JP2007049117A - 有機エレクトロルミネッセンス素子、表示装置及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基板の上に電極と少なくとも1層以上の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機層の少なくとも1層は燐光性化合物を含有する発光層であり、該有機層にビアリール部分を有する化合物を含有し、該化合物は非経験的分子起動計算法で求めた最低励起3重項状態での前記ビアリール部分の二面角θが10〜90°であり、さらに前記有機層は揮発性有機溶媒を10-2〜103ppm含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
【選択図】なし
Description
本発明に用いられる揮発性有機溶媒とは、沸点が200℃以下の有機溶媒が好ましい。沸点は好ましくは150℃以下である。本発明に係る揮発性有機溶媒の種類は、特に制限はないが、例えば、アルコール類(メタノール、エタノール等)、カルボン酸エステル類(酢酸エチル、酢酸プロピル等)、ニトリル類(アセトニトリル等)、エーテル類(イソプロピルエーテル、THF等)、芳香族炭化水素類(シクロヘキシルベンゼン、トルエン、キシレン等)、ハロゲン化アルキル類(塩化メチレン等)、飽和炭化水素類等(ヘプタン等)が挙げられる。この中で好ましいものはカルボン酸エステル類、ニトリル類、エーテル類、芳香族炭化水素類、ハロゲン化アルキル類、飽和炭化水素類であり、さらに好ましくはカルボン酸エステル類、エーテル類、芳香族炭化水素類である。
本発明は、有機EL素子の有機層の少なくとも1層に、少なくとも一つのビアリール部分を有する化合物を含有し、さらに、この化合物の非経験的分子軌道計算法で求めた最低励起三重項状態(以下T1ともいう)でのビアリール部分の二面角θが10〜90°であることが特徴の一つである。ビアリール部分の二面角θは、さらに25〜90°が好ましい。これにより発光輝度がより一層改良される。
前記一般式(1)におけるR1〜R6、前記一般式(3)におけるR11〜R15が表す置換基としては、例えば、アルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えば、メチル、エチル、iso−プロピル、tert−ブチル、n−オクチル、n−デシル、n−ヘキサデシル、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル等が挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ペンテニル等が挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8であり、例えば、プロパルギル、3−ペンチニル等が挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニル、p−メチルフェニル、ナフチル等が挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素数0〜20であり、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジベンジルアミノ、ジフェニルアミノ、フェニルナフチルアミノ等が挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8であり、例えば、メトキシ、エトキシ、ブトキシ等が挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニルオキシ、2−ナフチルオキシ等が挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、アセチル、ベンゾイル、ホルミル、ピバロイル等が挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等が挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10であり、例えば、フェニルオキシカルボニル等が挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えば、アセトキシ、ベンゾイルオキシ等が挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10であり、例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ等が挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ等が挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12であり、例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ等が挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ等が挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12であり、例えば、スルファモイル、メチルスルファモイル、ジメチルスルファモイル、フェニルスルファモイル等が挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、カルバモイル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フェニルカルバモイル等が挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、メチルチオ、エチルチオ等が挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えば、フェニルチオ等が挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、メシル、トシル等が挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、メタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニル等が挙げられる。)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、ウレイド、メチルウレイド、フェニルウレイド等が挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えば、ジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミド等が挙げられる。)、ヒドロキシル基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(ヘテロ原子として、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、セレン原子等を含む、好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20の、例えば、イミダゾリル、ピリジル、フリル、ピペリジル、モルホリノ等が挙げられる。)等が挙げられる。これらの置換基はさらに置換されてもよい。また、可能な場合には連結して環を形成してもよい。
次に本発明に用いられる燐光性化合物について述べる。
本発明の有機EL素子の層構成について説明する。
(ii)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
(iii)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
(iv)陽極/陽極バッファー層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極バッファー層/陰極
上記有機EL素子を構成する、電極(陽極及び陰極)間に挟持された複数層のうち、有機層は2層以上であることが好ましく、さらに好ましくは3層以上である。
本発明の有機EL素子の発光層は、ドーパントを含有するが、さらにホスト化合物を含有することが好ましく、ドーパントとしては特に燐光性化合物(燐光発光性化合物ともいう)であることが好ましい。これにより、より一層発光効率を高くすることができる。
本発明においてホスト化合物とは、発光層に含有される化合物のうちで室温(25℃)においてリン光発光のリン光量子収率が、0.01未満の化合物と定義される。
正孔注入層、正孔輸送層は、陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有し、この正孔注入層、正孔輸送層を陽極と発光層の間に介在させることにより、より低い電界で多くの正孔が発光層に注入され、その上発光層に陰極、電子注入層、または電子輸送層より注入された電子は、発光層と正孔注入層もしくは正孔輸送層の界面に存在する電子の障壁により、発光層内の界面に累積され発光効率が向上する等発光性能の優れた素子となる。
この正孔注入層、正孔輸送層の材料(以下、正孔注入材料、正孔輸送材料という)については、前記の陽極より注入された正孔を発光層に伝達する機能を有する性質を有するものであれば特に制限はなく、従来、光導伝性材料において、正孔の電荷注入輸送材料とし慣用されているものや、有機EL素子の正孔注入層、正孔輸送層に使用される公知のものの中から任意のものを選択して用いることができる。
正孔注入層、正孔輸送層の膜厚については特に制限はないが、5nm〜5μm程度での範囲に調整することが好ましい。この正孔注入層、正孔輸送層は上記材料の一種または二種以上からなる一層構造であってもよく、同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
電子輸送層は、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることができる。
電子輸送層の膜厚は特に制限はないが、5nm〜5μmの範囲に調整することが好ましい。この電子輸送層は、これらの電子輸送材料一種または二種以上からなる一層構造であってもよいし、あるいは同一組成または異種組成の複数層からなる積層構造であってもよい。
次に有機EL素子の電極について説明する。有機EL素子の電極は陰極と陽極からなる。この有機EL素子における陽極としては、仕事関数の大きい(4eV以上)金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが好ましく用いられる。このような電極物質の具体例としてはAu等の金属、CuI、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO2、ZnO等の導電性透明材料が挙げられる。
本発明の有機EL素子は、基板(以下、基材、基体、支持体、フィルム等ともいう)上に形成されているのが好ましい。
本発明の有機EL素子は、照明用や露光光源のような一種のランプとして使用してもよいし、画像を投影するタイプのプロジェクション装置や、静止画像や動画像を直接視認するタイプの表示装置(ディスプレイ)として使用してもよい。動画再生用の表示装置として使用する場合の駆動方式は、単純マトリクス(パッシブマトリクス)方式でもアクティブマトリクス方式でもどちらでもよい。または異なる発光色を有する本発明の有機EL素子を2種以上使用することにより、フルカラー表示装置を作製することが可能である。
本発明の有機EL素子は、発光層から放射された光の取り出し効率を向上させるため、基板の表面にプリズムやレンズ状の加工を施す、もしくは基板の表面にプリズムシートやレンズシートを貼りつけてもよい。
本発明に係るガスバリア層とは、酸素及び水蒸気の透過を阻止する層であれば、その組成等は特に限定されるものではない。酸素の透過度が23℃、0%RHにおいて0.005cc/m2/day以下が好ましく、また、JIS K7129B法に従って測定した水蒸気透過度が0.1g/m2/day以下が好ましい。本発明に係るガスバリア層を構成する材料として、具体的には無機酸化物が好ましく、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化窒化珪素、酸化窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ等を挙げることができる。
〈有機EL素子1−1の作製〉
基材として、厚さ100μmのポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デユポン社製フィルム、以下PENと略記する)上に、下記の大気圧プラズマ放電処理装置及び放電条件で、図1に記載のプロファイル構成でバリア層を有する基材1を作製した。
図2の大気圧プラズマ放電処理装置を用い、誘電体で被覆したロール電極及び複数の角筒型電極のセットを以下のように作製した。
下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約50nmの密着層を形成した。
放電ガス:窒素ガス 94.5体積%
薄膜形成性ガス:ヘキサメチルジシロキサン(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 0.5体積%
添加ガス:酸素ガス 5.0体積%
〈電源条件:第1電極側の電源のみを使用した〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 10W/cm2
上記形成した第1層(密着層)の密度は、マックサイエンス社製MXP21を用いたX線反射率法で測定した結果1.90であった。
下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約30nmのセラミック層を形成した。
放電ガス:窒素ガス 94.9体積%
薄膜形成性ガス:ヘキサメチルジシロキサン(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 0.1体積%
添加ガス:酸素ガス 5.0体積%
〈電源条件〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 10W/cm2
第2電極側 電源種類 パール工業社製高周波電源
周波数 13.56MHz
出力密度 10W/cm2
上記形成した第2層(セラミック層)の密度は、マックサイエンス社製MXP21を用いたX線反射率法で測定した結果2.20であった。
下記の条件で、プラズマ放電を行って、厚さ約200nmの保護層を形成した。
放電ガス:窒素ガス 93.0体積%
薄膜形成性ガス:ヘキサメチルジシロキサン(リンテック社製気化器にて窒素ガスに混合して気化) 2.0体積%
添加ガス:酸素ガス 5.0体積%
〈電源条件:第1電極側の電源のみを使用した〉
第1電極側 電源種類 応用電機社製高周波電源
周波数 80kHz
出力密度 10W/cm2
上記形成した第3層(保護層)の密度は、マックサイエンス社製MXP21を用いたX線反射率法で測定した結果、1.95であった。
反応容器に例示化合物A10 1.5g(2.5mmol)、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)0.010g(0.061mmol)、酢酸ブチル30mlを入れて窒素置換を行った後、80℃で10時間反応させた。反応後、アセトンに投入して再沈殿を行い、濾過によりポリマーを回収した。回収したポリマーのクロロホルム溶液をメタノール中に投入して再沈殿させることをさらに2回行うことにより精製し、回収後真空乾燥して、目的とする例示化合物A4の重合体1.2gを粉末として得た。この共重合体の重量平均分子量はポリスチレン換算で11000(HFIP(ヘキサフルオロイソプロパノール)を溶離液に用いたGPC測定による)であった。
有機EL素子1−2の作製において、各層の材料を下記表1に示す材料に代え、さらに有機層の揮発性有機溶媒残存含有量を表1に示すように乾燥を行った以外は、有機EL素子1−2の作製と同様にして、有機EL素子1−3〜1−5を作製した。
〈有機EL素子OLED1−6の作製〉
有機EL素子OLED1−2の製造方法において、各層の材料を下記表1に示す材料に替え、かつインジウムチンオキシド透明電極(ITO電極)を有するガラス基板に替えた以外は、有機EL素子OLED1−2の製造方法と同様の製造方法で、有機EL素子OLED1−6を作製した。
以下のようにして得られた有機EL素子の評価を行い、その結果を表2に示す。
有機EL素子の温度23℃、10V直流電圧を印加した時の発光輝度(cd/m2)を測定した。発光輝度は有機EL素子1−4を100とする相対値で表した。発光輝度については、CS−1000(コニカミノルタセンシング社製)を用いて測定した。
また10mA/cm2の一定電流で30時間駆動させた後に、2mm×2mm四方の範囲での目視で確認できる非発光点(ダークスポット)の数を測定した。
10mA/cm2の一定電流で駆動したときに、初期電圧と100時間後の電圧を測定した。初期電圧に対する100時間後の電圧の相対値を電圧上昇率とした。
有機EL素子を50℃、60%RHの条件で一ヶ月保存後、発光輝度(cd/m2)を測定した。経時安定性は保存前の発光輝度測定値に対する相対値で表した。
実施例1の有機EL素子1−3の作製において、各層の材料を下記表3に示す材料に代え、さらに表3に示した揮発性有機溶媒残存含有量となるように乾燥条件を変更した以外は、有機EL素子1−3の作製と同様にして、有機EL素子2−1〜2−4を作製した。さらに、実施例1の有機EL素子1−1の作製において、各層の材料を下記表3に示す材料に代え、さらに表3に示した揮発性有機溶媒残存含有量となるように乾燥条件を変更した以外は、有機EL素子1−1の作製と同様にして、有機EL素子2−5〜2−6を作製した。
〈有機EL素子3−1の作製〉
インジウムチンオキシド透明電極(ITO電極)を有するガラス基板上に正孔輸送層としてM1を50nmの膜厚で定法に従い蒸着成膜した後に、発光層としてCBP、燐光性化合物Ir−12(質量比100:5)を50nm膜厚で、電子輸送層としてAlq3を50nm膜厚で蒸着成膜し、次いで、Alを110nm膜厚で蒸着して陰極を形成した。これを、窒素雰囲気下でTHFの蒸気を含有する試料瓶に封入し、表5のように揮発性有機溶媒含有量を調整し、ガスバリア層を有する基材1を貼り合わせて、有機EL素子3−1を作製した。
正孔輸送材料として例示化合物A20を用い、るつぼ温度210℃、照射電子電流5mA、照射電子エネルギー50eVの条件にて、インジウムチンオキシド透明電極(ITO電極)を有するガラス基板上に成膜を行ない、高分子薄膜を形成した。膜成長速度は毎分6nmであり、形成した高分子の膜厚は50nm、平均分子量は約11000であった。次いで、発光層の有機化合物として例示化合物A11、燐光性化合物Ir−12(質量比100:5)を用い、るつぼ温度210℃、照射電子電流5mA、照射電子エネルギー50eVの条件にて、高分子薄膜を形成した。形成した高分子の膜厚は50nm、平均分子量は約11000であった。
有機EL素子3−2の作製において、各層の材料を下記表5に示す材料に代え、さらに有機層の揮発性有機溶媒残存含有量を表5に示すように乾燥を行った以外は、有機EL素子3−2の作製と同様にして、有機EL素子3−3、3−4を作製した。
実施例2で作製した本発明の有機EL素子2−3と、実施例2で作製した本発明の有機EL素子2−3の燐光性化合物をIr−1に代えた以外は同様にして作製した緑色発光有機EL素子と、本発明の有機EL素子2−3の燐光性化合物をIr−9に置き換えた以外は同様にして作製した赤色発光有機EL素子を同一基板上に並置し、図4に示すアクティブマトリックス方式フルカラー表示装置を作製した。図5には作製したフルカラー表示装置の表示部Aの模式図のみを示した。即ち同一基板上に、複数の走査線5及びデータ線6を含む配線部と、並置した複数の画素3(発光の色が赤領域の画素、緑領域の画素、青領域の画素等)とを有し、配線部の走査線5及び複数のデータ線6はそれぞれ導電材料からなり、走査線5とデータ線6は格子状に直交して、直交する位置で画素3に接続している(詳細は図示せず)。前記複数の画素3は、それぞれの発光色に対応した有機EL素子、アクティブ素子であるスイッチングトランジスタと駆動トランジスタそれぞれが設けられたアクティブマトリックス方式で駆動されており、走査線5から走査信号が印加されると、データ線6から画像データ信号を受け取り、受け取った画像データに応じて発光する。このように各赤、緑、青の画素を適宜、並置することによって、フルカラー表示が可能となる。
《照明装置の作製》
実施例4で作製した青色発光、緑色発光及び赤色発光の有機EL素子各々の非発光面をガラスケースで覆い、照明装置とした。照明装置は発光効率が高く、発光寿命の長い白色光を発する薄型の照明装置として使用することができた。図6は照明装置の概略図で、図7は照明装置の断面図である。有機EL素子101をガラスカバー102で覆った。105は陰極で106は有機EL層、107は透明電極付きガラス基板である。なおガラスカバー102内には窒素ガス108が充填され、捕水剤109が設けられている。
〈有機EL素子6−1の作製〉
実施例1の有機EL素子1−3を作製した条件と同じ条件で、下記表7に示す材料及び膜厚構成の有機EL素子6−1を作製した。表7中の%は質量%を表す。
3 画素
5 走査線
6 データ線
10 インクジェット式ヘッド
21 ガスバリア層
22 基材
23 密着膜
24 セラミック膜
25 保護膜
30 プラズマ放電処理室
35 ロール電極
36 電極
41、42 電源
51 ガス供給装置
55 電極冷却ユニット
100 ITO基板
101 有機EL素子
102 ガラスカバー
105 陰極
106 有機EL層
107 透明電極付きガラス基板
108 窒素ガス108
109 捕水剤109
111 正孔輸送層
112 電子輸送層
113 陰極
114 ガスバリア膜
A 表示部
B 制御部
D 液滴
Claims (14)
- 基板の上に電極と少なくとも1層以上の有機層を有する有機エレクトロルミネッセンス素子において、該有機層の少なくとも1層はドーパントを含有する発光層であり、該有機層の少なくとも1層にビアリール部分を有する化合物を含有し、該化合物は非経験的分子起動計算法で求めた最低励起3重項状態での前記ビアリール部分の二面角θが10〜90°であり、さらに前記有機層は揮発性有機溶媒を10-2〜103ppm含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記ドーパントが燐光性化合物であることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記ビアリール部分を有する化合物の最低励起3重項状態でのビアリール部分の二面角θが25〜90°であることを特徴とする請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記有機層は揮発性有機溶媒を10-1〜102ppm含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記ビアリール部分を有する化合物の重量平均分子量が5000以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記発光層はホスト化合物を含有し、該ホスト化合物が前記ビアリール部分を有する化合物であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 前記基板がガスバリア層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 発光が赤色であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 発光が緑色であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 発光が青色であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 発光が白色であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子。
- 請求項8〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする表示装置。
- 請求項8〜11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンス素子を有することを特徴とする照明装置。
- 請求項13に記載の照明装置と表示手段としての液晶素子を有することを特徴とする表示装置。
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- 2006-04-04 JP JP2006102859A patent/JP2007049117A/ja active Pending
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