JP2007049200A - 光増幅器 - Google Patents

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Abstract

【課題】光増幅器の利得の波長依存性を平坦化する。
【解決手段】エルビウム添加光ファイバ5aと、波長0.98μmの励起光源8aと、波長多重合分波器9aとを備えた第1の回路と;エルビウム添加光ファイバ5bと、波長1.48μmの励起光源8bと、波長多重合分波器9bとを備えた第2の回路と;の2系統の回路を備えた光増幅器と成し、第1と第2の回路は、互いのエルビウム添加光ファイバ5a、5bを直列するように接続し、エルビウム添加光ファイバ5a、5bを通過する光通路に、波長多重される信号光の各波長に対応した損失量を与えて各波長光の利得を平坦化する光学フィルタ11を挿入する。
【選択図】図7

Description

本発明は、励起光源によって励起されるエルビウム添加光ファイバと光学フィルタを備えた光増幅器に関するものである。
近年、エルビウムを添加した光ファイバを用いた光増幅器(EDFA:ErbiumDoped Fiber Amplifier)の実現により、波長1.55μm帯の光信号を電気信号に変換せずに直接増幅することが可能となり、それにより、光通信の分野において、大容量、長距離通信が実現化されつつある。また、その一方で、光通信における通信容量の拡大のために、異なる波長を持つ光信号を1本の光ファイバで伝送する波長多重(WDM:Wavelength Division Multiplex)方式による通信が行われており、この波長多重方式を用いた光通信システムに前記エルビウム添加光ファイバを用いた光増幅器を適用することにより、さらなる通信容量の拡大および波長多重方式による長距離伝送の実現化が期待される。
ところで、波長多重方式による光通信システムに光増幅器を適用する場合には、複数の波長を持つ信号光を光増幅器によって一括増幅することが重要となるが、エルビウム添加光ファイバを用いた光増幅器(EDFA)は、その利得が波長依存性を有しており、波長多重信号をEDFAによって増幅すると、波長多重信号チャンネル間で利得差が生じる。そのため、波長多重方式の光通信システムにEDFAを適用すると、波長多重信号の各チャンネル間で信号帯雑音比が異なることになり、特に、光信号伝送用の光ファイバ間にEDFAを複数従属接続して形成した光通信システム(光伝送システム)においては、利得の小さいチャンネルの信号の信号帯雑音比は他のチャンネルの信号帯雑音比に比べて過剰に劣化することになり、このような異なる波長を持つ波長多重信号チャンネル間の利得差が、この波長多重方式の光伝送システムにおける伝送距離を制限することになる。
なお、一般に、EDFAは波長1525nm〜1565nmの約40nmの範囲で利得を有するが、このEDFAにおいて、十分な励起パワーを供給されたEDFAにおいては、波長1530nm付近の利得が1550nm付近の利得に比べて6dB〜12dB程度大きいことが知られている。また、1540nm〜1560nmの利得も平坦ではなく、ある程度の波長に依存した利得傾斜やリップルを有している。
そこで、エルビウム添加光ファイバを用いた光増幅器の利得の波長依存性を解消するために、この光増幅器に光学フィルタを挿入し、光増幅器の利得平坦化を図ることが考えられ、非特許文献1には、エルビウム添加光ファイバを用いた光増幅器(EDFA)に挿入する光学フィルタの損失スペクトル設定方法が記載されている。なお、この非特許文献1によれば、入力信号光をEDFAに入射させない場合のASE(Amplified Spontanous Emission:増幅された自然放出光)が平坦化されるように光学フィルタの損失スペクトルを設定している。
特開平6−276154号公報 特開平4−269726号公報 1995 Optical Amplifiers And Their Applications ThD5-1 Journal of Lightwave technology Vol.13 No.4(1995)
しかしながら、EDFAの利得スペクトルは、入力信号波長のみならず、入力信号光のパワーおよび励起光源による励起パワーにも依存するものであり、例えば、本出願人が波長0.98μm,65mWのパワーで励起したエルビウム添加光ファイバを備えた光増幅器において、入力信号光パワーとエルビウム添加光ファイバの長さが波長多重増幅特性に与える影響を調べたところ、図12,13に示す結果が得られた。
なお、図12に示すものは、光増幅器のエルビウム添加光ファイバの長さを5mとし、図13に示すものはエルビウム添加光ファイバの長さを7mとして光増幅器をそれぞれ形成し、いずれの光増幅器に対しても、波長1533nm,1539.5nm,1549nm,1557nmの4つの波長の信号光を入力して測定を行った。また、入力信号光パワーは、各信号光つき−16dBm〜−30dBmの範囲で変化させ、それぞれの入力信号光パワーに対する出力信号光パワーを光スペクトラムアナライザによって測定した。
これらの図から明らかなように、光増幅器におけるエルビウム添加光ファイバの長さが5mの場合にも7mの場合にも、入力信号光の波長によって入力信号光パワーに対する出力信号光パワーが異なるだけではなく、出力信号光パワーは入力信号パワーに依存し、信号光の波長によって異なる光増幅器の利得の割合、すなわち、利得差も入力信号光パワーによって異なることが分かる。
この違いをより明確にするために、図12,13の測定結果に基づき、エルビウム添加光ファイバの長さが5mと7mの各光増幅器において、入力信号光パワーの違いによる光増幅器の最大利得差(入力信号光の波長によって異なる光増幅器の利得のばらつきの幅)を求めたところ、図14に示す結果が得られた。
そして、図14から明らかなように、例えば波長多重方式の光通信に一般的に用いられている−26dBmの入力信号光パワーに対しては、長さ5mのエルビウム添加光ファイバを有する光増幅器においては、その最大利得差が約6.5dB、長さ7mのエルビウム添加光ファイバを有する光増幅器においても、その最大利得差が6dBより大きい値となることが分かる。なお、光増幅器の利得は、このように、入力信号光パワーおよびエルビウム添加光ファイバの長さに依存する他に、光増幅器に設けられる励起光源のパワー等にも依存することが知られている。
したがって、非特許文献1に記載されているように入力信号光をEDFAに入射させない場合と、実際に入力信号光をEDFAに入射させた場合とではEDFAの利得スペクトルが異なることになり、入力信号光をEDFAに入射させる際には、例えば、励起光源のパワーアップが必要となる。そこで、非特許文献1においては、EDFAに前記光学フィルタを挿入することに加え、励起光源のパワー補正も行っているが、この補正量は予め見積もることができない。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、長距離伝送可能な波長多重方式の光伝送システムの実現化を可能とする光増幅器を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成により課題を解決するための手段としている。すなわち、本発明は、1つのエルビウム添加光ファイバと、エルビウム添加光ファイバを励起する励起光を発振する励起光源と、励起光源からの励起光をエルビウム添加光ファイバに入射させる波長多重合分波器を備えた回路を2系統有し、波長多重された信号光を増幅する光増幅器であって、前記2系統の回路は直列接続され、直列接続されたエルビウム添加光ファイバ間を通る光通路に前記信号光の各波長に対応した損失量を備えた光学フィルタが挿入され、前段側の回路を波長0.98μmのレーザダイオードで励起し、後段側の回路は1.48μmのレーザダイオードで励起することによって、利得の波長依存性を平坦化することを特徴として構成されている。
本発明によれば、波長多重方式による長距離伝送の実現化を可能とし、大容量、長距離通信可能な非常に優れた光通信システムを構築可能な優れた光増幅器とすることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1,2には、本発明の光増幅器に使用される光学フィルタの製造方法の一実施形態例において用いられる光学フィルタの損失スペクトル設定装置の一例が示されている。なお、図1には、本実施形態例の光増幅器において用いられる光学フィルタの損失スペクトルの設定装置を概略的に示してあり、図2にはこの装置を具体的に示してある。
これらの図において、複数の光源1がそれぞれ、光アッテネータ2を介してn×1カプラ3(nは複数)の入射端側に接続されており、n×1カプラ3の出射端側には光増幅器4が接続されている。なお、図2において、光源1は4個であり、n×1カプラ3のnは、n=4である。また、光源1は、光増幅器4に入力する複数の波長の模擬入力光と通信帯域の波長のうちの1つの入力光とを含む複数の試験入力光を発信するための光源である。光源1のうち、光源1mは通信帯域の波長のうちの1つの入力光(通信帯域の波長入力光)としてのプローブ光を発信する光源であり、可変波長光源により形成されている。また、光源1のうち、光源1mを除く光源1aは互いに波長の異なる模擬入力光を発信する光源であり、図2においては3つの光源1aが設けられている。
前記光増幅器4は光アイソレータ6、エルビウム添加光ファイバ5、波長多重合分波器9、励起光源8を有しており、本実施形態例で用いた光増幅器4は、図2に示されるように、エルビウム添加光ファイバ5、波長多重合分波器9、励起光源8を有して構成される回路を2系統有しており、これらの回路が直列接続されている。
励起光源8(8a,8b)は、エルビウム添加光ファイバ5(5a,5b)を励起する励起光を発信する光源であり、図1,2に示す光増幅器4は、励起光源8(8a,8b)からの励起光を、波長多重合分波器9(9a,9b)を介してエルビウム添加光ファイバ5(5a,5b)に入射させることにより信号光の増幅を行う後方励起型EDFAと成している。図2における前段側の励起光源8aは、波長0.98μm励起のレーザダイオードであり、その励起パワーは65mWの光出力で駆動を行い、一方、後段の励起光源8bは、波長1.48μm励起のレーザダイオードであり、100mWの光出力となるように駆動される。
なお、光増幅器4には、エルビウム添加光ファイバ5(5a,5b)に光アイソレータ6(6a,6b,6c)が介設されており、光増幅器4に入力された信号光の伝送方向がアイソレータ6によって規制され、光増幅器4の入力端14側から出力端15側に伝送されるようになっている。また、光増幅器4の出力端15側には、光増幅器4の出力端15から出力される各試験入力光の出力パワーを検出する光スペクトラムアナライザ等の光受信装置(図示せず)が接続されている。
光学フィルタの損失スペクトル設定装置は以上のように構成されており、次に、この装置を用いた光学フィルタの製造方法について説明する。まず、光増幅器4の入力信号光パワーと励起光源8の出力パワーと出力信号光パワーとをそれぞれ通信使用時のパワーに設定する。また、光源1aから発信される複数(図2では3種類)の波長の模擬入力光と光源1mから発信される1つのプローブ光とを含む複数の試験入力光のトータルパワーを、波長多重通信されるときの複数の波長の通信入力信号のトータルパワーに等しく設定する。
一般に、波長多重方式の光通信に用いられる波長多重伝送用EDFAは、その入力信号光パワーとEDFAに用いる励起光源のパワー、および必要な出力光信号光パワーが既知であり、本実施形態例では、光増幅器4の入力信号光パワー、励起光源8の出力パワー、出力信号光パワーをこの既知のパワーに設定する。そして、試験入力光のトータルパワーをEDFAの前記入力信号光パワーと等しく設定し、それにより、複数の試験入力光のトータルパワーを、波長多重通信されるときの複数の波長の通信入力信号のトータルパワーに等しく設定する。
また、一般に、各試験入力光の各パワー、すなわち、各模擬入力光の入力パワーPin(λ1),Pin(λ2),・・・・・Pin(λn)および、プローブ光の入力パワーPin(λm)=Pprobe(λm)は互いに等しく設定されることが多く、本実施形態例では光アッテネータ2の調整によって各試験入力光の入力パワーを−26dBmに設定している。
次に、この状態で、複数の各試験入力光をn×1カプラ3によって合波して波長多重し、光増幅器4に入力する。そして、光増幅器4の出力端15側に接続されている光受信装置によって、光増幅器4から出力される各模擬入力光出力パワーPout(λ1)・・・・・Pout(λn)〔dBm〕を求め、この模擬入力光出力パワーのうちの最大レベルのものPmax〔dBm〕と最小レベルのものPmin〔dBm〕を求める。
そして、前記試験入力光のうちのプローブ光の光増幅器4から出た出力パワーPout(λm)〔dBm〕を、前記模擬入力光の出力パワー1の最大と最小の範囲内となるように、すなわち、Pmin<Pout(λm)<Pmaxとなるように光アッテネータ2mを調整し、このときのプローブ光入力レベルを求めてP′probe(λm)〔dBm〕とする。そして、光源1mから発信したプローブ光の、光増幅器4への始めの入力光パワーPin(λm)=Pprobe(λm)から、前記光アッテネータ2mによって調整した後のプローブ光入力レベルP′probe(λm)までの減衰量L(λm)を、L(λm)=Pprobe(λm)−P′probe(λm)の式によって求めることにより、光源1mから光増幅器4の入力端14までの減衰量を求め、この減衰量をプローブ光の波長λmに対応した減衰量として決定する。
以上のような減衰量の可変調整による決定を、光源1mの可変波長光源によって、例えば一定の間隔で波長を変え、同様に繰り返して行い、それにより、波長多重通信帯域内の指定帯域の各波長と一対一に対応した減衰量を求め、光学フィルタの損失スペクトルがこれら指定帯域の各波長に一対一に対応する減衰量の損失スペクトルとなるように損失スペクトルを設定し、光学フィルタを製造する。
なお、波長1530nm付近の利得補正用の光学フィルタを製造するときには、模擬入力光として、光源1aから波長1539.5nm、波長1549nm、波長1557nmの光をそれぞれ発信し、プローブ光としては、光源1mから波長1528nm〜1538.5nmまでの間で0.5nm間隔で波長を変えて光を発信し、これらの模擬入力光とプローブ光を多重して光増幅器4に入射させた。また、波長1540nm付近の利得補正用の光学フィルタを製造するときには、模擬入力光として1533nm,1549nm,1557nmの光を用い、プローブ光として1538.5nm〜1546nmまでの間で波長を変えて行い、1560nm近傍の利得補正用のフィルタを製造するときには、模擬入力光として波長1533nm,1541nm,1549nmの光を用い、プローブ光として1556nm〜1561nmまでの間で波長を変え、これらの光を試験入力光として光増幅器4に入力して光学フィルタの損失スペクトルの設定を行った。
図3〜図6には、図2に示した具体的な光学フィルタの損失スペクトル設定装置を用いて製造した光学フィルタの損失スペクトル形状が示されている。なお、図3には、前記波長1530nm付近の損失スペクトルの設定を行って製造した、波長1530nm帯の利得補正用の光学フィルタの損失スペクトル形状が示されいる。また、図4には、波長1540nm付近の損失スペクトルを設定して製造した、波長1540nm帯の利得補正用光学フィルタの損失スペクトル形状が、図5には、波長1560nm付近の損失スペクトルを設定して製造した、波長1560nm帯の補正用の光学フィルタの損失スペクトル形状がそれぞれ示されている。また、図6には、図4の光学フィルタと図5の光学フィルタとを1つの光学フィルタで形成した場合の光学フィルタの損失スペクトル形状が示されている。
これらの図に示されるように、各波長帯の利得補正用の光学フィルタは、それぞれ各波長に対応して変化する損失を有しており、図3に示す損失スペクトル形状を有する光学フィルタにおいては、損失ピークが波長1531nm付近にあり、ピーク損失は約9.5dBである。また、図4に示す損失スペクトル形状を有する光学フィルタにおいては、波長1543nmよりも長波長側では一定の損失(1.7dB)を有し、図5に示す損失スペクトル形状を有する光学フィルタにおいては1557.5nmよりも短波長側ではやはり1.7dBの一定の損失を有している。したがって、図4,5に示す損失スペクトル形状を有する光学フィルタを1つのフィルタで形成した光学フィルタにおいては、図6に示すように、波長1543nmから波長1557.5nmの範囲で1.7dBの一定の損失を有し、また、波長1539nmよりも短波長側の波長1562nmよりも長波長側では損失が零となるようなスペクトル形状となった。
なお、各光学フィルタの損失スペクトルをこれらの図に示されるように設定した後に、実際に、この損失スペクトルを有する光学フィルタを製造する際には、光学フィルタの製造上のマージンやEDFAの動作条件等を考慮して損失スペクトルに多少の余裕を持たせて光学フィルタを製造してもよい。そのようにすると、例えば図3に示す損失スペクトルを有する光学フィルタは、波長1529nmから波長1534nmの範囲に損失ピークを持ち、6dB〜12dBの範囲の損失ピーク値を有するフィルタとなり、図6に示す損失スペクトルを有する光学フィルタは、波長15434±3nmから波長1558nm±3nmの範囲で損失3±1.5dBを有し、それ以外の波長領域で1dB以下の損失を有するフィルタとなる。
図7には上記光学フィルタの製造方法によって製造した光学フィルタ11を設けて構成した本発明の一実施形態例の光増幅器が示されている。同図に示す光増幅器4は、図2に示した光増幅器とほぼ同様に構成されており、図7に示す光増幅器4の特徴的ことは、エルビウム添加光ファイバ5を通る光通路に光学フィルタ11を挿入したことである。この光学フィルタ11は、図3に示した損失スペクトル形状を有する光学フィルタと図6に示した損失スペクトル形状を有する光学フィルタの両方からなり、したがって、波長1530nm帯〜波長1560nm帯の各波長に対応した損失量を備えた光学フィルタと成している。
図8には、この光増幅器4の入射側に4個の光源を設け、各光源から信号光として波長1533nm,1539.5nm,1549nm,1557nmの光を発信させてこれらの光を多重し、かつ、この入力信号光パワーを各信号光につき−16dBm〜−30dBmまで変化させたときの出力光パワーの測定結果が示されている。また、図9には、波長によって異なる光増幅器4の利得差(出力差)を信号入力光のパワーに対して求めた結果が示されている。
これらの図に示されるように、信号光の入力光パワーが変化すると、光増幅器4の利得は信号入力光の波長によって異なるが、信号入力光パワーが−26dBのときには、その波長による最大利得差が1dB未満(約0.93dB)と非常に小さいことが分かる。このことは、上記の光学フィルタの製造方法によって光学フィルタを製造する際に、光増幅器4に入力する各信号光の入力パワーを−26dBmに設定して光学フィルタの損失スペクトルを設定し、光学フィルタ11を製造したことによるものである。
すなわち、図8,9に示す結果から、上記したように、複数の試験入力光のトータルパワーを波長多重通信されるときの複数の波長の通信入力信号のトータルパワーに等しく形成した状態で、波長多重通信帯域内の指定帯域の各波長と一対一に対応した減衰量を求め、この各波長に一対一に対応する減衰量の損失スペクトルを持つように光学フィルタ11の損失スペクトルを設定して光学フィルタ11を製造することにより、波長多重通信されるときの光増幅器4の利得の波長依存性を解消し、利得平坦化が達成されることが確認された。
なお、図10,11には、比較のために、図7に示す光増幅器4の光学フィルタ11を省略した状態で形成した光増幅器を用いて、上記と同様に、光増幅器4の信号入力光パワーに対する信号出力光パワーの測定結果および、最大利得差を求めた結果が示されているが、これらの図から明らかなように、光学フィルタ11を設けない場合には、信号入力光パワーが−26dBmのときの最大利得差は6.17dBとなり、光増幅器4の利得の波長依存性が非常に大きいことが分かる。
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記光学フィルタの損失スペクトルの設定に際し、具体的には、図2に示したように3種類の模擬入力光と、0.5nm間隔で可変した1つのプローブ光を用いて損失スペクトルの設定を行ったが、模擬入力光の種類(数)は特に限定されるものではなく、複数であればよい。また、模擬入力光の波長も特に限定されるものではなく、プローブ光の波長に対応させて適宜設定されるものであり、プローブ光の波長も必ずしも上記例のように0.5nm間隔で設定するとは限らず、適宜設定されるものである。
また、上記例では、プローブ光を発信する光源1mは、可変波長光源としたが、光源1mは必ずしも可変波長光源とするとは限らず、例えばDFB(分布帰還)レーザ光源としてもよく、あるいは、複数のプローブ光発信用光源1mを用意して各波長に対応した減衰量を求めるたびにプローブ光源を繋ぎ替えることにより、上記実施形態例で行ったような光学フィルタの損失スペクトル設定を行うようにしてもよい。
さらに、上記例では、光学フィルタの損失スペクトルの設定の際に、光増幅器4に入力する各入力信号光パワーを−26dBmに設定したが、この入力信号光パワーは特に限定されるものではなく、複数の試験入力光のトータルパワーが波長多重通信されるときの複数の通信入力信号のトータルパワーに等しくなるように、通信使用時のパワーに応じて設定されるものである。また、光増幅器4の励起光源8の出力パワーや出力信号光パワーもそれぞれ通信使用時のパワーに設定されるものである。
さらに、上記例では、光学フィルタの損失スペクトルの設定に際し、プローブ光の光増幅器4から出た出力パワーが同じく光増幅器4から出た模擬入力光出力パワーのうちの最大と最小の範囲内(Pmin<Pout(λm)<Pmax)となるように、光源1mから光増幅器4の入力端14までの減衰量を可変調整し、波長多重通信帯域内の指定帯域の各波長と一対一に対応した減衰量を求めたが、光増幅器4から出た模擬入力光出力パワーのうちの最大と最小の範囲内で、この範囲よりも小さい設定範囲を予め定め、プローブ光の光増幅器4から出た出力パワーがこの設定範囲内となるように前記の如く減衰量を可変調整して減衰量を求めてもよい。また、光増幅器4から出た模擬入力光出力パワーのうちの最大と最小のうちの範囲内で設定値を設定し、プローブ光の光増幅器4から出た出力パワーがこの設定値となるように、前記の如く減衰量を可変調整して減衰量を求めてもよい。
さらに、上記図7の例では、2つの励起光源8a,8bを有する光増幅器4のエルビウム添加光ファイバ5間に光学フィルタ11を適用するものとしたが、光学フィルタ11を、エルビウム添加光ファイバ5に接続されるシングルモード光ファイバに挿入してもよい。また、光増幅器4に用いられる励起光源8等の詳細な構成は特に限定されるものではなく適宜設定されるものであり、波長多重通信に用いられる光増幅器4に対応させて光学フィルタ11の損失スペクトルを設定して光学フィルタを製造し、その製造された光学フィルタ11を光増幅器4に適用させることにより、上記実施形態例のように光増幅器4の波長依存性の問題を解消することができる。
本発明に係る光増幅器に使用される光学フィルタの製造方法の一実施形態例に用いられる光学フィルタの損失スペクトル設定装置を示す構成図である。 図1に示した光学フィルタの損失スペクトル設定装置の具体例を示す構成図である。 図2の光学フィルタの損失スペクトル設定装置によって設定した光学フィルタの波長1530nm帯の損失スペクトルを示すグラフである。 図2の光学フィルタの損失スペクトル設定装置を用いて設定した光学フィルタの1540nm帯の損失スペクトルを示すグラフである。 図2の光学フィルタの損失スペクトル設定装置を用いて設定した光学フィルタの1560nm帯の損失スペクトルを示すグラフである。 図4の損失スペクトルを持った光学フィルタと図5の損失スペクトルを持った光学フィルタとを1つの光学フィルタにより形成したときの、光学フィルタの損失スペクトルを示すグラフである。 上記実施形態例の光学フィルタの製造方法により製造した光学フィルタを適用した本発明に係る光増幅器の一例を示す構成図である。 複数の異なる波長の信号光を図7の光増幅器に入力したときの入力光パワーに対する出力光パワーの違いを示すグラフである。 図8に示した複数の異なる波長の信号光を図7の光増幅器に入力したときの光増幅器の入力光パワーに対する最大利得差の違いを求めたグラフである。 図7の光増幅器の光学フィルタ11を省略した状態で複数の異なる波長の信号光を光増幅器に入力したときの入力光パワーに対する出力光パワーの違いを示すグラフである。 図7の光増幅器の光学フィルタ11を省略した状態で図10の複数の異なる波長の信号光を光増幅器に入力したときの入力光パワーに対する最大利得差のグラフである。 従来の光増幅器の一例に複数の異なる波長の信号光を入力したときの入力光パワーに対する出力光パワーの違いを示すグラフである。 従来の光増幅時の別の例に複数の異なる波長の信号光を入力したときの入力パワーに対する出力光パワーの違いを示すグラフである。 従来の光増幅器においてエルビウム添加光ファイバの長さの違いによって異なる入力光パワーに対する光増幅器の信号光波長に依存する最大利得差の違いを示すグラフである。
符号の説明
1,1a,1m 光源
2,2m 光アッテネータ
3 n×1カプラ
4 光増幅器
5,5a,5b エルビウム添加光ファイバ
6,6a,6b,6c 光アイソレータ
8,8a,8b 励起光源
9,9a,9b 波長多重合分波器
11 光学フィルタ
14 入力端

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  1. 1つのエルビウム添加光ファイバと、エルビウム添加光ファイバを励起する励起光を発振する励起光源と、励起光源からの励起光をエルビウム添加光ファイバに入射させる波長多重合分波器を備えた回路を2系統有し、波長多重された信号光を増幅する光増幅器であって、前記2系統の回路は直列接続され、直列接続されたエルビウム添加光ファイバ間を通る光通路に前記信号光の各波長に対応した損失量を備えた光学フィルタが挿入され、前段側の回路を波長0.98μmのレーザダイオードで励起し、後段側の回路は1.48μmのレーザダイオードで励起することによって、利得の波長依存性を平坦化することを特徴とする光増幅器。
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