても同様であるが、各フィン37a、37b、38a、38b、38cには、熱交換性能を向上させるため適宜にスリット状或いは、矩形状又は円形状等の透孔を設けてもよい。
また、通気抵抗を下げるために、例えば、図9に示すように内側の熱交換用フィン38bに円形の孔38gを設けてもよい。
11 導入口
15 導入流路
20 脱臭殺菌部
22 加熱部
24 酸化触媒部
26 吐出流路
30 熱交換器
40 供給流路
41 整流室
42 整流板
50 横風発生部
Claims (5)
- 被保管物が収納される閉鎖された空間を形成する閉鎖室と、
該閉鎖室へ、被処理空気を加熱して該空気中の汚染物質を触媒の作用で酸化させる酸化触媒方式によって脱臭殺菌した清浄空気を供給すべく設けられた脱臭殺菌部と、
該脱臭殺菌部から吐出された清浄空気を熱交換によって冷却する熱交換器とを備え、
前記閉鎖室から被処理空気を前記脱臭殺菌部へ導入する導入流路と、
前記脱臭殺菌部から吐出された清浄空気を前記熱交換器へ導入する吐出流路と、
前記熱交換器を通過して冷却された清浄空気を、前記閉鎖室へ供給する供給流路とからなる循環空気流路を備えることを特徴とする脱臭殺菌装置。 - 前記供給流路には、前記閉鎖室の全体へ下部から前記清浄空気が均一に供給されるべく、該閉鎖部の下側に整流版によって仕切られた整流室が設けられ、
前記閉鎖室から前記導入流路への導入口が、該閉鎖室の上部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の脱臭殺菌装置。 - 前記熱交換器は、上方から下方へ流れる清浄空気と、下方から上方へ流れる外気とによって熱交換がなされることを特徴とする請求項1又は2記載の脱臭殺菌装置。
- 前記閉鎖室内で実質的に水平方向の横風循環空気流を発生させるべく、横風発生部が設けられたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の脱臭殺菌装置。
- 前記横風発生部が前記閉鎖室の一方の側部に設けられたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の脱臭殺菌装置。
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